面長に似合うボブ|切る前に、あごと毛先の距離を鏡の前で決める

生え際からあご先までの長さを、頬骨のいちばん広いところの幅で割ってみてください。その数字が1.5を超えるなら、あなたのボブは毛先をあご先から下へ2〜4cmに置くのが出発点です。1.35から1.5のあいだなら、あご先ちょうどから下2cmまで。1.35より小さいなら、面長として長さを決める必要はほとんどありません。
面長にボブが似合うかどうかは、ボブという髪型の名前では決まりません。決まるのは、毛先が顔のどの高さで横の線を引くかです。あご先より上で横の線を引くと、その下にあごと首が続いて見えて、顔の縦がかえって目に入ります。あご先より少し下で引くと、あごの下に髪の幅ができ、縦の流れがそこで止まります。
この記事は、切る前に鏡の前で3つの数字を測り、毛先を置く高さを自分で決めるためのものです。秋に切るなら、冬にタートルやマフラーを巻いたとき毛先がどこに当たるかまで、先に見ておきます。
まず結論:毛先の高さは縦横比で決めて、首の長さで1〜2cm動かす
最初に決めるのは、顔の縦横比です。これで毛先の出発点が決まります。
| 生え際〜あご先 ÷ 頬骨の幅 | 毛先の出発点 | 前髪を考えるか |
|---|---|---|
| 1.35未満 | あご先より上でもよい | 好みで決めてよい |
| 1.35〜1.5 | あご先ちょうど〜下2cm | 額が5.5cmを超えるときだけ |
| 1.5以上 | あご先の下2〜4cm | 額が5cmを超えるなら考える |
次に、あご先から肩までの距離で、出発点を上下に動かします。正面を向いたとき、あご先から肩の上の線までが8cm以下なら上限側(あご下2cm寄り)、11cm以上なら下限側(あご下4cm寄り)です。そのあいだなら、出発点のまま動かしません。
3つめの髪の厚みは、長さではなく「切り口の作り方」を決めるのに使います。厚い人と薄い人では、同じ長さでも毛先の横幅が変わるからです。
この表は答えを出すためのものではなく、どの数字で分かれるかを示すためのものです。実際には境目の近くに乗る人が多いので、後半の「どちらとも取れるとき」を必ず読んでから長さを決めてください。
鏡の前で測る3つの数字
用意するものは、スマホ、定規かメジャー、ヘアクリップ2つです。測るのは次の3つ。
- 顔の縦横比:生え際の中央からあご先までの長さ ÷ 左右の頬骨のいちばん出ている点の幅
- あご先から肩までの距離:正面を向いて、あご先から肩の上の線までの縦の距離
- 髪の厚み:毛先から10cmほど上を後ろでひとつにつかんだときの、束の太さ
どれも5分で測れます。ただし、1回だけの数字で決めないでください。顔の角度が少し上がるだけで縦横比は0.05くらい動きますし、肩の力の入り方であご先から肩までの距離も1cm変わります。2回ずつ測って、平均を取るのがいちばん確かです。
測る時間帯は、朝起きてすぐより、昼すぎのほうが向いています。朝は顔まわりがむくんで横幅が出やすく、縦横比が実際より小さく出ることがあるからです。
顔の縦横比は、写真の上で測る
鏡に定規を当てて測ろうとすると、顔と鏡のあいだの距離のせいで数字がずれます。写真の上で測るほうが簡単で正確です。
- 前髪とサイドの毛を上げて、クリップで留めます。生え際と頬骨が両方見えるようにします
- スマホを目の高さに置いて、腕をのばした距離から正面を撮ります。近すぎるとレンズのせいで鼻と頬が前に出て、縦横比が小さく出ます
- 写真を拡大して、生え際の中央からあご先までの長さを画面上で測ります
- 同じ写真で、左右の頬骨のいちばん出ている点どうしの幅を測ります
- 縦を横で割ります。画面の上の長さのままで構いません。割り算なので、実寸に直す必要はありません
生え際の中央がはっきりしない人は、眉間から指3本ぶん上を生え際とみなしてください。頬骨の位置がわかりにくい人は、目尻から真下に下ろした線と、小鼻の上端の高さが交わるあたりを指で押すと、骨がいちばん横に出ている場所が見つかります。
