ブルベ夏に似合わない色|顔映りに何が起きるかと、それでも着るための方法

「ブルベ夏 似合わない色」と検索するとき、知りたいのはおそらく禁止リストではないはずです。持っている服を捨てる理由がほしいわけでも、好きな色をあきらめたいわけでもない。ただ、あの色を着た日だけ顔が疲れて見えた理由を知りたい——そういう検索だと思っています。
この記事は、その理由を言葉にするためのものです。先に結論を書きます。似合わない色というものは存在せず、あるのは「顔まわりに置いたときに何が起きるか」という関係だけです。そして関係である以上、置く場所と面積と質感を変えれば、結果も変わります。
この記事の役割|「似合う色」ではなく「苦手な色と、それでも着る方法」
メグラシでは、ブルベ夏の色について二本の記事を役割で分けています。
- ブルベ夏に似合う色(完全ガイド)……得意な色の早見表。今日の一枚を選ぶときはこちら。
- この記事……苦手な色と、それでも着るための方法。手持ちの服や好きな色を装いに入れたいときはこちら。
得意な色を知りたい方は先に完全ガイドをご覧ください。この記事は、そこに載っていない側——つまり「外れる色」を扱います。外れる色を理解しておくと、得意色の意味も裏側から分かるようになります。
そもそも「似合わない」とは何が起きている状態か
顔まわりに置いた布は、光を反射して肌に色を返します。白い紙の上でトマトが赤く見えるのと同じで、肌の見え方は、隣にある色によって変わります。
つまり「似合わない」とは、布が返した光と、肌が持っている色の条件がぶつかっている状態です。肌の側に問題があるのではありません。同じ人が同じ日に着替えただけで印象が変わるのは、この反射の条件が変わったからです。
具体的には、次の三つのどれかが起きています。
- 肌の色みが強調される……黄みや赤みが持ち上がり、均一に見えていた肌がまだらに見える
- 陰影が濃くなる……目の下、小鼻の脇、口角の影が深く出て、輪郭が下に引っぱられて見える
- 顔が後ろに下がる……布のほうが強く発色し、顔の情報が相対的に弱くなる
この三つは、色のどの要素がずれたかで、どれが起きるかが決まります。
顔映りを決めている4つの物差し
パーソナルカラーの話は「青みか黄みか」に集約されがちですが、実際に顔映りを決めているのは四つの軸です。ブルベ夏が苦手にする色は、このどれかが外れています。
| 物差し | 何を見ているか | ブルベ夏が得意な位置 | 外れると顔に起きること |
|---|---|---|---|
| 黄みと青み(アンダートーン) | 色に混ざっている下地が黄寄りか青寄りか | 青み寄り | 黄みが強いと肌の黄みが持ち上がり、頬の色みがまだらに見える |
| 明度 | 色の明るさ。白に近いか黒に近いか | 中明度から高明度 | 暗すぎると陰影が濃くなり、明るすぎると顔の輪郭が飛ぶ |
| 彩度 | 色の鮮やかさ。灰色に近いか原色に近いか | 中彩度から低彩度 | 高すぎると布が主役になり、顔の血色が弱く見える |
| 清濁 | 色に灰色が混ざっているか、澄んでいるか | 濁り(スモーキー) | 澄みすぎると肌の質感との差が出て、顔だけ乾いて見える |
ブルベ夏の得意な位置をひと言でまとめると、青み寄り・中明度・低めの彩度・やわらかい濁りです。霧のかかった朝の景色、あじさい、シルバーの器。そういう色域です。
四つのうち一つだけ外れている色は、条件を整えれば十分着られます。二つ以上外れると、顔から離す設計が必要になります。三つ以上外れると、小物に回すのが現実的です。この記事は、その「いくつ外れているか」を数える読み方でできています。
ブルベ夏が苦手になりやすい色の全体像
まず一覧で見てください。左から、色、何が起きるか、着るときの条件です。○×ではなく条件で読んでいただきたいところです。
| 苦手になりやすい色 | 顔まわりで起きること | 着るときの条件 |
|---|---|---|
| 鮮やかなオレンジ | 黄みが肌に返り、頬の赤みがオレンジ寄りに転ぶ | ボトムスに回す。上に置くなら胸から下、顔との間に白かグレーを挟む |
| キャメル | 黄みと濁りが同時に来て、肌が一段くすんで見える | ローズベージュやグレージュに置き換える。コートなら中に淡いブルーを |
| マスタード | 黄み+中彩度で、口元の影が黄色く沈む | スカーフではなくバッグへ。着るならリップを青みローズで受ける |
| ビビッドレッド | 彩度が高く、唇と頬の色より布が強く出る | ラズベリーやローズレッドに寄せる。小面積なら顔まわりでも可 |
