骨格ストレートのシンプルな冬コーデ|無地3枚を地味に見せない境目

骨格ストレートで、冬の無地コーデが地味に見えるなら、足すのは服ではなく「線」1本です。
鏡の前で、いま着ている3枚を見てください。首元が詰まった丸首、折り目の無いパンツ、前を閉めたコート。この3つがそろっているなら、体の上に縦の線が1本も出ていません。骨格ストレートの体は、胸に厚みがあり、腰の位置が高めで、肌や筋肉に張りがあります。この体は、まっすぐな線が1本あるだけで、そこを軸にすっきり見える性質を持っています。逆に線が無いと、張りのある体の上に厚い面が重なり、上質というより重い、または地味という印象に寄ります。
シンプルな服が似合うという診断は正しいままです。外れているのは「シンプル」の中身で、服の数を減らすことと、線を消すことが、冬の重ね着の中で混ざってしまっています。この記事では、首元・素材・厚み・裾・パンツ・コート・色の順に、自分の体と手持ちの服で測れる境目を置いていきます。
同じ棚の季節の変わり目の組み方は骨格ストレートの重ね着コーデに、ジャケットの寸法は骨格ストレートのジャケットにまとめています。ここでは、無地3枚で組む冬の日だけを扱います。
結論:無地3枚が地味に見えるのは、線が1本も無いとき
先に答えを置きます。骨格ストレートの冬のシンプルコーデは、次の3本の線のうち、少なくとも1本が見えていれば上質側に寄ります。
| 線の場所 | 見え方 | 消える組み方 |
|---|---|---|
| 首元 | VかUの開きの底が、鎖骨の間のくぼみより下に1本出る | 詰まった丸首に、さらに丸首を重ねる |
| 脚 | パンツの前の折り目、またはスカートの縦の切り替え | 折り目の無い柔らかい筒、膨らんだ裾 |
| 体の前 | コートの前端を開けて、縦の帯が左右に2本見える | 前を全部閉める、ベルトで絞って横線にする |
3本とも見せる必要はありません。むしろ3本ともそろうと、冬の服としては硬すぎて仕事着のように見える日もあります。1本か2本を目安にしてください。
なぜ線なのかを少しだけ説明します。骨格ストレートの体は、正面から見たときに胸から腰までがひとつの厚い面になりやすい形です。夏は服が薄いので、布の下の体の線がそのまま縦の軸になります。冬は布が厚くなって体の線が隠れるので、服の側で軸を作らないと、面だけが残ります。冬になると急にシンプルが似合わなくなったように感じるのは、この入れ替わりが起きているためです。
まず自分の3枚を測る|首元・素材・厚み・裾
境目を当てはめる前に、いつも着ている冬の無地3枚を出して、4か所だけ測ってください。巻き尺と、スマートフォンのライトがあれば足ります。
1つ目は首元です。ニットを着て、鎖骨の間にある小さなくぼみに人差し指を当ててください。そこから下に向かって、ニットの開きの底まで指が何本入るかを数えます。0本ならくぼみが隠れている状態、1〜3本なら開きの底がちょうど胸の上にある状態です。
2つ目は表面の艶です。暗めの部屋でスマートフォンのライトをニットの表面に斜めから当てます。光が1本の白い筋になって見えるなら艶あり、ぼんやり広がるだけならマットです。3枚それぞれに当てて、筋が出るかどうかを書き留めてください。
3つ目は厚みです。ニットの袖を、袖口から肘に向けて4つに折りたたみ、指でつまんで定規に当てます。1cm以下は薄手、1〜1.5cmは中厚手、1.5cmを超えると厚手です。
4つ目は裾です。トップスを出して着たまま、腰の横に手を当てて、骨が一番前に出ているところを探してください。そこが腰骨です。裾が腰骨より上で止まるか、腰骨にかかるか、腰骨より下まで落ちるかを見ます。
測った結果は、紙かスマートフォンのメモに、服ごとに1行で書いておくと便利です。たとえば「グレーのニット、指0本、筋なし、1.8cm、腰骨の下」のように書きます。冬の服は枚数が少ないので、10枚ほど測れば手持ちのほとんどが一覧になります。一覧になると、線を作れる服と作れない服、艶のある服と無い服が一目で分かれ、朝に組み合わせを考える時間が短くなります。
この4つの数字がそろうと、地味に見える理由が1つか2つに絞れます。全部を直す必要はなく、数字が境目の外にある場所だけを動かせば足ります。
