冬コーデ 寒がり|先に冷える場所と外にいる分数で足す1枚を決める

寒がりの人が冬に足す1枚は、最初に冷える場所で決まります。首・手首・足首・腰のうち、外に出て最初に「冷たい」と感じる場所を1か所見つけて、そこを埋めてください。全身に1枚ずつ足すより、その1か所を埋めるほうが温かく感じます。
厚さは、外にいる分数で決めます。歩いている分と、信号やホームで立ち止まっている分を分けて数え、立ち止まる分が10分を超える日は、1段厚くします。
厚着しても寒いのは、量が足りないからではなく、場所が合っていないからです。この記事では、自分の冷える場所の見つけ方と、場所ごとの埋め方、迷う日の決め方を順に書きます。冷え方には個人差があり、体調によっても変わるので、ここでは服で調節できる範囲だけを扱います。
結論:最初に冷える場所に1枚。全身を厚くするのは最後
最初に、決め方の順番だけを置いておきます。
- 首・手首・足首・腰のうち、どこが最初に冷えるかを見つける
- その場所を、すき間がなくなるまで埋める
- 外にいる分数を、歩く分と立ち止まる分に分けて数える
- 立ち止まる分が10分を超える日は、埋めた場所を1段厚くする
- それでも寒い日だけ、全身の厚さを1段上げる
寒がりの人ほど、5番から始めがちです。コートを厚くする、ニットを重ねる、中に何枚も着る。これで温かくなる人もいますが、最初に冷える場所が空いていると、全身を厚くしても寒さは残ります。そのうえ、室内に入ると暑くなり、汗をかいて、外に出たときにまた冷えます。
1番から4番までで足りる日がほとんどです。5番は、寒波の日や、外に長くいる日のためにとっておきます。
寒がりの人が厚着しても寒いのは、なぜか
寒さを感じるのは、体の表面のうち、外の空気にさらされている場所からです。そして、人によって最初に冷える場所は違います。
首が先に冷える人は、マフラーをせずに外に出ると、コートがどれだけ厚くても寒く感じます。首は太い血管が皮膚の近くを通っていて、外気に触れる面がそのまま寒さの感じ方につながりやすい場所だからです。手首や足首も同じで、皮膚が薄く、服のすき間ができやすい場所です。
寒がりの人が全身を厚くしても寒いのは、こうした場所のすき間がそのまま残っているからです。コートの中にニットを2枚重ねても、首元が開いていれば、そこから冷たい空気が入り、体の熱が逃げます。袖口と手袋のあいだに3cmのすき間があれば、手首はずっと冷えたままです。
もう1つの理由は、厚着によって汗をかくことです。駅まで早足で歩いたり、混んだ電車に乗ったりすると、厚着の内側で汗をかきます。その汗が冷えると、外に出たときに体温が奪われます。寒がりの人ほど、着れば着るほど寒くなる、という循環に入りやすいのは、このためです。
だから、寒がりの人に必要なのは、量より場所です。最初に冷える場所を埋め、それ以外は今までどおりにしておく。量を増やすのは、場所を埋めてもまだ寒いときだけです。
自分の「最初に冷える場所」を1週間で見つける
最初に冷える場所は、思い込みと実際が違うことがあります。手が冷たいと感じていたのに、よく考えると首から冷えていた、ということはよくあります。そこで、1週間だけメモを取ります。
メモの取り方
朝、家を出てから5分くらいのあいだに、最初に「冷たい」と感じた場所を1つだけ書きます。帰り道も同じように、外に出てから5分のあいだに最初に冷えた場所を1つ書きます。場所は、次の5つから選びます。
- 首(首の付け根から耳の下まで)
- 手首と指先
- 足首とつま先
- 腰と背中(お腹の前も含む)
- 顔と耳
顔と耳は服で埋めにくいので、ここでは首と一緒に扱います。メモには、その日の最低気温と、風が強かったかどうかも一言添えておきます。
1週間で見るもの
1週間たったら、朝と帰りで、いちばん多く書いた場所を数えます。朝と帰りで同じ場所なら、それがあなたの「最初に冷える場所」です。朝と帰りで違うなら、両方を覚えておきます。朝の場所は朝の服装で、帰りの場所はバッグに入れる1枚で埋めます。
メモの例
たとえば、ある人の1週間のメモがこうだったとします。朝は、首・首・手首・首・首。帰りは、手首・手首・足首・手首・手首。この人は、朝は首から、帰りは手首から冷える人です。朝の服装では首の高さを埋め、帰りのためにバッグに薄手の手袋を入れておけば、1日を通して寒さを感じる時間がぐっと減ります。
