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雨の日のパンツ|裾が濡れる人は、床からの高さと裾幅で丈を選ぶ

メグラシ編集部//読了 14分
雨の駅前の濡れた歩道を、くるぶしの上で止まる紺のテーパードパンツとゴム底のローファーで歩く、傘を差した女性

雨の日にパンツの裾が濡れるなら、裾が床から離れる高さを、あなたの濡れ跡より上に置いてください。裾が濡れる高さは、歩き方、靴底の形、歩く道で人によって違います。だから、まず自分の濡れ跡を一度測ることが、いちばん確実な丈の決め方になります。

測り方は、帰宅したらすぐ、濡れて色が変わったパンツの裾を、床からメジャーで測るだけです。濡れ跡の上端が床から何cmにあるか。それがあなたの「跳ね上げの高さ」です。多くの人は10〜20cmのあいだに出ますが、20cmを越える人もいます。

この記事では、濡れ跡の測り方、高さごとのパンツの選び方、裾幅と生地で変わること、どちらとも取れるときの決め方、靴との組み方、着いてからの始末、秋雨と冬の雨での変え方を順に書きます。

裾が濡れるのは、跳ね上げと吸い上げの2つ

パンツの裾が濡れる道筋は2つあります。

1つ目は、跳ね上げです。歩くとき、かかとが地面から離れる瞬間に、靴底の後ろが水をはね上げます。その水が、反対の脚の裾や、自分の脚の裏側に当たります。濡れ跡がふくらはぎの裏側に多いのは、この跳ね上げのせいです。

2つ目は、吸い上げです。裾の端が、水たまりや濡れた地面、濡れた靴の甲に触れると、生地が水を上へ吸い上げていきます。綿や麻のように水をよく吸う生地は、裾の端が少し触れただけで、数cm上まで色が変わります。

この2つは、対策が違います。跳ね上げは、裾が床から離れている高さで防ぎます。吸い上げは、裾が地面や靴に触れないことと、生地が水を吸い上げにくいことで防ぎます。自分の濡れ跡がどちらから来ているかは、濡れ跡の形でわかります。ふくらはぎの裏側に、まだらに点々と濡れているなら跳ね上げ。裾の端から上へ、一様に色が変わっているなら吸い上げです。

どちらの道筋で濡れているかがわかると、対策の順番が決まります。跳ね上げなら丈と裾幅、吸い上げなら丈と生地。どちらにも丈が入っているので、丈はいちばん先に見るべき場所です。そのうえで、跳ね上げの人は裾幅、吸い上げの人は生地を見ていくと、手持ちのパンツを1本ずつ判定できます。

自分の濡れ跡を測る

濡れ跡の測り方は、次の手順です。

  1. 雨の日に、普段の通勤で履いているパンツと靴で出かける
  2. 帰宅したら、パンツを脱ぐ前に、壁を背にして立つ
  3. 濡れて色が変わった部分のいちばん上を、床からメジャーで測る
  4. 前側と後ろ側を別々に測る。後ろ側のほうが高く出ることが多い
  5. 濡れ跡の形が、点々か、裾から一様か、を見ておく

測った高さを、スマートフォンのメモに残しておいてください。次に雨の日のパンツを選ぶとき、その数字がそのまま基準になります。2〜3回測ると、毎回の差がわかって、自分の跳ね上げの高さがはっきりします。

歩く道によって高さが変わることも覚えておきます。舗装された歩道を歩く日と、砂利道や工事中の歩道を通る日では、跳ね上げの高さが変わります。駅までの道に水たまりの多い場所があるなら、その道を通った日の濡れ跡を基準にしてください。

雨の降り方でも、濡れ跡の高さは変わります。小雨の日は地面の水が少なく、跳ね上げは低めに出ます。本降りの日や、雨が上がったあとの水たまりが残る日は、跳ね上げが高くなります。測るなら、本降りの日の数字を基準にしておくと、ほとんどの雨の日に間に合います。

靴を替えた日も、測り直してください。靴底の形が変わると、同じ歩き方でも跳ね上げの高さが変わります。ゴム底の溝が深い靴は、溝に入った水をかかとが離れるときに飛ばすので、平らな靴底より高く跳ね上がることがあります。

測った数字は、左右で差が出ることもあります。利き足のほうが蹴り出しが強いため、片方の裾だけ高く濡れる人は珍しくありません。その場合は、高いほうの数字を基準にしてください。低いほうに合わせると、毎回片方の裾だけが濡れて、職場に着いてから気になります。

