パジャマ選びの失敗|寝ている間にねじれる・めくれる・袖が上がる

**今夜パジャマに着替えたら、布団の上で寝返りを3回してから、起き上がって脇の縫い目を見てください。**縫い目が脚の真横からずれて前に回っていたら、ズボンのねじれが始まっています。上着の裾が腰骨より上に上がっていたら、朝には背中が出ます。袖口が手首から5cm以上上がっていたら、夜のうちに肘まで上がっていきます。
パジャマの失敗は、立って鏡を見ても分かりません。**ずれが起きるのは、寝転がって、寝返りをして、背中を丸めたときだからです。**立った姿でちょうどよく見えるパジャマでも、寝ている姿勢では生地が引っ張られ、少しずつ回り、上がり、めくれていきます。どこに引っ張られているかが分かれば、直し方は決まります。
生地を寝室の温度で選ぶ方法は秋冬のパジャマの選び方に、よれや毛玉で替えどきを決める方法はパジャマの買い替え時にまとめてあります。この記事は、寝ている間にずれる失敗の直し方です。
結論|寝ている間のずれは、丈・股上・生地の滑りの3つから来る
パジャマのずれは、見え方は違っても、原因は3つに集まります。
| 原因 | 何が足りないか | 起きること | 直し方の方向 |
|---|---|---|---|
| 丈 | 上着の着丈、ズボンの股上 | めくれる、背中が出る、ズボンが下がる | 長めの丈、深めの股上 |
| 袖口と裾の形 | 絞りやゴム | 袖と裾が上がる | 絞りのある形、折り返す |
| 生地の滑り | 生地と寝具の相性 | ねじれる、まとわりつく | どちらか一方を平らな生地に |
ずれの多くは、寝ている間に少しずつ進むので、夜中に気づくことはほとんどありません。朝起きたときの姿を見て、どこがどれだけずれたかを確かめるのが、いちばん確かな手がかりです。
**3つのうち、どれが足りないかで直し方が逆になることがあります。**丈が足りないのに大きいサイズに替えると、身幅が余ってねじれが増えます。滑りが原因なのに丈を長くしても、ねじれは変わりません。先にずれ方を見て、原因を決めてください。
ずれ方を8つに分ける
朝起きたときのずれ方から、原因が分かります。
| ずれ方 | 原因 | 最初に確かめること | 直し方の方向 |
|---|---|---|---|
| ズボンがねじれて縫い目が前に来る | 股上・ゆとり・滑り | 股に指が2本入るか | 深い股上、生地を替える |
| 上着がめくれて背中が出る | 着丈・身幅 | 裾が腰骨から何cm下か | 長い着丈、裾をズボンに入れる |
| 袖が肘まで上がる | 袖口の形 | 袖口に絞りがあるか | 袖口を絞る、折り返す |
| ズボンの裾が膝まで上がる | 裾の形・丈 | 裾に絞りがあるか | 裾を絞る、丈を長く |
| 前のボタンが開く、背中に当たる | 前立ての作り | ボタンの間隔 | 間隔の狭いもの、かぶり型 |
| 襟が首に当たる、立ち上がる | 襟の形 | 襟の高さと硬さ | 襟のない形、柔らかい襟 |
| 生地が寝具にまとわりつく | 滑り | 生地とシーツが両方起毛か | どちらか一方を平らに |
| ウエストのゴムが食い込む | ゴムの幅と長さ | 跡が残るか | 幅の広いゴム、長さを足す |
確かめ方|布団の上で、寝返りを3回
ずれは、寝ている姿勢で起きるので、確かめるのも寝ている姿勢で行います。
| 順番 | すること | 見るもの |
|---|---|---|
| 1 | パジャマを着て、立った姿で脇の縫い目の位置を確かめる | 縫い目が脚の真横にあるか |
| 2 | 布団の上で仰向けになり、右へ、左へ、もう一度右へ寝返る | 引っかかる感じがあるか |
| 3 | 横向きで背中を丸める | 背中に空気が入るか |
| 4 | 起き上がって、脇の縫い目を見る | 前か後ろに回っていないか |
| 5 | 上着の裾と、袖口と、ズボンの裾の位置を見る | どこが上がったか |
