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雪の日のコーデ|年に数回の雪は、手持ちの靴と裾の高さで組む

メグラシ編集部//読了 16分
雪が少し残る玄関の石段に置かれた、溝の深いゴム底の短いブーツ。片方は横に倒れて厚い底が見え、そばに厚手の靴下と折り上げた濃いグレーのパンツの裾がある

**雪の予報が出た夜、まず玄関で手持ちの靴を全部ひっくり返してみてください。**底の溝がいちばん深いのはどれですか。

年に数回しか雪が降らない街では、雪の日の装いに慣れている人はあまりいません。雪国のように専用の靴や上着をそろえていないので、手持ちのものでなんとかすることになります。そのとき、多くの人が上着から考えます。寒そうだから厚いコートを、と。

けれど雪の日に困るのは、寒さより先に「足元が濡れる」「滑る」「裾が汚れる」の3つです。気温は0度前後でも、雪が降る日は風が弱いことも多く、普段の冬の装いとそれほど変わりません。違うのは地面の状態です。

だから雪の日は、靴から決めて、次に裾の高さ、最後に上着の表面の順で組みます。この記事ではその順番に沿って、手持ちのものから選ぶ方法を書きます。本格的に雪が積もる地域の靴選びは北海道の冬の靴|凍った歩道は靴底の溝と歩く分数で選ぶにまとめているので、ここでは雪がめったに降らない街の、年に数回の雪の日に絞ります。

結論:雪の日は、靴・裾・上着の表面の順に決める

先に全体の順番を書きます。

順番決めること見る物差し
1靴底の溝の深さと、水が入る高さ
2裾地面から何センチ離れているか
3上着表面が起毛か、つるっとしているか
4中に着るもの歩いて汗をかく分数
5首と手傘を持つ手が空くか

上から順に決めていくと、途中で迷っても前の段に戻らずに済みます。靴が決まれば裾の高さが決まり、裾が決まればパンツかスカートかが決まります。

この順番の理由は、雪の日の失敗のほとんどが足元から始まるからです。靴の中に雪が入ると、そこから一日じゅう足が冷えます。裾が濡れると、乾くまで重く冷たいままです。上着が多少寒くても、店や駅に入れば温まりますが、濡れた足元は温まりません。

予報で見る3つ:積もる量、降る時間帯、翌朝の気温

装いを決める前に、天気予報で3つを確かめます。

一つ目は、積もる量の予報です。「うっすら」「数センチ」「10センチ前後」のどれかで、必要な靴の高さが変わります。うっすら程度なら溝のある普段の靴で足り、数センチなら甲が覆われる靴、10センチ前後なら筒のある靴が必要です。

二つ目は、降る時間帯です。家を出る時刻と、帰る時刻の両方を見てください。朝はまだ雨で、昼から雪に変わり、帰りの時刻に積もり始める、という日はよくあります。この場合、朝の空を見て普段の靴で出ると、帰りに困ります。帰りの時刻の予報で靴を決めるのが、雪の日のいちばん大事な決まりです。

三つ目は、翌朝の最低気温です。0度を下回る予報なら、その日の夜から翌朝にかけて、溶けた雪が凍ります。雪の当日より、翌朝のほうが滑りやすいことも多いのです。翌日も同じ靴を履く前提で、乾かしておく準備までしておきます。

予報を見る時刻

雪の予報は、前の日の夕方と、当日の朝とで変わることがよくあります。雪がめったに降らない街では、気温が0度から2度の間を行き来するので、少しの気温の違いで雨になったり雪になったりするからです。

前の晩に一度見て、装いをいったん決め、靴と服を出しておきます。そのうえで、当日の朝にもう一度、帰りの時刻の予報だけを見てください。前の晩より雪の予報が弱まっていても、靴だけは前の晩に決めたものを履いていくほうが安心です。予報が強まっていたら、裾の高さだけ見直します。朝に全部を考え直すと時間がかかるので、朝に見直すのは靴と裾の2つだけ、と決めておきます。

靴は「底の溝」と「水が入る高さ」で手持ちから選ぶ

玄関の靴を、2つの物差しで見ていきます。

底の溝の深さ

靴をひっくり返して、底の溝の深さを見ます。定規やメジャーを溝に当てて、3ミリ以上あるかを確かめてください。3ミリ以上あれば、積もった雪の上でも溝が雪をつかみます。3ミリ未満、とくに底がほぼ平らな靴は、雪の上で滑ります。