別の人は、朝も帰りも、足首・足首・腰・足首・足首でした。この人は、体の下のほうから冷える人です。コートを厚くするより、靴下を長くし、下の服の中に1枚足すほうが効きます。
メモには、冷えた場所と一緒に、その日の服装も一言書いておくと役に立ちます。首から冷えた日に、首の開いた服を着ていたのか、マフラーをしていたのかが分かれば、埋め方が合っていたかどうかを確かめられます。
1週間メモを取るのが難しいなら、3日でも構いません。大事なのは、感じた場所を「寒い」という全体の感覚ではなく、体のどこか1か所として書くことです。場所が分かれば、足す1枚はほぼ決まります。
外にいる分数を数える:歩く分と、立ち止まる分
冷える場所が分かったら、次は厚さです。厚さは、外にいる分数で決めます。
ここで大事なのは、外にいる時間を「歩いている分」と「立ち止まっている分」に分けて数えることです。歩いているあいだは体が熱を作るので、同じ気温でも寒さを感じにくくなります。立ち止まると熱を作る量が減り、冷えが一気に進みます。信号待ち、ホームでの電車待ち、バス停、子どもの送り迎えで外に立っている時間などがそれにあたります。
ふだんの通勤や外出の道のりを思い出して、ざっくり数えてください。
- 歩いている分:家から駅まで、駅から職場まで、など
- 立ち止まっている分:信号、ホーム、バス停、店の前での待ち合わせ、など
厚さの目安は次のとおりです。
| 立ち止まる分 | 最初に冷える場所の厚さ |
|---|---|
| 5分未満 | 薄手で埋める |
| 5〜10分 | ふつうの厚さで埋める |
| 10分を超える | 1段厚くする |
| 20分を超える | 1段厚くし、ほかの場所も1つ埋める |
歩いている分が長い日は、立ち止まる分が短ければ、厚さを上げなくて構いません。むしろ、歩く分が20分を超える日は、途中で暑くなることがあるので、前を開けられるコートにしておくと調節できます。
気温との組み合わせも見てください。同じ立ち止まる分でも、最低気温が5度を下回る日や、風が強い日は、冷え方が速くなります。こうした日は、表の1段下の厚さを選びます。
首が先に冷える人:首の高さと、すき間の数
首が先に冷える人は、首の高さを埋めることがいちばん効きます。
まず見るのは、首の付け根から耳の下までの高さ
マフラーやストールを巻いたとき、首の付け根から耳の下まで、どれくらいの高さが覆われているかを見ます。マフラーが首の付け根だけを覆っていて、上に5cm以上の肌が見えているなら、そこがすき間です。
首の高さを埋めるには、巻き方を変えるか、中に着るものの首の形を変えます。タートルネックやハイネックの服を中に着ると、首の下半分は服が覆い、上半分だけをマフラーで埋めれば済みます。マフラーだけで首全体を覆おうとすると、厚く巻くことになり、顔まわりが重くなります。
すき間の数を減らす
首まわりのすき間は、高さだけでなく、前と後ろにもできます。マフラーをかけているだけで結んでいないと、前があいて、冷たい空気が胸元に入ります。後ろでは、コートの襟と首のあいだにすき間ができます。
前のすき間は、マフラーを1回結ぶか、コートの中に入れ込むことで埋まります。後ろのすき間は、コートの襟を立てるか、首の後ろにマフラーをもう1周回すことで埋まります。
耳と顔まわり
首から冷える人は、耳や頬も一緒に冷えていることがよくあります。耳は、首を埋めても外に出たままの場所です。風の強い日は、耳まで覆える帽子か、耳の下まで届く高さのマフラーを使います。帽子をかぶりたくない日は、マフラーを首に巻いたあと、端を少し引き上げて耳の下を覆うだけでも、冷えの感じ方が変わります。
髪を下ろしている人は、髪が耳と首の後ろを覆ってくれるので、それだけで1枚ぶんの働きをします。髪をまとめる日は、首の後ろが空くので、マフラーの後ろ側を厚めに巻いておきます。
立ち止まる分が長い日
立ち止まる分が10分を超える日は、首まわりを1段厚くします。薄手のストールなら厚手のマフラーに、タートルネックなら首の高いものに替えます。首まわりは室内に入ってすぐ外せる場所なので、厚くしても室内で困ることはほとんどありません。
