七五三 母親の服装|しゃがむ・抱っこ・石段の日は裾と背中で選ぶ

**七五三の母親の服は、写真の1枚より、その前後の数時間で決めてください。**着物の子どもと出かける日は、草履を履かせ直すためにしゃがみ、歩き疲れた子を抱き上げ、境内の石段を上り下りします。写真に残るのは数枚でも、動いている時間のほうがずっと長いのです。
見る場所は4か所です。しゃがんだときに膝が隠れる裾、しゃがんだときに腰が出ない背中、子どもを抱き上げるときに突っ張らない肩と腕、石段と砂利で沈まない靴。この4か所を家で試してから選べば、当日に慌てることはほとんどありません。
一着で完成させるワンピースの選び方は七五三のママのワンピースは丈・襟・袖・素材の4か所で決まるに、妊娠中の付き添いは妊婦フォーマル|七五三に付き添う日は、石段と写真の立ち位置で選ぶにまとめています。この記事では、子どもの世話で体を動かすことが多い日に絞ります。
結論:見るのは裾・背中・腕・足元の4か所
先に、4か所の境目を並べます。どれも家で、鏡の前とわずかな動きで確かめられます。
| 見る場所 | 試す動き | 境目 |
|---|---|---|
| 裾 | 鏡の前でしゃがむ | しゃがんで膝が隠れ、裾が地面に着かない |
| 背中 | しゃがんで、前に手を伸ばす | 腰とトップスの裾のあいだに肌が出ない |
| 肩と腕 | 腕を前に伸ばして、重いものを抱える | 背中が突っ張らず、袖が肘より上にずり上がらない |
| 足元 | 荷物を持って、家の階段を下りる | 足元を見ずに下りられる高さと太さ |
この4つがすべて通る服なら、その日にどれだけ動いても、服のことで気をとられずに済みます。どれかひとつが外れていると、動くたびに服を直すことになり、子どもの世話と写真の両方がおろそかになりがちです。
順番としては、裾と背中を先に確かめてください。この2つはしゃがむ動作ひとつで同時に試せますし、外れたときの困り方がいちばん大きい場所です。
その日、何回しゃがむかを先に数える
服を選ぶ前に、当日に自分が何回しゃがむかを数えてみてください。回数によって、裾と背中にどれだけ気を配るかが変わります。
3歳の七五三では、しゃがむ回数がいちばん多くなります。3歳の子は草履に慣れていないので、鼻緒がずれる、脱げる、痛がる、のたびに母親がしゃがんで直します。着物の裾が乱れたときや、帯がゆるんだときも、しゃがんで目の高さを合わせます。写真を撮るときに子どもと目線をそろえるのも、しゃがむ動作です。
5歳の七五三では、しゃがむ回数は少し減ります。5歳の子は袴を着ることが多く、草履にもいくらか慣れています。それでも、袴の紐を直したり、写真のときに羽織を整えたりで、何度かはしゃがみます。
7歳の七五三では、子どもが自分で動けるぶん、しゃがむ回数はさらに減ります。代わりに、7歳の子は帯が本格的になり、着崩れたときに直すのに時間がかかります。しゃがんだ姿勢でいる時間が長くなることがあります。
数え方は、当日の流れを紙に書き出してみるのがいちばん確かです。家を出る前に草履を履かせる、車や電車を降りる、境内の入口で鼻緒を直す、手水舎で手を洗わせる、拝殿の前で着物を整える、写真を撮る、帰りに草履から靴に履き替えさせる。ひとつひとつの場面で、自分がしゃがむかどうかに印をつけていくと、思っていたより多くなるはずです。祖父母や父親がいる日は、そのうちのいくつかを任せられるので、自分の回数は少し減ります。
3歳の参拝なら、しゃがむ回数は十回を超えることも珍しくありません。その回数分、裾と背中が人目にさらされると考えてください。7歳の参拝なら数回程度で済むので、裾と背中の条件は少しゆるめてもかまいません。
