毛玉を取る方法、簡単なのは|衣替えの秋冬物を、着る前夜に10分で

**衣替えで出したニットを1枚、いま手元に広げてみてください。**毛玉がいちばん多い場所に手のひらを当てると、指の間と手のひらの下に、いくつ毛玉がありますか。
5個以下なら、その1枚は着る前夜の10分で片づきます。6〜20個なら、週末に回してください。21個を超えていたら、今季は取るより先に、その服の役目を変えるほうが簡単です。
毛玉を取る方法を「簡単に」したいとき、変えるべきなのは道具より、取る日の決め方です。毛玉を取っていいかどうかの判断は毛玉の取り方|生地を削らずに取れるかは、根元を引いた動きで決まるにまとめてあります。この記事は、取ると決めた毛玉を、秋冬の予定のどこに入れるかの話です。
結論|10cm四方の数で、取る日を3つに分ける
手のひらを当てたときの範囲が、だいたい10cm四方です。その中の毛玉の数で、取る日が決まります。
| 10cm四方の毛玉 | 取る日 | 1着にかかる時間 | 使う道具 |
|---|---|---|---|
| 0〜5個 | 着る前夜 | 5〜10分 | ハサミ・洋服ブラシ |
| 6〜20個 | 週末 | 15〜30分 | 毛玉取り器・ブラシ |
| 21個以上 | 今季は取らない | 取るなら1時間近く | 役目を変える |
| 毛玉は無いが毛羽が立っている | 着る前夜 | 3分 | 洋服ブラシだけ |
数えるのは、その服でいちばん毛玉が多い場所1か所だけで構いません。服全体を数えようとすると、それだけで時間がなくなります。いちばん多い場所が5個以下なら、ほかの場所はそれより少ないはずなので、前夜の10分に収まります。
この3つの線は、道具の上手下手ではなく、夜の時間の長さから逆に決めたものです。平日の夜に毛玉のために使える時間は、多くの人にとって10分がせいぜいです。それを超える服を平日に回すと、途中でやめて、翌朝に半分だけ取れた服を着ることになります。平日にやる服と、週末にやる服を最初に分けておくことが、毛玉取りを簡単にするいちばんの近道です。
数え方|手のひらを当てて、指の間を見る
- 服を平らな場所に広げる。ベッドの上より、机やアイロン台のほうが見やすい
- 脇の下、袖口、肘、裾の前の順に見て、毛玉がいちばん多い場所を1か所選ぶ
- そこに手のひらを広げて当てる
- 手のひらの下と、指と指の間から見えている毛玉を数える
- 数を紙に書いて、服の上に置く
手のひらの幅は人によって違いますが、指を閉じた幅と、手首から中指の付け根までの長さがだいたい10cm前後です。気になるなら一度だけ定規で測っておくと、次から手のひらを定規代わりに使えます。
数えるときは、部屋の明かりを背にせず、窓か照明のほうへ服を向けてください。光が生地の表面を横から照らすと、毛玉が小さな影を作るので、真上から見るより数えやすくなります。夜に数えるなら、机の上のスタンドを低い位置から当てると同じ効果があります。
**毛玉の直径が3mmを超えているものは、1個を2個として数えてください。**大きい毛玉は1個あたりの時間が倍近くかかるので、数を増やしておくと、取る日の見積もりが実際に近くなります。
簡単に使える道具は、家にある5つ
新しく道具をそろえなくても、家にあるもので足りることがほとんどです。
| 道具 | 向く毛玉 | 10cm四方あたりの時間 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 先の細いハサミ | 大きめで数が少ない | 1〜2分 | 根元を1mmほど残して切る |
| 洋服ブラシ | 毛羽・できかけの小さな毛玉 | 1分 | 一方向にだけかける |
| 粘着ローラー | 表面に乗っている毛くず | 30秒 | 毛玉そのものは取れない |
| 食器用スポンジの硬い面 | 細かい毛玉が面で広がる | 2〜3分 | 新品を使い、軽くなでる |
| 毛玉取り器 | 細かい毛玉が多い | 2分 | 生地を平らに張ってから当てる |
前夜の10分で使うのは、ハサミと洋服ブラシの2つで足ります。粘着ローラーは仕上げに使うもので、毛玉を取る道具ではありません。食器用スポンジは手軽ですが、硬い面が生地の表面を少しずつ削るので、薄手のものには向きません。