| ロイヤルブルー | 澄みすぎて肌の質感との差が出る | スモーキーブルーへ。着るなら襟から離れたデザインを選ぶ |
| 蛍光色(ネオンピンク等) | 光が強く返り、顔の輪郭が飛ぶ | 靴や小さなバッグに。トップスなら羽織りの下に隠す |
| 真っ黒 | 明度差が大きく、目の下と頬の影が濃く出る | ネイビー・チャコールへ置換。黒を着るなら首元に淡色を一枚 |
| ダークブラウン | 黄み+低明度で、顔が下に引っぱられて見える | ココアグレーやローズブラウンへ。ボトムスなら問題になりにくい |
| こっくりしたベージュ | 肌と明度が近すぎて、顔と服の境目が消える | グレージュへ。同系で揃えるならネックレスで境目をつくる |
| オリーブ・カーキ | 黄み濁りが強く、肌の血色が抜けて見える | セージグリーンやミントへ。パンツなら顔映りに影響しにくい |
| 純白(蛍光増白の強い白) | 明度が高く光を強く返し、顔の凹凸が飛ぶ | オフホワイト・ソフトホワイトへ。純白なら襟から離す |
| ゴールドの強い金属色 | 黄みの光が首元に集まり、肌がくすんで見える | シルバー・ホワイトゴールドへ。ゴールドは細い華奢なものを一点 |
この表を見ると、ブルベ夏の苦手はきれいに二方向に分かれているのが分かります。黄みの方向と、強さ(彩度と明度差)の方向です。以下、その二方向を順に分解します。
苦手の方向①|黄みが強い色で何が起きるか
オレンジ、キャメル、マスタード、ダークブラウン、オリーブ。これらに共通するのは、色の下地に黄が入っていることです。
ブルベ夏の肌は、下地に青みが差しているのが特徴とされます。青みの肌に黄みの光が返ると、二つの色が打ち消し合う関係になり、肌の色みが均一に見えなくなります。頬だけ赤みが強く出たり、目の下だけ黄色く沈んだり、というムラの出方です。
ここで大事なのは、黄みそのものが問題なのではなく、黄みの「強さ」が問題だという点です。同じ黄み系でも、灰色を混ぜて彩度を落とすと、肌との衝突は一気に弱まります。
| 黄み系の色 | 彩度の調整前 | 調整後(ブルベ夏が扱いやすい形) | 変化の理由 |
|---|---|---|---|
| オレンジ | 鮮やかなオレンジ | サーモンローズ、ブリック | 赤みと灰色が入り、青み肌との差が縮む |
| キャメル | 黄みの強いキャメル | グレージュ、ローズベージュ | 黄みの量が減り、明度だけが残る |
| マスタード | 鮮やかなマスタード | オリーブグレー、ペールイエロー | 彩度が下がり、顔に返る光が弱くなる |
| ブラウン | ダークブラウン | ローズブラウン、ココアグレー | 赤みと灰色で青み寄りに移動する |
| カーキ | 黄みの濃いカーキ | セージグリーン、フォググリーン | 濁りは残しつつ黄みだけを抜く |
この置き換えは、店頭でも使えます。同じ棚に並んでいる似た色のうち、灰色っぽく見えるほう、赤みが差しているほうを取る。それだけで、黄み系の色をブルベ夏の側に引き寄せられます。
苦手の方向②|彩度が高い色で何が起きるか
ビビッドレッド、ロイヤルブルー、ショッキングピンク、蛍光色。これらは青み寄りのものも多く、アンダートーンだけを見ると外れていません。それでも顔まわりで扱いにくいのは、彩度が高すぎるためです。
人の肌の彩度は、実はかなり低いところにあります。血色のいい頬でも、絵の具の赤とは比べものにならないほど淡い色です。そこに彩度の高い布を並べると、目は強いほうを主役として読みます。結果として、顔の情報が相対的に弱くなり、「顔だけ疲れて見える」という現象が起きます。
ブルベ冬がこの高彩度を得意にできるのは、肌と髪と瞳のコントラストが強く、布の強さに顔の側が拮抗できるためです。ブルベ夏は全体のコントラストがやわらかいので、布だけが強く出やすい。似合わないのではなく、強さの釣り合いが取れていないという説明のほうが正確です。
だから対処も単純で、布の強さを下げるか、顔の側の強さを上げるかのどちらかになります。
- 布を下げる……くすませた同系色に置き換える、面積を減らす、透ける素材にする
- 顔を上げる……リップの色を一段はっきりさせる、アイラインを入れる、髪に艶を出す
高彩度の服を着たい日にリップだけを整えると収まる、というのはこの理屈です。
苦手の方向③|明度差が大きい色で何が起きるか
真っ黒と純白は、どちらもブルベ夏が扱いにくい色として挙がります。正反対の色なのに同じグループに入るのは、肌との明度差が大きいという一点で共通しているからです。