裾|しゃがんで膝が隠れるかを、鏡の前で試す
スカートやワンピースを着る日は、鏡の前で一度しゃがんでみてください。膝を揃えてしゃがんだとき、裾が膝を覆っているかを見ます。
立っているときに膝が隠れる丈でも、しゃがむと裾は大きく持ち上がります。体の前の布が太ももに引っ張られるからです。立ったときに膝下まであるスカートでも、しゃがむと膝が出てしまうことがあります。しゃがんで膝が隠れるには、立ったときに膝から手のひら1枚ぶん以上下まで届く丈が目安です。
形によっても違いがあります。タイトなスカートは、しゃがむと裾が太ももに沿って上がり、膝が出やすくなります。さらに、しゃがむ動作そのものがしにくく、膝を揃えにくくなります。フレアやプリーツのスカートは、布に余裕があるので、しゃがんでも膝を覆いやすくなります。
ただし、長いフレアやプリーツには別の問題があります。しゃがんだとき、裾が地面に着いてしまうのです。境内の地面は、砂利や土、雨上がりなら濡れた石畳です。裾が地面に着くと、汚れたり濡れたりして、そのあとの写真にも響きます。しゃがんだとき、裾が地面から指2本ぶん以上浮いているかも、鏡の前で確かめてください。
膝が隠れて、なおかつ裾が地面に着かない。この2つを同時に満たすのは、立ったときに膝から手のひら1枚から1枚半下までの、ほどよく広がる丈です。
背中|しゃがんで腰が出ないかを試す
しゃがんだときに困るもうひとつの場所が、背中です。しゃがんで前に手を伸ばすと、背中が丸まって、上の服の裾が持ち上がります。上下が分かれている服だと、トップスの裾とスカートやパンツの腰のあいだが開いて、腰の肌や下着が見えることがあります。
試し方は、しゃがんだ姿勢で、前にある何かを取るように両手を伸ばすことです。その姿勢を、後ろからスマートフォンで撮ってもらうか、合わせ鏡で確かめてください。トップスの裾とボトムスの腰が離れていなければ合格です。
パンツの日は、背中の確認がさらに大事になります。パンツは腰の位置が低めのものも多く、しゃがむと後ろの腰が下がって、背中との隙間が大きく開きます。パンツを選ぶなら、腰の位置がウエストに近い高めのものにするか、トップスの丈を長めにしてパンツの腰をしっかり覆ってください。
ワンピースなら、この問題はほとんど起きません。上下がつながっているので、背中が丸まっても腰の肌は出ません。しゃがむ回数が多い3歳の参拝では、ワンピースが選ばれることが多いのはこのためです。
セットアップやブラウスとスカートの組み合わせなら、トップスの裾をボトムスに入れているか、トップスの丈が腰骨より手のひら1枚以上長いかを確かめます。ジャケットを羽織る場合は、ジャケットの裾が腰を覆っていても、しゃがむと背中側が持ち上がるので、中のブラウスの裾の始末も同じように確かめてください。
肩と腕|子どもを抱き上げる動作で試す
3歳の子を抱き上げることは、七五三の日にはよくあります。歩き疲れた、草履が痛い、人混みで怖がった。着物を着た子は普段より重く、抱き上げるとき腕を大きく前に伸ばします。
試し方は、重いものを抱える動作です。家にある米袋や、水の入ったペットボトルを何本か入れた袋を、腕を前に伸ばして抱え上げてみてください。そのとき、背中が突っ張らないか、肩の縫い目が引っ張られないか、袖が肘より上までずり上がらないかを見ます。
ジャケットは、この動作で突っ張りやすい服です。特に肩幅がぴったりしたジャケットは、腕を前に伸ばすと背中の布が引っ張られて、動きが制限されます。ボタンを留めていると、前の合わせも引っ張られます。抱き上げる回数が多い日は、ジャケットのボタンを開けておくか、肩にゆとりのある形を選んでください。
