折りたたみ傘の選び方|秋冬は親骨の長さとバッグの内寸で決める

**いま毎日使っているバッグを開けて、内側のいちばん長い辺を測ってみてください。**そして、コートを着てそのバッグを肩にかけた自分を、鏡で正面から見てください。折りたたみ傘は、この2つで決まります。
先に結論を書きます。
- 小さめのバッグだけで歩くなら、親骨50〜55cm、たたんだ長さは3段で25cm前後
- リュックで歩くなら、親骨58cm前後。リュックの外ポケットに入る長さを優先する
- 肩掛けのトートやショルダーで歩くなら、親骨60cm以上。秋冬のコートの上からなら63〜65cmを考える
- どれでも、たたんだ長さはバッグの内側の長辺から2cm引いた長さ以内にする
雨の日の通勤で、傘を差していたのにバッグの片側と袖だけが濡れていた、という経験があるなら、傘の強さではなく幅が足りていません。秋冬はとくに、コートの厚みのぶんだけ体の幅が広がり、雨も横から入ってきます。夏と同じ傘を使い続けていると、濡れる範囲が少しずつ広がっていきます。
雨の日の装いそのものの組み立て方は雨の日の靴 女性|秋雨の通勤は、濡れて歩く分数と職場の床で選ぶとレインコートの選び方|ポンチョか袖ありかは、両手と荷物の位置で選ぶにまとめています。この記事では、傘を1本選ぶところまでを扱います。
結論:開いた大きさは「体+荷物」、たたんだ長さは「バッグ」で決まる
折りたたみ傘を選ぶとき、見る数字は2つしかありません。
ひとつは親骨の長さです。傘の中心から先端までの骨の長さで、開いたときの大きさはほぼこれで決まります。もうひとつは収納時の長さで、たたんで袋に入れたときの長さです。この2つは反対の方向に引っ張り合います。開いて大きい傘は、たたんでも長くなる。たたんで短い傘は、開いても小さいか、段数が増えて重くなります。
だから、両方を自分の体とバッグから先に決めてしまうのがいちばん早く済みます。売り場で開いた形や柄から見始めると、気に入った1本がバッグに入らない、ということが起きます。
| 歩くときの荷物 | 親骨の目安 | 秋冬にコートを着るなら | たたんだ長さで先に見ること |
|---|---|---|---|
| 小さめのショルダー・手ぶらに近い | 50〜55cm | 55cm | バッグの内寸に入るか |
| リュック | 55〜58cm | 58〜60cm | 外ポケットに立てて入るか |
| 肩掛けのトート・大きめショルダー | 58〜60cm | 60〜65cm | 内ポケットに縦に入るか |
| 子どもの手を引く・両手がふさがりがち | 60cm | 60〜65cm | 片手で開け閉めできるか |
表は目安です。次の章で、自分の数字を出す方法を書きます。
先に測る1|傘を持つ手から、いちばん遠い端まで
傘で雨を防げるのは、傘の軸を中心にした円の内側だけです。そして傘の軸は、たいてい自分の体の真ん中、顔の前あたりにあります。だから知りたいのは、軸から見て、自分と荷物のいちばん遠い端がどこにあるかです。
測り方はこうです。
- いつも通勤で着ているコートか上着を着る
- いつものバッグを、いつもの肩にかける(リュックなら背負う)
- 傘を差すときの手の位置に、メジャーの端を当てる
- そこから、いちばん遠い端までを測る。肩掛けならバッグの外側の面、リュックなら背中側のリュックの面、手ぶらに近いなら反対側の肩の先
多くの人は、手ぶらに近ければ20cm前後、リュックで30cm前後、肩掛けのトートで30〜35cmになります。秋冬のコートを着ると、肩と袖が片側3〜5cmずつ外に出ます。
この距離に20cmを足したものが、傘に必要な半径です。20cmは、雨が少し斜めに降ったときと、歩いて傘が揺れたときのための余白です。真上からしか降らない雨はほとんどないので、この余白を削ると、肩とバッグの角から濡れていきます。
たとえば肩掛けのトートで、測った距離が34cmだったとします。34に20を足して54cm、これが必要な半径で、直径にすると108cmです。
先に測る2|バッグの内側の、いちばん長い辺
