グレーが似合う人|明るさ3段と黄み・青みで、顔が冴える灰を選ぶ

**グレーのニットを着て鏡を見たとき、肌の影がニットの色に溶けて見えるなら、そのグレーは明るさの段があなたと近すぎます。**グレーが似合うかどうかは、グレーという色そのものではなく、グレーの明るさの段と、黄みか青みかの寄りの2つで分かれます。
グレーは、白と黒の間にある色です。明るい段から暗い段まで幅が広く、さらに黄みに寄ったものと青みに寄ったものがあります。同じ「グレー」でも、この2つの組み合わせで顔への響き方が大きく変わります。だから、グレーが似合う人と似合わない人がいるのではなく、それぞれの人に合うグレーと合わないグレーがあると考えたほうが正確です。
この記事では、白い紙、黒い布、スマートフォンの白黒写真の3つで、自分に合う段と寄りを確かめる方法をまとめました。秋冬はニットやコートでグレーを手に取る機会が増える季節なので、ここで一度決めておくと、売り場で迷わなくなります。
暗いグレーにあたるチャコールについては、チャコールが似合う人で詳しく書いています。この記事は、明るいグレーから暗いグレーまで、グレー全体の選び方を扱います。
結論:グレーは「明るさの段」と「黄みか青みか」の2つで選ぶ
先に答えを置きます。
**自分に合うグレーは、明るさの段と、黄みか青みかの寄りの2つで決めます。**明るさの段は、明るいグレー、中間のグレー、暗いグレーの3つに分けます。寄りは、黄み寄り、青み寄り、どちらでもないの3つです。
明るさの段は、自分の髪と肌の明るさの差で決めます。髪と肌の差が大きい人は、暗い段か明るい段のどちらかがはっきり合い、中間の段は顔がぼやけて見えやすくなります。髪と肌の差が小さい人は、明るい段がいちばん合い、暗い段は服だけが浮きやすくなります。
寄りは、顎の下に布を当てたときの肌の見え方で決めます。黄み寄りのグレーを当てて肌に血色が出る人は黄み寄り、青み寄りのグレーを当てて肌が澄んで見える人は青み寄りです。
この2つが決まると、売り場で手に取るグレーは9つの組み合わせのうち1つか2つに絞られます。迷う時間が減り、着ないグレーが増えることもなくなります。
最初に見る:グレーを着たとき、顔に起きる3つのこと
自分に合わないグレーを着たとき、顔には3つのことのどれかが起きます。どれが起きているかで、直す場所がわかります。
1つ目は「くすむ」です。肌の色が全体に灰色がかって、血色が引いたように見えます。これは、グレーの寄りが肌と反対側にあるときに起きます。黄み寄りの肌に青みのグレーを当てると、肌の黄みが濁って見えます。青み寄りの肌に黄みのグレーを当てると、肌の赤みが土っぽく見えます。直すのは寄りです。
2つ目は「ぼやける」です。顔と服の境目がはっきりせず、顔の輪郭や目鼻立ちが服の色に溶けて見えます。これは、グレーの明るさが顔の明るさに近すぎるときに起きます。直すのは明るさの段です。
3つ目は「老ける」です。目の下や口元の影が濃く見え、顔に疲れが出たように見えます。これは、くすみとぼやけが同時に起きているときによく見られます。中間の明るさで、しかも寄りが合わないグレーを顔のすぐ下に置くと、この状態になりやすくなります。
見分けるには、鏡の前でグレーの服を顎の下に当て、次に白いタオルを当ててください。白に替えた瞬間に顔の色が戻るなら「くすむ」、輪郭がはっきりするなら「ぼやける」です。両方が戻るなら「老ける」なので、段と寄りの両方を見直します。
反対に、グレーが合っているときに顔に起きることも覚えておいてください。合うグレーを顎の下に当てると、肌の色が均一に見え、目の白い部分と黒い部分の差がはっきりします。唇の輪郭もくっきりして、化粧を足していないのに顔立ちが整って見えます。白いタオルに替えたときより、グレーのほうが顔が落ち着いて見えることさえあります。その感覚があるグレーが、あなたの冴えるグレーです。