床からの高さで3つに分ける

測った濡れ跡の高さで、あなたが選ぶパンツの丈の考え方が変わります。

濡れ跡の高さ(床から)選ぶ丈の考え方裾幅の考え方
10cm未満靴の甲に軽く乗る丈でも、多くの日は届かない普段の裾幅で構わない
10〜20cmくるぶしの上で止まる丈か、裾を一度折る裾幅は細めにして振れを止める
20cm以上くるぶし丈でも届くので、裾を止めるか、丈をさらに短くする細身か、裾をすぼめられるもの

高さの線は、パンツの裾がどこで止まるかを見るためのものです。濡れ跡の高さより2〜3cm上で裾が止まる丈なら、ほとんどの雨の日に裾は濡れずに済みます。

この表で迷うのは、10cm前後と20cm前後の人です。境目にいる人の決め方は、後の「どちらとも取れるとき」の節で書きます。

表の高さは、パンツと靴を履いた状態での、裾の位置で見てください。パンツだけを当てて測ると、靴のかかとの高さのぶん、実際より低く出ます。かかとが3cmある靴を履く日は、裾も3cm上がっていると考えて構いません。逆に、かかとの低いスニーカーやレインシューズの日は、裾が床に近くなるので、同じパンツでも濡れやすくなります。

自分がどの層かわかったら、手持ちのパンツを1本ずつ、靴を履いたときの裾の高さで確かめておくと、雨の朝の選択が数秒で終わります。

裾幅で変わること|広いと振れて当たる

丈と同じくらい効くのが、裾幅です。

裾幅が広いパンツは、歩くたびに裾が前後に振れます。振れた裾は、ふくらはぎの裏や、反対の足の靴に当たります。靴が濡れていれば、当たった瞬間に水が移ります。さらに、広い裾は跳ね上げの水を受け止める面積も大きいので、同じ高さの丈でも、細い裾より濡れやすくなります。

目安として、パンツを平らに置いたときの裾幅が22cmを越えると、歩くときの振れが大きくなります。18cm前後までの裾幅なら、振れは小さく、ふくらはぎに沿って落ちるので、跳ね上げの水を受けにくくなります。

ただ、裾幅が狭すぎると、今度は足首に生地が張りついて、濡れた部分が肌に当たります。足首にぴったり沿うほど細い裾は、濡れたあとが冷たく感じやすいので、指1本が入るくらいの余裕を残してください。

裾幅は、歩幅でも振れ方が変わります。早足で大きく歩く人ほど、振れは大きくなります。通勤で急ぐことが多い人は、裾幅をもう一段細くするか、丈を一段短くして、振れても濡れない形を選んでください。

裾幅を測るときは、パンツを平らに置いて、裾の端から端までをメジャーで測ります。その数字を2倍したものが、裾の一周の長さです。一周が44cmを越えるあたりから、歩くときの振れが目に見えて大きくなります。手持ちのパンツを一度測って、雨の日に履けるものと、晴れの日に回すものを分けておくと、朝に迷いません。

裾の形も見てください。裾が外へ広がるフレアや、裾にスリットが入った形は、同じ裾幅でも振れが大きく、跳ね上げを受けやすくなります。雨の日は、裾がまっすぐ落ちるか、すぼまる形のほうが扱いやすいです。

生地で変わること|吸い上げる距離

濡れ跡の形が「裾から一様に色が変わる」タイプの人は、生地の選び方で大きく変わります。

綿のチノや綿のデニムは、水をよく吸います。裾の端が少し濡れるだけで、生地の中を水が上っていき、数cm上まで色が変わります。乾くまでにも時間がかかります。

ポリエステルやナイロンなどの合成繊維は、水を吸いにくく、生地の表面で水を弾きます。裾の端が濡れても、上まで広がりにくく、乾くのも早いです。混紡の生地は、その中間に入ります。

ウールは、表面で水を弾きながら、内側で湿気を抱えます。少しの雨なら表面で弾きますが、長く濡れると、水を含んで重くなります。

生地の吸い上げを見る簡単な方法は、裾の内側の目立たない場所に、水を1滴落としてみることです。すぐに染み込んで広がるなら吸い上げる生地、しばらく玉になって残るなら吸い上げにくい生地です。吸い上げる生地のパンツを雨の日に履くなら、濡れ跡より5cm以上上で裾が止まる丈を選ぶと、裾の端が濡れても、目立つ高さまで色が上がりません。

