タイツがずり落ちる|股が下がるのは、履き上げ方とウエストの位置で直す

**いま履いているタイツの股の縫い目が、脚の付け根から何cm下にあるか、指を当ててみてください。**指1本分までなら合っています。指2本分より下なら、履き上げ方か、ウエストの位置に原因があります。
タイツがずり落ちる、股が下がる。この悩みは、サイズの問題だと思われがちです。けれど実際には、脚の部分に生地を送らないまま引き上げていることと、ウエストのゴムを止めている位置が原因のことが多くあります。どちらも、今日から履き方を変えるだけで直せます。買い替える前に、まず手持ちのタイツで試してください。
タイツのサイズの選び方そのものはタイツ・ストッキングのサイズの選び方に分けてあります。この記事は、履いたあとに起きることの話です。
結論|症状で、原因がほぼ分かる
| 症状 | いちばん多い原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 股が下がる | 脚の部分に生地を送っていない | 足首から順に生地を送り直す |
| ウエストがずり落ちる | ゴムを止める位置が低い | ボトムスのウエストより上で止める |
| 膝や足首に生地がたるむ | 生地を送りすぎた、またはサイズが大きい | 余った生地を上へ送り、それでも余るならサイズを下げる |
| 歩くと少しずつ下がる | 両方が少しずつ重なっている | 履き上げ方とウエストの位置を両方見直す |
| 夕方になると下がる | ゴムが伸びている、または生地がゆるんだ | ゴムの戻りを確かめる |
**症状が1つなら原因も1つ、症状が重なっているなら原因も重なっています。**いちばん困っている症状から順に直していくと、どこで止まるかが見えてきます。
股の位置は、指の幅で測る
股が下がっているかどうかは、感覚よりも指の幅で測るほうが正確です。
- タイツを履いて、まっすぐ立つ
- 股の縫い目のいちばん上の場所を、下着の上から指で探す
- 脚の付け根からその場所まで、指が何本入るかを見る
| 指の本数 | 状態 | すること |
|---|---|---|
| 0〜1本 | 合っている | 何もしなくてよい |
| 2本 | 少し下がっている | 履き上げ方を見直す |
| 3本 | 下がっている | 履き上げ方とウエストの位置を見直す |
| 4本以上 | かなり下がっている | 履き方を直しても変わらなければ、サイズを見直す |
朝履いた直後と、1時間歩いたあとの2回測ると、原因がさらに絞れます。測るときは、ボトムスを履いた状態で構いません。ウエストのあたりから手を入れて、下着の上から縫い目を探せば分かります。朝から2本以上なら履き上げ方、朝は1本で歩いたあと下がるならウエストの位置かゴムの伸び、と考えてください。
なぜ、股は下がってくるのか
タイツは、脚全体と腰まわりを1枚の筒で包んでいます。脚の部分の生地が足りないと、脚が動くたびに生地が下へ引っ張られ、その分だけ股が下がります。
ウエストを持って一気に引き上げると、脚の生地は足首や膝のまわりに残ったまま、股とウエストだけが上がります。立っている間は合っているように見えても、歩き始めると脚の生地が足りない分を股から引き戻すので、少しずつ下がっていきます。
逆に言えば、脚の部分に十分な生地を送ってから股を合わせれば、歩いても引き戻す力が小さくなり、股は下がりにくくなります。サイズより先に履き上げ方を見るのは、このためです。
もう1つ、脚の生地が足りないと、膝の裏や足首に余った生地がたまり、そこだけ色が濃く見えます。股の下がりと、足首のたるみが同時に起きているのは、生地が上まで届かずに下で止まっているからです。2つは別の悩みに見えて、原因は同じことが多いので、どちらか片方に気づいたら、もう片方も確かめてください。
履く前に、つま先までたぐり寄せておく
履き上げ方は、脚を入れる前から始まっています。タイツを筒のまま持って脚を入れると、最初から生地が偏った状態で履き始めることになります。