首元|鎖骨のくぼみから指3本ぶん下までに開きの底を置く
骨格ストレートの首元は、開きの底が鎖骨の間のくぼみから指1〜3本ぶん下にあるとき、いちばん収まりがよくなります。
指0本、つまり丸首でくぼみが隠れていると、首から胸にかけて布の面が切れ目なく続きます。胸に厚みのある体の上で面が続くと、上半身全体がひとつの塊に見えます。ここに冬のコートを重ねると、塊がもう一段大きくなります。地味に見える無地コーデのほとんどは、この首元から始まっています。
逆に指4本を超えて深く開くと、冬の服としては肌の面積が広くなりすぎ、インナーが見えたり寒々しく見えたりします。深いVを持っているなら、下に薄い丸首やハイネックを1枚入れて、開きの底を指3本の位置まで持ち上げてください。
開きの形は、Vが最も働きます。Vは開きの底がとがっていて、くぼみの下に縦の線を1本置けるからです。Uやスクエアも、開きの底が平らすぎなければ同じように働きます。ボートネックのように横に広く開く形は、縦の線ではなく横の線になるので、骨格ストレートの冬の無地コーデでは、首元以外のどこかで縦の線を足す必要が出ます。
丸首しか持っていない場合は、首元で線を作るのをあきらめて、ほかの2本の線に任せてください。パンツの折り目か、コートの前端です。丸首を買い替えるより、手持ちの服で線を移すほうが早く結果が出ます。
タートルネックの日|折り返しは首の長さの半分まで
冬はタートルネックを着る日が増えます。タートルは首元に線を作れない形なので、骨格ストレートでは使い方に一手間が要ります。
まず折り返しの幅です。あごの下から鎖骨のくぼみまでの長さを、指を横に並べて測ってください。指3本ぶんなら、折り返しは指1本半ぶんまでにします。首の長さの半分を超えて折り返しが太くなると、首まわりに厚い輪が乗り、顔の下にもう1つ面ができます。
次に、上に何を重ねるかです。タートルの上にVの開いたカーディガンやジャケット、前を開けたコートを重ねると、開きの縁がタートルの上に縦の線として出ます。首元の線を、上に重ねた服に肩代わりさせる組み方です。
タートル1枚で過ごす日は、パンツの折り目かスカートの縦の切り替えで線を作ってください。首元と脚、どちらにも線が無いタートルの日が、いちばん地味に寄りやすい組み合わせです。タートルの折り返しと編み地の選び方は、骨格別のタートルネックで寸法ごとに扱っています。
素材|光の筋が出るかを、3枚でそろえる
骨格ストレートは、表面に少し艶のある、目の詰まった素材が得意とされます。ハイゲージのウール、目の詰まったコットン、張りのあるウールのパンツ、表面がなめらかなコートの生地などです。
ただ、冬のシンプルコーデで地味に見えるかどうかは、艶の有無そのものより、3枚の艶がそろっているかで決まります。ライトを当てたときに、ニットには筋が出るのにパンツはマット、コートはまた筋が出る、と交互になっていると、無地なのに表面がまだらに見えます。まだらな表面は、柄が無いぶん、くたびれて見える方向に働きます。
確かめ方は、先ほどのライトの記録を並べるだけです。3枚とも筋が出るなら上質側、3枚ともマットなら落ち着いた側で、どちらも成立します。混ざっているなら、真ん中の1枚、多くはパンツかニットを、残りの2枚に合わせてください。
毛羽立ちにも気をつけます。表面を指でなでたとき、指先に細かい毛がまとわりつくような起毛のニットは、ライトを当てると筋がぼやけます。骨格ストレートの体では、起毛の面がそのまま体積に見えやすいので、使うなら3枚のうち1枚まで、それも顔から遠い位置にしてください。
厚み|ニットは4つ折りで1.5cmまでを目安に
袖を4つ折りにして測った厚みは、骨格ストレートの冬服で最も差が出る数字です。
1.5cmまでの中厚手は、体の厚みに布の厚みが足されても、胸の前で布が浮きません。上からコートを重ねても、肩まわりがひと回り大きくなる程度で済みます。
1.5cmを超える厚手は、胸の前で布が前に張り出し、体の厚みと布の厚みが合わさって、上半身の前後の幅が大きく見えます。厚手が好きな場合は、首元か裾のどちらかに出口を作ってください。首元ならVの開き、裾なら腰骨の上で止まる短めの丈か、前だけをパンツに入れる着方です。厚い面の上下どちらかが抜けていると、重さが胸の高さで止まらず、体の上を流れます。
