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タイツが伝線するかは、履くときに指が触れた場所で決まる|爪先から膝までを4回に分けてたぐると、引っかかりが消える

メグラシ編集部//読了 11分
椅子に座り、たぐり寄せた黒いタイツを両手で爪先から足首へ通そうとしている足元

伝線のほとんどは、履いたあとではなく履いている最中に始まります。 原因は生地ではなく、爪の角・指輪の縁・乾いた指先の3つです。爪先から膝までを4回に分けてたぐると、1回に伸びる量が減って、引っかかる場所そのものが消えます。

見るのは生地の厚さではなく、履くときの手

タイツの編み目は、縦に引かれる力には強く、横に引かれる力には弱い構造をしています。履くときに一気に引き上げると、生地は縦に伸びながら、指の当たっている一点だけが横に引かれます。

ここで指先に硬いものがあると、その一点だけが先に切れます。 切れた目は隣の目をほどきながら走ります。これが伝線です。

つまり、切れる場所を決めているのは、糸の太さではなく、手のほうです。

履く前に、手を3か所だけ確かめる

30秒で終わります。

  1. 爪の先が、指の腹より前に出ていないか。 出ているなら、指を曲げて腹側だけを当てます
  2. 指輪の石や縁が、手のひら側に来ていないか。 回して外側に向けるか、外します
  3. 指先が乾いていないか。 乾いていると摩擦が上がり、同じ力でも生地が横に引かれます

この3つは、生地を替えるより効きます。 履くたびに同じ場所で切れているなら、原因は買っているものではありません。

4回に分けてたぐる|1回に伸ばす量を減らす

たぐり方の手順です。爪先から膝までを、一気に通さないでください。

どこまで上げるか手をどこに置くか
1回目爪先を入れて、かかとを合わせる生地の両脇を、指の腹で挟む
2回目足首まで足首の左右を、手のひらで包む
3回目ふくらはぎの太いところまで親指以外の4本を揃えて内側から上げる
4回目膝上まで前後を交互に少しずつ

1回ごとに手を離してから、次の場所を持ち直します。 持ったまま上げ続けると、同じ一点にずっと力がかかります。

膝から上は、立ち上がってから両手で前後を交互に上げると、腰まわりで余りません。座ったまま腰まで上げようとすると、太ももの一点に力が集まります。

伝線が走る向きで、止め方が変わる

すでに走り始めた線は、先端を押さえると進みが止まります。 ただし押さえる場所が向きで変わります。

  • 縦に走っている線 ── 線の上下の端を指で強くつまみ、5秒押さえる
  • 横に走っている線 ── 線の左右の端を同じようにつまむ
  • 点から放射状に広がっている ── 中心ではなく、広がっている外側の縁を一周押さえる

元に戻ることはありません。 ここでできるのは、その日のうちに広がる速さを落とすことだけです。

外出先での判断|見えるかどうかだけで決める

伝線したときに考えることは1つです。その線が、靴の上端とスカートの裾のあいだに入っているか。

線の位置その日の判断
靴に隠れる高さそのまま。何もしない
靴の上〜裾の下(外から見える帯)先端を押さえて、脚の内側へ回す
裾より上そのまま。座っても立っても外から見えない
帯の中で、前面にある履き替えるか、靴を長い丈のものに替える

線は回せます。 縫い目のない筒なので、腰の部分を持って全体を少し回すと、前面の線を内側へ移せます。回すのは一度きりにしてください。何度も回すと別の場所に力がかかります。

秋冬は、脱ぐ場面の数が伝線の数

10月から冬にかけては、靴を脱ぐ場面が増えます。 座敷のある店、旅先の宿、試着室。ここが伝線の入り口になります。

数えるのは、その日に靴を脱ぐ回数です。

  • 0回 ── 予備は要りません
  • 1回 ── 予備を1枚。脱ぐ場所で床に爪先を引きずらないよう、かかとから下ろします
  • 2回以上 ── 予備を1枚と、爪先だけを覆う薄いものを1枚。脱ぐたびに履き替えるのではなく、上から重ねます

脱ぐときは、腰から下ろさず、膝まで下ろしてから座って外す。 立ったまま爪先を抜くと、爪先の一点に全体の重みがかかります。

洗い方で、次に履いたときの結果が変わる

目に見えない傷は、洗っているあいだに入ります。

  • ネットに入れて単独で洗う。 他の衣類の金具に触れさせないのが目的です
  • 絞らない。 ねじると編み目が斜めにずれます
  • 干すときに引っ張らない。 濡れているときの編み目は緩んでいるので、伸ばすと開いたまま乾きます
  • たたんで置く。 吊るして長時間置くと、腰の部分から下へ重みがかかり続けます

履いたその日のうちに洗うほうが、結果は安定します。皮脂が残った場所は繊維が硬くなり、次に伸ばしたときに切れやすくなります。

買うときに見るのは、目の並び方

売り場で確かめられるのは1つです。生地の端を横に軽く伸ばして、編み目の向きを見る。

  • 目がまっすぐ縦に並んでいる ── 1本の糸が連なっている編み方。切れると線が走ります
  • 目が斜めに絡んでいる ── 糸が互いに絡む編み方。切れた場所が穴で止まります

