雨の日の靴 女性|秋雨の通勤は、濡れて歩く分数と職場の床で選ぶ

**家を出てから改札に入るまで、屋外を何分歩いていますか。**傘をさしている時間ではなく、靴が濡れた路面に触れている時間です。
雨の日の靴は、この分数でほぼ決まります。10分未満なら、撥水をかけた手持ちの革靴で足ります。10分から20分なら、縫い目から水が入らない防水の短靴に替えます。20分を超える人や、途中に水たまりを避けられない道がある人は、筒のある靴で家を出て、職場で履き替えるのがいちばん楽です。
もうひとつ、選ぶ前に確かめておきたいのが床です。秋雨の通勤で転びかけるのは、雨の歩道よりも、駅の構内や職場のロビーに入った直後のタイルや石の床です。靴の種類を分数で決めたら、底だけは床に合わせて選び直します。
足が濡れる理由を裾の側から見たい人はレインブーツの合わせ方を、台風の日に服ごと見直したい人は台風の日の通勤服をあわせて読んでください。この記事は、ふだんの秋雨の朝に、靴箱の前でどの1足を出すかだけを扱います。
結論:屋外を歩く分数で、出す靴は3つに分かれる
| 屋外を歩く分数 | 出す靴 | 靴底の溝の目安 | 職場で |
|---|---|---|---|
| 10分未満 | 撥水をかけた革のローファー・低いパンプス | 2mm以上のゴム底 | 履き替えなし |
| 10〜20分 | 縫い目から水が入らない防水の短靴(くるぶし丈) | 3mm以上・かかとが平ら | 中敷きだけ替える |
| 20分を超える・水たまりを避けられない道 | 筒のある防水の靴 | 4mm以上 | 職場用の靴に履き替える |
分数で分けるのは、撥水と防水が、時間に対してちがう効き方をするからです。撥水は表面で水を玉にして転がす加工で、短い時間ならほとんど水を通しません。ただ、同じ場所に水が当たり続けると、甲の折れ目やつま先の縫い目から少しずつしみてきます。通勤の距離でいえば、10分前後がその境目になりやすいところです。
防水の短靴は、表の素材と縫い目の裏の両方で水を止めます。かわりに、靴の中の湿気も逃げにくくなります。だから、濡れる時間が短い日にわざわざ防水を選ぶと、職場で座っているあいだに足が蒸れて、かえって冷えます。秋雨は気温が15度から20度くらいの日が多く、夏ほど汗はかかないけれど、冬ほど乾いてもいない。この中途半端な気温のせいで、蒸れと冷えの両方が起きやすくなります。
20分を超えると、どんな短靴でも、履き口から入る跳ね水を止めきれなくなります。後ろを歩く人の跳ね上げや、横断歩道の手前の水たまりは、自分の歩き方ではよけられないからです。ここで筒のある靴に切り替えて、そのかわり職場では履き替える。靴を1足で済ませようとしないことが、この帯の人のいちばんの近道です。
先に測る2つ:改札までの「濡れて歩く分数」と、駅と職場の床
靴を選ぶ前に、2つだけ数字と言葉にしておきます。
1つ目は、家から改札まで、屋外を何分歩くかです。バスに乗る人は、家からバス停までと、降りてから駅の入口までを足します。屋根のある商店街やアーケードは数えません。数えるのは、靴が雨にさらされる時間だけです。スマートフォンの地図で徒歩の分数を出し、そこから屋根の下を通る区間を引くと、おおよその数字になります。
乗り換えの途中で一度地上に出る路線や、駅から職場まで屋外を歩く人は、その分も足します。朝の分数と帰りの分数がちがう人は、長いほうで決めます。帰り道で濡れた靴は、翌朝までに乾かす必要があるからです。
2つ目は、駅と職場の床が何でできているかです。改札の手前、ホームへの階段、職場のエントランス、エレベーターホール。ここに磨いた石やつるつるのタイルが使われていると、雨の日は靴底についた水がそのまま薄い膜になって、足をとられやすくなります。カーペットや、表面がざらついた床なら、その心配はぐっと減ります。
覚えていなければ、晴れた日に一度、床を見ながら歩いてみてください。光を反射して自分の姿がうっすら映る床は、雨の日に滑る床です。
この2つが決まると、靴の種類は分数で、靴底の条件は床で、それぞれ決められるようになります。
10分未満の人:撥水をかけた手持ちの革靴で足りる。見るのは底だけ