縦横比が1.5を超えていても、それは顔立ちの性格で、直すものではありません。縦に長い顔は、写真で落ち着いた大人の印象に写りやすい顔立ちです。ボブで調整するのは、その縦を消すことではなく、どこで止めて見せるかだけです。
あご先より上で切ると、縦が長く見えるわけ
毛先の高さは、顔の上に横の線を1本引くのと同じ働きをします。人の目は横の線のところで一度止まり、その上と下の長さを比べます。
あご先より上、たとえば口角の高さで毛先が止まると、線の下にあごの先と首が見えます。目はその線から下の「あご+首」の長さを1つのかたまりとして読むので、顔の縦に首の長さが足されて見えます。とくに面長の人は、もともと顎の縦も長めなことが多く、毛先より下の顔が目立ちやすくなります。
もう1つの理由は、頬の横の空白です。毛先が頬の途中で止まると、毛先の内側に空いた三角のすき間ができ、そこに影が落ちます。この影は縦に細長い形なので、顔の縦をさらに強めます。
逆に、毛先があご先より下に来ると、あごの両脇に髪の幅が並び、顔の下の端がそこで横に区切られます。首が見え始めるのは毛先のさらに下になるので、顔と首が一続きに見えにくくなります。
あご先の下2〜4cmが効くのは、毛先の重さがそこに溜まるから
あご下2〜4cmという高さには、もう1つ理由があります。この位置で切ると、毛先の重さがちょうどあごの両脇に溜まり、正面から見たときに顔の下半分の横幅が増えて見えます。
面長の人が縦を気にするとき、本当に足りないのは縦が短いことではなく、横の幅が見えていないことのほうです。頬骨の高さに幅がある人でも、あごの下に向かって細くなっていくと、全体の縦が強く見えます。毛先があごの脇に溜まると、その細くなる部分に横の幅が足されて、縦横の釣り合いが近づきます。
ただし、4cmを超えて下がると、毛先が肩に近づいて、今度は首の脇に縦の髪の線が見え始めます。こうなると毛先の重さは肩のほうへ流れて、あごの脇の幅が薄くなります。下限を4cmにしているのはそのためです。
横から見たときも同じです。毛先があご先の少し下にあると、あごの線の後ろ半分が髪に隠れ、横顔の縦の長さが短く読まれます。正面だけでなく、斜め45度からも写真を撮って確かめると、この差がよくわかります。
あご先から肩までの距離で、毛先を上下に1〜2cm動かす
2つめの数字は、あご先から肩までの距離です。首の長さそのものより、毛先が肩に触れるまでの余裕を測るのが目的です。
測り方は、鏡の前でまっすぐ立ち、定規を肩の上にのせて、首の付け根の横あたりで水平にします。そのまま正面を向いて、あご先から定規の上の面までの縦の距離を測ります。誰かに手伝ってもらうか、写真を撮って画面上で比べても構いません。
- 8cm以下:毛先を下4cmに置くと、すぐに肩に触れて外にはねます。上限側のあご下2cmに寄せます
- 8〜11cm:出発点のまま動かしません
- 11cm以上:毛先の下に首が長く見えます。下限側のあご下4cm寄りにして、毛先に少し内向きの丸みをつけます
肩に触れる長さかどうかは、面長の人のボブでいちばん失敗が多いところです。毛先が肩に当たると、外へはねるか、前に押し出されて広がります。外にはねた毛先は、あごの脇ではなく肩の上に横幅を作るので、顔の下の幅がかえって細く見えます。
髪の厚みで、同じ長さでも横幅が変わる
3つめの数字は、毛先から10cmほど上を後ろでひとつにつかんだときの束の太さです。親指と人差し指で輪を作って、束を包んでみてください。
- 指先が重ならない:髪は多めです。同じ長さでも毛先が横に広がり、あごの脇の幅が出ます。長さは出発点どおりで、毛先の内側を少しだけ軽くしてもらうと、膨らみすぎを防げます
- 指先がちょうど触れる:ふつうの量です。出発点どおりで、切り口は一直線のままにします
- 指先が1cm以上重なる:髪は少なめです。長くすると毛先が薄くなって幅が出ないので、あご下2cmまでにとどめ、切り口は軽くせずに一直線に切ってもらいます
面長の人のボブで、毛先を軽く梳いて動きを出すと、あごの脇の重さが逃げてしまいます。とくに髪が少なめの人は、毛先が束になって縦の線が何本も見えるようになり、顔の縦がかえって強まります。重さを残すことが、面長のボブではいちばん大事な条件です。
