七五三 服装 ママ|境内の寒さはコートを脱ぐ場面で選ぶ

**七五三の当日、コートを脱ぐ場面がいくつあるかを、先に数えてください。**拝殿に上がってご祈祷を受けるか、写真館で家族写真を撮るか、境内の参道だけで写真を撮って帰るか。脱ぐ場面が多い日と少ない日では、手をかけるべき場所がまったく違います。
脱ぐ場面が2つ以上あるなら、中の服を写真に写る側へ寄せます。脱ぐ場面がなければ、コートそのものが当日の服装になるので、コートの形と色を整えます。どちらとも言えない日は、脱いだ姿を先に決めて、その上に脱ぎ着しやすいコートを重ねます。この記事では、その分かれ目を順に置いていきます。
ワンピースそのものの選び方は七五三のママのワンピースは丈・襟・袖・素材の4か所で決まる、しゃがむ・抱っこ・石段の多い日の選び方は七五三 母親の服装|しゃがむ・抱っこ・石段の日は裾と背中で選ぶにまとめています。ここではコートと、脱ぐ場面だけを扱います。
結論:七五三の母親の服装は、コートを脱ぐ場面の数で決まる
七五三の時期の境内は、朝や夕方になると想像以上に冷えます。木々に囲まれた参道は日が届きにくく、玉砂利からの冷えもあります。その中で、コートを着たまま過ごす時間と、脱いで過ごす時間がどれくらいあるかで、服装の重心が変わります。
脱ぐ場面が多い日は、中の服が写真に写る時間が長くなります。脱ぐ場面が少ない日は、コートを着た姿が写真に残ります。どちらの日なのかを先に決めておくと、ワンピースやスーツを選び直したり、コートを買い足したりする手間が減ります。
| 当日の流れ | コートを脱ぐ場面 | 手をかける場所 |
|---|---|---|
| 参道で写真を撮って参拝だけ | ほぼなし | コートの形と色 |
| 参拝とご祈祷 | 拝殿に上がるとき | 中の服と脱ぎ着のしやすさ |
| 参拝と写真館での撮影 | 写真館の中 | 中の服 |
| ご祈祷と写真館と会食 | 3か所以上 | 中の服を主役にする |
表は、自分の当日がどの行にあたるかを見るためのものです。実際にどこで脱ぐかは、このあとの数え方で確かめてください。
まず数える|当日の流れを書き出し、脱ぐ場面に印をつける
当日の流れを、家を出てから帰るまで、時間の順に書き出します。たとえば、家を出る、車か電車で移動、神社に着く、参道を歩く、手水舎で手を清める、拝殿でお参り、ご祈祷を受ける、境内で写真を撮る、写真館へ移動、撮影、会食、帰宅、という流れです。
それぞれの場面で、コートを着ているか、脱いでいるかを書き込みます。迷う場面は、「屋根があるか」「人の前に座るか」「写真に写るか」の3つで考えてください。屋根の下で人の前に座る場面は、ほぼ脱ぎます。屋外で写真に写る場面は、寒さ次第で着ていてもかまいません。
印をつけ終わったら、脱ぐ場面の数を数えます。0〜1つなら、コートが主役の日です。2つ以上なら、中の服が主役の日です。3つ以上あるなら、脱ぎ着のしやすさも重視します。
この書き出しは、家族で予定を共有するときにも役立ちます。写真館の予約時間や、ご祈祷の受付時間が分かっていれば、移動の時間も見えてきて、寒さに当たる長さも分かります。
脱ぐ場面がほぼない日|コートが当日の服装になる
参道で写真を撮って、参拝だけをして帰る日は、コートを脱ぐ場面がほとんどありません。この日は、コートそのものが当日の服装として写真に残ります。
コートの形は、肩の縫い目が肩の骨の位置にあり、前を閉じたときにまっすぐ落ちるものを選びます。ふくらみの大きいコートや、肩が大きく落ちた形のコートは、写真に写ると上半身が大きく見えます。子どもと並んだときに、母親の体の輪郭がすっきりしていると、写真全体が落ち着きます。
丈は、ひざが隠れるくらいからひざ下が、きちんと見えます。中に着るワンピースやスカートの裾がコートの下からのぞかない長さにしておくと、コートを着た姿が1枚の服のようにまとまります。裾がのぞく場合は、のぞく長さを手のひら1枚分以内に収めてください。
色は、子どもの着物を引き立てる落ち着いた色にします。黒・紺・濃い灰色・ベージュ・こげ茶なら、どの色の着物にも合わせやすいです。コートが主役の日だからといって、コートを華やかにする必要はありません。主役は子どもなので、母親は整った背景になるくらいがちょうどよいです。
