マタニティ入園式の服装の選び方|座ったときに前の丈が何cm上がるかで決まる

案内の紙に日付が書かれていて、その日は自分のお腹がもう少し前に出ている頃だと分かっている。手持ちの服を鏡の前で合わせてみるけれど、立って見ているぶんには悪くない。それなのに、当日どうなるかの想像がつかない。
入園式の服が読みにくいのは、判定する姿勢を間違えているからです。
式のあいだ、立っている時間は合計しても数分です。残りはずっと椅子に座っています。それなら、決めるのも座った姿のほうです。
結論:椅子に座って、前の丈が何cm上がるか
お腹に丸みがある時期の服は、前身頃が丸みの上を通ります。通った布は、その分どこかから持っていかれます。持っていかれる先は、いちばん近い下の端、つまり前の裾です。
立っているときは、この持ち上がりが小さく出ます。ところが椅子に座ると、腿の上に布が乗るぶんがさらに足されて、前の裾が一段上がります。入園式で読まれるのは、この座った状態のほうです。
見るのは素材の名前でも、丈の表記でもありません。家の椅子に座ったとき、前の裾が何cm上がるか。ここが決まると、丈も、羽織りも、足元も順番に決まります。
なお、式当日が何週目かから寸法を逆算する手順はマタニティのフォーマルの選び方にまとめてあります。この記事は入園式の1時間、つまり座る時間と立ち座りの回数のほうを扱います。
測り方|背もたれに寄りかからず、10秒待ってから
必要なのは、背もたれのある椅子1脚と鏡だけです。
- 着たい一着を着て、まっすぐ立つ
- 前の中心の裾が、床から何cmのところにあるかを見ておく
- 椅子に座る。背もたれには寄りかからない
- そのまま10秒待つ
- もう一度、前の中心の裾が床から何cmかを見る
背もたれに寄りかからないのは、式の椅子が折りたたみのパイプ椅子であることが多く、浅く腰かける姿勢になるからです。深く座ると布のたまり方が変わるので、当日と違う数字が出ます。
10秒待つのは、座った直後はまだ布が落ち着いていないためです。腿の上に乗った布が滑って位置が決まるまで、少し時間がかかります。
早見表|上がり幅と、そのあとの手
| 座って上がる幅 | 当日どう読まれるか | 先にしておくこと |
|---|---|---|
| 0〜2cm | 座っても裾の線が水平のまま | そのままでよい |
| 3〜4cm | 前だけ斜めに上がるが、膝が隠れていれば収まる | 丈を1段長いものへ |
| 5〜7cm | 座り直すたびに裾を引く手が増える | 前身頃に余りのある形へ替える |
| 8cm以上 | 立ち座りのたびに直す場所が2か所になる | 別の一着を見る |
⚠️ 5cm以上のときに丈だけを足しても、上がり幅そのものは変わりません。上がる原因は丈ではなく、前身頃の布の余り量のほうにあるからです。
丈は、座ったあとに膝のどこで止まるか
上がり幅が分かったら、丈はそこから逆算できます。基準にするのは立ったときの位置ではなく、座って10秒経ったあとに裾が膝のどこで止まっているかです。
膝の皿の下半分がまだ隠れていれば、そのままで収まります。皿の上端より上へ来ているなら、一段長い丈のほうが座っているあいだの手が減ります。
丈を伸ばす余地がない一着のときは、膝に掛けられる薄い布を1枚持っておくと、それで足ります。式のあいだだけ膝に置き、立つときにたたんで手に持てる大きさのものが扱いやすい寸法です。
長ければ長いほどよい、ということはありません。くるぶしまである丈は、立ち座りのときに裾を踏む場面が増えます。足す方向へ行きすぎないでください。
腕を前に出したとき、背中が突っ張らないか
入園式は、名前を呼ばれて立つ、礼をする、また座る、という動きが何度か入ります。園によっては、子どもを抱いたまま座る時間もあります。
このとき効くのは肩ではなく、背中の幅です。確かめ方は簡単で、着たまま両腕をまっすぐ前へ出します。そのとき肩甲骨のあいだが引っぱられて、前の襟ぐりが首から離れるなら、背中の布が足りていません。
背中が足りない一着は、腕を動かすたびに前が下へ引かれます。座った状態でこれが起きると、さきほど測った上がり幅とは逆向きの力がかかり、裾の線が落ち着きません。
袖は、肘から手首までが細すぎないものを選んでください。ここが細いと、前へ腕を出す動きのたびに袖が上へ滑り、手首の位置で布がたまります。
前かがみになったとき、胸元が何cm開くか
荷物を足元に置く、書類を受け取る、子どもの靴を直す。入園式の前後には、前かがみになる場面がいくつかあります。
胸まわりの寸法はこの時期に変わりやすいので、以前は問題なかった襟ぐりでも、同じようには収まりません。鏡の前で一度、荷物を取る動きをしてみてください。
開きが気になるときは、襟ぐりの形そのものを替えなくても済みます。首から胸のあいだに細い布を一本置く、中に襟のあるものを入れて襟だけ出す、羽織りの前を留める。このうち1つを決めておけば足ります。
⭐ ただし、前を留める羽織りを選ぶ日は、**留めた状態でもう一度座って上がり幅を測り直してください。**前が閉じると布の逃げ場が減るので、開けたときより1〜2cm大きく出ることがあります。
会場が体育館か保育室かで、足元が変わる
体育館は床が広く、椅子の間隔も取られています。歩く距離は長めですが、立ち座りのたびに隣とぶつかることはほとんどありません。
保育室や遊戯室は、椅子も通路も小さめです。席に着くまでに横向きで通る場面があり、袖や裾が広いものは引っかかります。