生地の色も、濡れたときの見え方に関わります。明るいベージュや薄い灰色は、濡れた部分の色の変化がはっきり出て、遠くからでも濡れ跡がわかります。紺や黒、濃い灰色は、濡れても色の変化が目立ちにくいです。同じ高さまで濡れても、濃い色のパンツなら、着いてからの見た目に困りにくくなります。雨の日用のパンツを選ぶなら、生地と同時に、色も濃い側を選んでおくと安心です。

裏地のあるパンツは、表の生地が濡れても、肌に直接冷たさが伝わりにくいという利点があります。ただし、裏地まで水がしみると乾きにくくなるので、裾の始末は早めにしてください。

濡れ跡が低い人(10cm未満)の選び方

濡れ跡が10cmに届かない人は、雨の日でも、普段のパンツの多くがそのまま履けます。靴の甲に軽く乗る丈でも、裾は跳ね上げの届く範囲より上にあることが多いからです。

この人が気をつけたいのは、吸い上げのほうです。裾が床すれすれまである長い丈や、靴の甲に溜まるほど長い丈は、濡れた靴に触れ続けて、そこから水を吸い上げます。裾が靴の甲に触れる長さなら、甲に乗る部分が2cm以内に収まるくらいにしてください。

靴は、甲が覆われているものを選ぶと、裾が触れても水が移りにくくなります。甲の開いた靴は、足の甲そのものが濡れて、そこに裾が触れることになるからです。

濡れ跡が低い人は、裾幅が多少広くても構いません。ただし、強い雨の日や、水たまりの多い道を通る日は、一時的に濡れ跡が高くなります。その日は、次の節の「中くらいの人」の選び方に寄せてください。

濡れ跡が低い人でも、駅の階段や、横断歩道の白線の上は注意が要ります。階段では裾が段の角に触れやすく、白線の上は水が溜まりやすいからです。階段を上るときは裾を少しつまんで持ち上げる、白線は踏まずに避けて歩く。こうした小さな動きで、低い層の人はほとんどの雨の日を、普段のパンツのまま過ごせます。

濡れ跡が中くらいの人(10〜20cm)の選び方

濡れ跡が10〜20cmに出る人は、いちばん多い層です。この人は、丈と裾幅の両方で調整します。

丈は、くるぶしの上で止まるものを選ぶか、普段の丈のパンツなら裾を一度折ります。くるぶしの骨は、多くの人で床から7〜9cmほどの高さにあるので、くるぶしの上で止まる丈なら、裾は床から10cm前後の位置になります。濡れ跡が15cmの人なら、さらに裾を一度折って、床から15cm以上で止めてください。

裾幅は、細めのものを選んで振れを止めます。テーパードのパンツや、細身のストレートが扱いやすい形です。裾幅の広いワイドパンツで丈がくるぶし上でも、振れた裾がふくらはぎの裏に当たって、跳ね上げの水を受けることがあります。

この層の人には、雨の日用に1本、くるぶし丈で裾幅18cm前後の合成繊維のパンツを決めておくことをすすめます。通勤の服装として通りやすく、乾きも早いので、職場に着いたあとも過ごしやすい1本になります。

中くらいの層の人がよく迷うのは、スカートとの比較です。ひざ下丈のスカートは、裾が床から30cm以上離れるので、跳ね上げの範囲を越えます。ただし、脚やタイツが跳ね上げを受けるので、濡れる場所が裾から脚に移るだけ、ということもあります。パンツで通勤したい人は、くるぶし丈と細めの裾幅、スカートでもよい人は、ひざ下丈と水を弾くタイツや靴、と分けて考えてください。

濡れ跡が高い人(20cm以上)の選び方

濡れ跡が20cmを越える人は、くるぶし丈のパンツでも、裾が跳ね上げの範囲に入ります。この人は、丈だけで防ごうとすると、パンツを極端に短くするしかなくなるので、別の方法を組み合わせてください。

1つは、裾を止めることです。裾がすぼまる形のパンツ(裾にゴムや絞りのあるもの)や、裾をブーツの中に入れられる細身のパンツなら、跳ね上げの水を裾の内側で受けずに済みます。レインブーツやショートブーツを履く日は、細身のパンツの裾をブーツの中に入れて、筒の上端で止める形が、いちばん濡れにくい組み方です。

