濃いグレーの名前|チャコールか鉛色かは、白い紙の上の寄りで分ける

濃いグレーの名前は、2つのことで決まります。どの色に寄って見えるかと、黒とどれだけ近いかです。
青に寄って見えるなら鉛色かスレート。どこにも寄らない暗いグレーならチャコールか鈍色。茶や緑に寄るなら利休鼠かダークグレージュ。黒と並べて見分けにくいほど暗ければ、消炭色か墨色です。名前を一覧で覚えるより、手元の1枚をこの2つで見るほうが早く決まります。
寄りは白い紙の上で縁を見る、暗さは黒い服の隣に置いて2m離れて見る。この2回だけで、ほとんどの濃いグレーは名前が付きます。そのうえで、探す・合わせる・人に伝えるのどれに使うかで、選ぶ名前を変えてください。
先に2回だけ見る
名前を決める前に、手元の濃いグレーを2回だけ見てください。
1回目は寄りを見る。 白いコピー用紙を1枚用意し、窓際の自然光の下に置きます。その上に濃いグレーの服を、端が紙にかかるように置きます。見るのは布の真ん中ではなく、紙と接している縁です。白と接したところで、グレーは自分が寄っている色を一番はっきり見せます。青っぽく見えるか、茶色っぽく見えるか、緑っぽく見えるか、どれでもないかを決めます。
2回目は暗さを見る。 黒い服を1枚用意して、濃いグレーの服の隣に並べます。2m離れて見て、境目がすぐ分かるか、目をこらさないと分からないかを確かめます。すぐ分かるならグレーとしての名前、分かりにくいなら黒に近い名前の側です。
この2回で、寄りと暗さが1つずつ決まります。名前はその組み合わせで選びます。
寄りと暗さで、呼び名が分かれる
寄りと暗さの組み合わせで、よく使われる名前を並べるとこうなります。比べる軸を見るための表なので、表の名前に当てはめるより、自分の1枚がどの行に近いかを見てください。
| 寄り | 黒と見分けやすい暗さ | 黒と見分けにくい暗さ |
|---|---|---|
| 青に寄る | 鉛色・スレートグレー | ガンメタル・濃藍寄りの墨色 |
| どこにも寄らない | チャコールグレー・鈍色 | 消炭色・墨色 |
| 茶に寄る | ダークグレージュ・焦げ茶寄りのチャコール | 黒茶寄りの墨色 |
| 緑に寄る | 利休鼠・オリーブグレー | 深い緑みの墨色 |
同じ名前でも、売り場や作り手によって指す範囲は少しずつ違います。表は「この組み合わせならこの名前で話が通じやすい」という目安です。
青に寄る濃いグレー
白い紙の上で縁が青っぽく、冷たい感じに見えるものは、青に寄る濃いグレーです。
黒と見分けやすい暗さなら、日本の色名では鉛色がよく合います。鉛色は、重い雲や冬の曇り空を言うときにも使われる、青みを含んだ灰色です。洋服の売り場では、スレートグレーと呼ばれることが多いです。スレートは屋根や石板に使う石の色で、少し青みのある灰色を指します。
黒に近いほど暗いものは、ガンメタルと呼ばれることがあります。金属の銃身の色からきた名前で、光沢のある生地に使われやすい言い方です。光沢のない生地なら、墨色と呼んで構いません。
青に寄る濃いグレーは、紺の服と並べると溶け込みます。手持ちに紺が多い人は、この寄りのグレーを選ぶと組み合わせが作りやすくなります。
どこにも寄らない濃いグレー
白い紙の上で縁を見ても、青にも茶にも緑にも寄って見えないものは、どこにも寄らない濃いグレーです。
黒と見分けやすい暗さなら、チャコールグレーが一番通じる名前です。チャコールは炭のことで、燃え残った炭の色を指します。日本の色名では鈍色がこれに近く、青みが少なく落ち着いた灰色を言います。
黒に近いほど暗いものは、消炭色や墨色です。消炭色は火を消したあとの炭の色で、チャコールよりさらに黒に近い灰色を指します。墨色は書道の墨の色で、黒の中に灰を感じる暗さを言います。
