かっこいい卒業式ママコーデ|七五三のパンツスタイルを春に回す

**あなたが秋の七五三にパンツスタイルで出るなら、濃紺か濃い灰色の、艶がなく起毛していない無地のセットアップを選んでおくと、春の卒業式でもかっこよくそのまま着られます。**替えるのは、中に着るものと足元だけです。
卒業式のママコーデを「かっこいい」方向で考えている人は、パンツスタイルを思い浮かべているはずです。けれど、式の数週間前に探しはじめると、売り場は春の明るい色が中心で、濃い色のきりっとした上下は思ったより選べません。
秋は、その反対です。七五三の時期の売り場には、濃い色の上下がいちばん多く並びます。この時期に選ぶ1着を、春の式まで見越して選んでおく。そのために見るべきところは、生地の毛足・艶・ジャケットの丈・パンツの裾の4か所です。
七五三の一日をパンツスーツで過ごすときの段取りは七五三の母親のパンツスーツに、子どもの服に合わせた卒業式の色選びは卒業式の母親の服装 40代にまとめています。ここでは、1着を2つの式に回すことだけを扱います。
結論:濃い色・艶なし・起毛なしの無地なら、2つの式を1着で通せる
先に条件をまとめます。次の4つがそろっていれば、その1着は七五三でも卒業式でも通ります。
1つ目は色です。濃紺、濃い灰色、黒のどれか。明るい色は、どちらかの式で浮きます。
2つ目は生地の表面です。指でなでて毛足を感じない、つるっとした生地。起毛した生地は、秋には合っても、春の式では季節がずれて見えます。
3つ目は艶です。スマホのフラッシュで撮って、生地が白く光らないこと。艶の強い生地は、七五三の写真でも、卒業式の体育館の照明の下でも、そこだけが目立ちます。
4つ目は柄です。無地か、近くで見てやっと分かるくらいの細かい織り柄まで。
この4つがそろっている1着なら、あとは中に着るものと足元を式に合わせて替えるだけです。どれか1つでも外れると、どちらかの式に合わせて、もう1着を考えることになります。
手持ちの1着がすでにあるなら
すでに濃い色のパンツセットアップを持っている人は、新しく買う前に、この4つを手持ちの1着で確かめてください。仕事用に買った1着、以前の入学式で着た1着。クローゼットの奥から出してきて、明るい窓辺で見てみると、意外に条件を満たしていることがあります。
確かめるときは、上下を着て、全身を鏡に映してください。ハンガーにかかった状態では分からない、肩の落ち方や裾の長さが見えます。4つがそろっていれば、七五三と卒業式の両方を、その1着で迎えられます。
2つの式は、どこが違うのか
1着で回す前に、2つの式の違いを並べておきます。違いを知っておくと、どこを替えればいいかが分かります。
| 比べるところ | 秋の七五三 | 春の卒業式 |
|---|---|---|
| 場所 | 神社の参道と境内、写真館 | 学校の体育館や講堂 |
| 足元 | 砂利と石段を歩く | 室内で、スリッパに履き替えることもある |
| 過ごし方 | 歩く・立つ・しゃがむ・撮る | 2時間前後、椅子に座りつづける |
| 主役との距離 | 子どもと並んで写真に写る | 保護者席から子どもを見る |
| 周りの服 | 家族ごとにばらばら | 保護者の多くが濃い色のセレモニー服 |
いちばん大きな違いは、過ごし方です。七五三は体を動かす式、卒業式は座りつづける式。同じ1着でも、七五三では動きやすさが、卒業式では座ったときの見え方が問われます。
もう1つの違いは、周りの服です。卒業式の保護者席は、濃い色のスーツやセレモニー服で埋まります。その中でかっこよく見えるのは、飾りではなく、線のきれいさです。
2つの式の間は、半年ほど空く