もうひとつは、毎日使うバッグの内側です。外側の寸法ではなく、内側を測ってください。外寸から持ち手の付け根や縁の厚みを引くと、思ったより2〜3cm短くなります。
たたんだ傘の長さは、内側の長辺から2cm引いた長さ以内にしてください。2cmは、傘の袋の口と、濡れたあとに入れる吸水ケースの厚みのぶんです。
内側の長辺が26cmなら、たたんだ長さは24cmまで。これは3段折りのものがちょうど入るくらいです。22cmしかないなら、3段でも入らないものが出てくるので、5段折りか、親骨の短いものを考えます。
もうひとつ、バッグの中で傘を立てられるかも見てください。長辺に沿って寝かせると、他のものの上に乗ってしまい、濡れた傘を入れたときに書類やハンカチが湿ります。内ポケットや外ポケットに立てて入るなら、その深さが基準になります。
親骨の長さと、開いたときの直径の目安
折りたたみ傘の親骨と、開いたときの直径は、おおよそ次の関係にあります。骨の数や生地の張り方で少し変わるので、目安として見てください。
| 親骨の長さ | 開いたときの直径の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 50cm | 約88cm | 小さめのバッグだけ、短い距離 |
| 55cm | 約97cm | 手ぶらに近い・駅まで近い |
| 58cm | 約100cm | リュック・小さめのトート |
| 60cm | 約105cm | 肩掛けのトート・秋冬のコート |
| 65cm | 約115cm | 大きい荷物・風の強い場所を歩く |
直径はおおよそ親骨の1.75倍です。だから、前の章で出した必要な直径を1.75で割ると、必要な親骨の長さが出ます。
さっきの例では直径108cmでした。108を1.75で割ると約62cm。売り場で多いのは60cmと65cmなので、この人は60cmだと少し足りず、65cmだと余裕がある、という位置にいます。どちらにするかは、次の「たたんだ長さ」と「重さ」で決めます。
計算が面倒なら、こう覚えておいてください。測った距離が25cm以下なら55cm、30cm前後なら58cm、35cm前後なら60cm、それより遠ければ65cm。
秋冬は、夏と同じ雨でも一回り大きい傘がいる
夏に使っていた折りたたみ傘を、そのまま秋冬も使っている人は多いと思います。それで足りていれば問題はありませんが、秋冬に急に濡れやすくなったと感じるなら、理由は3つあります。
ひとつめは、体の幅が広がることです。夏の薄いシャツと、秋冬のコートでは、肩の位置が片側数cm外に出ます。袖も太くなり、バッグを肩にかけるとコートの厚みのぶんだけバッグが外に押し出されます。必要な半径は、何も変えていないのに5cmほど伸びています。
ふたつめは、雨の向きです。秋は前線や台風の影響で、風を伴う雨の日が増えます。雨が斜めに入ってくると、傘の円の端から内側10〜20cmほどが、雨を防げない範囲になります。夏の夕立のように真上から降る雨より、同じ傘で濡れる面積が広くなります。
みっつめは、濡れたときの困り方が大きいことです。夏の綿のシャツは濡れても職場で乾きますが、ウールのコートは水を含むと重くなり、乾くまで時間がかかります。肩に雨染みができると、その日のうちには消えません。
この3つがあるので、秋冬の通勤を基準に選ぶなら、夏に使っていた傘より親骨で一段階長いものを考えてください。55cmを使っていたなら58cmか60cm、58cmを使っていたなら60cmか65cmです。
たたんだ長さ|3段・2段・5段のどれがバッグに入るか
親骨の長さが決まったら、次はたたみ方です。同じ親骨でも、何段に折るかでたたんだ長さが変わります。
2段折りは、たたんでも長めです。親骨55〜60cmで30cm前後になるものが多く、A4の書類が入るトートなら縦に入りますが、小さめのショルダーには入りません。そのかわり骨の継ぎ目が少ないので、開け閉めが軽く、壊れにくい傾向があります。
3段折りは、いちばん多い形です。親骨55cmで24〜25cm前後、60cmで26〜28cm前後になります。内側の長辺が26cm以上あるバッグなら、たいてい入ります。