前髪は、顔全体ではなく額の縦で決める
前髪を作るかどうかは、顔の縦横比ではなく、額の縦の長さで決めます。生え際の中央から眉の上端までを測ってください。
- 5.5cmを超える:前髪で額の縦を区切ると、顔全体の縦がはっきり短く見えます。前髪の下端は眉にかかるかどうかの高さが目安です
- 5〜5.5cm:前髪はあってもなくても構いません。作るなら、まっすぐ下ろすより、目尻へ向かって少し斜めに流すほうが手入れが楽です
- 5cm以下:前髪を作らなくても額の縦は目立ちにくい長さです。分け目をこめかみ寄りに深くとって、サイドの毛を頬骨に触れる位置に落とします
前髪を作る場合の厚みや幅は、面長のボブに前髪をつくるときに、前髪を作らない場合の分け目の深さは面長×前髪なしボブに詳しく書いています。
前髪があると、毛先の高さの許容範囲が少し広がります。額の縦が区切られるぶん、毛先があご先ちょうどでも縦が強く出にくくなるからです。前髪ありなら、出発点から1cm上に寄せても大丈夫です。
分け目の位置で、左右の毛先の高さがずれる
毛先の高さを決めても、分け目の位置によって、左右の毛先は同じ高さに落ちません。分け目から遠い側は毛の量が多く、重さで少し下に落ちます。分け目に近い側は毛の量が少なく、少し上で止まります。
真ん中で分けると、左右の毛先はほぼ同じ高さになります。そのかわり、顔の中心に縦の線が1本通るので、縦横比が1.5を超える人は、分け目そのものが顔の縦を強めることがあります。
こめかみ寄りに深く分けると、分け目の線が斜めになり、顔の上に横向きの流れができます。面長の人には、こちらのほうが縦を止めやすい分け方です。ただし、分け目から遠い側の毛先が1cmほど下がるので、ピンで試すときは、いつもの分け目のまま試してください。分け目を変えたら、毛先の高さの確かめ直しが必要です。
左右で毛先の高さが1cm以上ずれて見えるときは、分け目から遠い側を基準に長さを決め、近い側は乾かすときに内巻きにして少し下へ落とします。切るときに左右の長さを変えてもらう方法もありますが、分け目を変えた日に左右がちぐはぐになるので、まずは乾かし方で合わせるほうが扱いやすいです。
毎朝の乾かし方で、毛先の高さを保つ
測って決めた毛先の高さは、乾かし方しだいで1cm上下します。毎朝この1cmがずれると、せっかく決めた長さの効果が日によって変わってしまいます。
乾かすときは、根元から先に乾かし、毛先は最後にします。根元が濡れたまま毛先を乾かすと、根元が寝たまま固まって、毛先が外に流れやすくなります。
毛先を乾かすときは、手のひらで毛先を内側に軽く包み、下から温風を当てます。完全に乾いたら、手を離す前に冷風を数秒当てると、内向きの形が残ります。この内向きの丸みがあると、毛先があごの脇に溜まり、横の幅がそろって見えます。
外に流す日は、毛先の高さが実際より1cmほど上に見えます。あご下2cmで切った人なら、外に流すとあご先ちょうどに見えるので、縦が気になる日は内巻きに戻してください。逆に、あご下4cmで切った人が外に流すと、肩に触れずにすむので、首元の詰まった服の日には外に流すほうが合うこともあります。
まとめると、内巻きは毛先を下に見せる乾かし方、外に流すのは上に見せる乾かし方です。その日の服の首元と合わせて、どちらにするかを選んでください。
どちらとも取れるときの決め方
ここまでの数字は、境目からはっきり離れていれば迷いません。けれど実際に測ると、境目のすぐ近くに乗る人がたくさんいます。ここからは、迷いやすい組み合わせごとに、どちらに寄せるかを書きます。
縦横比が1.45〜1.55で、測るたびに帯が変わる
2つの帯の境目にいる人です。毛先の候補は「あご先ちょうど」と「あご下4cm」まで広がってしまうので、まず真ん中のあご下2cmで仮に決めます。
決め手になるのは、写真の撮られ方です。自分の写真を見たとき、「顔が長く見える」と感じたことが何度もあるなら、下側(あご下3cm)を選んでください。写真は鏡より縦が強く写る人が多く、他人が見るあなたの印象は写真のほうに近いからです。写真で気になったことがほとんどないなら、あご下2cmのままで十分です。
面長だけれど、頬骨が横に出ている