**一度で分からないときは、翌朝起きたときにも同じ所を見てください。**寝返り3回で起きなかったずれも、一晩のうちに何十回も寝返りをすれば起きることがあります。寝る前と朝で、脇の縫い目の位置と上着の裾の位置を比べると、一晩でどれだけずれたかが分かります。
新しいパジャマを買ったら、最初の3晩は、朝起きたときのずれを見てください。1晩目は生地が硬く、2晩目、3晩目と洗ったり着たりするうちに、ずれ方が落ち着くことがあります。3晩続けて同じずれが出るなら、そのずれはそのパジャマの形から来ています。
失敗①|ズボンがねじれて、脇の縫い目が前に来る
朝起きると、ズボンの脇の縫い目が太ももの前に回っている。片脚だけねじれて、裾が足首で斜めになっている。秋冬のパジャマでいちばん多い失敗です。
寝返りをするたびに、お尻と太ももは寝具に押しつけられたまま回ります。そのとき、生地も一緒に引っ張られますが、ゆとりが足りないと、引っ張られた生地が元に戻らず、少しずつ回った位置で止まります。それが一晩繰り返されて、朝には縫い目が前に来ます。
ねじれやすいのは、股上が浅いズボンです。ウエストがおへそより低い位置にあると、寝返りでお尻が回ったとき、ズボン全体がお尻に引っ張られて回ります。股上が深く、ウエストがおへその高さにあれば、腰の上でズボンが支えられて、回りにくくなります。
ねじれは、片脚に出るか両脚に出るかでも原因が分かれます。両脚が同じ向きに回るなら、ズボン全体が腰で回っているので、股上の問題です。片脚だけが回るなら、その脚を下にして寝ることが多く、寝具に押しつけられている時間が長いので、生地と寝具の滑り方の問題です。朝起きたとき、どちらの脚の縫い目が前に来ているかを、数日続けて見てください。
ねじれの原因の切り分け
ねじれの原因は、股上だけではありません。どこから来ているかを切り分けます。
| 見え方 | 原因 | 確かめ方 | 直し方 |
|---|---|---|---|
| 両脚とも同じ向きに回る | 股上が浅い | ウエストがおへそより下か | 股上の深いものへ |
| 片脚だけ回る | 寝返りの向きが片寄っている | どちら向きで寝ることが多いか | 生地の滑る側を寝具に合わせる |
| 太ももで回る | 太ももまわりのゆとり不足 | 座ったとき太ももが張るか | 太ももにゆとりのある形へ |
| お尻まわりで回る | お尻のゆとり不足 | 前にかがんで突っ張るか | 一つ上のサイズか、ゆとりのある形 |
| 全体がゆるく回る | 大きすぎる | ウエストを引いて10cm以上余るか | 一つ下のサイズ |
| 寝具に引っかかって回る | 生地と寝具の相性 | 生地とシーツが両方起毛か | どちらか一方を平らに |
**股に指が2本入るゆとりがあり、ウエストがおへその高さに来る。**これがねじれにくい股上の目安です。指が入らないなら股上が浅く、指が4本以上入るなら、ズボンが大きすぎて別の理由で回ります。
失敗②|上着がめくれて、背中と腰が出る
朝起きると、上着の裾が胸の下までめくれ上がって、背中と腰が出ている。秋冬は、ここから冷えを感じやすい失敗です。
立っているときは腰まで届いていた上着も、横向きで背中を丸めると、背中側の生地がたくさん必要になります。背中を丸めると、背中の長さは立っているときより長くなるからです。着丈がぎりぎりだと、丸めた背中に生地が足りず、裾が上に引っ張られます。そこに寝返りが加わると、裾はさらに上がって、背中が出ます。
身幅も関わります。身幅にゆとりがないと、背中を丸めたときに生地が横にも引っ張られ、その分だけ裾が上に持ち上がります。試着のときに腕を前で組んで背中を丸め、背中の生地が突っぱるなら、着丈が足りていても、寝ている間にめくれやすい上着です。
着丈と身幅の目安
上着のめくれにくさは、着丈と身幅で決まります。
| 上着の裾の位置(立った姿) | 背中を丸めたとき | めくれやすさ |
|---|---|---|
| 腰骨より上 | 背中の下が出る | めくれやすい |
| 腰骨と同じ高さ | 背中を丸めると裾が上がる | ややめくれやすい |
| 腰骨から5cm下 | 寝返りでときどきめくれる | ふつう |