明るさの3段を、白い紙と黒い布で分ける
まず、グレーの明るさを3つの段に分ける方法です。これは、自分の手持ちのグレーを仕分けるときにも、売り場で選ぶときにも使えます。
白い紙と黒い布を用意し、その間にグレーの服を置いてください。グレーが白に近く見えるなら明るい段、黒に近く見えるなら暗い段、どちらにも寄らずちょうど真ん中に見えるなら中間の段です。
明るい段は、霧や曇り空のような淡いグレーです。白と並べても白との差がやわらかく、遠くから見ると白っぽく見えます。中間の段は、コンクリートや鉛筆の芯の線のようなグレーで、白とも黒ともはっきり離れています。暗い段は、炭や濡れた石のようなグレーで、黒と並べてようやく黒ではないとわかる程度の暗さです。チャコールと呼ばれる色はここに入ります。
判断に迷ったら、スマートフォンのカメラを白黒にして、白い紙、グレーの服、黒い布を1枚に写してください。色の情報が消えるので、明るさだけを比べられます。白黒写真で見て、紙と布のちょうど真ん中に見えるなら中間の段です。
段を分けるときに大事なのは、近くで見ないことです。腕を伸ばした距離か、1歩下がった距離から見てください。人がふだんあなたの服を見る距離は、それくらい離れているからです。
自分の明るさの段を、白黒写真で決める
次に、自分に合う段を決めます。使うのは、スマートフォンの白黒写真です。
窓のそばで、胸から上が入るように自分を写してください。服は白いものか、無地の明るい色が望ましいです。写したら、写真を白黒に変換します。
白黒の写真で、髪と肌の明るさを比べてください。髪がほとんど黒く写り、肌が白く写っていて、2つの差が大きいなら、あなたは明暗の差がはっきりした顔です。髪も肌も灰色がかって写り、2つの差が小さいなら、明暗の差がやわらかい顔です。
明暗の差がはっきりした顔の人は、グレーでも差のあるものが合います。暗い段のグレーなら髪の暗さとつながり、顔が引き締まります。明るい段のグレーなら肌の明るさとつながり、顔が明るく見えます。中間の段は、髪とも肌とも離れたところにあるので、顔の中の明暗に割り込んで、ぼやけて見えやすくなります。
明暗の差がやわらかい顔の人は、明るい段のグレーがいちばん合います。顔全体の明るさとグレーの明るさがなだらかにつながり、やさしい印象になります。暗い段のグレーは、顔の中にない暗さが服にだけあるので、服が浮いて見えやすくなります。中間の段は、明るい段の次に使いやすい段です。
瞳の色も手がかりになります。白黒写真で瞳が髪と同じくらい暗く写る人は、明暗の差がはっきりした側に、瞳が髪より明るく写る人は、やわらかい側に寄せて考えてください。
写真を撮るときは、正面から窓の光が当たる位置に立ってください。横から光が当たると、顔の片側に影ができて、肌が実際より暗く写ります。そうすると髪と肌の差が小さく見え、明暗の差がやわらかい側に間違えて分けてしまうことがあります。正面から光を受け、顔全体が均一に明るく写った写真で比べるのが確かです。
1枚で決めにくいときは、髪を下ろした写真と、髪を結んだ写真の2枚を撮ってください。髪を下ろすと顔のまわりに暗い面が増え、結ぶと減ります。2枚で答えが変わらなければ、その段で決めて構いません。答えが変わる人は、ふだん多い髪型のほうの結果を優先し、もう一方の髪型の日は、間に白を挟む方法で調整します。
黄みのグレーと青みのグレーを、白い紙で見分ける
明るさの段が決まったら、次は寄りです。グレーには、黄みに寄ったものと、青みに寄ったものがあります。
