骨格ストレートに似合う服が、ぽっちゃりサイズだと見つからないとき|1サイズ上げて一緒に動く寸法の差を測る

骨格ストレートの判定は出ている。それなのに、判定どおりと書かれている服が自分のサイズでは見つからない。
この行き違いは、判定が間違っているから起きているのではありません。既製服の寸法が、1サイズごとに決まった比率で一緒に動くからです。
合わせたい寸法だけを大きくすることはできません。1つ上げると、肩幅も着丈も袖丈も同時に伸びます。
だから判断はこう変わります。合わせたい寸法が届くまでに、ほかの寸法が何cm動くか。その差を数えて、直して回収するか、型を替えるかを決めます。
📋 早見表|測る4つの寸法と、動いてよい幅
| 寸法 | 測る場所 | 動いてよい幅 |
|---|---|---|
| 身幅 | 脇の下の縫い目どうしを結んだ直線 | 合わせたい寸法(基準に届かせる) |
| 肩幅 | 左右の肩の縫い目のあいだ | 0.5cmまで |
| 着丈 | 襟の付け根から裾まで | 1cmまで |
| 袖丈 | 肩の縫い目から袖口まで | 1cmまで |
動いてよい幅の合計は2cmです。 これを超えたら、そのサイズ展開では回収できません。
合わない原因は、判定の間違いではなく寸法の連動にある
既製服は、1つの型からサイズを増やすときに、全部の寸法を決まった比率で一緒に動かして作られています。
つまり、身幅を2cm大きくしたいと思ってサイズを1つ上げると、肩幅も1cm前後、着丈も1cm前後、袖丈も1cm前後、勝手についてきます。
骨格ストレートの判定が効いているのは、胸元から腰にかけての面の部分です。 ここが合っていないと、判定どおりの形を選んでも、そう見えません。
ところが、この面に効く寸法は身幅ひとつです。 残りの3つは、身幅を届かせるために一緒に動いてきただけの数字です。
だから見るべきなのは、**「身幅が届いたとき、残り3つがどれだけ動いてしまったか」**という差です。
基準になる一着を1枚決める
判定の材料になるのは、いま手元にある、胸元が落ち着いて見える一着です。
条件は2つだけです。
- 腕を前に出したときに、胸の前に横向きのしわが出ない
- 座ったときに、脇の下が引っぱられない
この2つを満たす一着が1枚あれば足ります。気に入っているかどうかは関係ありません。 数字を取るための一着です。
1枚も見つからないときは、いちばんしわが少ない一着を選んでください。 完璧な基準でなくても、比べる出発点になれば役目を果たします。
基準を1枚に絞る理由は、比べる相手が2枚以上あると、差の意味が変わってしまうからです。 落ち着いて見える一着が3枚あったとしても、それぞれ寸法は違います。どれと引き算したかで答えが動くなら、それは基準として使えていません。
しばらく使ってから、基準を差し替えてもかまいません。 そのときは新しい一着の4つの数字を測り直して、古い数字は消してください。2組の数字を並べて持っていると、店頭でどちらを使うか迷います。
基準の測り方|平らに置いて4か所
着たまま測らないでください。 平らな場所に置いて、しわを伸ばしてから測ります。
- 身幅:左右の脇の下の縫い目どうしを、まっすぐ結んだ長さ
- 肩幅:左右の肩の縫い目のあいだ(首の後ろを通らず、直線で)
- 着丈:襟の付け根の中心から、裾の中心まで
- 袖丈:肩の縫い目から、袖口の端まで
4つの数字を書き留めて、持ち歩けるようにしてください。 これが全部の判断の基準になります。
測るのは1回で足ります。同じ一着なら数字は変わりません。
合わせたい寸法を1つだけ決める
候補の服を見るとき、合わせたい寸法は1つだけに決めます。
骨格ストレートの判定を使うなら、身幅です。 判定が効いている場所がそこだからです。
2つ以上を同時に合わせようとすると、必ず行き詰まります。 既製服は寸法が連動しているので、身幅と肩幅を両方ぴったりにできるサイズは、たまたま体の比率と型の比率が一致したときにしか現れません。
1つに決めることで、残り3つは「差を数える対象」に変わります。 満たすものではなく、測るものになります。
候補のサイズを、合わせたい寸法で選ぶ
候補の寸法表を見て、身幅が基準と同じか、+1cmまでのサイズを選んでください。
基準より小さいサイズは検討しません。足りない身幅は、直しでも足せないからです。