七五三と卒業式の間は、半年ほど空きます。この間に、子どもの成長だけでなく、自分の体の感じ方や好みも少し変わることがあります。秋に試着してちょうどよかった1着が、春には少しきつく感じたり、反対にゆるく感じたりすることもあります。
そのため、秋に買うときは、ぴったりより指1本分のゆとりがあるものを選んでおくと安心です。ジャケットの前を留めて腕を前に伸ばしたとき、背中がつっぱらないか。パンツのウエストに指が1本入るか。半年後の自分にも合う余裕を、試着のときに残しておきます。
境目1|生地は、指でなでて毛足が分かるか
秋に買う1着で、いちばん気をつけたいのが生地です。
秋の売り場には、起毛した暖かい生地が並びます。手でなでると毛足がやわらかく、色にも深みがあります。七五三の神社では、この生地がいちばんしっくり見えます。
ただ、春の卒業式でこの生地を着ると、季節がずれて見えます。体育館の照明の下では、起毛の陰影が冬の生地らしさとして目に入ります。周りの保護者が春らしい軽い生地を着ている中で、1人だけ冬の顔つきになってしまいます。
確かめ方は、生地を指先で軽くなでることです。つるっとして、指に毛足を感じなければ、春の式でも通ります。毛足が指に触れて、少しふっくらしているなら、それは秋冬の生地です。
**迷ったら、つるっとした生地を選んでください。**七五三の日が寒ければ、上にコートを羽織れば済みます。生地の季節は、上着で補えますが、春に冬の生地を着ている見え方は、上着では隠せません。
つるっとした生地は、七五三の日に寒くないか
つるっとした生地を選ぶと、秋の神社で寒くないかが気になるはずです。起毛した生地に比べると、風を通しやすく、日陰ではひんやり感じます。
この寒さは、中に着るものと上着で受けます。ジャケットの下にハイゲージのニットを着て、移動の間はコートを羽織る。写真を撮るときだけコートを脱げば、寒さを感じるのはほんの数分です。パンツの下に薄手の保温タイツを履いておくと、足元からの冷えも防げます。
秋の七五三のために起毛した生地を選ぶと、寒さの心配は減りますが、春の式に回せなくなります。寒さは重ね着で解決でき、生地の季節は重ね着では変えられない。この違いを覚えておくと、売り場で迷いません。
境目2|艶は、スマホのフラッシュで白く飛ぶか
2つ目は艶です。セレモニー用の上下には、ほんのり艶のある生地がよく使われます。売り場の照明の下では上品に見える艶が、写真や体育館では違って見えることがあります。
確かめ方は、売り場でスマホのフラッシュをたいて、生地を撮ることです。撮った写真で、生地の一部が白く光っていたら、艶が強すぎます。七五三の写真館ではストロボが何度もたかれ、そのたびにその部分が白く写ります。
体育館の照明は上から強く当たるので、艶のある生地は肩と腕の上側だけが光ります。座っている保護者席の中で、そこだけが目立つことになります。
フラッシュで撮っても、生地が均一に濃い色のまま写るなら、どちらの式でも落ち着いて見えます。わずかに光る程度なら、写真館でも体育館でも気になりません。
生地は光らなくても、ボタンが光ることがある
生地の艶を確かめたら、もう1つ、ボタンも見ておいてください。生地がまったく光らなくても、ボタンが金色や銀色の金属だと、フラッシュの写真でそこだけが白く光ります。
七五三の写真では、ジャケットの前に並んだ金属のボタンが、子どもの着物の柄より目立つことがあります。卒業式の体育館でも、上からの照明でボタンが光ります。生地と同じ色のボタンか、艶のない黒や濃い色のボタンなら、どちらの式でも目立ちません。手持ちの1着のボタンが光るなら、生地と同じ色のボタンに付け替えるだけで、印象がぐっと落ち着きます。
境目3|ジャケットの丈は、座ってお尻のどこにかかるか
3つ目は、ジャケットの丈です。ここは卒業式のほうで効いてきます。
