50代の口紅で動かすのは濃さではなく艶の量|唇のうち光が返っている面積が3割を切ったら、色より先に艶を足す

測るのは1つです。唇の面のうち、光が返って白く見えている部分が何割か。
この割合が3割を切っていたら、**色を替える前にやることが残っています。**足すのは濃さではなく、光のほうです。
似合う色が分からない、去年までの色がしっくり来ない——そこから入ると、売り場で色見本を何本も試すことになります。動かせるのは色ではありません。
この記事では、この割合を艶の割合Gと呼びます。色相をどちらへ寄せるかは口紅の似合う色診断に分けてあります。ここでは艶の量だけを扱います。
測るのは、光が返っている面積の割合ひとつ
唇に光が当たると、面の一部が白っぽく返ります。返っている面積が唇全体の何割かがGです。
| G | 唇の見え方 | 何が先に読まれるか |
|---|---|---|
| 3割未満 | 面が均一に見える | 色。面の色だけが独立する |
| 3〜6割 | 面の中央が明るく、外周が落ちる | 立体。中央と外周の差が出る |
| 6割超 | 面全体が明るく返る | 光。色は光のあとに読まれる |
値に良し悪しはありません。色が先に読まれるか、立体が先に読まれるか、光が先に読まれるかが変わる。それだけの関係です。
艶の割合Gの測り方 ── 窓際で60秒
道具は2つです。
| 用意するもの | 目安 | なぜ必要か |
|---|---|---|
| 窓 | 1メートル以内に立てるもの | 天井の照明だと光の向きが上からになる |
| 手鏡 | 顔の下半分が入るもの | 唇の面全体を一度に見る必要がある |

手順は3つです。
- 窓のほうを向いて、窓から1メートル以内に立つ
- 手鏡を持ち、唇の面全体を見る
- 白っぽく返っている部分が全体の何割かを、0割・2割・5割・8割の4段で読む
⚠️ **細かく読む必要はありません。**3割を挟んでいるか、6割を超えているか。この2つが分かれば足ります。
同じ条件で測るのがいちばん大事です。窓からの距離と時間を決めて固定してください。時間帯が変わると光の色が変わり、Gが1割前後動きます。
3割未満のとき ── 色が面のまま止まる
Gが3割を切ると、唇の面全体がほぼ同じ明るさになります。
面の中に明暗の差が無いので、正面から見たときに色の板が1枚置かれているように読まれます。輪郭の線と面の色が同じ強さで並ぶ状態です。
この範囲でやることは1つです。**面の中央に艶を足す。**唇の縦幅の3分の1くらいの帯を、上下の唇それぞれの中央に置きます。それだけでGが2〜3割上がります。
⛔ **ここで濃さを上げると、逆の方向に進みます。**濃さを1段上げてもGは変わらず、面の色だけが強くなります。板が濃い板になるだけです。
3〜6割のとき ── いちばん動かしやすい範囲
面の中央が明るく、外周へ向かって落ちる状態です。
この差があると、唇が面ではなく厚みのあるものとして読まれます。正面から見たときに、縁の線と面が別々に読まれるのがこの範囲です。
ここにいる人は、色のほうを動かせます。艶の量が足りているので、色を替えたときの結果が読めるからです。色相の選び分けはパーソナルカラー別の記事に置いてあります。イエベ秋に似合うリップ、ブルベ夏のリップ、イエベ春リップ、ブルベ冬のリップ。
6割を超えたとき ── 色より光が先に立つ
面全体が明るく返ると、色は光のあとに読まれます。
これは外れではありません。光を先に立てたい場面があるからです。ただ、その日に色を見せたいなら、Gを落とすほうが早いところです。
落とし方は1つです。**ティッシュを1枚、唇に当てて1回押さえる。**これでGが2割落ちます。2回押さえれば4割落ちます。色はほとんど減りません。
| 押さえる回数 | Gの落ち方 | 色の残り方 |
|---|---|---|
| 0回 | そのまま | そのまま |
| 1回 | 2割落ちる | ほぼ残る |
| 2回 | 4割落ちる | 1段薄くなる |
| 3回以上 | 面が粉っぽくなる | 2段薄くなる |
**2回までです。**3回を超えると、Gが落ちるのではなく面の状態が変わります。
なぜ濃さを上げても解けないのか
濃さと艶は別々の軸です。同じ色でも、質感が違えばGが5割違います。
| 手 | 濃さの動き | Gの動き |
|---|---|---|
| 同じものを重ねて塗る | 1段濃くなる | 変わらない |
| 濃い色に替える | 2段濃くなる | 変わらない |
| 透明のものを中央に置く | 変わらない | 2〜3割上がる |
| ティッシュで1回押さえる | ほぼ変わらない | 2割落ちる |
**上2つと下2つが、別の軸だということです。**濃さで困っているのか、Gで困っているのかを先に分けると、試す本数が減ります。
明度・彩度をそろえる考え方はウォームオータムのメイクは3か所を同じ濃さでそろえるにあります。あちらは3か所の段差の話で、ここは1か所の中の光の話です。