顔のすぐ横に真っ黒があると、目は黒を基準に明るさを測ります。すると肌はその対比で明るく飛び、逆に目の下や小鼻の脇の影だけが濃く残ります。凹凸の情報が強調される状態です。
純白は逆で、白のほうが明るいため、肌が相対的に沈みます。加えて蛍光増白剤の入った白は青白い光を強く返すので、顔の凹凸そのものが平板に飛びます。
| 明度差の状態 | 顔に起きること | 整え方 |
|---|---|---|
| 顔の横に真っ黒 | 目の下と口元の影が濃く出る | チャコール・ネイビー・ダークグレージュへ置換 |
| 黒を着たまま整えたい | 影の濃さは変えられない | 首元にグレーかオフホワイトを挟む、パールを一連足す |
| 顔の横に純白 | 顔の凹凸が飛び、輪郭が弱く見える | オフホワイト・アイボリー寄りの白へ |
| 白黒の強い上下 | 顔の情報が分断されて見える | 間にグレーを一段挟み、三段のグラデーションにする |
| 上下とも濃色 | 全身が重く、顔だけが浮く | 顔まわりだけ明度を上げる(ストール、インナー) |
ブルベ夏に効くのは、明度を三段に分けるという考え方です。濃い・中間・淡いの三段があると、顔は中間の位置に置かれ、段差が急にならずに済みます。
それでも着たいときの5つの方法
ここがこの記事のいちばんの中身です。苦手な色を避けるのではなく、着るための手順を並べます。
方法1|顔から離す
いちばん確実で、いちばん簡単です。顔映りに影響するのは、おおよそ鎖骨から上に入る色です。そこから離れるほど、色の影響は急速に小さくなります。
- 鮮やかなオレンジのスカート+オフホワイトのブラウス……オレンジは膝まわりにあり、顔には届かない
- キャメルのパンツ+グレージュのニット……黄みは下半身にとどまる
- 黒のワイドパンツ+ラベンダーのシャツ……明度差は腰から下で起きる
「着られない色」と思っていたものの多くは、着る位置を間違えていただけです。クローゼットを見直すとき、この視点で仕分けると、手放す服はぐっと減ります。
方法2|面積を減らす
同じ色でも、面積が変わると顔に返る光の量が変わります。目安として、顔まわりに入る面積が手のひら一枚分より小さければ、色の影響はほとんど気になりません。
| 面積 | 具体例 | ブルベ夏が苦手な色を置けるか |
|---|---|---|
| 全身(セットアップ・ワンピース) | 全身キャメル | 難しい。得意色のストールか羽織りが必要 |
| 上半身全体(トップス・ニット) | オレンジのニット | 顔との間に一枚挟めば可 |
| 羽織りの外側(前を開ける) | キャメルのコート | 可。中を得意色にすると顔まわりは中の色になる |
| 下半身(スカート・パンツ) | 鮮やかな赤のスカート | 可。顔映りへの影響はほとんど出ない |
| 差し色(ベルト・スカーフの一部) | マスタードの柄の一部 | 可。柄に混ざっていれば単色より弱まる |
| 小物(バッグ・靴) | 黄みブラウンのバッグ | 可。金具の色だけシルバー寄りに |
| アクセサリー(ピアス・ネックレス) | ゴールド | 華奢なものを一点なら可 |
| リップ・チーク | オレンジ系リップ | 顔の中心なので影響が大きい。ローズ寄りに |
面積の話で見落とされやすいのが、前を開けた羽織りです。コートやカーディガンは面積が大きく見えますが、前を開ければ顔の正面に来るのは中の色になります。キャメルのコートを持っている方は、この使い方に切り替えるだけで出番が増えます。
方法3|間に得意な色を挟む
顔と苦手な色のあいだに、得意な色を一枚入れる方法です。物理的に光を遮るので、効果がはっきり出ます。
- 黒のジャケット+中にラベンダーのブラウス
- キャメルのコート+グレージュのマフラー
- オレンジのワンピース+スモーキーブルーのカーディガン
- ダークブラウンのニット+オフホワイトのシャツを襟だけ出す
挟むものは大きくなくて構いません。襟が見えるだけ、スカーフの端が見えるだけで、顔の直下の反射面は変わります。ブルベ夏の場合、挟む色はグレージュ、オフホワイト、ペールラベンダー、シルバーグレーあたりが扱いやすいところです。
方法4|質感を変える
同じ色でも、素材が違えば返る光が違います。ここは店頭で触って確かめられるので、覚えておくと確実です。
| 質感 | 光の返り方 | ブルベ夏との相性 | 苦手な色を着るときの使い方 |
|---|---|---|---|