+2cm以上あるサイズは、いったん保留にします。ここで無理に近いほうを選ぶより、次の手順で差を数えてから判断するほうが早いです。
+1cmまでを許す理由は、身幅は多少余っても胸元の面の見え方が崩れにくいからです。 足りない側は、着た瞬間に横向きのしわが出ます。しわは布が足りていない合図なので、直しでも消せません。
サイズ表記そのものは見なくて大丈夫です。表記は作り手ごとの内部の分け方なので、店をまたいだ比較には使えません。 見るのは寸法表の数字だけにしてください。
残り3つの差を数える|合計2cm以内かどうか
身幅で選んだサイズについて、肩幅・着丈・袖丈が基準から何cm離れているかを、それぞれ引き算します。
3つの差の絶対値を足してください。 マイナスもプラスも同じ扱いです。
- 合計2cm以内:買ってよい。丈を詰めれば回収できます
- 合計2cmを超える:そのサイズ展開では回収できません
肩幅の差が単独で0.5cmを超えているときは、合計が2cm以内でも見送ってください。 肩幅は直しで動かすと袖の付け位置ごと変わるため、実質的に動かせない寸法です。
差が2cmを超えたとき|サイズではなく型を替える
ここが分かれ目です。同じ型の中で上下のサイズを試し続けても、比率は変わりません。
差が2cmを超えたということは、その型の比率が、自分の基準の比率と合っていないという意味です。 サイズを変えても比率はそのままなので、何着試しても同じ結果になります。
やることは、型を替えることです。 別のサイズを取り寄せるのをやめて、別の作りの候補を探してください。
同じ型で上下のサイズを往復している時間が、いちばん長くなりがちです。差の合計を1回計算すれば、その往復を打ち切れます。
候補を絞るときに見るのは、この3つです。
- 肩の縫い目が、どこに置かれているか:肩の先の真上に置かれている型は、肩幅の差が出にくい作りです
- 脇の下の位置が、どれくらい下がっているか:低い位置にあるほど、身幅を足しても肩幅が連動しにくくなります
- 前身頃に、縦の切り替えが入っているか:入っている型は、身幅の分量を胸元とウエストで別々に配れます
3つのうち2つが当てはまる型を探してください。 全部そろう必要はありません。
寸法表だけでは分からないときは、商品の写真を平置きで見て、肩の縫い目と脇の下の位置を目で確かめます。
位置の判定|サイズを上げても動かない3か所
寸法とは別に、位置で決まっているものが3つあります。 これらはサイズを上げても、比例して動かないことがあります。
- ウエストの切り替えの縫い位置:腰のいちばん出ている位置と、上下2cm以内でそろっているか
- いちばん上のボタンの位置:首の付け根から下に、何cmのところにあるか
- ポケットの口の位置:腰のいちばん出ている位置より上か下か
この3か所は直しで動かせません。 縫い位置を変えると、その型の分量の配り方そのものが崩れます。
だから買う前に確かめる項目です。 ウエストの縫い位置が腰の位置から3cm以上ずれている候補は、寸法が4つとも合っていても見送ってください。
どちらとも取れるとき①|合わせたい寸法が2つある
身幅と、ウエストまわり。この2つを両方合わせたい場面は必ず出ます。
先に身幅で選んでください。 そのうえで、ウエストのほうを差の1つとして数えます。つまり差を数える対象が、3つから4つに増えます。
4つになったときの合計の上限は2.5cmです。 ウエストは丈と違って、直しで0.5cmぶんは動かせるからです。
それでも超えるなら、型を替えます。 判断は変わりません。
どちらとも取れるとき②|羽織りものと中に着るもので答えが違う
外側に着るものは、基準の一着を別に立ててください。 中に着るものの上から着る前提なので、身幅の基準そのものが違います。
基準の取り方は同じです。 いちばん落ち着いて見える羽織りものを1枚選び、同じ4か所を測ります。
中に着るものの基準を、外側の判断に使わないでください。 2〜4cmずれた基準で引き算すると、差の合計が意味を持たなくなります。
どちらとも取れるとき③|寸法表の測り方が店ごとに違う
身幅の測り方が「脇の下どうしの直線」以外になっている表は、そのまま比べられません。
見分け方は、同じサイズ表記の中で、身幅が明らかに小さい数字になっているかどうかです。 一周の半分ではなく、別の測り方をしている可能性があります。