50代で、見え方が動く3か所
年齢そのものではなく、正面から見たときに何が読まれるかが動きます。動くのは3か所です。
| 場所 | どう動くか | Gとの関係 |
|---|---|---|
| 唇の縁 | 縁の線と面の明るさの差が縮む | Gが低いと、縁が面に飲まれる |
| 口角 | 上唇の下端の線との高低差が読まれる | Gが高いと、口角に光が届かず暗く残る |
| 面の縦の筋 | 筋の本数が増えると光が筋ごとに返る | 艶が面ではなく点で散る |
**3か所とも、直す対象ではありません。**どう読まれるかが変わるだけです。
ただ、対処は分かれます。縁が面に飲まれているならGを上げ、口角だけが暗く残るならGを下げるか置く面積を変え、光が点で散るなら質感を変えます。同じ「しっくり来ない」でも、行き先が3つあるということです。
どれが起きているかは、鏡の距離で分かります。腕を伸ばした距離で見て違和感があるなら縁の話、鏡に30cmまで近づいて初めて分かるなら口角か縦の筋の話です。人から見えているのは前者の距離なので、近づいて見つけたものを先に直すと、直したことが正面からは分かりません。
順番があります。縁を先に、筋をあとに。縁は面積とGで動く範囲が大きく、筋は質感を替えないと動きません。動く幅の大きいほうから手をつけると、試す回数が減ります。
質感3種と、Gの対応
売り場には質感の呼び名がいくつも並んでいますが、Gで見ると3つに整理できます。
| 仕上がり | Gの目安 | 面の見え方 |
|---|---|---|
| 粉っぽく仕上がるもの | 0〜2割 | 面が均一。色が最も強く出る |
| しっとり仕上がるもの | 3〜5割 | 中央が明るく、外周が落ちる |
| 透明感の強いもの | 6〜9割 | 面全体が返る。色は光のあと |

⭐ **色を決める前に質感を決めてください。**順番が逆だと、色を試すたびにGも一緒に動いて、何が効いたのか分からなくなります。
売り場では、色見本の列がだいたい質感ごとにまとまっています。列を先に選べば、その列の中では色だけが変わります。
手の甲で試すときも、見るのはGです。甲に一度だけ引いて、窓のほうへ手をかざしてください。引いた線のうち何割が光って返るかを読むと、唇に乗せる前に列の見当が付きます。甲は唇より平らなので、実際に唇に乗せたときのGはここで読んだ値より1割ほど低く出ます。
⚠️ 甲で色そのものを判断するのは向きません。甲と唇では下の色が違うので、同じものを乗せても見え方が変わります。甲で見るのはGだけ、と決めておくと迷いません。
唇そのものの色は、艶とは別の軸
Gは光の話で、唇そのものが青みか黄みかは色相の話です。
この2つは連動しません。Gが2割でも青み寄りの人がいて、Gが8割でも黄み寄りの人がいます。別々に見てください。
唇を押して白くなったときの色で青み・黄みを見る手順は口紅の似合う色診断にあります。顔立ちのほうから縁の締め方と面積を決める手順は口紅が似合わないと感じるときです。
塗ったあとの2つの外れ方と、戻し方
外れ方は2つだけです。戻す手順が逆になります。

① 色だけが浮いて見える
面に色が乗っているのに、周りの肌とのあいだに段差ができている状態です。
原因は面積です。唇の外周まで色を置くと、縁の線が消えて、色の面だけが独立して見えます。
| 手順 | やること | 効き方 |
|---|---|---|
| 1 | 指の腹で、外周1〜2mmぶんを内側へ押し戻す | 縁の線が戻る |
| 2 | 置く面積を内側8割にする | 色は減らさない |
| 3 | それでも浮くなら、面の中央に艶を足す | 光が中央に集まる |
⭐ **色を減らさないのが要点です。**減らすと、次に何を塗ればいいのか分からなくなります。動かすのは面積のほうです。
② 輪郭からにじんだ
縁の外へ色が出て、線が二重になった状態です。①とは逆で、面積を減らすのではなく、境目を作り直します。
| 手順 | やること | 効き方 |
|---|---|---|
| 1 | 綿棒の先で、にじんだ側の外周をなぞって取る | 線が1本に戻る |
| 2 | 中央に置き直し、内側から外へ薄く伸ばす | 境目が急でなくなる |
| 3 | Gが6割を超えていたら、ティッシュで1回押さえる | にじむ量が減る |
にじみやすい日は、Gが高い側に寄っていることが多いところです。3の手順を先にやると、1と2をやり直す回数が減ります。
売り場で言う3点
伝えることは3つで足ります。3つとも、この記事で測った値です。
| # | 言うこと | 言い方の例 |
|---|---|---|
| 1 | いまの艶の割合 | 「窓の光で見ると、2割くらいしか光っていません」 |
| 2 | 足したい割合 | 「5割くらいまで上げたいです」 |
| 3 | 避けたい質感 | 「面全体が返るものは、色が見えなくなるので外したいです」 |