| 透ける(シフォン、ボイル、オーガンジー) | 光を通すので色が薄まる | 得意 | 鮮やかな色でも透け素材なら顔まわりで扱える |
| 起毛(スエード、ネル、モヘア) | 光を吸収し、彩度が下がって見える | 得意 | 高彩度の色をやわらげる。真っ黒も起毛だと角が取れる |
| マット(コットン、リネン、ウール) | 素直に色が出る | 標準 | 色そのものの影響がそのまま出る。基準として考える |
| 光沢(サテン、エナメル、ラメ) | 光を強く反射する | 苦手寄り | 顔まわりでは影響が増幅する。ボトムスや小物へ |
| 硬い張り(デニム、キャンバス) | 面が均一に出る | 標準 | 濃色でも面が大きく見えるので、面積を意識する |
| ニットの粗い編み | 影ができ、色が均一に見えない | 得意 | 濃色の圧が減る。黒でもローゲージなら扱いやすい |
| メッシュ・レース | 下の色が透ける | 得意 | 苦手な色を下に、レースを上に重ねると中間色になる |
覚え方は簡単で、光を吸うものは得意、光を跳ね返すものは注意です。ブルベ夏が「シアー」や「ふわっとした素材」と相性がいいと言われるのは、どちらも光を弱めて返す性質を持っているからです。
方法5|色そのものを一段ずらす
好きな色の系統は変えずに、明度と彩度だけを調整する方法です。「オレンジが好き」なら、オレンジをやめるのではなく、青み寄りのオレンジを探します。
| 好きな色 | そのままだと | ブルベ夏寄りの選び直し |
|---|---|---|
| オレンジ | 黄みと彩度の両方が外れる | サーモンピンク、ブリック、テラコッタローズ |
| 赤 | 彩度が高すぎる | ラズベリー、ローズレッド、ワインレッド |
| 黄色 | 黄みの中心 | ペールイエロー、レモンシャーベット |
| 茶色 | 黄みと低明度 | ローズブラウン、ココアグレー、トープ |
| 緑 | 黄み濁りに寄りやすい | セージ、ミント、ブルーグリーン |
| 黒 | 明度差が大きい | チャコール、ダークネイビー、スレートグレー |
| 白 | 光を強く返す | オフホワイト、アイボリーグレー、ソフトホワイト |
| 金 | 黄みの光 | シルバー、ホワイトゴールド、くすんだピンクゴールド |
店頭でこれを実行するコツは、候補を二つ手に取って顔の横で見比べることです。単体で見ると分かりませんが、隣に置くと、どちらが顔の影を薄くするかは驚くほどはっきり見えます。
得意な色と苦手な色を並べて見る
ここまでの内容を、対比の形でまとめておきます。同じ色相でも、四つの物差しのどこにいるかで結果が変わることが分かります。
| 色相 | ブルベ夏が得意な位置 | 苦手になりやすい位置 | 分かれ目 |
|---|---|---|---|
| ピンク | ローズピンク、モーブ、くすみピンク | サーモン、コーラル、ショッキングピンク | 黄みが入るか、彩度が上がるか |
| ブルー | スモーキーブルー、ダスティブルー | ロイヤルブルー、ターコイズ | 濁っているか、澄んでいるか |
| グリーン | セージ、ミント、フォググリーン | カーキ、オリーブ、ビリジアン | 黄みの量と彩度 |
| パープル | ラベンダー、モーブ、藤色 | ビビッドパープル | 明度が高く濁っているか |
| イエロー | ペールイエロー、シャーベット | マスタード、山吹 | 彩度が抑えられているか |
| ブラウン | ローズブラウン、ココア、トープ | ダークブラウン、キャメル | 赤みと灰色が入っているか |
| グレー | ライトグレー、グレージュ、スレート | (ほぼ全域が得意) | 黄みグレーだけ注意 |
| 白 | オフホワイト、ソフトホワイト | 蛍光増白の純白 | 光の返し方 |
| 黒 | (得意色ではない) | 真っ黒 | 明度差の設計次第 |
| ネイビー | グレイッシュネイビー | インクブルー(澄んだ濃紺) | 濁りがあるか |
得意色の詳しい早見表はブルベ夏に似合う色(完全ガイド)にまとめてあります。この記事と往復して読むと、境目の感覚がつかみやすくなります。
小物なら着られるのか、という問題
「顔から離せばいい」と分かっても、バッグや靴の色まで考えるとキリがない、という声があります。結論から言うと、顔から30センチ以上離れた小物は、色の制約からほぼ自由です。
| 小物 | 顔からの距離 | 苦手な色を置けるか | 補足 |
|---|---|---|---|