卒業式では、2時間前後、椅子に座りつづけます。このとき、ジャケットの裾がお尻の下に敷かれると、立ち上がったときに裾がしわになり、背中が引っぱられて見えます。
確かめ方は、ジャケットを着て椅子に座ることです。裾が座面に触れずに、お尻の上で止まるなら、座りつづけても形が崩れません。裾が座面に敷かれるなら、座るときに裾を後ろに払う癖をつけるか、もう少し短い丈を選んでください。
七五三では、反対に、丈が短すぎないかを見ます。参道でしゃがんで子どもの着物を直したり、草履を履かせたりするとき、ジャケットの丈が短いと、背中とパンツの間が開きます。しゃがんだときに腰が隠れるかを、試着のときに確かめてください。
座って敷かれず、しゃがんで腰が隠れる丈。腰骨からお尻の上までの間で裾が止まる丈が、2つの式でいちばん扱いやすい丈です。ジャケットの丈の考え方はジャケットの丈 選び方 女性でも詳しく書いています。
パンツのウエストの位置も、座って確かめる
ジャケットと一緒に、パンツのウエストの位置も椅子に座って確かめておきます。ウエストが腰骨より低い位置にあるパンツは、座ったときに後ろが下がり、ジャケットの裾との間が開くことがあります。卒業式で2時間座りつづけると、この開きが何度も気になります。
ウエストが腰骨か、それより少し上にあるパンツなら、座っても後ろが下がりません。七五三でしゃがんだときも、背中が出にくくなります。2つの式に回すなら、ウエストの位置は少し高めを選んでおくと安心です。
境目4|パンツの裾と、靴のかかとの距離
4つ目は、パンツの裾です。これは、2つの式で履く靴が違うことから来ます。
七五三では、砂利の参道と石段を歩くので、かかとの低い靴を選ぶ人が多くなります。卒業式では、かかとのあるパンプスを履いて、体育館の入口でスリッパに履き替える学校もあります。
裾の長さは、2つの靴のどちらにも合う長さにしておきます。目安は、かかとの低い靴を履いて立ったとき、裾が靴の甲に軽く触れる長さです。かかとのあるパンプスに履き替えると、裾が少し上がって、かかとの上に1〜2cmほど甲が見えます。どちらの靴でも、裾が床を擦ることはありません。
かかとのあるパンプスに合わせて裾を決めると、七五三の低い靴では裾が床に触れて、参道の砂利で汚れます。反対に、低い靴に合わせて短めにすると、パンプスの日に足首が大きく見えて、パンツの線が途中で切れます。
迷ったら、低い靴のほうに合わせてください。パンプスの日に少し甲が見えるくらいは、パンツの線を損ないません。
裾の幅も見ておきます。裾が広すぎるパンツは、七五三の石段で裾を踏みやすく、砂利の上では裾が汚れやすくなります。裾が細すぎるパンツは、卒業式で座りつづけると膝のまわりにしわが溜まります。立ったときに、裾が靴の甲を半分くらい覆う幅が、2つの式のどちらでも扱いやすい幅です。
かっこよさは、肩の線と折り目と色の数で作る
卒業式のママコーデで「かっこいい」を目指すとき、飾りを足す方向に考えると、式典の枠を越えやすくなります。かっこよさは、足すのではなく、線をまっすぐにして色を減らすことで作ります。
1つ目は、肩の線です。ジャケットの肩の縫い目が、自分の肩の端でぴたりと止まり、そこから袖がまっすぐ落ちる。肩が落ちすぎると、やわらかく見え、肩が張りすぎると、仕事着に見えます。肩の端に指を当てて、縫い目がその真上にあるかを確かめてください。
2つ目は、パンツの折り目です。センタープレスと呼ばれる、前の中心に入った折り目があると、脚の線がまっすぐ床までつながります。座りつづけたあとも、折り目があるパンツは形が崩れにくいので、卒業式の後半まできりっと見えます。
3つ目は、色の数です。上下と靴と鞄を合わせて、2色までに絞ります。濃紺の上下に黒の靴と鞄、白のインナー。これで2色と白です。色が増えるほど、かっこよさは薄まり、にぎやかに見えます。
