フェイクタイツのデニール|見た目の透け感と、裏の厚さを別々に選ぶ

フェイクタイツの袋を裏返して、数字が2つ書かれていないか見てください。「〇〇デニール相当」と、もう1つ大きな数字。この2つは、別のものを表しています。
小さいほうの数字は、外から見たときの透け感です。大きいほうの数字は、肌色の裏地まで含めた生地全体の厚さです。**見た目は小さいほうで、暖かさは大きいほう(または裏起毛かどうか)で選びます。**秋冬の服に合わせるなら、見た目は20〜40デニール相当、裏の厚さは朝の気温で決まります。
ふつうのタイツやストッキングのデニールの目安はタイツのデニール数の目安にまとめています。この記事は、裏に肌色を重ねて透けて見せるフェイクタイツだけの話です。
結論|数字は2つ。見た目は30相当から、裏は朝の気温で
選ぶ順番は、次のとおりです。
- 見た目の透け感を決める。迷ったら30デニール相当
- 朝の外の気温から、裏の厚さを決める
- 肌色の裏地の色を、膝の横の肌と比べて決める
- 身長とヒップから、サイズを決める。迷ったら大きいほう
| 決めること | 基準 | 動かす条件 |
|---|---|---|
| 見た目の透け感 | 30デニール相当 | 服が重ければ40、軽ければ20 |
| 裏の厚さ | 朝の気温が10〜12度なら起毛なし | 10度を下回る朝が続けば裏起毛 |
| 裏地の色 | 膝の横の肌に近い色 | 2色の間なら暗いほう |
| サイズ | 身長とヒップの表 | 境目なら大きいほう |
**見た目と暖かさを1つの数字で選ぼうとすると、どちらかが合わなくなります。**見た目は服で、暖かさは気温で、別々に決めてください。
4つのうち、先に決めるのは見た目です。見た目の透け感が決まると、候補の数が大きく減ります。そのあとで裏の厚さ、裏地の色、サイズと絞っていけば、売り場で並んだ袋の前でも迷う時間が短くなります。
袋に書かれた数字の読み方
フェイクタイツの袋には、書き方がいくつかあります。どの数字が何を表しているかを先に分けておきます。
| 袋の書き方 | 表しているもの | 選ぶときに見る場面 |
|---|---|---|
| 「〇〇デニール相当」「〇〇デニール風」 | 外から見たときの透け感 | 服との釣り合い |
| 「〇〇デニール」(大きな数字) | 裏地を含めた生地全体の厚さ | 暖かさ |
| 「裏起毛」 | 裏地の内側が毛羽立っている | 寒い朝 |
| 「裏地 肌色」「ベージュ」などの色名 | 裏地の色 | 脚の肌との合い方 |
| 「〇〇デニール相当の透け感」と数字1つだけ | 見た目の数字だけ。厚さは書かれていない | 裏起毛かどうかで暖かさを判断する |
| 数字が1つで「相当」も無い | どちらの数字か分からない | 袋の写真と、裏地の触り心地で確かめる |
**「相当」が付いていない大きな数字は、見た目ではありません。**300や数百の数字を見て「厚いタイツ」を思い浮かべると、見た目の想像と実物がずれます。大きな数字は暖かさの目安として読み、見た目は「相当」の数字で読んでください。
見た目の透け感は、服の重さで選ぶ
見た目の透け感は、ふつうのストッキングやタイツと同じ考え方で選べます。違うのは、どれだけ透けて見えても、実際には肌は出ていないことです。
| 見た目の透け感 | 見え方 | 合わせやすい服 |
|---|---|---|
| 20デニール相当 | 薄い黒。肌の色がはっきり透ける | ブラウス、薄手のスカート、とろみのある素材 |
| 30デニール相当 | 黒と肌が半々に見える | 薄手のニット、ジャケット、秋の通勤服 |
| 40デニール相当 | 黒が勝ち、膝や脛にだけ肌色が見える | 厚手のニット、ウールのスカート、コート |
| 60デニール相当 | ほぼ黒。膝の上にだけ肌色が浮く | ツイード、厚手のコート、ブーツの日 |
| 80デニール相当以上 | 黒いタイツとほぼ同じ | フェイクにする意味が薄い。ふつうの厚手タイツと比べて選ぶ |
