タヌキ顔のメイク|頬の高さと目の縦幅で締める場所を決める

**タヌキ顔のあなたがメイクで決めるのは、色を広げる場所と締める場所の2つだけです。**頬はいちばん高い位置から耳の方向へ横長に色を広げ、締める色は目尻側の3分の1と唇の輪郭に置く。目の縦幅と頬の丸みは、消さずにそのまま残します。
タヌキ顔は、頬のいちばん高い位置が小鼻より上にあり、目が丸く縦幅のある顔立ちです。全体に曲線が多く、親しみやすく柔らかな印象を持っています。その一方で、「幼く見られる」「大人っぽいメイクが似合わない」と感じる方も少なくありません。
けれど、丸みを打ち消そうとして目の縦幅を削ったり、頬を大きく影で覆ったりすると、顔の曲線とメイクの直線がぶつかって、かえって不自然に見えます。タヌキ顔のメイクは、丸みを残したまま、どこに直線を少しだけ足すかで印象が決まります。
この記事では、まず鏡と定規で顔の3か所を測り、その数字をもとに、チーク・アイシャドウ・アイライン・眉・リップの順に、色の置き場所を決めていきます。秋冬の深い色の使い方や、キツネ顔とも言われる方、幼く見られたくない日の決め方も、後半にまとめています。
自分がタヌキ顔かどうか、まだはっきりしない方は、先にたぬき顔は頬のいちばん高い位置が小鼻より上にある顔で確かめてから読んでください。
結論:丸みは残し、直線は3か所だけに足す
先に答えを置いておきます。毎朝のメイクでも、新しい色を試すときでも、考える順番はこのとおりです。
| 部分 | 色を置く場所 | 外れると |
|---|---|---|
| チーク | 頬の頂点から耳へ横長、下端は小鼻の高さまで | 頬の真ん中に丸く置くと幼く寄る |
| アイシャドウ | 締め色は目尻側3分の1 | 目のまわり全体を囲むと目が小さく見える |
| アイライン | 目尻の延長は5mmまで | 長く引くと目元だけが強くなる |
| 眉 | 眉山を黒目の外側の上に置く | 眉山がないと顔全体が丸に寄りすぎる |
| リップ | 輪郭を取り、中央に深い色 | 全体をぼかすと口元が幼く見える |
直線を足すのは、目尻・眉・唇の輪郭の3か所です。この3か所はどれも顔の中で小さな面積なので、直線を足しても、頬や目の丸みは消えません。丸みと直線が、顔の中で役割を分け合う形になります。
ここで使う数字は、自分の顔の中の目盛りから出しています。同じタヌキ顔でも、目の大きさや頬の高さには個人差があるので、測った値をメモしておくと、新しいコスメを選ぶときにも迷わなくなります。
測るのは3か所|頬の頂点・目の縦横・眉と目の間
メイクを始める前に、明るい場所で鏡の正面に立ち、すっぴんか、下地だけの状態で3か所を確かめます。
**1か所目は、頬のいちばん高い位置です。**正面を向いて、にっこり笑ってください。頬がいちばん盛り上がるところを指で押さえ、笑顔を戻してもその場所を指で押さえたままにします。その指の位置が、小鼻の上端より何cm上にあるかを見ます。タヌキ顔の方は、ここが小鼻より1〜2cm上にあることが多いはずです。
**2か所目は、目の縦幅と横幅です。**定規を目の下に当てて、目頭から目尻までの横幅を測ります。次に、正面を向いたまま、黒目の上下で、上まぶたの縁から下まぶたの縁までの縦幅を測ります。横幅を縦幅で割った値が、目の縦横の比です。タヌキ顔の方は、この比が2.5〜3倍に収まることが多く、数字が小さいほど目が丸く見えます。
**3か所目は、眉と目の間の距離です。**黒目の真上で、眉の下端から上まぶたの縁までを測ります。2cm前後の方が多く、これより広いと顔の縦がゆったり見え、狭いと目元の印象が強くなります。
測りにくい場合は、正面からスマートフォンで顔を撮り、画面上で比べても構いません。大事なのは正確な数字よりも、自分の顔の中でどこが丸く、どこにゆとりがあるかを一度把握しておくことです。