どこにも寄らない濃いグレーは、ほかの色と合わせやすいのが特徴です。紺とも茶とも白とも組めるので、1枚目に買う濃いグレーとして選ばれることが多い寄りです。
茶や緑に寄る濃いグレー
白い紙の上で縁が少し温かく、茶色っぽく見えるものは茶に寄るグレーです。緑っぽく見えるものは緑に寄るグレーです。
茶に寄る濃いグレーは、売り場ではダークグレージュと呼ばれることがあります。グレージュはグレーとベージュを合わせた言葉で、その暗い側という意味です。チャコールの中にも茶に寄ったものがあり、焦げ茶寄りのチャコールと説明されることがあります。
緑に寄る濃いグレーは、日本の色名では利休鼠が近い名前です。緑みを含んだ灰色で、落ち着いた和の印象を持つ色です。洋服ではオリーブグレーと呼ばれることがあります。
茶や緑に寄るグレーは、茶色やベージュ、カーキの服と並べると溶け込みます。手持ちに茶系が多い人は、この寄りのグレーが合わせやすいです。
黒に近すぎるグレー
黒い服の隣に置いて、2m離れたら境目が分からないくらい暗いものは、黒に近すぎるグレーです。
このくらい暗いと、寄りは白い紙の上でもかなり見えにくくなります。それでも縁を見ると、わずかに青や茶が出ることがあります。寄りが見えたら、その寄りの墨色として扱い、見えなければ消炭色か墨色と呼んでください。
黒に近いグレーは、売り場で黒と並んで置かれていると、黒として扱われることもあります。家で黒の服と合わせると、ほんの少し色がずれて見えることがあるので、黒の代わりとして買うときは一度並べて確かめてください。
ダークグレーは、名前として当てにならない
ダークグレーという言葉は、暗いグレーの総称として広く使われています。ただ、名前としては当てにならないことが多いです。
売り場によって、ダークグレーが指す範囲がかなり違います。チャコールと同じくらい黒に近いものを指す店もあれば、中くらいのグレーまで含める店もあります。画面上で色を指定するときの決まりでは、ダークグレーと名付けられた色のほうが、ただのグレーより明るいという逆転まであります。
ですから、ダークグレーという名前だけを頼りに、手持ちと同じ色を探すのはおすすめしません。暗さを伝えたいなら、黒に近いのか、黒とはっきり違うのかを添えてください。
寄りが光で変わるときは
ここが一番迷うところです。窓際では青に見えたのに、部屋の明かりの下では茶に見える。昼と夜で寄りが入れ替わるグレーは珍しくありません。
まず、どの光でそのグレーを一番よく見るかを決めます。職場で着る服なら、職場の明かりに近い白い光の下で見た寄りを採ります。夜の外出で着るなら、暖かい色の明かりの下で見た寄りを採ります。名前は、着る場所で見えるほうに合わせてください。
次に、生地を見ます。杢と呼ばれる、色の違う糸を混ぜて織った生地は、近くで見ると複数の色が混ざっていて、光によって目立つ糸が変わります。この場合、30cmの距離ではなく、2m離れて見たときの寄りを採ります。人が服を見るのはたいていその距離だからです。
光沢のある生地も寄りが変わりやすいです。光が当たった面と影の面で、違う寄りが出ます。光沢のある濃いグレーは、影になっている面の寄りで名前を決めると、実際に着たときの印象とずれにくくなります。
それでも決められないときは、寄りを決めずに、どこにも寄らない濃いグレーとして扱います。チャコールと呼んでおけば、大きく外れることはありません。
通販で探すときは、名前を広く、寄りを添える
同じ色をもう1枚買いたいときや、手持ちに合うものを通販で探したいときは、名前を1つに決めすぎないほうが見つかります。