見た目の数字を選ぶときに気をつけたいのは、同じ「30相当」でも、1足ごとに少しずつ見え方が違うことです。表の黒の編み目の細かさと、裏地の肌色の明るさで、同じ数字でも黒く見える1足と明るく見える1足があります。袋の写真で迷ったら、脛のあたりの黒と肌色の割合を見てください。
**基準は30デニール相当です。**秋冬の服は、10月から12月にかけて少しずつ重く、暗くなります。脚だけが薄いと、上の服の重さと釣り合わず、脚が軽く浮いて見えることがあります。そのときに40相当へ一段上げると、服の重さと脚の黒さがそろいます。
反対に、ブラウスや薄手のスカートの日は、40相当では脚だけが重く見えます。上半身の服の厚さと、脚の黒さを同じ段にそろえる、と覚えておくと選びやすくなります。
裏の厚さは、朝の外の気温で選ぶ
暖かさを決めるのは、裏地の厚さと、裏起毛かどうかです。見た目の数字が同じでも、裏の厚さが違えば暖かさは大きく違います。
| 朝の外の気温 | 裏の厚さの目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 15度以上 | フェイクタイツでなくてよい | 薄いストッキングやシアーなタイツで足りる |
| 12〜15度 | 起毛のない裏地 | 室内が暖かい日は、これでも暑く感じることがある |
| 8〜12度 | 起毛のない厚めの裏地、または薄い起毛 | 外を歩く時間で分ける |
| 3〜8度 | 裏起毛 | コートの丈が膝より上なら、起毛のあるものを |
| 3度未満 | 厚い裏起毛 | ブーツやロングコートと組み合わせる |
**朝の気温は、家を出る時刻の気温で見てください。**昼の最高気温で選ぶと、朝と夜に脚が冷えます。反対に、朝の気温で選ぶと昼の室内で暑く感じることがあるので、室内にいる時間が長い日は一段薄い裏を選びます。
外を歩く時間が短い人は、裏の厚さを一段下げても構いません。駅まで5分、あとは電車と室内という日なら、12度の朝でも起毛のない裏地で足ります。
裏起毛にするか、起毛なしにするか
裏起毛は暖かい代わりに、生地が厚くなり、靴の中で足が窮屈に感じることがあります。起毛なしは薄くて靴を選びませんが、真冬には足りません。
| 比べる点 | 裏起毛 | 起毛なし |
|---|---|---|
| 暖かさ | 高い | 中くらい |
| 靴の中の厚み | 厚い。ぴったりのパンプスではきつくなる | 薄い。どの靴でも履ける |
| 暖房の効いた室内 | 長くいると暑い | 暑くなりにくい |
| 脱ぎ履き | 足首で引っかかりやすい | すっと入る |
| 洗ったあとの乾き | 遅い。一晩で乾かないことがある | 早い |
**ぴったりのパンプスで履く日が多いなら、起毛なしを選んでください。**裏起毛は足の甲と指先に厚みが出て、靴の中で指が押されます。ブーツやゆとりのある靴の日には、裏起毛の厚みは気になりません。
肌色の裏地の色は、膝の横の肌と比べる
フェイクタイツが「透けている」ように見えるのは、裏地の肌色が黒の編み目の間からのぞくからです。裏地の色が脚の肌と合っていないと、透けている部分だけ色が浮きます。
| 裏地と肌の関係 | 見え方 |
|---|---|
| 裏地のほうが明るい | 脚全体が白っぽく浮く。とくに膝の上が明るく見える |
| 裏地と肌がほぼ同じ | 本物の肌が透けているように見える |
| 裏地のほうが少し暗い | 脚が引き締まって見える。浮きにくい |
| 裏地のほうがかなり暗い | 日に焼けたような色に見える |
| 裏地が赤みより、肌が黄み | 膝の上だけピンクに見える |
| 裏地が黄みより、肌が赤み | 膝の上だけ黄色く見える |
比べるのは、手の甲や顔ではなく膝の横の肌です。脚の肌は、手や顔より明るいことも暗いこともあります。店で見本に触れられるなら、見本を膝の横に当てて、境目が分かりにくいほうを選びます。見本が無い場合は、袋の写真の肌色と、自分の膝の横の肌を窓の近くで見比べてください。