屋外を歩くのが10分未満なら、雨の日のために靴を買い足さなくてかまいません。手持ちのローファーや低いパンプスに撥水のスプレーをかけて、底の条件だけを満たしているかを確かめます。
撥水スプレーは、出かける直前ではなく、前の晩にかけておきます。かけた直後は表面がまだ湿っていて、効きが安定しないからです。靴から20cmほど離して、全体が薄く濡れる程度に吹きつけ、そのまま一晩置いてください。つま先と、甲の折れ目、底と甲の境目の3か所は、とくに念入りにかけます。水がしみてくるのは、たいていこの3か所からです。
底は、革の底のままだと濡れたタイルで滑ります。つま先とかかとにゴムが貼られているか、底全体がゴムでできているかを確かめてください。ゴムの部分に、指でなぞってわかる程度の溝があれば足ります。目安は2mmです。
甲の開き方も見ておきます。甲が大きく開いたパンプスは、横から跳ねた水が甲の上に入りやすい形です。履き口のいちばん奥が、足の指の付け根より奥に来ているものを選ぶと、水の入り口がぐっと狭くなります。
10分未満でも、ヒールが高い靴は雨の日には向きません。理由は後の「ヒールの高さとかかとの幅」の項で書きますが、目安は3cmまでです。
10〜20分の人:縫い目から水が入らない、くるぶし丈の防水の短靴
10分から20分歩く人は、撥水だけでは足りなくなります。ここで選ぶのは、くるぶしが隠れるか隠れないかくらいの丈の、防水の短靴です。
防水かどうかは、表示よりも縫い目で見分けます。甲やつま先の上に縫い目が走っている靴は、表の素材が水を通さなくても、縫い目の針穴から水がしみることがあります。底と甲がひとつながりの成形になっている靴か、内側から見て縫い目の裏にテープが貼られている靴なら、20分歩いても中まで濡れにくくなります。
もうひとつ、底から何cmまで水が入らないかを確かめます。底と甲の境目から上に向かって、水が入らない高さが3cm以上あると、浅い水たまりを踏んだときも安心です。売り場で確かめるときは、底と甲の境目に指を当てて、そこから上に縫い目や通気の穴がないかを見てください。
丈は、くるぶしの骨がちょうど隠れるくらいがいちばん使いやすい長さです。それより低いと、跳ね水が履き口から入ります。それより高いと、パンツの裾と重なってもたつき、職場で履き替えないまま一日を過ごすには足首が窮屈になります。
この帯の人は、職場で靴は履き替えなくてかまいません。かわりに、中敷きだけを替えます。朝の20分で湿った中敷きを、職場に置いた乾いた中敷きに入れ替えるだけで、午後の足の冷えがかなり変わります。中敷きは薄いものなら、ハンカチと同じくらいの場所しかとりません。
20分を超える人・水たまりを避けられない道:筒のある靴で出て、職場で履き替える
屋外を20分以上歩く人や、途中に舗装が傷んで水がたまる道がある人は、短靴ではもう跳ね水を止められません。ここでは筒のある防水の靴に切り替えます。
筒の高さは、ふくらはぎのいちばん太いところより下で止まるものを選びます。そこより上まであると、歩くたびに筒の口がふくらはぎに当たって、パンツの裾が上に押し上げられてしまいます。裾が上がると、今度は筒の口から雨が入ります。筒の高さと裾の関係はレインブーツの合わせ方で詳しく書いているので、裾の丈が決まらない人はそちらも見てください。
この帯の人は、職場で靴を履き替えることを前提にします。机の下やロッカーに、職場用の靴を1足置いておく。朝は筒のある靴で家を出て、着いたら脱いで、乾かしておく場所を決めておく。帰りはまた筒のある靴で帰る。これがいちばん足が濡れず、職場での見え方も気にしなくて済みます。
履き替えの場所がない職場の人は、次の「どちらとも取れるとき」の③を読んでください。筒のある靴を一日履き続けるのは、秋雨の気温ではかなり蒸れます。
滑るのは雨の道より、駅と職場の床
雨の日に足をとられた場面を思い出してみてください。濡れた歩道の上より、駅の改札の手前や、職場のエントランスに入った直後のほうが多くなかったでしょうか。