もう1つは、パンツの丈を大きく変えることです。ひざ下丈のパンツや、ふくらはぎの中ほどで止まる丈なら、跳ね上げの範囲をまるごと超えられます。秋の雨の日なら、厚手のタイツと合わせて、足元はレインブーツにする組み方も選べます。

濡れ跡が高い人は、歩き方そのものが跳ね上げを生んでいることもあります。かかとから強く蹴り出す歩き方や、靴底の後ろが削れている靴は、跳ね上げが高くなりがちです。靴底の減り方を一度見て、かかとの後ろ側が斜めに削れているなら、靴を替えるだけで濡れ跡が下がることがあります。

濡れ跡が高い人は、レインコートの丈にも気を配ってください。ひざ上で止まるレインコートだと、コートの裾から落ちる雨水が、ちょうどパンツの太ももからひざの部分に当たります。ひざ下まであるレインコートなら、パンツの濡れる範囲は裾の近くだけに限られます。上着の丈とパンツの丈を合わせて考えると、濡れ跡が高い人でも、パンツの濡れる面積をかなり減らせます。

どちらとも取れるとき① くるぶし丈とフルレングスの間

手持ちのパンツの多くが、くるぶしにかかるかどうかという、どちらとも言えない丈の人は多いはずです。この丈は、普段は使いやすい長さですが、雨の日には「届くかどうか」の境目に入ります。

決め方は、裾を一度折ったときに、どこまで上がるかです。折り幅が3〜4cmの生地なら、一度折ると裾が床から3〜4cm上がります。それで濡れ跡の高さを越えるなら、雨の日は折って履いてください。越えないなら、二度折るか、別のパンツにします。

折ったときに裾が厚くなって気になる場合は、折る代わりに、裾の内側を内側へ折り込んで、見た目の丈だけを短くする方法もあります。外から折り目が見えないので、職場に着いてからもそのまま過ごせます。

それでも迷うなら、跳ね上げか吸い上げか、自分の濡れ跡の形で決めてください。点々と濡れる跳ね上げタイプなら丈を上げることが効き、裾から一様に濡れる吸い上げタイプなら、丈を上げるより生地を替えるほうが効きます。

くるぶし丈とフルレングスのあいだで迷う人は、雨の日の移動の長さでも決められます。家から駅まで歩く時間が5分以内なら、多少裾が濡れても、着いてからの始末で間に合います。10分を越えるなら、濡れる時間が長くなり、裾から吸い上げる距離も伸びるので、丈を上げる側を選んでください。歩く時間が長い日ほど、丈を優先するのが確実です。

どちらとも取れるとき② ワイドパンツしか持っていない

手持ちのパンツがワイドパンツばかりで、細身のものが無いという人もいます。新しく買う前に、手持ちのワイドで濡れにくくする方法を試してください。

1つ目は、裾を折って高さを上げることです。ワイドパンツは裾幅が広いので、折ると裾の重みで落ち着き、振れも少し小さくなります。折り幅を広めに、5cm前後取ると、裾に厚みが出て、振れが止まりやすくなります。

2つ目は、歩き方を変えることです。ワイドパンツの日は、歩幅を少し小さくすると、裾の振れが小さくなります。雨の日は、濡れた道で滑らないためにも、歩幅を小さくするのは理にかなっています。

3つ目は、靴を替えることです。甲が高く、筒のあるショートブーツを履くと、振れた裾がブーツの筒に当たって、そこで止まります。ブーツの表面が水を弾く素材なら、裾が当たっても水は移りにくくなります。

それでも裾が濡れる日が続くなら、雨の日用に1本、細めのパンツを足してください。ワイドを持っている人なら、くるぶし丈のテーパードが、上の服を替えずに合わせやすい形です。

ワイドパンツの裾を折るときは、折り目の位置を左右でそろえておくと、きちんと見えます。片方だけ高くなると、歩くたびにその差が目立ちます。鏡の前で、靴を履いた状態で、左右の裾の高さが同じかを確かめてから家を出てください。

どちらとも取れるとき③ 職場で裾を折れない

職場の服装の決まりで、裾を折った形では過ごせない人もいます。この場合は、行きと職場で裾の高さを分ける方法をとります。

家を出るときに裾を折っておき、職場に着いたら下ろす。これがいちばん手軽です。折り目がつきやすい生地なら、裾を折る代わりに、裾をクリップで留めて持ち上げる方法もあります。職場に着いたらクリップを外せば、折り目は残りません。

