七五三のママが妊娠中の服装|お腹の高さと立つ時間で選ぶ

**あなたのお腹のいちばん高いところは、胸のすぐ下から指何本ぶん下にありますか。**妊娠中に上の子の七五三を迎えるなら、服を決めるのは週数ではなく、この指の本数です。
結論から言います。胸の下からお腹のいちばん高い位置まで指が3本以上入るなら、胸の下で切り替わるワンピースか、上下に分かれた服が、手持ちでもそのまま使えることが多いです。指が2本以下しか入らないなら、お腹が胸のすぐ下から前に出ているので、切り替えのない、前にゆとりのある形を選んでください。そのうえで、参拝から写真撮影までに立っている時間が1時間を超えるなら、上に重ねる1枚と足元を先に決めます。
七五三は子どもが主役の行事です。ママの服は、写真で子どもより目立たず、当日の体調の変化に合わせて調整できることがいちばん大切です。ここでは、家で測れる目安と、どちらとも取れるときの選び方を、当日の流れに沿って書いていきます。体調については必ず主治医の指示を優先してください。
七五三のママの服装全般は七五三 母親の服装|しゃがむ・抱っこ・石段の日は裾と背中で選ぶに、足元の選び方は七五三の母親の服装は足元から決めるにまとめています。この記事は、妊娠中という条件が加わったときの選び方だけを扱います。
結論|服を決めるのは週数ではなく「お腹のいちばん高い位置」
妊娠中の服選びでは、何週目かで考えがちです。けれど同じ週数でも、お腹の出方は人によってかなり違います。前に出る方、横に広がる方、胸のすぐ下からふくらむ方、下のほうからふくらむ方。服が着られるかどうかを左右するのは、週数ではなく、お腹のいちばん高い位置が体のどこにあるかです。
測り方は簡単です。鏡の前に横向きに立ち、片手の指をそろえて、胸のふくらみのすぐ下に横向きに当ててください。そこから下に向かって指を重ねていき、お腹がいちばん前に出ている高さまでに何本入るかを数えます。
| 胸の下からの指の本数 | お腹の出方 | 向く形 |
|---|---|---|
| 4本以上 | 下のほうからふくらむ | 胸下切り替え・上下セパレート |
| 3本 | 中ほどからふくらむ | 胸下切り替え。前のゆとりを確かめる |
| 2本以下 | 胸のすぐ下からふくらむ | 切り替えなし・前にゆとりのある形 |
この表は答えではなく、比較の軸です。同じ3本でも、お腹が前に高く出ているか、横に広がっているかで、着やすい形は変わります。次の判定で、手持ちの服をこの軸に当てはめていきます。
測るときは、朝と夕方の2回測ってみてください。妊娠中は一日のうちでもお腹の張り方が変わり、夕方のほうがお腹が前に出て感じられる方が多いからです。七五三の参拝は午前中、食事会は昼過ぎ、と一日にまたがることが多いので、夕方の測り方を基準にしておくと、一日を通して窮屈になりにくくなります。
指の本数とあわせて、お腹が前に出ているか、横に広がっているかも鏡で見ておきましょう。正面から見てお腹の幅が腰の幅とほぼ同じなら、前に出るタイプです。正面から見てお腹の幅が腰より広く見えるなら、横に広がるタイプです。前に出るタイプは前の裾の上がり方に、横に広がるタイプは脇の生地のつれに気をつけて服を選んでください。
先に確かめる1つ|当日、何時間立っているか
服の形を決める前に、当日の予定を確かめてください。七五三の当日は、神社での受付、待ち時間、ご祈祷、境内での写真、食事会と続くことが多く、合計すると立っている時間が思ったより長くなります。
ご祈祷のあいだは椅子に座れることが多いですが、受付から呼ばれるまでの待ち時間、境内での写真撮影は、ほとんどが立ったままです。混み合う時期の週末は、受付だけで30分以上待つこともあります。写真館での撮影を同じ日に入れる場合は、着替えや撮影の待ち時間も加わります。
立っている時間の合計が1時間を超えるなら、服の形より先に、上に重ねる1枚と足元を決めてください。立ち時間が長いと、足のむくみや冷えが出やすくなり、朝は楽に履けた靴が昼には窮屈になることがあります。服の形は多少の窮屈さなら我慢できても、足元の窮屈さは一日を左右します。