屋外の舗装は、表面がざらついているので、靴底の溝が少し浅くても、それなりに地面をつかみます。一方で、駅の構内や建物の中の床は、掃除しやすいように表面がなめらかに仕上げられています。そこへ外から靴底についた水が持ち込まれると、床と靴底のあいだに薄い水の膜ができて、足が浮いたような状態になります。
とくに気をつけたいのは、次の4か所です。
- 改札の手前や、駅の出入り口の数メートル。外から入ってきた人の靴で、床がいちばん濡れているところです
- 階段の段の先端。金属の滑り止めが入っていても、その上が濡れていると、かえって滑ります
- 職場のエントランスの、マットが終わった先。マットで水を落としきれなかった靴が、最初に踏むところです
- エレベーターの前。立ち止まる人が多く、床に水が残りやすいところです
この4か所を毎朝通るなら、靴の種類にかかわらず、底の溝と、かかとの接地面を優先して選びます。駅のつくりは変えられませんが、靴底は選べます。
歩き方でも、床での滑りやすさは変わります。濡れた床の上では、歩幅をふだんの7割くらいに縮めて、足の裏全体で床を踏むようにしてください。かかとから強く着地すると、接地の一瞬に体重がかかとの一点に集まり、そこで水の膜に乗ってしまいます。歩幅を縮めると、かかととつま先がほぼ同時に床に触れるので、靴底の溝が働く面積が広くなります。
改札やエントランスの手前にマットがあれば、2歩か3歩、意識して踏んでから先に進みます。靴底の溝にたまった水がマットに移るので、その先のタイルで滑りにくくなります。急いでいる朝ほど、マットを1歩でまたいでしまいがちですが、この数歩が、駅の構内でいちばん効く滑り止めです。
靴底の溝は何mmあればいいか:爪楊枝で測る
靴底の溝は、目で見ただけでは深さがわかりません。そこで、爪楊枝を1本使って測ります。
靴を裏返して、つま先寄りのいちばん踏む部分の溝に、爪楊枝をまっすぐ立てます。溝の底に当たったところで、靴底の表面の高さに指の爪で印をつけて、そのまま定規に当ててください。何本かの溝で測って、いちばん浅いところの数字を使います。
目安は、屋外を歩く分数に合わせて次のとおりです。
- 10分未満:2mm以上
- 10〜20分:3mm以上
- 20分を超える:4mm以上
溝の深さだけでなく、溝の向きも見ておきます。前後にまっすぐ走る溝より、横に走る溝や、細かい格子の溝のほうが、濡れた床で前に滑りにくくなります。溝が細かく分かれているほど、水の膜を切って底が床に届きやすいからです。
手持ちの靴の溝がすり減っていたら、靴の修理の窓口でゴムの底を貼り替えてもらう方法もあります。気に入っている革靴を雨の日にも履きたい人は、買い替える前に一度相談してみてください。
ヒールの高さとかかとの幅:雨の日は3cmまで、幅は親指より広く
ヒールのある靴は、雨の日には高さよりも、かかとが床に触れる面積で見ます。
歩くとき、最初に床に着くのはかかとです。かかとの接地面が小さいと、その一点に体重がかかり、濡れた床の上では滑りやすくなります。晴れた日に問題なく歩けているヒールでも、雨の日のタイルの上ではまったく別の靴になります。
目安は2つです。ヒールの高さが3cmまで。かかとの接地面の横幅が、自分の親指の幅より広いこと。親指をかかとの底に当ててみて、指がはみ出すようなら、雨の日には細すぎます。
もうひとつ、かかとの底がゴムかどうかも確かめてください。プラスチックの硬い素材のままだと、溝があっても、濡れた石の上では滑ります。すり減ってゴムがなくなっているなら、そこだけ貼り替えることもできます。
仕事の都合でヒールのある靴が必要な人は、行き帰りは平らな靴にして、職場で履き替えるのがいちばん確実です。
甲の開きと履き口の高さ:水の入り口がどこにあるかを見る
靴の中が濡れるのは、靴の素材から水がしみる場合と、履き口から水が入る場合の2通りあります。撥水や防水で前者を止めても、後者は形でしか止められません。
見るのは、甲の開き方と、履き口の高さです。
甲の開き方は、履き口のいちばん奥が、足の指の付け根からどれだけ奥にあるかで見ます。指の付け根より奥に来ていれば、前から跳ねた水はほとんど入りません。指の付け根のあたりで止まっている、甲が大きく開いた形は、雨の日には水の入り口が広すぎます。
