無料の強み診断の結果がぶれるとき|言葉で確かめず、直近2週間の行動3件と突き合わせる

結果の言葉を、別の言葉で確かめようとしないでください。 自己申告式の診断を、自己申告で検算すると堂々巡りになります。
材料を変えます。直近2週間に実際にやったこと3件。 結果に出た言葉が、その3件のうち何件に現れているかを数えます。
2件以上で採用、1件で保留、0件なら不採用。 採用できなかった言葉は捨ててかまいません。
この記事は、その数え方と、採用した言葉を装いの1点に落とすところまでを書きます。所要は、記録を書く時間を含めて30分ほどです。
なぜ自己申告の設問はぶれるのか
「あなたは計画を立てるほうですか」という設問に、場面は書かれていません。
仕事を思い浮かべるか、家のことを思い浮かべるかで答えは変わります。しかも、直前に何をしていたかで思い浮かぶ場面が変わります。 だから同じ人が同じ設問に答えても、日によって結果が動きます。
設問を増やしても解決しません。場面が書かれていない設問が増えるだけです。入力の種類を変えるしかありません。
検算の材料|行動3件の選び方
3件を選ぶ条件は次の3つです。
| 条件 | なぜ必要か |
|---|---|
| 日付が特定できる | 特定できないものは複数の記憶が混ざっている |
| 自分が決めたこと | 指示されてやったことには自分の判断が現れない |
| 結果が残っている | 残っていないものは後から書き換えやすい |
直近2週間から選びます。3件そろわなければ、期間を1か月に広げてかまいません。広げるより、条件を緩めるほうが危険です。
3件の書き方|1件につき3行
書式を決めておくと、あとで照合しやすくなります。
1行目に状況。いつ、どこで、何が起きていたか。2行目にしたこと。動詞で書く。3行目にそのとき何を優先したか。2つの選択肢のうちどちらを取ったかを書きます。
3行目がいちばん大事です。何かを選んだということは、何かを選ばなかったということなので、そこに判断が出ます。
「早さと丁寧さで、早さを取った」「その場の合意と、後の手戻りの少なさで、後者を取った」。この粒度で書ければ十分です。
書けないときは、選ばなかったほうから書いてみてください。 そのときやらなかったこと、断ったこと、後回しにしたこと。捨てたものは覚えていることが多く、そこから逆にたどると、何を取ったのかが書けます。
照合|言葉を動詞に直してから数える
結果に出た言葉を、そのまま照合してはいけません。名詞のままだと何にでも当てはまります。
動詞に直します。
- 「柔軟性」→「途中で決めたやり方を変えた」
- 「継続力」→「同じことを2週間で3回以上やった」
- 「調整」→「対立していた条件をすり合わせた」
動詞に直したときに、自分でも何をすることか説明できない言葉は、照合する前に捨てて問題ありません。
数え方と判定
動詞に直した言葉が、3件の記録の中に現れているかを見ます。
- 3件中2件以上 → 採用
- 1件 → 保留。次の2週間でもう3件書いて、合計6件で数え直す
- 0件 → 不採用。その言葉は捨てる
複数の言葉が結果に出ている場合、言葉ごとに別々に数えます。 まとめて「当たっている」「外れている」と判断しないでください。3つのうち1つだけ採用、という結果は普通に起きます。
どちらとも取れるとき①|場面が偏っている
3件とも仕事の話、あるいは3件とも家の話。この場合、採用した言葉はその場面での話にとどまります。
対処は、場面を分けて数えることです。仕事から2件、それ以外から2件、合計4件にする。両方の場面で現れた言葉だけを採用し、片方だけの言葉は「その場面では」という但し書きをつけて残します。
但し書きは弱い結論ではありません。どこで効く言葉なのかが分かるぶん、使いやすくなります。
どちらとも取れるとき②|行動が思い出せない
2週間分を思い出せない場合、記録のあるところから探します。予定表、送ったメッセージ、買い物の履歴。
それでも3件そろわないなら、これから2週間、記録を取ってから検算してください。 思い出せないまま無理に書くと、結果の言葉に引っ張られた作り話になります。
作り話は必ず結果と一致するので、検算の意味がなくなります。一致しない可能性がある材料でなければ、検算にはなりません。
どちらとも取れるとき③|複数の言葉が全部2件で並んだ
結果に3つの言葉が出て、どれも2件で並ぶことがあります。優劣がつきません。
このときは、3行目、つまり「何を優先したか」の行だけを読み返します。 3件を通して繰り返し出てくる優先の向きが1つあるはずです。その向きに近い言葉を1つだけ選びます。
選べなければ、3つとも保留にして次の3件を待ってかまいません。急いで1つに絞る必要はありません。 言葉が3つ残っている状態は、何も分かっていない状態とは違います。3つとも行動で裏が取れているなら、どれを使っても外れないということです。
設問に答え直すなら、場面を先に固定する
もう一度診断を受け直したいなら、受け方を変えてください。答える前に、場面を1つ決めて紙に書きます。
「平日の仕事の場面で」と決めたら、全部の設問をその場面で答えます。途中で家のことを思い浮かべない。思い浮かんだら、その設問は飛ばして空欄にします。
同じやり方で、別の場面でもう一度答えます。2つの結果を並べて、両方に出てきた言葉だけを候補にしてください。 片方だけに出た言葉は、その場面限定の話です。
場面を固定するだけで、同じ人が同じ日に答えても結果が変わる、という現象はかなり減ります。設問の作りを変えられなくても、答え方は変えられます。
採用した言葉を、見せたい印象に言い換える
ここから装いの話になります。採用した言葉を、そのまま服に変換することはできません。一段挟みます。
「その場面で、相手にどう受け取られていると進みやすかったか」 を1行で書きます。