予定を家族で共有し、どこで座れるか、どこで休めるかを先に把握しておくと、服選びの迷いも減ります。神社によっては休憩所がないこともあるので、近くに座れる場所があるかを、事前に地図で確かめておくと安心です。
立ち時間を短くする工夫も、服選びと同じくらい効きます。受付の混雑を避けるために、朝いちばんの時間帯や平日を選ぶ、写真館の撮影と参拝を別の日に分ける、といった日程の組み方です。妊娠中の七五三は、無理に一日にまとめなくても構いません。前撮りを先に済ませておけば、当日は参拝だけで済み、立ち時間が大きく減ります。
家族の中で、上の子の付き添いを誰がするかも決めておきましょう。着物を着た子どもは歩くのに時間がかかり、草履が脱げたり、裾が乱れたりするたびに大人がしゃがんで直すことになります。この役をパートナーや祖父母に任せておくと、ママがしゃがむ回数が減り、体への負担も服の乱れも少なくなります。
判定1|手持ちのワンピースは、座って前の裾が何センチ上がるかで見る
手持ちのセレモニー用ワンピースが使えるかどうかは、立った姿勢ではなく、座った姿勢で確かめてください。妊娠中は、座るとお腹が前に押し出され、前の裾が引き上げられます。立っているときにちょうどよい丈でも、座ると膝が大きく出てしまうことがあります。
確かめ方は、ワンピースを着て、膝の高さが腰とほぼ同じになる椅子に座ることです。座ったら、膝のお皿の上端から前の裾までを測ります。立ったときと比べて、前の裾がどれだけ上がったかを見てください。
上がった幅が5センチ以内なら、そのワンピースはご祈祷の席でもそのまま使えます。5センチから10センチなら、膝の上に小さな布を掛ける、羽織りを膝に置く、といった工夫で対応できます。10センチ以上上がるなら、前の生地がお腹に引っ張られている証拠で、座っている時間が長いほど窮屈になります。この場合は、前にゆとりのある別の形を考えてください。
前の裾の上がり方は、ご祈祷の席だけでなく、写真にも関わります。境内で家族そろって撮る写真では、ママが椅子に座り、子どもがその横に立つ構図がよく選ばれます。座ったときに前の裾が大きく上がると、膝が写真の前面に出て、目がそこに集まります。座った写真を撮る予定があるなら、上がり幅が5センチ以内に収まる服を選んでおくと安心です。
上がり方が気になるときは、スカートの裾に向かって少し広がる形を選ぶのも一つの方法です。裾にゆとりがあると、お腹に引き上げられても膝の前に生地が残り、上がり幅が小さくなります。逆に、裾に向かって細くなる形は、少し引き上げられただけで膝が出やすくなります。
測る時期は、七五三の1週間前がおすすめです。お腹は週単位で大きくなるので、1か月前に試して大丈夫だった服が、当日には窮屈になっていることがあります。1週間前に測って5センチ以内なら、当日もおおむね大丈夫です。
判定2|切り替えの位置が、お腹のいちばん高い位置より上にあるか
ワンピースの切り替えとは、上半身と下半身の生地が縫い合わされている位置のことです。胸のすぐ下で切り替わる形、ウエストで切り替わる形、切り替えのない形があります。
切り替えがお腹のいちばん高い位置より上にあれば、お腹は切り替えから下のスカート部分にゆったり収まります。切り替えがお腹のいちばん高い位置と重なるか、それより下にあると、切り替えの縫い目がお腹の上を横切り、締めつけと横の線の両方が出ます。
さきほど測った指の本数と合わせて考えてください。指が3本以上入る方は、胸のすぐ下で切り替わる形なら、切り替えがお腹のいちばん高い位置より上に来ます。指が2本以下の方は、胸の下で切り替わる形でも、切り替えがお腹にかかることがあるので、切り替えのない形のほうが楽です。
ウエストで切り替わる形は、妊娠中期以降は多くの方にとって窮屈になります。手持ちのセレモニー服がウエスト切り替えなら、早めに別の選択肢を考えておくと、直前に慌てずに済みます。
切り替えのない形を選ぶときは、肩から裾までまっすぐ落ちる形か、裾に向かって少し広がる形が向きます。どちらも、お腹の前に生地のゆとりがあるので、お腹が大きくなっても裾が上がりにくくなります。ただ、ゆとりが多すぎると、写真では全体が大きな面に見えます。胸の下に細い布を軽く結ぶか、上から前を開けた羽織りを重ねて縦の線を足すと、ゆとりがあっても全体がすっきり見えます。