もう1つは、雨の日用の1本を決めておくことです。職場で通りやすいのは、くるぶし丈のテーパードパンツや、センタープレスの入った細身のパンツです。合成繊維のものなら、濡れても乾きが早く、プレスの線も崩れにくいので、職場に着いてからの見た目が保てます。

着替えができる職場なら、行きは雨の日用のパンツ、職場では置いてあるパンツ、と分けることもできます。靴を行きと職場で2足に分けている人なら、パンツも同じ考え方で分けると、雨の日の通勤がぐっと楽になります。

職場に着いてから裾を下ろしたときに、濡れた部分が少し残っている場合は、座っているあいだも裾を床から離しておくと、早く乾きます。椅子の脚に裾を引っかけないように、膝を少し引いて座る、といった小さな工夫で、午前中のうちにほとんど乾きます。

靴との組み方

裾の濡れ方は、靴の形でも変わります。

靴底の後ろ側が厚く、かかとが角ばっている靴は、跳ね上げが高くなりやすいです。逆に、かかとの後ろが丸く削られている靴は、地面から離れるときに水をはね上げにくくなります。雨の日の靴を選ぶときは、横から見てかかとの形も確かめてください。

甲の覆いがある靴は、裾が甲に触れても、そこから水が移りにくくなります。レインブーツやショートブーツは、裾をブーツの中に入れるか、筒の外にかぶせるかで、濡れ方が変わります。筒の外にかぶせるなら、裾と筒の上端のあいだから水が入らないように、裾がブーツの筒に3cm以上かぶる長さにしてください。

甲の開いた靴(パンプスやローファー)を雨の日に履くなら、裾は甲に触れない長さにします。裾が甲に触れると、甲の上の水を吸い上げるからです。くるぶし丈のパンツと組むと、裾と靴のあいだに足首が見えて、すっきりとした形になります。

靴の色とパンツの色をそろえておくと、裾に泥はねがついても目立ちにくくなります。黒の靴に黒のパンツ、茶色の靴に濃い茶やカーキのパンツ。靴とパンツの境目が一続きの色になると、跳ね上げの点々が背景にまぎれて、着いてから気になりにくくなります。

靴の中に裾が入る組み方は、靴の筒の内側が濡れていると、そこから裾が水を吸います。家を出る前に、ブーツの筒の内側が乾いているかを確かめてください。前の日に濡れたブーツは、新聞紙を丸めて入れておくと、一晩で内側の湿りがかなり抜けます。筒の内側が乾いていれば、裾をブーツに入れる組み方が、雨の日にいちばん安定します。

着いてからの始末|濡れた裾を乾かす

職場や出先に着いたら、濡れた裾はできるだけ早く始末します。濡れたまま座ると、裾が椅子の脚や床に触れて、さらに汚れが移るからです。

まず、裾の水を、乾いたタオルかハンカチで挟んで押さえます。こすると、生地の表面が毛羽立ったり、泥がしみ込んだりするので、押さえて水を移すだけにしてください。

次に、裾を一度折っておきます。濡れた部分が床に触れないように持ち上げるためです。座っているあいだに、空気に触れて少しずつ乾きます。

泥はねがついた場合は、乾くまで触らないでください。濡れているうちにこすると、泥が生地の奥へ入ります。乾いてから、軽くはたくか、ブラシで払うと、ほとんどの泥は落ちます。

帰宅したら、パンツを裏返して、裾を下にしてハンガーにかけます。裾を下にすると、残った水分が裾の端に集まって、そこから蒸発していくので、上のほうまで湿りが広がりません。

アイロンをかけるのは、完全に乾いてからにしてください。湿った状態でアイロンを当てると、濡れた部分と乾いた部分の境目に、輪じみが残ることがあります。乾いてから裾全体に均一に当てると、濡れ跡の境目が目立たなくなります。合成繊維のパンツは、乾けばそのまま履けることが多いので、アイロンが要るのは綿やウールのパンツです。

秋雨と冬の雨で変える

秋の長雨の時期は、気温がまだ高めで、雨の日でも蒸し暑さが残ります。この時期は、裾の短いパンツや、くるぶし丈のパンツが過ごしやすく、合成繊維の薄手のものも使えます。足首が見えても寒くないので、跳ね上げの範囲を丈で越える組み方がいちばん楽です。