| 腰骨から10cm下 | 丸めても腰を覆う | めくれにくい |
| お尻の下まで | 丸めても背中を覆う | めくれにくいが、寝返りでたまる |
| 裾に絞りがある | 裾が腰で止まる | 丈が短くてもめくれにくい |
**裾が腰骨から10cm以上下がる丈なら、背中を丸めても腰を覆います。**それより長すぎると、寝返りで裾がお尻の下にたまり、それがねじれや引っかかりの元になります。お尻が隠れるくらいまでの丈が、めくれとたまりのちょうど間です。
手持ちの上着が短いなら、裾をズボンの中に入れて寝てください。それができないときは、上着の下に裾の長い肌着を1枚重ね、その裾をズボンに入れます。上着がめくれても、肌着が腰を覆ってくれます。
失敗③|袖が肘まで上がる
寝る前は手首まであった袖が、朝起きると肘まで上がっている。腕が布団から出て寒い。これは、袖口の形と袖の幅から来ます。
腕は、寝ている間に何度も曲げ伸ばしされ、布団の中で動きます。袖口に絞りがないと、動くたびに袖が少しずつ上に送られます。袖の幅が広いと、袖が腕から離れているぶん、さらに上がりやすくなります。袖口がゴムやリブで絞られていれば、袖口が手首で止まって、上がるのを防ぎます。
袖が上がりやすいかどうかは、袖を通して腕を頭の上に伸ばし、下ろしたときの袖口の位置で分かります。腕を下ろしても袖口が手首に戻らず、手首から3cm以上上で止まるなら、寝ている間に肘まで上がる袖です。袖口が手首まで戻るなら、絞りがなくても上がりにくい袖です。
失敗④|ズボンの裾が膝まで上がる
朝起きると、ズボンの裾が片方だけ膝まで上がっている。足首から脛が冷たい。袖と同じく、裾の形から来る失敗です。
脚は、寝返りや膝の曲げ伸ばしのたびに、裾を上に押し上げます。裾が広いと、脚が裾の中で動いて、そのたびに裾が上がります。丈が短いと、少し上がっただけで足首が出ます。裾に絞りがあって、丈がくるぶしまであれば、裾は足首で止まります。
裾の上がりは、靴下を履いて寝る人だと、靴下の口に裾が引っかかって止まることもあります。反対に、素足で寝る人は、足首に止めるものがないので、上がった裾がそのまま膝まで送られます。裾にゴムを通すか、くるぶしより長い丈を選ぶと、素足でも足首で止まります。丈が長すぎて床を引きずる場合は、裾を一度折り返して、くるぶしの下で止まる長さにしてください。
袖口と裾の形と、上がり方
| 袖口・裾の形 | 上がりやすさ | 向いている人 | 手持ちで直すなら |
|---|---|---|---|
| 絞りのない広い口 | 上がりやすい | 寝ている間あまり動かない人 | 一度折り返す |
| 絞りのないまっすぐな口 | ふつう | ― | 内側に細いゴムを通す |
| ゴムで絞った口 | 上がりにくい | 寝返りの多い人 | そのまま |
| リブの口 | 上がりにくい | 寝返りの多い人 | そのまま |
| ボタンで留める口 | 上がりにくいが、当たる | 動きの少ない人 | 留めずに折り返す |
| 七分丈・八分丈 | 少し上がると出る | 暑がりの人 | 秋冬は長い丈へ |
袖口が広いパジャマは、袖を一度折り返して、袖口を手首の骨の上で止めると上がりにくくなります。折り返すと袖口が二重になって、腕に沿うからです。
手持ちのパジャマに、ゴムを通す手順
袖口や裾が広いパジャマは、内側に細いゴムを通すだけで、上がりにくくなります。縫い物が得意でなくても、10分ほどでできます。
- 袖口や裾の折り返しの縫い目を見て、内側に筒になっている部分があるかを確かめる
- 筒があれば、縫い目の内側の糸を1cmだけほどいて、ゴムの入り口を作る
- 筒がなければ、袖口から2cm内側に、幅5mmほどの柔らかいゴムを手で縫い留める
- ゴムの長さは、手首や足首の一周に、指2本ぶんを足した長さにする
- ゴムを通したら、端を2cm重ねて縫い留め、入り口をまつって閉じる
- 着て腕や脚を曲げ伸ばしし、きつすぎないかを確かめる