| ピアス・イヤリング | 至近 | 金属色は影響が大きい | シルバー、ホワイトゴールド、パールが基準 |
| ネックレス | 至近 | 影響が大きい | 鎖骨より上は得意色で。長さで調整もできる |
| メガネのフレーム | 至近 | 影響が大きい | 黄みべっ甲より、グレー・スモーク・シルバー |
| スカーフ・ストール | 近い | 挟む色として使えば逆に有利 | 苦手な色を持つなら、顔に触れない巻き方で |
| 帽子 | 近い | つばの影で色が返るので影響あり | 顔に近い内側の色を見る |
| 時計 | 遠い | ほぼ自由 | ゴールドの時計は問題になりにくい |
| ベルト | 遠い | 自由 | キャメルのベルトは使いやすい定番 |
| バッグ | 遠い | 自由 | 好きな色を置ける場所。差し色に向く |
| 靴 | 最も遠い | 自由 | 鮮やかな色を試すならここから |
| ネイル | 手元 | 影響は限定的 | 顔の横に手を置く機会が多い方だけ意識を |
つまり、制約があるのは顔から鎖骨までの範囲だけです。その外側は好みで選んで構いません。パーソナルカラーを窮屈に感じている方は、この線引きを持っておくと楽になります。
職場・冠婚葬祭など、色を選べない場面
制服、黒の礼服、指定のユニフォーム。色を選べない場面はあります。その場合は、変えられるものだけを変えます。
| 場面 | 色は固定 | 変えられるところ | 具体策 |
|---|---|---|---|
| 黒の礼服(弔事) | 黒 | ストッキング、髪、肌の質感 | 顔まわりの艶を上げる。パールは弔事では一連まで |
| 黒の礼服(慶事) | 黒 | インナー、アクセサリー、コサージュ | 首元にグレージュかシルバーを入れる |
| 制服(紺・グレー) | 紺・グレー | インナー、スカーフ、リップ | 紺とグレーはブルベ夏の得意域。むしろ有利 |
| 制服(茶・ベージュ系) | 黄み系 | インナー、リップ、ピアス | リップをローズ寄りに。ピアスはシルバー |
| ユニフォーム(鮮やかな色) | 高彩度 | リップ、アイメイク | 顔の側の情報量を上げて釣り合わせる |
| 業界の慣習で黒スーツ | 黒 | ブラウス、ネックレス | 白ではなくオフホワイトかペールグレーを |
礼服の黒は避けようがありませんが、首元と耳元の二か所を整えるだけで、鏡に映る顔は変わります。ここは実際に試していただくと差が分かりやすいところです。
メイクとヘアで受けるという考え方
服の色を変えられないとき、顔の側で受ける方法があります。順番としては、リップ、チーク、髪の順に効きます。
- リップ……顔の中心にあるので、面積の小さささえ考えなくてよいほど効きます。ブルベ夏なら、青みローズ、モーブ、ラズベリー。詳しくはブルベ夏のリップに色の条件をまとめています。
- チーク……頬の色みが服に負けたときに足します。青みピンク、ローズ、コーラルは避けてローズ寄りへ。
- 髪色……面積が大きく、顔を囲むので影響が強く出ます。アッシュ系、グレージュ、ラベンダーアッシュ。ブルベ夏の髪色に系統ごとの違いを整理しています。
順番が大事です。苦手な色の服を着る日は、まずリップを一段はっきりさせる。それでも足りなければチーク。ここまでで多くの場面は収まります。
金属色は服より効くことがある
見落とされやすいのが、アクセサリーの金属色です。ピアスとネックレスは顔から数センチのところにあり、しかも金属は光を強く反射します。服の色を整えるより、金属色を替えたほうが変化が大きいことも珍しくありません。
| 金属色 | 返る光 | ブルベ夏との関係 | 使い方 |
|---|---|---|---|
| シルバー | 青白い光 | 得意 | 基準の金属色。迷ったらこれ |
| ホワイトゴールド | 青白く柔らかい光 | 得意 | シルバーより上品に見えやすい |
| プラチナ | 落ち着いた白い光 | 得意 | 通年で使える |
| パール(白・グレー) | 拡散する柔らかい光 | 得意 | 顔まわりの明度を上げたいときに |
| ピンクゴールド | 赤みのある光 | 条件つきで可 | くすんだピンクゴールドなら扱いやすい |
| イエローゴールド | 黄みの強い光 | 苦手寄り | 華奢なチェーン一本、または顔から離す |
| 真鍮・アンティークゴールド | 黄み+濁り | 苦手寄り | バッグの金具、ベルトのバックルなら影響は小さい |