ご祈祷を受ける日|拝殿に上がる前に脱ぐ
ご祈祷を受ける日は、拝殿に上がるときにコートを脱ぎます。拝殿の中は暖房があっても、境内より少し暖かい程度のことが多いので、脱いだ姿で20〜30分ほど過ごすことになります。
この日に気をつけたいのは、脱いだ姿で寒くないかと、脱いだ姿が整っているかの2つです。寒さについては、中に薄手のインナーを1枚着ておくと、拝殿の中でも震えずに済みます。首元が寒い人は、ジャケットやボレロなど、コートの下にもう1枚羽織っておくと安心です。
整っているかについては、コートを脱いだ瞬間の姿を鏡で確かめておきます。ワンピースならウエストの位置、スーツならジャケットの肩と裾の位置です。コートの下で押されて、ワンピースのスカートにしわがついていないかも見ておきます。
拝殿に上がるときは、脱いだコートを腕にかけるか、たたんで膝の上に置きます。たたんだときにしわになりにくく、裏地がきれいなコートだと、膝の上に置いても見苦しくなりません。
拝殿の中の寒さに備える
拝殿の中は、外の風が入らない分だけ暖かく感じますが、床や壁からの冷えがあります。とくに、板の間に座るご祈祷では、足元とひざから冷えが上がってきます。椅子席の拝殿でも、扉が開け放たれていると、外の空気が流れ込みます。
コートを脱いだあとの寒さに備えるなら、中の服の下に薄手のインナーを1枚重ねておくのが、いちばん目立たない方法です。首元や袖口からインナーがのぞかないよう、中の服の襟ぐりより深く、袖より短いものを選んでください。脱いだコートを膝の上に掛けておけば、足元の冷えもしのげます。
写真館で撮る日|脱いだ姿が写真の主役になる
写真館で家族写真を撮る日は、撮影のあいだはコートを脱ぎます。照明の下で、全身が写る写真に残るので、中の服がそのまま記録になります。
写真館では、子どもが着物を着ている横に立つか、座る構図が多くなります。中の服は、子どもの着物の色を引き立てる、落ち着いた色と柄の少ないものを選びます。大きな柄や、強い光沢のある素材は、照明の下で目立ちやすく、子どもより先に目が行ってしまいます。
座って撮る構図もあるので、座ったときの裾の位置を家で確かめておきます。ひざが出るか、ひざが隠れるか。ひざが出る丈なら、脚をそろえて斜めに流す座り方を練習しておくと、写真に残ったときに整って見えます。
写真館では着替えの部屋がある場合もありますが、母親の着替えまで手が回らないことがほとんどです。コートを脱ぐだけで撮影に入れるよう、中の服は家を出る時点で完成させておいてください。
脱ぐ場面が3つ以上ある日|中の服を主役にする
ご祈祷、写真館、会食と、コートを脱ぐ場面が3つ以上ある日は、中の服がその日の主役です。コートは、移動のあいだに寒さをしのぐためのものと割り切ります。
この日は、中の服に手をかけます。ワンピースならウエストの位置と襟の形、スーツならジャケットの丈と肩の合い方。どの場面で脱いでも整っているように、家を出る前に一度、コートを脱いだ姿で全身を鏡に映してください。
脱ぎ着が多いので、コートは脱ぎやすいものを選びます。ボタンが多いコートや、ベルトを結ぶコートは、着たり脱いだりするたびに手間がかかります。前のボタンが少なく、腕を通すだけで着られるコートだと、子どもの世話をしながらでも脱ぎ着ができます。
脱いだコートの置き場所も考えておきます。車で移動するなら車に置けますが、電車で移動するなら手に持つことになります。軽くて、たたんでも小さくなるコートだと、荷物になりません。
どちらとも取れる日|寒さが読めない日の組み方
天気予報を見ても、当日の寒さが読めない日があります。朝は冷え込んでいるのに、昼に日が差して暖かくなる日です。七五三の時期は、こうした日が少なくありません。
この日は、脱いだ姿を先に決めて、その上に脱ぎ着しやすいコートを重ねる組み方にします。順番を逆にして、コートを先に決めてしまうと、暖かくなって脱いだときに、中の服が整っていないことに気づきます。
まず、中の服を決めます。拝殿の中や写真館で写っても整う、落ち着いた色のワンピースかスーツです。次に、中の服の上に薄手のジャケットかボレロを重ねるかを決めます。朝の冷え込みが強いなら重ね、そうでなければ省きます。最後に、その上に着るコートを決めます。
