顔タイプ別のファー・ボア|毛足の長さと顔からの距離で選ぶ

**あなたの顔タイプが大人顔なら毛足の長いファーを顔の近くに、子供顔なら毛足の短いボアを顔の近くに置いてください。**曲線か直線かは、毛の向きで合わせます。
秋冬に増えるファーやボアは、顔まわりに置くと、顔立ちとの相性がそのまま見え方に出る素材です。襟についたファー、ボアのジャケットの首元、ファーのマフラーやスヌード。どれも顔のすぐ下に、毛の面を大きく置くことになります。毛の面は、布の面よりも目に入りやすく、顔の印象に直接重なります。
顔タイプ診断は、顔の形やパーツを「大人顔か子供顔か」「曲線か直線か」の2つの軸で見て、8つのタイプに分けるものです。ファーとボアの選び方も、この2つの軸にそのまま重なります。毛足の長さが大人・子供の軸、毛の向きが曲線・直線の軸です。
この記事では、指と手のひらで測れる3つの物差し、毛足の長さ・毛の向き・顔からの距離で、8タイプそれぞれの選び方を置いていきます。そのうえで、診断結果が2つの間で迷う、好きな素材が似合うと言われない、メガネや前髪と重なる、といった「どちらとも取れる」場面をできるだけ厚く扱います。8タイプの見分け方そのものは顔タイプ8種類の特徴と見分け方にまとめています。
結論:毛足の長さは大人か子供か、毛の向きは曲線か直線か
まず全体の答えを置きます。
| 軸 | 見る場所 | 大人顔・曲線側 | 子供顔・直線側 |
|---|---|---|---|
| 大人・子供 | 毛足の長さ | 長い(指の第一関節を超える) | 短い(第一関節まで) |
| 曲線・直線 | 毛の向き | 巻く・丸く膨らむ | まっすぐ寝る・刈りそろえた面 |
| どちらとも取れる | 顔からの距離 | 顔のすぐ下に置ける | 手のひら1枚ぶん離す |
この表の上の2行が、診断結果で決まる部分です。3行目は、診断結果が何であっても使える逃げ道です。顔から離れたところにある毛の面は、顔立ちの印象とぶつかりにくいので、似合う・似合わないの差が小さくなります。
大人顔の人が毛足の長いファーを似合うと感じるのは、顔のパーツの間の距離や、顔の縦の長さが、長い毛の量と釣り合うからです。子供顔の人に毛足の長いファーを当てると、毛の量が顔の大きさを上回り、顔が毛に埋もれて見えやすくなります。逆に大人顔の人に毛足の短いボアを当てると、粒の細かい丸さが顔の大人っぽさと離れて、服だけが幼く見えます。
測るのは3つ|毛足・毛の向き・顔からの距離
店頭でも手持ちの服でも、次の3つを測れば、その1枚がどちら側に寄るかがわかります。
毛足の長さは、毛を指でそっと立てて、根元から毛先までの長さを測ります。定規が無ければ、人差し指の第一関節を物差しにしてください。第一関節までの長さはおよそ2〜2.5cmです。毛先が第一関節に届かないものを短い毛足、第一関節を超えるものを長い毛足とします。
毛の向きは、手のひらで毛の面を一方向になでて、戻ったときの形を見ます。毛が小さく巻いて粒になる、または丸く膨らんで戻るものは曲線側です。まっすぐに寝て、なでた方向に筋がそろうもの、または表面が均一に刈りそろえられて平らなものは直線側です。
顔からの距離は、着たときに、あごの先から毛の面の一番近いところまでの距離を見ます。手のひらを縦にしてあごの下に当て、指先から手首までのおよそ18cmを1枚ぶんとします。毛の面が手のひら1枚ぶんより内側にあれば顔まわり、外側にあれば顔から離れた場所です。
3つのうち、自分で動かせるのは顔からの距離だけです。毛足の長さと毛の向きは1枚ごとに決まっているので、選ぶときに見ます。顔からの距離は、同じ1枚でも、襟を立てるか寝かせるか、マフラーを首に巻くか肩にかけるかで変えられます。
