礼服のストッキングは何デニール|弔事は透ける黒、冬は重ねて足す

**礼服のバッグに入っている黒のストッキングを、1足出して、袋から出してください。**片手を中に入れて、指を開きます。指の間から肌の色が見えれば、その1足は弔事で使えます。黒い面のまま肌が見えなければ、タイツに近い見え方になります。
礼服に合わせるストッキングは、弔事では肌がうっすら透ける薄手の黒、慶事ではベージュが基本とされています。数字でいえば、弔事は20〜30デニール前後がよく選ばれます。ただ、同じ数字でも1足ごとに透け方が違うので、数字だけでは決まりません。
黒の濃さの見分け方は黒ストッキングのデニールと黒タイツの濃さに、30の1足を仕事で使うかどうかは30デニールストッキングは仕事で通るかにあります。この記事は、礼服の日に何を履くかの話です。
結論|場面ごとの目安
| 場面 | 色 | 数字の目安 |
|---|---|---|
| 通夜・告別式 | 黒 | 20〜30前後。肌がうっすら透ける |
| 一周忌までの法事 | 黒 | 20〜30前後 |
| 三回忌以降の法事 | 黒 | 30〜40前後。家の考え方に合わせる |
| 寒い日の弔事 | 黒 | 薄手の黒を履き、見えない場所で足す |
| 慶事で礼服を着る日 | ベージュ | 20前後。肌に近い色 |
**表の数字は目安です。**最後に決めるのは、手を入れて指を開いたときの透け方です。
数字より先に見る|手を入れて、指を開く
- 袋から出して、片手を足の部分に入れる
- 手のひらを広げて、指を開く
- 部屋の明かりの下で、指の間と手の甲を見る
**指の間から肌の色が見えれば、弔事で求められる「うっすら透ける」に入ります。**手の甲まで肌の色が見えるなら、かなり薄い側です。指を開いても黒い面のままなら、数字にかかわらずタイツに近い見え方になります。
手で伸ばしたときの透け方は、実際に履いてふくらはぎに生地が伸びたときと近くなります。売り場でも、見本の台紙を光に透かすより、この確かめ方のほうが実際に近い結果になります。
見るときの明かりは、部屋の天井の明かりにしてください。葬儀の会場は、窓の光より室内の明かりの下で過ごす時間が長いからです。窓際の強い光で見ると、どの1足も透けて見えて、差が分かりにくくなります。
手の大きさで伸び方が変わるので、同じ手で比べることも大切です。2足を比べるときは、同じ手を同じ深さまで入れて、同じだけ指を開きます。
通夜と告別式|いちばん薄い側を選ぶ
通夜と告別式は、礼服の決まりがいちばん厳しく見られる場です。肌の色が見える1足を選んでください。
急な知らせで、通夜にはあり合わせで向かう場合もあります。仕事帰りに向かうときの段取りはお通夜へ仕事帰りに向かう服装に、通夜に喪服を着るかどうかは通夜に喪服を着るかにあります。どちらの場合も、足元は薄手の黒にそろえておくと、服があり合わせでも全体が整います。
法事|回数が進むと、少し幅が出る
一周忌までの法事は、通夜や告別式と同じく、薄手の黒を選ぶと安心です。
三回忌以降になると、家の考え方によっては、40前後の黒でも問題にならないことがあります。**迷うときは、ほかの参列者の装いに合わせて、同じか一段薄い側を選んでください。**案内に「平服で」と書かれていても、足元は黒の薄手にしておくと外れません。三回忌の装いは三回忌の服装は喪服のままでいいかにまとめています。
慶事で礼服を着る日|黒ではなくベージュ
親族として結婚式に出る日など、黒い礼服を慶事で着ることもあります。この日は、足元をベージュのストッキングにしてください。
黒い礼服に黒いストッキングを合わせると、全身が黒の面になり、弔事と見分けがつきにくくなります。足元を肌の色に近いベージュにすると、同じ礼服でも慶事の装いとして読まれます。色の選び方はストッキングの色の選び方に、結婚式の小物は結婚式の小物と羽織ものにあります。
光沢と柄|弔事では目立たないものを
弔事では、数字のほかに表面も見られます。
- 光沢…強い光沢は避け、マットに近いものを
- 柄…ワンポイントや網目、ラメの入ったものは避ける
- つま先…補強が目立たないもの
**強い光沢は、明かりの下で脚が光って見えます。**袋に「光沢」「ツヤ」と大きく書かれたものより、表示のないものか「マット」と書かれたもののほうが、弔事では落ち着いて見えます。
冬の弔事|タイツにしていいか
11月から2月の弔事では、薄手のストッキングでは寒いという声が多くあります。ここは家や地域によって考え方が分かれる部分です。
寒い地域や、屋外で待つ時間が長い日、高齢の方や体を冷やしたくない事情のある方は、60前後の黒タイツでも失礼にあたらないと考える場も増えています。一方で、薄手の黒を大切にする家もあります。
迷うときは、会場の中では薄手の黒を履き、寒さは見えない場所で足すほうを選ぶと、どちらの考え方の場でも浮きません。
寒い日の足し方|見えない場所で
- 薄手の黒ストッキングを2枚重ねる。透け方は少し減るが、黒い面にはなりにくい
- 靴の中に、甲まで隠れる薄い黒の靴下を重ねる
- 移動の間はロング丈のコートで脚を覆い、会場に入る前に脱ぐ
- 座る時間が長い日は、黒のひざ掛けを持っていく