迷うのは、コートを厚手にするか薄手にするかです。目安は、朝の参道で写真を撮る時間があるかどうか。朝早くの撮影があるなら、厚手のコートで寒さをしのぎ、日が高くなったら脱ぎます。昼前後の撮影なら、薄手のコートで十分なことが多いです。
それでも決めきれない日は、首元で調整できるようにしておきます。コートは薄手にして、首に巻ける薄い布を1枚持っていきます。朝の冷え込みには布を巻いて対応し、暖かくなったら外します。布は、コートと近い色か、中の服と近い色にしておくと、写真に写っても浮きません。
日なたと日陰の差が大きい神社
大きな木に囲まれた神社や、山の斜面にある神社は、日なたと日陰の差が大きくなります。鳥居の前の日なたでは暖かいのに、参道に入って木陰を歩くと急に冷える、ということがよくあります。
こうした神社では、写真を撮る場所が日なたか日陰かで、コートを脱ぐかどうかが変わります。日なたで撮るなら、コートを脱いでも寒さを感じにくく、中の服で写れます。日陰で撮るなら、コートを着たまま写るほうが、寒さに顔がこわばらずに済みます。
下見に行けるなら、写真を撮りたい場所が、午前と午後でどちらが日なたになるかを確かめておきます。下見に行けない場合は、地図の写真で木の多さを見ておくだけでも、当日の寒さの見当がつきます。
移動が車か電車か
神社までの移動が車か電車かでも、コートの選び方が変わります。
車で移動する日は、コートを着る時間が短くなります。駐車場から境内までの距離だけコートを着ればよいので、写真に写ることを優先した、形のきれいなコートを選べます。車の中ではコートを脱いでおくと、着いたときにしわが寄っていません。
電車で移動する日は、駅から神社まで歩く時間があり、電車の中の暖房と外の寒さを行き来します。脱ぎ着しやすく、手に持っても重くないコートが向いています。電車の中で座るときに、コートの裾が床につかない長さかも確かめておきます。子どもの着物を気にしながら移動するので、母親のコートは扱いやすさを優先してください。
子どもの着物と並んだときの色の線
七五三の写真では、子どもの着物と母親の服が並びます。どんなに整った服でも、着物と色がぶつかると、写真全体が落ち着かなくなります。
着物の色が赤やピンクなど明るい色なら、母親は紺・濃い灰色・ベージュなど、明るさを抑えた色にすると、着物が引き立ちます。着物の色が紺や緑など深い色なら、母親はベージュや薄い灰色など、少し明るめの色にすると、写真の中で親子の輪郭が分かれます。
コートの色も同じ考え方です。コートを着たまま写る写真が多い日は、コートの色が着物とぶつからないかを、家で着物とコートを並べて確かめておきます。着物を当日まで見られない場合は、着物の写真を見ながらコートの色を選んでください。
柄については、母親の服は無地か、遠目に無地に見える細かい柄にしておくのが無難です。着物には柄があるので、母親まで柄があると、写真の中で柄が重なってうるさく見えます。
子どもが洋装の場合
七五三では、着物ではなく、ワンピースやスーツなどの洋装で参拝する子どももいます。この場合も、母親の服は子どもを引き立てる側に置く考え方は同じです。
洋装の子どもは、着物の子どもより全体の色の面積が小さくなりがちです。母親の服やコートの色が強いと、子どもが写真の中で埋もれてしまいます。子どもの服の色を確かめて、母親はそれより一段落ち着いた色を選んでください。
洋装の子どもも、上にコートを着ることがあります。子どもと母親が2人ともコートを着たまま写る写真では、コートの色の組み合わせが写真の印象を決めます。子どものコートが明るい色なら、母親は濃い色。子どものコートが濃い色なら、母親は少し明るめの色。親子で明るさを分けておくと、写真の中で2人の輪郭がはっきりします。
写真に写る時間の長さで考える
当日の写真は、参道での記念写真、ご祈祷のあとの記念写真、写真館での家族写真と、何度も撮ることになります。それぞれの写真に、コートを着た姿が写るか、脱いだ姿が写るかを、書き出した流れに書き添えておきます。
コートを着た姿が写る写真が多いなら、コートの色を着物に合わせて選びます。脱いだ姿が写る写真が多いなら、中の服の色を着物に合わせます。どちらも同じくらいなら、コートと中の服の色を近づけておくと、どちらの写真でも印象がそろいます。