「早く決める人だと思われていると進みやすかった」「落ち着いて聞く人だと思われていると進みやすかった」。この粒度です。
3件の記録から書くので、想像ではなく実際に起きたことに基づいた1行になります。
印象を、装いの3要素のどれか1つに落とす
書いた1行を、次の3つのどれか1つに落とします。
| 要素 | 何を変えるか | 効きやすい印象 |
|---|---|---|
| 素材 | 表面の硬さ、光の返り方 | 落ち着き・軽さ |
| 輪郭 | 直線寄りか曲線寄りか | はっきり・やわらかさ |
| 面積 | 上下の見え方の配分 | 動きやすさ・安定 |
変えるのは1つだけです。 3つとも変えると、印象がまとまるどころか散ります。
どれを選ぶか迷ったら、いちばん変えやすいところにしてください。手持ちで替えがきくところから始めるほうが、続きます。
変えたあとの検算|2週間後に同じことをする
装いを1点変えたら、2週間後にもう一度3件を書き出します。
見るのは、変えた1点が場面で邪魔になっていないかです。動きにくかった、気になって直し続けた、という記録が2件以上あれば、変えた方向が場面に合っていません。
邪魔になっていなければ続けます。もう1点足すのは、さらに2週間あとにしてください。 一度に増やすと、どの変更が効いたのか分からなくなります。
1点をどこにするか、迷ったときの決め方
素材・輪郭・面積のどれにするか決められないときは、3件の記録の1行目を読み返してください。 そこに書いた「いつ、どこで」が判断材料になります。
3件とも座っている場面なら、上半身に近いところが見られています。素材か輪郭のどちらかが効きます。3件とも動いている場面、たとえば移動や立ち話が多いなら、面積の配分のほうが効きます。
見られている時間がいちばん長い場所から変える。 これがいちばん確実な決め方です。
それでも決まらなければ、替えがきくところを選んでください。手持ちで2通り試せる場所なら、合わなかったときにすぐ戻せます。戻せる変更から始めるほうが、検算まで到達しやすくなります。
診断名にこだわらなくてよい理由
ここまでの手順で、診断の名前は一度も必要になりませんでした。
必要だったのは、結果に出た言葉のうち、行動で裏が取れたものだけです。名前は、複数の言葉をまとめて呼ぶための略号にすぎません。
略号を覚えることと、自分の判断の癖を知ることは別の作業です。後者だけあれば、装いの1点は決められます。
3件が全部同じ方向を向いていたら
3件の3行目、つまり優先の向きが全部同じだった場合、それは強い材料です。採用の基準を満たすどころか、言葉のほうが足りていない可能性があります。
このときは、結果に出ていなかった言葉を自分で足してかまいません。3件に共通している優先の向きを、自分の言葉で1行にする。診断の選択肢にない言い方でも問題ありません。
自分で書いた1行は、動詞に直す作業が要りません。最初から行動として書かれているからです。 そのまま印象の言い換えに進めます。
診断の結果は、候補を出すための道具です。候補にない答えが出てきたなら、それは道具が届かなかっただけで、間違いではありません。
記録の残し方
最後に、残しておく形です。
1枚の紙に、採用した言葉、その根拠になった行動の日付、言い換えた印象の1行、落とした装いの1点。この4つを書きます。
日付を書いておくのが肝心です。半年後に読み返したとき、その言葉がいつの行動から出たものかが分かります。場面が大きく変われば、同じ手順をもう一度やる価値が出ます。
そのときも、やることは同じです。3件書いて、数える。 それだけで足ります。
よくある問い
- Q. 無料の強み診断の結果が、受けるたびに変わります
- 設問に場面が書かれていないことが主な原因です。「あなたは計画を立てるほうですか」と聞かれたとき、仕事を思い浮かべるか家のことを思い浮かべるかで答えが変わります。同じ人でも、直前に何をしていたかで思い浮かぶ場面が変わるので、結果も変わります。設問を増やしても解決しません。場面を先に固定してから答えるか、出た結果を実際の行動と突き合わせるか、どちらかです。
- Q. 行動3件は、どうやって選べばいいですか
- 条件は3つです。日付が特定できること、自分が決めたことであること、結果が残っていること。この3つを満たすものを直近2週間から選びます。日付が特定できないものは記憶が混ざっています。誰かに指示されてやったことは、あなたの判断が現れません。結果が残っていないものは、後から自分に都合よく書き換えやすい。3件そろわなければ、期間を1か月に広げてかまいません。
- Q. 照合するとは、具体的にどうすることですか
- 結果に書かれた言葉が、3件の記録の中に実際に現れているかを見ます。言葉そのものでなくてかまいません。たとえば「調整」という言葉が結果に出たなら、3件の中に、対立していた条件をすり合わせた場面があるかを探します。あれば1件と数えます。2件以上で採用、1件で保留、0件なら不採用です。採用できなかった言葉は捨ててかまいません。
- Q. 結果の言葉が抽象的すぎて、照合できません
- 言葉を動詞に直してから照合してください。名詞のままだと何にでも当てはまります。たとえば「柔軟性」なら「途中で決めたやり方を変えた」、「継続力」なら「同じことを2週間で3回以上やった」のように、行動として書き直します。動詞に直したときに、自分でも何をすることか説明できない言葉は、照合する前に捨てて問題ありません。
- Q. 検算した結果を、装いにどう使いますか
- 採用した言葉を、見せたい印象に言い換えます。次にその印象を、素材の硬さ・輪郭の直線と曲線・面積の配分のどれか1つに落とします。変えるのは1点だけにしてください。3つ全部を変えると、印象がまとまるどころか散ります。2週間後にもう一度3件を書き出して、変えた1点が実際の場面で邪魔になっていないかを見れば、続けるかどうかが決まります。
— メグラシ編集部





