顔タイプ診断と骨格診断が正反対だったとき|襟は顔、シルエットは体、と担当を分ける

顔タイプ診断と骨格診断は、別の診断です。 名前が似ているので1つのものだと思われがちですが、測っている場所が重なっていません。
顔タイプ診断が見るのは、顔の中に直線と曲線がどれだけあるか。骨格診断が見るのは、体の厚みと、指を当てたときに骨と肉のどちらが先に当たるか。片方は顔しか見ず、もう片方は体しか見ません。 だから結果が正反対に出るのは、失敗ではなく普通のことです。
正反対でも、着る服は1つに決まります。ぶつかる場所が全身ではないからです。担当を分けます。
- 襟まわりの形・柄・装飾 → 顔タイプが決める
- シルエット・素材・丈 → 骨格が決める
- 靴とバッグ → どちらも決めない(その日の予定が決める)
この記事が扱う範囲|受ける順番の話は別の記事にあります
似た記事が並んでいるので、先に分けます。
- どちらを先に受けるか、両方受けるべきか → 顔タイプと骨格のどちらを優先するか
- 骨格・パーソナルカラー・顔タイプの3つを持っていて全身の順番をつけたい → 3軸に順番をつける
- まだ何も受けていない → まず受ける診断を1つ決める
この記事が扱うのは、2つの結果が出そろっていて、言われた服が食い違っている状態だけです。受ける順番も、3軸の並べ方も書きません。書くのは、1枚の服の中でどこをどちらに決めさせるか、その線引きだけです。
2つは何を見ているのか|顔は線、体は厚みと質感
| 比べる項目 | 顔タイプ診断 | 骨格診断 |
|---|---|---|
| 測っている対象 | 顔の中の直線と曲線の数 | 体の厚みと、骨と肉のどちらが表に出るか |
| 決まるもの | 顔に釣り合う線の向きと情報量 | 体に釣り合う形と素材 |
| 体重で動くか | ほとんど動かない | 一部が動く(肉のつき方と重心) |
| 答えていないこと | 体に対して形が合うか | 顔に対して線が合うか |
表の最下段が、この記事の出発点です。顔タイプは体のことを、骨格は顔のことを、そもそも判定していません。 判定していないものについて反対のことを言うのは、矛盾ではなく守備範囲外です。
結果を数え直す|顔は鏡で5か所、体は指で4か所
自分の結果に自信がないまま先へ進むと、担当を分けても答えが動きません。数え直しは、顔と体を合わせて2分で終わります。
顔の側は、前髪を上げて正面の鏡で5か所。 直線的か曲線的かだけを1つずつ決めてください。
- あご先(角がある/丸い)
- 目の形(横に長い/縦に丸い)
- 鼻筋(まっすぐ/丸みがある)
- 唇の山(角が立つ/なだらか)
- 眉の下のライン(直線/弧)
直線が3つ以上なら直線寄り、曲線が3つ以上なら曲線寄りです。2対2で残り1つが決められないときは、いちばん面積の大きい輪郭の票を採ってください。判定が2つの間で振れる場合は顔タイプの中間タイプの見分け方に分け方があります。
体の側は、見た目ではなく触って決めます。 細さや体重ではなく、表に出ているものを4か所で見ます。
- 鎖骨に指を当てる:押さずに骨の輪郭を指で追えるか
- 手首を反対の親指と中指で握る:断面が平たいか、丸いか
- 肩先に手を置く:先に当たるのが骨か、その上の厚みか
- 二の腕をつまむ:つまんだ厚みが柔らかく沈むか、弾力で戻るか
骨が先に当たる回数が多ければナチュラル方向、押しても厚みで戻るならストレート方向、指が柔らかく沈むならウェーブ方向です。手順の全体は骨格をセルフで見分ける手順にあります。
ぶつかっているのは全身ではない|衝突は3か所に集まる
2つの結果を紙に並べて、食い違っている項目に線を引いてみてください。線が引かれるのは、たいてい次の3つだけです。