部屋の照明の下で比べると、照明の色が肌にも裏地にも乗って、差が分かりにくくなります。昼間の窓の近く、直射日光の当たらない場所で見比べると、実際に外で見られるときの色に近くなります。夜しか時間がない日は、白っぽい照明の下で見て、翌朝もう一度確かめてください。
秋は、脚の肌の色が春と違うことがある
裏地の色を比べる脚の肌は、季節で少しずつ変わります。夏に素足で過ごした日が多いと、9月から10月の脚は、春より暗く見えることがあります。反対に、冬が深まるにつれて明るく戻っていきます。
| 時期 | 脚の肌の傾向 | 裏地の選び方 |
|---|---|---|
| 10月 | 夏の名残で、春より少し暗いことがある | 前の年と同じ色を選ぶ前に、膝の横で比べ直す |
| 11〜12月 | 少しずつ明るく戻る | 10月に選んだ色が暗く感じたら、一段明るい色へ |
| 1〜2月 | 1年でいちばん明るいことが多い | 明るめの裏地が合いやすい |
| 素足で過ごさなかった年 | 1年を通して変わりにくい | 1色で通せる |
**前の年に合っていた裏地の色が、今年も合うとは限りません。**去年の1足が残っているなら、新しいものを買う前に、その1足を履いて膝の横を見てください。裏地のほうが明るく浮くなら、今年は一段暗い色を選びます。
膝で白く浮くかは、伸ばした幅で決まる
フェイクタイツで起きやすいのが、膝の上だけ肌色が強く出て、白っぽく浮いて見えることです。これは、膝で生地が横に伸び、黒の編み目の間が広がるからです。
| 伸び方 | 膝の見え方 |
|---|---|
| サイズに余裕があり、膝で少しだけ伸びる | 他の場所と同じ透け方 |
| サイズがぴったりで、膝で強く伸びる | 膝の上だけ肌色が強く出る |
| サイズが小さく、座るとさらに伸びる | 座ったとき、膝が白く浮く |
| サイズが大きすぎて、膝裏でしわがよる | 膝裏と足首に黒いしわが線になる |
確かめ方は、履いて立ったまま、片方の膝を90度曲げて鏡で見ることです。**膝の上の肌色が、脛の肌色より明らかに強いなら、サイズを1つ上げてください。**座る時間の長い日は、椅子に座った状態でも膝を見ておきます。
膝の浮きは、履き方でも変わります。足首から膝まで一気に引き上げると、膝のあたりで生地が足りなくなり、膝の上で強く伸びます。つま先から少しずつたぐり寄せて、脛と膝に生地を均等に行き渡らせてから腰まで上げると、同じサイズでも膝の伸びが減ります。履いたあと、膝の上と脛の透け方が同じになっているかを鏡で見てください。
サイズは、身長とヒップの両方で見る
フェイクタイツのサイズは、ふつうのタイツと同じく身長とヒップの2つで決まります。どちらかが表の境目にあるときは、大きいほうを選んでください。膝での伸びを減らすためです。
| 身長とヒップの位置 | 選ぶサイズ |
|---|---|
| 両方とも表の真ん中 | 表どおり |
| 身長だけ境目の上 | 大きいほう |
| ヒップだけ境目の上 | 大きいほう |
| 両方とも境目の下 | 表どおり。大きいと膝裏と足首にしわが出る |
| 表の上限を超える | 大きいサイズの展開があるものを選ぶ |
身長とヒップの読み方はタイツ・ストッキングのサイズの選び方にまとめています。フェイクタイツは、ふつうのタイツより「大きいほう」を選ぶ意味が大きいので、境目にいる人はためらわずに上げてください。
ふつうの黒いタイツなら、膝で少し伸びても黒が薄くなるだけで、大きく目立つことはありません。フェイクタイツは、伸びた分だけ下の肌色が強く出るので、同じ伸び方でも見え方の差が大きくなります。
近くで見ると分かる場所
フェイクタイツは、離れて見れば薄いストッキングと区別がつきません。ただ、近くで見ると分かる場所があります。
| 見る距離 | 見え方 |
|---|---|
| 3m以上 | ストッキングやタイツとほぼ区別がつかない |