5段折りは、たたむと15〜18cm前後まで短くなります。小さいバッグに入るのが利点ですが、継ぎ目が多いぶん、たたむ手間がかかり、開いたときの大きさは小さめのものが多くなります。
決め方は単純です。
- バッグの内側の長辺−2cmが30cm以上あるなら、2段か3段から選べる。親骨を優先して大きいものを選んでよい
- 24〜29cmなら3段折り。親骨は55〜60cmの範囲で、入る中でいちばん長いものを選ぶ
- 23cm以下なら5段折りか、親骨50〜55cmの3段。それで体の幅に足りないなら、後で書く「2本持ち」を考える
売り場で傘の札を見ると「収納時の長さ」が書いてあります。袋に入れた状態の長さか、袋なしの長さかで1〜2cm違うことがあるので、迷ったら袋に入れたまま自分のバッグに当ててみるのが確実です。
重さ|毎日入れておくか、雨の日だけ持つか
重さの上限は、その傘をいつバッグに入れるかで決まります。
毎日、天気に関係なくバッグに入れておくなら、250g以下にしてください。それより重いと、晴れの日に「今日はいらないか」と出してしまい、結局その日に降られます。毎日入れておく傘は、持っていることを忘れるくらいの重さでないと続きません。
雨の予報が出た日だけ持つなら、400gまでは許してください。その日は確実に使うので、軽さより大きさと丈夫さを優先したほうが濡れずに済みます。
ただし、軽さと丈夫さは引っ張り合います。200gを切るような軽い傘は、骨が細く、生地も薄いものが多く、横風を受けると裏返りやすくなります。軽い1本で秋の強い雨の日まで全部まかなおうとすると、どこかで無理が出ます。
1本だけで済ませたいなら、250〜300gあたりで親骨58〜60cmのものが、通勤ではいちばん外れが少ない位置です。
骨の本数と風|秋の雨は横から来る
傘の骨は6本、8本が多く、10本以上のものもあります。
6本骨は軽く、たたんだときも細くなります。そのかわり、開いた形が六角形に近くなり、骨と骨の間の生地がたわみやすい。風を受けると、そのたわみから形が崩れます。
8本骨は、開いた形が円に近く、重さと強さの釣り合いが取れています。迷ったら8本を選んでください。
10本以上の骨は、形がより丸くなり、風を受けても崩れにくくなります。重さは増えるので、雨の日だけ持つ傘に向いています。
骨の素材も見てください。ガラス繊維や炭素繊維の入った骨は、強い風で裏返っても折れずに戻りやすい性質があります。金属だけの骨は、裏返ったときに曲がって戻らないことがあります。台風の時期に通勤で歩く距離が長いなら、骨の本数より、この「戻るかどうか」のほうが大事です。
それでも、傘が裏返るほどの風の日は、傘で防ぐこと自体に無理があります。その日は台風の日の通勤服|職場で乾かない服を、家を出る前に外しておくのように、服の側で濡れてもいいものに替えるほうが確実です。
開け閉め|自動か手開きかは、乗り換えの回数で決める
ボタンひとつで開いて閉じる自動開閉の傘は、片手がふさがっているときに便利です。ただ、仕掛けのぶん重さが100g前後増え、たたんだ長さも少し長くなります。
決め方は、家から職場までに、屋根のない場所と屋根のある場所を何回行き来するかです。
- 駅まで歩いて、電車に乗って、駅から職場まで歩く。これで開け閉めは2回です。このくらいなら手開きで困りません
- 乗り換えで一度地上に出る、バスに乗り換える、子どもの送りで車の乗り降りがある、という場合は4回以上になります。片手に荷物や子どもの手がある回数が多いなら、自動開閉の重さを払う価値があります
もうひとつ、自動開閉は閉じるときにも勢いがつくので、混んだ駅の入口で閉じると、隣の人に当たりやすくなります。使うなら、閉じる前に体の向きを変える癖をつけてください。
どちらとも取れるとき|迷いやすい4つの組み合わせ
ここまでの決め方で、ほとんどの人は1本に絞れます。ただ、条件が引っ張り合って決まらない組み合わせがあります。
肩幅は狭いのに、リュックが大きい
小柄でも、大きいリュックを背負うと、背中側に20〜25cm出っ張ります。肩幅だけを見て50cmや55cmを選ぶと、リュックの下半分が濡れます。
この場合は、体の幅ではなく、リュックの背面までの距離で決めてください。測ると30cm前後になることが多く、親骨は58cmが目安です。