ベースメイク|ツヤを置く場所と、抑える場所
色を置く前に、肌のツヤの置き方を決めておくと、そのあとのチークやハイライトの位置が決めやすくなります。
タヌキ顔は頬の位置が高く、正面から光が当たると頬の頂点に自然なツヤが出ます。この自然なツヤを生かすには、下地やファンデーションのツヤを頬の頂点のまわりに残し、それ以外の場所は少し抑えるのがコツです。
具体的には、ファンデーションを顔全体に塗ったあと、パウダーを額、鼻の下、顎の先の3か所にだけ薄くのせます。頬の頂点のまわりにはパウダーをのせないか、ごく軽く押さえる程度にします。こうすると、頬の頂点にだけツヤが残り、顔の中で頬の高さがいちばん先に目に入ります。
顔全体を均一にツヤで仕上げると、顔の曲線のすべてが光を拾って、丸みが顔全体に広がって見えます。反対に、顔全体をマットに仕上げると、タヌキ顔らしい頬の立体が平らになり、顔が大きく見えることがあります。ツヤと艶消しを、場所で分けるのがポイントです。
秋冬は空気が乾燥して、昼過ぎには肌のツヤが消えやすくなります。乾燥しやすい方は、下地の段階で頬の頂点に保湿力のあるものを重ねておくと、夕方までツヤが残りやすくなります。
ファンデーションの色は、首の色に合わせて選んでください。顔だけ明るい色にすると、顔の輪郭がはっきりして、丸みが強調されます。首と顔の色の差がないと、顔と首がなめらかにつながって見えます。
まつ毛は、目尻側を長く
アイメイクの土台として、まつ毛の整え方も決めておきます。タヌキ顔の方は、まつ毛を全体に同じ長さで上げると、目の丸い形がそのまま強調されます。丸みを生かしたい日はそれで構いません。
少し落ち着いた印象にしたい日は、目尻側3分の1のまつ毛を、ほかより少しだけ長く見せてください。マスカラを目尻側だけ2度塗りにするか、目尻側のまつ毛を斜め外向きにとかすだけでも、目の横の端に線が加わります。アイシャドウの締め色を目尻側に置くのと同じ考え方です。
下まつ毛にマスカラを塗る場合は、目尻側の3分の1だけにします。下まつ毛全体に塗ると、目の縦幅が強調され、目が丸く大きく見えます。かわいらしさを出したい日は全体に、落ち着かせたい日は目尻だけに、と使い分けてください。
チーク|頬の頂点から耳の方向へ横長に
タヌキ顔のメイクで、いちばん印象を左右するのがチークです。
**頬のいちばん高い位置を起点にして、耳の方向へ横長の楕円に色を広げてください。**楕円の横幅は3〜4cm、縦幅は1.5〜2cmが目安です。色のいちばん濃いところは、頬の頂点から耳の方向へ1〜2cmずらした位置に置きます。
チークを頬の真ん中に丸く置くと、頬の丸みがさらに強調され、顔全体がより幼く見えます。かわいらしさを出したい日にはそれもひとつの選択ですが、普段は色の中心を少し外へずらすほうが、頬の丸みを残しつつ、顔の横幅に沿った落ち着いた血色になります。
楕円の下の端は、小鼻の上端の高さより下げないようにします。タヌキ顔は頬の位置が高いので、チークをそれより下に広げると、顔の中で色の重心が下がり、頬の丸みと色の位置がずれて見えます。
ブラシで入れる場合は、頬の頂点にブラシを置いてから、耳の方向へ2〜3回往復させ、最後に何も付いていないブラシで縁をなじませます。クリームやリキッドのチークなら、指先で頬の頂点に1点置き、耳の方向へ横にのばしてください。
チークの色|秋冬は深さより、肌とのなじみで選ぶ