| 履く前の準備 | やり方 | 効くこと |
|---|---|---|
| つま先までたぐる | 片脚ずつ、両手の親指を内側に入れて、つま先までたぐり寄せる | 脚を入れたとき、生地が均一に広がる |
| 縫い目の向きを確かめる | かかとの編み目が後ろに来ているかを見る | 片脚だけのねじれを防ぐ |
| 爪と指輪を確かめる | 指輪を外し、爪の先が引っかからないかを見る | 生地を送るときに伝線しない |
| 座る場所を決める | 椅子かベッドの端に座る | 立ったまま履くより、足首から丁寧に送れる |
**立ったまま片足立ちで履くと、足首の生地を送る余裕がありません。**座って履くだけで、足首とふくらはぎに生地が残りにくくなります。
履き上げ方|足首から順に、生地を送る
履き方を変えるだけで、股の位置はかなり変わります。手順は次のとおりです。椅子に座って始めてください。
| 順番 | 場所 | すること |
|---|---|---|
| 1 | つま先 | 片脚ずつ、つま先の縫い目を指先に合わせる |
| 2 | かかと | かかとの位置を合わせる。ずれていると全体がねじれる |
| 3 | 足首 | 足首の上に生地をためず、両手でつまんで上へ送る |
| 4 | ふくらはぎ | 手のひらで包むように、下から上へ生地を送る |
| 5 | 膝 | 膝を軽く曲げた状態で、膝の上まで生地を送る |
| 6 | 腿 | ここで立ち上がり、腿の生地を付け根へ向けて送る |
| 7 | 股 | 股の縫い目を、脚の付け根に合わせる |
| 8 | ウエスト | 最後にウエストのゴムを上げて、止める位置に合わせる |
ウエストに触るのは最後の1回だけです。股とウエストを合わせる作業は、脚の生地を送り終えてから、まとめて一度で済ませてください。途中でウエストを持って引き上げると、それまで送った生地がまた下に戻ります。
慣れないうちは3分ほどかかりますが、2週間ほど続けると1分で済むようになります。爪で生地を引っかけないよう、指の腹でつまむことも忘れないでください。ストッキングのような薄いものでも、同じ順番で履くと股が下がりにくくなります。伝線を防ぐ履き方はタイツが伝線するかは、履くときに指が触れた場所で決まるで詳しく扱っています。
生地を送る量の目安
どれくらい生地を送ればいいかは、脚の各場所で、生地がどれくらい伸びているかで判断します。
| 場所 | 送り足りないとき | ちょうどいいとき | 送りすぎたとき |
|---|---|---|---|
| 足首 | 生地にしわが寄って重なる | しわがなく、肌の色が均一に透ける | 生地が引っ張られてかかとがずれる |
| ふくらはぎ | 下のほうだけ色が濃い | 上下で色の濃さがそろう | 上のほうだけ色が薄い |
| 膝 | 膝の裏にしわがたまる | 膝を曲げても突っ張らない | 膝の前で生地が薄く引き伸ばされる |
| 腿 | 付け根の下で生地がゆるむ | 付け根まで均一に伸びている | 腿の前だけ色が薄い |
色の濃さがそろっているかを見るのが、いちばん分かりやすい目安です。黒や濃い色のタイツは、生地がたまっている場所ほど濃く、伸びている場所ほど薄く見えます。鏡の前で立って、上から下まで同じ濃さになっていれば、生地は均一に送れています。
肌の色に近い薄いタイツやストッキングは、色の濃さでは差が見えにくくなります。その場合は、生地を指でつまんでみてください。足首でつまめる量と、腿でつまめる量がほぼ同じなら、均一に送れています。足首だけ多くつまめるなら、そこに生地が残っています。
ウエストのゴムは、ボトムスのウエストより上で止める
股の位置が合っても、ウエストがずり落ちてくる場合は、ゴムを止めている位置を見直します。
タイツのウエストのゴムは、腰まわりの中でいちばん細い場所か、その少し上で止めると安定します。それより下、腰骨の出っ張りの上あたりで止めると、動くたびにゴムが下へ滑ります。
