ボルダリングの服装 女性|初めての日は、足を上げる高さで下を決める

**初めてのボルダリングは、パンツを先に決めてください。**家で片足を椅子に乗せて膝を胸まで寄せたとき、腰の後ろも膝の裏も突っ張らないパンツなら、それで行けます。上は、両手を真上に伸ばしても腰が出ない丈のTシャツ。この二つがそろっていれば、初日に服で困ることはほとんどありません。
ボルダリングの服で失敗する場面は、だいたい決まっています。足を腰より高い位置に置いたとき、パンツが引っ張られて足が上がりきらない。壁に向かって腕を伸ばしたとき、背中が出て気になって登るのをやめてしまう。どちらも、出かける前に家で一度その姿勢をとってみれば分かることです。
この記事では、その二つの確かめ方を先に置いて、そのあとに素材、裾の長さ、外していく小物、秋冬の寒さの話を続けます。手持ちの服で行けるかどうかを判断するための記事なので、新しく買いそろえる前に読んでもらえると、無駄な買い物が減るはずです。
結論:下は「足を腰より上に置けるか」、上は「腕を伸ばして腰が出ないか」
ボルダリングの壁には、手で持つ突起と足を置く突起が散らばっています。初心者向けの課題でも、足を膝より上、ときには腰の高さまで上げる場面が必ず出てきます。そのときにパンツが突っ張ると、足が置きたい場所の手前で止まってしまい、手の力で無理に身体を引き上げることになります。腕が先に疲れて、2本目か3本目の課題で登れなくなる原因の多くは、実はこれです。
上の服で困るのは、壁に向かって両手を伸ばした姿勢です。腕が上がると、Tシャツの裾は腰から5〜10cmほど上に持ち上がります。登っている本人は壁しか見えていませんが、下で待っている人からは背中が見えます。それが気になって身体を縮めると、今度は次の突起に手が届きません。
つまり、選ぶ基準は二つだけです。
- 下:膝を胸まで寄せたとき、腰の後ろと膝の裏に引っ張られる感じがないこと
- 上:両手を真上に伸ばしたとき、腰の肌が出ないこと
色や形の好みはそのあとで構いません。この二つを満たしていれば、ヨガ用でも、ランニング用でも、部屋着として持っているものでも登れます。
家でできる2つの測り方
出かける前に、鏡の前で次の二つを試してください。どちらも1分かかりません。
1. 椅子に片足を乗せて、膝を胸に寄せる
ダイニングチェアくらいの高さの椅子を用意します。座面の高さは床から40〜45cmほどで、これは初心者向けの課題で足を上げる高さとだいたい同じです。そこに片足を乗せ、上半身を少し前に倒して、膝を胸に近づけてください。
このとき見るのは三か所です。
- 腰の後ろ:ウエストのゴムやベルトの位置が下がって、背中側が引っ張られていないか
- お尻から太もも:生地がぴんと張って、それ以上膝が上がらない感じがないか
- 膝の裏:生地が食い込んで、膝を深く曲げると痛くないか
一つでも当てはまったら、そのパンツは壁の上ではもっと突っ張ります。壁では足を上げたうえで、さらに体重を乗せて立ち上がるからです。
2. 壁に両手をついて、伸び上がる
部屋の壁の前に立ち、両手をできるだけ高い位置について、つま先立ちになってください。これが、上の突起に手を伸ばしたときの姿勢です。
鏡に背中を向けて、首だけ振り返って見ます。腰の肌が見えたら、そのTシャツは丈が足りません。目安は、普通に立ったときに裾が骨盤の出っ張りより指3本ぶん下まであることです。それより短いと、伸び上がったときに裾が持ち上がって腰が出ます。
この二つを試して、どちらも問題がなければ、その組み合わせで行ってください。服の名前や用途は関係ありません。
パンツの形は、3つを比べて選ぶ
手持ちのパンツで行けるかどうか迷ったら、次の表で比べてみてください。どれが正解という表ではありません。自分が気になる軸で選ぶためのものです。