上下に分かれた服を選ぶ方法もあります。ゆったりしたブラウスと、ウエストをお腹の下で留められるスカートの組み合わせなら、お腹の大きさが変わっても調整がききます。ブラウスの丈は、お腹のいちばん高い位置より手のひら1枚以上下まであるものを選ぶと、スカートとの境目がお腹の上を横切りません。セレモニーらしさを出したいなら、ブラウスとスカートを同じ色か近い色でそろえると、ワンピースのように見えて、きちんとした印象になります。
判定3|前にファスナーやボタンがあるか
前にファスナーやボタンが縦に通っている服は、お腹が前に出ると、その線がお腹の丸みに沿って曲がり、合わせ目が開きやすくなります。写真では、合わせ目が引っ張られてできるしわが、お腹の上に放射状に写ります。
前に開きのない形、後ろや脇で開け閉めする形は、お腹の前が一枚の布でつながっているので、丸みにそってなめらかに落ちます。手持ちの服が前開きの場合は、上から羽織りを重ねて前の合わせ目を隠すか、前開きでない服に替えることを考えてください。
ただし、産後すぐに授乳が必要になる時期なら、前開きはむしろ便利です。妊娠中の七五三と、産後の七五三では、前開きの評価が逆になることを覚えておいてください。
前の合わせ目以外にも、お腹の上を横切る飾りには気をつけてください。腰の位置で結ぶリボン、ウエストに付いた太いベルト、お腹の高さに付いた大きなポケットなどは、お腹のいちばん高い位置に横の線や厚みを足します。取り外せる飾りなら外して着る、取り外せないなら上から羽織りを重ねて隠す、と決めておくと迷いません。
どちらとも取れるときの4つの場面
3つの判定をそのまま当てはめられる日ばかりではありません。妊娠中の七五三では、体調、季節、写真、予算の4つの事情がぶつかりやすいので、どちらを優先するかを場面ごとに決めておきます。迷ったときは、当日の体調の変化に合わせて調整できるほうを選ぶ、という原則に戻ってください。
場面①|手持ちの服は形が合うが、当日まで日がある
測った時点では手持ちの服が使えそうでも、当日まで3週間以上ある場合は、お腹がさらに大きくなることを見込んでおく必要があります。
目安として、座ったときの前の裾の上がり幅が、測った時点で3センチ以内なら、当日まで日があっても使えることが多いです。3センチを超えているなら、当日には5センチを超えている可能性が高いので、予備の服を一着考えておいてください。予備は、新しく買うより、家族や友人から借りる、手持ちの別の服を組み合わせる、といった方法でも十分です。
当日の1週間前にもう一度測り、そこで最終的に決める、という2段階にしておくと、直前に慌てることがありません。
場面②|着物を着たい気持ちがある
七五三の写真に家族そろって着物で写りたい、という気持ちはよくわかります。ただし、妊娠中の着物は、帯でお腹まわりを長時間締めることになるので、まず主治医に相談してください。そのうえで着ることにした場合は、着付けをする人に妊娠中であることと週数を必ず伝え、帯の位置や締め方を調整してもらいます。
着物を着るかどうかで迷ったら、写真撮影だけ着物にして、参拝と食事会は洋服にする、という分け方もあります。写真館での撮影は時間が限られているので、着物を着ている時間を短くできます。参拝のときは楽な洋服に着替えれば、立ち時間が長くても体への負担が少なくなります。
洋服にする場合でも、上の子が着物を着るなら、ママの服の色を着物の柄の中の一色に合わせると、写真全体にまとまりが出ます。子どもの着物を主役にして、ママは柄の中にある落ち着いた色を一色だけ拾う、と考えてください。
場面③|写真でお腹を目立たせたくない、または記念に残したい
妊娠中の七五三の写真は、上の子の記念であると同時に、家族が増える前の記念にもなります。お腹を目立たせたくない方もいれば、むしろ記念に残したい方もいます。どちらを選ぶかで、上に重ねる1枚の扱いが変わります。
目立たせたくないなら、前を開けた羽織りを重ねて、体の中央に縦の帯をつくってください。羽織りの前端がお腹の両側をまっすぐ落ちていくと、目は外側の輪郭より中央の縦の帯をたどるので、お腹の丸みが和らいで見えます。羽織りの丈は、お腹のいちばん高い位置より手のひら1枚以上下まであるものが向きます。
