くすみカラーが似合わないと感じるとき|明度差・面積・顔からの距離の3条件で入れ替わる

灰みの入った色を顔の横に当ててみて、なんとなく沈む気がしてそのまま戻す。くすみカラーはそういう相談がいちばん多い色です。
ただ、同じ方が同じ1枚を腰から下で使うと問題が出ません。人の側で決まっているなら、位置を変えても結果は変わらないはずです。
決まっているのは条件のほうです。数えるのは3つだけです。
結論:外れているのは、たいてい3つのうち1つだけ
くすみカラーが顔まわりで働くかどうかは、次の3つで決まります。
- 隣に置く面との明度差が1段以上あるか
- 顔から30cm以内に占める面積が、手のひら2枚ぶんまでか
- 2つが満たせないとき、顔から60cm以上離せているか
3つとも外れている日はほとんどありません。数えてみると、たいてい1つだけが外れています。 1つ直せば、その日のうちに変わります。
早見表|3条件と、外れたときにすること
| 条件 | 満たしている状態 | 外れたときにすること |
|---|---|---|
| 明度差 | 隣の面と、どちらが明るいか迷わず言える | 首元か腰の高さに、明るさの違うものを1つ入れる |
| 面積 | 顔から30cm以内が手のひら2枚ぶんまで | 前を開ける、羽織りを腰へ回して面を減らす |
| 距離 | 60cm以上離れている | 上で使うのをやめ、腰から下へ移す |
上から順に見てください。明度差が満たせていれば、面積の条件はかなり緩みます。
数える手順|出かける前の30秒で終わります
順番を決めておくと、毎回同じ結果が出ます。
- くすみカラーの面と、それに隣り合っている面を目で並べる
- どちらが明るいかを言葉にする(迷わず言えたら1段以上)
- 顎の先から30cmの範囲に、その色が手のひら何枚ぶんあるかを数える
- 1段以上あり、2枚ぶん以内なら、そのまま着られる
2つめで言葉にするところが要点です。頭の中で見比べると「その中間」という答えに逃げてしまい、判定が残りません。声に出すか、明るいほうに指を差してください。
判定は窓際の自然光で行ってください。室内の照明は色みを持っているので、灰みの入った面がいつもより暗い側に読まれます。
自分では数えにくい日は、全身を1枚撮ってください。静止した画面のほうが、鏡の前で立って数えるより面積がはっきり見えます。
条件①|隣に置く面との明度差
比べるのは肌ではなく、その日の装いの中でくすみカラーと隣り合っている面です。上下のもう一方、あるいは首元に置いたものが相手になります。
2つを並べて、どちらが明るいかを言葉にしてください。迷わず答えられたら1段以上あります。答えが揺れたら0段です。
0段だと、2つが1枚の面としてまとめて読まれます。くすみカラーはもともと輪郭が出にくい色なので、隣にも差が無いと、面がどこまでも広がって見えます。
段差は色みではなく明るさで作ります。違う色を隣に置いても、明るさが同じなら0段のままです。同じ色の濃淡2つなら1段あります。
条件②|顔から30cm以内に占める面積
手のひらを広げた大きさを単位にします。顎の先から30cmの範囲にあるくすみカラーの面が、手のひら2枚ぶんまでなら条件を満たします。
襟元から少し見える程度、袖口から見える程度が2枚ぶんの目安です。首元から胸元まで広く占めていれば超えています。
超えたときにできることは2つです。前を開けて内側の面を出すか、羽織りを腰へ回して面そのものを減らすか。どちらも面積を小さくする操作です。
面積を減らすと、残った面は小さくなるぶん濃く読まれます。小さく使うほうが、色の性格ははっきり出ます。
条件③|どこまで離せば条件が効かなくなるか
顔から60cm以上離れると、明度差と面積の条件はほとんど効きません。腰から下、足元、持ち物の位置がこれにあたります。
上で使えなかった1枚も、この位置でなら同じように使えます。使えないのではなく、位置が決まっているというだけです。