毛足の長さ|指の第一関節を境目にする
毛足の長さで見るのは、顔の大人・子供の軸です。
大人顔は、顔の縦が長め、目と目の間や目と口の間などパーツの間隔がゆったりしている顔です。この顔は、長い毛足の量感を受け止められます。毛足が第一関節を超えるファーを襟に置くと、毛の量が顔の縦の長さと釣り合い、顔まわりが華やかに見えます。
子供顔は、顔の縦が短め、パーツの間隔が詰まっている、またはパーツが顔の中心に寄っている顔です。この顔には、毛足が第一関節までの短いボアや、毛足の短いファーが合います。毛の量が顔の大きさを上回らないので、顔が毛に埋もれず、柔らかい雰囲気だけが足されます。
境目の第一関節は、あくまで目安です。顔の大人っぽさが強いほど、境目を長い側へずらしてかまいません。たとえば大人顔の中でも顔の縦がとても長い人なら、毛足が指の第二関節に届くほどの長いファーでも、顔が埋もれません。逆に子供顔の中でも顔の縦がとても短い人は、第一関節の半分ほどの、ごく短い毛足のほうがすっきりします。
毛の密度も見ておきます。毛足が長くても、毛がまばらで地の生地が透けて見えるものは、実際より短く見えます。毛足が短くても、密度が高くぎっしり詰まったものは、面として強く見えます。迷ったら、毛の面を横から見て、毛先の高さがどれだけそろっているかを確かめてください。そろって高さがあるほど、長い毛足と同じ働きをします。
毛の向き|手のひらでなでて、戻る形を見る
毛の向きで見るのは、顔の曲線・直線の軸です。
曲線の顔は、輪郭が丸みを帯び、目や眉の形も丸い、柔らかい印象の顔です。この顔には、巻いた毛や丸く膨らむ毛が合います。羊の毛のように小さく巻いたボア、ふわりと丸く膨らむフォックス風のフェイクファーなどです。毛の面そのものに丸みがあるので、顔の曲線とつながって見えます。
直線の顔は、輪郭やあごに角があり、目や眉の形がシャープで、すっきりした印象の顔です。この顔には、まっすぐ寝た毛や刈りそろえた平らな面が合います。毛足を短く刈りそろえたシアリング、毛並みが一方向にそろったミンク風のフェイクファーなどです。毛の面に筋や平らな面があるので、顔の直線とつながります。
曲線と直線の中間の顔には、毛足が中くらいで、なでると少し膨らみながらも筋が残るものが合います。巻きと直毛の中間の、ゆるいウェーブのような毛です。
毛の向きは、毛足の長さほど大きな差は生みませんが、顔の輪郭がぼやけるかどうかに効きます。直線の顔に丸く膨らむ毛を当てると、あごの角と毛の丸みがぶつかって、顔の輪郭がにじんで見えます。曲線の顔にまっすぐ寝た毛を当てると、顔の柔らかさに対して毛の面が硬く、顔だけが浮いて見えます。
顔からの距離|あごの下から手のひら1枚ぶん
顔からの距離は、似合う・似合わないを小さくする逃げ道です。
毛の面が、あごの下から手のひら1枚ぶん、およそ18cmより内側にあると、顔と同じ視界の中に毛が入り、顔立ちとの相性がそのまま見えます。この範囲に置くのは、ファーの襟、ボアの首元、ファーのマフラーやスヌード、毛足のある帽子のつばなどです。
手のひら1枚ぶんより外側、胸の下から下の位置にある毛の面は、顔とは別のまとまりとして見えます。袖口のファー、ボアのバッグ、ファーのついた靴やブーツ、ボアのベストの裾まわりなどです。この位置なら、毛足が長くても短くても、巻いていてもまっすぐでも、顔の印象とはほとんどぶつかりません。
つまり、似合うと言われない素材でも、顔から離せば使えます。好きな素材をあきらめる前に、置く場所を下へずらす、という順番で考えてください。
手のひら1枚ぶんという距離は、立っているときの目安です。座っているときは、胸の位置が上がり、顔と服の距離が縮まります。デスクワークや食事の席など、座って過ごす時間が長い日は、目安より少し遠く、手のひら1枚半ぶんを顔まわりの外側と考えてください。