手首と指先が先に冷える人:袖口と手袋の間の数cm
手首と指先が先に冷える人は、袖口と手袋のあいだのすき間を見てください。
すき間の長さを測る
コートを着て、手袋をはめ、腕を前に伸ばします。この姿勢で、コートの袖口と手袋の口のあいだに、肌がどれだけ見えているかを見ます。腕を前に伸ばすのは、バッグを持ったり、つり革をつかんだりしたときに、袖が引っぱられて手首が出るからです。
すき間が2cmを超えるなら、そこが冷える場所です。
すき間の埋め方
埋め方は3つあります。
1つ目は、中に着る服の袖を長くすることです。ニットの袖がコートの袖口から少し出るくらいの長さなら、手首の上を覆えます。親指を通す穴のある長袖を中に着ると、腕を伸ばしても手首が出ません。
2つ目は、手袋の口を長くすることです。手首を越えて腕まで覆う長さの手袋なら、コートの袖口の中に入り込み、すき間がなくなります。
3つ目は、手首に薄手のウォーマーを足すことです。指先が出ている形のものなら、スマートフォンを触るときも外さずに済みます。
バッグの持ち方
手首が冷える人は、バッグの持ち方も見てください。手に提げるバッグは、腕が下に伸びるので袖が上がり、手首が出やすくなります。肩にかけるバッグや、背負うかばんにすると、手をコートのポケットに入れたり、袖の中に引き込んだりできるので、手首と指先が冷えにくくなります。
指先だけが冷える人
手首は平気で、指先だけが冷える人は、手袋の厚さよりも、手袋をはめる時間を見てください。家を出てすぐにはめず、駅に着いてからはめる、という習慣だと、最初の数分で指先が冷え切ってしまいます。家を出る前にはめておくだけで、冷え方は変わります。
足首とつま先が先に冷える人:靴下と裾の重なり
足首とつま先が先に冷える人は、靴下と裾のあいだに、すき間ができていないかを見てください。
足首のすき間
パンツを履いて椅子に座り、足を組むか、膝を曲げます。このとき、パンツの裾が上がって、靴下とのあいだに肌が見えるかを見ます。座ったときに見える肌は、歩いているときにも風が当たる場所です。
すき間があるなら、靴下を長くするか、パンツの丈を長くするか、ブーツで覆います。靴下は、ふくらはぎの真ん中まである長さなら、裾が上がっても肌が出ません。スカートの日は、厚手のタイツと、その上に短い靴下を重ねると、足首まわりが二重になります。
ブーツの丈
ブーツで足首を覆うときは、丈とパンツの裾の関係を見ます。ブーツの口とパンツの裾のあいだにすき間があると、そこから冷たい空気が入ります。パンツの裾をブーツの中に入れるか、裾がブーツの口に5cm以上かぶる長さにしておくと、すき間がなくなります。
スカートの日は、ブーツの口がスカートの裾にどれだけ近いかを見ます。ふくらはぎの真ん中までのブーツなら、膝下丈のスカートとのあいだに見える脚は短くなり、冷える面も減ります。足首までの短いブーツの日は、タイツを厚手にして、そのあいだの面を埋めます。
つま先の冷え
つま先は、靴の中で冷えます。靴の底が薄いと、地面の冷たさがそのまま伝わります。冬の靴は、底の厚さを見てください。底が1cmに満たない靴は、冷たい路面の上で立ち止まると、数分でつま先が冷えます。
靴を替えられないときは、中敷きを足す方法があります。厚手の中敷きを入れると、底からの冷えがやわらぎます。ただし、靴の中が窮屈になると血の巡りが悪くなり、かえって冷えることがあるので、指が自由に動く余裕を残してください。
立ち止まる分が長い日
立ち止まる分が10分を超える日は、足首まわりを1段厚くします。ブーツの日なら靴下を厚手に、パンツの日なら中にレギンスを1枚足します。足首まわりは室内で外しにくいので、厚くしすぎないように、薄手を重ねる形にしておくと、室内で暑くなりにくくなります。
腰と背中が先に冷える人:上下の境目を重ねる長さ
腰と背中が先に冷える人は、上と下の境目を見てください。
境目のすき間を見る
上の服の裾と、下の服のウエストのあいだに、どれだけ重なりがあるかを見ます。前かがみになったり、腕を上げたりすると、上の服がずり上がって、腰の後ろに肌が出ることがあります。この境目が、腰と背中の冷える場所です。
確かめ方は、鏡に背中を向けて、前かがみになることです。腰の後ろに肌が見えるか、薄い1枚だけになっているなら、そこがすき間です。