見分けるには、白い紙を使います。紙の上にグレーの布を置き、紙との境目を見てください。境目で、グレーがほんのり茶色やベージュ、緑がかって見えるなら黄み寄りです。水色や紫がかって見えるなら青み寄りです。どちらにも見えないなら、寄りのないグレーです。
黄み寄りのグレーは、グレージュやウォームグレーと呼ばれることがあります。石や砂、乾いた土のような色で、温かみがあります。青み寄りのグレーは、ブルーグレーやクールグレーと呼ばれることがあります。曇った冬の空や、金属のような色で、すっきりした印象です。
1枚だけでは寄りがわかりにくいときは、同じ明るさのグレーを2枚並べてください。片方が少し黄色っぽく、もう片方が少し青っぽく見えるはずです。人の目は、比べるものがあると色の寄りを見つけやすくなります。
手持ちのグレーで練習するのもよい方法です。家にあるグレーの服を全部、白い紙かシーツの上に並べてください。1枚ずつ見ると同じに見えたグレーが、並べると少しずつ違うことに気づきます。黄色っぽいもの、青っぽいもの、緑っぽいもの、紫っぽいものが混ざっているはずです。この違いが見えるようになると、売り場でも1枚を手に取っただけで寄りの見当がつくようになります。並べたときに自分がよく着ているグレーがどちらの寄りに集まっているかを見ると、無意識に選んできた寄りもわかります。
売り場の照明は、色の寄りを変えて見せることがあります。黄色い照明の下では、どのグレーも黄みに寄って見えます。寄りを確かめるときは、窓のそばか、白っぽい照明の下で見てください。
顎の下に2枚当てて、自分の寄りを決める
自分の寄りを決めるには、黄み寄りのグレーと青み寄りのグレーを1枚ずつ用意して、交互に顎の下に当てます。手持ちに両方がなければ、ベージュの布と水色の布で代用しても構いません。
窓のそばで、化粧をしていない状態か、ごく薄い化粧の状態で鏡に向かいます。まず黄み寄りの布を顎の下に当て、頬と唇の色を見てください。次に青み寄りの布に替えて、同じ場所を見ます。
黄み寄りを当てたときに頬にほんのり血色が出て、唇が明るく見えるなら、あなたは黄み寄りです。青み寄りを当てたときに肌が澄んで、目の白い部分がすっきり見えるなら、青み寄りです。
どちらを当てても変化が小さいときは、寄りのないグレーか、両方の中間にある杢グレーが合いやすい人です。この場合は、寄りよりも明るさの段のほうを優先して選んでください。
パーソナルカラーの診断を受けている人は、イエベと言われていれば黄み寄り、ブルベと言われていれば青み寄りが目安になります。ただ、グレーは色みが少ないぶん、診断の結果どおりにならないこともあります。黄み寄りのグレーについてはイエベ春のグレーも参考にしてください。最後は顎の下に当てた結果を優先します。
段と寄りの組み合わせで、手に取るグレーを絞る
明るさの段と寄りがわかったら、組み合わせで手に取るグレーを絞ります。下の表は、比べる軸を並べたものです。
| 自分の顔 | 合いやすい段 | 黄み寄りの人 | 青み寄りの人 |
|---|---|---|---|
| 髪と肌の差が大きい | 明るい段・暗い段 | 暗い段は茶色がかった炭色、明るい段は生成りに近い灰 | 暗い段は青黒い炭色、明るい段は白に近い冷たい灰 |
| 髪と肌の差が中くらい | 明るい段・中間の段 | 砂や石のような灰 | 曇り空のような灰 |
| 髪と肌の差が小さい | 明るい段 | ミルクの入った紅茶のような淡い灰 | 霧のような淡い灰 |
表は、売り場で手に取る1枚目を決めるためのものです。表のとおりの色が見つからなくても構いません。いちばん近いものを顎の下に当て、顔に起きる3つのこと(くすむ・ぼやける・老ける)が起きないかで最終的に決めてください。
