ストッキングがすぐ伝線する|破れる場所で直す所を分ける

ストッキングがすぐ伝線する人は、まず伝線したものを捨てずに、最初に穴が開いた起点を探してください。起点の場所で、直すべき所が決まります。
起点がつま先なら爪と靴の中、かかとなら肌の乾燥と靴のかかと、膝や太ももなら履き方とサイズです。デニールを上げるのは、起点を直してからでも遅くありません。
起点が毎回違う場所にある人は、1か所の引っかかりではなく、サイズが合っていないことが原因です。身長とヒップの両方で、サイズ表の範囲に入っているかを見直してください。ここから先は、起点の見つけ方と、場所ごとの直し方を順に書きます。
伝線は「線」ではなく「起点」を見る
伝線は、一か所で切れた糸がほどけて、編み目に沿って縦に走ったものです。目に入るのは長い線ですが、原因が分かるのは線の端にある、最初に切れた小さな穴だけです。
起点は、線の端のどちらかにあります。たいていは、線の端が小さく丸く開いていて、そこだけ糸が縮れています。反対の端は、編み目がほどけて止まっただけなので、穴は開いていません。
起点を見ずに「すぐ伝線する」とだけ考えると、丈夫なものを探す方向に行きがちです。けれど、引っかかる場所が同じなら、少し丈夫なものに替えても同じ場所から破れます。
起点の見つけ方|3足ぶん並べる
伝線したストッキングを、できれば3足ぶん取っておいてください。1足だけでは、たまたま引っかかっただけの場合と区別がつきません。
3足を、つま先をそろえて机に並べ、それぞれの起点に洗濯ばさみを1つずつ留めます。起点が近い場所に集まっていれば、そこに原因があります。
| 起点の場所 | 先に疑うもの |
|---|---|
| つま先・指の付け根 | 爪の長さと角、靴の中の縫い目 |
| かかと・くるぶし | かかとの乾燥、靴のかかとの内側 |
| 膝・太もも | 履くときの指先、丈の足りないサイズ |
| 毎回ちがう | サイズそのもの |
この表は、どこを疑うかの入口です。直し方は、場所ごとに次の章で書きます。
つま先から破れる人|まず爪の角を見る
つま先や指の付け根から破れる人は、足の爪を見てください。長さよりも、爪の角が問題になることが多いです。爪をまっすぐ切っていても、角が尖ったまま残っていると、歩くたびに同じ場所の糸を内側から押します。
爪を切ったあとは、角を爪やすりで軽く丸めておきます。指の腹でなでて引っかかりがなければ十分です。足の爪は伸びても気づきにくいので、ストッキングを履く前日に一度、角だけ確かめる習慣をつけると、つま先の伝線はかなり減ります。
つま先から破れる人|爪が整っているなら靴の中
爪が整っているのにつま先から破れる人は、靴の中を見てください。靴の内側のつま先に、縫い目や中敷きの端が浮いていると、そこが外側から糸を削ります。
確かめ方は簡単で、靴の中に手を入れて、つま先の内側を指先でなでます。ざらつきや段差があれば、そこが起点の相手です。中敷きの端が浮いているなら、中敷きを貼り直すか、薄い中敷きを一枚重ねて段差を埋めてください。
秋冬はブーツが増え、足が靴の中で前後にずれやすくなります。かかとが浮いて足が前に滑ると、つま先が靴の先端に何度も当たり、そこから破れます。ブーツの日だけつま先が破れる人は、足首の部分で足を固定できているかを見直してください。
かかとから破れる人|肌の乾燥を先に疑う
かかとやくるぶしから破れる人は、まず自分のかかとを触ってください。ざらついていたり、角質が硬くなっていたりすると、それが内側から糸に引っかかります。
暖房の効いた部屋と、冷たい外気を行き来する季節は、かかとがいちばん乾きやすい時期です。夏のあいだ伝線しなかった人が、秋冬になって急にかかとから破れ始めるのは、たいていこれです。
ストッキングを履く前の晩に、かかとにクリームを塗っておくと、朝には表面がなめらかになっています。履く直前に塗ると、ストッキングが肌に張りついて履きにくくなるので、前の晩に塗るのがコツです。
かかとから破れる人|肌がなめらかなら靴のかかと
かかとがなめらかなのにかかとから破れる人は、靴のかかとの内側を見てください。内側の布がすり切れていたり、補修のテープの端がめくれていたりすると、歩くたびにそこが糸をこすります。
もう一つ多いのが、靴のサイズが少し大きいことです。かかとが浮いて上下に動くと、靴の内側とストッキングが毎歩こすれます。かかとに指が1本入るほど余っている靴は、かかとの内側に薄いパッドを貼って、浮きを止めてください。
膝や太ももから破れる人|履くときの指先
膝や太ももから破れる人は、履き方を見直してください。この場所の伝線は、歩いているあいだよりも、履いている最中にできることが多いです。
ストッキングを指先でつまんで引き上げると、爪の先が糸に刺さります。履くときは、つまむのではなく、手のひらを平らにして下から押し上げるようにたぐってください。手指に指輪をしている人は、履く前に外します。指輪の台座の角は、爪よりも鋭く糸を切ります。
手の乾燥も原因になります。指先がささくれている人は、履く前に手を洗って水気をよく拭き、ハンドクリームが乾いてから履いてください。