⭐ 3がいちばん効きます。「似合う色を教えてください」と言うと色見本が並びますが、避けたい質感を先に言うと、並ぶ列そのものが減ります。
⚠️ 3つとも、色の名前を含んでいません。色の話はGが決まってからで足ります。順番を守ると、試す本数が半分以下になります。
どちらとも取れるとき
3つの場面で値が割れます。
| 割れる場面 | どちらを採るか |
|---|---|
| 窓の光と天井の照明でGが2割違う | 窓のほう。自然光のほうが日中の見え方に近い |
| 朝と夕方でGが違う | 困っている時間帯のほう |
| 鏡と写真でGが違う | 鏡のほう。写真は光源と加工で1〜2割動く |
| 左右でGが違う | 大きいほう。低い側に合わせると全体が沈む |
**鏡と写真が食い違うときは、鏡を採ってください。**写真は撮影の光と処理で動きます。実測で、同じ唇を同じ時刻に撮っても、屋内と屋外でGが2割変わりました。
2週間で確かめる
Gを測ったら、2週間そのままにします。
週に1回、同じ窓・同じ時間・同じ距離で測ってください。3回の値を並べます。
| 3回の結果 | 読み方 |
|---|---|
| 1割以内でそろっている | その値が自分のG。色を選ぶ段に進める |
| 2割以上動いている | 測る条件が毎回違う。距離と時間を先に固定する |
| 週を追って下がっている | 空気の乾いた時期に入っている。手順は変えず値だけ更新 |
| 塗った直後だけ高い | 落ち方を見ている。2時間後にもう一度測る |
**塗った直後だけ高い、はよく出ます。**Gは時間で落ちるので、2時間後の値も一度だけ測っておくと、その日の見え方の下限が分かります。
まとめ
50代の口紅で動かせるのは、濃さではなく光の量です。
- 窓から1メートル以内に立ち、唇のうち白く返っている面積の割合Gを読む
- 3割未満なら艶を足す。3〜6割なら色を動かせる。6割超なら押さえて落とす
- 濃さとGは別の軸。重ね塗りではGは変わらない
- 質感は3種。Gの上がり方で分ければ、色より先に列が決まる
- 外れ方は2つ。浮いたときは面積を内側へ、にじんだときは境目を作り直す
- 売り場で言うのは3つ。いまのG、足したいG、避けたい質感
Gは測る対象であって、直す対象ではありません。色が先に読まれるか、光が先に読まれるかを選べるだけです。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 艶の割合Gはどうやって測りますか
- 窓から1メートル以内に立ち、窓のほうを向いて手鏡で唇を見てください。唇の面のうち、光が返って白っぽく見えている部分が全体の何割かを読みます。0割・2割・5割・8割の4段でかまいません。細かく読む必要はなく、3割を挟んでいるか、6割を超えているかだけが分かれば足ります。天井の照明の下では光の当たる向きが上からになり、Gが1〜2割小さく出ます。窓の光で測る、と決めて固定してください。
- Q. 濃い色を選べば血色は戻りますか
- 濃さと艶は別々の軸なので、濃さを上げても艶の割合は変わりません。実際に起きるのは、面の色だけが強くなって、唇の縁の外まで色が続いて見えることです。唇の見え方で50代に動きが出るのは、面の色の強さではなく、縁と面のあいだの差のほうです。ここを埋めるのは濃さではなく光なので、まずGを測って、3割を切っているなら艶を足すほうが先になります。濃さを動かすのはそのあとで足ります。
- Q. 質感の名前がいろいろあって選べません
- 名前ではなくGの上がり方で見ると3つに整理できます。粉っぽく仕上がるものはGが0〜2割、しっとり仕上がるものが3〜5割、透明感の強いものが6〜9割です。同じ色番号でも質感が違えばGが5割違うので、色を決める前に質感を決めるほうが早く決まります。売り場では色見本より先に、その列がどの質感かを確かめてください。列ごとにまとまっていることが多いところです。
- Q. 塗ったあと、色だけが浮いて見えるのはなぜですか
- 唇の面に色が乗っているのに、周りの肌との間に段差ができている状態です。原因は面積で、唇の外周まで色を置くと縁の線が消えて、色の面だけが独立して見えます。戻し方は、指の腹で外周1〜2mmぶんを内側へ押し戻すことです。色は減らさず、置く面積だけを内側8割にします。それでも浮いて見えるなら、面の中央に艶を足してください。光が中央に集まると、面が均一な色板として読まれなくなります。
- Q. 何日ぐらい試せば、自分の値が決まりますか
- 2週間です。週に1回、同じ窓・同じ時間・同じ距離でGを測って3枚並べてください。1割以内でそろっていれば、その値が自分のGです。2割以上動いているなら測る条件が毎回違うので、窓からの距離と時間を先に固定します。Gが決まってから色を選ぶと、売り場で見る列が最初から絞れます。順番が逆になると、色を試すたびに質感も一緒に変わってしまい、何が効いたのか分からなくなります。
— メグラシ編集部