足元の寒さ|玉砂利と石段で冷える
境内の玉砂利や石段は、晩秋になると足元から冷えます。参道を歩く時間、写真を撮るために立って待つ時間が長いと、足先から体が冷えてきます。
ストッキングは、薄手より少し厚みのあるものにすると、冷えをしのげます。黒や濃いベージュなど、服とつながる色を選ぶと、足元が浮きません。タイツは寒さには強いのですが、写真館の照明の下では厚みが目立つことがあるので、写真館で撮る日は、厚手のストッキングくらいにとどめておくと安心です。
靴は、玉砂利でも歩きやすい、かかとの太いものを選びます。細いかかとは、玉砂利に沈んで歩きにくく、石段では滑りやすくなります。足元の選び方は七五三の母親の足元で詳しく扱っています。
石段の多い神社では、上り下りのときにスカートの裾を踏まないかも確かめておきます。ひざ下の長いスカートやワンピースにロングコートを重ねると、石段を上るときに前の裾が足に絡みやすくなります。石段の多い日は、コートの前を開けて裾をさばきやすくするか、少し短めのコートにしておくと、子どもの手を引きながらでも安心して上り下りできます。
足先が冷えやすい人は、移動のあいだだけ靴の中に薄い中敷きを入れておく方法もあります。境内に着いたら外す、という手間はかかりますが、朝の冷え込みが強い日には効果があります。
コートを脱いだあとの置き場所
コートを脱いだあと、どこに置くかを考えておくと、当日の動きがスムーズになります。
拝殿に上がるときは、多くの場合、脱いだコートを腕にかけるか、膝の上に置きます。ご祈祷のあいだ、コートを膝の上に置いておくと、拝殿の中の冷えをしのぐ膝掛けの代わりにもなります。その場合、たたんだときにしわになりにくく、裏地がきれいなものだと見苦しくなりません。
写真館では、撮影のあいだはコートを預けるか、撮影場所の外の椅子に置いておきます。子どもの着物の小物や、自分のバッグと一緒にまとめておくと、撮影が終わったあとに探さずに済みます。
車で移動する日は、車にコートを置いておくと楽です。境内に着いた時点で寒くなければ、コートを車に置いたまま参拝してもかまいません。逆に、境内で寒くなったときのために、車に1枚置いておくのも1つの方法です。
父親や祖父母と並んだときの段
七五三の写真には、父親や祖父母も一緒に写ることがあります。母親だけが整っていても、家族全体の服装の段がそろっていないと、写真の中で母親だけが浮いたり、逆に沈んだりします。
段をそろえるには、家族で事前に「コートを着たまま写るか、脱いで写るか」を共有しておくのがいちばん簡単です。母親がコートを脱いで写るのに、父親がダウンジャケットを着たまま写ると、写真の中で段がずれます。
祖父母が参加する場合は、祖父母の服装の格に合わせて、母親の服装を少し調整します。祖父母が改まった服装で来るなら、母親もワンピースにジャケットを重ねるなど、少しきちんと寄せます。祖父母が普段着に近い服装なら、母親もきちんとしすぎないほうが、写真全体のバランスが取れます。
家族のコートの色をそろえる
家族全員がコートを着たまま写る写真では、コートの色の並びが、写真の印象を大きく左右します。全員が違う色のコートを着ていると、写真の中で色が散らばり、主役の子どもの着物が目立たなくなります。
いちばん簡単なのは、大人のコートの色を、濃い色か落ち着いた中間色のどちらかにそろえることです。父親が濃い紺なら、母親は黒か濃い灰色。祖父母がベージュやこげ茶なら、母親もそれに近い色。大人のコートの色が近いと、子どもの着物の色が写真の中心に浮かび上がります。
全員の手持ちのコートをそろえるのが難しい場合は、写真を撮るときだけ、大人がコートを脱ぐという方法もあります。寒い日は短い時間だけ脱いで、撮り終えたらすぐに着る。その場合、脱いだ姿で家族の段がそろっているかを、事前に話し合っておいてください。
きょうだいが一緒に写る日
七五三の主役の子どもに、きょうだいが一緒に写ることもあります。下の子が赤ちゃんの場合、母親が抱っこして写ることが多くなります。