膝や太ももから破れる人|丈が足りていない
履き方を変えても膝や太ももから破れる人は、サイズの丈が足りていない可能性があります。丈の足りないストッキングは、ウエストまで引き上げるために脚の部分が縦に強く引っぱられ、糸が細く伸びた状態で一日を過ごします。そこに膝の曲げ伸ばしが加わると、伸びきった場所から切れます。
確かめるには、履いた状態で膝を深く曲げ、しゃがんでみてください。膝の上が白っぽく透けて見えたり、ウエストが下にずり下がったりするなら、丈が足りていません。サイズを一段上げると、同じデニールでも膝の伝線が減ります。
起点が分からないとき
伝線した線の両端を見ても、どちらが起点か分からないことがあります。線が長く走って、両端とも編み目がほどけているだけに見える場合です。
そのときは、線のなかでいちばん幅が広くなっている場所を探してください。起点の近くは、切れた糸が多いぶん線が太く、離れるほど細くなります。太い側の端の近くに起点があります。
それでも分からない場合は、伝線に気づいた時刻と、その直前にしていたことを書き留めておきます。靴を脱ぎ履きした直後ならつま先かかかと、しゃがんだり座ったりした直後なら膝、履いて家を出る前に気づいたなら履き方です。3回ぶん書き留めると、起点の見当がつきます。
起点が毎回違うとき|サイズを見直す
3足並べても起点がばらばらな人は、特定の場所の引っかかりではなく、ストッキング全体が引っぱられていることが原因です。つまり、サイズが合っていません。
サイズ表は、身長とヒップの2つの範囲で書かれています。どちらか一方だけで選ぶと、もう一方が範囲の端にかかって、どこかが無理に伸ばされます。身長は範囲の真ん中でも、ヒップが上限ぎりぎりなら、一段上のサイズのほうが全体に余裕が出ます。
身長とヒップで、合うサイズが違う段になる人もいます。その場合は大きい側に合わせてください。小さい側に合わせると、余裕のない場所が伸びきって、そこから伝線します。
どちらとも取れるとき|起点が2か所に分かれる
3足のうち2足がつま先、1足が膝、というように起点が2か所に分かれる人は、多いほうから先に直してください。多いほうを直したあとで残ったほうを見ると、たまたまだったのか、もう一つの原因があるのかが分かります。
どちらも同じ数なら、直すのに手間がかからないほうからにします。爪の角を丸める、指輪を外して履く、などは今夜からできます。靴の中敷きやサイズの見直しは、そのあとで構いません。
デニールを上げるのは、起点を直してから
起点を直しても、週に2足以上伝線する人は、デニールを一段上げてください。15デニールなら20に、20なら25に。糸が太くなるぶん、同じ引っかかりでも切れにくくなります。
ただし、デニールを上げると脚の色も濃く見えます。肌との明るさの差が変わるので、色はストッキングの色の選び方で確かめ直してください。25デニールで白く浮く、膝だけ濃くなるといった見え方の失敗は、25デニールストッキングの失敗にまとめています。
まとめ|捨てる前に、起点を1か所見る
ストッキングがすぐ伝線するときは、丈夫な1足を探す前に、伝線したものの起点を見てください。
つま先なら爪の角と靴の中。かかとなら前の晩のクリームと靴のかかと。膝や太ももなら、手のひらでたぐる履き方と、丈の足りないサイズ。起点が毎回違うなら、身長とヒップの両方でサイズを見直す。
秋冬は肌が乾き、ブーツの中で足がずれるので、夏より伝線が増えるのは自然なことです。起点を1か所直すだけで、翌週からの伝線は目に見えて減ります。
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よくある問い
- Q. ストッキングがすぐ伝線するのは、デニールが低いからですか
- デニールが低いほど糸は細く、引っかかりには弱くなります。ただ、同じデニールでも伝線する人としない人がいるのは、引っかかる場所が人によって違うからです。先に起点の場所を見て、そこを直してください。直しても週に2足以上伝線するなら、そのときに初めてデニールを一段上げます。
- Q. 伝線しにくいストッキングの選び方はありますか
- 伝線しやすい場所に合わせて選ぶのが近道です。つま先から破れる人はつま先が補強されたもの、膝や太ももから破れる人は丈に余裕のあるサイズ、かかとから破れる人はかかとが二重になっているものを選んでください。全部に効く1足を探すより、自分の起点に効く1か所を見るほうが外れません。
- Q. 伝線が始まったら、その日はどうすればいいですか
- 線の両端に透明のマニキュアを薄く塗ると、それ以上走りにくくなります。塗るのは線の端だけで、線そのものには塗りません。スカートの日で目立つ場所なら、替えのストッキングを1足、薄い袋に入れて持ち歩いておくと、出先で履き替えられます。
- Q. 秋冬になると伝線が増えるのはなぜですか
- 暖房と外の空気で肌が乾き、かかとやすねの角質が引っかかりやすくなるのが一つ。もう一つは、ブーツの中で足が前後にずれ、つま先とかかとがこすれる回数が増えることです。起点がかかとなら肌の乾燥、つま先ならブーツの中のずれを先に疑ってください。
— メグラシ編集部