**ゴムの長さは、きつく止めるためではなく、袖口が手首から外れないための長さです。**跡が残るほどきつくすると、寝ている間に気になって、かえって袖口をまくり上げてしまいます。指2本ぶんのゆとりを目安にしてください。ゴムを入れるのが手間なら、袖を一度折り返すだけでも、袖口が二重になって腕に沿い、上がり方がゆるやかになります。
失敗⑤|前のボタンが開く・背中に当たる
前開きのパジャマで、朝起きると胸のボタンが一つ外れている。うつ伏せや横向きのときに、ボタンが体に当たって気になる。
ボタンは、生地が横に引っ張られると、ボタン穴から外れます。寝返りで上着がねじれたり、横向きで胸の前の生地が引っ張られたりすると、ボタンの間隔が広いところから開きます。
ボタン穴が洗濯や着脱でゆるんでいることもあります。ボタンを留めた状態で、指で軽く横に引いてみて、すぐ外れるなら穴がゆるんでいます。穴の端を2〜3針かがって小さくすると、外れにくくなります。
| 前の作り | 開きやすさ | 当たりやすさ | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ボタンの間隔が広い | 開きやすい | 少ない | 仰向けで寝る人 |
| ボタンの間隔が狭い | 開きにくい | ふつう | 横向きで寝る人 |
| 平らなボタン | ふつう | 当たりにくい | うつ伏せで寝る人 |
| 厚みのあるボタン | ふつう | 当たりやすい | 仰向けで寝る人 |
| かぶり型(ボタンなし) | 開かない | 当たらない | 寝返りの多い人 |
**横向きで寝ることが多いなら、ボタンの間隔が狭いものか、かぶり型を選んでください。**手持ちのボタンが開きやすいなら、間のボタン穴を留めずに、胸の高さの1つだけ留め直すと開きにくくなります。
失敗⑥|襟が首に当たる・立ち上がる
襟のあるパジャマで、寝ていると襟が首に当たって気になる。朝起きると、襟が立ち上がって顔に当たっている。
| 襟の形 | 寝ているときの当たり方 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 襟なしの丸首 | 当たらない | 首まわりが気になる人 |
| 襟なしのV字 | 当たらないが、首元が開く | 暑がりの人 |
| 柔らかい布の襟 | 少し当たる | 仰向けで寝る人 |
| 芯の入った硬い襟 | 当たりやすく、立ち上がる | 部屋着を兼ねる人 |
| 大きく開いた襟 | 寝返りで肩が出る | ― |
襟は、仰向けで寝ているときは枕と首の間で押され、横向きのときは肩と枕の間で押されます。柔らかい襟は押されて寝ますが、硬い襟は押されると立ち上がります。部屋着を兼ねて襟付きを選ぶなら、襟に芯の入っていない、柔らかい布の襟を選んでください。
手持ちの襟が立ち上がるなら、寝る前に襟を内側に折り込んでおくか、いちばん上のボタンを外して襟を左右に開いておくと、首に当たりにくくなります。襟の硬さは洗うたびに少しずつ和らぐので、新しいうちだけ気になる場合もあります。
失敗⑦|生地が寝具にまとわりつく
寝返りのたびに、パジャマが寝具に引っかかって、体だけが回り、生地が置いていかれる感じがする。朝起きると、パジャマ全体がねじれている。これは、生地と寝具の滑り方の組み合わせから来ます。
起毛した生地どうしは、表面の毛が絡み合って引っかかります。パジャマが起毛で、シーツや毛布も起毛だと、寝返りでパジャマが寝具に止められ、体だけが回ります。反対に、パジャマが平らでつるりとした生地なら、寝具の上を滑って体と一緒に回ります。
引っかかるかどうかは、手で確かめられます。パジャマの袖を寝具の上に置き、手のひらで軽く押さえたまま横に動かしてみてください。袖が寝具の上をすっと動くなら、滑る組み合わせです。袖が寝具に止められて、手だけが動くなら、引っかかる組み合わせです。
生地と寝具の組み合わせ
| パジャマの生地 | 寝具の生地 | 滑り方 | 起きやすいこと |
|---|---|---|---|
| 起毛・ネル | 起毛のシーツ・毛布 | 引っかかる | ねじれ、まとわりつき |