この3つを守ると、飾りがほとんどなくても、保護者席の中で線のきれいさが目に残ります。
髪とアクセサリーで、線を仕上げる
服の線をまっすぐにしたら、髪とアクセサリーも、その線に合わせて整えます。
髪は、首元がすっきり見える形にすると、ジャケットの襟と肩の線がはっきり見えます。長い髪なら、低い位置でひとつにまとめる。短い髪なら、耳にかけて首元を見せる。七五三ではしゃがんだり歩いたりするので、まとめた髪が崩れにくいことも大事です。
アクセサリーは、1つか2つに絞ります。パールのネックレスか、小さな耳飾り。どちらか1つを選ぶと、首元か耳元に視線が集まり、そこから肩の線へと目が流れます。たくさん付けるほど、かっこよさは薄まります。
中に着るものを替えて、秋から春へ
1着を2つの式に回すとき、式に合わせて替えるのは、中に着るものです。
七五三では、薄手のハイゲージのニットを中に着ると、秋の神社に合います。首元が詰まった形なら寒さも防げて、写真に写ったときにも首元がすっきりします。色は白か、上下より明るい灰色。子どもの着物の色を引き立てる、控えめな色が向いています。
七五三では、子どもの着物を直したり、手を引いたりと、腕を動かす場面が多くなります。袖口が広いブラウスより、手首まわりが落ち着いたニットのほうが、ジャケットの袖の中で邪魔になりません。袖口がジャケットから1cmほどのぞく長さなら、写真に写ったときにも手元が整って見えます。
卒業式では、ブラウスに替えます。首元に小さな襟があるものか、ボウタイのように首元に表情があるもの。そこにコサージュかパールのネックレスを1つ足すと、式典の顔になります。卒業式の保護者席では、コサージュを付けている人が多いので、付けないと少しさびしく見えることもあります。
**中に着るものを替えるだけで、同じ上下が秋の顔から春の顔に変わります。**七五三ではニット、卒業式ではブラウスとコサージュ。この入れ替えが、1着を2つの式に回すときの要です。
卒業式でコサージュを付けないなら
コサージュは、卒業式の保護者の定番ですが、かっこいい方向のパンツスタイルには、甘すぎると感じる人もいるはずです。付けないと決めた場合は、首元に別の明るさを作ります。
いちばん簡単なのは、パールのネックレスです。長さは鎖骨のあたりで止まるものが、ジャケットの襟の内側にきれいに収まります。ブラウスの首元にボウタイやフリルのような表情があるなら、ネックレスもなしで構いません。首元に1か所、明るさか表情があれば、コサージュがなくてもさびしく見えません。
コサージュを付ける場合は、大きさを手のひらの半分くらいまでにして、色を上下と同系の濃い色か、白か銀のような控えめな色にすると、かっこよさを損ないません。
迷うとき① 黒のパンツスーツは、七五三で重く見えないか
かっこいい卒業式のママコーデで、黒のパンツスーツを考える人は多いはずです。卒業式の保護者席では、黒は定番の色です。では、七五三で黒は重く見えないか。
答えは、首元を明るくすれば重くは見えない、です。白か淡い色のインナーを着て、首元に明るい面を作れば、黒の上下でも七五三の神社で暗く沈みません。
迷うのは、子どもの着物の色が濃いときです。赤、紺、黒地に柄の着物を着た子どもと並んで写真を撮ると、親子が両方とも濃く写り、写真全体が重くなることがあります。この場合は、黒より濃紺か濃い灰色のほうが、子どもの着物の色が引き立ちます。
子どもの着物が白や淡い色なら、黒の上下でも写真は重くなりません。むしろ、黒の母親の隣で、淡い色の着物がはっきり浮かび上がります。着物の色が決まっているなら、その色と並べて決めてください。