ノーカラーの柔らかいジャケットや、カーディガンは、腕を前に伸ばしても突っ張りにくい羽織りです。きちんとした印象を保ちながら動きやすさも確保したいなら、肩のパッドが薄いもの、袖ぐりにゆとりのあるものを選ぶと、抱き上げる動作が楽になります。
袖の長さも確かめておきます。腕を前に伸ばしたとき、袖が肘より上にずり上がると、写真に映ったときに腕が窮屈そうに見えます。七分袖や短い袖なら、もともと肘近くまでなので気にならないのですが、長袖でずり上がる場合は、袖の幅が細すぎるか、肩の位置が合っていないことが多いです。
足元|石段と砂利で沈まない靴
神社やお寺の境内には、石段と砂利道がつきものです。そこを、子どもの手を引いて、あるいは抱き上げて歩きます。足元の靴は、見た目よりも先に、この2つで試してください。
砂利道では、細いヒールが沈みます。ヒールの先が砂利の隙間に入り込み、一歩ごとに足を取られます。石段では、ヒールの先が段の目地に挟まることがあります。どちらも、子どもを抱いているときに起こると危険です。
高さの目安は3センチから5センチです。ただ、高さより大事なのはヒールの太さで、地面に当たる面が広い太めのヒールなら、砂利にも石段にも沈みにくくなります。ヒールのないフラットな靴なら、さらに安心です。
試し方は、家の階段です。重い荷物を片手に持って、もう片方の手で手すりを持たずに、階段を下りてみてください。足元を見ずに下りられるかを確かめます。七五三の日は、子どもを抱いているとき、足元が見えないまま石段を下りることがあるからです。家の階段で怖いと感じる靴は、境内の石段ではもっと怖くなります。
靴を新しく買う場合は、当日までに何度か履いて慣らしておいてください。新しい靴は、かかとや小指の付け根が当たって、長く歩くと痛むことがあります。七五三の日は、駐車場や駅から境内まで歩き、境内の中でも行ったり来たりします。子どもの草履が痛いと言い出したときに、母親の足も痛いのでは、抱き上げることもままなりません。近所への買い物で2回か3回履いてみて、1時間歩いても痛まないかを確かめておくと安心です。
境内の地面は、雨のあとだとぬかるんでいることもあります。前の日の天気を見て、雨が降っていたら、靴底に滑り止めがあるか、汚れても拭きやすい素材かも確かめておくと安心です。
子どもが着物の日、母の格をどこに合わせるか
七五三では、子どもが着物を着ることが多いですが、洋装で参拝する家庭もあります。子どもが何を着るかで、母親の格の合わせ方が少し変わります。
子どもが着物の日は、母親も、セレモニーに着ていけるワンピースやセットアップにしておくと、写真に並んだときに落ち着きます。普段着に近い服だと、子どもの着物との格の差が写真の中で目立ちます。ただし、子どもより目立つ必要はありません。主役は子どもなので、母親は一段控えめな、それでいてきちんとした服にとどめます。
子どもが洋装の日は、母親も同じくらいのきちんと感でかまいません。子どもがワンピースやスーツなら、母親もワンピースかセットアップで、色や素材を子どもに合わせて選ぶと、写真の中でまとまります。
母親が着物を着る家庭もあります。着物は写真の中で子どもの着物と調和しやすい反面、しゃがむ、抱き上げる、石段を下りるといった動きは洋服よりずっと難しくなります。母親が着物のときは、子どもの世話を父親や祖父母と分ける段取りを先に決めておくことが、服選びと同じくらい大切です。
家族全員の格をそろえることも大切です。父親がスーツなら、母親もそれに見合うきちんとした服にします。祖父母が同行する場合は、祖父母の服装も事前に聞いておくと、写真の中で一人だけ浮くことを避けられます。祖母の立場からの服の選び方は50代の孫祝い装いで触れています。