チークの色は、パーソナルカラーで選ぶのが基本ですが、タヌキ顔の方に共通して言える点がいくつかあります。
まず、くすみのある深い色を選ぶときほど、塗る面積を小さくしてください。タヌキ顔は頬に丸みがあるので、深い色を広い面積に置くと、頬の丸みの陰影が色で強調され、顔の中で頬だけが重く見えることがあります。秋冬らしい深い色は、楕円の横幅を2〜3cmに縮めて使うと落ち着きます。
明るく澄んだ色は、タヌキ顔のかわいらしさとよく合います。ただし、明るい色を広い面積に入れると、かわいらしさが前に出すぎることがあるので、仕事の日は明るい色を薄く重ねる程度にとどめるのがおすすめです。
ツヤのあるチークは頬の丸みを立体的に見せ、マットなチークは頬を平らに見せます。秋冬に肌が乾きやすい時期は、ツヤのあるクリームタイプのほうが肌になじみやすいと感じる方も多いはずです。丸みを強調しすぎたくない日は、ツヤを頬の頂点だけにとどめ、まわりはマットな質感で仕上げると、立体と落ち着きの両方が出ます。
アイシャドウ|締め色は目尻側の3分の1
アイシャドウは、色を置く範囲を3つに分けて考えます。目頭側の3分の1、真ん中の3分の1、目尻側の3分の1です。
**締め色、つまりいちばん深い色は、目尻側の3分の1だけに置いてください。**まぶたの際に沿って、目尻に向かってわずかに太くなるように入れます。目尻側に深い色を置くと、目の横の端に影ができて、丸い目に横の広がりが少しだけ加わります。
真ん中の3分の1には、中間の明るさの色を置きます。黒目の上は、目の丸みがいちばん出る場所なので、ここを深い色で塗りつぶすと、目の縦幅が狭く見えます。黒目の上には、光を集める明るい色や、ツヤのある色を置くと、目の丸みがそのまま生きます。
目頭側の3分の1は、いちばん明るい色か、何も塗らなくても構いません。
締め色を目のまわり全体にぐるりと入れて囲む方法は、タヌキ顔の場合、目の形がはっきりする反面、目が小さく見えることがあります。目元の印象を強めたい日でも、囲むのは上まぶたの目尻側から、下まぶたの目尻側3分の1までにとどめてください。
アイライン|目尻の延長は5mmまで
アイラインは、まつ毛の間を埋めるように引き、目尻で少しだけ延長します。
延長する長さは5mmまでが目安です。5mmを超えて長く引くと、目元だけに強い線が加わり、顔全体の丸みと目元の線がそろわなくなります。
延長する角度は、目の縦横の比で決めます。
比が2.8倍未満で目の丸みが強い方は、目尻の延長を水平か、わずかに下げ気味にしてください。目の丸い形をそのまま横に少し伸ばすイメージです。跳ね上げると、丸い目と上向きの線がぶつかり、目元だけが鋭く見えます。
比が2.8倍以上で少し横長の方は、目尻をわずかに上げても構いません。上げる角度は、目尻から耳の上端に向かう線を目安にします。それより急な角度で上げると、目元の印象が強くなりすぎます。
ラインの色は、黒より焦げ茶や深い灰色のほうが、タヌキ顔の柔らかな印象になじみます。秋冬に深みを出したい日は、深い赤みのある茶色や、深い緑みのある色も、目尻の5mmだけなら使いやすい色です。
下まぶた|縦幅を残すか、少し詰めるか
下まぶたのメイクは、目の縦幅をどう見せたいかで変わります。
目の丸みを生かしたい日は、下まぶたの目尻側3分の1に、明るめの中間色を細く入れるだけにしてください。下まぶたの際を深い色で囲まないので、目の縦幅がそのまま残ります。
少し落ち着いた印象にしたい日は、下まぶたの目尻側3分の1に、締め色を細く入れます。上まぶたの締め色とつなげて、目尻に横向きのくの字ができるように描くと、目の横の端がはっきりして、丸みを残したまま少し大人びた目元になります。