黒の上下でもう1つ気をつけたいのは、喪の服に見えないかです。艶のない真っ黒の上下に、黒のインナー、黒の靴と鞄。これは喪の装いに近くなります。インナーを白にするか、パールを足すか、どこかに明るさを1か所入れてください。
卒業式では、反対に、黒の上下に白いブラウスとパールで、きりっとした式典の顔になります。保護者席に黒の装いが多いなら、その中で浮くこともありません。黒の1着を2つの式に回すなら、七五三では首元を明るくし、卒業式では黒の強さをそのまま生かす。この使い分けを覚えておくと、黒でも迷いません。
迷うとき② 明るい色のパンツスーツは、卒業式で浮かないか
ベージュや明るい灰色、白のパンツスーツを考えている人もいるはずです。七五三では、明るい色は写真に映えて、秋の神社にもよく合います。
ただ、卒業式では、明るい色は浮きやすくなります。保護者席の多くは濃い色の服で、その中で明るい色は1人だけ目立ちます。明るい色は入学式の色、濃い色は卒業式の色という空気がある学校も多いものです。
1着で2つの式に回すなら、明るい色は避けたほうが無難です。どうしても明るい色を選びたいなら、卒業式では上に濃い色のコートを羽織ったまま式に出るか、ジャケットだけを濃い色のものに替える方法があります。
明るい色は、春の入学式で使える色です。卒業式と入学式が同じ春に続く家庭なら、卒業式は濃い色、入学式は明るい色で分けて考えるほうが、どちらの式でも落ち着いて見えます。
迷うのは、学校の空気がよく分からないときです。初めての卒業式なら、上の子がいる知り合いや、同じ学校の保護者に、去年の様子を聞いてみてください。保護者席が濃い色ばかりだったか、明るい色の人もいたか。それだけ分かれば、色の判断はほとんどつきます。
迷うとき③ 子どもが袴や着物で卒業式に出るとき
小学校の卒業式で、子どもが袴を着ることもあります。七五三でも子どもは着物です。どちらの式でも、子どもが和装で、母親が洋装のパンツスタイルになります。
この場合、母親の服の色は、子どもの袴や着物の色と同じ系統の濃い色を避けてください。袴が紺なら、母親は濃い灰色。袴が赤や緑なら、母親は濃紺。並んだときに、子どもの色のほうがはっきり見えるようにします。
確かめ方は、写真を撮ることです。袴や着物を試着したときに、母親の候補の服と並べて写真を撮ってみてください。写真の中で、目が最初に子どもに向かえば、その組み合わせで大丈夫です。母親の服に先に目が行くなら、色を1段落ち着いたものに替えます。
パンツスタイルは、和装の子どもの隣で、きりっとした印象をつくりやすい装いです。子どもの華やかさと、母親の線のまっすぐさが並ぶと、写真全体に締まりが出ます。
七五三の子と卒業式の子が別のとき
兄弟がいる家庭では、七五三を迎える子と、卒業式を迎える子が別のこともあります。下の子の七五三が秋にあり、上の子の卒業式が春にある。この場合も、1着で2つの式に回す考え方はそのまま使えます。
違うのは、並ぶ子どもの服の色です。七五三では下の子の着物、卒業式では上の子の袴や制服。2人の服の色がまったく違うなら、母親の服は、どちらの色とも喧嘩しない色にしておきます。濃い灰色は、赤や紺、緑のどの着物や袴とも合わせやすい色です。迷ったら、濃い灰色を選んでおくと、2つの式のどちらでも子どもが引き立ちます。
迷うとき④ 仕事のスーツを兼ねたい
手持ちの仕事用のパンツスーツを、2つの式にも使えないかと考える人もいるはずです。新しく買わずに済むなら、それに越したことはありません。
条件は、この記事で書いてきた4つです。濃い色、艶なし、起毛なし、無地。仕事のスーツがこの4つを満たしているなら、式にも着られます。
ただ、仕事のスーツはそのままだと仕事の顔になります。式に合わせるには、中に着るものと小物で、仕事から離します。仕事ではシャツを合わせているなら、式ではブラウスかニットに。仕事の鞄ではなく、小さめの手持ちの鞄に。パールかコサージュを1つ足す。この3つを替えるだけで、仕事のスーツが式の装いに変わります。