厚さの数字は、この判定とは別です。 厚いものでも縦に連なっていれば走りますし、薄くても絡んでいれば止まります。

どちらとも取れるとき|穴は開いたが、線になっていない

小さな穴が開いても、線になっていなければ、そのまま履ける場合があります。

判断は、穴の縁を指で軽く横に引いてみることです。引いたときに縁がほどけて広がるなら、時間の問題で線になります。縁が動かないなら、そこで止まっています。

止まっている穴は、位置が見える帯に入っていなければそのままで構いません。気になる場合は、縁の外側を一周つまんで押さえておくと、進みにくくなります。

どちらとも取れるとき|同じ場所ばかり伝線する

毎回、同じ場所から線が出る場合は、原因が履き方ではなく靴か爪にあります。

  • 爪先の同じ側 ── 靴の中で爪が当たっています。爪を短くするか、爪先の形が違う靴に替えます
  • かかとの上 ── 靴の履き口の縁が当たっています。縁が硬い靴は、薄い中敷きで高さを1段上げると当たらなくなります
  • 膝の裏 ── 座り方の癖です。座るときに一度立ち上がって、生地のたるみを膝の裏へ送ってから座ります

場所を記録すると、原因は3回で特定できます。

失敗からの戻し方|伝線した日に、1つだけ動かす

起きていること戻す手なぜ効くか
前面に縦の線が出た腰の部分を持って全体を回し、線を内側へ送る筒なので位置は動かせる
線が見える帯の中にある足首の上まで覆う靴に替える見える帯そのものを短くできる
線が広がり続けている先端の上下(横なら左右)を5秒つまむ先端は進む向きにしか動かない
履いた瞬間に切れた爪と指輪を確かめ、4回に分けて履き直す原因は生地ではなく手にある
予備がない濃さの近いものに全身の色を寄せ、脚を面の一部にする脚だけを見せない組み方に切り替える

買い替えを決めるのは、家に帰ってからで足ります。 外出先でやることは、回すか、靴を替えるか、押さえるかの3つだけです。

店員に言う3点

売り場で聞くときは、次の3つを言ってください。

  1. 「切れたときに線が走らない編み方のものはありますか」。厚さではなく編み方で聞くと、出てくるものが変わります
  2. 「爪先の当たりが硬い靴で履きます」。どこで切れているかを渡すと、爪先の作りが違うものを出してもらえます
  3. 「靴を脱ぐ場面が◯回ある日に履きます」。使う場面の回数が分かると、予備を含めた枚数の相談ができます

家族に頼むときは、「爪先から膝まで、4回に分けて上げて」 と1文で伝えてください。手順さえ共有できていれば、誰が履いても結果は同じになります。

まとめ|切れる場所を決めているのは手

  1. 伝線は履いている最中に始まる。原因は爪の角・指輪の縁・乾いた指先の3つ
  2. 履く前に手を3か所確かめ、爪先から膝までを4回に分けてたぐる
  3. 走り始めた線は、縦なら上下、横なら左右の端を5秒押さえる
  4. 外出先の判断は、線が靴の上端と裾のあいだに入っているかどうかだけ
  5. 買うときは厚さではなく、編み目が縦に連なっているか絡んでいるかを見る

このタイツは、なぜ今日切れたのか。 答えは生地ではなく、履いたときに指が触れていた場所にあります。

爪と指輪を確かめて、4回に分けて上げる。それだけで、同じ枚数がもっと長くもちます。

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 履いた瞬間に伝線しました。何が悪かったのですか
ほとんどの場合、原因は生地ではなく指先です。乾いた指の先や、伸びた爪の角、指輪の縁が、一点に力をかけながら編み目を横に引きます。編み目は縦の力には強く、横の力には弱いので、そこから切れます。履く前に手をひとつ確認してください。爪の先が指の腹より前に出ていないか、指輪を回して石が内側に来ていないか。この2つだけで、履くときの事故はかなり減ります。
Q. 厚いものを選べば伝線しませんか
厚さと伝線のしやすさは、思ったほど連動しません。決めているのは糸の太さではなく、編み方のほうです。1本の糸が長く連なって編まれているものは、1か所切れると線が走ります。糸が互いに絡んで編まれているものは、切れた場所が穴で止まって走りません。売り場では、生地の端を横に軽く伸ばして目を見てください。目がまっすぐ縦に並んでいるものは走る側、目が斜めに絡んでいるものは止まる側です。
Q. 走り始めた伝線を、その場で止められますか
広がるのを遅らせることはできます。線の先端は、そこから先へ編み目をほどく向きにだけ進みます。だから先端を押さえます。縦に走っている線なら、線の上下の端を指で強くつまんで5秒押さえる。横なら左右の端です。外出先で使えるのはここまでで、元に戻ることはありません。止めたあとは、線の位置が外から見えるかどうかで、その日の残りをどう過ごすかを決めてください。
Q. 洗うと伝線しやすくなりますか
洗い方によります。他の衣類と一緒に洗うと、ボタンやファスナーの金具に引っかかって、目に見えない傷が入ります。この傷は履いた瞬間に線になります。防ぐのは1つで、ネットに入れて単独で洗うこと。そして乾かすときに引っ張らないことです。濡れた状態のタイツは編み目が緩んでいるので、干すときに伸ばすと目が開いたまま乾きます。
Q. 予備は何枚持ち歩けばいいですか
枚数ではなく、その日に脱ぐ場面があるかどうかで決めてください。靴を脱ぐ場面が1回でもある日は、そこで引っかかる確率が上がるので1枚持ちます。脱ぐ場面がない日は、持たなくても足ります。持つ場合は、その日に履いているものと同じ濃さのものにしてください。途中で濃さが変わると、上下の組み合わせのほうが崩れます。

— メグラシ編集部

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