道具を選ぶ順番に迷ったら、いちばん生地に触れる力が弱いものから試すと失敗しません。ブラシで寝かせて、それでも残る毛玉だけをハサミで切る。それでも面で残るときに初めて毛玉取り器を出す。この順なら、取りすぎて生地が薄くなることがほとんどありません。
刃で刈る道具を使うときは、生地を平らに張り、同じ場所を何度も往復させないでください。道具ごとの細かい判断は、先に挙げた判断の記事にあります。
衣替えの日は、取らずに数えるだけ
10月に入って秋冬物を出す日は、どうしても「全部きれいにしてから仕舞い直したい」と思います。けれど、この日に毛玉を取り始めると、ほぼ確実に終わりません。
衣替えの日にやるのは、数えて、紙に書いて、3つの山に分けるところまでです。
| 山 | 入る服 | 次に手をかける日 |
|---|---|---|
| 前夜の山 | 5個以下の服 | その服を着る前夜 |
| 週末の山 | 6〜20個の服 | 最初の週末 |
| 役目を変える山 | 21個以上の服 | 今季は取らない |
| 手をかけない山 | 毛玉も毛羽も無い服 | なし |
山は、クローゼットの中で置き場所を分けておくだけで十分です。前夜の山の服にだけ、ハンガーに数を書いた紙をかけておくと、着る前の日に「今夜は10分要る」と気づけます。
役目を変える山に入った服は、この日に無理に判断を終えなくて構いません。まずは山を分けるだけにして、役目の決め方はこの記事の後半で扱います。衣替えの日の目標は、服を全部クローゼットに戻し終えることです。毛玉を取るのはその後の予定に散らしておけば、衣替えの日は数時間で終わります。衣替えそのものの手順は秋の衣替えの手順にあります。
衣替えの日に見る順番
服の種類ごとに、毛玉が出やすい場所と、見る順番が違います。上から順に見ていくと、30着ほどでも1時間かからずに数え終わります。
| 服 | 最初に見る場所 | 次に見る場所 | 出やすさ |
|---|---|---|---|
| ニット | 脇の下 | 袖口 | 高い |
| カーディガン | 前立ての裏 | 肘 | 高い |
| スウェット | 脇腹 | 袖口のリブ | 中くらい |
| フリース | 胸の前 | 裾 | 高い |
| ウールのスカート | 後ろの座る面 | 裾の裏 | 中くらい |
| ウールのパンツ | 太ももの内側 | 後ろの座る面 | 中くらい |
| コート | 袖の内側 | 鞄が当たる脇腹 | 別の日に見る |
| ストール・マフラー | 首に当たる中央 | 両端 | 中くらい |
**コートだけは、この日に数えなくて構いません。**コートは10月の中頃まで着ない人が多く、別の日にまとめて見たほうが、その年の傷み方に合わせて判断できます。
着る前夜の10分|時間の割り振り
前夜の山の服を、翌朝着ると決めたら、寝る前の10分をこう使います。
| 分 | やること | 使うもの |
|---|---|---|
| 0〜1分 | 明るい照明の下に広げる | 机か、アイロン台 |
| 1〜2分 | 洋服ブラシで全体を一方向になでる | 洋服ブラシ |
| 2〜7分 | 残った毛玉だけをハサミで切る | 先の細いハサミ |
| 7〜8分 | 切ったくずを粘着ローラーで取る | 粘着ローラー |
| 8〜9分 | もう一度ブラシで表面を寝かせる | 洋服ブラシ |
| 9〜10分 | ハンガーにかけて、翌朝の場所に吊るす | ハンガー |
**先にブラシをかけるのは、できかけの毛羽を寝かせて、本当に切るべき毛玉だけを浮かせるためです。**ブラシの前にハサミを入れると、毛玉と毛羽の区別がつかず、切らなくていいものまで切ってしまいます。
10分を過ぎそうになったら、その時点で手を止めてください。残りは次の前夜に回して、今夜は切った場所だけ仕上げのブラシをかけておきます。途中でも仕上げをしておけば、取った場所と取っていない場所の差が目立ちにくくなります。
前夜にやる理由は、朝の光と時間
同じ10分でも、朝に回すと失敗しやすくなります。理由は3つあります。
