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似ていると言われた人と同じ服が決まらないとき|写せる条件は4つだけ

メグラシ編集部//読了 12分
鏡の前で首元と肩の線を確かめながら、手元の写真と見比べている場面

「あの人に似ているね」と言われて、その人の着ていた服と同じ形を選んだ。着てみたら、思っていたようには決まらなかった。

これは選び方を間違えたのではありません。写す対象を取り違えているだけです。

「似ている」という感想は、表情や声や話し方まで入った、動いているものへの印象です。服が乗るのは止まっている体のほうなので、そのままでは移せません。

📋 早見表|照らす4か所と、写せる条件

測る場所測り方写せる条件外れたときに写すもの
首の縦の見え幅あごの下から鎖骨のくぼみまで差が2cm以内襟の高さを自分の数字で
肩の上面の直線首の付け根から肩先まで、まっすぐ続く距離差が1.5cm以内肩の落ち具合を自分の数字で
腰の切り替えの高さ床からくびれの一番細い位置まで÷身長差が0.02以内切り替えの位置を自分の数字で
顔と襟元の明るさの段差顔と襟元が何段離れて見えるか段の数が同じここは条件なしで写せる

4つのうち一致したものだけ写します。全部を揃えようとすると、一致していた項目まで崩れます。

「似ている」が服に移らない理由

人が誰かを「似ている」と感じるとき、見ているのは静止画ではありません。笑ったときの目のたわみ方、話すときの間、うなずく角度。動きの癖まで含めた総体です。

服はその総体には乗りません。乗るのは、肩の上に布が置かれたときにどこで止まるか、首元が開いたときに何cm見えるか、という止まった寸法のほうです。

  • 動いている印象 → 顔・表情・声。服には移せない
  • 止まっている寸法 → 首・肩・腰・明るさ。服に移せる

だから「似ている人と同じ服」は、寸法が一致している範囲でだけ成立します。一致の範囲を先に調べれば、どこまで写せるかがはっきりします。

測る①|首が縦に見えている長さ

あごの下から、鎖骨の間のくぼみまでの距離を測ります。指を当てて数えるだけで足ります。

この数字は、襟がどこまで詰まっていいかを決めています。見え幅が短いほど、詰まった襟で首が消えます。長いほど、詰まった襟でちょうど収まります。

相手と自分で差が2cm以内なら、襟の形はそのまま写せます。差が2cmを超えていたら、同じ襟でも見えるものが変わるので、襟の高さは自分の数字で決め直してください。

写真から測る場合は実寸を諦めて、比率にします。顔の縦(生え際からあごの先まで)を1として、首の見え幅が何個分か。0.3個分なのか0.5個分なのか。この数字なら写真からでも取れます。

測るときは、あごを引かず、まっすぐ前を向いた状態で揃えてください。上を向くと見え幅は伸び、下を向くと消えます。同じ人でも顔の角度で3cmは動くので、角度を揃えないと比べる意味がなくなります。相手の写真も、正面を向いている一枚を選んでください。

測る②|肩の上面がまっすぐ続く距離

首の付け根から肩先へ向かって、上面がまっすぐ続いている距離を測ります。途中で下へ落ち始めた位置までです。

ここは、肩の縫い目をどこに置けるかを決めています。直線が長いほど、縫い目を肩先に合わせた形が成立します。短いほど、縫い目を落とした形のほうが収まります。

差が1.5cm以内なら、肩まわりの形は写せます。超えていたら、同じ上着でも肩の上に布が浮く場所が変わります。浮いた場所には影が落ちるので、正面から見たときの輪郭が相手と別のものになります。

ここは自分では見えにくい場所なので、鏡に横向きで映すか、誰かに真横から撮ってもらうと早く済みます。手で触って「まっすぐが終わった位置」を探すやり方でも構いません。指を首の付け根に置いて、肩先へ滑らせると、下りが始まる点が指に伝わります。