ゴールドのアクセサリーを持っている方は、手放す前に細さと本数を調整してみてください。太いチェーンのゴールドは黄みの光を大きく返しますが、髪の毛ほどの細さのチェーンなら、返る光の量は大幅に減ります。
季節ごとに、扱いやすさは変わる
同じ色でも、季節によって顔映りは変わります。日光の色温度と、まわりに置かれる色が変わるためです。
- 春……まわりが明るくなるので、淡い色が浮きにくくなります。ブルベ夏には有利な季節です。
- 夏……日差しが強く、白の反射が増えます。純白より、オフホワイトやペールグレーのほうが顔が落ち着きます。
- 秋……街の色が黄み側に寄るため、キャメルやブラウンが目立ちます。ローズブラウンやトープに置き換えると、季節感を保ったまま顔映りが安定します。
- 冬……黒とダークトーンが増えます。全身が濃くなりやすいので、顔まわりにグレーかオフホワイトを一枚入れる習慣をつけると助かります。
季節ごとの装いの組み立てはブルベ夏の秋コーデにもまとめていますので、秋の色に迷う方はあわせてご覧ください。
年代によって、同じ色でも結果が変わる
肌は年齢とともに、水分量と反射の仕方が変わります。若いときに問題なく着られていた色が急に扱いにくくなるのは、肌の側の条件が動いたからです。
| 年代 | 肌の側の変化 | 苦手な色の出方 | 対応 |
|---|---|---|---|
| 20代 | 反射が均一で影が出にくい | 多少ずれても目立ちにくい | 好きな色を広く試せる時期 |
| 30代 | 目の下の影が出はじめる | 濃色の影響が出やすくなる | 顔まわりの明度を意識しはじめる |
| 40代 | 乾燥で光が拡散しにくくなる | 黄み系のくすみが出やすい | 質感(艶)で受ける割合を増やす |
| 50代以降 | 髪の明度が上がり顔まわりが変わる | 明度差の影響が大きくなる | 濃色は下半身へ、顔まわりは中明度に |
年代による移り変わりはパーソナルカラーは年齢で変わるのかで詳しく扱っています。診断結果は変わらなくても、扱いやすさは変わる——という整理をしています。
診断結果に納得できないときの読み方
「ブルベ夏と言われたけれど、オレンジを着ても人からよく言われる」というご相談は少なくありません。これは診断が誤っているというより、次のどれかであることが多いところです。
- 境目のタイプ……サマーとオータム、サマーとウィンターの中間にいる方は、隣のシーズンの色も扱えます。中間タイプの考え方にまとめています。
- 顔から離れた場所で着ている……本人は「オレンジを着ている」と思っていても、実際はスカートやバッグで、顔映りには影響していない
- 質感で受けている……くすんだ素材や透ける素材を選んでいて、色の影響が弱まっている
- メイクで受けている……リップとチークが服の色を受け止めている
いずれにしても、「診断が間違っている」と結論づける前に、条件のほうを確認してみてください。診断結果がしっくりこないときにも、確認の手順を書いています。
よくある誤解を三つ
誤解1|苦手な色は着てはいけない
そうではありません。パーソナルカラーは、顔まわりで何が起きるかを予測する道具であって、許可証ではありません。予測できれば、対処もできます。
誤解2|得意な色だけで揃えると良い
得意色だけの装いは色の幅が狭くなり、単調に見えることがあります。苦手な色を離れた場所に置くことで、全体に奥行きが出ます。むしろ上手な方ほど、苦手色を意図的に混ぜています。
誤解3|似合わない色を着ると失礼になる
色は礼儀の話ではありません。装いの礼儀は、場に合った形と清潔感で決まります。色は、その上で自由に選べる部分です。
骨格タイプが違うと、同じ色でも面積が変わる
色の話をしているのに骨格が出てくるのは唐突に思えるかもしれませんが、理由があります。骨格タイプによって、似合う服の形が変わり、形が変わると顔まわりに入る布の面積が変わるからです。同じ色でも、面積が違えば顔に返る光の量が違います。
| 骨格タイプ | 顔まわりに入りやすい布の量 | 苦手な色の出方 | 対応 |
|---|---|---|---|
| ストレート | 首元が詰まると面積が増える | 濃色と高彩度の影響が出やすい | Vあきや開襟で、色の入る面積そのものを減らす |
| ウェーブ | 装飾やギャザーで顔まわりが賑やかになりやすい | 光沢のある素材で高彩度が増幅する | 透ける素材、細いフリルにして光を弱める |
| ナチュラル | 大きめの襟や厚みのある素材で面積が増える | 黄み系の濃色が重く出やすい | 粗い編みや起毛で色の強さを吸わせる |