ひとつは時間です。朝は、毛玉を取っている途中で出る時間が来てしまい、半分だけ取れた状態で着ることになります。**半分だけ取れた服は、何もしていない服より毛玉が目立ちます。**取った場所と取っていない場所の差が見えるからです。
もうひとつは光です。冬に近づくほど朝は暗く、部屋の照明だけでは小さな毛玉が見えません。前夜に明るい照明の下でやれば、見落としが減ります。
最後は、切ったくずです。前夜にやれば、くずを落として、ひと晩吊るしておけます。朝にやると、細かいくずが服に残ったまま家を出ることになります。
週末の山|30分で3着を片づける順番
週末の山は、1着に15〜30分かかる服の集まりです。全部を一度にやろうとせず、1回の週末で3着までと決めておくと、午前中の30分で終わります。
| 順番 | やること | 時間 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 1 | 次の1週間に着る予定の服を3着選ぶ | 2分 | 着る服から手をかける |
| 2 | 3着を並べて、毛玉の多い順に並べ替える | 1分 | 時間のかかるものを先に |
| 3 | 1着目に洋服ブラシをかける | 2分 | 毛羽を寝かせて毛玉を浮かせる |
| 4 | 毛玉取り器で面の毛玉を取る | 8分 | 細かい毛玉を先に片づける |
| 5 | 残った大きめの毛玉をハサミで切る | 3分 | 刃で取れない分を仕上げる |
| 6 | 2着目・3着目も同じ順で進める | 12分 | 手が慣れて速くなる |
| 7 | 3着まとめてローラーとブラシで仕上げる | 2分 | 仕上げはまとめて一度に |
多い順に並べるのは、集中できる最初の10分に、いちばん手のかかる1着を当てるためです。3着目に手のかかる服が残っていると、疲れて途中でやめてしまい、半分だけ取れた服ができます。
3着を終えても時間が余ったら、4着目に手を出さずに、次の週末に回してください。30分という区切りを守ると、週末の山が「いつかやる山」にならずに、毎週少しずつ減っていきます。
人と会う距離で、取る線を変える
同じ毛玉でも、人からどの距離で見られるかによって、目に入るかどうかが変わります。翌日の予定で、どこまで取るかの線を動かしてください。
| 翌日の予定 | 人との距離 | 取る線 |
|---|---|---|
| 会議や面談で向かい合う | 1m前後 | 胸から上と袖口の毛玉は全部 |
| 電車で通勤するだけ | 30cm〜1m | 肩と腕の外側を中心に |
| 家族と過ごす休日 | 同じ部屋 | 気になる数個だけ |
| 写真を撮る行事 | 1〜3m | 正面と袖の外側を全部 |
| 食事会で座っている | 1m前後 | 胸元と袖口を中心に |
| 屋外で長く歩く | 2m以上 | 目立つ大きなものだけ |
**写真を撮る予定がある日は、正面と袖の外側を優先してください。**写真では、脇の下や背中はほとんど写らない一方で、腕を組んだときの袖の外側や、胸の前は近くで見るより目立って写ります。反対に、屋外で長く歩くだけの日なら、大きな毛玉だけ切っておけば十分です。
秋は、子どもの行事や集まりで写真を撮る日が増えます。予定表を見て、写真の日の前夜にその服が当たるように、前夜の山の順番を組み替えておくと慌てずに済みます。
出かける前の朝5分|ハサミと手だけ
前夜に忘れていた、あるいは着ようとして初めて気づいた。そういう朝は、5分でできることだけに絞ります。
| 朝の状態 | やること | やらないこと |
|---|---|---|
| 目立つ毛玉が数個 | その数個だけハサミで切る | 全体にブラシをかける |
| 脇の下だけ多い | 今日は腕を下ろす日なら、そのまま着る | 脇の毛玉を全部取る |
| 袖口だけ多い | 袖を1回折り返して、毛玉を内側にする | 袖口に毛玉取り器をかける |
| 全体に細かい | 別の服に替える | 5分で全部取ろうとする |
| 毛くずが乗っている | 粘着ローラーを一度かける | ローラーで毛玉を取ろうとする |
**全体に細かい毛玉が広がっている服は、朝には手を出さないでください。**5分では終わらず、取った場所と取っていない場所の差だけが残ります。その服は前夜の山か週末の山に戻して、今朝は別の1枚を着るほうが簡単です。
出先で気づいたとき