| 形 | 足の上げやすさ | つま先の見えやすさ | 身体の線 | 秋冬の冷え |
|---|---|---|---|---|
| 伸びる生地の細身パンツ | 生地が伸びれば高い | 見えやすい | 出やすい | 生地が薄いと冷える |
| 裾にゴムの入ったゆったりパンツ | 高い | 裾が絞れていれば見える | 出にくい | 中に1枚重ねられる |
| ハーフ丈+レギンスの重ね | 高い | 見えやすい | 中くらい | レギンスの厚みで調整できる |
| ストレッチ入りのジーンズ | 生地による | 見えやすい | 中くらい | 冷えにくい |
細身のパンツは、足を置く場所が見えやすく、壁に生地が引っかかることもありません。ただ、伸びない生地だと椅子の試験で突っ張ります。ゆったりしたパンツは足が上げやすい反面、裾が広がっていると足元が隠れます。
ハーフ丈のパンツにレギンスを重ねる形は、ボルダリングの施設でよく見かける組み方です。お尻と太もも周りはゆとりがあって、足首は細く見える。身体の線が気になる人には、いちばん気楽な選択かもしれません。
裾は「つま先が見えるか」で長さを決める
壁を登るとき、足を置く突起は思っているより小さいものです。初心者向けの課題でも、指2〜3本ぶんほどの幅しかない突起に、つま先の先端を乗せる場面があります。そのとき、パンツの裾がつま先の上にかぶっていると、置く場所が見えません。
確かめ方は簡単です。シューズの代わりに普段の靴を履いて立ち、片足を前に出して、上から自分のつま先を見下ろしてください。裾がつま先の半分以上を隠していたら長すぎます。
長すぎる場合の直し方は三つあります。
- 裾を内側に1回か2回折り返す。折り返した幅が3cmを超えると落ちてきやすいので、それ以上なら次の方法に替える
- 裾にゴムが入っているなら、ゴムの位置をくるぶしの上まで引き上げる
- 長めの靴下の口に裾を入れる。見た目は気にならない人なら、いちばん確実
裾が長いと、壁の突起に引っかかる危険もあります。足を突起から外すときに裾が残っていると、身体のバランスが崩れます。登っている最中に裾が気になったら、一度降りて直してください。
上は丈と袖:両腕を上げても腰が出ない長さ
上の服で見るのは丈と袖の二つです。
丈は、先ほどの「壁に両手をついて伸び上がる」で確かめた通り、立った状態で骨盤より指3本ぶん下が目安です。それより短いTシャツしかないときは、下にもう1枚、丈の長いタンクトップや肌着を重ねてください。上の服が持ち上がっても、下の1枚が腰を隠してくれます。
袖は、肘より上に留まるかを見ます。長袖でも構いませんが、袖口が手首より先に落ちてくると、突起をつかむ手元に布がかぶります。袖を肘までまくって、腕を何度か振っても落ちてこなければ大丈夫です。まくった袖がすぐ落ちる生地なら、半袖を選んで、寒さは羽織で補うほうが楽です。
首まわりは、詰まりすぎていないものがおすすめです。壁を見上げる姿勢が続くので、首元が詰まった服だと息苦しく感じることがあります。逆に、首元が大きく開いた服は、前屈みになったときに胸元が気になります。普段着ているTシャツくらいの開きがちょうどいいところです。
素材:壁に擦れる場所と、チョークの白
ボルダリングの壁は、表面がざらざらしています。登っていると、膝や太もも、肘が壁に触れることがあります。そのとき、薄手のニットや光沢のある生地は毛羽立ったり、細かい傷が付いたりします。
選ぶなら、綿や綿とポリエステルの混ざった、表面が平らな生地が安心です。スポーツ用の速乾生地も向いています。毛足のある生地や、ラメ・ビーズの付いた服は避けてください。
もう一つ気にしておきたいのが、チョークです。ボルダリングでは、手の汗を抑えるために白い粉を手に付けます。登っている間に、その粉が服にも付きます。
- 黒や紺など濃い色は、白い粉の跡が目立つ。気になる人は、グレーや生成り、くすんだ色を選ぶと跡が目立ちにくい