全身をくすみカラーでそろえる日は、離した意味がなくなります。上半身の面が顔の近くに戻るためです。この日は条件①に戻って、首元に1段作ってください。
なぜ、くすみカラーだけ条件がつくのか
澄んだ色は、それ自体の中に明るい部分と暗い部分の差を持っています。だから1枚でも面が割れて読まれます。
灰みが入ると、その中の差が小さくなります。面の中が均一になるので、隣に差が無いかぎり、どこまでが服でどこからが次の面かが読まれにくくなります。
つまり、くすみカラーに足りないのは色の力ではなく、面を区切る差です。差は隣から借りられます。だから隣に1段置けば足ります。
素材で、条件の満たし方が1段動く
同じ色でも、表面が光を返す素材は明るい側へ、光を吸う素材は暗い側へ1段ぶん動きます。
つまり、隣の面と0段だった組み合わせでも、片方を光を返す素材に替えるだけで1段つくことがあります。色を替えずに条件を満たせるということです。
毛足のある生地や目の粗い編み地は、光を吸って暗い側へ寄ります。表面の平らな織りや薄く張りのある生地は明るい側へ寄ります。
質感から見分ける方法はブルベ冬に似合わない色の服にまとめてあるので、手持ちがどちら側かを先に決めておくと判定が速くなります。
光と場面で、条件の厳しさが変わる
屋外の光は明るさの差をはっきり出すので、0段に見えていた組み合わせが1段に読まれることがあります。屋外が長い日は、条件がやや緩みます。
室内の照明は色みを持っているので、灰みの多い面が暗い側へ寄りやすくなります。室内が長い日は、顔から30cm以内の面積を少し小さめに取ってください。
夕方は全体の明るさが落ちて、段差そのものが読まれにくくなります。人と会う時間が夕方に寄る日は、明度差を2段側で作っておくと落ち着きます。
9月半ばは外と室内の明るさの差が大きい時期なので、迷ったら窓際の自然光で1回見て、そこを基準にしてください。
手持ちを、置ける場所ごとに分ける
一度だけ手持ちのくすみカラーを並べて、置ける場所を書き分けておくと、朝の判断が短くなります。
- 顔まわりで働くもの ── 手持ちの中に、明るさが2段以上離れた相手がいる色
- 下の位置で働くもの ── 相手が見つからない色、面積の大きいもの
- 両方で働くもの ── 面積を変えられるもの。前を開ければ顔まわりの面が減る
3の箱に入るものがいちばん使い回しがききます。同じ1枚で、顔まわりにも下にも置けるからです。
1の箱が空になっているときは、色ではなく相手がいない状態です。手持ちの中でいちばん明るいものといちばん暗いものを確かめて、どちらかが不足していないかを見てください。不足している側を1枚足すと、いま持っているくすみカラーの出番がまとめて増えます。
よくある行き違い
「くすみカラーは特定のタイプの人のもの」と言われることがあります。タイプによって選びやすい灰みの量は変わりますが、置き場所の条件はタイプによらず同じように効きます。
「明るい色にすれば解決する」もよく聞きます。明るいくすみカラーでも、隣の面と0段なら同じことが起きます。明るさそのものではなく、隣との差が効いています。
「濃い色を合わせれば締まる」という言い方もあります。濃い色を隣に置くと段差は増えますが、今度はくすみカラーの側が明るい面として読まれます。どちらが主役になるかが入れ替わるだけで、どちらでも構いません。
「一度合わないと分かったら手放したほうがいい」と考える必要もありません。判定で分かるのは、顔まわりで働くかどうかだけです。働かなかった1枚も、腰から下では同じように使えます。手持ちの中で置き場所が決まった、というだけの結果です。
「流行が終わったら着られない」という心配もよく伺います。ここで扱っている3条件は流行と関係がなく、灰みの入った色である限り同じように効きます。条件が分かっていれば、呼び名が変わっても同じ手順で判定できます。
どちらとも取れるとき①|明度差が半段に見える
1段あるとも、同じとも言えない。この場合は、その日にいる場所の明るさで決めてください。
