お通夜へ仕事帰りに向かう服装|着替えに使える分数で、引く部品が決まる

仕事帰りに通夜へ向かう日、迷うのは服そのものではありません。着替えられる場所があるか、使える時間が何分かです。
ここが決まらないと、鞄に何を入れて家を出るかが決まりません。逆にここさえ決まれば、あとは順番に外していくだけです。
先に埋める3つ
- 着替えられる場所があるか(会社/駅/会場/ない)
- 使える時間(3分/10分/20分)
- 移動手段(徒歩・電車/車)
1と2で、着替えるのか外すだけなのかが決まります。3は、上着を着たまま移動できるかどうかに効きます。
仕事帰りの通夜は、そもそも許されるのか
通夜は本来、急な知らせを受けて駆けつける場です。そのため仕事帰りに向かうこと自体は、広く受け入れられています。
ただし「通勤の服のまま」がそのまま通るという意味ではありません。色が濃く、光るものが出ていない状態にしてから受付に立つ、という前提が付きます。
そこにかかる時間は3分ほどです。着替えは要りません。
なお、通夜のどこまでを許容するかは地域や家によって違います。**判断がつかないなら濃いほうへ寄せてください。**濃いほうで浮くことはほとんどありませんが、薄いほうで浮くとその場では直せません。
着替える場所は4つのどれか
| 場所 | 使える時間 | できること |
|---|---|---|
| 会社の更衣室・トイレ | 10〜20分 | 上下を替えられる |
| 駅・商業施設の化粧室 | 5〜10分 | 上着と足元を替えられる |
| 会場の控室 | 3〜5分 | 外すだけ、直すだけ |
| 場所がない | 3分 | 外すだけ |
**会場の控室を当てにしないでください。**通夜の開始前は人が多く、鏡の前に立てないことがあります。使えたら得をする、くらいに置いておくほうが安全です。
3分でできること|外す部品は4つ
場所がない日でも、この4つは動かせます。
- 光るアクセサリーを外す — 耳・首・手。ここがいちばん先です
- 明るい色の布を外す — スカーフ、チーフ、リボン
- 鞄を替える — 色のあるものを、黒か濃い色のものへ
- ストッキングを替える — 黒の無地へ
**外れたかどうかは、光を返している点の数で確かめられます。**正面に立って、光っている点をいくつ数えられるか。ゼロになれば足ります。1つでも残っていたら、それが目に入ります。
腕時計は、文字盤が小さく金属の面積が狭いものならそのままで構いません。面が大きく光を返すものは外してください。
外す順番は、上から下へ
なぜ順番が決まっているかというと、人の目は上から下へ動くからです。
受付で相手が見るのは、顔・首元・手元・足元の順です。時間が足りずに全部できないなら、上から順に片づけたほうが効きます。
- 1番目 耳と首(顔のすぐ横にある)
- 2番目 手元(香典を渡すときに必ず見える)
- 3番目 鞄(手元と同じ高さにある)
- 4番目 足元
足元は最後です。ただし後述するように、ストッキングだけは朝に鞄へ入れておくことで、この順番から外せます。
通勤服のどれが通夜まで持つか
手持ちの通勤服から選ぶときの判定は、色の濃さが先です。
黒がいちばん収まります。次が濃紺、その次が濃いグレー。ここまでが無地であれば通ります。
外れるのは、明るい色、白、柄物、それから同色の織り柄です。織り柄は無地に見えて、角度を変えると模様が浮かびます。通勤では気づかれないものが、通夜では浮きます。
通勤の黒と、弔事の黒は違う
同じ黒でも、生地が違うと別のものになります。見分けは3つ、窓際の自然光に当てて確かめてください。
| 見る場所 | 外れる合図 |
|---|---|
| 面の光り方 | 持ち上げたときに面が白く光る |
| 織りの目 | 光にかざして向こうが透ける |
| 柄 | 角度を変えて模様が浮かぶ |
**蛍光灯の下では気づかない光沢が、自然光では出ます。**確かめる場所を間違えると判定が変わるので、必ず窓際で見てください。
ボタンが金属で光るときは、その1点だけが浮きます。上着の前を開けておくとボタンが正面から外れるので、それで収まることがあります。
朝、鞄に入れておく一式
前の晩に知らせを受けた日は、朝の支度でここまで済ませておくと当日が楽になります。