距離を測るときは、正面だけでなく、横からも鏡で見ます。ファーの襟は、前から見ると顔から離れていても、横から見ると耳の下まで毛が立ち上がっていることがあります。横顔の輪郭に毛が重なっていれば、顔まわりとして数えてください。
8タイプの早見|毛足・毛の向き・置ける場所
8タイプそれぞれの目安を、表にまとめます。表は比べる軸を示すためのものです。自分のタイプの行を見たら、そのあとの節で、どちらとも取れる場合を確かめてください。
| タイプ | 大人・子供 | 曲線・直線 | 顔まわりに置ける毛 |
|---|---|---|---|
| キュート | 子供 | 曲線 | 短く巻いたボア |
| アクティブキュート | 子供 | 中間〜直線 | 短く刈りそろえたボア |
| フレッシュ | 子供 | 中間 | 短めで少し膨らむボア |
| クールカジュアル | 子供 | 直線 | 短く平らなシアリング |
| フェミニン | 大人 | 曲線 | 長く丸く膨らむファー |
| ソフトエレガント | 大人 | 中間 | 中くらいでゆるく流れるファー |
| エレガント | 大人 | 中間〜曲線 | 長く毛並みのそろったファー |
| クール | 大人 | 直線 | 長めでまっすぐ寝たファー |
どのタイプでも、表の右の列から外れる毛は、顔から手のひら1枚ぶん離せば使えます。
子供顔タイプ|ボアは顔の近く、長いファーは離して
キュート、アクティブキュート、フレッシュ、クールカジュアルの4つは、毛足の短いボアを顔まわりに置くのが基本です。
キュートは、子供顔で曲線の顔です。小さく巻いた粒のボアが、顔の丸みとそのままつながります。ボアの襟がついたコートや、ボアのジャケットの首元をそのまま顔の下に置けます。色は、肌や髪の色との差を小さめに、明るい色を選ぶと柔らかく見えます。
アクティブキュートは、子供顔で、曲線と直線の中間から直線寄りの顔です。巻きの強いボアより、短く刈りそろえた面や、粒の小さいボアのほうが合います。ボアのジャケットなら、襟だけ別素材で縁取りがあるものや、ファスナーの前立てがまっすぐ通っているものを選ぶと、顔の直線とつながります。
フレッシュは、子供顔で中間の顔です。毛足が短く、少し膨らむくらいのボアが合います。巻きが強すぎると幼く、平らすぎると硬く見えるので、なでたときにゆるく膨らむものが目安です。白や生成りのボアが、すっきりした印象とよく合います。
クールカジュアルは、子供顔で直線の顔です。毛足の短い、平らに刈りそろえたシアリングや、表面がスエード調で裏だけがボアのものが合います。襟を立てるより、寝かせて縁の直線を見せる着方のほうが顔となじみます。
4つのタイプに共通するのは、毛足が第一関節を超える長いファーを顔まわりに置かないことです。長いファーを使いたいときは、袖口やバッグ、靴など、顔から手のひら1枚ぶん以上離れた場所に置いてください。
大人顔タイプ|長いファーを顔の近くに置ける
フェミニン、ソフトエレガント、エレガント、クールの4つは、毛足の長いファーを顔まわりに置いても埋もれにくいタイプです。
フェミニンは、大人顔で曲線の顔です。毛足が長く、丸く膨らむファーが、顔の華やかさとつながります。ファーの襟がついたコート、ファーのマフラーをふんわり巻く使い方がよく合います。顔まわりの小物の選び方は顔タイプフェミニンに似合うコートでも扱っています。
ソフトエレガントは、大人顔で中間の顔です。毛足が中くらいで、ゆるく流れるファーが合います。長すぎると華やかになりすぎ、短すぎると子供っぽさが出るので、第一関節を少し超えるくらいが目安です。