| 1〜3m | 光の当たり方で、裏地の面が少しだけ見える |
| 1m以内 | 編み目の奥に、肌ではなく布があるのが分かる |
| 座った相手の目の高さ | 膝の上の透け方で、裏地が見えることがある |
離れて見る分には、フェイクタイツは本物の薄いタイツとほとんど区別がつきません。
**人と向かい合って座る場面では、膝の上がいちばん近くに来ます。**向かい合う時間が長い日は、膝が白く浮いていないかを出かける前に確かめてください。膝の浮きが出にくいのは、サイズに余裕のあるもの、見た目の透け感が40相当くらいのものです。
スカート丈で、見える面積が変わる
スカートの丈が短いほど、フェイクタイツの見える面積が増えます。見える面積が大きいほど、裏地の色と膝の浮きが目立ちます。
| スカートの丈 | 見える場所 | 選び方の目安 |
|---|---|---|
| 膝上 | 膝と太ももの一部 | 膝の浮きがいちばん出る。サイズに余裕を |
| 膝が隠れる | 脛とふくらはぎ | 裏地の色を脛の肌に合わせる |
| ふくらはぎの真ん中 | ふくらはぎの下と足首 | 20〜30相当でも軽く見えすぎない |
| くるぶし近く | 足首だけ | 見た目の差はほとんど出ない。暖かさで選ぶ |
| パンツの下 | 見えない | フェイクにする必要は薄い。暖かさで選ぶ |
**くるぶし近くのロングスカートの下なら、見た目の透け感はほとんど見えません。**この場合は、見た目の数字より裏の厚さを優先して選んでください。
膝上のスカートの日は、立っているときより座ったときのほうが見える面積が増えます。座ると裾が上がり、膝の上の少し広い範囲が見えるからです。膝上の丈で座る時間が長い日は、見た目の透け感を一段上げると、膝の上の肌色の浮きが目立ちにくくなります。
靴との合わせ|足の甲とつま先
フェイクタイツは、靴の口から見える足の甲とつま先の見え方で、全体の印象が変わります。
| 靴 | 見える場所 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 甲の浅いパンプス | 足の甲 | 甲の上で生地が伸びて、肌色が強く出ることがある |
| 甲の深いパンプス・ローファー | ほとんど見えない | 裏起毛だと靴の中がきつくなる |
| ショートブーツ | 足首の上 | ブーツの口と黒の境目が自然につながる |
| ロングブーツ | 膝まわりだけ | 膝の浮きだけ気をつける |
| スニーカー | 足首 | 30相当以下だと、足首だけ軽く見えることがある |
| つま先の開いた靴 | つま先 | 爪先の補強部分の色の切り替えが見える。避ける |
足の甲の浅い靴を履く日は、履いてから足の甲を上から見て、甲の上だけ肌色が強く出ていないかを確かめてください。出ていたら、見た目の透け感を一段上げた1足に替えるか、甲の深い靴にします。
つま先とかかとの切り替えを見ておく
フェイクタイツの中には、つま先やかかとだけ編み方や色が変わっている1足があります。靴を脱ぐ場面がある日は、ここが目に入ります。
| 足先の作り | 見え方 | 向いている日 |
|---|---|---|
| つま先まで同じ編み・同じ透け感 | 素足にストッキングを履いたように見える | 靴を脱ぐ予定がある日 |
| つま先だけ黒く濃い | 靴を脱ぐと、つま先だけ色が変わって見える | 靴を脱がない日 |
| かかとに切り替えがある | 靴を脱ぐと、かかとに四角い形が見える | 靴を脱がない日 |
| つま先に縫い目が太く出る | 靴の口の浅い靴で、指先に線が見えることがある | 甲の深い靴の日 |
**座敷のある店や、室内で靴を脱ぐ家に行く日は、つま先まで同じ透け感の1足を選んでください。**袋の写真で足先の色が変わっていないかを見ておくと、当日に慌てずに済みます。
表の色は、黒以外もある
フェイクタイツの多くは表が黒ですが、茶や灰色の表の1足もあります。
| 表の色 | 見え方 | 合わせやすい服 |
|---|---|---|