- 白い服は粉は目立たないが、壁の汚れや突起の黒いゴム跡が付きやすい
- 粉は乾いた状態ではたけば落ちる。濡らすと生地に入り込むので、帰ったら洗う前に一度はたく
色の好みで選んで構いませんが、初日は「汚れてもいい服」で行くのが気楽です。
外していく小物:指輪・時計・長いネックレス・フードの紐
服より先に、外してほしいものがあります。
指輪は、突起をつかむときに指と突起の間に挟まります。痛いだけでなく、指輪にも傷が付きます。腕時計やブレスレットも同じで、壁に手首が当たったときにぶつかります。家に置いていくか、ロッカーに入れてください。
長いネックレスは、前屈みになったときに揺れて顔に当たります。ピアスやイヤリングは小さいものなら残しても構いませんが、揺れるタイプは外したほうが安心です。
服の付属品では、パーカーのフードの紐や、ウエストの長いリボンに気をつけてください。登っている途中で突起に引っかかることがあります。紐は結んで短くするか、服の内側に入れておきます。
髪は、肩より長ければ一つにまとめます。上を向いたときに顔にかからない位置、後ろの低めにまとめると、壁を見上げても邪魔になりません。高い位置のお団子は、壁に近づいたときに頭が当たることがあるので、初日は低めが無難です。
爪は、長いと突起をつかむときに当たります。どれくらいなら大丈夫かは手の大きさによりますが、指の腹側から見て爪の先が見えるなら、つかみにくいと感じるはずです。切るかどうかは自分で決めて構いません。切りたくない場合は、指の腹で押さえる形の突起を選んで登れば、爪への負担は少なくなります。
秋冬は、登る時間より休む時間のほうが長い
ボルダリングの施設には、天井の高い倉庫のような建物が少なくありません。広い空間は暖まりにくく、秋冬は床から冷えます。
もう一つ、知っておくと服選びが楽になることがあります。ボルダリングは、登っている時間が思ったよりずっと短いのです。一つの課題は、初心者なら1〜2分で終わります。そのあと、次に登る人を待ったり、課題を眺めて手順を考えたりする時間が4〜5分あります。合わせると、1時間のうち実際に壁に張り付いているのは15分ほどです。
つまり、登っているときは身体が温まって汗をかき、休んでいるときは冷えていく。この繰り返しです。だから秋冬の服は、厚着ではなく、出し入れのしやすさで考えます。
- 登るときの服は、上に書いた通りTシャツとパンツ。暖かすぎない服でいい
- 休むときに羽織る1枚を、壁の前まで持っていく。前開きで、片手で脱ぎ着できるものが便利
- 足元は、靴を脱いでいる時間が長いと冷える。シューズを脱いだあとに履く厚手の靴下を、別に1足持っていく
羽織は、薄手のフリースやジップアップのパーカーが扱いやすいです。前がボタンのカーディガンは、手にチョークが付いた状態でボタンを留めると汚れが付くので、ジップのほうが向いています。
手持ちの服でどちらとも取れる場合
ここからは、家で確かめても判断に迷う場面を順に書いていきます。いちばん迷いやすいところなので、少し丁寧に書きます。
椅子の試験で「少しだけ」突っ張る
膝を胸に寄せたとき、引っ張られる感じはあるけれど、痛くはない。そういうパンツは、初日の初心者向けの課題なら登れます。初心者向けの課題は、足を腰の高さまで上げる場面が多くないからです。
ただし、2回目、3回目と通うつもりなら、そのパンツは替えたほうがいいでしょう。課題の難しさが上がると、足を高く上げる場面が増えます。少しの突っ張りが、そこで「足が上がりきらない」に変わります。
判断の目安として、椅子の高さを変えて試してください。40cmの椅子で少し突っ張るなら、50cm(テーブルの天板の手前くらいの高さ)で試すと、はっきり突っ張るはずです。50cmで突っ張らなければ、通い続けても困りません。
丈は足りるが、伸び上がると腰がぎりぎり見えそう