色|子どもの着物の色を引き立てる
写真の中で、母親の服の色は、子どもの着物の色の背景になります。子どもの着物を引き立てる色を選んでください。
子どもの着物と同じ色を母親が着ると、写真の中で二人の色が混ざって、子どもの姿がぼやけます。赤い着物の子の隣で母親も赤を着ると、どこからが子どもでどこからが母親かがわかりにくくなります。母親は、子どもの着物の色とははっきり違う色を選ぶのが基本です。
扱いやすいのは、落ち着いた中間の色です。紺、グレー、ベージュ、くすんだ緑や茶色は、どんな着物の色の隣でも背景として収まります。白やごく明るい色は、写真の中で母親が明るく浮いてしまうことがあるので、子どもの着物が淡い色のときは避けたほうが無難です。
子どもの着物の色ごとに考えると、選びやすくなります。赤や朱の着物なら、母親は紺やグレーで落ち着かせると、赤がいちばん映えます。淡いピンクや水色の着物なら、母親は少し濃いめのベージュやグレーにして、子どもの淡い色が背景に溶けないようにします。黒や紺の羽織袴の男の子なら、母親は明るめのベージュや淡いグレーにすると、写真の中で親子の色に明暗の差がついて、どちらの姿もはっきりします。
秋の境内は、紅葉や木々の色で背景そのものが色づいています。そこに子どもの華やかな着物があり、さらに母親が強い色を着ると、写真が色であふれます。母親は、背景と子どもの間をつなぐ、落ち着いた色を担当すると考えてください。
秋の境内の冷えと、羽織りの扱い
七五三の参拝は、晩秋の空気の中で行われることが多いものです。境内は木々に囲まれて日陰が多く、朝のうちや夕方は思ったより冷えます。参拝の待ち時間に、じっと立っている時間が長いこともあります。
羽織りは、写真を撮るときに脱ぐか、着たままにするかを先に決めておきます。写真を撮るたびに脱ぎ着すると、そのたびに子どもから手が離れますし、脱いだ羽織りの置き場にも困ります。
着たまま写真に写るなら、羽織りも写真の中で服の一部になります。きちんとした形のジャケットやノーカラーのコートなら、そのまま写っても格が保てます。厚手のダウンや普段使いのカジュアルなコートは、写真のときだけ脱ぐことになるので、脱ぎやすいものを選んでください。
薄手のストールを1枚持っておくと、冷えたときに肩に掛けられて便利です。写真のときは外してバッグにしまえる大きさのものにします。抱き上げる動作の邪魔にならないよう、長すぎないものを選んでください。
子どもも着物の上から羽織るものが必要になることがあるので、子どもの分の防寒も母親が持つことになります。その分、母親の荷物が増えることも頭に入れておきましょう。
足元の冷えも見落としやすいところです。境内の石畳や砂利は、日が当たらないと地面から冷えが上がってきます。スカートの日は、肌の色に近い薄手のストッキングより、少し厚みのある黒や濃い色のタイツのほうが温かいのですが、セレモニーの格としては、ストッキングのほうが落ち着きます。迷ったら、参拝のあいだは厚めのタイツ、写真館ではストッキングに履き替える方法もあります。パンツの日なら、パンツの下に薄手の保温性のあるインナーを重ねると、見た目を変えずに冷えを防げます。
しゃがむ動作が多い日は、腰とお腹まわりも冷えやすくなります。しゃがむたびに背中側の布が持ち上がり、そこから冷たい空気が入ります。トップスの下に、腰まで覆う薄い肌着を1枚着ておくと、背中が出ない対策にもなり、冷え対策にもなります。
スカートかパンツか迷うときは、抱き上げる回数で決める
ここからが、いちばん迷うところです。七五三の母親の服として、スカートとパンツのどちらを選ぶか。どちらにも理由があって、決め手が見つからないという声はよく聞きます。