赤ちゃんを抱っこして写る日は、母親のコートや服に、赤ちゃんの手や足が当たります。ボタンや飾りの多い服は、赤ちゃんが引っ張ったり、口に入れたりすることがあるので、装飾の少ない服を選んでください。抱っこひもを使う場合は、抱っこひもの色が写真に写ることも考えて、母親の服と近い色のものを選ぶか、写真を撮るときだけ外せるようにしておきます。
上の子がいる場合は、上の子の服装と母親の服装の段もそろえておきます。主役の子どもが着物で、上の子が普段着だと、写真の中で段がずれます。上の子にも、少しきちんとした服を用意しておくと、家族写真がまとまります。
子どもの年齢で変わる当日の動き
七五三は、三歳・五歳・七歳と、子どもの年齢によって当日の動きが大きく変わります。母親がコートを脱ぎ着する場面も、子どもの年齢によって増えたり減ったりします。
三歳の七五三
三歳の子どもは、慣れない着物で長く歩くのが難しく、抱っこをせがまれる場面が多くなります。抱っこの多い日は、コートの前が子どもの着物と擦れたり、ボタンが着物の帯に当たったりします。
この日は、前を開けて着られるコートか、ボタンの少ないコートが向いています。抱っこのたびにコートの前を整える手間が減ります。コートの素材は、子どもの着物に毛羽がつきにくい、表面がなめらかなものを選んでください。毛足の長いコートは、抱っこしたときに着物に毛が移ることがあります。
三歳の子どもは、ご祈祷のあいだじっとしていられないことも多いので、拝殿の中で母親が子どもを膝に乗せることもあります。その場合、脱いだコートを膝の上に置いておけないので、隣の席か、家族の誰かに預けておきます。
五歳の七五三
五歳の子どもは、自分で歩ける時間が長くなり、抱っこの場面は減ります。その代わり、袴や着物の裾を気にして、母親がしゃがんで直す場面が増えます。
しゃがむ動作が多い日は、コートの裾が地面につかないかを確かめておきます。ひざ下の長いコートは、しゃがんだときに裾が玉砂利に触れることがあります。しゃがむ場面が多い日は、コートを脱いでから子どもの世話をするか、少し短めのコートを選んでください。
七歳の七五三
七歳の子どもは、帯を締めた本格的な着物を着ることが多く、着付けやヘアセットに時間がかかります。朝早くから美容室や写真館に行く日は、移動の時間も長くなり、寒さに当たる時間が延びます。
この日は、朝の冷え込みに耐えられるコートを選びます。着付けやヘアセットの待ち時間に、母親が外で待つこともあるので、暖かさを優先してかまいません。写真を撮る段階でコートを脱げば、中の服が写真に写るので、待ち時間の暖かさと写真の見え方を分けて考えられます。
雨や風の日の七五三
七五三の時期は、雨や強い風の日もあります。予定していた日が雨になったとき、日をずらせない場合は、コートの選び方が少し変わります。
雨の日は、コートの表面が水をはじくかどうかを確かめておきます。ウールのコートは、少しの雨なら問題ありませんが、長く雨に当たると重くなり、乾くまで形が崩れます。撥水の加工があるコートか、表面がなめらかなコートなら、雨の日も安心です。
雨の日は、コートを脱いだあとの置き場所にも困ります。濡れたコートを腕にかけると、中の服まで濡れることがあります。たたんで入れられる大きめの袋を1枚持っていくと、拝殿や写真館に入るときに慌てずに済みます。
風の強い日は、コートの裾が風にあおられて、写真に写ったときに形が乱れます。風の日は、前を閉じて着られるコートを選び、写真を撮るときだけでもボタンを閉じておくと、裾が整って写ります。首元も冷えるので、薄い布を1枚巻いておくと、風の冷たさをしのげます。
雨や風の日は、足元も変わります。玉砂利がぬかるんだり、石段が濡れて滑りやすくなったりするので、靴底に滑り止めがある靴を選んでください。ストッキングは、雨の跳ね返りで汚れが目立ちにくい、濃いめの色にしておくと安心です。
コートを新しく買うか、手持ちで済ませるか
七五三のためにコートを新しく買うかどうかは、迷うところです。結論からいえば、手持ちのコートの中に、形と色の条件を満たすものがあれば、新しく買う必要はありません。
確かめる条件は3つです。肩の縫い目が肩の骨の位置にあること。前を閉じたときにまっすぐ落ちること。色が子どもの着物とぶつからない落ち着いた色であること。この3つを満たすコートなら、七五三の写真にも十分に耐えます。