どちらとも取れる場合:段も寄りもはっきりしないとき
ここまでの方法で、段か寄りのどちらか、あるいは両方がはっきりしない人がいます。どちらとも取れるときは、次の順で決めてください。
段がはっきりしないときは、髪の色を変えた時期を思い出してください。髪を明るく染めている人は、白黒写真では髪と肌の差が小さく写ります。ところが、根元が伸びてきたり、染める前の髪に戻したりすると、差が大きくなります。いまの髪で決めるのが基本ですが、髪の色をよく変える人は、両方の状態で写真を撮り、どちらの状態でも合う段を選んでください。多くの場合、明るい段が両方に共通します。
寄りがはっきりしないときは、杢グレーを試してください。明るい糸と暗い糸、あるいは少し色の違う糸が混ざっているので、近くで見ると細かな色の粒が並び、寄りがやわらぎます。黄みと青みの境目にいる人にとって、杢グレーは失敗が少ないグレーです。
それでも決められないときは、グレーを顔から離して着てください。グレーのパンツやスカート、グレーのコートの前を開けて中に白や自分の合う色を着る、という使い方です。顔から離れたグレーは、段も寄りもほとんど影響しません。顔の近くに置くグレーだけを、確かめがついたものに絞ればいいのです。
もう1つの方法は、朝と夕方で比べることです。同じグレーのニットを着て、朝の白っぽい光と夕方の黄色い光の下で、それぞれ胸から上を写してください。朝に冴えて夕方にくすむグレーは青み寄り、朝にくすんで夕方に冴えるグレーは黄み寄りであることが多く、あなたの肌はその反対側の光でも冴える寄りのほうに合います。
人の言葉が分かれるときは、言われた日の服を思い出してください。「グレーが似合う」と言われた日と「顔色が悪い」と言われた日で、グレーの段か寄りのどちらかが必ず違っています。その違いが、あなたの境目です。
中間の段のグレーは、間に1色挟んで着る
中間の段のグレーは、多くの人にとって最も難しい段です。顔の明るさと近いことが多く、ぼやけやすいからです。けれども、量販の売り場でも百貨店の売り場でも、グレーのニットやスウェットはこの段がいちばん多く並んでいます。手持ちにあるなら、着方で直します。
いちばん効くのは、顔と中間のグレーの間に、白か自分の寄りに合う明るい色を挟むことです。グレーのニットの下に白いシャツを着て襟を出す、グレーのスウェットの首元から白いTシャツを少しのぞかせる、という方法です。顔のすぐ下に明るい線があると、顔とグレーの境目がはっきりし、ぼやけが消えます。
挟む白は、寄りに合わせます。黄み寄りの人は、紙より少し黄みのある生成りやアイボリーを、青み寄りの人は、紙に近い真っ白を選んでください。白の選び分けは白が似合う人にくわしく書いています。
挟めないときは、首まわりの形で調整します。Vネックやボートネックのように、顔から離れたところでグレーが始まる形を選ぶと、首の肌が間に入り、ぼやけにくくなります。タートルネックは、中間のグレーとの相性がいちばん難しい形です。顔のすぐ下までグレーが来るので、ぼやけがそのまま顔に出ます。
グレーを顔から離す・近づけるの使い分け
グレーは、顔からの距離で使い分けると、手持ちの幅が広がります。顔から離すほど、段も寄りも気にしなくてよくなるからです。
顔のすぐ下に置くもの、つまりニット、ブラウス、マフラー、ストールは、確かめがついたグレーだけにします。段も寄りも自分に合っていて、顎の下に当てたときに顔が冴えるものです。
胸から下に来るもの、つまりカーディガンの前を開けて着る場合のカーディガン、ジャケット、ベストは、段か寄りのどちらかが合っていれば使えます。顔との間に中に着た服が入るので、グレーの影響が半分ほどになります。