ケーブル編みや畝の太いリブは、厚みだけでなく凹凸があるため、ライトの筋がさらに崩れます。無地のシンプルコーデの中で使うなら、編み目の縦の筋が太く1本ずつ見えるものを選び、縦の線として扱ってください。横に波打つ編み柄は、線ではなく面として見えます。
裾|腰骨の上で止めるか、前だけ入れる
骨格ストレートは腰の位置が高めなので、トップスの裾が腰骨より下まで落ちると、脚の始まりが下がって見えます。冬の厚手のニットは丈が長いものが多く、そのまま出して着ると、上半身の面が腰骨の下まで続きます。
境目は腰骨です。裾が腰骨の上で止まるか、腰骨のちょうど上にかかる丈なら、出したままで構いません。腰骨より下まで落ちる丈なら、次のどちらかを選んでください。
1つは前だけパンツに入れる着方です。おへその前の5〜8cm幅だけを入れ、脇と後ろは出したままにします。前に小さなたるみができ、ウエストの位置に短い横の線と、そこから下へ流れる縦の流れが生まれます。全部を入れるとウエストに横線が1本はっきり出て、冬の厚手では硬く見えやすいので、前だけのほうが冬向きです。
もう1つは、上に重ねる服の丈で隠す方法です。コートやジャケットの裾が太ももの真ん中より下にあれば、中のニットの裾はほぼ見えません。中の裾の位置より、外側の前端の縦の線が勝ちます。
パンツ|前の折り目が、脚の上の1本の線になる
骨格ストレートの冬のシンプルコーデで、最も手早く線を作れるのはパンツです。前に折り目のあるセンタープレスのパンツは、それだけで脚の上に縦の線が1本ずつ通ります。
折り目の効き方を確かめるには、パンツをはいて正面から鏡を見て、折り目が膝の真ん中を通っているかを見てください。膝の内側や外側にずれていると、線が斜めに走り、かえって脚の形を拾います。腰まわりのサイズが合っていないと折り目がずれやすいので、ずれる場合は、ウエストではなくヒップの大きさで選び直すと揃います。
幅は、裾の幅と太ももの幅を比べます。太ももの一番太いところの幅から、裾幅を引いた差が5cm以内なら、まっすぐ落ちる筒に見えます。差が大きく、裾に向けて細くなる形は、骨格ストレートの体では太ももの張りを強調しやすくなります。逆に裾が太ももより広がる形は、冬の厚手の生地では裾の重さで線が崩れます。
折り目の無いパンツしか無い日は、首元かコートで線を作ってください。ゆるいスウェット素材の筒は、骨格ストレートの冬服では最も線の消える組み合わせなので、休日に着るなら、上はVの開きか、前を開けたコートと合わせます。
スカート|縦の切り替えか、プリーツの筋で線を作る
スカートで無地のシンプルコーデを組むときは、裾の位置と縦の線の2つを見ます。
裾は、膝のお皿のすぐ下から、ふくらはぎの一番太いところより上までに収めると、脚の線がまっすぐに見えます。ふくらはぎの一番太いところで裾が止まると、裾の横線と脚の張りが重なります。冬はブーツを合わせる日が多いので、ブーツの履き口とスカートの裾の間に、肌かタイツが見える幅を指2本ぶん以上空けてください。空きが指1本より狭いと、裾と履き口がつながって見え、脚の途中に厚い帯ができます。ブーツの選び方は骨格診断別ブーツの選び方で扱っています。
線は、タイトスカートなら前か後ろの縦の切り替えやスリット、プリーツなら折り山の筋が担います。スカートの素材も、パンツと同じく艶と張りで選びます。張りのあるウールやなめらかな合成繊維のタイトスカートは、立ったときに裾までまっすぐ落ち、それだけで縦の面が細く見えます。柔らかく体に沿う素材は、骨格ストレートの体の張りをそのまま拾うので、冬の厚手のタイツやブーツと合わせたときに、腰まわりから下の面が重く見えやすくなります。柔らかいスカートしか無い日は、上にジャケットか前端に張りのあるコートを重ね、外側で縦の線を作ってください。
ギャザーで膨らむスカートは、線ではなく面と量になるので、無地のシンプルコーデの中では選びにくい形です。持っている場合は、上を細く、首元にVの開きを作って、線を上半身に移してください。
コート|前を開けたとき、縦の帯が左右に2本見えるか
冬のシンプルコーデは、最後にコートで決まります。外にいる時間のほとんどは、コートが一番大きな面になるからです。