測る③|腰の切り替えが身長の何割か

床から、胴のいちばん細い位置までの高さを測り、身長で割ります。0.62なら、身長の62%の高さに切り替えがあるという意味です。

この数字は、ウエストの切り替えがある服が成立するかどうかを決めています。0.62前後なら切り替えのある形が収まり、そこから離れるほど、切り替えのない一直線の形のほうが収まります。

比率で持っておくと、身長が違う相手とも比べられます。実寸を比べても意味がないのはここです。 身長が10cm違えば切り替えの高さも変わるのが当たり前で、比べるべきは割合のほうです。

測る④|顔と襟元の明るさの段差

顔と、襟元にある布の明るさが何段離れて見えるかを数えます。目を細めて全体をぼかすと、段の数が見やすくなります。

  • 0段:顔と襟元が同じ明るさに見える
  • 1段:どちらかがひとつ明るい
  • 2段以上:はっきり分かれて見える

ここだけは寸法と関係がないので、段の数が同じなら条件なしで写せます。4つのうちいちばん写しやすいのが、この項目です。

段の数が違っていた場合も、合わせるのは簡単です。襟元に置く布の明るさを変えるだけで、段は1つ動きます。服を買い替える必要はなく、首元に細いものを一本足す、あるいは外す。それで足ります。

写した結果を、その場で確かめる

4か所を照らして服を決めたら、効いているかどうかは鏡の前で分かります。見るのは服ではなく、視線の動きです。

  1. 鏡から2歩下がって、正面を向く
  2. 最初に目が行った場所を覚えておく
  3. その場所が顔まわりなら成立、裾や足元なら外れています

写した項目が効いていると、視線は顔の側で止まります。外れた項目が残っていると、視線はそこへ引っぱられて、顔まで戻ってきません。

戻ってこなかったときは、引っぱっている場所を1か所だけ直してください。2か所以上を同時に動かすと、どちらが効いたのか分からなくなります。 直す順番は、面積の大きいほうからです。

一致した項目だけ写す

4か所を照らしたら、一致した項目だけ写します。一致しなかった項目は、相手の数字ではなく自分の数字で置き換えてください。

例を挙げます。首と明るさの段差が一致していて、肩と腰が外れていたとします。

  1. 襟の形は写す(首が一致しているため)
  2. 顔まわりの色の並びは写す(段差が一致しているため)
  3. 肩の縫い目の位置は、自分の直線の長さで決め直す
  4. 切り替えの高さは、自分の比率で決め直す

こうすると、写した2つが効いたまま残ります。4つ全部を相手に合わせると、外れた2つが引っぱって、写した2つの効き目まで消えます。

どちらとも取れるとき①|写真しかない

相手の実寸は普通は分かりません。写真しかない前提で組み立ててください。

比率に置き換えれば、写真からでも4つのうち3つは取れます。顔の縦を1として、首の見え幅と肩の直線を数えます。腰の切り替えは、全身が写っている一枚があれば、頭の先からつま先までを1として測れます。

明るさの段差は、写真のほうがむしろ数えやすい項目です。目を細めて、顔と襟元が分かれて見えるかどうかだけ見てください。

測れないものが1つ残っても構いません。 3つ照らせば、写せる範囲はほぼ決まります。

どちらとも取れるとき②|半分だけ一致した

2つ一致して2つ外れた、という結果がいちばん多く出ます。このとき、迷ったら面積の大きいほうを自分の数字で決めてください。

肩と腰は、布が広く乗る場所です。ここが外れているなら、形は自分の数字を優先します。首と明るさの段差は、顔に近いぶん効き目は強いのですが、面積としては小さいので、相手から写しても全体は崩れません。

つまり、写す優先順位は次のようになります。

  1. 明るさの段差(面積が小さく、効き目が大きい)
  2. 首まわりの襟の形
  3. 肩の縫い目の位置
  4. 腰の切り替えの高さ

どちらとも取れるとき③|1つも一致しない

4つとも外れることもあります。このときは形を借りるのをやめて、色の並び方だけを借りてください。

借りられるのは2つです。上に置いた色と下に置いた色の明るさが何段離れているか。顔まわりに何色入っているか。どちらも寸法とは無関係なので、体つきが違っても写せます。