- 素材の表面:艶があるほうか、粗い織りか
- 襟の造り:きちんと立つか、ゆるく落ちるか
- サイズの余白:体に沿わせるか、余らせるか
色、丈、柄の種類、靴の形は、片方しか指定していないことがほとんどです。指定が片方からしか来ていない項目は、そのまま採用して構いません。衝突していない9割を先に確定させると、残るのは3つだけになります。
アイテムごとの担当表|どこをどちらに決めさせるか
| 服の部分 | 決める側 | その部分が作っているもの |
|---|---|---|
| 襟まわりの線の向き | 顔タイプ | 顔の輪郭と並ぶ線 |
| 襟の開き幅と深さ | 骨格 | 首から胸の厚みの逃げ場 |
| 全体のシルエット | 骨格 | 全身の面と縦の比率 |
| 素材の厚みと落ち方 | 骨格 | 体に沿うか、離れて立つか |
| 素材の表面(艶・毛羽) | 骨格 | 光の返り方と厚みの見え方 |
| 柄の大きさと細かさ | 顔タイプ | 顔と並ぶ情報量 |
| 装飾の量と形 | 顔タイプ | 視線が止まる回数 |
| 丈(総丈・袖丈) | 骨格 | 上下の比率 |
| 耳元と首元の小物の形 | 顔タイプ | 顔の際に置く線 |
| 靴とバッグ | どちらでもない | その日の距離と荷物 |
分け方の理由は1つです。線を作っている要素は顔タイプ、面と厚みを作っている要素は骨格が決めます。
見分けは距離で測れます。全身写真を撮り、画面から2メートル離れて見てください。その距離でまだ形が分かるものは骨格、近づかないと分からないものは顔タイプの担当です。 2メートルで消える要素をいくら体に合わせても、全身の見え方は動きません。逆に、2メートルで残る要素を顔に合わせると、体の側にひずみが出ます。
いちばん多い衝突|顔はエレガント、骨格はナチュラル
ここからが本題です。この2つが並ぶと、片方はきちんとした直線と艶を、もう片方はラフな厚みと粗さを勧めてきます。 正反対に読めるので、いちばん手が止まる組み合わせです。
先に結論を書きます。この2つは全面的にぶつかってはいません。 ぶつかっているのは前の見出しで挙げた3か所で、しかもそのうち2つは、決着ではなく分担で片が付きます。
なぜ正反対に聞こえるのか|同じ「素材」という言葉が別のものを指している
食い違いの多くは、言葉の重なりから来ています。
エレガント側が素材と言うとき、指しているのは表面の均質さと光の返り方です。ナチュラル側が素材と言うとき、指しているのは布の厚みと織りの粗さです。前者は表面の話、後者は断面の話で、実は同じ軸の上に乗っていません。
だから「艶のある布」と「粗い織りの布」は、二択に見えて二択ではありません。粗い織りのまま、表面の毛羽が少なく光を静かに返す布は存在します。厚みと織りは骨格に渡し、表面の落ち着きだけを顔に渡す。これが1つ目の分担です。
3か所の決着|素材・襟・余白をこう割る
残りの3か所を、順に割ります。
素材は骨格が採ります。 面積がいちばん大きく、2メートル離れても残るからです。ただし表面は顔の側に寄せられます。同じ粗い織りでも、毛足の長いものと、織り目が細かく整っているものでは、顔まわりに来たときの印象が変わります。厚みは譲らず、毛羽の量だけ抑えてください。
襟は2つに割ります。 線の向き、つまり角を立てるか丸みを残すかは顔タイプが決めます。開き幅と深さは骨格が決めます。首まわりに布を溜めると肩の骨の位置が曖昧になるので、線の向きは顔に、布の量は体にという分け方になります。
余白は骨格が採ります。 ここは分担できません。体に対する余白の量は、2メートル離れたときに残る情報そのものだからです。余白を顔に合わせて詰めると、肩と鎖骨の出方が強く出て、全身の落ち着きがなくなります。