ストレートの方が「黒が重く見える」と言うとき、多くは色ではなく、首元の詰まりで面積が増えていることが原因です。同じ黒でも、開襟のシャツに変えると印象が変わります。骨格ごとの形の選び方は骨格タイプの比較にまとめています。
写真に写る日は、条件がひとつ増える
写真は、肉眼より色の差を強く出します。フラッシュは青白い光を足し、スマートフォンの自動補正は彩度を上げます。つまり、写真では苦手な色の影響が実物より大きく出ると考えておくと安全です。
- 集合写真、記念撮影のある日……顔まわりは得意色に寄せておく
- 屋外の日中……日光は色温度が高く、青み寄りに写るのでブルベ夏には有利
- 室内の電球色……黄みの光が足されるので、黄み系の服はさらに黄みが強く出る
- 蛍光灯の下……緑みが乗りやすい。カーキやオリーブはとくに影響を受ける
写真の予定がある日だけ顔まわりの色を選び直す、という運用でも十分です。毎日を厳密に管理する必要はありません。
手持ちの服を仕分けるときの基準
診断を受けた直後に「持っている服を全部見直さなければ」と考える方が多いのですが、手放す前にこの順で確認してみてください。
| 確認 | 質問 | 手放さなくてよいケース |
|---|---|---|
| 1 | 顔まわりに来る服か | ボトムス・アウター・小物なら、そのまま使える |
| 2 | 前を開けて着られるか | 羽織りなら、中を得意色にすれば顔映りは変わる |
| 3 | 間に一枚挟めるか | インナーやスカーフで受けられるなら残す |
| 4 | 質感が光を吸うか | 起毛・透け・粗い編みなら、色の影響は弱い |
| 5 | 面積を減らせるか | 柄の一部、差し色として使えるなら残す |
| 6 | 思い入れがあるか | 気分が上がる服は、それ自体が顔映りに効く |
この六つを通しても残らなかった服だけを手放す、という順番にすると、クローゼットが必要以上に減りません。実際にやってみると、手放す判断になる服はごくわずかです。
好きな色との付き合い方
最後に、いちばん大事なことを書きます。**好きな色は、それを着ているときの表情を変えます。**顔映りの計算だけで選んだ服より、好きな色を着た日のほうが良く見える、ということは実際に起こります。
ですから、この記事の内容は「好きな色をあきらめる根拠」としては使わないでください。使い方はその逆で、好きな色を装いに入れるための手順書です。
- 好きな色がオレンジなら、スカートで着る
- 好きな色が黒なら、首元にグレーを挟んで着る
- 好きな色がゴールドなら、細いチェーンを一本だけ着ける
- 好きな色がビビッドなら、透ける素材で探す
どれも、色を捨てていません。置き方を決めているだけです。パーソナルカラーは、選択肢を狭めるためではなく、増やすために使うものだと考えています。
迷ったときの3ステップ
最後に、店頭やクローゼットの前で使える判断手順をまとめます。
| 手順 | 見るところ | 判断 |
|---|---|---|
| 1|物差しを数える | 黄み・明度・彩度・清濁のうち、いくつ外れているか | 1つなら顔まわりで可、2つなら条件つき、3つ以上は顔から離す |
| 2|置く場所を決める | 顔から鎖骨までに入るか、それより下か | 上に置くなら間に一枚挟む。下なら自由 |
| 3|質感を確認する | 光を吸うか、跳ね返すか | 跳ね返す素材なら、面積を一段小さくする |
この三つを順に通すと、「着られる/着られない」ではなく「どう着るか」に答えが変わります。それが、この記事でいちばんお伝えしたかったことです。
まとめ
- ブルベ夏が苦手にしやすいのは、黄みが強い色と、彩度・明度差が大きい色の二方向
- 起きているのは肌の側の問題ではなく、布が返す光と肌の条件の関係
- 外れている物差しの数を数えると、対処の重さが決まる
- 顔から離す、面積を減らす、間に得意色を挟む、質感を変える、色を一段ずらす——この五つで多くは解決する
- 顔から鎖骨までの範囲以外は、色の制約からほぼ自由
- 服の色を変えられないときは、リップと金属色の二か所で受ける
好きな色をあきらめる必要はありません。置く場所と面積と質感を変えれば、たいていの色は装いに入ります。似合う色を知ることと、好きな色を着ることは、両立します。
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よくある問い
- Q. ブルベ夏が苦手になりやすい色は何ですか?