骨格ストレートのコートで見る境目は、前を開けたときに、前端が左右に2本の縦の帯として見えるかどうかです。前端に張りがあり、肩から裾までまっすぐ落ちるコートは、開けると左右に1本ずつ線が通り、その間から中のニットとパンツが細い帯として見えます。この「帯の中の帯」が、無地3枚の重ね着を上質側に引き寄せます。
前端が柔らかく、開けると波打って広がるコートは、帯が曲線になります。ガウン型のように、ベルトで絞る前提の柔らかいコートを前を開けて着ると、裾の広がりで横の幅が出て、骨格ストレートの体には重く見えます。この形を持っている場合は、ベルトを結ばずに後ろに回すか、前を閉じてベルトを腰骨の上でゆるく結び、結び目から下を縦に垂らしてください。
着丈と肩線の決め方は、骨格ストレートのコートで詳しく扱っています。ここでは、シンプルコーデの中のコートとして、前端の張りだけを見てもらえれば足ります。
ダウンや中綿のコートを着る日は、前端の帯が作りにくくなります。ダウンは縫い目ごとに横に膨らむので、前を開けても前端が波打ち、縦の帯として見えにくいからです。この日は、縫い目の間隔が手のひらの幅より広い、横線の少ないものを選ぶと前端がまっすぐ残りやすくなります。そのうえで、中のニットはVの開き、パンツは折り目のあるものにして、外側で失った線を内側で2本取り戻してください。ダウンは外にいるあいだだけの面と割り切り、室内で脱いだときに線が2本見える組み方を先に決めておくと、ダウンの日でも地味に寄りません。
前を閉めて着る日は、首元かパンツのどちらかで線を作ってください。前を閉めたコートは、体の前に大きな一枚の面を作ります。そこに丸首のニットの首元が少しのぞき、下に折り目の無いパンツが出ていると、線が1本も無い状態に戻ります。
色|明るさの段を1つだけつける
無地のシンプルコーデは、色の数を増やさないほうがまとまります。そのうえで地味に見えるのを防ぐのは、色の数ではなく明るさの段です。
確かめ方は、3枚を白い紙の上に並べて、目を細めて見るだけです。3枚がほとんど同じ濃さに見えるなら、段が0です。1枚だけ明らかに明るい、または暗いなら段が1つ、3枚がそれぞれ違う濃さなら段が2つです。
骨格ストレートの冬のシンプルコーデでは、段を1つ置くのが目安です。濃いネイビーのコートとパンツに、明るいグレーか生成りのニット、という組み方です。明るい1枚を顔に近い位置に置くと、首元の線がよりはっきり見えます。
段が0の、全身を同じ濃さでそろえる組み方は、素材の艶が3枚ともそろっているときだけ成立します。艶がそろっていれば、表面の光の筋が線の代わりになるからです。艶がまだらなまま段が0だと、最も地味に見える組み合わせになります。
段が2つ以上あると、無地なのに色の切り替えが多く、シンプルの印象から外れていきます。3色を使うなら、1色は小物の点にとどめてください。
色の段に添える小物は、面ではなく点で1つ
冬はマフラー、手袋、バッグ、帽子と、小物の面積も大きくなります。無地のシンプルコーデでは、小物は面ではなく点として1つ置くと決めておくと迷いません。
点として働くのは、顔から離れた位置にある、小さくて硬いものです。金属の留め具のついたバッグ、細いベルト、表面に艶のある革の手袋などです。骨格ストレートの体は張りがあるので、小物も張りのある、形が崩れないものが合います。
マフラーは、巻くと首元に大きな面ができるので、点ではなく面になります。巻く日は、端を胸の前に縦に垂らして、首元の線の代わりに使ってください。巻き方の決め方は、胸の厚みと首の長さで分けて別の記事で扱っています。
どちらとも取れるとき①|ウェーブとも言われたことがある
診断でストレートと出たのに、別の場所でウェーブと言われた、という方は少なくありません。この場合、シンプルコーデの組み方は、首元と裾の位置で分けて考えてください。
鎖骨の間のくぼみから胸の一番高いところまでを、指を横に並べて測ります。指4本以内で胸の高さに届くなら、上半身はストレートの性質が強いので、首元の線と素材の艶はこの記事の通りに選びます。指5本を超えるなら、胸の位置が低めでウェーブ寄りです。首元の開きは浅めにして、開きの底を指1本ぶん下までにとどめてください。