エレガントは、大人顔で中間から曲線寄りの顔です。毛足が長く、毛並みがそろって流れるファーが、上品さを強めます。毛がばらばらに立つものより、一方向に流れるもののほうが、顔の整った印象とつながります。エレガントの冬の首元の考え方は顔タイプエレガントのマフラーとも共通です。
クールは、大人顔で直線の顔です。毛足は長めでも、まっすぐ寝て毛並みがそろったファーが合います。丸く膨らむファーは、顔のシャープさとぶつかりやすいので、襟に使うなら毛並みの流れる方向が上から下へそろっているものを選んでください。
4つのタイプに共通するのは、毛足の短い巻いたボアを顔まわりに大きく置かないことです。ボアのジャケットを着るなら、前を開けて中に滑らかなニットを見せ、顔の下にボアの面が直接来ないようにします。
色|毛の色と髪の色の差を見る
ファーやボアは、毛の一本一本が光を受けるので、同じ色の布よりも明るく見えます。顔まわりに置くときは、毛の色と髪の色の差を見てください。
確かめ方は、鏡の前で、毛の面を髪の毛先の横に当てるだけです。髪の色と毛の色の差が大きいと、毛の面が顔の輪郭を囲む縁として目立ちます。差が小さいと、毛の面と髪が一続きに見え、顔のまわりがやわらかく広がって見えます。
大人顔のタイプは、差が大きくても毛の面に負けにくいので、髪と違う色のファーを顔まわりに置いて、縁として使えます。子供顔のタイプは、差が大きいと縁の強さが顔の大きさを上回りやすいので、髪の色に近い色か、肌になじむ明るい色を選ぶと収まります。
白いファーやボアは、特に光を返します。顔まわりに白を置くと、顔の下にレフ板を置いたように明るく見える一方で、毛の面が目立ちやすくもなります。白を顔まわりに置くなら、毛足は自分のタイプの目安より一段短いものを選ぶと、明るさだけを受け取れます。
毛先だけ色が違うものにも気をつけてください。根元が濃く、毛先が明るくなっているファーは、光の当たり方で色が揺れて見え、毛の面が実際より大きく見えます。大人顔のタイプなら、この揺れを華やかさとして使えます。子供顔のタイプは、根元から毛先まで同じ色の、色の揺れが少ないものを選ぶと、顔より先に毛が目に入りにくくなります。
黒い毛の面は、光を吸うので、同じ毛足でも短く、締まって見えます。毛足の長いファーを顔まわりに置きたい子供顔の人は、黒や濃い茶の毛を選ぶと、長さの割に量感が出にくく、顔が埋もれにくくなります。
置く場所|襟・袖・バッグ・靴で変わること
同じファーやボアでも、どこに置くかで顔との距離が変わります。
襟は、顔に最も近い場所です。この記事の毛足と毛の向きの目安が、そのまま当てはまります。襟を立てると顔に近づき、寝かせると離れます。目安から外れる毛の襟は、寝かせて着るだけでも印象が和らぎます。
マフラーやスヌードは、巻き方で距離が変わります。首にぴったり巻くと顔まわり、肩にかけて胸の前に垂らすと、顔から手のひら1枚ぶん離れた場所になります。
袖口は、顔から離れていますが、手を顔の近くに持っていく動きで、一時的に顔まわりに入ります。電話をする、髪を耳にかけるといった動きが多い日は、袖口の毛も顔まわりとして数えてください。
バッグや靴は、ほぼ顔とは別のまとまりとして見えます。どのタイプでも、好きな毛足と向きを選んで構いません。ただし、全身に毛の面を3か所以上置くと、毛の量そのものが目立ちます。毛の面は2か所までを目安にしてください。
2か所に置くときは、顔に近い1か所と、顔から遠い1か所に分けるとまとまります。たとえば、ファーの襟とファーのついたブーツ、ボアの首元とボアのバッグ、という組み方です。上下に離れた2か所に同じ毛があると、全身の中で毛の面が呼び合い、1か所だけのときより意図して選んだように見えます。顔に近い位置に2か所を重ねる、たとえばファーの襟にファーのマフラーを巻くと、顔のまわりに毛の量が集まりすぎるので避けてください。