**2枚重ねるときは、同じ色の同じ数字を2枚にしてください。**違う数字を重ねると、ふくらはぎで濃さの差が出て、境目が見えることがあります。冬の喪服全体の段取りはお悔やみの服装マナーにあります。
冷えがいちばん気になるのは、出棺を見送るときや、火葬場への移動で屋外に立つ時間です。この時間だけは、コートの丈が長いほど脚が覆われます。**膝が隠れる丈のコートなら、足元が薄手でも冷えを感じる時間が短くなります。**靴は、底の厚い黒のパンプスを選ぶと、地面からの冷えも伝わりにくくなります。
会場の中に入ったら、コートは脱ぐのが一般的です。脱いだあとも寒い日は、座る席にひざ掛けを広げて、脚全体を覆ってください。黒か濃い灰色の無地なら、礼服と並んでも目立ちません。
妊娠中や、締めつけがつらいとき
妊娠中は、お腹まわりを締めつけないマタニティ用の黒ストッキングがあります。締めつけがつらい時期は、無理に通常のものを履かず、マタニティ用か、膝下までの黒のストッキングを選んでください。
膝下までのものは、座ったときにスカートの裾から縁が見えないかを、家で座って確かめてから使います。妊娠中の喪服全体は妊婦の喪服・マタニティ喪服にまとめています。
どちらとも取れるとき①|家や地域の考え方が分からない
嫁いだ先や、遠方の親族の弔事で、どの程度の薄さが求められるか分からない。この場合は、いちばん薄い側に合わせてください。
薄手の黒を履いていて失礼にあたることはほとんどありません。寒さが心配なら、移動の間の重ね方で調整します。当日、ほかの参列者の足元を見て、厚手が多ければ次の機会から合わせれば十分です。
身近に聞ける人がいるなら、前もって「足元は薄手の黒でいいか」とだけ聞いておくのも1つの方法です。聞くのは数字ではなく、薄手か厚手かにしてください。数字で聞くと、答える側も覚えていないことが多いからです。
どちらとも取れるとき②|30と40で迷う
手元に30と40の黒があって、どちらにするか迷う。この場合は、2足とも手を入れて指を開き、肌の色が見えるほうを選んでください。
編み方によっては、40でも肌の色が見える1足があります。反対に、30でも黒い面になる1足もあります。数字ではなく、手で確かめた結果で決めます。
2足とも肌の色が見えるなら、その日に外に立つ時間が長いほうを基準に選んでください。屋外の時間が長い日は40、会場の中で過ごす時間が長い日は30です。2足とも黒い面になってしまうなら、どちらも弔事には厚い側なので、できれば薄手を1足買い足してください。
どちらとも取れるとき③|手元に黒タイツしかない
急な知らせで、手元に黒タイツしかない。通夜に間に合わせるなら、コンビニエンスストアや駅の売店で薄手の黒ストッキングが手に入ることが多いので、向かう途中で買い替えてください。
**どうしても手に入らないときは、タイツのまま向かって構いません。**駆けつけることのほうが大切にされる場です。告別式からは、薄手の黒に替えてください。
礼服のバッグに入れておく1足
礼服を収めているバッグや袋に、未開封の薄手の黒ストッキングを1足入れておいてください。ストッキングは履くときに伝線しやすく、当日の朝に気づいても替えがないと慌てます。
入れておく1足は、事前に手を入れて透け方を確かめたものにします。確かめたあとで袋に戻し、袋の表に「弔事用」と書いておくと、急な日でも迷いません。伝線しやすい場所はタイツが伝線するかは、履くときに指が触れた場所で決まるにあります。
まとめ
- 弔事は肌がうっすら透ける薄手の黒。数字は20〜30前後が目安
- 数字より、手を入れて指を開いたときに肌の色が見えるかで決める
- 慶事で礼服を着る日は、ベージュのストッキング
- 冬の弔事は家や地域で考え方が分かれる。迷ったら薄手の黒を履き、見えない場所で足す
- 礼服のバッグに、確かめた1足を入れておく
今夜、礼服のバッグを開けて、黒のストッキングに手を入れてみてください。指の間から肌の色が見えれば、その1足は急な日にも使えます。
関連記事
よくある問い
- Q. 喪服のストッキングは何デニールがいいですか
- 肌がうっすら透ける薄手の黒が基本とされていて、数字では20〜30前後がよく選ばれます。ただ、同じ数字でも編み方によって透け方が違います。袋から出して片手を入れ、指を開いたときに肌の色が見えるかどうかで確かめてください。肌の色が見える1足なら、弔事の場で浮きにくくなります。指を開いても黒い面のままなら、タイツに近い見え方になります。
- Q. 冬のお葬式で、黒タイツを履いてもいいですか
- 考え方は家や地域によって分かれます。寒い地域や、屋外で待つ時間が長い日、高齢の方や体を冷やしたくない事情のある方は、60前後の黒タイツでも失礼にあたらないと考える場も増えています。迷うときは、会場では薄手の黒ストッキングにして、移動の間だけ上に重ねる、足元をひざ掛けで覆うなど、見えない場所で足す方法を選ぶと安心です。
- Q. 結婚式に礼服を着るとき、ストッキングは黒ですか
- 慶事では、ベージュのストッキングが基本とされています。黒い礼服を着る日でも、足元は肌の色に近いベージュにすると、弔事と見分けがつきます。黒のストッキングは弔事を連想させることがあるので、慶事では避けておくと迷いません。
- Q. 法事では、どのくらい薄いものを選べばいいですか
- 一周忌までは通夜や告別式と同じく、肌がうっすら透ける黒を選ぶと安心です。三回忌以降は、家の考え方によっては40前後の黒でも問題にならないことがあります。案内の書き方や、ほかの参列者の装いに合わせて、同じか一段薄い側を選んでください。
— メグラシ編集部