羽織りの色は、中のワンピースと明るさをそろえてください。羽織りだけが暗いと、羽織りの外側の輪郭がはっきりして、お腹の丸みを含めた全体の幅が強調されます。スマートフォンで撮った写真を白黒にして、羽織りとワンピースがほぼ同じ灰色に見えれば、明るさがそろっています。
記念に残したいなら、写真を撮るときだけ羽織りを脱ぎ、胸の下で切り替わるワンピースのお腹の丸みをそのまま写してください。横向きに立ち、上の子と手をつなぐか、上の子の肩に手を添えると、家族が増える前の時間がそのまま一枚に残ります。
どちらにするか決めきれないときは、両方撮っておくのがいちばんです。羽織りを着た写真と、脱いだ写真を1枚ずつ撮っておけば、あとから選べます。写真館での撮影なら、撮影の途中で羽織りを脱ぐだけで済むので、事前にカメラマンに伝えておくとスムーズです。
場面④|この日のためだけに買うのはもったいない
妊娠中に着られる期間は限られているので、七五三のためだけにマタニティ用のセレモニー服を買うのはためらわれるかもしれません。その気持ちは自然なものです。
選択肢は3つあります。手持ちの服を組み合わせて使う、家族や知人から借りる、借りられるサービスを使う、です。手持ちを使う場合は、胸の下で切り替わるワンピースや、ゆとりのあるブラウスとウエストを調整できるスカートの組み合わせなど、産後にも使える形を選ぶと無駄がありません。
新しく用意するなら、産後の授乳期にも使える前開きの形や、羽織りを替えれば冬の行事にも使える色を選ぶと、七五三のあとも出番があります。
借りる場合は、届いた日に一度着て、座ったときの裾の上がり幅と、羽織りの前端の落ち方を確かめてください。借りた服は直せないので、合わなかったときの予備として、手持ちの組み合わせを一つ考えておくと安心です。届く日と七五三の日の間に、少なくとも数日の余裕をとっておくと、合わなかったときに手持ちに切り替える時間がとれます。お宮参りや年末年始の集まりなど、産前産後には行事が続くことが多いので、一着で何度使えるかを考えて選んでください。
上に重ねる1枚|前を開けて着られる丈を選ぶ
秋の七五三は、朝夕は冷え、日中は日差しで暖かくなることが多いので、上に重ねる1枚が必要になります。妊娠中は、羽織りの前を閉めるとお腹の上で生地が引っ張られるので、前を開けたまま着られる形を選んでください。
目安は、前を開けたまま腕を下ろしたときに、羽織りの前端がお腹の両側をまっすぐ落ちることです。前端がお腹の丸みに押されて外に広がるなら、羽織りの身幅が足りません。前端が体の中央に寄ってお腹の上で重なるなら、身幅が大きすぎて、写真では全体がふくらんで見えます。
丈は、お腹のいちばん高い位置より手のひら1枚以上下まであるものを選びます。お腹のいちばん高い位置で裾が止まると、そこに横の線が入り、お腹の丸みがいちばん強調されます。羽織りの選び方はマタニティフォーマルの羽織|秋冬の式は前を開けて着られる丈で選ぶでも詳しく書いています。
寒さが厳しい日は、羽織りの前を閉めるのではなく、中に薄手の肌着を1枚足して温度を取ってください。冬の立ち上がりにかかる時期の七五三なら、コートの扱いも考える必要があります。コートの前が閉まるかどうかの見方はマタニティコートは必要?|手持ちの前が何cm閉まらないかで決めるにまとめています。
足元|立ち時間1時間を超えるなら、むくみを見込んで選ぶ
七五三の当日は、神社の参道の砂利や石段を歩くことが多くなります。妊娠中は体の重心が前に移るので、普段より足元が不安定になりやすくなります。底が平らで、靴底に滑りにくい溝があるものを選んでください。
立ち時間が1時間を超えるなら、足のむくみを見込んで、普段より少しゆとりのある靴を選びます。目安は、朝履いたときにかかとに指1本が入るくらいです。昼過ぎに足がむくんでも、窮屈になりにくくなります。
ストッキングを履く場合は、お腹を締めつけない妊娠中向けのものを選ぶか、膝下までのものにしてください。寒い日はタイツでも構いません。子どもが主役の行事なので、ママの足元は控えめな色で、清潔感があれば十分です。