頬骨の幅がしっかりある人は、縦横比が1.5を超えていても、顔の上半分にはすでに横の幅があります。気になるのは頬骨から下が急に細くなるところです。
この場合、毛先の高さは出発点どおりにして、サイドの毛を頬骨の高さに触れる位置まで残してもらいます。頬骨を出そうとして耳にかけると、頬骨の下のくぼみが見えて、縦が強調されます。サイドの毛は、頬骨の真横を通って、あご先の下へ落ちる長さがちょうどいい位置です。
面長だけれど、あごの角がしっかりしている
あごの角(耳たぶの真下あたりの骨)がはっきりしている人は、毛先をその高さの近くに置くと、毛先とあごの角が同じ高さで並んで、角が目立ちます。
あごの角から毛先までを2cm以上離してください。多くの人は、あご下3〜4cmにすると自然に離れます。毛先を内巻きにすると、毛先があごの角の下を包むように入るので、角の線がやわらかく見えます。
首が長く、肩までの距離も長い
あご先から肩までが12cmを超える人は、あご下4cmで切っても、毛先の下にまだ首が長く見えます。ここで毛先を肩まで伸ばすと、今度はボブというより肩につくミディアムの長さになり、首の脇に縦の髪の線が出ます。
この場合はあご下4cmのまま、毛先に内向きの丸みをつけて、首の脇に髪の影を作ります。服の側では、首元の詰まったニットや、襟の立ったブラウスと合わせると、首の見える縦が短くなります。髪だけで縦を止めようとせず、首元の布と2つで止めると考えると楽です。
くせ毛で、切ると縮んで上がる
くせのある髪は、濡れた状態で切った長さより、乾いたあとに1〜3cm短くなることがあります。この縮み量を知らずに切ると、あご下2cmのつもりがあご先より上で止まり、いちばん避けたい高さになります。
測り方は簡単です。乾いた状態で、毛先を指で下に軽く引っぱったときの長さと、手を離したときの長さの差を見ます。差が2cmなら、美容室で伝える長さに2cmを足します。くせが左右で違う人は、左右それぞれの縮み量を伝えてください。
本人は面長だと思っていないのに、測ると1.5を超える
鏡で見る顔と、写真に写る顔のずれです。鏡は近い距離で見るので、横幅が強めに見え、縦の長さを感じにくいことがあります。
この場合は、数字を信じて出発点を決めてかまいません。ただ、自分で見て違和感のある長さで切ると毎朝の気分が落ちるので、まずはピンで3日試して、写真と鏡の両方で確かめてから決めてください。
毛先を下げたいのに、肩までの余裕が足りない
縦横比は1.5以上で下限側(あご下4cm)にしたいのに、あご先から肩までが8cm以下で、下げると肩に触れてしまう組み合わせです。
この場合は、毛先の高さで縦を止めるのをあきらめて、横の幅を別の場所で作ります。毛先はあご下2cmに置き、耳から下のサイドの毛に少しだけ丸みを持たせて、耳たぶの高さに横の膨らみを作ります。毛先ではなく耳たぶの高さで幅が出るので、肩に触れなくても顔の縦の流れが途中で止まります。
眼鏡を毎日かける
眼鏡のつるは、耳の上から後ろへ横の線を作ります。この線は顔の縦を区切る働きがあるので、毎日眼鏡をかける人は、かけない人より毛先の高さの許容範囲が少し広がります。出発点から1cm上に寄せても、縦が強く出にくくなります。
気をつけたいのは、サイドの毛がつるの上に乗るか下に入るかです。つるの上に毛を乗せると、耳の上で髪が膨らみ、顔の上半分の横幅が増えます。つるの下に毛を入れると、髪が頬に沿って落ち、縦の流れが強くなります。縦横比が1.5を超える人は、サイドの毛をつるの上に乗せるほうが合います。眼鏡のフレームの選び方そのものは、面長と眼鏡にまとめています。
卵形とも面長とも言われて、どちらに合わせるか迷う
縦横比が1.35〜1.45のあたりにいる人は、人によって卵形と言われたり、面長と言われたりします。この帯の人は、毛先の高さより、毛先の形のほうが印象を大きく変えます。
面長に寄せたいとき、つまり縦を止めたいときは、毛先を一直線に切りそろえて、あご先ちょうどから下1cmに置きます。卵形に寄せたいとき、つまり輪郭の丸みを見せたいときは、毛先に軽く前下がりの角度をつけて、あご先の高さに合わせます。どちらでも似合う帯にいるので、どちらに寄せたいかで選んでかまいません。迷うなら、ピンで両方を1日ずつ試し、写真で見て自分の顔に見えるほうを選んでください。