傘を少し後ろに傾けて差す癖がある人は、そのぶん前が濡れます。それで困るなら、リュックに防水のカバーをかけて、傘は体の前半分を守る役にする、という分け方もあります。カバーがあれば、親骨は55cmに戻せます。
バッグは小さいのに、大きい傘がほしい
小さめのショルダーで通勤していて、秋冬のコートの袖が濡れるのが嫌だ、という組み合わせです。親骨60cmの傘は、3段でもたたんで26cm以上になり、小さいバッグには入りません。
ここで選べる道は3つあります。
ひとつは、傘を斜めに入れることです。内側が横22cm×縦16cmのバッグでも、対角線は27cmほどあります。ただし斜めに入れると中のものが動かせなくなるので、財布と鍵の場所が決まっている人向けです。
ふたつめは、バッグの外に吊るせる傘袋を使うことです。肩のひもにかけられる形のものなら、バッグの大きさに縛られません。濡れた傘をバッグの中に入れなくて済むのも利点です。
みっつめは、次の項目の2本持ちです。
電車と徒歩が半々
駅まで10分歩き、電車に30分乗り、駅から職場まで10分歩く。歩く時間と電車の時間が同じくらいの人は、大きさと持ち運びやすさのどちらを優先するかで迷います。
ここは、歩く区間でいちばん長いひと続きの時間で決めてください。
ひと続きが10分以内なら、多少袖が濡れても職場や電車の中で乾きます。たたんだ長さと重さを優先して、親骨55〜58cmで足ります。ひと続きが15分を超えると、濡れた部分が乾く前にさらに濡れていくので、親骨を60cm以上にして、重さは少し許してください。
電車の中では、濡れた傘を自分のコートの裾に当てないように、吸水できる傘袋に入れるのが前提です。これがないと、せっかく大きい傘で守った裾が、電車の中で濡れます。
置き傘を職場に置くか、2本持ちにするか
体の幅とバッグの大きさがどうしても合わないなら、1本で解決しようとするのをやめて、2本に分けたほうが楽になります。
- 行き帰りの1本は、バッグに入る軽い折りたたみ傘。親骨55cm前後、250g以下
- 職場の1本は、長い傘か大きい折りたたみ傘。昼に外へ出るとき、帰りに雨が強くなったときに使う
朝は降っていなかったのに帰りに強く降る、という日に、職場に大きい1本があると助かります。逆に朝から強い雨なら、その日だけは家から大きい1本を持って出ます。
2本持ちにすると、毎日の荷物は軽いまま、濡れて困る日の備えも残せます。持ち物が増えるのが嫌な人ほど、1本にすべてを任せて重くするより、この分け方のほうが続きます。
大きさは足りているのに、髪とコートの襟が濡れる
肩もバッグも濡れていないのに、髪の後ろとコートの襟だけが濡れる、という人もいます。この場合は、傘の大きさではなく、傘の深さと差す高さが足りていません。
折りたたみ傘は、長い傘に比べて開いたときの形が平たいものが多く、傘の縁が頭より高い位置に来ます。そこに斜めから雨が入ると、縁の下をくぐって後ろの襟元に当たります。秋冬はマフラーやストールを巻く日も増え、濡れた襟元はなかなか乾きません。
確かめ方は、売り場で開いて差してみることです。傘を差したときに、縁が耳の高さより下まで来るかを鏡で見てください。耳より上で止まるなら、平たい傘です。縁が深く下りる、深張りと呼ばれる形のものを選ぶと、襟元まで覆いやすくなります。
深張りの傘は、同じ親骨でも開いたときの直径が少し小さくなります。直径で選んだ数字に対して、親骨を一段階長くしておくと、肩の幅と襟元の両方を守れます。差すときは、傘を体の真上より、少しだけ後ろに倒して持つのも効きます。前が濡れやすくなったと感じたら、倒しすぎです。
濡れた傘を、服に当てずに置く場所
折りたたみ傘でいちばん服が濡れるのは、差しているときではなく、たたんだあとです。
電車に乗る前にたたんだ傘を、そのまま手に持っていると、先端から落ちる水がコートの裾やパンツの膝あたりに当たります。座ると膝の上に乗せたくなりますが、そうするとスカートやパンツの前が湿ります。
これを避けるには、吸水する素材の傘袋をひとつ持っておくことです。たたんだ傘を袋に入れれば、水が外に出ず、そのままバッグの外ポケットや足元に置けます。