下半身は、腰骨と太ももの付け根の位置関係で見ます。腰骨から太ももの一番張り出すところまでがまっすぐなら、パンツの折り目がそのまま働きます。腰骨の下で横に張り出す形なら、パンツは裾に向けてわずかに広がるものにして、折り目は細めのものを選びます。
ウェーブと言われた理由が、体ではなく、着ていた服の柔らかさだったという例もあります。柔らかい素材のニットを着て診断を受けると、体の張りが布に隠れて、曲線が強く見えることがあるからです。迷ったら、張りのあるシャツを1枚着て鏡の前に立ち、胸の前で布がまっすぐ落ちるかを見てください。まっすぐ落ちて体がすっきり見えるなら、ストレートの性質が強いと考えて、この記事の境目をそのまま使って構いません。胸の前で布がつっぱって横に引かれるなら、素材を中厚手の柔らかめに一段寄せ、線は首元ではなく脚に置くほうが収まります。
上半身と下半身で結果が分かれるなら、それぞれの結果で選んでかまいません。シンプルコーデの線は3本あるので、上半身はストレートの線、下半身はウェーブ寄りの線、と分けて置けます。混合の考え方は骨格が混合タイプのコートでも扱っています。
どちらとも取れるとき②|首元が詰まって見えやすい、肩に厚みがある
首があまり長く見えない、または肩まわりに厚みがあると感じている場合は、首元の線の置き方を少し変えます。
まず、首元の開きの底を指2〜3本の位置まで下げてください。指1本の浅い開きは、首から肩にかけての面を十分に切り分けられません。開きを深くできない日は、ネックレスかマフラーの端を胸の前に縦に1本垂らして、開きの代わりにします。
肩については、ニットの肩線がどこにあるかを見ます。肩の骨の一番外側、腕を上げると小さなくぼみができるところに肩線があれば、肩まわりはすっきり見えます。肩線がそこより外に落ちるドロップショルダーは、冬の厚手では肩の幅をさらに大きく見せやすいので、選ぶなら薄手から中厚手までにしてください。
コートの肩も同じ考え方です。肩線が自分の肩の骨の外側にちょうど合っているコートは、前を開けたときの前端がまっすぐ落ちます。肩線が落ちるコートは、前端が肩から斜めに流れ、縦の帯がハの字に開いて見えます。
どちらとも取れるとき③|通勤で毎日同じに見える
無地のシンプルコーデを通勤で着ていると、平日の5日が同じに見える、という悩みにつながります。色を増やせば解決しそうに見えますが、骨格ストレートでは色を増やすほどシンプルの良さが薄れます。
代わりに動かすのは、線の場所と素材の艶の2つです。月曜はVの開きのニットとストレートパンツで首元と脚に線を置く。火曜はタートルとセンタープレスで脚だけに線を置き、コートの前を開ける。水曜は丸首にジャケットを重ねて体の前に線を置く。こうして線の場所を曜日ごとに変えると、同じ3色で組んでいても違う日に見えます。
艶も曜日で変えられます。艶のあるハイゲージのニットの日と、マットなウールのニットの日を交互にするだけで、遠目の印象が変わります。週に2枚、艶の違うニットがあれば足ります。
もう1つ効くのは、コートの中に着る服の明るさを、曜日で入れ替えることです。外側のコートは毎日同じでも、前を開けたときに見える帯の色が、ある日は明るく、ある日は暗いと、職場に着いてコートを脱ぐ前から違う日に見えます。中の帯は面積が小さいので、明るい色を入れても無地のシンプルさは崩れません。
仕事の場面では、首元の開きが深すぎないかも気になるところです。前かがみになったときに中が見えない深さの目安は、指2本ぶんまでです。それより深いVは、下に薄いハイネックを重ねてください。
予定別|通勤・休日・年末の集まり
ここまでの境目を、冬の予定ごとに組み合わせ直します。
通勤の日は、線を2本にします。首元のVかジャケットの前端と、パンツの折り目です。コートは前端に張りのあるもの。色は段を1つだけ、明るい1枚を首元に。艶は3枚そろえるか、ニットだけ艶のあるものにします。
休日の日は、線を1本に減らします。ゆるめのニットやデニムを着たい日は、首元のVか、コートの前を開けた縦の帯のどちらか1本だけを残してください。厚手のニットを着るなら、前だけパンツに入れて裾の出口を作ります。