| 起毛・ネル | 平らな綿のシーツ | ほどよく滑る | 起きにくい |
| スムース・天竺 | 起毛のシーツ | ほどよく滑る | 起きにくい |
| スムース・天竺 | 平らな綿のシーツ | よく滑る | 起きにくい |
| もこもこ・長い毛足 | 起毛の毛布 | 強く引っかかる | ねじれ、毛が絡む |
| ガーゼ | どの寝具でも | ほどよく滑る | 起きにくい |
| 化繊のつるりとした生地 | 化繊の毛布 | 滑るが静電気が起きる | まとわりつき |
**パジャマか寝具のどちらか一方を、平らな生地にしてください。**両方を替える必要はありません。冬の寝具を起毛にするなら、パジャマはスムースか天竺に。パジャマを起毛にするなら、シーツは平らな綿にします。もこもこした生地の扱いはもこもこルームウェアの失敗にも書いてあります。化繊どうしの静電気は服の静電気は、重なっている2枚の組み合わせで決まるで、素材の組み合わせから見ています。
失敗⑧|ウエストのゴムが食い込む
寝ている間にウエストのゴムが食い込んで、朝起きると跡が残っている。ズボンのねじれやずり下がりを防ごうとして、きついものを選んだときに起きやすい失敗です。
| ゴムの状態 | 寝ているとき | 直し方 |
|---|---|---|
| 細いゴムで、きつい | 食い込んで跡が残る | 幅の広いゴムに入れ替える |
| 幅の広いゴムで、ほどよい | 食い込まず、下がらない | そのまま |
| 幅の広いゴムで、ゆるい | 寝返りで下がり、ねじれる | ゴムを少し短くする |
| ひもで調整できる | 締め具合を選べる | 寝る前にゆるめに結ぶ |
| ゴムが伸びて戻らない | 下がって、ねじれる | ゴムを入れ替える |
**ずれを防ぐのは、ゴムのきつさではなく、股上の深さです。**股上が浅いままゴムだけをきつくすると、食い込むのにねじれは止まりません。ゴムを入れ替える手順はパジャマの買い替え時に書いてあります。
寝る姿勢で、起きやすいずれが違う
同じパジャマでも、寝る姿勢によって、起きやすいずれが違います。
| よくする姿勢 | 起きやすいずれ | 先に見る場所 |
|---|---|---|
| 仰向け | ボタンの当たり、襟の立ち上がり | 前の作り、襟の形 |
| 横向き | 上着のめくれ、ボタンの開き | 着丈、ボタンの間隔 |
| うつ伏せ | ボタンの当たり、袖の上がり | ボタンの形、袖口 |
| 寝返りが多い | ズボンのねじれ、まとわりつき | 股上、生地と寝具 |
姿勢は一晩のうちに何度も変わりますが、いちばん長くいる姿勢が、ずれの出方を決めます。自分の寝る姿勢は、朝起きたときの姿勢と、枕のへこみ方で分かります。朝起きたとき横向きのことが多いなら横向き、枕の真ん中がへこんでいるなら仰向けです。姿勢が分かれば、8つのずれのうち、先に見る場所が2つに絞れます。
秋冬に、ずれの失敗が増える理由
夏のパジャマでは気にならなかったずれが、秋冬に増えることがあります。理由は3つです。
一つは、生地が厚くなることです。厚い生地は曲がりにくく、体の動きに沿わずに引っ張られます。二つ目は、寝具が厚く重くなることです。重い掛け布団の下では、寝返りのたびに生地が布団に押さえられ、体だけが回ります。三つ目は、寝具が起毛になることです。夏の平らなシーツから、秋冬の起毛のシーツや毛布に替えると、生地が引っかかるようになります。
**秋冬にパジャマを替えたら、寝具も替えた日を一緒に思い出してください。**パジャマを替えた日からずれが増えたなら、パジャマの形の問題です。寝具を替えた日から増えたなら、生地と寝具の組み合わせの問題です。
もう一つ、秋冬は寝る前の部屋が寒く、布団に入るとすぐ体を丸めて横向きになることが増えます。夏は仰向けで手足を伸ばして寝ていた人も、秋冬は横向きで背中を丸める時間が長くなり、上着のめくれが起きやすくなります。寝る姿勢が季節で変わることも、ずれが増える理由の一つです。
手持ちのまま直せるもの、買い替えるもの
| ずれ | 手持ちで直せるか | 直し方 | 買い替えるなら |