もう1つ大事なのが、上に履くボトムスとの関係です。タイツのゴムとボトムスのウエストが同じ高さにあると、ボトムスのウエストがタイツのゴムを下へ押すので、座ったり歩いたりするたびに下がります。
| ボトムスのウエストの位置 | タイツのゴムを止める位置 |
|---|---|
| おへその上(ハイウエスト) | ボトムスのウエストと重ならないよう、さらに2〜3cm上 |
| おへそのあたり | おへその2〜3cm上 |
| おへその下 | おへそのあたり |
| 腰骨のあたり(ローライズ) | おへその少し下。ボトムスのウエストとは離す |
| ワンピースでウエストの切り替えがない | いちばん細い場所 |
ボトムスのウエストとタイツのゴムを、2〜3cm離すと覚えておいてください。離れていれば、ボトムスに押されてタイツが下がることはありません。
ゴムを止める高さを決めたら、鏡の前で横を向いて、前と後ろで高さがそろっているかも見てください。前だけ高く、後ろが低いと、座ったときに後ろから下がり始めます。
ハイウエストのボトムスの日
ハイウエストのパンツやスカートを履く日は、タイツのゴムを止める位置がボトムスのウエストより下になりがちです。タイツのウエスト部分の丈が、ボトムスのウエストまで届かないことがあるからです。
この場合は、無理にタイツをボトムスより上に上げなくて構いません。タイツのゴムを、ボトムスのウエストより3cm以上下に離して止めてください。ゴムがボトムスのウエストの内側に入り込まなければ、押されて下がることはありません。
タイツの上端がボトムスのウエストのすぐ下にあると、座ったときにボトムスのウエストがタイツのゴムを巻き込み、少しずつ下へ連れていきます。上か下か、どちらかにはっきり離すのがこつです。
スカートの日とパンツの日で、下がり方が違う
同じタイツでも、上に何を履くかで下がり方が変わります。
| 上に履くもの | 起きやすいこと | 変え方 |
|---|---|---|
| 裏地のあるスカート | 裏地がタイツの上を滑り、裾が脚にまとわりつく | 裏地がタイツを引っ張らないので、下がりにくい側 |
| 裏地のないウールのスカート | 生地がタイツにくっつき、歩くたびに下へ引っ張る | ペチコートを挟むか、裏地のあるスカートにする |
| 細身のパンツ | パンツと一緒にタイツが動き、膝の生地が下がる | 膝の上の生地を多めに送っておく |
| ゆったりしたパンツ | タイツとパンツが離れているので下がりにくい | 履き上げ方だけで足りる |
| ウエストの切り替えのないワンピース | ゴムを止める目安がなく、低い位置に落ち着きやすい | いちばん細い場所で止め、肌着の裾を中に入れる |
**タイツとボトムスがくっつく組み合わせほど、一緒に下がりやすくなります。**起毛したタイツに、裏地のないウールのスカートを合わせると、生地どうしが絡んで下がりやすくなります。静電気で脚にまとわりつく日も、同じことが起きています。
中に着るものとの重ね方
タイツの内側と外側に何を着るかでも、ずり落ち方が変わります。
| 重ね方 | 起きやすいこと | 変え方 |
|---|---|---|
| キャミソールや肌着をタイツの外に出す | 肌着の裾がタイツのゴムの上で滑り、下がりやすい | 肌着の裾をタイツの中に入れる |
| 肌着の裾をタイツの中に入れる | タイツのゴムが肌着に乗って安定する | このままでよい |
| 腹巻をタイツの上に重ねる | 腹巻の重みでタイツが下がる | 腹巻の下端をタイツのゴムより上にする |
| 滑りやすい素材の肌着を中に入れる | ゴムが肌着の上で滑る | 綿など滑りにくい素材の肌着にする |
| ショーツのゴムとタイツのゴムが重なる | 2本のゴムが互いに滑る | ショーツとタイツのゴムの高さをずらす |