腰から下に来るもの、つまりパンツやスカートは、段も寄りもほとんど気にせず選べます。中間のグレーも、寄りが反対のグレーも、ここなら問題になりません。手持ちの合わないグレーを活かす場所として覚えておいてください。
コートは、着方によって変わります。前を閉めて着るなら顔のすぐ下に来るので、確かめがついたグレーを選びます。前を開けて着るなら、中に着る服で顔の下を整えられるので、段か寄りのどちらかが合っていれば十分です。
マフラーやストールは、グレーの中で最も顔に近いものです。しかも、巻き方によって顔の下の面積が大きく変わります。合うグレーが1枚もないと感じている人は、まず確かめがついたグレーのマフラーを1本だけ用意してください。コートやニットの色に関係なく、顔のすぐ下を自分に合うグレーで埋められるので、手持ちの合わないグレーの服も、マフラーと組み合わせることで顔の近くで使えるようになります。
反対に、合わないグレーのマフラーを持っているなら、首に巻くのではなく、肩にかけて胸の前に垂らす使い方に替えてください。顔から距離が取れるので、くすみやぼやけが出にくくなります。バッグに結んだり、膝掛けとして使ったりと、顔から離した場所で活かす方法もあります。
素材で、同じグレーでも明るさと寄りが動く
同じ色のグレーでも、素材によって見え方が変わります。売り場で選ぶとき、色の表示だけで決めないでください。
毛足のある素材、たとえば起毛したウールやモヘア、ふんわりしたニットは、表面で光が散るので、実際より明るく、やわらかく見えます。中間の段のグレーでも、毛足があると明るい段に近づきます。明暗の差がやわらかい顔の人にとって、扱いやすい素材です。
表面がなめらかで目の詰まった素材、たとえば細い糸のハイゲージニットや、平らに織ったウールは、色がそのまま出ます。段も寄りも、布の色どおりに顔に響きます。確かめたとおりの結果が出やすい素材です。
光沢のある素材、たとえばサテンや、ほのかに光る化学繊維は、光が当たる部分が白っぽくなり、影の部分が暗くなります。1枚の中で明るさの段が動くので、明暗の差がはっきりした顔の人に合いやすくなります。反対に、明暗の差がやわらかい人には、強すぎることがあります。
杢グレーは、先に書いたように寄りがやわらぎます。そのうえ、近くで見ると明るい粒と暗い粒が混ざっているので、顔の近くに置いても単色のグレーよりぼやけにくい素材です。
厚手のフランネルやツイードのように、織り目がはっきり見える素材は、織り目の影のぶん一段暗く見えます。売り場で手に取ったグレーが少し暗いと感じたら、織り目の影かどうかを窓の光で確かめてください。
グレーに合わせる色で、寄りを補う
グレーは色みが少ないので、隣に置く色によって寄りが動きます。これを使うと、寄りが少し合わないグレーでも、隣の色で補うことができます。
黄み寄りの人が青み寄りのグレーを着るときは、隣に黄みのある色を置いてください。キャメル、ベージュ、からし色、テラコッタのような色です。グレーの青みが隣の黄みに引っぱられて、全体として温かく見えます。キャメルの選び方はキャメルが似合う人も参考になります。
青み寄りの人が黄み寄りのグレーを着るときは、隣に青みのある色を置きます。ネイビー、青みのピンク、ラベンダー、ワインレッドのような色です。グレーの黄みが落ち着き、すっきり見えます。
どちらの場合も、補う色は顔の近くに置くほど効きます。マフラーやストール、インナーの襟、イヤリングのように、顔のすぐ下か顔の横に置いてください。足元や手元に置いた色は、顔の印象をほとんど変えません。