色の並びが同じなら、形が全部違っていても「あの感じ」は残ります。逆に、形だけ揃えて色の並びが違うと、似ているとは感じられません。人が最初に読み取っているのは色の並びのほうです。

相手は物差しであって、目標ではない

4つを照らすと、副産物として自分の数字が全部出そろいます。ここがこの作業のいちばん大きい取り分です。

「似ている」と言われたのは、自分では気づかない特徴を、人が言葉にしてくれた状態です。そこから取り出すのは、その人になることではなく、自分に何があるかのほうでした。

一致した項目は、そのまま自分の強い場所として残ります。次に服を選ぶときは、相手の写真を見なくても、その数字だけで判断できます。

手順|15分で終わる

  1. 相手の写真を1枚決める(全身が写っているものが望ましい)
  2. 顔の縦を1として、首の見え幅と肩の直線を数える
  3. 自分の側を、鏡の前で同じ手順で数える
  4. 明るさの段差を、目を細めて両方で数える
  5. 一致した項目に印をつける
  6. 印のついた項目だけ写し、残りは自分の数字で決める

道具はメジャーと鏡だけで足ります。測り直しは半年に一度で十分です。 体つきの寸法はそう頻繁には動きません。

まとめ

  • 「似ている」は動いている印象なので、止まっている服には移せない
  • 照らすのは4つ。首の見え幅、肩の直線、腰の切り替えの高さ、明るさの段差
  • 実寸ではなく比率で持つと、身長の違う相手とも比べられる
  • 一致した項目だけ写し、外れた項目は自分の数字で置き換える
  • 半分だけ一致したときは、面積の大きい肩と腰を自分の数字に寄せる
  • 4つとも外れたら、形をやめて色の並びだけ借りる
  • 測り終えると、相手の写真がなくても選べる数字が手元に残る

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 似ていると言われたのに、同じ服が決まらないのはなぜですか
「似ている」という感想は、表情や話し方や声の調子まで含んだ全体の印象から出てきます。動いているものを見て出た言葉なので、止まっている一枚の服には移せません。服が乗るのは体の寸法のほうです。首の見え幅や肩の線や腰の位置が違えば、同じ形の服でも布の落ちる場所が変わります。決まらないのは選び方を間違えたからではなく、写す対象を取り違えていただけです。
Q. 相手の写真しかない場合、どうやって測りますか
実寸ではなく比率で測ります。写真に写っている顔の縦の長さ(髪の生え際からあごの先まで)を1として、そのいくつ分かで数えてください。首の見え幅が顔の0.3個分、肩の直線が0.8個分、というふうに置き換えます。自分の側も同じ手順で、鏡に映った顔の縦を1として数えます。実寸を揃えなくても、比率が揃えば服の落ち方は近づきます。
Q. 4つのうち2つしか一致しませんでした
一致した2つだけ写してください。残りの2つは、相手の数字ではなく自分の数字で決め直します。たとえば首の見え幅と明るさの段差が一致していて、肩と腰が外れているなら、襟の形と顔まわりの色は写して、肩の落ち具合と腰の位置は自分に合うものを別に選びます。全部を揃えようとすると、一致していた2つまで崩れます。
Q. 1つも一致しなかったときは、諦めるしかないですか
形を借りるのをやめて、色の並び方だけを借りてください。上に置いた色と下に置いた色の明るさの差が何段あるか、顔まわりに何色入っているか。この2つは寸法と関係なく写せます。形が全部外れていても、色の並びが同じなら「あの感じ」は残ります。むしろ写しやすいのは色のほうで、形は最後です。
Q. 誰かに似せること自体、やめたほうがいいですか
やめる必要はありません。似ていると言われたことは、自分では気づかない特徴を人が言葉にしてくれた状態なので、手がかりとしては有効です。ただし、そこから取り出すのは「その人になること」ではなく「自分に何があるか」のほうです。4つを測ると、一致した項目がそのまま自分の強い場所として残ります。相手は物差しであって、目標ではありません。

— メグラシ編集部

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