どちらとも取れるとき①|診断結果が2つの間で迷う
顔タイプ診断の結果が、2つのタイプの境目で迷うことはよくあります。この場合は、2つの結果で共通している軸から先に決めてください。
たとえばフェミニンとエレガントで迷うなら、どちらも大人顔です。毛足は長めで決まりです。違うのは曲線か中間かなので、毛の向きだけを、丸く膨らむものと、毛並みのそろったものの両方で試します。
キュートとフレッシュで迷うなら、どちらも子供顔です。毛足は短めで決まりです。巻きの強いボアと、ゆるく膨らむボアの両方を顔の下に当てて、輪郭がぼやけないほうを選びます。
クールとクールカジュアルで迷うなら、どちらも直線です。毛の向きはまっすぐ寝たもので決まりです。違うのは大人か子供かなので、毛足の長さだけを、第一関節を超えるものと超えないものの両方で試してください。
フェミニンとキュート、クールとフレッシュのように、大人・子供の軸で分かれている場合は、毛足の長さで迷います。この場合は、毛足を第一関節ちょうどの中くらいにして、顔からの距離で調整してください。中くらいの毛足を襟に置いて、顔が埋もれて見えたら襟を寝かせる、物足りなく見えたら襟を立てる、という順番です。
ソフトエレガントとエレガントのように、どちらも大人顔で、曲線・直線もどちらも中間寄りという組み合わせもあります。この場合は2つの軸がほぼ共通しているので、迷いの差はごく小さいと考えて構いません。毛足は第一関節を少し超えるくらい、毛の向きはゆるく流れるもの、という中間の1枚を選べば、どちらの結果でも収まります。
アクティブキュートとクールカジュアルのように、子供顔で直線寄りの2つで迷う場合も同じです。毛足は短く、毛の向きはまっすぐ寝たものか刈りそろえた面で共通しています。違いは直線の強さだけなので、刈りそろえた面の縁がまっすぐ通っているかを見て、縁の線が顔の輪郭とつながるほうを選んでください。
迷う人ほど、軸を1本ずつ切り分けて試すと、毛の面が1枚で決まらなくても、どちらの軸を優先すればよいかが見えてきます。迷ったときの決め方は顔タイプ診断の迷う設問の測り直し方でも扱っています。
どちらとも取れるとき②|好きな素材が、似合うと言われない
大人顔なのにボアのジャケットが好き、子供顔なのに毛足の長いファーの襟に憧れる、という場合です。好きな素材を着ることは、それだけで気分を上げてくれるので、あきらめる必要はありません。
大人顔でボアが好きな場合は、顔とボアの間に滑らかな面を1枚はさみます。ボアのジャケットの前を開けて、中に艶のある無地のニットを着る。または、襟だけが別素材で、ボアの面が胸の下から始まるものを選ぶ。顔の下に滑らかな面があると、ボアの粒の丸さが顔に直接届かず、大人っぽさが保たれます。
子供顔で長いファーが好きな場合は、毛足と面積の両方を小さくします。襟なら幅を指3本ぶんまでに細くしたもの。マフラーなら首に巻かずに肩にかけ、胸の前で垂らす。あるいは、ファーを袖口やバッグに移して、顔からは離して楽しむ方法もあります。
好きな素材を顔まわりに置く日は、ほかの場所を引き算すると収まりやすくなります。大人顔でボアを着る日は、髪をまとめて首を見せ、耳元に小さな艶のあるアクセサリーを1つ置く。子供顔で長いファーを使う日は、前髪を軽くし、メイクの色を控えめにする。顔まわりの要素の数を、いつもより1つ減らしておくと、好きな素材が1つ増えても全体の量は変わりません。
どちらの場合も、鏡の前で「顔より先に毛が目に入るか」を見てください。顔が先に目に入り、毛はそのあとに見えるなら、似合う側に収まっています。毛が先に目に入るなら、距離をもう一段広げます。