グレー同士を重ねる場合は、段を離してください。明るいグレーと暗いグレーを重ねると、メリハリが出て、どちらのグレーも冴えます。中間のグレーに中間のグレーを重ねると、全体が1色に溶けて、顔までぼやけて見えます。
金属の色も、寄りを補う手がかりになります。黄み寄りの人が青み寄りのグレーを着る日は、金色の耳飾りや首飾りを顔の近くに置くと、グレーの冷たさがやわらぎます。青み寄りの人が黄み寄りのグレーを着る日は、銀色の小物を置くと、全体がすっきりまとまります。小さな面積でも顔の横で光を返すので、布の色を替えるのと同じくらい効くことがあります。
メガネをかける人は、フレームの色も見ておいてください。黒いフレームは、暗い段のグレーと呼応し、明るい段のグレーとは差が開きます。明るい段のグレーを着る日に顔まわりが硬く見えるなら、フレームの黒が原因のことがあります。茶色や透明に近いフレームに替えると、グレーとの段差がなだらかになります。
髪の色が変わると、合うグレーの段も動く
自分に合うグレーの段は、一生同じではありません。髪の色が変わると、髪と肌の差が変わり、合う段も動きます。
いちばんよくあるのは、髪を染めたときです。暗い髪を明るい茶色に染めると、白黒写真では髪と肌の差が小さく写るようになります。それまで暗い段のグレーで顔が引き締まっていた人が、染めたあとに同じグレーを着ると、服だけが重く見えることがあります。この場合は、明るい段のグレーに移ると、髪と服がなだらかにつながります。
反対に、明るく染めていた髪を暗く戻したときは、暗い段のグレーが合うようになります。髪色を変えたら、グレーの服を1枚着て白黒写真を撮り直すと、合う段がすぐにわかります。
髪に白い毛が増えてきたときも、合う段が動きます。白い毛が混ざると、白黒写真では髪全体が明るい灰色に写るようになります。すると、明るい段のグレーが髪の色と呼応し、顔まわりが1つのやわらかい明るさでまとまります。これまで暗い段のグレーを選んできた人も、明るい段を一度試してみてください。髪とグレーが響き合うと、白い毛そのものが装いの一部に見えるようになります。
段が動いても、寄りはあまり変わりません。黄み寄りの人は黄み寄りのまま、青み寄りの人は青み寄りのまま、明るさの段だけを選び直せば十分です。
秋冬のグレーのニットとコートを、売り場で選ぶ手順
秋冬にグレーを買うときの手順を、売り場で使える順番にまとめます。
最初に、自分の段と寄りを、手持ちの服で確かめておきます。家で白黒写真を撮り、顎の下に2枚当てておけば、売り場で迷う時間が大きく減ります。
売り場では、同じ形のニットやコートの中から、グレーを2〜3色手に取ります。棚にあるグレーを、白い紙と黒い布の間に置いて段を分けるのが理想ですが、紙を持っていなければ、近くにある白い服と黒い服の間に置いても構いません。
次に、窓のそばか、白っぽい照明の場所に移動して、顎の下に当てます。試着室の照明は色を変えて見せることがあるので、可能なら試着室の外の鏡も使ってください。
当てたら、顔に起きる3つのこと(くすむ・ぼやける・老ける)が起きていないかを見ます。起きていなければ、段と寄りが合っています。起きていたら、もう一段明るいグレーか、反対の寄りのグレーに替えて比べます。
最後に、手持ちの服との組み合わせを思い浮かべます。合わせるパンツやスカート、間に挟む白、隣に置く色が手持ちにあれば、その1枚は買っても着る1枚です。思い浮かばなければ、色が合っていても見送るほうが、手持ちと噛み合います。