砂利の参道は、細いヒールが石の間に挟まりやすく、平らな靴底でも小石を踏むと足首がひねられることがあります。靴底が少し厚めで、足裏に小石の感触が伝わりにくいものを選ぶと、長く歩いても疲れにくくなります。石段では、手すりのある側を歩くこと、上の子と手をつなぐのはパートナーに任せることを、家族で共有しておいてください。
ヒールのある靴を履きたい場合は、写真撮影のときだけ履き替えると負担が少なくなります。撮影が終わったら、歩きやすい靴に戻してください。
色|子どもの着物と写真の背景を見て決める
七五三の写真の主役は子どもです。ママの服の色は、子どもの着物や服を引き立てる色を選んでください。
子どもの着物が赤や朱色などの明るい色なら、ママは紺、灰色、落ち着いた緑など、沈んだ色を選ぶと、子どもの着物が際立ちます。子どもの着物が紺や深い色なら、ママは淡い灰色やくすんだ桜色など、少し明るい色を選ぶと、写真全体が重くなりません。
秋の神社は、紅葉の赤や黄、社殿の朱、木々の緑が背景に入ります。背景と同じ色の服を着ると体が背景に溶け込むので、背景から一段沈めた色を選ぶと、家族全員がまとまって写ります。
妊娠中は顔色が変わりやすい時期でもあります。首まわりに明るい色が少しあると、写真で顔色が明るく見えます。羽織りの下のワンピースの襟元に、少しだけ明るい色をのぞかせる、首元に細い布を巻く、といった工夫をしてみてください。
素材にも少し気を配ると、写真の印象が変わります。光沢の強い生地は、お腹の丸みに沿って光が集まり、丸みがはっきり写ります。表面の光沢が控えめで、少し厚みのある生地は、光をやわらかく受け止めるので、丸みが和らいで見えます。秋の七五三なら、薄手のウールや、表面がなめらかな厚手の化学繊維など、季節に合った落ち着いた質感のものが、神社の雰囲気にもなじみます。
生地の柔らかさも確かめておきましょう。ワンピースの裾をつまんで持ち上げ、手を離したときに、すっと落ちて体に沿うものは、お腹の前でもなめらかに落ちます。形を保ったままふわりと落ちる硬い生地は、お腹の前で角をつくり、全体が大きく見えがちです。
小物とかばん|両手が空くことを優先する
七五三の当日は、上の子の手を引く、草履を持つ、千歳飴を持つ、写真を撮る、と両手を使う場面が続きます。妊娠中は特に、転ばないように手すりにつかまったり、体を支えたりするために、手を空けておくことが大切です。
かばんは肩に掛けられるものか、背中に背負えるものを選んでください。斜めがけのかばんは、ひもがお腹の上を斜めに横切って圧迫することがあるので、ひもの長さを調整して、お腹の上を通らないようにします。肩に掛けるかばんなら、お腹に当たらない位置に下げられます。
母子手帳と保険証は、どこへ行くときも持っていくのが安心です。小さな袋にまとめて、かばんのすぐ取り出せる場所に入れておいてください。
かばんの中には、体温調節に使える薄手のひざ掛けか大判の布を1枚入れておくと便利です。ご祈祷の間に足元が冷えたときはひざ掛けに、座った写真で膝が気になるときは膝の上に、日差しが強いときは肩に、と一枚でいくつもの役をこなします。色は羽織りかワンピースに近いものを選べば、写真に写っても目立ちません。
前の週に家で確かめる5つの動き
当日の1週間前に、着る予定の服と靴を全部身につけて、家で次の5つの動きを試してください。
1つ目は、椅子に座ることです。前の裾が膝から何センチ上がるかを測ります。5センチ以内なら合格です。
2つ目は、しゃがむことです。上の子の着物の裾を直したり、草履を履かせたりするときにしゃがむ場面があります。妊娠中は深くしゃがむのが難しいので、片膝をついてかがむ動きで試してください。そのときに背中の裾が上がりすぎないか、お腹が圧迫されないかを確かめます。
3つ目は、腕を上げることです。写真を撮る、上の子の髪飾りを直すなど、腕を上げる場面もあります。腕を上げたときに、羽織りの背中がどこまで上がるかを見てください。
4つ目は、階段を上り下りすることです。神社の石段を想定して、家の階段で試します。足元がしっかりしているか、裾が足にからまないかを確かめます。
5つ目は、30分立っていることです。家事をしながらでも構いません。30分立ったあとに、靴や服のどこかが窮屈になっていないかを確かめます。
5つのうち、どれか1つでも困ることがあれば、その1か所だけを直してください。全部を一度に直そうとすると、何を変えたかわからなくなります。