- 黒の無地のストッキング 1足(予備にもう1足あるとなお良い)
- 黒か濃い色の袋 1枚(色のある鞄を入れてしまうため)
- 数珠
- 袱紗
- 白か黒の無地のハンカチ
- 髪をまとめるゴムかピン(黒か濃い色)
袋は、鞄を持ち替えられない日に効きます。色のある鞄をそのまま袋に入れてしまえば、外から見える面が黒になります。
ストッキングだけは替える
足元は最後に見られる場所ですが、替えるのがいちばん簡単な場所でもあります。
肌色や色のあるものを履いている日は、化粧室で1分あれば黒に替えられます。上着も靴も替えられない日でも、ここだけは動かせる。
黒の濃さは、30デニール前後が扱いやすい範囲です。薄すぎると肌の色が透けて黒に見えず、厚すぎると光を吸って足元だけ重く見えます。
秋の夕方は会場までの道で冷えるので、季節としても厚めが助かります。
靴を替えられないとき
通勤の靴のままで通るのは、次の条件を満たすものです。
- 色が黒
- つま先とかかとが閉じている
- 金具や飾りが表に出ていない
- ヒールが細すぎず、高すぎない
外れるのは、色があるもの、つま先が開いているもの、飾りが大きいもの、細く高いヒール。
当てはまるときは、会場までの道で黒の低いものを1足求めるのがいちばん早い解です。それも間に合わないなら、**鞄と足元のどちらかだけでも黒にそろえてください。**全部そろわない日でも、そろっている点が多いほど収まります。
髪とネイル|職場からそのまま行く日
髪は、顔まわりに落ちる毛束をまとめるだけで一段落ち着きます。焼香で前かがみになったときに落ちてこない位置にしてください。
留め具は黒か濃い色。飾りのあるもの、光るものは外します。
ネイルは、色が濃く出ているものだけ気になります。手袋で隠すという方法もありますが、香典を渡すときに外すので隠しきれません。落とせないときは、両手を重ねて指先を内側に入れる持ち方にしておくと、正面から出ません。
香りのついたもの
通勤の途中で使っている香りのあるものは、当日だけ外してください。
香りは狭い場所ほど残ります。通夜の会場は人が近く、線香の香りがある場所です。ここに別の香りが混ざると、はっきり分かります。
**判定は簡単で、自分で香ると分かるなら外れています。**慣れて分からないなら、袖口を鼻に近づけてください。そこに残っていたら、周りにも届いています。
会社に一式を置いておく形
年に何度もある人は、置いておくほうが早く済みます。
上下一式は場所を取りますが、次の4点なら小さめの袋に収まります。
- 黒の無地のワンピース
- 黒の上着
- 黒のストッキング2足
- 黒の無地の鞄
これで10分の着替えが成立します。数珠と袱紗も一緒に入れておくと、朝に用意する手間が消えます。
**入れ替えは年に2回。**夏物のまま冬を越すと、当日に薄くて着られません。9月と3月に中身を見る、と決めておくと忘れません。
秋の夕方|会場までの移動
9月10月の通夜は、18時前後に始まることが多い帯です。この時刻は、日中との差が出ます。
日中25度の日でも、18時には18度前後まで落ちていることがあります。日中の体感で服を選ぶと、会場までの道で足りません。
上着は着ていくのではなく、腕にかけて持って行くほうが融通が利きます。会場の中は人が多く、暑くなることが多いからです。
会場が屋外に近い造りのとき、あるいは外で待つ列ができるときは、上着があるかどうかで立っていられる時間が変わります。
使える分数が10分あるとき
化粧室や更衣室が使える日は、外すだけでなく替えられます。10分で動かせるのは4つです。
上着を替える。 通勤の上着から、黒の上着へ。中はそのままでも、外から見える面が黒になれば全体が変わります。着替えるのは1枚だけなので、狭い場所でもできます。
中の1枚を替える。 首元は近くで見られる場所です。明るい色のインナーを黒か白の無地に替えると、顔の下が落ち着きます。
ストッキングを替える。 1分で終わります。
髪を結び直す。 顔まわりに落ちる毛束をまとめ、留め具を黒か濃い色のものへ。焼香で前かがみになったときに落ちてこない位置にしてください。