職場や外出先で、ふと袖口を見たら毛玉があった。そういうときに、その場でできることは多くありません。
| 場所 | できること | 避けたいこと |
|---|---|---|
| 職場の席 | 表面の毛くずを手で払う | 指でつまんで引きちぎる |
| 化粧室 | 袖を折り返して毛玉を内側にする | 爪で削り取る |
| 電車の中 | 何もしない | 人前で服をこする |
| 飲食店 | 膝に置いたハンカチで袖口を隠す | 紙ナプキンでこする |
| 買い物の途中 | 帰ってからの予定に入れる | その場で新しい道具を買う |
**指でつまんで引くのは、いちばん避けてほしいやり方です。**毛玉は根元で生地の糸とつながっているので、引っぱると周りの糸まで一緒に引き出されます。引き出された糸は、次の毛玉の芯になります。出先では払うだけにして、取るのは帰ってからにしてください。
帰ったら、その服を前夜の山の先頭に置いておきます。出先で気づいた毛玉は、その日のうちに場所を覚えているので、次に着る前夜にすぐ見つけられます。
旅行や出張に持っていくなら
秋の連休や出張で2泊以上するときは、ニットを着回すことになるので、途中で毛玉に気づくことがよくあります。
| 持ち物 | 大きさ | 使う場面 |
|---|---|---|
| 携帯用の小さなハサミ | 手のひらに収まる | 夜、宿で目立つ毛玉だけ切る |
| 小さめの洋服ブラシ | 手のひらに収まる | 毎晩、脱いだあとに一度かける |
| 粘着ローラーの替え紙数枚 | 畳めば名刺ほど | 出かける前に毛くずを取る |
| ハンガー1本 | 宿のもので足りる | 脱いだニットを吊るして休ませる |
**毛玉取り器は、旅には持っていかなくて構いません。**宿の照明は暗いことが多く、細かい毛玉をきれいに取るには向きません。旅先では目立つものだけを切り、残りは帰ってから前夜の山に戻してください。飛行機に乗る場合、ハサミは機内に持ち込めない大きさがあるので、預ける荷物に入れておくと安心です。
毛玉ができる場所は、その季節の予定で決まる
毛玉は、生地の表面がこすれた場所にできます。どこがこすれるかは、その季節にどんな予定が多いかで変わります。
| 秋冬の予定 | こすれる場所 | 先に見る服 |
|---|---|---|
| 肩掛けの鞄で通勤 | 鞄が当たる脇腹と腰 | ニット・コート |
| 背負う鞄で通勤 | 背中の中央と肩 | ニット・カーディガン |
| 机で長く作業する | 肘と袖口の下側 | ニット・カーディガン |
| 車を運転する | シートベルトが通る胸元と背中 | ニット・フリース |
| 自転車に乗る | 太ももの内側と座る面 | ウールのパンツ |
| 子どもを抱く | 胸の前と腕の内側 | ニット・フリース |
| マフラーを毎日巻く | 首回りと肩 | ニット・コートの襟 |
| 床に座って過ごす | 座る面と膝 | スウェット・ウールのスカート |
| 買い物で手提げを持つ | 袖口と腕の内側 | コート・ニット |
| 冷えた日に手袋を着ける | 袖口の縁 | コート・ニット |
**衣替えの日に数えるときも、この表の「こすれる場所」から見ると早く済みます。**自分の予定に合う行を1〜2本選び、その場所だけ先に見てください。
素材で変わる、取る時間と道具
同じ数の毛玉でも、素材によって取りやすさが違います。1着あたりの時間の目安を素材ごとに並べると、次のようになります。
| 素材 | 毛玉の性質 | 前夜の10分で済む数 | 向く道具 |
|---|---|---|---|
| ウール | 自然に落ちることもある | 5個まで | ハサミ・ブラシ |
| カシミヤ | 柔らかく、毛羽と混ざる | 3個まで | ブラシ中心 |
| アクリル | 硬く、落ちずに残る | 5個まで | ハサミ・毛玉取り器 |
| ポリエステル | 小さく硬い | 5個まで | 毛玉取り器 |
| 綿のスウェット | 毛羽が多い | 8個まで | ブラシ・ローラー |
| 混紡 | 硬さが混ざる | 5個まで | ハサミ |