壁に手をついて伸び上がったとき、裾がちょうど腰の位置にある。見えるかどうか、ぎりぎりのところ。これは、登っているときは見えやすくなります。壁を登るときは、腕を伸ばすと同時に、腰を壁に寄せるために少し反るからです。
この場合は、下に1枚重ねるのがいちばん簡単です。丈の長いタンクトップか、身体に沿う肌着をパンツの中に入れておけば、上のTシャツが持ち上がっても腰は出ません。上だけ買い替える必要はありません。
身体に沿う服は避けたいが、ゆったりすぎると足元が見えない
身体の線を出したくない気持ちと、足元を見たい事情は、両立できます。分けて考えてください。
上半身は、ゆったりしていても登るのに困りません。身幅の広いTシャツで構いません。気をつけるのは丈だけです。
下半身は、太ももから膝まではゆったり、膝から下は細く、という形が両方を満たします。裾にゴムの入ったパンツや、ハーフ丈とレギンスの重ねがそれです。手持ちにない場合は、ゆったりしたパンツの裾を、長めの靴下の口に入れてしまう方法もあります。施設の中で人目が気になるなら、上に丈の長いTシャツを重ねて、腰まわりを隠すとさらに落ち着きます。
ヨガ用のレギンス1枚で行っていいか
足の上げやすさだけで言えば、いちばん向いています。迷う理由があるとすれば、薄さです。ヨガ用のレギンスの中には、膝を深く曲げたときに生地が伸びて、下の肌や下着の色が透けるものがあります。
家で確かめるなら、明るい窓の前で、椅子に片足を乗せてしゃがんでください。お尻と膝の生地を鏡で見て、透けていなければ問題ありません。透けが気になるなら、上に丈の長いTシャツを重ねるか、ハーフ丈のパンツをはき足します。
スカートや、きれいめの服で来てしまった
施設によっては着替えの貸し出しがある場合もありますが、ない場合がほとんどです。スカートで登るのは、足を上げる高さが足りないうえ、下から見えるので、おすすめできません。
そうなってしまったら、その日は見学か、ごく低い位置で足の置き方の練習だけにとどめるほうが無難です。次に来るときに着替えを持ってくれば済む話です。初日に無理をしないことのほうが、続けるうえでは大事です。
寒がりで、厚着で登りたい
厚手のスウェットや、裏起毛のパンツで登ると、汗をかいたあとに一気に冷えます。登っているときは暑くて脱ぎ、休んでいるときは汗が冷えて寒い、という状態になりやすいからです。
寒がりの人ほど、登るときの服は薄く、休むときの羽織を厚くしてください。羽織を2枚にして、気温に合わせて重ねる枚数を変えるのも一つの方法です。足元が冷える人は、靴下を2足持っていって、シューズを脱いだらすぐに厚手のほうを履く。それだけで、休んでいる時間の冷え方がだいぶ変わります。
長袖にするか半袖にするか
秋冬は、長袖で登りたくなる季節です。長袖が悪いわけではありませんが、決め手は袖口が手首より先に落ちてこないかどうかです。袖を肘までまくって、腕を大きく3回振ってみてください。それで落ちてこなければ、長袖のまま登れます。落ちてくるなら、半袖を着て、休むときに羽織を重ねるほうが楽です。
もう一つの見方は、肘を壁に擦るかどうかです。初心者は、壁に身体を寄せたときに肘や前腕を壁に当てがちです。半袖だと肌が直接壁に当たって擦れることがあるので、それが気になる人は、薄手の長袖を選んで袖を七分くらいの位置で止めておくと、両方の困りごとを避けられます。
友人や家族の付き添いで、自分は少しだけ登る
誘われて付き添いで行き、自分は低い課題を数本だけ登るつもり、という日もあると思います。この場合でも、椅子の試験だけは済ませておいてください。低い課題でも、足を膝より上に置く場面は必ずあるからです。
上は、普段着のままでも構いません。ただ、施設の中は秋冬でも暖かいことがあるので、厚手のニット1枚で行くと、脱いだときに下が肌着だけになって困ります。ニットの下に、丈の長いTシャツを1枚着ていけば、暑くなったときにニットを脱いでそのまま登れます。