**この4つの順番は、上から下ではありません。**着替えに使う場所を離れたらできなくなるもの、つまり上着と中の1枚を先にやってください。ストッキングと髪は、会場の化粧室でも間に合います。
20分使えるなら、上下を替える
更衣室が使える日は、上下を替えられます。持って行くのは3点だけで足ります。
- 黒の無地のワンピースかスーツ
- 黒のストッキング 2足
- 黒の無地の鞄
**靴は、通勤の靴が条件を満たしていれば替えなくて構いません。**替えるものが増えるほど、鞄が重くなります。
着替えたあと、通勤の服をどうするかを先に決めておいてください。会社に置いて帰れるなら問題ありませんが、持って行くことになると鞄が2つになります。**受付で鞄を2つ持っていると、袱紗を開く手がありません。**折りたためる袋を1枚入れておくと、片方を肩にかけられます。
判断がつかないときは、受付までの見え方で決める
すべてを整えられない日はあります。そのときの決め方はこうです。
**受付に立ったとき、相手の視界に入る範囲だけを見てください。**顔、首元、手元、鞄、そして足元。この5か所に、色のあるものと光るものが出ていなければ、その日はそれで足ります。
上着の裏地、服の後ろ、鞄の中身は、誰も見ません。全部を替える時間がない日は、見える5か所に力を集めてください。
そして、迷ったら濃いほう。当日その場で下げることはできますが、上げることはできません。
よくある問い
- Q. 仕事帰りに、通勤の服のままお通夜へ行っても失礼になりませんか
- 通夜は本来、急な知らせを受けて駆けつける場です。そのため、仕事帰りにそのまま向かうこと自体は広く受け入れられています。ただし「通勤の服のまま」がそのまま許されるという意味ではなく、色が濃く、光るものが出ていない状態にしてから受付に立つ、という前提が付きます。外すのに要る時間は3分ほどです。判断がつかないときは、地域や家によって受け取り方が違うので、濃いほうへ寄せておいてください。濃いほうで浮くことはほとんどありません。
- Q. 着替える場所がありません。何から外せばいいですか
- 外す順番は上から下、光るものからです。第一に耳と首と手のアクセサリー。第二に明るい色のスカーフやチーフ。第三に色のある鞄を、黒か濃い色のものへ持ち替える。第四にストッキングを黒に替える。この4つで3分です。鏡の前で確かめるなら、正面に立って光を返している点がいくつあるかを数えてください。ゼロになれば足ります。腕時計は文字盤が小さく金属の面積が狭いものならそのままで構いませんが、面が大きく光を返すものは外してください。
- Q. 通勤用の黒いジャケットは、そのまま通夜に使えますか
- 使えるものと使えないものがあります。見分けは3つで、窓際の自然光に当てて確かめてください。面が白く光るなら外れます。織りの目が粗く、光にかざして向こうが透けるなら外れます。同色でも角度を変えて模様が浮かぶなら外れます。この3つに当てはまらない黒であれば、通勤用でもそのまま通ります。逆に、蛍光灯の下では気づかない光沢が自然光では出るので、確かめるのは必ず窓際にしてください。ボタンが金属で光るときは、その1点だけが浮くので上着の前を開けておくと収まります。
- Q. 靴を替えられません。通勤の靴のままでも大丈夫ですか
- 黒で、つま先とかかとが閉じていて、金具が表に出ていないものであれば、その日はそのままで構いません。外れるのは、色があるもの、つま先が開いているもの、飾りや金具が大きく出ているもの、ヒールが細くて高いものです。当てはまるときは、会場までの道にある店で黒の低いものを1足求めるか、それも間に合わないなら、鞄と足元のどちらかだけでも黒にそろえてください。全部そろわない日でも、そろっている点が多いほど収まります。
- Q. 会社に喪服を置いておくのは現実的ですか
- 上下一式を置くのは場所を取りますが、上着1枚と黒の無地のワンピース、黒のストッキング2足、黒の無地の鞄、この4点なら小さめの袋に収まります。ロッカーや引き出しに1袋置いておくと、10分の着替えで整います。置くなら、季節でしまい込まず、年に2回だけ中身を入れ替えてください。夏物のまま冬を越すと、当日に薄くて着られません。数珠と袱紗も一緒に入れておくと、朝に用意する手間が消えます。
— メグラシ編集部