顔の要素は3か所まで|置き場所を決めて全身に散らさない
エレガント側の指定を全身に行き渡らせると、ナチュラル側の土台が消えます。置く場所を先に3つ決めてください。
- 顔の際に1つ(襟の線、または耳元の小物の形)
- 胸から上に1つ(柄の細かさ、または前立ての処理)
- 全身に効く小物で1つ(バッグの形の直線的な処理など)
3つを超えると、上半身だけが別の方向を向きます。逆に1つも置かないと、間違ってはいないのに自分ではない、という感じが残ります。 同じ組み合わせの装いの全体像は骨格ナチュラル×顔タイプエレガントの整え方にまとめてあります。
それでも決まらないとき|1週間ではなく2日で決める
理屈で決まらない場合は、体と写真に決めさせます。2日あれば足ります。
1日目は骨格の指定だけを守り、顔の要素を0にして過ごしてください。夕方に肩と腰が楽だったかどうかだけを覚えておきます。2日目は顔の指定を優先し、襟と柄を顔に合わせて過ごします。こちらは夜に写真を1枚撮って、顔の明るさだけを見ます。
- 1日目のほうが体が楽だった → 素材と余白は骨格で固定してよい
- 2日目のほうが写真の顔が明るかった → 顔の3か所を1つ増やす
- どちらも差がなかった → その服では衝突していない。次の1枚へ進む
体の疲れと写真の顔映りには、好みが混ざりません。 判定文を読み比べるより早く決まります。
逆向きの衝突|顔はカジュアル寄り、骨格はストレート
逆の並びも同じやり方で解けます。顔の側が短い線と丸みを求め、体の側が厚みを逃がす直線を求める組み合わせです。
この場合にぶつかるのは、襟の開き幅と、柄の大きさの2か所に集まります。開き幅は骨格が採り、鎖骨が見える位置まで開けます。柄は顔タイプが採り、小さめを胸元に置きます。大きな柄を着たい日は、胸元ではなく腰から下に置いてください。 顔から離れれば、大きさの指定は顔タイプの担当を外れます。
どちらの影響が強いかを確かめる|言われた言葉を2群に分けて数える
人によって、顔から受ける影響と体から受ける影響の比重は違います。測り方は、この1か月で人から言われた言葉を数えることです。
- 顔側の言葉:優しそう、きちんとして見える、雰囲気が変わった、若く見える
- 体側の言葉:すっきり見える、背が高く見える、楽そう、着心地が良さそう
数えた結果で、次の1着の決め方が変わります。
- 顔側が多い → 襟まわりを1つ替えるだけで印象が動く。顔タイプの指定を先に通す
- 体側が多い → 同じ形でも素材で評価が変わる。骨格の指定を先に通す
- 同数 → 面積の大きい骨格から。顔は3か所の枠で足す
言われた回数が思い出せない方は、この1週間だけ、服について何か言われたら1行メモを取ってください。 7日分あれば傾向は出ます。
両方守ったのに、ちぐはぐに見えるとき
指定どおりにしたのに落ち着かない場合、原因は3つのどれかです。
- 上下が別の人の服に見える:顔の要素を全身に散らしている。3か所に戻す
- 素材だけが浮いて見える:形を顔に、素材を体に合わせたときのずれ。形を体に戻す
- 顔だけ浮いて見える:襟の開き幅が体に合っていない。線の向きは変えず、開き幅だけ動かす
3つとも、直すのは1か所だけです。 全部を組み替えると、どれが効いたのか分からなくなります。判定そのものが揺れている場合は骨格診断がわからないときの決め方へ戻ってください。
朝の決め方|線は顔、面は体
毎朝この記事を開くわけにはいかないので、1行に畳みます。近づかないと分からないものは顔、離れても分かるものは体。 これだけで、店頭でも朝のクローゼットでも判断が付きます。