仕事のスーツで気をつけたいのは、肘やお尻のてかりです。毎日着ているスーツは、こすれる場所に艶が出ていることがあります。式の前に、明るい場所で全身を見て、てかりが目立つなら、その1着は仕事用に残して、式には別の1着を考えてください。
仕事のスーツを式に回すとき、もう1つ気をつけたいのが、パンツの形です。仕事用のパンツは、動きやすさを優先して、裾が細くなっているものも多くあります。裾が細いパンツは、七五三の砂利道では歩きやすい反面、卒業式で座りつづけると、膝の裏にしわが溜まります。式の朝にもう一度アイロンをかけておくと、折り目がよみがえり、座ったあとも線が保てます。
足元:参道の砂利と、体育館のスリッパ
1着を2つの式に回すとき、足元は式ごとに替えます。
七五三の神社では、砂利の参道と石段を歩きます。かかとの細いパンプスは、砂利に沈んで歩きにくく、石段では足元が不安定になります。かかとが低く、太めのパンプスか、きちんとした印象のローファーが向いています。足元の選び方は七五三の母親の服装は足元から決めるで詳しく書いています。
卒業式では、つま先が少し細くなった黒のパンプスが、パンツの線をきれいに見せます。かかとは3〜5cmくらいあると、パンツの裾が床までまっすぐ落ちます。
卒業式の日に、七五三で履いた低い靴をそのまま履くこともできます。その場合は、つま先の形を見てください。丸すぎるつま先は、パンツのまっすぐな線と合わず、足元だけがやわらかく見えます。少し細くなったつま先の低い靴なら、卒業式でもかっこよさを保てます。新しく靴を買うなら、2つの式のどちらにも履ける、かかとが太めで低すぎない黒のパンプスを1足選んでおくと、迷いが減ります。
体育館でスリッパに履き替える学校もあります。この場合、パンツの裾がスリッパの上に溜まって見えることがあります。気になるなら、スリッパも黒か濃い色のものを用意しておくと、裾とのつながりが途切れません。
鞄も、2つの式で替える
鞄も、式ごとに替えると落ち着きます。七五三では、子どもの荷物や着替え、草履を入れる袋が必要になるので、小さな手持ちの鞄と、大きめのサブバッグの2つを持つことが多くなります。サブバッグは、上下と同じ系統の濃い色か、生成りのような落ち着いた色を選ぶと、写真に写っても目立ちません。
卒業式では、小さな手持ちの鞄1つに絞ります。スリッパと記念品を入れる袋だけは別に持つので、それも濃い色の無地のものにしておきます。鞄の色を靴と同じ黒にすると、色の数が増えず、かっこよさが保てます。
上着と寒さ:秋の神社と、春先の体育館
2つの式は、どちらも寒い日になりやすい式です。
七五三の神社は、日陰と風で、思ったより冷えます。とくに午後の参拝では、日が傾くと急に寒くなります。上着は、ジャケットの上から羽織れる、膝丈くらいのコートが向いています。写真を撮るときは脱ぐので、脱ぎ着しやすいものを選んでください。
春先の卒業式の体育館も、冷えることがあります。大きな体育館は暖房が行き届かず、2時間座っていると足元から冷えてきます。ジャケットの下に薄手のニットを重ねるか、膝掛けを1枚持っていくと、式の後半まで落ち着いて過ごせます。
どちらの式でも、パンツスタイルは足元が冷えにくいのが利点です。
上着の色は、上下より明るくても暗くても構いませんが、写真に写る七五三では、コートを脱いで写るか、着たまま写るかを先に決めておきます。着たまま写るなら、コートの色も上下と同じ系統にして、全体の色の数を増やさないようにします。卒業式では、体育館の入口でコートを脱いで手に持つことが多いので、たたみやすい薄手のコートが扱いやすくなります。スカートより暖かく、動きやすく、きりっと見える。かっこよさと寒さ対策の両方を取れるのが、パンツスタイルのいいところです。