| フリース | 面で広がる | 3個まで | 毛玉取り器 |
| モヘアなど毛足の長いもの | 毛足と見分けにくい | 前夜には回さない | ブラシのみ |
**カシミヤと毛足の長い素材は、前夜の山に入れる数を少なめにしてください。**毛玉と毛羽の境目が見えにくく、切りすぎると表面の風合いが変わるからです。素材ごとの取り方はセーターの毛玉の取り方は素材で変わるで扱っています。
10月から2月までの予定表
秋冬のあいだ、毛玉を見る日は月に1〜2回で足ります。予定表にしておくと、どの月に何をするかで迷いません。
| 月 | 着る服の中心 | 毛玉を見る日 | やること |
|---|---|---|---|
| 10月上旬 | 薄手のニット・カーディガン | 衣替えの日 | 数えて3つの山に分ける |
| 10月中旬 | 薄手のニット・スウェット | 最初の週末 | 週末の山を片づける |
| 10月下旬 | 厚手のニット・薄手のコート | コートを出す日 | コートを数える |
| 11月 | 厚手のニット・コート | 月の中頃の週末 | 鞄の当たる場所を見る |
| 12月 | コート・マフラー | 年末の片づけの日 | 首回りと袖口を見る |
| 1月 | コート・厚手のニット | 連休明けの週末 | 肘と袖口を見る |
| 2月 | コート・厚手のニット | 月末の週末 | 今季の役目を見直す |
2月末に見るのは、来季に残すかどうかを決めるためです。この時期に21個を超えている服は、仕舞う前に役目を決めておくと、次の衣替えの日の山が小さくなります。
コートは、出す日に別で見る
コートの毛玉は、ニットと同じ前夜の10分には入れないでください。面が大きく、生地が厚いので、1か所に時間がかかるからです。
| コートの状態 | 取る日 | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 袖の内側だけに少し | 出す日の夜 | 10分 |
| 鞄が当たる脇腹に集中 | 出す日の週末 | 20〜30分 |
| 全体に細かく広がる | 店に相談する | ― |
| 襟の裏だけ | 出す日の夜 | 5分 |
コートを10月下旬から11月に出すときは、その日の夜に袖の内側と脇腹だけを見てください。袖の内側は、歩くたびに体の横とこすれる場所で、脇腹は鞄が当たる場所です。この2か所に毛玉が無ければ、ほかの場所にもほとんどできていません。**全体に広がっているコートは、自分で取るより店に相談したほうが、生地の傷みが少なく済みます。**コートの生地ごとの手の変え方はコートの毛玉の取り方にあります。
タイツと靴下は、前夜の10分に入れない
タイツや靴下の毛玉も気になりますが、これはニットとは別に扱ってください。
タイツは生地が薄く、ハサミや毛玉取り器を当てると穴が開きやすいからです。前夜に慌てて取ろうとして伝線させると、翌朝に替えがなくなります。タイツの毛玉は、履いたときに見える位置かどうかだけを前夜に確かめ、取るのは休みの日に回すと安全です。ブーツやパンツで隠れる位置の毛玉は、急いで取る必要はありません。取り方はタイツの毛玉の取り方で、履いた面で見る方法から説明しています。
どちらとも取れるとき①|数は少ないが、1個が大きい
10cm四方に3個しかないのに、どれも直径5mmほどある。数だけ見れば前夜の山ですが、大きさを考えると週末の山にも見えます。
この場合は、**先に1個だけ切ってみて、時間を測ってください。**スマートフォンのストップウォッチで十分です。1個に2分以上かかるなら週末の山、1分以内なら前夜の山です。大きい毛玉は根元が太く、生地とのつながりが強いことが多いので、ハサミを入れる前に根元を少し持ち上げて、生地が一緒に持ち上がらないかを確かめてください。
どちらとも取れるとき②|数は多いが小さく、明日着たい
10cm四方に15個あるけれど、どれも1mmほどの小さな毛玉。週末の山のはずが、明日どうしても着たい。
この場合は、前夜にブラシだけをかけて着るのが簡単です。小さな毛玉はブラシで表面を寝かせるだけで、1mほど離れるとほとんど見えなくなります。取るのは週末に回してください。ハサミで15個を切ろうとすると、前夜の10分では終わりません。