順番は、面の大きいものからです。シルエットと丈を先に決め、素材の厚みを決め、最後に襟と小物で顔の3か所を埋めます。顔から決めると、あとから全身の比率がずれます。
まとめ
顔タイプ診断と骨格診断は、別のものを測っています。 顔の中の線と、体の厚みと質感。重なっていないので、結果が正反対に出ても、どちらかが外れているわけではありません。
決着は担当で付けます。襟の線・柄・装飾は顔、シルエット・素材・丈は骨格。ぶつかるのは素材の表面・襟の造り・余白の3か所だけで、そのうち素材の表面と襟は分担できます。残る余白だけが、骨格に譲る場所です。
そして、どちらが強く効くかは人によって違います。 1か月で言われた言葉を2群に分けて数えれば、自分の比重が出ます。2つの結果は、どちらかを捨てるためではなく、置き場所を決めるために使ってください。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 顔タイプ診断と骨格診断は、同じ診断の別の呼び方ですか
- 別のものです。顔タイプ診断は顔の中に直線と曲線がどれだけあるかを見て、顔に釣り合う線の向きと情報量を出します。骨格診断は体の厚みと、指を当てたときに骨と肉のどちらが先に当たるかを見て、体に釣り合う形と素材を出します。片方は顔だけを見て体を見ず、もう片方は体だけを見て顔を見ません。だから2つとも受けても、同じ答えが返ってくることのほうが少数です。名前が似ているだけで、測っている場所が重なっていません。
- Q. 顔タイプはエレガント、骨格はナチュラルでした。言われる服が正反対です
- 正反対に聞こえているのは、どちらも「素材」という同じ言葉を使っているのに、指しているものが違うからです。エレガント側の素材は表面の均質さと艶を指し、ナチュラル側の素材は布の厚みと織りの粗さを指します。実際にぶつかるのは素材の表面・襟の造り・サイズの余白の3か所だけで、色や丈や柄の大きさは片方しか指定していません。3か所を先に切り出せば、残りは食い違っていないので、そのまま両方通ります。
- Q. 襟の形は顔、シルエットは骨格。この分け方の根拠は何ですか
- その要素が線を作っているか、面と厚みを作っているかで決まります。判定は距離で測れます。撮った全身写真を2メートル離して見てください。その距離でまだ形が分かる要素、つまりシルエット・丈・素材の落ち方は、体の見え方を決めているので骨格が決めます。近づかないと分からない要素、つまり襟の角の丸み・柄の細かさ・装飾の形は、顔と並んで見えるので顔タイプが決めます。2メートルで消えるものを骨格に合わせても、全身の印象は動きません。
- Q. 2つのうち、どちらの影響を強く受けているか知る方法はありますか
- この1か月で人から言われた言葉を2つに分けて数えてください。優しそう・きちんとして見える・雰囲気が変わったは顔側の言葉です。すっきり見える・背が高く見える・楽そうは体側の言葉です。顔側が多い方は、襟まわりを1つ替えるだけで印象が動くので顔タイプの指定が効きます。体側が多い方は、同じ形でも素材を替えると評価が変わるので骨格の指定が効きます。同数なら、面積の大きい骨格から先に通してください。
- Q. 両方の指示を守ったのに、ちぐはぐに見えます
- 3つのサインで原因が分かります。上半身と下半身が別の人の服に見えるなら、顔タイプの要素を全身に散らしすぎています。3か所までに戻してください。素材だけが浮いて見えるなら、形を顔に合わせて素材を体に合わせたときに起きるずれなので、形のほうを体に戻します。顔だけ浮いて見えるなら、襟の開き幅が体に合っていないだけで、線の向きは合っています。開き幅は骨格の担当なので、そこだけ動かしてください。
— メグラシ編集部