肌着の裾はタイツの中に入れるのが、いちばん下がりにくい重ね方です。肌着の裾が短く、タイツの中まで届かない場合は、裾の長い肌着に替えるだけで、ゴムの位置が変わります。肌着がタイツと肌の間で滑り止めのように働き、ゴムの位置が保たれます。
デニールと素材で、下がりやすさが変わる
同じサイズでも、厚さと素材で下がりやすさが違います。
| タイツの種類 | 下がりやすさ | 理由 |
|---|---|---|
| 30デニール前後 | 下がりにくい | 生地が軽く、よく伸びる |
| 60〜80デニール | 中くらい | 生地の重さが出てくる |
| 110デニール以上 | 下がりやすい | 重く、伸びる量が少ない |
| 裏起毛 | とても下がりやすい | 重く、内側の起毛で生地が滑りにくく、送り直しにくい |
| 綿の混ざったもの | 下がりやすい | 伸びが少なく、一日のうちにゆるむ |
| ウールの混ざったもの | 中くらい | 伸びはあるが、重さが出る |
**厚いタイツほど、履き上げ方の差が大きく出ます。**薄手は生地がよく伸びるので、送り足りない分を伸びが補ってくれますが、厚手はその余裕が小さいからです。30デニールでは気にならなかった履き方の癖が、110デニールでは股の下がりとしてはっきり出ます。秋冬に厚手へ切り替えた日から急に下がり始めたなら、履き方を見直す時期です。デニールごとの透け方や選び方はタイツのデニール数の目安にまとめてあります。
ロングブーツの日は、脱ぎ履きで下がる
秋冬にロングブーツを合わせる日は、ブーツの脱ぎ履きでタイツが下がることがあります。
ブーツを履くとき、脚を筒に入れる動きでタイツのふくらはぎの生地が下へ引っ張られます。脱ぐときも同じです。ブーツを履いたあとに、膝の上で一度生地を上へ送り直すと、下がった分が戻ります。
| ブーツの場面 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 履くとき | ふくらはぎの生地が足首へ下がる | 履いたあと、膝の上の生地を腿へ送る |
| 脱ぐとき | 足首とかかとがずれる | 脱いだあと、かかとの位置を合わせ直す |
| 座敷など、脱ぐ場面が多い日 | 何度も下がる | 裏起毛より、滑りのよい薄手を選ぶ |
| 履き口が細いブーツ | 脚を通すときの摩擦が大きい | ブーツを履く前に、タイツの足首に生地をためない |
サイズを見直すのは、履き方を直したあと
履き上げ方とウエストの位置を直しても股が下がるなら、そこで初めてサイズを疑います。順番を逆にして先にサイズを替えると、履き方の癖はそのまま残るので、新しいサイズでも同じことが起きやすくなります。
| 起きていること | サイズの見込み |
|---|---|
| 生地を送り切っても、股が付け根まで届かない | 小さい。ひとつ上のサイズを試す |
| ウエストを上げると、脚の生地が突っ張る | 小さい |
| 生地を送っても、足首や膝にたるみが残る | 大きい。ひとつ下のサイズを試す |
| 股は合うが、ウエストのゴムが腰に食い込まず浮く | 大きい |
| 薄手は合うが、厚手だけ股が届かない | 厚手だけひとつ上のサイズにする |
最後の行は、見落とされやすい選び方です。**同じ人でも、厚さによって合うサイズが1つずれることがあります。**薄手と厚手で同じサイズを買っているなら、厚手のほうだけ試しに1つ上げてみてください。
ゴムが伸びたタイツは、履き方では戻らない
何シーズンか履いたタイツは、ウエストのゴムが伸びていることがあります。ゴムが伸びると、どんなに丁寧に履き上げても、ウエストから下がってきます。
確かめ方は簡単です。**ウエストのゴムを両手で横に伸ばして、ぱっと離してください。**すぐに元の幅に戻るなら、ゴムはまだ働いています。戻るのに2秒以上かかる、または元の幅まで戻らないなら、ゴムが伸びています。
| ゴムの戻り方 | 状態 | 扱い方 |
|---|---|---|
| すぐに元の幅に戻る | 働いている | そのまま履く |