決め手は、その日に子どもを抱き上げる回数です。3歳の参拝で、子どもがまだ長く歩けない、人混みを怖がる、草履を嫌がる、という場合は、抱き上げる回数が多くなります。抱き上げるとき、母親は膝を曲げて踏ん張り、子どもを腕に乗せます。この動作は、スカートだと裾を気にしながらになり、パンツなら気にせずにできます。抱き上げる回数が多い日は、パンツを選んでください。
反対に、写真館での撮影が中心で、参拝は短く済ませる日、あるいは5歳や7歳で子どもが自分で歩ける日は、抱き上げる回数は少なくなります。この日はスカートを選んでも困ることはほとんどありません。写真の中の見え方を優先して、ワンピースやスカートで華やかさを出してもかまいません。
それでも迷う場合は、2つ目の決め手として、石段の多さを考えてください。参拝する神社の境内に長い石段があるなら、上り下りの動作が多くなり、パンツのほうが足さばきが楽です。平らな境内なら、スカートでも問題ありません。
抱き上げる回数も石段も中くらい、という本当にどちらとも取れる日は、裾に広がりのあるスカートか、幅の広いパンツのどちらかにしてください。どちらも動きに余裕があり、しゃがむのも抱き上げるのも楽にできます。タイトなスカートと細いパンツは、どちらも動きが制限されるので、迷う日には選ばないのが安全です。
パンツで格を保つ考え方はかっこいい卒業式ママコーデ|七五三のパンツスタイルを春に回すでも触れています。
生地|しゃがんだしわと、小さな手の汚れが目立たないもの
動きの多い日は、生地の選び方も変わります。しゃがむたびに、膝の裏と腰のまわりにしわが寄ります。抱き上げるたびに、子どもの体が服の前面にこすれます。千歳飴をなめた手や、境内の砂利を触った手で、子どもが母親の服をつかむこともあります。
しわについては、生地を手で握ってみるのがいちばん早い確かめ方です。手のひらで生地を数秒ぎゅっと握り、離したあとにしわがどれだけ残るかを見てください。すぐに戻る生地なら、何度しゃがんでも写真の時にはしわが目立ちません。握った跡がくっきり残る生地は、参拝のあとの写真で、膝の裏や腰に横じわが写ることがあります。麻や薄手の綿はしわが残りやすく、ウールやポリエステルの混ざった生地は戻りやすい傾向があります。
汚れについては、色と表面で考えます。真っ白や淡い色は、子どもの手の跡がすぐに目立ちます。黒や濃紺は、砂ぼこりの白い跡が目立ちます。いちばん汚れが目立ちにくいのは、グレーやベージュ、くすんだ中間の色です。表面に起毛のある生地は、細かい砂や飴のかけらが入り込むと取りにくいので、表面のなめらかな生地のほうが、その場でハンカチで拭き取れます。
移動に車を使う家庭なら、座席に座ったときのしわも考えておきます。チャイルドシートに子どもを乗せる動作は、かがんで腕を伸ばす動きなので、背中と肩の確かめ方と同じです。車に乗っている時間が長い日は、座ったあとにお尻と太ももの裏にしわが残りにくい生地を選んでください。
アクセサリーと髪|抱き上げる子に当たらないもの
子どもを抱き上げると、子どもの顔と手は母親の胸元と耳元のすぐそばに来ます。ここにあるアクセサリーは、見た目より先に、子どもに当たらないか、つかまれないかで選んでください。
長いネックレスは、抱き上げたときに子どもと母親の体の間に挟まり、子どもの着物の衿や飾りに引っかかることがあります。パールのネックレスを選ぶなら、鎖骨のあたりで止まる短めのものにすると、抱き上げても挟まりません。
ブローチは、針が子どもの着物に引っかかる心配があります。抱き上げる回数が多い日は、ブローチは写真のときだけ付けるか、胸の高い位置ではなく、抱き上げたときに子どもが当たらない位置に付けてください。