下まぶたの真ん中から目頭側にかけては、明るい色やツヤのある色を細く入れると、涙袋のふくらみがやわらかく強調されます。タヌキ顔の方は、ここに光を入れると親しみやすさが増します。反対に、ここを深い色で塗ると、目の下に影ができて疲れて見えることがあるので、避けてください。
眉|眉山の位置と角度で大人寄せの量を決める
眉は、タヌキ顔の印象をいちばん大きく動かせる場所です。
**眉山を、黒目の外側の端の真上か、それより少し外に置いてください。**眉山がはっきりあると、顔の中に角が1つ生まれ、丸みの多い顔立ちに落ち着きが加わります。
眉山を置かずに、眉全体をなだらかな弧にすると、顔全体の丸みがさらに強調され、かわいらしい印象になります。休日やかわいらしさを出したい日にはこれもよく合いますが、仕事の日など大人っぽく見せたい場面では、眉山を少しだけ作るのがおすすめです。
眉山の角度は、眉頭から眉山までの線が、水平から10〜15度くらい上がる程度が目安です。それより急な角度にすると、眉だけが鋭く見えて、顔の丸みとぶつかります。
眉の太さは、測った眉と目の間の距離をもとに決めます。距離が2cmより広い方は、眉を少し太めにして、眉の下端を下げると、目と眉の距離が縮まり、顔の縦のゆとりが引き締まります。距離が2cmより狭い方は、眉を細めにして、下端を少し上げると、目元がすっきりします。
眉の色は、髪の色より半段階明るくすると、顔全体が軽く見えます。秋冬に髪色を暗くした方は、眉も少し深めにそろえると、顔まわりに統一感が出ます。
眉を描く順番
眉山を作るのが苦手な方は、次の順番で描くと形が決まりやすくなります。
まず、ペンシルで眉山の位置に小さな点を1つ打ちます。黒目の外側の端の真上か、それより2〜3mm外です。次に、眉尻の位置に点を打ちます。眉尻は、小鼻の外側と目尻を結んだ線の延長上に置くのが一般的な目安です。タヌキ顔の方は、眉尻を眉頭の下端より下げないようにすると、顔の丸みに対して眉が下がって見えません。
点を打ったら、眉山から眉尻へ向かって、下の線から先に描きます。下の線がまっすぐ決まると、眉全体の形が安定します。最後に、眉頭から眉山へ向かってパウダーでふんわりと色をのせ、眉頭はぼかして、眉山に向かって少しずつ色を濃くします。
眉頭を濃く四角く描くと、顔の中心に強い影ができて、柔らかな顔立ちとぶつかります。眉頭はいちばん薄く、眉山がいちばん濃く、という濃さの順番を守ると、丸みを残したまま眉に角を足せます。
左右の眉山の高さがそろわない場合は、低いほうに合わせてください。高いほうに合わせると、眉が全体に上がって、驚いたような表情に見えることがあります。
リップ|輪郭を取り、中央に深い色
リップは、輪郭をどう描くかで印象が変わります。
**唇の輪郭をリップペンシルか筆で取り、中央に深い色を置いてください。**輪郭がはっきりすると、口元に直線が加わり、顔全体の丸みに対して落ち着きが生まれます。輪郭は、唇の縁に沿ってそのまま取るのが基本です。輪郭を外へ大きくはみ出して描くと、口元だけが大きく見えます。
輪郭をぼかして、唇の中央からじんわり色を広げる塗り方は、タヌキ顔のかわいらしさをいちばん引き出します。休日にはよく合いますが、仕事の日には少し幼く見えることがあるので、場面で使い分けてください。
上唇の山は、丸く描くか、少し角を付けるかで印象が変わります。丸く描くとやわらかく、角を付けると大人っぽくなります。大人っぽく見せたい日は、上唇の山の頂点を少しだけはっきり描くと、口元に直線が1つ加わります。