溝の形も見ます。細かい溝が全体に刻まれている底は、雪が溝に詰まりやすく、詰まると平らな底と同じになります。溝が太く、間隔が広い底のほうが、雪が詰まりにくく、歩くたびに雪が落ちます。

底の素材は、指で押してみてください。柔らかく押し返してくるゴムの底は、冷えても固くなりにくく、雪の上でも滑りにくい底です。固くて指が沈まない底は、冷えるとさらに固くなり、滑りやすくなります。

水が入る高さ

次に、靴の中に水や雪が入ってくる高さを見ます。靴を床に置いて、いちばん低い開口部、つまり履き口や縫い目のすき間が、床から何センチの高さにあるかを測ってください。

数センチの積雪なら、雪を踏んだとき足が5〜8センチ沈みます。履き口が8センチより低い靴は、踏んだ雪が履き口から入ります。甲の上まで覆う靴なら、少なくとも甲の部分からは入りません。

布の靴や、メッシュのある運動靴は、高さがあっても布の部分から水が染みます。雪は溶けると水なので、布の靴は高さに関係なく、雪の日には向きません。

手持ちの中の順位

この2つで見ると、手持ちの靴にはだいたい次の順位がつきます。

  1. 雨の日用の長靴、ゴム底の筒のあるブーツ
  2. 底に溝のある革の短いブーツ、甲の高いひも靴
  3. 溝のある革靴、溝のある運動靴(布でないもの)
  4. 底の平らな革靴、布の運動靴、甲の浅い靴

1から順に、予報の積もる量に合うものを選んでください。うっすらなら3でも足り、数センチなら2以上、10センチ前後なら1が必要です。4は、どの予報でも雪の日には避けます。

雨の日の長靴の合わせ方はレインブーツの合わせ方に書いています。長靴は雪の日にもそのまま使えます。

手持ちに合う靴が無い日の代わり

手持ちの靴が、どれも4に入るという人もいるでしょう。年に数回のために長靴を買うかどうかは、雪の日に外を歩く分数で決めてください。

家から駅まで5分、駅から職場まで5分、という人なら、往復で20分です。この程度なら、溝のある運動靴と替えの靴下で乗り切れます。片道で15分以上歩く人や、仕事で外を回る人は、雨の日にも使える長靴を1足持っておくと、雨と雪の両方の日に役立ちます。

どうしても合う靴が無い日は、次の工夫で少しは防げます。

  • 靴の中に、厚手の靴下を2枚重ねる。濡れても内側の1枚が残る
  • 替えの靴下を1足、小さな袋に入れて持っていく
  • 職場に、室内で履く靴を置いておく
  • 歩く道を、除雪されやすい大通りや屋根のある道に選ぶ

裾は地面から何センチ離すか

靴が決まったら、次は裾です。

雪の日、とくに溶けかけの雪が積もった道を歩くと、一歩ごとに雪と水が後ろに跳ね上がります。跳ね返りは、自分のかかとから後ろに向かって、ふくらはぎの下のほうまで届きます。高さにすると、地面から15センチ前後です。

だから裾は、地面から15センチ以上離すか、靴の筒の中に入れるかのどちらかにします。

鏡の前で靴を履いて立ち、真横から裾の高さを測ってください。床に置いたメジャーで、裾のいちばん下が何センチの高さにあるかを見ます。15センチ未満なら、雪の日にはその裾が濡れます。

パンツの日

パンツなら、選び方は3つあります。

一つ目は、くるぶしより上で止まる短い丈のパンツです。裾が地面から15センチ以上離れるので、跳ね返りが届きません。足首が出るので、厚手の靴下か、筒のある靴を合わせます。

二つ目は、細めのパンツの裾を、筒のある靴の中に入れることです。裾が靴の中に入っていれば、跳ね返りが裾に届きません。太いパンツは靴の中に入れると筒の中で布がたまるので、細めのパンツの日に向く方法です。

三つ目は、長いパンツの裾を、外側に2回折り上げることです。手持ちのパンツしか無い日の応急の方法ですが、折り返しの位置が地面から15センチを超えるようにすれば、跳ね返りはおさまります。