履き口の高さは、床から履き口のいちばん低いところまでを測ります。浅いパンプスなら5cmくらい、ローファーなら6cmくらい、くるぶし丈の短靴なら10cm前後です。この数字が、水が入らずに済む水たまりの深さの上限です。もちろん水たまりに足を入れることはそうありませんが、後ろの人の跳ね上げや、横を通る車の水しぶきは、この高さより下から入ってきます。
歩く分数が長い人ほど、履き口の高い靴を選ぶ理由がここにあります。
どちらとも取れるとき① 歩く時間がちょうど10分・20分前後
いちばん迷うのが、分数が境目にかかる人です。家から改札まで屋外を11分、あるいは19分。この場合は、2つ目の物差しで決めます。
それは、「職場に着いてから、濡れた靴のまま何時間座っているか」です。
デスクワークで、着いてから昼まで席を立たない人は、境目より1段上の靴を選びます。10分前後の人は防水の短靴、20分前後の人は筒のある靴と履き替えです。靴の中がわずかに湿っただけでも、座っているあいだは足が動かないので乾かず、数時間たつと足先が冷えてきます。秋雨の朝は気温がそれほど低くないぶん、冷えに気づくのが昼前になりがちです。
反対に、着いてから外回りや立ち仕事で歩き回る人は、境目より1段下でも足ります。歩いているあいだは靴の中に空気が出入りするので、少しの湿りなら乾いていきます。
もうひとつ、雨の強さでも動かします。傘をさしていても裾が濡れるくらいの降り方なら、1段上。霧のような細かい雨なら、1段下。天気予報の1時間あたりの雨量で、3mmを超えるかどうかをひとつの目安にしてください。3mmを超えると、路面の水が流れきらずに薄くたまり始めます。
もうひとつ境目で迷う人に多いのが、子どもの送り迎えや、駅まで自転車を使う日がある人です。保育園や学校に寄ってから駅に向かう日は、ふだんの分数に寄り道の分を足して数えます。園の門の前や校庭の脇は、舗装されていないところや、水はけの悪いところが多いので、分数が境目の手前でも1段上の靴にしておくと安心です。
自転車の日は、歩く分数ではなく、ペダルをこいでいる時間をそのまま足します。自転車に乗っているあいだ、足の甲とつま先は前から雨を受け続けます。歩いているときより濡れ方が速いので、自転車で10分走る日は、歩いて20分の日と同じ帯の靴を選んでください。止まるたびに足を地面につくので、靴底の溝もいつもより深いものが向いています。
境目の判断は、一度決めたら手帳やスマートフォンのメモに残しておくと、次の雨の朝に迷いません。「11分、座り仕事、1段上」のように、分数と理由と結論を1行で書いておくだけで十分です。
どちらとも取れるとき② 朝は降っていない・帰りだけ雨
秋雨の時期に多いのが、朝は曇り、夕方から降り出すという日です。この日に朝から防水の靴を履くかどうかは、帰り道の分数と、職場に靴を置いているかで決めます。
職場に予備の靴を置いていない人は、帰りの分数で靴を決めます。朝が晴れていても、帰りに20分歩くなら、防水の短靴で家を出てください。晴れた朝の防水の靴は、少し蒸れます。でも、帰りに撥水しかしていない革靴で20分歩くと、翌朝までに乾かない靴が1足増えます。
職場に予備の靴を置いている人は、朝はふだんの靴で出て、帰りに職場に置いた雨用の靴に履き替えて帰るという手が使えます。この場合、職場に置くのは、10分から20分の帯の人が選ぶ、くるぶし丈の防水の短靴が向いています。筒のある靴は、ロッカーの中で場所をとりすぎます。
降り出す時刻がはっきりしないときは、夕方の降水確率が50%を超えるかどうかで決めます。50%を超えたら、帰りに降るものとして靴を選びます。外れても、蒸れるだけで済みます。当たったときに濡れるほうが、取り返しがつきません。
どちらとも取れるとき③ 履き替えられない職場・足元が見える仕事
20分を超えて歩くのに、職場で靴を履き替えられない人もいます。受付や接客など、足元が人の目に入る仕事の人。ロッカーがなく、机の下にも靴を置けない職場の人。この場合は、筒のある靴は選ばず、くるぶし丈の防水の短靴にしたうえで、足りない分を服と小物で補います。