どちらの会場でも共通するのは、靴を脱ぎ履きする回数です。下駄箱で1回、会場の入口でもう1回という園もあります。かがむ回数が増えるほど、丈と襟ぐりを直す手も増えるので、足元は先に決めておくほうが当日が軽くなります。
スリッパ持参の指定があるときは、持ち手のある袋に入れておくと、片手で荷物をまとめられます。
どちらとも取れるとき①|上がり幅が4cmと5cmの境目
測った数字がちょうど境目に来ることがあります。このときは、もう一度座って、今度は立ち上がってから座り直してみてください。
一度目の着席と二度目の着席で、上がり幅が同じなら4cm側として扱えます。二度目のほうが大きく出るなら、布が元の位置へ戻りきっていないということなので、5cm側として扱ってください。式では立ち座りが繰り返されるので、当日に近いのは二度目のほうの数字です。
判断がつかないまま当日を迎えるより、この1回を足しておくほうが確実です。
どちらとも取れるとき②|式の途中で羽織りを脱ぐ日
室内の温度が読めない日は、羽織りを脱ぐ場面を見込んでおきます。このとき困るのは、脱いだあとに見え方が変わることではなく、脱ぐ動作そのものが座ったまま行われることです。
座ったまま袖を抜くと、その動きで下に着ているものが後ろへ引かれます。引かれた分だけ前の裾は上がるので、さきほどの上がり幅に1〜2cm足されます。
脱ぐ見込みがある日は、上がり幅の判定を1段きびしい側に寄せてください。3cmだった一着は、脱ぐ日には4〜5cmとして扱うほうが実際に近くなります。
写真に残る日に、座った姿が読まれる距離
入園式では、席に着いたまま写真に入ることがあります。このときの見え方は、正面からではなく斜め後ろからになることが多くなります。
斜め後ろから見えるのは、背中の布の落ち方と、肩から袖の山の線です。前の丈の上がり幅は、この角度ではほとんど写りません。
つまり、前を整えることと、写真に写ることは別の話です。背中が突っ張っていないかを先に確かめてあれば、斜めからの見え方はそこで足ります。2メートルより離れると、布の厚みの違いはほとんど読まれなくなります。
よくある行き違い
「ゆったりした形なら何でも大丈夫」。 ゆとりの量ではなく、ゆとりがどこにあるかで決まります。全体に大きい一着は、前身頃の余りだけが足りていないことがあります。座って測ると、大きいはずの一着のほうが上がり幅が大きい、ということが起こります。
「立って見て問題なければ座っても同じ」。 同じになりません。立った姿と座った姿では、布が持っていかれる量が変わります。測るのは2分で終わるので、当日と同じ姿勢で一度見ておくほうが早いです。
「式のあいだだけ我慢すればいい」。 我慢の話にする前に、直す手の数を減らせます。上がり幅が2cm以下の一着を選べば、座り直すたびに裾を引く動作そのものが無くなります。動作が無くなると、そこへ向ける注意も無くなります。
装いに活かすなら
座った姿で測るという見方は、入園式の日だけのものではありません。面談、行事、乗り物での移動。座っている時間が長い日は、どれも同じ基準で選べます。
手持ちの中から「座って2cm以下」の一着を先に見つけておくと、次に案内が届いたときに、また一から考え直す必要がなくなります。
顧客プロフィールと在庫情報を踏まえて選定する場でも、座る時間が長い日か、動き回る日かという条件は、先に言葉にしておくと合わせやすくなります。
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よくある問い
- Q. マタニティで入園式に出るとき、ワンピースとセパレートのどちらが楽ですか
- 座っている時間の長さで選んでください。入園式は着席が30分から1時間続き、そのあいだ何度か立ち座りがあります。セパレートは座るたびに上下の境目がずれるので、そのつど直す手が増えます。ワンピースは境目が無いぶん、座ったあとに直す場所が丈だけで済みます。ただしワンピースでも前の丈が大きく上がる形はあるので、家の椅子に座って上がり幅を先に測ってください。上がり幅が小さいほうが、当日に手がかかりません。
- Q. 式のあいだ、羽織りものは着たままのほうがいいですか
- 会場が体育館か保育室かで変わります。体育館は天井が高く、椅子の並びも間隔があるので、羽織りを着たままでも窮屈になりにくい場所です。保育室は人と人の距離が近く、椅子も小さいことがあるため、袖が広い羽織りは隣とぶつかります。どちらか分からないときは、脱いだ状態と着た状態の両方で座ってみて、どちらでも前の丈の上がり幅が変わらないものを選ぶと、当日その場で決められます。
- Q. お腹の丸みが出てくる前と後で、同じ服が使えますか
- 使えるかどうかは、前身頃に余りがどれだけ残っているかで決まります。余りが多い形は、丸みが出てからも前の丈があまり上がりません。余りが少ない形は、丸みが出ると前だけ持ち上がって裾が斜めになります。今の時点で座って前の丈がほとんど上がらないなら、少し先でも成立します。すでに3cm以上上がっているなら、そこから先はもう一段上がると考えて別の一着を見ておくほうが早いです。
- Q. 足元は何を基準に決めればいいですか
- 入園式は下駄箱や玄関で靴を脱ぐ場面があり、会場ではスリッパに履き替える園も多くあります。履き替えが1回でも入るなら、かがまずに脱ぎ履きできる形にしてください。かがむ回数を減らすと、そのたびに丈や襟ぐりを直す手も減ります。スリッパを持参する指定がある園では、持ち手のついた袋に入れて、荷物を片手にまとめられるようにしておくと、立ち座りのたびに置き場所を探さずに済みます。
— メグラシ編集部