床に近い長い丈で、裾の広いパンツは、雪の日にいちばん濡れやすい組み合わせです。布が雪を吸い上げて、膝の下まで濡れることもあります。

スカートの日

スカートの場合は、丈で分けます。

膝の上や膝ぐらいの丈なら、厚手のタイツと筒のあるブーツを合わせます。脚がタイツに覆われているので、跳ね返りがあっても肌が濡れません。

膝下の丈なら、ブーツの筒の上の端とスカートの裾が重なるようにすると、脚に雪が触れる場所が無くなります。

床に近い長い丈のスカートは、裾が雪を吸い上げます。雪の日は避けるか、着いてから着替える前提で、行き帰りは別のものを着てください。

上着は表面で選ぶ

靴と裾が決まったら、上着です。ここで見るのは厚さではなく、表面です。

雪は、上着に積もったあと、体温で溶けて水になります。起毛した表面、つまり毛足のあるウールやフリースのような表面は、溶けた雪が毛の間に入り込み、時間をかけて染みていきます。乾くまで重く、冷たいままです。

つるっとした表面、たとえばナイロンやポリエステルの平らな布、表面に加工のあるコートは、雪が積もっても手で払えば落ちます。染み込む前に払えるので、着いたときに乾いた状態を保てます。

手持ちの上着を、手のひらで表面をなでてみてください。毛足が手に引っかかるものは起毛、するりと手が滑るものはつるっとした表面です。雪の日は、するりと滑るほうを選びます。

厚さは、普段の冬の同じ気温の日と同じで足ります。雪の日は風が弱いことが多く、体感は意外に冷えません。寒がりの人の厚みの決め方は冬コーデ 寒がり|先に冷える場所と外にいる分数で足す1枚を決めるを参考にしてください。

丈とフード

上着の丈は、腰から腿までのものが雪の日には扱いやすい長さです。ロング丈のコートは、裾が膝の下まであるので、跳ね返りが裾に当たります。ロング丈しか無い人は、裾が濡れる前提で、着いたら乾かせる場所に掛けてください。

フードがある上着は、傘を差しにくい強い降りの日に役立ちます。雪は雨より軽いので、フードで頭を覆うだけでも、髪や首元が濡れにくくなります。

手持ちの上着が起毛したものばかりの人

ウールのコートしか持っていない、という人も多いでしょう。その場合は、雪をこまめに払うことを前提に着ます。

外を歩いているあいだ、肩と胸の雪を、5分に一度くらい手袋で払ってください。積もった雪が溶ける前に払えば、毛の間に染み込む量はかなり減ります。建物に入る前にも、入り口の外で一度しっかり払います。中に入ってから払うと、暖かさで雪がすぐに溶けて、払いきれません。

傘を差して歩けば、肩と胸に積もる量そのものが減ります。起毛した上着の日は、フードに頼らず、傘を必ず持ってください。

帰ったら、ハンガーに掛けて、暖房の風が直接当たらない場所で自然に乾かします。急いで乾かそうとして暖房の前に置くと、毛が縮んで手ざわりが変わることがあります。

中に着るもの:雪の日は寒さより汗

雪の日は、足元に気をつけてゆっくり歩くので、普段より歩く時間が長くなります。滑らないように体に力を入れて歩くと、意外に汗をかきます。

汗が冷えると、そこから体が冷えます。中に着るものは、普段の冬と同じか、1枚少ないくらいにしてください。厚い肌着を重ねるより、前を開けられる薄手のものを1枚足すほうが、着いてから調整できます。

駅や電車の中は、雪の日でも暖房が効いています。歩いて汗をかいたあとに暖かい車内に入ると、さらに汗をかきます。車内で上着の前を開けられるように、中の1枚は人に見られても大丈夫なものを選びます。

下半身の重ね方

上半身は1枚少なめでよい一方、下半身は普段より一段厚くしてください。雪の日に冷えるのは、地面に近い足首と膝の下です。上半身は上着が守ってくれますが、膝から下は裾と靴下しか守るものがありません。

パンツの日は、パンツの下に薄手のタイツか、足首まである薄い肌着を1枚はきます。裾を短くして足首を出す日は、とくにこの1枚が効きます。スカートの日は、普段より厚いタイツを選ぶか、普段のタイツの上に、くるぶしまでの靴下を重ねます。

靴下は、足の指が動かせる余裕のある厚さにしてください。厚すぎて靴の中で指が動かなくなると、血のめぐりが悪くなって、かえって冷えます。靴を履いて、足の指を上下に動かせるかを確かめてから家を出ます。

濡れたときに乾きやすいかどうかも、下半身の素材を選ぶときの目安になります。綿の靴下は濡れると乾きにくく、冷たいままです。ウールや化学繊維の混ざった靴下のほうが、濡れても冷たさを感じにくい素材です。