手持ちのコートが通勤用のカジュアルなものしかない場合は、脱ぐ場面の数で判断します。脱ぐ場面が2つ以上ある日は、コートは移動のあいだだけなので、手持ちのもので済ませて、中の服に手をかけるほうが写真の仕上がりは良くなります。脱ぐ場面がほぼない日は、コートが写真に残るので、新しく買うか、家族や知人に借りることも考えてください。
新しく買う場合は、七五三のあとも着られるかを考えて選びます。入学式や卒業式、法事など、改まった場に着ていけるコートを1枚持っておくと、そのあとの行事でも困りません。黒や紺、濃い灰色の、装飾の少ないコートなら、慶事にも弔事にも合わせやすく、長く使えます。
前日までに確かめること
最後に、七五三の前日までに確かめることを、順番にまとめます。
当日の流れを書き出して、コートを脱ぐ場面に印をつけ、その数を数えます。0〜1つならコートを、2つ以上なら中の服を、主役として整えます。
中の服は、コートを脱いだ状態で全身を鏡に映して確かめます。座ったときの裾の位置、子どもを抱っこしたときの背中の見え方も、あわせて確かめておきます。
コートは、中の服の上に重ねて、肩が詰まらないか、裾から中の服がのぞきすぎないかを見ます。前のボタンを閉じた姿と、開けた姿の両方を確かめておくと、当日の寒さに合わせて着方を変えられます。
足元は、玉砂利と石段で歩きやすい靴を用意し、ストッキングの厚みを決めます。首元で調整したい人は、薄い布を1枚用意しておきます。
前日の夜には、当日に持っていくものを1か所にまとめておきます。コート、首に巻く薄い布、たたんだコートを入れる袋、予備のストッキング、子どもの着物の小物。朝は子どもの着付けやヘアセットで慌ただしくなるので、母親の分は前日のうちに玄関の近くにそろえておくと、出かける直前に探し物をせずに済みます。
天気予報は、前日の夜と当日の朝の2回見ます。前日の夜に、朝の気温と昼の気温の差を確かめ、差が大きければ脱ぎ着しやすい組み方に、差が小さければコートか中の服のどちらかを主役にする組み方に決めます。当日の朝は、雨や風の予報が変わっていないかだけを確かめます。朝の時点で組み方を大きく変えると、子どもの準備に使う時間が削られるので、変えるのは首元の布と足元くらいにとどめてください。
当日、境内に着いたら、最初に母親のコートの着方を決めます。日なたで暖かければ前を開け、日陰で冷えれば前を閉じる。写真を撮る前に、コートの裾と肩の位置を軽く整えておくだけで、写真の仕上がりが変わります。
この順番で準備をしておくと、当日は子どもの世話に集中できます。コートを脱ぐか脱がないかで迷う時間がなくなり、写真を見返したときにも、その日の寒さと晴れやかさが、そのまま残ります。
よくある問い
- Q. 七五三の写真にコートを着たまま写ってもいいですか
- 境内の参道や鳥居の前で撮る写真なら、コートを着たままでも失礼にはなりません。寒い日に無理に脱ぐより、きちんとした形のコートのほうが写真も整います。ただし、拝殿の中でご祈祷を受けるときは、コートを脱ぐのが一般的です。写真館で撮る家族写真も、コートを脱いで写ることが多いので、脱いだ姿も整えておいてください。
- Q. コートの色は黒や紺でないといけませんか
- 決まりはありませんが、子どもの着物より目立たない色を選ぶと写真が落ち着きます。黒・紺・濃い灰色・ベージュ・こげ茶など、着物の色とぶつからない落ち着いた色なら、どれでも合わせやすいです。明るい色や大きな柄のコートは、子どもと並んだときに視線がコートに集まりやすくなります。
- Q. ダウンコートしか持っていません。七五三に着ていってもいいですか
- 移動のあいだだけ着るなら問題ありません。境内に着いたら脱いで、車や手荷物にしまえるなら、それで十分です。写真やご祈祷のあいだも着ておく必要があるほど寒い日なら、表面に光沢の少ない、膨らみが控えめなものを選ぶと、きちんとした場でも浮きにくくなります。
- Q. 子どもを抱っこする場面が多いのですが、コートはどうすればいいですか
- 抱っこが多い日は、前を開けて着られる、ボタンの少ないコートが楽です。抱っこのたびにコートの前がずれたり、ボタンが子どもの着物に当たったりするのを防げます。抱っこのときの裾や背中の見え方は、別の記事で詳しく扱っています。
— メグラシ編集部