| 黒 | いちばん引き締まる | 黒・紺・灰色の服 |
| 茶 | 黒よりやわらかい | 茶・ベージュ・カーキの服 |
| 灰色 | 軽く、明るい | 灰色・白・淡い色の服 |
| 紺 | 黒より少し明るい | 紺・白の服 |
茶や灰色の表は、黒より裏地の肌色が透けて見えやすいので、同じ「30相当」でも黒より明るく見えます。茶や灰色を選ぶなら、見た目の数字を一段上げると、黒の30相当と同じくらいの見え方になります。服と脚の色のつなぎ方はタイツの色の合わせ方にあります。
10月から12月まで、同じ1足で通せるか
10月の朝と12月の朝では、気温が10度近く違うことがあります。1足で通そうとすると、10月には暑く、12月には寒く感じます。
| 時期 | 朝の気温の目安 | 向いている裏 |
|---|---|---|
| 10月前半 | 15度前後 | フェイクタイツでなくてよい日が多い |
| 10月後半 | 12〜15度 | 起毛のない裏地 |
| 11月 | 8〜12度 | 起毛のない厚めの裏地、または薄い起毛 |
| 12月 | 3〜8度 | 裏起毛 |
2足持つなら、起毛なしと裏起毛で、見た目の透け感はそろえておくのが使い分けやすい持ち方です。見た目がそろっていれば、同じ服にどちらを合わせても印象が変わらず、朝の気温だけで履き替えられます。
2足をそろえるときは、裏地の色も同じにしてください。見た目の数字が同じでも、裏地の色が違うと、日によって脚の明るさが変わって見えます。
暖房の効いた室内で、暑くならない選び方
裏起毛のフェイクタイツは、暖房の効いた室内に長くいると暑く感じます。外の寒さと室内の暖かさのどちらに合わせるかで迷ったら、1日のうち長くいるほうに合わせてください。
| 1日の過ごし方 | 選び方 |
|---|---|
| 外にいる時間が長い(外回り・子どもの送り迎え) | 朝の気温に合わせた裏 |
| 室内にいる時間が長い(事務仕事・会議) | 朝の気温より一段薄い裏 |
| 室内と外を何度も行き来する | 起毛のない厚めの裏地 |
| 夜に冷え込む予定がある | 朝の気温より一段厚い裏 |
一段薄い裏を選んだ日は、外にいる時間の寒さをコートの丈やブーツで補います。脚だけで暖かさを全部まかなおうとしないほうが、室内での暑さを避けられます。
室内で暑くなったとき、フェイクタイツはその場で脱ぐことができません。暑さの逃げ道がない分、朝の段階で薄いほうに寄せておくのが、1日を通して快適に過ごす近道です。外で寒く感じたら、コートの前を閉める、首元に1枚足す、といった上半身の調整で補えます。
洗い方で、裏の起毛と透け感が変わる
フェイクタイツは、裏の起毛が洗うたびに寝ていき、表の編み目も少しずつ広がります。洗い方で長持ちが変わります。
- 裏返して、1足ずつネットに入れる
- 洗濯機の弱い水流で、水は常温
- 乾燥機に入れない。裏起毛が固まる
- 平らに置くか、つま先を上にして干す
**裏返して洗うのは、表の黒の編み目を守るためです。**表のまま洗うと、編み目が擦れて毛羽立ち、見た目の透け感がまだらになります。洗ったあと、膝の上の透け方が他の場所より明るくなってきたら、編み目が広がり始めた合図です。その1足は、見た目の透け感が一段下がったものとして、軽い服の日に回してください。伝線を減らす洗い方としまい方はタイツの電線を減らす洗い方としまい方にあります。
買う前に、袋の上から確かめる4つ
フェイクタイツは袋に入ったまま売られていることが多く、履いて確かめられません。袋の上から分かることを、先に4つ見ておきます。
| 確かめること | 袋のどこを見るか | 分かること |
|---|---|---|
| 見た目の透け感 | 「相当」「風」の付いた数字 | 服との釣り合い |
| 裏の厚さ | 大きな数字、「裏起毛」の文字 | 暖かさと靴の中の厚み |
| 裏地の色 | 色名と、脚の写真の肌色 | 膝の横の肌と合うか |
| サイズ | 身長とヒップの表 | 膝で伸びすぎないか |