首と手:傘を持つ手が空くか

雪の日は、片手で傘を持ち、もう片方の手で手すりやバッグを持つことが多くなります。両手がふさがると、滑ったときに手をつけません。

バッグは、肩に掛けられるものか、背負えるものを選んでください。手で持つバッグは、雪の日は避けます。両手が空くか、少なくとも片手が空いていると、転びそうなときに体を支えられます。

手袋は、指先が分かれているものが、傘の持ち手やスマートフォンを扱いやすい形です。厚すぎる手袋は傘の持ち手を握りにくく、雪で滑ります。表面がつるっとした手袋なら、雪がついても払えます。

マフラーは、首元を覆う長さがあれば十分です。長すぎるマフラーは、端が垂れて雪で濡れます。首に一周巻いて、端が胸の上で止まる長さが扱いやすい長さです。

傘の大きさ

雪の日の傘は、雨の日より少し大きいものが向いています。雪は風がなくても斜めに舞いながら降るので、小さい傘だと肩や腕に積もります。手持ちの傘のうち、骨の長さがいちばん長いものを選んでください。

折りたたみの傘は、骨が細く、積もった雪の重さで曲がることがあります。雪が強い日は、長い傘のほうが安心です。差しているあいだも、ときどき傘を軽く傾けて、上に積もった雪を落としてください。積もったままにすると、傘が重くなり、持つ手が疲れます。

傘を持つ手は、利き手と反対の手にしておくと、利き手で手すりをつかめます。階段や駅の出入り口では、傘を閉じる前に一度振って雪を落としてから中に入ります。

職場や行き先に着いてから

雪の日の装いは、着いてから先のことも考えておきます。

職場に着いたら、まず靴と靴下を確かめてください。靴の中が濡れていたら、替えの靴下に替えます。濡れた靴下で一日過ごすと、足から体が冷えます。室内で履く靴を置いておける人は、雪の予報が出たら前の日に用意しておきます。

上着は、雪を払ってから掛けます。払ったあとも、表面が湿っているなら、ほかの人の上着と触れない場所に掛けてください。

裾が濡れてしまったら、乾くまでは座る時間を短くするか、膝に膝掛けを置いて冷えを防ぎます。

帰りの準備も、着いた時点でしておきます。帰りの時刻の予報をもう一度見て、雪が強まるなら早めに帰る段取りを考えます。

どちらとも取れる日の決め方

ここからが、予報や手持ちのものだけでは答えが出ない人のための章です。雪の日の相談で、いちばん多いのがこの章の内容です。

雨か雪か、予報がはっきりしない日

「雨または雪」という予報の日は、気温が0度から3度くらいの間にあることが多く、雨と雪が入れ替わります。

この日は、雪の日の装いを選んでください。雨の日の装いで出て雪になると、靴の溝や裾の高さが足りずに困ります。逆に雪の日の装いで出て雨のままだったとしても、溝のある靴と短い裾は、雨の日にもそのまま使えます。迷ったら、条件の厳しいほうに合わせるほうが、外れても困りません。

ただし、上着の表面は雨にも雪にも同じ判断です。つるっとした表面を選べば、どちらに転んでも濡れにくくなります。

積もるか積もらないか、微妙な日

「積もる可能性がある」という予報の日は、地面の温度で変わります。前の日まで暖かかった日は、雪が降っても地面で溶けて積もりにくくなります。前の日も冷えていた日は、降り始めからすぐに積もります。

前日の最高気温を見てください。10度を超えていたなら積もりにくく、5度を下回っていたなら積もりやすい、と目安を置けます。積もりにくい日は、溝のある普段の靴と、地面から10センチ程度の裾でも足ります。積もりやすい日は、ここまで書いた雪の日の装いにします。

朝だけ雪で、昼には止む日

朝のうちに少し降って、昼には止んで晴れる日もあります。晴れると、積もった雪が昼のうちに溶けて、地面がぬかるみます。

この日は、雪そのものより、溶けた水とぬかるみに備えます。靴は溝の深さより、水が入る高さを優先してください。裾は、ぬかるみの跳ね返りが雪より低いので、地面から10センチ以上離れていれば足ります。

行きは雨、帰りは雪の日

これがいちばん失敗しやすい日です。朝の空が雨なので、雨の日の装いで出かけ、帰りに雪の中を歩くことになります。

靴だけは、帰りの雪に合わせてください。雨の日に長靴を履く人は、そのまま帰りの雪にも使えます。普段は雨の日も革靴で済ませている人は、この日だけは溝のある靴に替えます。上着と裾は、雨の日の装いと共通する部分が多いので、そのままで構いません。