リップの質感は、ツヤのあるものが唇の丸みを強調し、マットなものが唇を平らに見せます。秋冬の深い色をマットな質感で使う場合は、輪郭を取ったあと、中央にだけ少しツヤを重ねると、口元が重く見えすぎません。
唇の厚みで、輪郭の取り方を変える
輪郭の取り方は、唇の厚みによっても少し変えます。鏡の正面で、上唇と下唇の厚みを比べてみてください。
上唇と下唇の厚みがほぼ同じか、全体にふっくらしている方は、輪郭を唇の縁ちょうどに取り、口角だけを1mmほど内側から描き始めます。口角に小さな直線ができて、ふっくらした唇に締まりが加わります。
上唇が薄めで、下唇がふっくらしている方は、上唇の輪郭を縁から0.5mmほど外に取り、下唇は縁ちょうどに取ります。上下の厚みの差が小さくなり、口元全体が落ち着いて見えます。
どちらの場合も、輪郭を取るペンシルは、塗るリップと同じ色か、半段階深い色を選んでください。輪郭だけが極端に濃いと、口元に枠ができたように見えます。輪郭を取ったあとに、綿棒で内側へ軽くぼかすと、線がなじんで自然に仕上がります。
ハイライトとシェーディング|足すのは2か所まで
ハイライトとシェーディングは、タヌキ顔の場合、使わなくても構いません。使うなら、それぞれ置く場所を絞ってください。
ハイライトは、頬の頂点の少し上と、鼻筋の上半分の2か所までにします。頬の頂点の少し上に光を置くと、頬の高さがより際立ち、タヌキ顔の頬の位置の高さがそのまま魅力として見えます。鼻筋の上半分に細く光を入れると、顔の中心に縦の線が1本加わり、丸みのある顔立ちが少し引き締まります。
ハイライトを額の真ん中や顎の先にまで広げると、顔の中に光の点が増えて、立体感より明るさが前に出ます。かわいらしさは増しますが、落ち着いた印象からは離れます。
シェーディングは、顎の下とフェイスラインの耳の下の2か所までにします。肌より半段階深い色を薄く置き、首との境目をなじませる程度で十分です。頬の横を削るように大きく影を入れると、頬の丸みと影の直線がぶつかり、顔の中で不自然な境目ができます。
シェーディングが必要かどうか迷うときは、首の詰まった服を着た日に、正面と斜めから写真を撮って比べてみてください。顎の下と首の境目がはっきり見えないなら、シェーディングは要りません。境目がぼんやりして顔と首がつながって見えるときだけ、顎の下に薄く影を置きます。秋冬はタートルネックやマフラーで首元が隠れる日が多いので、夏よりもシェーディングの出番は少なくなるはずです。
ハイライトも同じで、室内の照明の下と外の自然光の下では、光の拾い方が変わります。外で過ごす時間の長い日は、ハイライトを控えめにして、頬の頂点の自然なツヤだけに任せると、強い光の下でも顔がてかって見えません。
秋冬の深い色|面積を夏の半分にして、置く場所を絞る
秋冬になると、アイシャドウもリップも深い色を使いたくなります。タヌキ顔の方が深い色を使うときの原則は、塗る面積を夏の半分にして、置く場所を目尻と唇の中央に絞ることです。
タヌキ顔は顔の中に曲線が多く、パーツ同士の距離にゆとりがあるので、深い色を広い面積に置くと、色の重さが顔の柔らかさを上回ってしまいます。面積を絞って、目尻の3分の1と唇の中央のように、小さな場所に深い色を置けば、秋冬らしい深みを出しながら、顔立ちの柔らかさは残せます。
アイシャドウなら、夏に上まぶた全体に広げていた色を、秋冬は目尻側の3分の1だけに置き、残りを中間色にします。リップなら、深い色を唇全体に塗るのではなく、中央に置いて指で外へぼかし、輪郭はひとつ明るい色で取ると、口元が重くなりません。
チークは、秋冬の深い色を使う場合、先に書いたとおり楕円の横幅を2〜3cmに縮めます。目元と口元に深い色を置いた日は、チークをいつもより薄めにして、顔の中で深い色が3か所に分散しすぎないようにしてください。