|---|---|---|---|
| ズボンのねじれ(滑り) | 直せる | 寝具の一方を平らな生地に | ― |
| ズボンのねじれ(股上) | 直せない | ― | 股上の深いもの |
| 上着のめくれ | 一部直せる | 裾をズボンに入れる、肌着を重ねる | 腰骨から10cm下の丈 |
| 袖の上がり | 直せる | 折り返す、ゴムを通す | 袖口の絞りのあるもの |
| 裾の上がり | 直せる | 裾にゴムを通す | 裾の絞りのあるもの |
| ボタンの開き | 一部直せる | 胸の1つだけ留め直す | 間隔の狭いもの、かぶり型 |
| 襟の当たり | 直せない | ― | 襟なしか柔らかい襟 |
| ゴムの食い込み | 直せる | 幅の広いゴムに入れ替える | ― |
寝具を替えずに、引っかかりを減らす
冬の起毛のシーツや毛布はそのまま使いたい。でも、起毛のパジャマも暖かくて手放したくない。そういうときは、寝具を替えずに、引っかかりだけを減らす方法があります。
一つは、パジャマの上に、平らな生地の羽織りを1枚重ねることです。引っかかるのはパジャマの表面と寝具なので、下に肌着を足しても変わりませんが、上に平らな面を足せば変わります。寝るときに前を開けた薄い羽織りを着ると、背中と肩が寝具に触れる面が平らになり、寝返りで引っかかりにくくなります。
もう一つは、寝具のうち、体がいちばん触れる面だけを替えることです。敷き布団のシーツは平らな綿にして、掛ける毛布は起毛のまま残す。背中と腰は敷き布団の上で回るので、そこが平らなら、ねじれはかなり減ります。部屋着の羽織りの選び方は部屋着の羽織りの選び方にまとめてあります。
次に買うときに、店で確かめること
パジャマは、店で寝転がって試すことはできません。それでも、立ったままできる確かめ方があります。
| 確かめること | やり方 | ずれにくい側 |
|---|---|---|
| 着丈 | 上着を当てて、裾の位置を腰骨と比べる | 腰骨から10cm下 |
| 背中のゆとり | 試着して、腕を前で組み、背中を丸める | 背中が突っ張らない |
| 股上 | ズボンのウエストを当てて、おへその高さと比べる | おへその高さに届く |
| 袖口と裾 | 口に指を入れて、絞りを確かめる | ゴムかリブで絞ってある |
| 生地の滑り | 手のひらで表面をなでる | 家の寝具と反対の手ざわり |
| ボタンの間隔 | 指を広げて間隔を測る | 指3本ぶん以内 |
どちらとも取れるとき①|大きめを選ぶか、ぴったりを選ぶか
ゆったり寝たいから大きめにしたい。でも、大きいとねじれる気がする。この場合は、全体のサイズではなく、場所ごとのゆとりで考えます。
| 場所 | 大きめがいい | ぴったりがいい |
|---|---|---|
| 身幅 | 寝返りで突っぱらない | ― |
| 股上 | 深いほうがねじれにくい | ― |
| 着丈 | 長めでめくれにくい | ― |
| 袖口と裾 | ― | 絞りで止まる |
**身幅と股上と着丈はゆとりを、袖口と裾は絞りを。**この組み合わせなら、ゆったり寝られて、しかもずれにくくなります。全体を一つ上のサイズにすると、袖口と裾まで広がって上がりやすくなるので、サイズを上げるときは、袖口と裾に絞りがあるかを確かめてください。
どちらとも取れるとき②|上下を別々のサイズにするか
上着はふだんのサイズで合うのに、ズボンの股上が浅い。あるいは、ズボンは合うのに上着の着丈が短い。上下別々に選べるなら、別々のサイズにしてもかまいません。
パジャマは上下が同じ柄や色で組まれていることが多いので、別々のサイズは選べないこともあります。その場合は、ずれの失敗が大きいほうに合わせてください。ズボンのねじれが気になるならズボンに、上着のめくれが気になるなら上着に合わせ、合わせなかった側は、上で書いた手持ちの直し方で補います。
別々に選べるときも、色と生地は上下でそろえておくと、部屋着として人前に出る場面でもまとまって見えます。サイズだけが違っても、見た目にはほとんど分かりません。