七五三から卒業式までの、しまい方
七五三が終わったら、春の卒業式まで、その1着をしまっておくことになります。半年近く出番がないので、しまい方で状態が変わります。
七五三から帰ったら、まずブラシで砂利道のほこりを落とします。パンツの裾は、とくに汚れやすい場所です。汚れが目立つなら、クリーニングに出してからしまってください。戻ってきたら、ビニールの袋から出して、通気のいいカバーにかけ替えます。
卒業式の1週間前には、一度出して、着てみてください。しわがあればアイロンをかけ、ボタンがゆるんでいないかを確かめる。サイズが変わっていないかも、ここで分かります。当日の朝に慌てずに済みます。
秋に買うときの、売り場での確かめ方
最後に、この秋に1着を選ぶときの、売り場での確かめ方をまとめます。
まず、色を見ます。濃紺、濃い灰色、黒のどれか。手に取ったら、子どもの着物や袴の色と並べたときを思い浮かべてください。
次に、生地を指でなでます。毛足を感じたら、春の式では冬らしく見えるので、別の1着を探します。
次に、スマホのフラッシュで撮ります。白く光るところがあれば、艶が強すぎます。
それから、試着です。ジャケットを着て椅子に座り、裾が座面に敷かれないか。しゃがんで、腰が隠れるか。肩の縫い目が肩の端の真上にあるか。パンツは、七五三で履く低い靴を持って行って、裾の長さを合わせます。
試着室では、少し長めに時間を取ってください。椅子に座って、5分ほどそのまま過ごしてみる。卒業式で座りつづけることを思い浮かべながら、膝の裏や腰まわりがきつくならないかを確かめます。立ち上がったときに、パンツの膝にしわが残っていないか、ジャケットの裾が乱れていないか。5分で気になるところは、2時間座れば必ず気になります。
この順番で確かめた1着なら、秋の七五三でも、春の卒業式でも、かっこよく着られます。春の売り場で慌てて探さなくて済むのが、秋に選んでおくいちばんの利点です。
よくある問い
- Q. 七五三で着たパンツスーツを、卒業式にも着ていいですか
- 濃い色で、艶がなく、起毛していない無地のものなら、そのまま着て大丈夫です。替えるのは中に着るものと足元です。七五三ではハイゲージのニット、卒業式ではブラウスにコサージュやパールを足すと、それぞれの式に合った顔になります。起毛した厚い生地は、春の式では季節がずれて見えるので、この場合は卒業式用に別の1着を考えてください。
- Q. 卒業式のママコーデで、かっこよく見せるにはどうすればいいですか
- 全体の色を2色までに絞り、ジャケットの肩の線がまっすぐ、パンツに折り目が入っているものを選ぶことです。飾りを足してかっこよくするのではなく、線をまっすぐにして色を減らすと、式典の枠の中できりっと見えます。足元は、つま先が少し細くなった黒のパンプスにすると、パンツの線が床までつながります。
- Q. 黒のパンツスーツは七五三で重く見えませんか
- 中に着るものを白か淡い色にして、首元を明るくすれば重くは見えません。ただ、子どもの着物の色が濃い場合は、写真で親子が両方とも暗く写ることがあります。子どもの着物が赤や紺など濃い色なら、黒より濃紺や濃い灰色のほうが、写真の中で子どもの色が引き立ちます。
- Q. 子どもが袴で卒業式に出ます。母親は何色を着ればいいですか
- 袴の色と同じ系統の濃い色を避け、一段落ち着いた色にすると、並んだときに子どもが主役に見えます。袴が紺や紫なら母親は濃い灰色、袴が赤や緑なら濃紺がなじみます。隣に立ったとき、母親の服の色が袴より目立たないかを、写真を撮って確かめると確実です。
— メグラシ編集部