年末の集まりや食事の日は、素材の艶を3枚そろえる組み方が向きます。全身を同じ濃さで組み、艶のあるニットと張りのあるパンツ、表面のなめらかなコートで、光の筋を線として使います。ここに小物を1つ、金属の点として置くと、華やかさが足りないと感じることはほとんどありません。
帰省や移動の長い日は、厚手のニットを中厚手に替えて、上からダウンや厚手のコートを着る組み方になります。外側が大きな面になるので、中は首元の線を必ず1本残してください。室内でコートを脱いだときに、線の無い面だけが残らないようにするためです。
迷ったときに見る順番
最後に、朝の鏡の前で迷ったときの順番をまとめます。上から順に見て、当てはまったところで止めて直してください。
- 首元・脚・体の前のどこかに、縦の線が1本でも見えているか。見えていなければ、どれか1本を足す
- 3枚の艶がそろっているか。まだらなら、真ん中の1枚を入れ替える
- ニットの厚みが1.5cmを超えているなら、首元か裾に出口があるか
- トップスの裾が腰骨より下に落ちているなら、前だけ入れるか、上に丈のある服を重ねる
- 3枚の明るさに段が1つあるか。段が0なら、艶が3枚そろっているかをもう一度見る
手持ちの服で試すときは、いきなり全部を入れ替えず、1週間に1か所だけ動かしてみてください。今週は首元、来週はパンツ、その次はコートの前端、という順です。1か所ずつ動かすと、自分の体でどの線がいちばん効くかがはっきりします。人によって、首元の開きだけで見違える人もいれば、パンツの折り目のほうが効く人もいます。効いた場所が分かれば、次に服を買うときに、その場所に線のある1枚を選べば足ります。
買い足すなら、最初の1枚はVの開きのある中厚手のニットか、折り目のあるパンツのどちらかがおすすめです。どちらも、無地のまま線を1本足せる服で、手持ちの丸首やコートと組み合わせたときに、そのまま上質側に寄せてくれます。色は、手持ちの服と明るさの段が1つできるものを選んでください。濃い服が多いなら明るいグレーや生成り、明るい服が多いなら濃いネイビーや焦げ茶です。
この順番は、地味に見える理由が多い順に並べています。1番だけで直ることが多く、2番まで見れば、たいていの朝は決まります。
骨格ストレートにとって、シンプルな服は今も一番の味方です。冬に無地が地味に見え始めたら、服を足したり柄に逃げたりする前に、線が1本残っているかを確かめてください。線が1本あれば、張りのある体はその線を軸にすっきり立ち上がり、無地3枚が上質な組み合わせとして見えるようになります。
よくある問い
- Q. 骨格ストレートなのに、シンプルな服を着ると地味と言われます
- 服の数ではなく、線の数が足りていないことがほとんどです。無地のニットとパンツとコートを、全部が丸首・ゆるい筒・前を閉じた状態で重ねると、体の上に縦の線が1本も出ません。首元をVかUに開ける、パンツに折り目のあるものを選ぶ、コートの前を開けて縦の帯を2本見せる、のどれか1つを足してください。3つ全部ではなく、1つで印象が変わります。
- Q. 冬は寒いので首元を開けたくありません
- 首元を開けずに線を足す方法があります。タートルネックなら、折り返しを首の長さの半分以下の幅にして、上にVの開きのあるカーディガンかジャケットを重ねてください。開きの底がタートルの上に1本の線として出るので、首元が詰まって見えにくくなります。マフラーを巻く日は、端を胸の前に縦に垂らすと同じ働きをします。
- Q. 厚手のニットが好きなのですが、着るとがっしり見えます
- 厚手そのものを避ける必要はありません。袖を4つ折りにして厚みが1.5cmを超えるニットは、首元か裾のどちらかを細くしてください。首元はVに開いたもの、裾は腰骨の上で止まる丈か、前だけパンツに入れる着方です。厚い面の上下どちらかに出口があると、重さが体の中心に集まらず、がっしりした印象が和らぎます。
- Q. 黒・グレー・ネイビーばかりで、毎日同じに見えます
- 色を増やすより、明るさの段を1つだけつけてください。上下を同じ濃さでそろえるのをやめ、どちらか1枚を白い紙に近い明るさに寄せます。もう1つは素材の艶を週の中で変える方法です。月曜は艶のあるニット、水曜はマットなウールと、表面を替えるだけで同じ色でも違う日に見えます。
— メグラシ編集部