どちらとも取れるとき③|ワンピース型にするか、上下に分かれた型にするか
上着のめくれもズボンのねじれも気になるから、上下がつながったワンピース型にしたい。この判断は、寝返りの多さで決まります。
ワンピース型は、上着とズボンの間がないので、背中が出る失敗は起きません。ただ、寝返りが多いと、裾が太ももまで上がってまとわりつきます。寝返りが少なく、背中のめくれがいちばん気になるならワンピース型が合います。寝返りが多く、ズボンのねじれもまとわりつきも気になるなら、上下に分かれた型で、股上と着丈を見直すほうが落ち着きます。部屋着を兼ねるワンピース型の選び方はルームウェアのワンピースをおしゃれに選ぶにまとめてあります。
よくある行き違い
| 思われていること | 実際 |
|---|---|
| 大きめのパジャマほど楽 | 身幅は楽でも、袖口と裾が広いと上がる |
| ねじれるのはサイズが小さいから | 多くは股上の浅さか、生地と寝具の引っかかり |
| ゴムがきついほどずれない | 食い込むだけで、ねじれは止まらない |
| 暖かい起毛どうしがいちばんいい | 引っかかって、ねじれとまとわりつきが起きる |
| 上着は長いほどいい | 長すぎると寝返りでたまり、引っかかる |
| 立って鏡で見れば分かる | ずれは寝ている姿勢で起きる |
まとめ
- 寝ている間のずれは、丈・股上・生地の滑りの3つから来る
- 確かめるのは、布団の上で寝返りを3回したあと。脇の縫い目と上着の裾を見る
- ズボンは、ウエストがおへその高さに来て、股に指が2本入る股上を
- 上着は、裾が腰骨から10cm下がる丈を
- 袖口と裾は絞りのあるもの。手持ちは折り返すかゴムを通す
- パジャマと寝具のどちらか一方を、平らな生地にする
今夜、パジャマに着替えたら、寝返りを3回してから脇の縫い目を見てみてください。縫い目が脚の真横にあれば、そのパジャマはずれにくい1着です。
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よくある問い
- Q. 朝起きると、パジャマのズボンがねじれて脇の縫い目が前に来ています
- ズボンの股上が浅いか、お尻まわりのゆとりが足りないか、生地が寝具に引っかかっているかのどれかです。寝返りのたびに、お尻と太ももで生地が引っ張られ、少しずつ回っていきます。股上は、履いたときにウエストのゴムがおへその高さに来て、股に指が2本入るくらいのゆとりがあると回りにくくなります。生地が起毛でシーツも起毛なら、どちらかを平らな生地に替えるとねじれが減ります。
- Q. 寝ている間に上着がめくれて、背中が出てしまいます
- 上着の着丈が足りないか、身幅のゆとりが足りないことが多いです。横向きで背中を丸めると、背中側の生地は立っているときより長く必要になります。上着の裾が腰骨から10cm以上下がる丈なら、背中を丸めても裾が腰より上に上がりにくくなります。手持ちの上着が短いなら、裾をズボンの中に入れて寝るか、上着の下に裾の長い肌着を1枚重ね、その裾をズボンに入れてください。
- Q. 袖が肘まで上がってきて、腕が寒いです
- 袖口にゴムや絞りがない袖は、腕を動かすたびに少しずつ上がっていきます。袖幅が広いと、さらに上がりやすくなります。手持ちの袖口が広いなら、袖を一度折り返して袖口を手首の骨の上で止めるか、袖口の内側に細いゴムを通すと止まりやすくなります。次に選ぶときは、袖口が絞られたもの、または袖口がリブになったものを選んでください。
- Q. 大きめのパジャマとぴったりのパジャマ、どちらがずれにくいですか
- どちらでもなく、場所ごとにゆとりが違うものがずれにくい形です。身幅と股上にはゆとりがあり、着丈は長め、袖口と裾は絞られている。これがずれにくい組み合わせです。全体が大きいと生地が余って寝返りで回り、全体がぴったりだと動きに引っ張られて上がります。迷うときは、ふだんのサイズを基準に、身幅と着丈だけを見て決めてください。
— メグラシ編集部