まず、パンツの裾を長めにします。くるぶし丈の短靴の履き口が、立っているときに裾で隠れる長さです。歩くときに裾が履き口にかぶさるので、上から落ちてくる雨が履き口に入りにくくなります。そのかわり、裾は濡れます。裾が濡れても乾きやすい、薄手で化学繊維の多いパンツを合わせてください。
次に、靴下を2足持っていきます。職場に着いたらすぐ、トイレで靴下を替えます。靴の中が少し湿っていても、靴下が乾いていれば、足の冷え方はかなり変わります。靴下と中敷きを両方替えられるなら、なおよいです。
足元が見える仕事の人は、靴の色を黒か濃い茶色にしておきます。雨じみや跳ね水の跡は、明るい色の靴ほど目立ちます。濃い色なら、職場に着いてから乾いた布で一度ふくだけで、ほとんどわからなくなります。
それでも20分を超える日が週に何日もあるなら、一度、職場に靴を置ける場所がないか相談してみる価値はあります。机の引き出しの一段、更衣室の棚のすみ。1足ぶんの場所があるだけで、この帯の悩みはほとんど消えます。
秋雨の気温で変わること:蒸れと冷えの両方を見る
秋雨の時期の気温は、朝が15度前後、昼が20度前後という日が多くなります。この気温は、靴の中にとって扱いにくい温度です。
真夏なら、靴の中が湿っても、足が温かいので不快なだけで済みます。真冬なら、そもそも防水の靴を一日履いても、汗をかくほど蒸れません。秋雨の気温はその中間で、朝は足が少し汗ばみ、その湿気が昼に向かって冷えていきます。
そこで、防水の靴を履く日は、靴下の素材を変えます。綿だけの靴下は、汗を吸ったまま乾かず、昼に向けて冷えます。ウールや、汗を外に逃がす化学繊維がまざった靴下のほうが、靴の中の湿気を持ち越しにくくなります。厚さは、薄手か中厚くらいで十分です。厚すぎると靴の中で足が窮屈になり、かえって蒸れます。
撥水した革靴で済ませる10分未満の人は、靴下はふだんどおりでかまいません。革は少しずつ湿気を外に出すので、防水の靴ほど蒸れません。
寒暖差がある日の上着の選び方は秋の寒暖差の服装にまとめています。朝と昼で何度ちがうかを見て上を決めるのと同じように、足元も、朝の気温と昼の気温の両方で靴下を選んでください。
服との合わせ方:裾の丈と、靴の色を先に決める
雨の日の靴が決まったら、服は2つだけ合わせます。裾の丈と、靴の色です。
裾の丈は、靴の種類で変わります。撥水した革靴の日は、くるぶしが少し見えるくらいの丈か、裾が床から5cm以上浮いているワイドパンツが向いています。裾が靴に触れないので、裾から靴の中に水が伝わりません。防水の短靴の日は、履き口が隠れる長さか、履き口のすぐ上で止まる長さ。筒のある靴の日は、筒の中に入れるか、筒の上にかぶせるかのどちらかで、どちらにするかは筒の高さと裾の幅で決まります。
靴の色は、雨の日には服の色より先に決めます。黒、濃い茶、濃い灰色のどれかにしておけば、跳ね水の跡が目立ちません。服は、靴の色に合わせて、パンツかスカートの色を一段明るくするか、同じ濃さにそろえるかを選びます。
秋の靴を色で切り替える考え方は秋の靴の色の切り替えにも書いています。雨の日用の1足も、ふだんの靴と同じ色の流れの中で選んでおくと、晴れた日にも履けて無駄になりません。
雨の日の髪の扱いに困っている人は雨の日のヘアスタイルもあわせて見てください。足元が決まると、朝の支度で迷うところが一つ減ります。
帰ってからの始末:次の朝までに乾くかで、2足目がいるかを決める
雨の日の靴でいちばん見落とされやすいのが、帰ってからの時間です。濡れた靴が次の朝までに乾かないと、翌日が晴れでも湿った靴を履くことになります。
帰ったら、まず中敷きを抜きます。抜ける靴なら、それだけで乾く時間がかなり短くなります。次に、靴の中に乾いた紙を丸めて詰めます。紙は30分ほどで湿ってくるので、寝る前にもう一度入れ替えてください。靴は、底を壁に立てかけるようにして、底にも風が当たるように置きます。
ドライヤーの熱風や、ストーブの前に置くのは避けます。革が急に乾くと、縮んだり、ひびが入ったりします。防水の短靴でも、底と甲を貼り合わせている部分が熱で傷むことがあります。
これで翌朝までに乾くかどうかは、靴の素材と、濡れ方で決まります。撥水した革靴で10分歩いた程度なら、たいてい乾きます。中までしっかり濡れた靴は、一晩では乾きません。