揺れるイヤリングは、3歳の子が手を伸ばしてつかむことがあります。耳にぴたりと付く小さなものにしておくと安心です。髪は、抱き上げたときに子どもの顔にかからないよう、まとめておくと、子どもも母親も楽になります。まとめ髪に付ける飾りも、子どもの頭に当たる位置に硬いものが来ないかを確かめておきます。
子どもの着物には、帯飾りや髪飾りなど、引っかかりやすいものがたくさん付いています。母親の側で引っかかるものを減らしておくと、抱き上げるたびに子どもの飾りを直す手間も減ります。
写真館と参拝を、別の日にするか同じ日にするか
最近は、写真館での撮影と神社への参拝を別の日に分ける家庭も増えています。日を分けると、母親の服選びはずっと楽になります。
写真館の日は、動きが少なくて済みます。撮影のあいだは立っているか座っているかで、しゃがむことも抱き上げることもほとんどありません。この日は見た目を優先して、スカートや少し高めのヒールも選べます。写真に残るのはこの日の服なので、いちばん気に入っている服を着てください。
参拝の日は、反対に動きが中心になります。写真館で撮った写真が残っているので、参拝の日の写真は記念程度で構わないと割り切れば、パンツや低いヒールを選べます。動きやすさを最優先にした服で、子どもの世話に集中できます。
同じ日にまとめる場合は、動きの多いほうに合わせて選んでください。写真館での撮影のときは、立ち方や姿勢、小物で整えることができますが、参拝で困った服は、その場では直しようがありません。
同じ日にまとめるときは、順番も服選びに関わります。写真館が先で参拝が後なら、写真を撮り終えるまでは服がきれいなままなので、しわや汚れを気にしなくて済みます。参拝が先で写真館が後なら、境内で付いたしわや汚れが、そのまま写真に残ります。参拝が先になる日ほど、生地のしわの戻り方と汚れの目立ちにくさを重く見てください。
写真館で衣装を借りる場合は、子どもだけでなく母親の着物も一緒に借りられることがあります。母親が写真館で着物に着替え、参拝には洋服で行くという分け方もできます。着物で参拝まで通す場合は、しゃがむのも抱き上げるのも洋服よりずっと難しくなるので、子どもの世話を父親や祖父母に任せられるかを、事前に家族で決めておいてください。
下の子がいる日、授乳中の日
七五三の子の下に、まだ小さい弟や妹がいる家庭も多いと思います。下の子を抱っこ紐で連れて行く日は、服の選び方がさらに変わります。
抱っこ紐の肩ベルトは、母親の肩に重なります。ジャケットの上から抱っこ紐をつけると、肩のパッドがつぶれ、外したあとに形が崩れて跡が残ります。抱っこ紐を使う時間が長い日は、ジャケットの代わりに柔らかいカーディガンやノーカラーの羽織りにすると、跡が残りにくくなります。写真を撮るときだけ抱っこ紐を外し、ジャケットを羽織る方法もあります。
授乳中の場合は、前が開けられる服か、上下が分かれた服にしておくと、授乳室での対応が楽になります。ワンピースを選ぶなら、前開きのものか、授乳用の開きがあるものにしてください。
下の子の荷物も加わると、母親の手はさらにふさがります。下の子の世話と七五三の子の世話を同時にすることになるので、服の条件はすべて動きやすさの側に寄せてください。
バッグと手の数を、先に決める
最後に、バッグです。七五三の日、母親が持つものは多くあります。千歳飴の袋、子どもの替えの草履や靴、子どもの防寒着、ハンカチやティッシュ、飲み物、そして自分の荷物。
手で持つバッグだと、子どもの手を引くとき、抱き上げるとき、そのたびにバッグを置くか、誰かに預けることになります。肩に掛けられるバッグにしておくと、両手が空くので、子どもの世話がずっと楽になります。斜めに掛けられるものなら、しゃがんでも抱き上げても落ちません。