どちらとも取れるとき③|メガネ・前髪・髪の長さと重なる
顔まわりのファーやボアは、メガネや髪型と重なると、印象が変わります。
メガネは、フレームの太さを見てください。太いフレームは顔に強い線を足すので、そこに毛足の長いファーを重ねると、顔の上と下に強い要素が2つ並びます。太いフレームの日は、毛足を目安より一段短くするか、ファーを顔から離します。細いフレームや縁の無いメガネなら、普段どおりに選んで構いません。メガネの選び方は顔タイプエレガントのメガネなどタイプ別の記事でも扱っています。
前髪は、量が多く、目の上を覆うほど顔の上半分に面が増えます。前髪が重い日は、顔の下のファーやボアの量を控えめにすると、顔が上下から挟まれずに済みます。前髪を流したり上げたりする日は、顔の上が軽くなるので、毛足の長いものを顔まわりに置いても釣り合います。
髪の長さは、毛先がどこで止まるかを見ます。肩より長い髪を下ろしていると、毛先がファーの襟の上に重なり、髪と毛の面が一続きになります。毛の色と髪の色が近いと、首まわり全体が大きく見えることがあります。長い髪の日は、髪をまとめるか、片側に寄せて、ファーの襟が見える面を残してください。肩より短い髪なら、毛先と襟の間に首が少し見えるので、ファーやボアがそのまま顔の縁として働きます。
季節の進み方|秋口は短く、真冬に長くする
ファーやボアは、季節の中のいつ着るかでも見え方が変わります。同じ顔タイプでも、秋口と真冬では、似合う毛足の長さが少しずれます。
秋口は、まわりの人の服がまだ薄く、街の色も明るめです。この時期に毛足の長いファーを顔まわりに置くと、毛の量だけが季節より先に進んで見えます。秋口は、自分のタイプの目安より一段短い毛足から始めてください。大人顔なら第一関節ちょうどくらいのファー、子供顔なら第一関節の半分ほどのボアです。置く場所も、襟より袖口やバッグなど、顔から離れたところから始めると、季節の空気に合います。
真冬は、コートもマフラーも厚くなり、まわりの服の量が増えます。この時期は、毛足を目安どおり、または目安より少し長くしても、全体の量の中に収まります。大人顔ならファーの襟を立てて顔を包む、子供顔ならボアのジャケットの前を閉めて首元までボアの面を見せる、といった使い方が自然に見えます。
春が近づいて日差しが強くなってきたら、また毛足を短くし、顔から離していきます。季節の始まりと終わりは短く遠く、真ん中は長く近く、と覚えておくと、同じ1枚でも着る時期を長く取れます。
毛の色も、季節で選び分けられます。秋口は、肌や髪になじむ茶やベージュの毛が、まわりの景色の色と近く、浮きにくくなります。真冬は、白や黒など、色の差がはっきりした毛を顔まわりに置いても、厚い服の中で縁として働きます。
予定別|通勤・休日・年末の食事会
最後に、冬の予定ごとに使い方をまとめます。
通勤の日は、顔まわりの毛を控えめにします。ファーやボアは襟の縁だけ、またはバッグや手袋に置き、顔からは離しておくと、職場の中でコートを脱いだあとも服の印象が浮きません。大人顔なら毛並みのそろったファーの襟、子供顔なら短く刈りそろえた面のボアの縁が、通勤の場面になじみます。
休日の日は、顔まわりに思い切って毛を置ける日です。子供顔ならボアのジャケットを前を閉めて、大人顔ならファーのマフラーをふんわり巻いて、顔まわりの華やかさを楽しんでください。毛の面は全身で2か所までに抑えると、量が多すぎることはありません。
年末の食事会や集まりは、室内で座っている時間が長いので、上半身、特に顔まわりが見られます。毛足の目安を守ったファーの襟や、ファーのショールを肩にかけると、顔まわりが明るくなります。食事の席では、毛が料理や飲み物に触れないよう、袖口の毛は控えめにしておくと安心です。