通信販売でグレーを買うときは、画面の色を信じすぎないでください。画面の明るさや色の設定によって、同じグレーが明るくも暗くも、黄みにも青みにも見えます。商品の写真に白い服や黒い小物がいっしょに写っていれば、その2つとの距離で段を判断してください。届いたら、袋から出してすぐに窓のそばで顎の下に当て、3つのことが起きないかを確かめます。返品できる期間のうちに確かめておくと、着ないグレーを手元に残さずに済みます。
手持ちのグレーを、着る場所で分ける手順
最後に、手持ちのグレーをまとめて見直す手順です。
まず、グレーの服を全部出し、白い紙と黒い布の間に置いて、明るい段、中間の段、暗い段の3つに分けます。
次に、それぞれを白い紙の上に置いて、黄み寄り、青み寄り、寄りなしに分けます。これで、手持ちのグレーが9つのどこかに入ります。
そのうえで、自分の段と寄りに合うものを「顔の近くに置くグレー」、どちらか一方だけ合うものを「胸から下に置くグレー」、どちらも合わないものを「腰から下に置くグレー」に分けます。ニットやブラウスのように、顔の近くにしか置けない服が「腰から下に置くグレー」に入ったら、その服は間に白を挟む、隣に寄りを補う色を置く、のどちらかで着ます。
この仕分けが終わると、グレーの服を手に取ったとき、何を合わせればいいかがすぐに決まります。新しいグレーを買うときも、手持ちの9つのどこが空いているかを見て選べるので、似たグレーばかり増えることがなくなります。
くすみがかった色全体の扱いについては、くすみカラーが似合わないと感じるときも続けて読んでみてください。
まとめ:似合わないグレーは、段か寄りのどちらかが違っているだけ
グレーが似合わないと感じるとき、たいていは段か寄りのどちらか一方が違っているだけです。両方が違っていることは、思っているより少ないものです。
段は、白黒写真で見た髪と肌の差で決めます。差が大きい人は明るい段か暗い段、差が小さい人は明るい段です。寄りは、顎の下に黄み寄りと青み寄りを当てて、血色が出るか、肌が澄むかで決めます。
中間の段は誰にとっても難しい段なので、顔の近くに置くなら白を挟みます。合わないグレーは、顔から離せば、パンツやスカートとして十分に働きます。手放す前に、置く場所を変えて試してください。
よくある問い
- Q. グレーを着ると老けて見えると言われました。グレーは向いていないのでしょうか
- 老けて見えるのは、たいてい中間の明るさのグレーを顔のすぐ下に置いたときです。顔の明るさとグレーの明るさが近いと、境目がぼやけて、肌の影がグレーに溶けて見えます。同じグレーでも、一段明るいものか一段暗いものに替えると、印象がはっきり変わります。グレー全体を避ける前に、段を替えて試してください。
- Q. 黄みのグレーと青みのグレーは、売り場でどう見分ければいいですか
- 白い紙を1枚持っていき、紙の上にグレーの布を置いてください。紙との境目で、グレーが少し茶色やベージュに寄って見えれば黄み、少し水色や紫に寄って見えれば青みです。迷うときは、同じ棚のグレーを2枚並べると、どちらが黄み寄りかがはっきりします。
- Q. パーソナルカラー診断を受けていなくても、グレーの選び方はわかりますか
- わかります。この記事の方法は、診断の結果を前提にしていません。白黒写真で明るさの段を決め、白い紙と顎の下で寄りを確かめれば、自分に合うグレーは絞り込めます。診断を受けている人は、結果をその確かめの答え合わせに使ってください。
- Q. 杢グレーのスウェットやニットは、どの段として考えればいいですか
- 杢グレーは、明るい糸と暗い糸が混ざっているので、近くで見ると明るさにばらつきがあります。段を決めるときは、腕を伸ばした距離から見て、全体がどの明るさに見えるかで判断してください。杢は混ざった糸のぶん色の寄りがやわらぐので、黄みと青みの境目にいる人にとって使いやすいグレーです。
— メグラシ編集部