職場に着いたら、傘を開いて乾かせる場所があるかも確かめてください。たたんだまま袋に入れっぱなしにすると、生地と骨が湿ったままになり、においや錆の原因になります。乾かせる場所がないなら、帰る前に一度ふって水を落とし、袋を替えるだけでも違います。
コートの素材によっても、濡れたときの困り方が変わります。表地が綿か化繊かウールかで、雨の日に着ていいかどうかが分かれるので、撥水加工コートの選び方|表地が綿か化繊かウールかで着る時期が違うも合わせて見てください。
傘の色は、秋冬の服と夕方の暗さで選ぶ
傘は、雨の日にいちばん面積の大きい持ち物です。服との合わせ方を考える人も多いと思いますが、秋冬はひとつ気をつけたいことがあります。
秋冬の服は、黒、紺、こげ茶、グレーと暗い色が中心になります。傘まで同じ暗さにすると、全身がひとかたまりの暗い色になり、日の短い夕方には車や自転車から見えにくくなります。帰りが日没後になる日が増える時期なので、傘のどこかに明るい色を入れておくのがおすすめです。
服に合わせたい人は、次のどれかで両立できます。
- 外側は服に寄せた暗い色、内側が明るい色の傘を選ぶ
- 縁や持ち手に明るい色や光を返す素材が入っているものを選ぶ
- 傘は服と同じ色の系統で、一段明るい色にする。紺の服ならくすんだ水色、こげ茶の服ならキャメル
もうひとつ、傘の内側の色は顔に映ります。黒い傘の下では顔に影が落ち、暗く沈んで見えます。白や生成り、淡いグレーの内側なら、光が顔に返ってきて、雨の日でも顔色が明るく見えます。顔まわりの印象が気になる人は、外側の色より内側の色で選んでもいいくらいです。
晴雨兼用は秋冬にもいるか
日差しを遮る加工がされた晴雨兼用の折りたたみ傘を、1年中使っている人も多いと思います。秋冬に持ち替えるべきかどうかは、重さと生地で決めてください。
晴雨兼用の傘は、遮光のための膜が生地の裏に貼られていることが多く、同じ大きさの雨専用の傘より重くなりがちです。そのぶん、雨の傘としては小さめに作られているものもあります。
秋冬は日差しが弱まるので、遮光の必要は夏ほどありません。だから、秋冬の通勤では、雨専用で一回り大きい傘を基準にするほうが、濡れずに済みます。1本で済ませたいなら、晴雨兼用でも親骨58cm以上あるものを選んでください。55cm以下の晴雨兼用を秋冬の雨の通勤に使うと、肩とバッグが濡れやすくなります。
売り場で確かめる5つ
最後に、売り場で手に取ったときに確かめることをまとめます。
- 札の親骨の長さ。自分の測った距離から出した長さと比べる
- 収納時の長さ。バッグの内側の長辺から2cm引いた長さ以内か。できれば袋に入れたまま、自分のバッグに当てる
- 重さ。毎日入れておくなら250g以下、雨の日だけなら400gまで
- 開いて、骨の数と形を見る。円に近いか。骨の素材が、裏返っても戻るものか
- 内側の色。鏡の前で開いて、顔に映る色を見る
開いたまま、コートを着た自分の肩幅と並べてみると、足りているかどうかがその場でわかります。傘の縁が、肩の外側から20cm以上外に出ていれば、秋冬の通勤では十分です。
通勤の形ごとに、決め方を当てはめてみる
ここまでの決め方を、よくある通勤の形に当てはめてみます。自分に近いものを探して、数字の出し方の確かめに使ってください。
小さめのショルダーで、駅まで5分、駅から職場まで5分
測ってみると、傘を持つ手から反対側の肩の先まで22cm、コートを着ても25cmほどです。25に20を足して45cm、直径にすると90cm、1.75で割ると約51cm。親骨は55cmあれば足ります。
バッグの内側の長辺は22cm。2cm引くと20cmなので、3段折りの55cmは入らないことが多い位置です。ここで迷いますが、歩く時間がひと続き5分と短いので、少しくらい袖が濡れても職場で乾きます。この人は5段折りの親骨50〜55cmで、毎日バッグに入れておく軽い1本を選ぶのがいちばん合っています。重さは200g前後が目安です。
風の強い日だけは、小さい傘では防ぎきれません。その日は駅のロッカーや職場に置いた1本を使う、と決めておくと、1本に無理をさせずに済みます。
リュックで、駅まで15分歩く