移動の長い日や帰省は、ファーやボアが座席や荷物でつぶれやすくなります。毛足の長いものは、押されると形が戻りにくいので、移動の日は毛足の短いボアや、刈りそろえた面のものを選ぶと、着いたときにも形が崩れていません。
試着で確かめる手順
店頭や手持ちの服で、その1枚が自分に合うかを確かめるときは、次の順番で見てください。
- 毛足を指の第一関節に当てて、長いか短いかを見る。自分の顔が大人顔か子供顔かと照らし合わせる
- 手のひらで毛をなでて、巻くか、まっすぐ寝るかを見る。自分の顔が曲線か直線かと照らし合わせる
- 着て、あごの下から毛の面までが手のひら1枚ぶんより近いかを見る。近いなら、1と2の結果をそのまま当てはめる
- 1か2で外れていたら、襟を寝かせる、マフラーを肩にかけるなど、顔からの距離を一段広げる
- 鏡の前で、顔より先に毛が目に入らないかを最後に見る
手持ちの服で確かめるときは、ファーやボアのついた服を全部出して、1枚ずつこの5つを見てください。毛足の長さと毛の向きをメモにしておくと、どの服が顔まわりに置けて、どの服が顔から離して使うべきかが一覧になります。顔から離して使う側に入った服も、袖口やバッグとして十分に働きます。
新しく1枚を選ぶなら、最初は顔まわりに置ける側の1枚から選ぶのがおすすめです。顔まわりに合う毛の面が1つあると、冬のコートやニットが単調になったときに、それを1つ足すだけで顔まわりが明るくなります。襟にファーやボアを足せる取り外し式の襟や、首に巻くだけのスヌードは、手持ちのコートを替えずに試せるので、最初の1枚に向いています。
この5つで、ほとんどの1枚は決まります。合わないと感じた素材も、距離を変えるだけで使えることが多いので、素材の名前で諦める前に、置き場所を試してみてください。顔タイプ別の首元全般の考え方は顔タイプ別タートルネックと顔タイプ別の帽子の選び方も参考になります。
よくある問い
- Q. 子供顔タイプですが、毛足の長いファーの襟が好きです
- 顔まわりではなく、顔から離れた場所で使ってください。あごの下から手のひら1枚ぶん以上離れた袖口、バッグ、靴、帽子以外の小物なら、毛足の長さが顔の印象とぶつかりません。襟に使いたい場合は、毛足を指の第一関節までに抑えたものか、襟の幅を指3本ぶんまでに細くしたものを選ぶと、顔が毛に埋もれにくくなります。
- Q. ボアのジャケットを着ると子供っぽく見えます
- 大人顔タイプの方に多い悩みです。ボアは毛足が短く、粒が丸いので、子供顔の要素を強めます。着るなら、襟だけ別素材のもの、前を開けて中に艶のある無地のニットを見せる着方、またはボアの面積を袖や裏地だけに抑えたものを選んでください。顔の下に滑らかな面が1枚あると、ボアの丸さが顔に直接届きません。
- Q. 顔タイプ診断の結果が2つの間で迷っています。どちらに合わせればいいですか
- 毛足の長さは大人・子供、毛の向きは曲線・直線と、軸ごとに分けて決めてください。たとえばフェミニンとエレガントで迷うなら、どちらも大人顔なので毛足は長めで共通です。違うのは毛の向きなので、巻いた毛かまっすぐな毛かを鏡の前で両方当てて、顔の輪郭がぼやけないほうを選びます。2つの結果で共通している軸は、迷わずそのまま使えます。
- Q. メガネをかける日は、ファーの襟は合いますか
- フレームの太さと毛足の長さを足して考えてください。太いフレームのメガネは顔に強い線を足すので、毛足の長いファーを襟に重ねると、顔の上下に強い要素が2つ並びます。メガネの日は毛足を一段短くするか、ファーを顔から離して袖やバッグに移すと、顔まわりが混み合いません。細いフレームなら、普段どおりに選んで構いません。
— メグラシ編集部