行事や仕事で、きちんとした服を着なければならない日

雪の日でも、式や大事な会議で、きちんとした靴と服を求められることがあります。

この日は、行き帰りと現地で装いを分けます。行き帰りは溝のある靴と短い裾、つるっとした表面の上着で歩き、現地に着いてから靴を履き替えます。きちんとした靴は袋に入れて持っていきます。スカートの日は、行き帰りはタイツと筒のあるブーツで、現地でパンプスに替えます。

着替える場所が無い場合は、靴だけ替えられれば、ほかは雪の日の装いのままでも、たいていの場では問題になりません。

子どもの送り迎えがある日

子どもと一緒に歩く日は、自分の足元が子どもの手を引く支えになります。自分が滑ると、子どもも一緒に転びます。

この日は、靴は手持ちの中でいちばん溝の深いものを選び、バッグは必ず背負えるものにして、両手が使えるようにしてください。傘は差さずに、フードのある上着で済ませるほうが、手が空きます。

雪の翌朝、凍った道を歩く日

雪の翌朝は、溶けた雪が凍っています。とくに日陰の歩道、橋の上、横断歩道の白線の上は、凍りやすい場所です。

この日の靴は、雪の当日と同じものにします。溝の深さがいちばん大事な日です。前の晩に、靴の中を乾かしておいてください。新聞紙を丸めて詰めておくと、朝までに乾きます。

裾の高さは、積もっていなければ普段どおりで構いません。ただし、日陰に雪が残っている道を歩くなら、当日と同じく地面から15センチを目安にします。

歩くときは、歩幅を普段の半分ぐらいにして、足の裏全体で地面を踏みます。かかとから着地すると、凍った路面で滑ります。服装ではありませんが、この歩き方を前提にすると、歩く時間は普段の1.5倍ほどかかります。家を出る時刻を少し早めてください。

色と素材:跳ね返りの汚れが目立たない組み合わせ

雪の日の装いは、濡れないことが先ですが、見た目をあきらめる必要はありません。ここでは、雪の日でも整って見える色と素材の組み合わせを書きます。

雪がめったに降らない街の雪は、溶けかけで、地面の砂や泥を含んでいます。跳ね返りがついたとき、乾くと薄い茶色や灰色のしみが残ります。このしみがいちばん目立つのは、白や明るいベージュの裾です。逆に、真っ黒の裾も、乾いたしみが白っぽく浮いて目立ちます。

目立ちにくいのは、中くらいの明るさの色です。濃いグレー、こげ茶、深い緑、紺に近い青のような、黒と白の真ん中より少し暗い色を、膝から下に置いてください。とくに裾と靴の色を近づけると、跳ね返りがついても境目でしみが目立ちません。

上半身は、雪の日だからといって暗い色にそろえる必要はありません。足元を中くらいの暗さにまとめたら、上着やマフラーには明るい色を置けます。白い雪の景色の中では、首元に明るい色が一つあるだけで、顔まわりが沈まずに見えます。

素材は、膝から下にはつるっとしたもの、上半身の見える部分には好きな素材、と分けて考えます。たとえば、表面の平らな上着の首元から、柔らかいニットのマフラーをのぞかせる組み合わせです。濡れやすい場所と濡れにくい場所で、素材を分けてしまえば、見た目の温かさも保てます。

雪の日でも、きちんと見せたい日の一例

仕事の打ち合わせがある雪の日の一例を書きます。上は、首元のつまったニットに、腰から腿までの丈のつるっとした表面の上着。下は、くるぶしの上で止まる濃いグレーの細めのパンツに、同じ濃さの靴下と、溝のある黒の短いブーツ。バッグは肩に掛けられる形で、マフラーは明るい色を一周だけ巻きます。

この組み合わせなら、裾が地面から15センチ以上離れ、靴の中に雪が入らず、上着は払えば雪が落ちます。現地に着いてマフラーを外せば、ニットとパンツで、そのまま打ち合わせに出られます。

外を回る仕事の人、自転車に乗る人

雪の日に外にいる時間が長い人は、ここまでの基本に、もう一段の備えを足します。

外を回る仕事の人

一日に何か所も外を移動する人は、靴の中が一度濡れると、乾かす時間がありません。手持ちの中でいちばん水が入りにくい靴を選び、替えの靴下を2足持ってください。昼に一度替えると、午後の冷えが違います。