検索には、広く通じる名前を使います。チャコール、濃いグレー、ダークグレーのどれかで探し、出てきた商品の写真を見比べます。日本の色名や細かい名前は、作り手によって使い方がばらばらなので、検索の言葉には向きません。
写真で見比べるときは、白いボタンや白い背景と接している所の縁を見てください。白と接したところで寄りが見えるのは、手元で紙を使ったときと同じです。
濃いグレーは、撮る光と画面の設定で寄りが一番動きやすい色です。手持ちと合わせたいなら、手持ちの服も同じように白い紙の上で撮って、画面上で並べて比べると確実です。
手持ちに合わせるなら、名前より寄りを合わせる
濃いグレーを手持ちの服と合わせたいときは、名前よりも寄りを合わせてください。
青に寄る濃いグレーは、紺や白、冷たい色の服とよくなじみます。茶に寄る濃いグレーは、茶色やベージュ、温かい色の服となじみます。どこにも寄らない濃いグレーは、どちらとも組めます。
同じチャコールという名前でも、青に寄ったものと茶に寄ったものでは、合う服が違います。名前が同じだから合うはず、と思って組むと、並べたときに片方だけ浮くことがあります。並べて組むときは、手持ちと新しい服を同じ白い紙の上に並べて、縁の寄りが同じ側かを確かめてください。
人に伝えるときは、身近なものに例える
家族に買い物を頼む、お直しの店で糸の色を伝える。こうした場面では、色の名前よりも、身近なものに例えるほうが伝わります。
- 青に寄る濃いグレーは「雨の日の空の色」「屋根の瓦の色」
- どこにも寄らない濃いグレーは「炭の色」「鉛筆の芯の色」
- 茶に寄る濃いグレーは「濡れた木の幹の色」
- 黒に近いグレーは「書道の墨を少し薄めた色」
例えのあとに、黒に近いか、黒とはっきり違うかを添えます。これだけで、相手の頭の中の色がかなり近づきます。可能なら、手持ちの服を写真に撮って見せるのが一番確実です。
顔の近くに置くなら、寄りを肌に合わせる
濃いグレーをマフラーやトップスで顔の近くに置くときは、寄りが顔色に影響します。
肌に青みを感じる人は、青に寄る濃いグレーやどこにも寄らない濃いグレーが顔になじみやすいです。肌に黄みを感じる人は、茶に寄る濃いグレーのほうが顔色が沈みにくくなります。
自分の肌がどちらか分からないときは、白い紙を顔の横に当てて、首と頬の色を見てください。紙と並べたときに、肌が少しピンクっぽく見えるなら青み、少し黄色っぽく見えるなら黄みです。
顔から離れた場所、たとえばパンツやスカートで着るなら、寄りはそれほど気にしなくて構いません。顔の近くに置くときだけ、寄りを肌に合わせてください。
よくある質問
Q. チャコールとダークグレーは同じ色ですか A. 売り場ではほぼ同じ範囲で使われますが、ずれることがあります。黒に近い濃さを探すならチャコール、黒とはっきり違う暗めのグレーを探すならダークグレーで探すと、候補が絞りやすくなります。
Q. 手持ちのグレーが青っぽいのか茶色っぽいのか分かりません A. 白いコピー用紙の上に置き、窓際の自然光で縁を見てください。分からないときは、紺の服と茶色の服を両脇に置いて、どちらに溶け込むかで決めます。
Q. 鉛色と鈍色はどう違いますか A. 鉛色は青みを含んだ灰色、鈍色はどちらにも寄らない落ち着いた灰色を指すことが多い名前です。白い紙の上で縁が青く見えるものを鉛色と呼ぶと、ずれが少なくなります。
Q. 名前が分かっても、通販の写真と実物の色が違います A. 濃いグレーは光と画面で寄りが一番動きやすい色です。写真の中で白い部分と接している所の縁を見て、手持ちの服も同じ光で撮って並べて比べてください。
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— メグラシ編集部