冬の雨は、冷たさが加わります。足首を出すと冷えるので、丈を短くするより、裾を止める方法に寄せてください。細身のパンツの裾をブーツの中に入れる、裾がすぼまるパンツを選ぶ、厚手の靴下を見せる、といった組み方です。濡れた裾が足首に触れると、体温が奪われて冷えやすくなるので、裾が肌に直接当たらない形を選びます。

生地も季節で変わります。秋は合成繊維の薄手、冬はウールや起毛のある厚手の生地が増えます。冬の厚手の生地は、濡れると重く、乾きにくくなるので、雨の日は合成繊維の混ざった生地か、表面に撥水の加工がある生地を選ぶと、帰宅後の始末が楽になります。

どの季節でも、最初に一度測った濡れ跡の高さは変わりません。季節で変えるのは、その高さを、丈で越えるか、裾を止めて越えるか、の方法だけです。

季節の変わり目、たとえば秋の終わりの冷たい雨の日は、秋と冬の両方の方法を組み合わせます。くるぶし丈のパンツに、厚手の靴下とショートブーツを合わせると、足首は靴下で温めながら、裾はブーツの上で止まります。丈で越えて、足首は覆う。この組み方は、気温が読みにくい時期の雨の日に、いちばん失敗しにくい形です。

雨の日用の1本を決める

ここまでの選び方を手持ちのパンツに当てはめてみて、雨の日に安心して履ける1本が無いと感じたら、1本だけ決めておくと、雨の朝に迷わずに済みます。

選ぶ基準は4つです。丈は、自分の濡れ跡の高さより2〜3cm上で裾が止まるもの。裾幅は、平置きで18cm前後まで。生地は、水を1滴落としたときに玉になって残る、吸い上げにくいもの。色は、紺・黒・濃い灰色など、濡れても色の変化が目立ちにくいもの。この4つがそろえば、多くの雨の日を、裾を気にせずに過ごせます。

売り場で選ぶときは、試着して、靴を履いた状態で裾の高さを測ってください。売り場の靴と普段の雨の日の靴では、かかとの高さが違うことがあります。普段の雨の日に履く靴を履いて行くか、同じくらいのかかとの靴を借りて、床から裾までの高さを見ます。濡れ跡の数字をメモしておけば、その場で判断できます。

4つの基準のうち、どれか1つが合わない場合は、丈を優先してください。丈が合っていれば、裾幅が少し広くても、生地が少し吸っても、裾は水に触れにくいからです。丈が合わないパンツは、裾を折って調整できる生地かどうかを見て、折れるなら候補に残します。

雨の日用の1本が決まると、天気予報を見た前の晩に、そのパンツを出しておくだけで準備が終わります。上に合わせる服や上着は普段のままで構いません。雨の日の装いを、パンツの1本から組み立てると、毎回の迷いが減ります。

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よくある問い

Q. 雨の日に裾が濡れないパンツの丈は何cmですか
人によって違います。歩き方、靴底の形、歩く道の状態で、跳ね上がる高さが変わるからです。一度、雨の日に普段のパンツで出かけて、帰宅後に濡れて色が変わった部分の上端を、床から測ってください。その高さより2〜3cm上で裾が止まる丈が、あなたにとって濡れにくい丈です。多くの人は床から10〜20cmのあいだに濡れ跡が出ますが、早足の人や、かかとから蹴り出す歩き方の人は、それより高くなることがあります。
Q. ワイドパンツは雨の日に向いていませんか
向いていないわけではありませんが、裾が振れて、ふくらはぎや靴に当たる分、濡れやすくなります。持っているワイドパンツで雨の日を過ごすなら、裾が床から離れる丈かどうかを先に見てください。床から濡れ跡の高さより上で止まる丈なら、多少振れても裾は水に触れにくいです。床すれすれの丈なら、裾を一度折って高さを上げるか、裾幅が細めのパンツに替えるほうが確実です。
Q. 職場では裾を折りたくありません。どうすればいいですか
行きと職場で、裾の高さを分けてください。家を出るときに裾を一度か二度折っておき、職場に着いたら裾を下ろします。折り目が気になる生地なら、裾をゴムやクリップで留める方法もあります。それが難しいなら、職場に置いておく替えの靴と同じように、裾が床から離れる丈のパンツを1本、雨の日用として決めておくのが確実です。くるぶし丈のテーパードパンツは、職場の服装として通りやすい形です。

— メグラシ編集部

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