- 大きく四つの系統があります。黄みの強い暖色(オレンジ、キャメル、マスタード)、彩度の高い原色(ビビッドレッド、ロイヤルブルー)、明度の低い濃色(真っ黒、ダークブラウン)、そして濁りのない澄んだ蛍光色です。共通しているのは、ブルベ夏の得意な「青み・中明度・やわらかい濁り」から、どれか一つ以上の軸が大きく外れている点です。
- Q. なぜ似合わない色を着ると顔色が沈んで見えるのですか?
- 顔まわりの布は、光を反射して肌に色を返しています。黄みの強い色は肌の黄みを持ち上げ、青みの肌下地との差を目立たせます。彩度の高い色は肌の血色より強く発色するため、相対的に肌のほうが平板に見えます。明度の低すぎる色は影を濃くし、目の下や口元のくぼみを強調します。顔の造作ではなく、隣に置いた色との関係で起きている現象です。
- Q. ブルベ夏に黒は本当に似合わないのですか?
- 着られないという意味ではありません。ブルベ夏は明度差の大きい組み合わせが得意ではないため、顔のすぐ横に真っ黒があると、肌との段差が強く出やすい傾向があります。ネイビー、チャコール、ダークグレージュに置き換えるか、黒を使うなら胸から下に配置し、顔まわりにグレーや白を一枚挟むと収まります。喪服のように黒が決まっている場面では、パールやシルバー、明るいストッキングで顔まわりの明度を上げる方法があります。
- Q. 苦手な色をどうしても着たいときはどうすればいいですか?
- 五つの手があります。顔から離す(ボトムスや靴に回す)、面積を減らす(差し色や小物にする)、間に得意な色を挟む(インナーやストールを一枚入れる)、質感を変える(マットではなく透ける素材、光沢を抑えたもの)、明度を寄せる(同じオレンジでもくすませたテラコッタにする)。この記事の後半で、それぞれの具体的な使い方をまとめています。
- Q. ブルベ夏がオレンジを着たいときはどうしますか?
- まず色の選び直しから考えます。鮮やかなオレンジではなく、赤みと濁りを足したブリックやサーモンローズなら、青み寄りの肌ともなじみやすくなります。それでも鮮やかなオレンジを着たいときは、スカートやパンツに回して顔から離し、トップスにグレーやオフホワイトを置きます。小さなバッグやサンダルであれば、顔映りへの影響はほとんど出ません。
- Q. 似合わない色を着ていると言われたことがあります。着るのをやめたほうがいいですか?
- やめる必要はありません。パーソナルカラーは「着てよい色のリスト」ではなく、顔まわりで何が起きるかを予測するための道具です。好きな色は、置く場所と面積と質感を調整すれば装いに入れられます。むしろ、得意な色だけで揃えた装いは変化に乏しくなりやすいので、苦手な色を意識して混ぜたほうが仕上がりが立体的になります。
- Q. 仕事で制服やドレスコードがあり、色を選べません。
- 顔から近い順に、変えられるものを探します。インナー、スカーフ、ネックレス、ピアス、メガネのフレーム、リップの色。この五つのうち一つでもブルベ夏の得意色に寄せると、顔まわりの反射が変わります。とくに効くのは首元に入る面積の小さい布と、耳元の金属色です。制服の色そのものを変えられなくても、顔に返る光は変えられます。
- Q. ブルベ夏とブルベ冬で、苦手な色は違いますか?
- 違います。ブルベ冬は彩度の高い澄んだ色が得意なので、鮮やかな赤やロイヤルブルーは苦手にはなりません。冬が苦手にしやすいのは、くすんだベージュやマスタードのような黄み濁りの色です。反対にブルベ夏は、くすみは得意で鮮やかさが苦手という関係になります。同じ青み系でも、苦手の中身が反転している点が重要です。
— メグラシ編集部