**4つのうち、袋だけでは決めきれないのが裏地の色です。**色名は同じ「ベージュ」でも、1足ごとに明るさが違います。初めての1足は、見本がある売り場で選ぶか、同じ種類を2色買って、家で膝の横に当てて比べると外れにくくなります。
最初の1足は、どれを選ぶか
フェイクタイツを初めて買うなら、どの条件にも寄りすぎない1足から始めると、次の1足をどちらに動かすかが見えやすくなります。
| 決めること | 最初の1足 |
|---|---|
| 見た目の透け感 | 30デニール相当 |
| 裏の厚さ | 起毛のない厚めの裏地 |
| 裏地の色 | 膝の横の肌に近い色。迷ったら暗いほう |
| サイズ | 表どおり。境目なら大きいほう |
| 足先 | つま先まで同じ透け感 |
この1足を2週間ほど履いてみて、脚が服より軽く見えたら次は40相当へ、寒かったら次は裏起毛へと、1か所ずつ動かしてください。最初から全部を決めようとすると、どこが合っていなかったのかが分からなくなります。
どちらとも取れるとき①|裏地の色が2色の間
膝の横の肌と比べても、2色のどちらとも言えないことがあります。
**この場合は、暗いほうを選んでください。**裏地が肌より明るいと脚全体が白っぽく浮きますが、少し暗い分には脚が引き締まって見えるだけで、浮いた印象にはなりません。また、秋冬の服は暗く重くなるので、脚の色も少し暗いほうが服とつながります。
ただし、ブラウスや淡い色のスカートを合わせる日が多いなら、明るいほうの浮きは目立ちにくくなります。合わせる服の明るさで最後に決めてください。
2色とも手元にあるなら、同じ服を着て1足ずつ履き替え、同じ場所・同じ光で全身の写真を撮って並べるのがいちばん分かりやすい方法です。続けて撮ると、脚の色の差がそのまま見えます。浮いて見えるほうを外し、脚が服になじむほうを残してください。
どちらとも取れるとき②|30相当か、40相当か
30相当と40相当で迷うのは、秋冬の服の重さが日によって違うからです。
**合わせる服のうち、いちばんよく着る1着で決めてください。**10月から12月にいちばんよく着るスカートとトップスを着て、両方を履き比べます。上の服が薄手のニットなら30相当、厚手のニットやジャケットなら40相当です。
1足で両方に合わせたいなら、30相当を選び、厚手の服の日はブーツで足元に重さを足します。40相当を選んで薄い服の日に合わせると、脚だけが重く見えやすく、靴で軽くするのは難しいからです。
迷ったまま決められないときは、**12月の服で考えてください。**10月は30相当がちょうどよくても、12月の厚手のコートの下では軽く見えることがあります。反対に、12月に合う40相当は、10月の薄手の服には重く感じます。1足で通すなら30相当、2足持つなら10月から11月用に30相当、12月から用に40相当と、時期で分けるのが迷いの少ない持ち方です。
どちらとも取れるとき③|暑い日と寒い日が混ざる
10月後半から11月は、暖かい日と寒い日が交互に来ます。裏起毛にするか、起毛なしにするかで迷う時期です。
この時期は、起毛のない厚めの裏地を1足持っておくと、どちらの日にも寄せられます。寒い日は、コートやブーツで補い、暖かい日は、そのままで室内でも暑くなりすぎません。裏起毛は、朝の気温が10度を下回る日が3日以上続くようになってから出してください。
天気予報の週間の最低気温を見て、10度を下回る日が週の半分を超えたら、裏起毛に切り替える目安です。**寒い日だけ裏起毛にする、という履き分けを続けると、朝に迷う時間が増えます。**切り替える週を1回決めて、そこからは裏起毛で通したほうが、朝の支度は楽になります。
ふつうのタイツを重ねる方法と比べる
フェイクタイツを使わずに、薄いストッキングの下に肌色のタイツを重ねる方法もあります。重ねるとどうなるかを比べておきます。
| 比べる点 | フェイクタイツ | 重ね履き |
|---|---|---|