秋冬の服の色との合わせ方は、タヌキ顔に似合う服にまとめています。首元のニットの色とリップの色を、同じ深さにそろえると、顔まわりに統一感が出ます。
どちらとも取れるとき①|キツネ顔とも言われる
タヌキ顔と言われる一方で、キツネ顔とも言われる、あるいはセルフチェックで両方の特徴が当てはまる方もいると思います。目の縦横の比が2.8〜3倍前後で、頬の位置は高いけれど、目尻が少し上がっている方などです。
この場合は、頬はタヌキ顔の入れ方、目元はキツネ顔の入れ方で分けると、迷わずにまとまります。チークは頬の頂点から耳の方向へ横長に入れ、目元は目尻の延長をわずかに上げる、という組み合わせです。
両方の特徴がある方は、顔の中に曲線と直線が混ざっているので、どちらか一方に寄せるより、それぞれのパーツの持ち味をそのまま生かすほうが自然に見えます。頬の丸みと目尻の直線を、無理に打ち消し合わせないことがコツです。
迷ったときは、口元で決めてください。唇がふっくらして丸みが強いならリップは輪郭をぼかすタヌキ顔寄りに、唇が薄めで横に長いなら輪郭を取るキツネ顔寄りにします。キツネ顔のメイクの考え方はキツネ顔のメイクにまとめているので、両方を読み比べてみてください。
キツネ顔とタヌキ顔の境目そのものを確かめたい方は、キツネ顔とタヌキ顔の違いの測り方も参考になります。
どちらとも取れるとき②|幼く見られたくない場面
タヌキ顔の方から多い相談が、「仕事の場面や改まった席で、幼く見られたくない」というものです。
こういう日は、直線を足す3か所を、いつもより少しだけはっきりさせてください。具体的には、次の3つです。
1つ目は、眉山を黒目の外側の端の真上に、いつもよりはっきり作ること。2つ目は、目尻側3分の1の締め色を、上まぶたから下まぶたまでつなげて、くの字にすること。3つ目は、唇の輪郭を取り、上唇の山を少し角ばらせて描くことです。
この3つを足しても、頬の丸みや目の縦幅には手を付けないので、顔立ちの柔らかさは残ります。柔らかさを残したまま、大人っぽさを足せる方法です。
チークは、いつもより少し薄めにして、色の中心を頬の頂点から耳の方向へ2cmほどずらします。チークの色が頬の真ん中から外れるだけで、顔の印象がぐっと落ち着きます。
反対に、目の縦幅を細く見せようとしてアイラインを太く引いたり、頬全体にシェーディングを入れたりするのは避けてください。顔の丸みとメイクの直線がぶつかって、かえって違和感が出ます。幼く見られやすい方の服の選び方は、童顔の仕事服にもまとめています。
どちらとも取れるとき③|メガネをかける日
メガネをかける日は、フレームが目元と眉の間に入るので、メイクの見え方が変わります。
フレームの上の線が眉の下端より下にある場合は、眉のメイクがそのまま見えます。この場合は、いつもどおりに眉山を作って構いません。ただし、フレームの上の線と眉の線がほぼ平行に並ぶので、眉山の角度を少しだけゆるやかにすると、線が重なって見えません。
フレームの上の線が眉にかかる場合は、眉のメイクの大部分がフレームに隠れます。この場合は、眉より目元とリップに力を入れてください。目尻の締め色をいつもより少しだけ濃くし、リップの輪郭をはっきり取ると、フレームの向こうでも顔の印象がぼやけません。
レンズの種類によっては、目が大きく見えたり小さく見えたりします。目が大きく見えるレンズの日は、アイラインを細くして、目元が強くなりすぎないようにしてください。目が小さく見えるレンズの日は、上まぶたの黒目の上に明るい色を置き、目の丸みを光で補います。