| 1〜2秒かけて戻る | 弱くなり始めている | ボトムスのウエストで押さえられる日に履く |
| 2秒以上かかる | 伸びている | 家で履く用に回すか、手放す |
| 元の幅まで戻らない | 伸び切っている | 手放す |
ゴムを長持ちさせるには、乾燥機にかけないこと、干すときにウエストを洗濯ばさみで挟んで吊るさないことが効きます。ウエストを下にして、つま先側を留めて干すと、ゴムに重みがかかりません。
洗い方と干し方で、下がりやすさが変わる
タイツの伸び縮みは、洗うたびに少しずつ変わります。下がりにくい状態を長く保つには、洗い方と干し方が効きます。
| 洗い方・干し方 | 下がりやすくなるやり方 | 変えるやり方 |
|---|---|---|
| 洗濯機に入れる | そのまま他の服と混ぜる | 裏返して、洗濯ネットに1足ずつ入れる |
| 乾かす | 乾燥機にかける | 乾燥機を使わない |
| 干す向き | ウエストを洗濯ばさみで挟んで吊るす | つま先側を留めて、ウエストを下にする |
| 干す場所 | 直射日光の当たる場所 | 陰で干す |
| しまう | ウエストのゴムを伸ばしたまま丸める | 軽く畳んで、ゴムに負担をかけない |
ゴムを熱と重みから守ることが、いちばん効きます。干すときにウエストのゴムを下にすると、水を含んだ脚の生地の重みがゴムにかからず、ゴムの戻りが長く保たれます。洗い方の細かい手順はタイツの電線を減らす洗い方としまい方でも扱っています。
重ね履きの日は、下から順に止める
寒い日に、タイツの上に靴下やレッグウォーマーを重ねることがあります。重ねたものがタイツを下へ引っ張ると、せっかく合わせた股の位置がずれます。
| 重ねるもの | 起きること | 止め方 |
|---|---|---|
| 靴下 | 靴下の履き口がタイツの足首を下へ引く | 靴下を履いたあと、足首の上の生地を上へ送り直す |
| レッグウォーマー | 重みでふくらはぎの生地が下がる | ふくらはぎの生地を多めに送ってから重ねる |
| 薄いタイツの上に厚いタイツ | 上の1枚が下の1枚を引っ張る | 下の1枚を股まで合わせてから、上の1枚を同じ順で履く |
| 肌着のショートパンツ | タイツの腿の生地が絡む | タイツを先に合わせてから、上に重ねる |
重ねるときは、1枚ごとに股の位置を合わせてから次を重ねるのが基本です。2枚を同時に引き上げると、下の1枚だけ脚の生地が足りない状態になります。
動く場面ごとの下がり方
一日のどの場面で下がるかでも、原因が分かれます。
| 場面 | 下がる理由 | その場面に強い直し方 |
|---|---|---|
| 歩いているとき | 脚の生地が股を引き戻す | 履き上げ方を見直す |
| 階段を上るとき | 腿が大きく動き、生地が引っ張られる | 腿の生地を多めに送っておく |
| 椅子に座ったとき | ボトムスのウエストがタイツのゴムを押す | ゴムとボトムスのウエストを離す |
| しゃがんだとき | 腰の後ろが引っ張られ、ウエストが下がる | 腰の後ろのゴムを少し高めに止める |
| 自転車に乗ったとき | 膝の曲げ伸ばしが続く | 膝の上の生地を多めに送っておく |
座っている時間が長い日は、腰の後ろ側のゴムを、前より1〜2cm高く止めておくと下がりにくくなります。座ると、前は縮み、後ろは伸びるからです。
一日の中で下がる場面が決まっているなら、その場面の直前に1回だけ直す習慣をつけるのも手です。たとえば、昼食のあとに化粧室へ立つ流れで、腿の生地を送り直す。一日に何度も気にするより、決めた場面で1回直すほうが、気持ちの負担も少なく済みます。
どちらとも取れるとき①|サイズの境目にいる
身長やヒップが、パッケージに書かれたサイズの範囲の境目にいることがあります。大きいほうにすると余り、小さいほうにすると届かない、という状態です。