毛先をまっすぐ下ろすか、内巻きにする前提か
毎朝毛先を巻く人と、乾かしただけでまっすぐ下ろす人とでは、同じ長さで切っても毛先の高さが変わります。内巻きにすると毛先は1〜2cm持ち上がるので、内巻き前提の人は、目標の高さより1〜2cm長めに切ってもらいます。
朝に巻く時間がない日もあるなら、まっすぐ下ろした状態で目標の高さになるように切り、巻ける日は少し短く見えると考えておくほうが、毎日の差が小さくなります。切るときに「毎朝巻くか」を美容室に伝えると、長さの調整が正確になります。
髪が細くて柔らかく、毛先が頬に張りつく
髪の厚みは普通でも、1本1本が細く柔らかい人は、毛先が頬やあごに沿って張りつきやすくなります。張りついた毛先は、あごの脇に横の幅を作らず、輪郭の線をそのままなぞるので、顔の縦がかえって目立ちます。
この場合は、毛先の高さを出発点より1cm下げて、毛先の重さで髪が頬から少し離れるようにします。切り口は一直線のまま、表面を軽くしすぎないように伝えてください。乾かすときに根元を立ち上げておくと、髪全体が頬から浮き、毛先があごの脇で横に広がりやすくなります。張りつきが気になる日は、毛先だけを軽く内巻きにして、頬とのあいだに指1本ぶんのすき間を作ります。
秋に切るなら、冬の首元まで見越して長さを決める
秋はボブに切る人が多い季節ですが、面長の人は冬の首元を先に考えておく必要があります。あご下2〜4cmの毛先は、タートルネックの襟とぶつかりやすい高さだからです。
タートルネックの襟の上端は、ふつう首の付け根から5〜7cm上に来ます。あご先から肩までが8〜11cmの人なら、あご下2〜4cmの毛先と襟の上端がちょうど重なるか、すぐ近くに来ます。毛先が襟に当たると、外にはねるか、前に押し出されて広がります。外にはねた毛先は、あごの脇ではなく首の脇に横幅を作るので、せっかく決めた長さの効果が消えてしまいます。
確かめ方は、手持ちのなかでいちばん高い襟のタートルネックか、ハイネックのニットを着て、毛先をピンで目標の高さに折った状態で鏡を見ることです。毛先と襟の上端のあいだに2cm以上のすき間があれば、冬もそのまま着られます。2cm未満なら、次のどちらかを選びます。
- 襟より上で止める:毛先を1cm上に寄せて、襟とのすき間を作ります。縦横比が1.35〜1.5の人は、この選び方で困ることはほとんどありません
- 襟に毛先を乗せる:冬のあいだは毛先を内巻きにして、襟の外側に毛先を軽く乗せます。はねにくくなり、首元に髪と襟の2段の幅ができます
マフラーやストールを巻く日は、毛先を外に出して、マフラーの上にのせてください。中に巻き込むと毛先が押し上げられて、あごの脇の幅が消えます。コートの襟が高い場合も同じで、襟の外側に毛先を出すと、首元に横の幅がそろって見えます。
もう1つ見ておきたいのは、伸びる分です。髪はひと月に1cm前後伸びるので、秋に切ったボブは、冬の寒さが本格的になるころには1〜2cm長くなっています。襟とのすき間がちょうど2cmの長さで切ると、冬本番には襟に当たり始めます。冬までに美容室に行く予定がないなら、すき間を3cmとっておくと安心です。冬の首元と毛先の関係は、ミディアムボブの面長でも予定ごとに詳しく書いています。
切る前に、ピンで3日試す
長さを決めたら、切る前に一度試します。髪が肩より長い人なら、ピンだけで目標の長さを作れます。
- 毛先を内側に折り込み、あご下の目標の高さで、耳の後ろとうなじにピンで留めます
- サイドの毛は、頬骨の高さに触れる位置まで下ろしておきます
- そのまま、朝・昼・夜の3回、正面と斜め45度の写真を撮ります
- 3日目に、9枚の写真を並べて見ます
写真で見るところは3つだけです。
- 毛先の下に、首がどのくらい見えているか
- 毛先とあごの角が、同じ高さで並んでいないか
- いつも着るトップスの襟と、毛先がぶつかっていないか