持ち物:初日に鞄に入れるもの
着ていく服とは別に、次のものを鞄に入れておくと、当日あわてません。
- 薄手の靴下1足:借りるシューズの中で履く
- 厚手の靴下1足:休んでいるときに履く。秋冬はこれがあるだけでかなり違う
- 汗を拭く小さなタオル
- 髪をまとめるゴム:予備に1本多めに
- 前開きの羽織:休むときに肩にかける
- 着替えのTシャツ:汗をかいた服のまま帰らないため
施設にはロッカーがあることがほとんどですが、大きさはまちまちです。大きな鞄で行くと入らないことがあるので、着替えと小物は小さめの袋にまとめておくと出し入れが楽です。
飲み物は、施設の決まりで持ち込めるかどうかが違います。持ち込めない場合は、自販機や売店があるか、予約のときに確かめておくと安心です。
2回目からの服:足すのは1本だけでいい
初日を終えて「また行きたい」と思ったら、そのとき初めて服を足すことを考えてください。足すのは、初日に困ったところだけで十分です。
初日に足が上がりきらなかったなら、伸びる生地のパンツを1本。背中が気になったなら、丈の長いTシャツを1枚。どちらも困らなかったなら、何も足さなくていいのです。
専用の服を一式そろえたくなる気持ちは分かりますが、ボルダリングの服は、他の運動の服と兼ねられるものがほとんどです。ヨガやジムの服を持っているなら、そのまま回せます。何を持っているか先に確かめてから買い足すと、使わない服が増えません。
足すときは、パンツを優先してください。上は手持ちのTシャツで何とかなることが多いのに対して、下は「足を上げられるか」が登れるかどうかに直結するからです。
仕事帰りに寄る日の組み方
通勤の服のまま行って、施設で着替える日は、次のように考えると鞄が重くなりません。
下は、仕事で穿いているパンツが伸びる素材なら、そのまま登れることもあります。椅子の試験を家で済ませておいて、問題なければ着替えは上だけで足ります。スカートやきれいめのパンツの日は、下も着替えを持っていきます。
上は、ブラウスやニットのまま登ると袖が壁に擦れて傷むので、必ず着替えてください。畳んだTシャツ1枚なら、通勤の鞄の隅に入ります。
帰りは、汗をかいたTシャツから、仕事で着ていた服に戻すことになります。汗が引く前に着替えると、仕事の服が湿ってしまうので、着替える前に5分ほど羽織をかけて休むと、そのあとが快適です。
中に着るもの:胸と腰を支える1枚
外から見える服とは別に、中に着るものも少しだけ考えておくと、登っている間に気が散りません。
ボルダリングは、走ったり跳んだりする運動に比べると、胸が上下に揺れる場面は多くありません。その代わり、腕を高く上げる、身体をひねる、壁に胸を寄せる、といった動きが続きます。普段のワイヤー入りの下着だと、腕を上げたときにワイヤーが上にずれたり、壁に胸を寄せたときに当たって痛かったりすることがあります。
確かめ方は、先ほどの「壁に両手をついて伸び上がる」と同じです。伸び上がったときに下着がずれる感じがあれば、ワイヤーのない柔らかい1枚か、運動用のブラに替えてください。強く押さえる必要はなく、腕を上げてもずれないことのほうが大事です。運動用の下着の選び方はスポーツブラの選び方に分けて書いています。ボルダリングは、そこで言う「足が浮かない運動」の側に入ります。
下も同じで、膝を胸に寄せたときに食い込む感じがあるなら、伸びる素材のものに替えると楽になります。外からは見えないところですが、登っている最中に気になると、そのたびに集中が切れます。
施設の広さで変わること:小さな施設と倉庫型
ボルダリングの施設には、大きく分けて二つの形があります。街なかのビルの一室にある小さな施設と、郊外の倉庫のような建物を使った広い施設です。服選びで変わるのは、主に温度と着替えの場所です。