この場合は、股が下がるのと、たるむのと、どちらがより気になるかで決めてください。股が下がるのが気になるなら、大きいほうを選んで、余った生地を上へ送ります。たるみが気になるなら、小さいほうを選んで、履き上げ方を丁寧にします。
どちらを選んでも、ここまでの履き上げ方とウエストの位置を合わせれば、境目のサイズでもかなり落ち着きます。
境目にいる人は、同じサイズでも作り手によって合う・合わないが分かれやすくなります。1足目で合わなかったからといって、そのサイズ全体が合わないとは限りません。合ったタイツのパッケージを1枚取っておくと、次に買うときに身長とヒップの範囲を比べられます。
どちらとも取れるとき②|股は合うのに、ウエストだけ下がる
股の位置は付け根に合っているのに、ウエストだけが下がってくることがあります。脚の生地の送り方は合っていて、ウエストのゴムの止め方か、ゴムそのものに原因がある状態です。
まず、ゴムの戻り方を確かめてください。戻りがよいなら、ゴムを止める位置を2〜3cm上げます。それでも下がるなら、肌着の裾をタイツの中に入れて、ゴムの下に滑り止めを作ります。**股が合っているなら、サイズを変える必要はありません。**ゴムの位置と肌着の重ね方の2つで、ほとんどの場合は落ち着きます。
どちらとも取れるとき③|片脚だけねじれて下がる
片脚だけ、縫い目がねじれて前や後ろに回ってくることがあります。履くときに、左右で生地を送る量が違ったためです。
| ねじれの向き | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| かかとが前に回ってくる | かかとの位置を合わせずに上へ送った | かかとを合わせ直してから送る |
| 股の縫い目が片方に寄る | 片脚だけ生地を多く送った | 両脚を交互に少しずつ送る |
| 足首で縫い目が斜めになる | 足首の生地をねじったまま上げた | 足首で一度生地をまっすぐに戻す |
片脚ずつ一気に履き上げず、左右を交互に少しずつ送ると、ねじれは起きにくくなります。右の足首、左の足首、右のふくらはぎ、左のふくらはぎ、というように、同じ高さを左右そろえながら上っていくイメージです。
出先で下がってきたときの2分の直し方
外で股が下がってきたと気づいたら、化粧室で次の順に直します。
- ウエストを腰の下まで一度下ろす
- 膝から下の生地を、両手でつまんで膝の上へ送る
- 膝の上の生地を、腿へ送る
- 股の縫い目を、脚の付け根に合わせる
- ウエストを引き上げて、ボトムスのウエストから離して止める
ウエストだけ引き上げ直すのは、いちばん効かない直し方です。脚の生地が足りないままなので、しばらくするとまた下がってきます。一度下ろしてから脚の生地を送り直すほうが、結果として早く済みます。
ボトムスがパンツの場合は、パンツを膝まで下ろさないと脚の生地に手が届きません。個室の広さが足りないときは、せめて腿の生地だけでも付け根へ送り直してください。それだけでも、帰宅するまで股の位置が保たれることが多くあります。
買うときに見る3つの場所
次にタイツを買うときは、パッケージの表示で次の3つを見てください。
| 見る場所 | 何が分かるか | 選び方 |
|---|---|---|
| サイズの範囲(身長とヒップ) | 自分がどの帯に入るか | 厚手は、帯の境目なら大きいほうへ |
| ウエストのゴムの幅 | ゴムの安定しやすさ | 幅が広いものほど、滑りにくい |
| 股にマチがあるか | 股の位置の合わせやすさ | 菱形の布が付いているものは、股が付け根に合いやすい |
マチとは、股の部分に縫い付けられた菱形の布のことです。マチがあるタイツは、脚の付け根まわりに生地の余裕があるので、股の位置が合わせやすくなります。股が下がりやすい人は、パッケージの写真や説明でマチの有無を確かめてみてください。
売り場で迷ったら、手持ちのタイツのうち、いちばん下がりにくかった1足と同じ条件のものを探すのが近道です。サイズの帯、ゴムの幅、マチの有無の3つがそろえば、次の1足も同じように落ち着く見込みが高くなります。