上着は、建物に入るたびに脱ぐかどうかで選びます。脱いだり着たりが多い人は、前の開け閉めが片手でできる上着が向いています。ボタンが多い上着は、手袋をしたままでは留めにくく、手袋を外すと手が冷えます。

中に着るものは、外と中の行き来で汗をかかないよう、普段より1枚少なくし、その代わりに首元で調整します。外ではマフラーを巻き、中では外す。首元の1枚だけで、体感は大きく変わります。

自転車に乗る人

雪の日は、できれば自転車をやめて歩くか、電車やバスを使ってください。積もった雪の上や、溶けて凍った路面の上では、自転車のタイヤは簡単に滑ります。

どうしても乗る場合は、裾は必ず靴の中に入れるか、地面から20センチ以上折り上げます。自転車では前輪が巻き上げた雪が、足の前側にも当たります。歩くときの跳ね返りより高い位置まで濡れると考えてください。手袋は、ハンドルとブレーキを確実に握れる、指先の分かれた薄めのものにします。

雪の日にやりがちな失敗

相談でよく出る失敗を挙げます。どれも、普段の冬の感覚で装いを決めたときに起きます。雪がめったに降らない街では、雪の日の装いを考える機会が年に数回しかないので、去年うまくいったことも忘れてしまいがちです。一度失敗した経験があれば、それをメモしておくと、次の雪の日に同じことを繰り返さずに済みます。自分に当てはまるものがないか、確かめながら読んでください。

一つ目は、上着から決めて、靴を普段どおりにすることです。厚いコートを着ていても、底の平らな靴で滑ったり、靴の中に雪が入ったりすれば、一日が台無しになります。

二つ目は、床に近い長い丈のパンツやスカートで出かけることです。裾が雪を吸い上げ、膝の下まで濡れます。乾くまで時間がかかり、職場でも冷えが続きます。

三つ目は、起毛したウールのロングコートを着ることです。雪が表面に積もって溶け、重く湿ったコートで帰ることになります。翌日までに乾かないこともあります。

四つ目は、手で持つバッグと傘で両手がふさがることです。滑りそうになったとき、手をつけません。

五つ目は、厚い肌着を重ねすぎて、歩いているうちに汗をかくことです。汗が冷えると、厚着をしているのに寒くなります。

雪の予報が出た前の晩にすること

最後に、前の晩にしておくことをまとめます。朝に慌てないための準備です。

まず、帰りの時刻の予報を見て、靴を決めます。玄関に出しておきます。替えの靴下を1足、小さな袋に入れて、バッグに入れておきます。

次に、裾の高さを決めます。着るパンツかスカートを出して、靴を履いて鏡で裾の高さを確かめます。15センチに届かなければ、折り上げるか、別のものに替えます。

上着は、表面がつるっとしたものを出しておきます。手袋とマフラーも一緒に用意します。

最後に、バッグを背負えるものか肩に掛けられるものに詰め替えます。

この順番で準備しておけば、朝は着るだけです。雪の日は、出かける前に迷っている時間がいちばん無駄になります。前の晩に決めておけば、少し早めに家を出る余裕も生まれます。

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よくある問い

Q. 雪用の靴を持っていません。何を履けばいいですか
手持ちの靴を、底の溝の深さと水が入る高さで見てください。溝が3ミリ以上あり、甲の上まで覆う靴なら、数センチの雪には足ります。雨の日用の長靴や、ゴム底の短いブーツがあればそれが第一候補です。底が平らな革靴と、布のスニーカーは避けてください。
Q. スカートで行かなければならない日はどうすればいいですか
膝下の丈なら、厚手のタイツと筒のあるブーツを合わせ、裾がブーツの筒に重なるようにすると、脚に雪が触れる場所がなくなります。床に近い長い丈は、ぬれた雪を吸い上げるので、雪の日は避けるか、着いてから着替えてください。
Q. 積もるかどうか微妙な予報のときは、どう決めればいいですか
家を出る時刻と、帰る時刻の予報を見てください。帰りの時刻に雪が強まる予報なら、朝はまだ降っていなくても、帰りに合わせて雪の日の装いにします。行きは雨、帰りは雪という日がいちばん靴を失敗しやすい日です。
Q. 雪の翌日も気をつけることはありますか
翌朝の最低気温が0度を下回る予報なら、溶けた雪が凍っています。凍った路面では靴底の溝が浅いと滑るので、雪の日と同じ靴を翌日も選んでください。裾の高さは、積もっていなければ普段どおりで構いません。

— メグラシ編集部

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