ビルの一室にある施設は、空調が効いていて、秋冬でも寒さはそれほど気になりません。その分、人が多い時間は室内が暖まって、登っていなくても汗ばむことがあります。羽織は薄手で十分です。更衣室は狭いことが多いので、家から登れる服を着ていって、上着を脱ぐだけで始められるようにしておくと楽です。
倉庫型の施設は、天井が高く、床から冷えます。秋冬は、休んでいる間に身体が冷えやすいので、羽織は厚手のものを1枚、足元には厚手の靴下を用意してください。広い分、更衣室にはゆとりがあることが多く、着替えを持っていっても困りません。
初めて行く施設がどちらの形か分からないときは、写真で天井の高さを見てください。壁の上にさらに広い空間があって、鉄骨や梁が見えているなら倉庫型です。寒さを見込んで、羽織を1枚多めに持っていきましょう。
よくある行き違い
初心者が施設に着いてから気づく、服の行き違いをいくつか挙げておきます。
- 靴を脱ぐ場所が広い:入口で靴を脱ぐ施設が多いので、脱ぎにくいブーツや紐の多い靴は手間がかかる。秋冬でも、脱ぎ履きしやすい靴で行くと楽
- 着替える場所が狭い:更衣室が小さい施設もある。家から登れる服を着ていって、上に羽織を重ねていくのがいちばん早い
- 鏡がない:着替えたあとに背中を確かめる場所がないことがある。家で一度試しておくと、当日不安にならない
- 汗の量が思ったより多い:登っている時間は短くても、力を入れる運動なので汗はかく。着替えのTシャツは必ず持っていく
服で困るのは、たいてい「思っていたより足を高く上げた」「思っていたより寒かった」のどちらかです。家で二つの姿勢を試して、休むための羽織を1枚持っていく。これだけ覚えておけば、初日はまず困りません。
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よくある問い
- Q. 初めてのボルダリングに、ジーンズで行っても大丈夫ですか
- 伸びる生地かどうかで変わります。家で片足を椅子の座面に乗せて、そのまま膝を胸に寄せてください。腰の後ろが引っ張られる、膝の裏が食い込む、のどちらかを感じたら、その一本は壁の上ではもっと突っ張ります。ストレッチが入っていて、この動きが楽にできるなら、初日は登れます。ただ、厚手の生地は壁に擦れたときに足が滑りにくい反面、膝を曲げたまま長く休むと疲れやすいので、2回目からは動きやすいパンツに替えるほうが続きます。
- Q. 身体に沿う服は気が引けます。ゆったりした服でも登れますか
- 登れます。ゆったりした形で避けたいのは、布が余りすぎて足元が見えなくなることだけです。裾がつま先にかかる長さだと、次に足を置く小さな突起が見えません。ゆったりしたパンツなら、裾にゴムが入ったものか、くるぶしの上で一度折り返して留まるものを選んでください。上は、両手を伸ばしたときに腰が出なければ、身幅が広くても問題ありません。身体の線を出すかどうかは、登りやすさとは別の話です。
- Q. シューズの中は靴下ですか、裸足ですか
- 施設によって決まりが違うので、予約のときか受付で確かめてください。決まりがない場合、初日は薄手の靴下を履いておくのが無難です。借りるシューズはきつめに合わせるので、厚手の靴下だと足の指が丸まって痛くなります。くるぶしが隠れる程度の短い丈で、つま先に縫い目の盛り上がりが少ないものを1足、鞄に入れておくと安心です。
- Q. 仕事帰りに寄りたいのですが、何を持っていけばいいですか
- 着替えの下と上、薄手の靴下、髪をまとめるゴム、汗を拭く小さなタオルの4つで足ります。下は伸びる素材のパンツを1本、上は丈の長めのTシャツを1枚、それぞれ畳んで袋に入れれば、通勤の鞄にも収まります。オフィスで着ているブラウスやニットのまま登ると、袖が壁に擦れて毛羽立つので、上だけは必ず着替えてください。
— メグラシ編集部