よくある行き違い
| よくある思い込み | 実際 |
|---|---|
| 股が下がるのはサイズが小さいから | 多くは履き上げ方。脚の生地を送っていない |
| ウエストを高く上げれば股も上がる | 脚の生地が足りないまま上げても、歩くと戻る |
| 大きいサイズにすれば下がらない | 大きすぎると余った生地が重みで下がる |
| ゴムがきついほど下がらない | きつすぎるゴムは、腰の細い場所より下へ逃げる |
| 厚いタイツも薄いタイツも同じ履き方でよい | 厚いほど、履き上げ方の差がはっきり出る |
| 下がってきたらウエストを引き上げればよい | 一度下ろして脚から送り直すほうが長持ちする |
手持ちのタイツで確かめる順番
| 手順 | すること |
|---|---|
| 1 | いつもの履き方で履いて、股の位置を指の幅で測る |
| 2 | 一度脱いで、足首から順に生地を送る履き方で履き直す |
| 3 | もう一度、股の位置を指の幅で測る |
| 4 | ボトムスを履いて、ウエストとタイツのゴムが2〜3cm離れているかを見る |
| 5 | 1時間歩いたあとに、もう一度股の位置を測る |
| 6 | 下がっていたら、ゴムの戻り方を確かめる |
| 7 | 履き方もゴムも問題ないのに下がるなら、サイズを見直す |
まとめ
- 股の位置は、脚の付け根から指何本分下にあるかで測る
- 股が下がる原因の多くは、脚の部分に生地を送らずに引き上げていること
- 足首・ふくらはぎ・膝・腿の順に生地を送り、ウエストは最後に1回だけ触る
- タイツのゴムとボトムスのウエストは、2〜3cm離して止める
- 厚手ほど履き上げ方の差が出る。厚手だけサイズを1つ上げる選び方もある
- ゴムを伸ばして離し、戻るのに2秒以上かかるタイツは、履き方では直らない
明日の朝は、椅子に座ってタイツを履いてみてください。ウエストに触るのを最後の1回にするだけで、夕方の股の位置が変わります。
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よくある問い
- Q. タイツの股が下がるのは、サイズが小さいからですか
- サイズが原因のこともありますが、多いのは履き上げ方です。脚の部分に生地を送らずに、ウエストを持って一気に引き上げると、脚の生地が足りないまま股だけが引っ張られます。歩くと脚の生地が股を下へ引き戻すので、だんだん下がってきます。足首から順に生地を送り直して、それでも股が付け根まで届かないなら、サイズを見直してください。
- Q. タイツのウエストがずり落ちてくるのはなぜですか
- ウエストのゴムを止めている位置が、腰まわりの中でいちばん細い場所より下にあると、ゴムが下へ滑りやすくなります。また、上に履くパンツやスカートのウエストがタイツのゴムと同じ高さにあると、ボトムスのウエストに押されてタイツが下がります。タイツのゴムを、ボトムスのウエストより2〜3cm上で止めると、下がりにくくなります。
- Q. 厚いタイツほど、ずり落ちやすいのですか
- 厚いタイツは生地が重く、伸びる量も薄いタイツより少ないので、同じサイズでも脚の部分で生地が足りなくなりやすい傾向があります。裏起毛のタイツは特にその傾向があります。厚手のタイツを履く日は、薄手のとき以上に、足首から順に生地を送る履き方を丁寧にしてください。サイズが境目にいる人は、厚手だけ一つ大きいサイズにする選び方もあります。
- Q. 出かけた先でタイツが下がってきたら、どうすればいいですか
- 化粧室で2分あれば直せます。いったんウエストを腰の下まで下ろし、膝から下の生地を両手でつまんで、膝の上、腿へと上に送ります。股の縫い目が脚の付け根に届いたら、最後にウエストを引き上げて、ボトムスのウエストより少し上で止めてください。ウエストだけ引き上げ直すと、しばらくしてまた下がってきます。
— メグラシ編集部