| 手間 | 1足で済む | 2足を順に履く |
| 見た目の自由度 | 袋の数字で決まる | 上に履くストッキングの数字で変えられる |
| 暖かさ | 裏の厚さで決まる | 下に履くタイツの厚さで変えられる |
| 膝の浮き | サイズで決まる | 2枚が別々に伸びるので、ずれやすい |
| 足首のしわ | 出にくい | 2枚分のしわが出やすい |
毎日履くなら1足で済むフェイクタイツ、見た目や暖かさを日ごとに変えたいなら重ね履き、という分け方ができます。朝の支度の時間が短い日が多いなら、フェイクタイツのほうが迷わずに済みます。反対に、服に合わせて脚の黒さを細かく変えたい人は、重ね履きのほうが思いどおりに調整できます。重ね履きの数字の考え方はタイツのデニール数の目安の「重ねると、数字は足し算にならない」を見てください。
よくある行き違い
| 思い込み | 実際 |
|---|---|
| 大きい数字ほど黒く見える | 大きい数字は厚さ。見た目は「相当」の数字で決まる |
| 裏起毛ならどの日も快適 | 暖房の効いた室内では暑い。朝の気温で選ぶ |
| 裏地の色は手の甲で合わせればいい | 手と脚の肌の明るさは違う。膝の横で比べる |
| ぴったりのサイズがきれいに見える | 膝で伸びて白く浮く。境目なら大きいほう |
| 近くで見ても分からない | 1m以内では、裏地の布が見えることがある |
| 1足で10月から12月まで通せる | 朝の気温が10度近く変わる。裏の厚さで2足に分ける |
まとめ
- フェイクタイツの数字は2つ。見た目は「相当」の数字、暖かさは大きい数字と裏起毛かどうかで読む
- 見た目の透け感は30デニール相当が基準。服が重ければ40、軽ければ20
- 裏の厚さは、家を出る時刻の気温で選ぶ。10度を下回る朝が続けば裏起毛
- 裏地の色は膝の横の肌と比べる。2色の間なら暗いほう
- サイズは身長とヒップの両方で見て、境目なら大きいほう。膝を曲げて白く浮かないかを確かめる
次の朝、家を出る時刻の気温を1回だけ見てください。その数字で、今年のフェイクタイツが裏起毛か起毛なしかが決まります。
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よくある問い
- Q. フェイクタイツの『〇〇デニール相当』とは何ですか
- 外から見たときに、何デニールのストッキングやタイツと同じくらい透けて見えるか、という目安です。フェイクタイツは、表の黒い編み地の下に肌色の裏地を重ねて、透けているように見せています。そのため、袋には見た目の透け感を表す数字と、裏地まで含めた厚さを表す数字の2つが書かれていることがあります。暖かさを決めるのは厚さの数字、見た目を決めるのは透け感の数字です。
- Q. フェイクタイツは何デニール相当を選べばいいですか
- 迷ったら30デニール相当から始めてください。薄いストッキングほど肌が出ず、黒いタイツほど重くならない、真ん中の見え方です。秋冬のコートや厚手のニットと合わせる日が多いなら40相当、ブラウスや薄手のスカートと合わせる日が多いなら20相当のほうが、服との重さが釣り合います。
- Q. 裏地の肌色が自分の脚と合っているか分かりません
- 膝の横の肌と比べてください。手の甲や顔の肌は、脚の肌と明るさが違うことが多いからです。店で見本に触れられるなら、見本を膝の横に当てて、境目が分かりにくいほうを選びます。境目で裏地のほうが明るいと、脚全体が白っぽく浮きます。2色の間で迷ったときは、暗いほうを選ぶと浮きにくくなります。
- Q. フェイクタイツは暖房の効いた室内で暑くないですか
- 裏起毛のフェイクタイツは、暖房の効いた室内に長くいると暑く感じることがあります。朝の外の気温が10度を下回る日が続くなら裏起毛、12度以上の日が多いなら起毛のない裏地で足ります。室内にいる時間が長い日は、外の気温より一段薄い裏地を選び、外にいる時間はコートの丈やブーツで補ってください。
— メグラシ編集部