3日のうち、縦が気になった写真が半分を超えたら、目標を1cm下げてもう一度試します。肩に触れそうになった写真が多かったら、1cm上げます。この試しは見た目のためだけではありません。長さの数字を自分の目で確かめておくと、美容室で長さを伝えるときに迷わなくなります。
髪が肩より短い人は、ピンでは長さを作れません。その場合は、いまの毛先の高さから、目標の高さまで何cm伸ばす必要があるかを測っておき、その分だけ伸ばしてから切ります。
美容室では、長さを「あご先から何cm」で伝える
ボブの長さを「あご下くらい」「肩につかないくらい」と言葉で伝えると、受け取る側の解釈で2〜3cmずれます。面長のボブは、この2〜3cmで印象が変わる髪型です。
伝え方の例です。
- 「乾いた状態で、毛先があご先から下に3cmの長さにしてください」
- 「正面から見て、毛先は一直線のままで、内側を軽くしすぎないでください」
- 「サイドは頬骨に触れる長さを残してください。耳にはかけません」
- 「くせで2cm縮むので、乾かしたあとにこの長さになるようにお願いします」
ピンで試したときの写真を1枚見せると、話がいちばん早く通じます。他人の写真より、自分の顔で目標の長さを作った写真のほうが、何cmの話かがずれません。
切っている途中で一度、鏡越しに正面と横を見せてもらい、毛先があご先からどのくらい下にあるかを確かめてください。乾かす前と後で長さが変わる髪質なら、乾かしてから最後の調整をお願いすると確実です。
切ったあとで、違うと思ったら
測って決めた長さでも、切ってみると違和感が出ることはあります。そのとき最初に見るのは、毛先の高さが思っていた位置から何cmずれたかです。
1cmの差なら、乾かし方で吸収できます。毛先を内巻きにすると見た目の長さが1cmほど短くなり、外に流すと少し長く見えます。分け目の位置を変えると、サイドの毛が頬骨に触れる高さも変わります。
あご先より上になってしまったときは、伸びるのを待つあいだ、首元の詰まった服で首の見える縦を短くしてください。切って後悔した長さごとの直し方は、面長にボブが似合わないと感じたらにまとめてあります。
自分の顔の形そのものがよくわからない場合は、顔型診断で輪郭の特徴を先に確かめておくと、この記事の数字がどこに当てはまるかが見えやすくなります。
関連記事
よくある問い
- Q. 面長でもボブにしていいですか
- かまいません。面長でボブが似合わないと感じる原因の多くは、毛先の高さがあご先より上にあることです。毛先があご先より上で止まると、その下に首が見える面積が増え、顔から首まで縦の線が続いて見えます。毛先をあご先の下2〜4cmに置くと、あごの下に髪の幅ができて縦がそこで止まります。まずは生え際からあご先までの長さを頬骨の幅で割って、自分がどの帯に入るかを確かめてから長さを決めてください。
- Q. 縦横比を測るたびに数字が変わります。どれを信じればいいですか
- 0.05くらいの差は、撮る距離や顔の角度で普通に出ます。腕をのばした距離から、スマホを目の高さに置いて2枚撮り、2つの平均を取ってください。それでも境目の1.45〜1.55を行き来するなら、毛先はあご先の下2cmで仮に決め、ピンで内側に折って3日過ごしてみるのが確実です。写真で見て縦が気になった日が多ければ、下にもう1cm足します。
- Q. 秋に切ったボブが、冬にタートルを着ると外にはねます
- タートルの襟の上端は、首の付け根から5〜7cm上に来ます。あご下2〜4cmで切った毛先は、ちょうどそこに当たりやすい長さです。襟とぶつけたくないなら、毛先と襟の上端のあいだに2cm以上のすき間ができる高さで切るか、反対に襟の外側へ毛先を落としきる長さまで伸ばすかのどちらかです。伸ばす途中の1〜2か月は、毛先を内巻きにしてから襟を着ると、はねる量が減ります。
- Q. 前髪は作ったほうがいいですか
- 顔全体の縦横比より、額の縦で決めてください。生え際の中央から眉の上端までが5.5cmを超えるなら、前髪で額の縦を区切る効果がはっきり出ます。5cm以下なら、前髪がなくても縦は強く見えにくいので、分け目をこめかみ寄りに深くとって、サイドの毛を頬骨に触れる位置へ落とすほうが手入れも楽です。
— メグラシ編集部