フォーマルな場に合う小さなバッグを持ちたい場合は、それとは別に、荷物を入れるサブのバッグを用意して、家族の誰かに持ってもらうか、写真のときだけ小さなバッグに持ち替えるようにします。
バッグの中身も、出し入れの回数で並べておきます。子どもの口元を拭くハンカチやウェットティッシュは、何度も出すので取り出しやすい外側のポケットに。替えの靴や防寒着は、使う回数が少ないのでサブのバッグに。抱き上げているときに片手で取り出せるかどうかを、家で一度試しておくと、当日バッグの中を探す時間がなくなります。
当日、両手をいつ空けておく必要があるかを考えると、バッグの選び方が決まります。抱き上げる回数が多い日ほど、両手が空く形にしておいてください。
前の日に家でする5分の確認
七五三の前の日に、家で5分だけ確かめておくと、当日に慌てずに済みます。着る予定の服を全部着て、靴も履いて、次の4つの動作をしてください。
1つ目は、鏡の前でしゃがむこと。膝が隠れるか、裾が床に着かないかを見ます。2つ目は、しゃがんだまま前に手を伸ばすこと。背中が出ていないかを、後ろから撮って確かめます。3つ目は、重いものを抱え上げること。肩と背中が突っ張らないかを見ます。4つ目は、荷物を持って階段を下りること。足元を見ずに下りられるかを試します。
この4つで困らなければ、当日はどれだけ動いても大丈夫です。どれかで困ったら、その場所だけを直してください。裾が足りなければ別のスカートかパンツに、背中が出るならワンピースに、肩が突っ張るなら柔らかい羽織りに、靴が怖ければ低く太いヒールに。前の日なら、手持ちの服で入れ替えが利きます。
写真の1枚は、その前後の数時間の動きの中から切り取られます。動きの中で服を気にせずにいられれば、写真の中の表情も自然とやわらぎます。服のことを忘れて子どもの晴れ姿を見ていられる一日にするために、4か所の確認を前の日に済ませておいてください。
よくある問い
- Q. 七五三で母親が着物を着ないのは失礼になりますか
- 失礼にはあたりません。子どもが着物を着る日でも、母親は洋装で付き添うことが広く行われています。気をつけたいのは格をそろえることで、子どもが着物のときは、母親も普段着ではなく、セレモニーに着ていけるワンピースやセットアップにしておくと、写真に並んだときに落ち着きます。
- Q. 抱っこ紐を使う予定です。ジャケットは着られますか
- 着られますが、抱っこ紐の肩ベルトがジャケットの肩に重なると、肩のパッドがつぶれて形が崩れます。抱っこ紐を使う時間が長い日は、ジャケットの代わりに薄手のカーディガンかノーカラーの柔らかい羽織りにすると、肩ベルトを外したあとにも跡が残りにくくなります。写真を撮るときだけジャケットを羽織る方法もあります。
- Q. ヒールは何センチまでなら大丈夫ですか
- 子どもを抱いて石段を下りる可能性がある日は、3センチから5センチの太めのヒールが目安です。高さよりも、ヒールの接地面の太さが大事で、細いヒールは境内の砂利に沈み、石段の目地に挟まることがあります。家の階段で、重い荷物を片手に持って下りてみて、足元を見ずに下りられるかを試してください。
- Q. 写真館での撮影と参拝を別の日にするなら、服は分けたほうがいいですか
- 分けられるなら、分けるほうが楽です。写真館の日は動きが少ないので、見た目を優先してスカートや細いヒールも選べます。参拝の日は動きやすさを優先して、パンツや低いヒールにできます。同じ服で通すなら、動きの多い参拝の日に合わせて選び、写真館では立ち方や小物で整えてください。
— メグラシ編集部