屋外が長い日は段差がある側として扱えます。室内が長い日は0段の側として扱い、顔から30cm以内の面積を手のひら2枚ぶんに抑えてください。
どちらとも取れるとき②|3条件を満たしたのに落ち着かない
条件は満たしているので、次に見るのは色数です。くすみカラーを2色以上、同じ帯の中に並べていないかを数えてください。
灰みの入った色どうしは互いの差が小さいので、2色並べると1色ぶんの働きにしかなりません。1色に減らして、もう1色ぶんの場所を段差に使ってください。
どちらとも取れるとき③|日によって結果が変わる
同じ1枚で結果が変わるときは、灰みの量が中間にあります。この1枚は隣に置いた色の側へ寄るので、決めようとせず、その日の隣で決めてください。
明るいものを隣に置けば濃い側として、濃いものを隣に置けば明るい側として働きます。手持ちに1枚だけ持つなら、この中間がいちばん出番が増えます。
装いに活かすなら
くすみカラーを2枚目に選ぶときは、すでに持っている1枚と明るさが2段以上離れたものにすると、2枚を隣どうしで組めるようになります。
スタイリストが選ぶ場合も、顧客プロフィールと在庫情報を踏まえて、顔まわりに置く面と離す面を分けて組み立てていきます。1点ずつではなく、隣り合う面の関係で決まります。
まとめ
くすみカラーが似合わないと感じる日に効いているのは、人の側ではなく3つの条件です。
隣の面との明度差が1段あるか、顔から30cm以内が手のひら2枚ぶんまでか、それが無理なら60cm以上離せているか。外れているのはたいてい1つだけです。
手放す前に、どの条件が外れているかを数えてください。 1つ直せば、同じ1枚が今日から使えます。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. くすみカラーが似合わない人は、どういう人ですか。
- 人の側で決まっているわけではありません。同じ1枚でも、隣に置いた面との明るさの差、顔から30cm以内に占める面積、顔からの距離の3つが変わると、沈む日と働く日に分かれます。実際、同じ方が同じ1枚を、腰から下で使えば問題なく、首元に大きく置くと沈む、ということが起こります。まず3条件のどれが外れているかを数えてください。
- Q. 明度差は、何と何を比べるのですか。
- 肌ではなく、その日の装いの中でくすみカラーと隣り合っている面と比べます。上に着ているもの、下に着ているもの、あるいは首元に置いたものです。2つを並べて「どちらが明るいか」を迷わず答えられれば1段以上あります。答えが揺れたら0段です。くすみカラーは輪郭が出にくい色なので、隣の面との差が無いと2つが1枚の面としてまとめて読まれます。
- Q. 顔から30cm以内の面積は、どう測ればいいですか。
- 手のひらを広げた大きさを単位にしてください。顎の先から30cmの範囲に入っているくすみカラーの面が、手のひら2枚ぶんまでなら条件を満たします。首元から胸元にかけて広く占めているなら超えています。正確に測る必要はなく、手のひらを当ててみて何枚ぶんかを数えるだけで足ります。超えているときは、面積を減らすか、距離を取ってください。
- Q. 3つとも外れているときはどうしますか。
- その1枚を顔から60cm以上離してください。腰から下、足元、持ち物の位置がこれにあたります。この位置なら、明度差と面積の条件はほとんど効きません。3つとも外れている状態は珍しく、たいていは1つだけが外れています。数えてみると、直す場所が1か所に決まります。
- Q. 流行っているので着たいのですが、避けたほうがいいですか。
- 避ける必要はありません。この記事の3条件は、着るかどうかではなく、どこに置くかを決めるためのものです。顔まわりで使いたい日は隣の面との明度差を1段作る、大きく使いたい日は顔から距離を取る。どちらも手持ちのままできます。条件が分かっていれば、置き場所を選ぶだけで済みます。
— メグラシ編集部