当日の朝に見るところ
当日の朝は、体調をいちばんに確かめてください。少しでも体調がすぐれないときは、無理をせず、参拝の時間を短くする、写真撮影だけにする、といった調整を家族と相談してください。主治医に言われていることがあれば、それを最優先にします。
服については、鏡の前で次の3つだけ見てください。座ったときに前の裾が5センチ以内しか上がらないか。羽織りの前を開けたまま、前端がお腹の両側をまっすぐ落ちるか。靴のかかとに指1本ぶんのゆとりがあるか。
当日の予定が長くなりそうなら、座れる場所で休む時間を家族と決めておきましょう。上の子の記念の日を、ママも楽しめることがいちばん大切です。
出かける前に、着替えを一式かばんに入れておくかどうかも考えておきましょう。食事会で飲み物をこぼしたとき、体調が変わって楽な服に替えたくなったときに、上に羽織れる柔らかい1枚と、ゆるめの靴下があるだけで気持ちがずいぶん楽になります。車で移動するなら、車の中に置いておくだけでも十分です。
帰りの移動も、行きと同じくらい疲れが出やすい時間です。朝はきちんと整えた服も、帰りは羽織りを脱いでひざに掛ける、靴を替える、と楽な形に崩してかまいません。写真に残る時間はもう終わっています。最後まで同じ格好でいなくてはいけない、と思わないことも、妊娠中の七五三を楽しむためのひとつのこつです。
七五三のあと、同じ服をどう使うか
妊娠中の七五三のために選んだ服は、そのあとの行事でも使えることがあります。産前には、年末年始の集まりや、上の子の園や学校の行事が続くかもしれません。胸の下で切り替わるワンピースに羽織りを重ねる組み合わせは、羽織りを替えるだけで、冬の行事にもそのまま使えます。
産後になると、お宮参りが待っています。産後の体型で服がどうなるかは、出産してみないとわからないことも多いので、七五三の服を産後にもう一度着られるかは、そのときに確かめてください。お宮参りの服についてはお宮参り ママ 冬のワンピース|外で待つ時間と足元の冷えで裏地を選ぶに、産後の体型と服の考え方は産後 体型 服|去年の冬服が合わないとき、手放す前に3か所測るにまとめています。
上の子の七五三は、家族が増える前の大切な記念日です。服の悩みを先に片付けて、当日は子どもの晴れ姿をゆっくり見守ってください。
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よくある問い
- Q. 妊娠中の七五三は、ママも着物を着たほうがいいですか
- 着物でなくても失礼にはあたりません。子どもが主役の行事なので、ママは控えめで清潔感のある装いであれば十分です。妊娠中に着物を着たい場合は、帯でお腹を締める時間が長くなるため、必ず主治医に相談したうえで、着付けをする人に妊娠中であることを伝えてください。迷ったら、胸の下で切り替わるワンピースに羽織りを重ねるほうが、体への負担が少なく、当日の予定が変わっても対応しやすくなります。
- Q. 手持ちのセレモニー用ワンピースは妊娠中でも着られますか
- 切り替えの位置とファスナーの有無で決まります。胸の下で切り替わり、前にファスナーやボタンがない形なら、お腹が前に出ても裾の上がり方が少なく、着られることが多いです。ウエストで切り替わる形は、お腹のいちばん高い位置が切り替えより上に来た時点で、前の裾が上がって窮屈になります。座った姿勢で前の裾が膝から何センチ上がるかを、前の週に必ず確かめてください。
- Q. 七五三の前撮りと当日参拝、どちらに合わせて服を選べばいいですか
- 妊娠中なら、お腹の大きさが変わるので、日付の遅いほうに合わせて選んでください。前撮りが先で当日参拝があとなら、当日に着られる余裕のある服を選び、前撮りでも同じ服を使うと買い直しがいりません。前撮りと当日の間が4週以上空く場合は、前撮りの日に一度着てみて、どこに余裕が残っているかを測っておくと安心です。
- Q. 産後すぐの七五三でも同じ考え方でいいですか
- 産後はお腹の高さより、授乳と抱っこのしやすさが優先になります。前開きで授乳ができる形か、上下が分かれた服を選ぶと、当日の負担が減ります。産後の体型と服の考え方は別の記事にまとめています。
— メグラシ編集部