測ると、傘を持つ手からリュックの背面まで30cm、秋冬のコートを着ると33cmほどになります。33に20を足して53cm、直径106cm、1.75で割ると約61cm。親骨は60cmが目安です。
リュックの外ポケットは、深さが20cm前後のものが多く、3段折りの60cm(たたんで27cm前後)を立てると、上が7cmほど出ます。出ていても落ちなければかまいませんが、濡れた傘を入れると水がリュックの横を伝います。吸水する傘袋に入れてから外ポケットに差すか、リュックの中の仕切りに縦に入れてください。
ひと続き15分の徒歩は、雨の強い日だとリュックの下側から濡れてきます。リュックに防水のカバーをかけられるなら、親骨を58cmに落として、重さを軽くする選び方もあります。
肩掛けのトートで、子どもの送りをしてから出勤する
この形がいちばん条件が厳しくなります。測ると、傘を持つ手からトートの外側まで35cm、コートを着ると38cmほど。38に20を足して58cm、直径116cm、1.75で割ると約66cm。親骨は65cmが目安です。
トートの内側の長辺が30cm以上あれば、2段か3段の65cmが入ります。ただ、子どもの手を引きながらだと、片手で開け閉めできるかが大事になります。保育園や学校の入口、車の乗り降りなど、開け閉めの回数も多いはずです。ここは自動開閉の65cmを選び、重さは400g前後まで許してください。
それでも毎日持つには重いと感じるなら、雨の予報の日だけこの1本を持ち、晴れの日は軽い55cmをバッグに入れておく、という使い分けにします。降られたときに濡れるのは自分だけで、子どもには子どもの傘があるので、晴れの日の1本は小さくてもかまいません。
自分の数字を、いまここで出しておく
最後にもう一度、手順だけを並べます。
- コートを着て、いつものバッグを持ち、傘を持つ手の位置からいちばん遠い端までを測る
- その距離に20cmを足して2倍し、1.75で割る。それが必要な親骨の長さ
- バッグの内側の長辺から2cmを引く。それが、たたんだ長さの上限
- 両方を満たせないなら、斜めに入れる、外に吊るす、2本に分ける、のどれかを選ぶ
この2つの数字を手帳やスマートフォンのメモに残しておくと、売り場で迷う時間がほとんどなくなります。
雨の日の足元がまだ決まっていない人は、レインブーツが寒い|秋冬の雨は、冷える場所で靴下と中敷きを選ぶも参考にしてください。傘と靴が決まれば、秋冬の雨の日に濡れて困る場所は、ほとんど残りません。
よくある問い
- Q. 折りたたみ傘は何cmを選べばいいですか
- 親骨の長さで見てください。小さめのバッグだけで歩くなら50〜55cm、リュックなら58cm前後、肩掛けのトートなら60cm以上が目安です。正確には、コートを着て荷物を持った状態で、傘を持つ手の位置からいちばん遠い端(バッグの外側や肘)までを測り、そこに20cmを足して2倍し、1.75で割ると必要な親骨の長さが出ます。
- Q. 軽い傘と丈夫な傘、どちらを優先すればいいですか
- 毎日バッグに入れっぱなしにするなら軽さを優先して250g以下、雨の予報が出た日だけ持つなら丈夫さを優先して400gまで許してください。軽い傘は骨が細いものが多く、横から風を受ける秋の雨では裏返りやすくなります。両方を1本で満たそうとすると、どちらも中途半端になりがちです。
- Q. バッグが小さくて、大きい傘が入りません
- まず、傘を斜めに入れられるかを確かめてください。内側の対角線は長辺より数cm長く取れます。それでも入らないなら、段数を増やして短くたたむか、バッグの外側に吊れるケースを使う方法があります。どれも合わない場合は、職場に長い傘を1本置き、行き帰りは小さい1本にする2本持ちのほうが、濡れずに済みます。
- Q. 傘の色は服に合わせたほうがいいですか
- 秋冬の服は暗い色が多いので、傘まで同じ暗さにすると、日の短い夕方に車や自転車から見えにくくなります。服と合わせたいなら、外側は服に寄せて内側が明るい傘を選ぶか、持ち手や縁に明るい色が入っているものにしてください。傘の内側の色は顔に映るので、明るいほうが顔色も沈みません。
— メグラシ編集部