秋雨が何日か続く週は、雨の日用の靴を2足用意して、1日おきに交互に履くのがいちばん楽です。同じ種類の靴でなくてもかまいません。防水の短靴と、撥水した革靴の組み合わせでも、分数や雨の強さに合わせて選び分けられます。
2足を交互に履けない人は、帰ってすぐの始末を少しだけ厚くします。中敷きを抜いて、乾いた紙を詰めるところまでは同じです。そのうえで、靴の口を下に向けず、横に寝かせて、底と甲の両方に風が通るように置いてください。扇風機やサーキュレーターの弱い風を、離れたところから当てておくと、熱を使わずに乾く時間を縮められます。翌朝、つま先の奥を指で押してみて、ひんやりと湿っているようなら、その日は乾いている別の靴を出し、湿った靴はもう一日休ませます。
晴れた週末には、撥水のスプレーをかけ直しておきます。撥水は、雨に何度か当たるうちに効きが落ちていきます。目安は、雨の日に3回から4回履いたら1回です。水が玉にならず、表面にじわっと広がるようになっていたら、かけ直しの合図です。
靴箱の前で、もう一度確かめる順番
最後に、雨の朝に靴箱の前で迷ったときの順番をまとめておきます。
- 今日、屋外を何分歩くか。朝と帰りの長いほうで数える
- 職場に着いてから、何時間座っているか。長いなら1段上の靴に
- 雨の強さ。傘をさしても裾が濡れる降り方なら、1段上の靴に
- 職場で履き替えられるか。履き替えられないなら、筒のある靴は選ばず、裾と靴下で補う
- 駅と職場の床が、光を映すタイルや石か。そうなら、溝の深い靴と、平らで広いかかとを優先する
この5つで、たいていの朝は1足に決まります。迷ったときに選ぶ1足が決まっていると、雨の朝の支度は数分短くなります。
まだ雨の日用の靴を持っていない人は、まず自分の分数の帯に合う1足だけを用意してください。10分未満の人は、手持ちの革靴の底を確かめて、撥水をかけるところから。10分から20分の人は、くるぶし丈の防水の短靴を1足。20分を超える人は、筒のある靴と、職場に置く1足の組み合わせです。
秋雨は、冬の立ち上がりまで何度も来ます。最初の雨の朝に決めた1足が、そのまま冬の冷たい雨の日にも使える靴になります。
よくある問い
- Q. 雨の日にパンプスで通勤しても大丈夫ですか
- 家から改札まで屋外を歩く時間が10分未満で、ヒールが3cmまで、靴底がゴムで溝が2mm以上あるなら、撥水をかけたパンプスで足ります。甲が大きく開いた形は、横から跳ねた水が甲の上に入りやすいので、履き口が足の指の付け根より奥まであるものを選んでください。10分を超える日や、駅の構内に石の床が長く続く路線では、防水の短靴に替えたほうが安全です。
- Q. レインブーツで出社するのは、職場で浮きませんか
- 職場に着いてから履き替えるなら、気にしなくて大丈夫です。浮くのは、筒のある靴を一日じゅう履いているときです。20分以上屋外を歩く人は、行き帰りだけ筒のある靴にして、机の下に職場用の靴を1足置いておくと、足元の見え方と足の乾き方の両方が片づきます。履き替えられない職場なら、くるぶし丈の防水の短靴を選び、パンツの裾で履き口を隠してください。
- Q. 防水の靴とレインシューズは何が違いますか
- 見た目で選ぶより、縫い目の場所を見てください。甲やつま先に縫い目が走っている靴は、表の素材が防水でも、縫い目から水がしみることがあります。底と甲がひとつながりで縫い目がない靴か、縫い目の裏にテープが貼られている靴なら、10分を超えて歩いても中まで濡れにくくなります。名前より、縫い目の有無と、底から何cmまで水が入らないかで比べるのが確実です。
- Q. 雨の日に滑らない靴の見分け方はありますか
- 靴底の溝の深さを測ります。爪楊枝を溝に立てて、沈んだところに指で印をつけ、定規に当ててください。屋外を10分未満しか歩かない人は2mm、10〜20分は3mm、それ以上は4mmが目安です。もうひとつ、かかとの接地面が平らで、横幅が親指の幅より広いかも見てください。細いかかとは、濡れたタイルの上で面積が足りず、溝があっても滑りやすくなります。
— メグラシ編集部