タヌキ顔に合うフレームの形は、タヌキ顔に似合うメガネにまとめています。フレームの下の線と頬の高さの関係も、メイクと一緒に見直すと、顔まわり全体のつり合いがとれます。
予定別|仕事・お呼ばれ・休日の5分版
最後に、ここまでの手順を、予定ごとに5分で仕上げる形にまとめておきます。
仕事の日は、チークを頬の頂点から耳の方向へ横長に薄く入れ、目尻側3分の1に締め色を置き、アイラインは目尻を5mm以内で水平に延長します。眉山を黒目の外側の上に作り、リップは輪郭を取って中央に深い色を置きます。全体として、直線を3か所に少しずつ足した状態です。
お呼ばれの日は、仕事の日のメイクに、ツヤを足します。頬の頂点の少し上にハイライトを置き、黒目の上のまぶたにツヤのある明るい色を重ね、リップの中央にツヤを足します。光の点が増えるぶん華やかになりますが、直線の3か所はそのまま残すので、子供っぽくはなりません。
休日は、直線を足す場所を減らして、タヌキ顔の柔らかさをそのまま楽しみます。眉は眉山を作らずなだらかな弧に、リップは輪郭をぼかして中央からじんわり広げます。チークは頬の頂点にやや丸く置いても構いません。秋冬の休日なら、リップかチークのどちらか1か所だけに深い色を置くと、季節らしさが出ます。
帰省や家族の集まりのように、長時間過ごす日は、崩れにくさを優先します。チークはクリームタイプを薄く重ね、アイラインは目尻の5mmだけにして、にじみやすい下まぶたの際には引きません。リップは輪郭を取ってから、中央に色を置き、ティッシュで一度押さえると、食事のあとも輪郭が残りやすくなります。
髪型との合わせ方は、タヌキ顔に似合う髪型も参考にしてください。毛先の位置とチークの位置がずれていると、顔まわりの重心がそろいます。
メイクは毎日のことなので、すべてを一度に変える必要はありません。まずは、チークの色の中心を頬の頂点から1〜2cm外へずらすことと、締め色を目尻側の3分の1に絞ることの2つから始めてみてください。それだけで、鏡に映る顔の印象が少し変わるはずです。
よくある問い
- Q. タヌキ顔は大人っぽいメイクが似合いませんか
- 似合わないのではなく、大人っぽさを足す場所が決まっています。目の縦幅や頬の丸みを消そうとすると不自然になりやすいので、丸みはそのまま残し、目尻側の3分の1と眉の角度、唇の輪郭の3か所で直線を足してください。これだけで、顔立ちの柔らかさを残したまま落ち着いた印象に寄せられます。
- Q. タヌキ顔のアイラインは、跳ね上げたほうがいいですか、下げたほうがいいですか
- 目の縦横の比によります。目の横幅が縦幅の2.8倍未満で丸みが強いなら、目尻の延長を水平かわずかに下げ気味にして5mm以内で止めると、目の形がそのまま生きます。2.8倍以上で少し横長なら、わずかに上げても構いません。どちらの場合も、延長を5mmより長くすると、目元だけが目立って見えます。
- Q. チークを入れると幼く見えてしまいます
- チークの形が丸く、頬の真ん中に置かれていることが多いです。頬のいちばん高い位置から耳の方向へ、横長の楕円にのばしてみてください。色の中心を真ん中から1〜2cm外へずらすだけで、頬の丸みは残しつつ、顔の横幅に沿った落ち着いた血色になります。
- Q. タヌキ顔でもシェーディングは必要ですか
- 必須ではありません。頬の丸みはタヌキ顔の魅力でもあるので、輪郭を削るように入れるより、顎の下とフェイスラインの耳の下だけに、肌より半段階深い色を薄く置く程度で十分です。写真に写る日や、首の詰まった服を着る日に、首との境目をなじませる目的で使うと便利です。
— メグラシ編集部