ブラシをかけても毛玉が1mの距離で見えるなら、その服は明日は避けたほうが無難です。スマートフォンで1m離れて撮り、写真で毛玉が点として写るかどうかを見ると、自分の目で見下ろすより、人から見える状態に近く確かめられます。
どちらとも取れるとき③|取っても、翌週にまた出る
週末に取ったのに、翌週の同じ曜日にはまた同じ場所に毛玉がある。取るのが下手なのではなく、その場所が毎週同じようにこすれているということです。
この場合は、取る回数を増やすのではなく、**予定の側を1つだけ変えてください。**肩掛けの鞄が当たるなら、その服を着る日だけ手提げにする。机に置く肘なら、腕の下に薄い布を1枚敷く。当たる強さが減れば、毛玉ができるまでの日数が延びます。同じ場所に何度もできるときの見方は、判断の記事の後半にも書いてあります。
取ったあとの3分|表面を寝かせて終える
毛玉を取ったあとの生地は、表面の毛が起きた状態になっています。そのまま着ると、起きた毛がまたこすれて、次の毛玉が早くできます。
| 仕上げ | やり方 | 時間 |
|---|---|---|
| ブラシで寝かせる | 上から下へ、一方向に軽く | 1分 |
| 粘着ローラーでくずを取る | 押しつけず、転がすだけ | 1分 |
| ハンガーで休ませる | 肩幅に合うハンガーに吊るす | ひと晩 |
| 畳むなら | 毛玉を取った面を内側にしない | 1分 |
ブラシを一方向にかけるのは、毛の向きをそろえるためです。往復させると、毛が起きたままになります。ニットをひと晩吊るすと伸びが気になる場合は、平らな場所に広げて置いておくだけでも構いません。
やらないほうがいい「簡単」
急いでいるときほど、手早く見える方法を選びがちです。けれど、次のやり方は生地を傷めて、結果として手間が増えます。
| やり方 | 起きること | 代わりに |
|---|---|---|
| 指でつまんで引きちぎる | 周りの糸が引き出される | ハサミで根元を切る |
| 同じ場所を何度も刈る | 生地が薄くなる | 一度で取れない毛玉は残す |
| 生地をたるませたまま刈る | 刃が生地を噛む | 平らに張ってから当てる |
| 濡れたまま取る | 毛が絡んで取りにくい | 乾いてから取る |
| 硬いたわしでこする | 表面が毛羽立つ | 食器用スポンジの硬い面を軽く |
| 着たまま取る | 体の丸みで刃が浮く | 脱いで平らに広げる |
**一度で取れなかった毛玉は、その日は残してください。**同じ場所を往復させるほど、周りの生地まで薄くなります。残った毛玉は、次の前夜か週末にもう一度見れば十分です。
急いでいる夜ほど、道具を強く当てたくなります。けれど、強く当てて取れる毛玉は、軽く当てても時間をかければ取れます。力で時間を縮めようとしないことが、生地を長く持たせるうえでいちばん大切です。
毛玉をできにくくする、着る日の小さな工夫
取る時間を減らすいちばんの近道は、毛玉ができるまでの日数を延ばすことです。着る日の小さな選び方で、こすれ方は変わります。
| 工夫 | 効くところ | 手間 |
|---|---|---|
| 同じニットを2日続けて着ない | 生地が休む時間ができる | なし |
| 鞄の肩ひもを左右で替える | 片側だけのこすれが減る | なし |
| 表面がつるりとした鞄を選ぶ | 脇腹のこすれが減る | 着る日の組み合わせだけ |
| 洗うときは裏返してネットに入れる | 洗濯中のこすれが減る | 1分 |
| 脱いだらブラシを一度かける | 起きた毛を寝かせる | 1分 |
| 引き出しに詰め込みすぎない | 畳んだ面のこすれが減る | なし |
**同じニットを2日続けて着ないだけでも、毛玉の出方はゆるやかになります。**着た翌日に休ませると、こすれて起きた毛が落ち着く時間ができるからです。洗い方と表示の見方は洗濯しやすい服は売り場で決まるにもまとめています。
21個を超えた服は、役目を変える
今季は取らないと決めた服を、そのまま捨てる必要はありません。役目を変えれば、まだ着られる場面があります。
| 役目 | 向く服 | 人から見える距離 |