比べられないときは、着丈と袖丈だけで差を数えてください。 差の上限は2つで1.5cmに置き換えます。身幅が確かめられないぶん、ほかを厳しくします。
直して回収できる場所と、できない場所
境目をはっきりさせておきます。
- 回収できる:着丈(詰める)、袖丈(詰める)、ウエストの脇(0.5cmまで)
- 回収できない:肩幅、身幅を足す方向、縫い位置そのもの
回収できる側は、買ってから決めてかまいません。 回収できない側は、買う前に数字で確かめるしかありません。
この線引きを覚えておけば、店頭で迷う時間がそのまま短くなります。 見るのは4つの数字と3つの位置だけです。
記録の残し方|4つの数字と1つの位置
持ち歩くのは5行です。
- 基準の一着の身幅
- 基準の一着の肩幅
- 基準の一着の着丈
- 基準の一着の袖丈
- ウエストの縫い位置が、腰のいちばん出ている位置から上下何cmだったか
買った服については、差の合計を1行足してください。 何cmの差までなら着心地が保てたかが、そのうち自分の数字として出てきます。
出てきたら、2cmという上限を自分の数字に置き換えてかまいません。 この記事の数字は出発点です。
まとめ
骨格ストレートの判定どおりの服が自分のサイズで見つからないのは、既製服の寸法が1サイズごとに連動して動くからです。
だから手順は1つに絞れます。基準の一着を1枚決めて、身幅・肩幅・着丈・袖丈の4つを測る。
合わせたい寸法は身幅ひとつに決めて、そこが届くサイズを選びます。 残り3つの差を引き算して足し、合計2cm以内なら直して回収、超えたらサイズではなく型を替える。
型を替えるときに見るのは、肩の縫い目の置き方、脇の下の位置、前身頃の縦の切り替えの3つです。
そしてウエストの縫い位置・ボタンの位置・ポケットの位置は直せません。 ここだけは買う前に確かめてください。
判断に使うのは4つの数字だけです。 数字が手元にあれば、店頭でも通販でも同じ答えが出ます。
📍 判定そのものを確かめ直したいとき
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よくある問い
- Q. 身幅で選ぶと肩と丈が余り、肩で選ぶと身幅が足りません
- 合わせたい寸法を身幅のほうに決めてください。骨格ストレートの判定が効いているのは胸元から腰にかけての面なので、そこが基準になります。そのうえで肩幅と着丈と袖丈の差を数え、合計が2cm以内なら直して回収します。2cmを超えたら、そのサイズ展開ではなく型のほうを替えてください。肩幅を優先して身幅を詰めると、胸元に横向きのしわが出て判定どおりに見えなくなります。
- Q. 差の合計が2cmという境目はどこから来ていますか
- 直しで動かせる幅の目安です。着丈と袖丈は1cm前後なら詰めても全体の割合が変わりません。肩幅は0.5cmを超えて動かすと袖の付け位置ごと変わるため、実質的に動かせません。つまり2cmというのは、肩幅をほぼ動かさずに丈だけで回収できる範囲という意味です。自分の手が届く直しの範囲がこれより広いなら、境目もその幅に置き換えてかまいません。
- Q. 通販で寸法表が載っていないときはどうしますか
- 寸法表がない候補は、判定の対象から外してください。数字がない状態で選ぶと、届いてから合う合わないを判定することになり、比較が積み上がりません。載っているのが着丈だけの場合は、着丈と基準との差だけを見て、1.5cmを超えていたら見送ります。身幅が分からないまま着丈だけで選ぶと、いちばん効く寸法を確かめないまま買うことになります。
- Q. 上と下でサイズが違うのですが、どちらに合わせますか
- 上下は別々に選んで問題ありません。既製服のサイズ表記は上下で連動していないので、そろえる理由がないからです。判断はそれぞれの合わせたい寸法で行います。トップスは身幅、ボトムスは腰まわりのいちばん出ている位置の一周です。上下で表記が2つ以上離れていても、寸法が合っていればそちらが正解です。
- Q. 同じサイズ表記でも、店によって全然違います
- 表記ではなく寸法で比べているかを確かめてください。表記は作り手ごとの内部の分け方なので、店をまたいで比べる材料になりません。基準の一着の4つの数字を持ち歩いて、候補の寸法表とその4つを引き算するだけにしてください。表記が違っても、引き算の結果が同じなら同じ答えになります。
— メグラシ編集部