|---|---|---|
| 家で過ごす日の服 | ニット・スウェット | 家族だけ |
| 近所への買い物 | スウェット・フリース | 数メートル離れた人 |
| コートの下に着る日 | ニット | 脱がない日なら見えない |
| 重ね着の内側 | 薄手のニット | 袖口と襟だけ |
| 庭仕事や片づけの日 | フリース・スウェット | 家族だけ |
**コートを脱がない日の内側に回すのは、いちばん使いやすい役目です。**通勤でコートを脱がない季節なら、毛玉の多いニットでも外からは見えません。脱ぐ予定がある日だけ、前夜の山の服を着るようにすれば、手をかける服の数を減らせます。
役目を変えた服は、クローゼットの中でも置き場所を分けておいてください。外に着る服と混ざっていると、朝に急いで選んだときに、毛玉の多い1枚を手に取ってしまいます。
家族の服もまとめて見るなら
秋の衣替えは、家族の服も一緒に出す日になりがちです。自分の服と同じ数え方で、家族の分も山に分けておくと、誰の服をいつやるかで迷いません。
| 家族の服 | 出やすい場所 | 向く山 |
|---|---|---|
| 学校の制服のセーター | 肘と脇の下 | 週末の山 |
| 通勤用のニット | 鞄が当たる脇腹 | 前夜の山 |
| 部屋着のフリース | 胸の前と袖口 | 手をかけない山 |
| 子どものジャンパーの裏地 | 袖の内側 | 週末の山 |
家族の服は、本人に「明日着るもの」を前の晩に出してもらうのが簡単です。着る服が分かれば、前夜の10分をその1枚に使えます。全員分を一度に片づけようとすると、週末が丸ごと毛玉取りで終わってしまいます。
まとめ
- 手のひらを当てた10cm四方で毛玉を数える。直径3mm超は2個と数える
- 5個以下は着る前夜の10分、6〜20個は週末、21個以上は今季の役目を変える
- 衣替えの日は取らずに、数えて3つの山に分けるところまで
- 前夜の10分は、ブラシ→ハサミ→ローラー→ブラシの順
- 出先では指で引かない。払うだけにして、取るのは帰ってから
- 同じ場所に何度もできるなら、取る回数ではなく予定の側を1つ変える
今夜、翌朝着る1枚を広げて、手のひらを当ててみてください。5個以下なら、寝る前の10分で終わります。
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よくある問い
- Q. 毛玉をいちばん簡単に取る方法は何ですか
- 数が少なく、1個ずつがはっきり見えるなら、先の細いハサミで根元を少し残して切るのがいちばん簡単です。道具を出す手間がなく、生地を削る心配も少ないからです。手のひらを当てた10cm四方に5個以下なら、1着あたり10分かかりません。細かい毛玉が面で広がっているときは、ハサミでは時間がかかりすぎるので、毛玉取り器か洋服ブラシに替えてください。
- Q. 衣替えで出した服に毛玉がたくさんあります。全部取るべきですか
- 衣替えの日にまとめて取る必要はありません。その日は、服ごとに10cm四方の毛玉の数を数えて、紙に書いておくだけにしてください。取るのは、その服を実際に着る前夜で足ります。全部を一度に取ろうとすると、何時間もかかるうえに、今季ほとんど着ない服にまで手をかけることになります。着る順番に取っていけば、手をかけるのは着る服だけで済みます。
- Q. 出先で毛玉に気づいたら、手で取ってもいいですか
- 指でつまんで引きちぎるのは避けてください。毛玉は根元で生地の糸とつながっているので、引くと周りの糸まで引き出され、次の毛玉の芯ができます。出先では、表面に乗っているだけの毛くずを払う程度にとどめ、毛玉そのものは帰ってからハサミか毛玉取り器で取るほうが、生地が長く持ちます。
- Q. 取っても1週間でまた毛玉ができます
- 同じ場所にすぐできるなら、原因はその週の予定にあることが多いです。鞄の肩ひもが当たる脇腹、机に置く肘、車のシートベルトが通る胸元など、こすれる場所が決まっています。取る回数を増やすより、その服を着る日の鞄を替える、机に置く腕の下に布を1枚敷く、といった予定の側で当たりを減らすほうが、毛玉の出方がゆるやかになります。
— メグラシ編集部