境目の重ね方
境目を埋めるには、上の服の裾を長くするか、下の服に入れ込みます。肌に近い長袖を、下の服のウエストの中に入れておくと、前かがみになっても肌が出ません。上に着るニットは外に出したままでも、内側の1枚が入っていれば境目は埋まっています。
腰まわりに薄手の腹巻きのようなものを足すのも効きます。外からは見えないので、見た目は今までどおりです。
スカートの日の腰まわり
スカートの日は、パンツの日より腰まわりが冷えやすくなります。スカートの中は、脚のまわりに空気が通るからです。厚手のタイツを履いたうえで、スカートの中に薄手のペチコートか、短いレギンスを1枚足すと、腰から太ももにかけての冷えがやわらぎます。外からは見えないので、スカートの見た目はそのままです。
ウエストに入れ込む長袖は、スカートの日もパンツの日と同じように入れておきます。スカートのウエストはパンツより浅いことが多いので、長袖の裾が長めのものを選んでおくと、前かがみになっても出てきません。
コートの丈も関係します。腰が冷える人は、腰が隠れる丈のコートを選ぶと、境目の上をもう一枚覆えます。丈の短いコートを着る日は、中の重ねを1段厚くしておきます。
立ち止まっている分数が長い日:重ねる順番
冷える場所を埋めたうえで、立ち止まる分が20分を超える日があります。屋外での行事、子どもの習い事の付き添い、外での待ち合わせ、行列に並ぶ日などです。
こうした日は、冷える場所を1段厚くするだけでなく、もう1か所埋めます。どこを足すかは、メモの2番目に多かった場所です。1週間のメモで、いちばん多かった場所の次に多かった場所を、この日だけ埋めます。
重ねる順番も大切です。いちばん内側に薄手の長袖、その上にふだんのトップス、その上にニットかカーディガン、いちばん外にコート。この4層のうち、温かさを足すのは内側から2番目までにします。外側を厚くすると、着ぶくれして見えるうえ、室内に入ったときに脱ぐものが大きくなります。
立ち止まる時間が長い日は、足元から冷えることが多いので、足首とつま先は、ふだん冷えない人でも埋めておくと安心です。
どちらとも取れる場合①:2か所が同時に冷える
メモを取ってみると、首と手首、足首と腰のように、2か所が同じくらい冷えることがあります。どちらを先に埋めるか迷うときの決め方です。
外に出ている面の大きいほうから
2か所のうち、外に出ている面が大きいほうを先に埋めます。首と手首なら、首のほうが外に出ている面が大きいので、首から埋めます。足首と腰なら、すき間の長さを比べて、長いほうから埋めます。
外せる場所と外せない場所を分ける
もう1つの見方は、室内で外せるかどうかです。首と手首は室内ですぐ外せますが、腰と足首は外しにくい場所です。2か所が同時に冷えるなら、外せる場所を厚めに、外せない場所を薄めに埋めておくと、室内で暑くなりにくくなります。
両方を同時に埋める日
最低気温が5度を下回る日や、立ち止まる分が10分を超える日は、2か所を同時に埋めます。どちらか一方だと、もう一方から冷えが進むからです。
2か所とも冷える人は、もしかすると、体全体の温まり方がゆっくりなのかもしれません。その場合は、朝の支度のあいだに温かい飲み物を飲む、家を出る前に軽く体を動かす、といった服以外のことも試してみてください。服で埋められるのは、すき間までです。
どちらとも取れる場合②:外は寒いのに、室内で汗をかく
寒がりの人によくあるのが、外の寒さに合わせて着込み、電車や職場で汗をかいてしまうことです。汗が冷えて、帰り道にさらに寒くなる、という悪循環になります。
この場合は、温かさを外せる場所に集めます。
- 外せる場所:首まわり、手首、コートの前、ニットの上のカーディガン
- 外しにくい場所:肌に近い長袖、腰まわりの重ね、レギンス、厚手の靴下
外しにくい場所は、薄手にとどめます。外せる場所で寒さに備え、室内に入ったらすぐに外す。こうすると、外では温かく、室内では汗をかかずに過ごせます。
室内に入ったら、まず首まわりを外す、と決めておくと迷いません。首まわりを外すだけで、体の熱が逃げやすくなり、汗をかく前に体温が落ち着きます。コートの前を開けるのも同じ効き目があります。
それでも汗をかくなら、肌に近い1枚を、汗を吸って乾きやすい素材に替えてください。汗をかいても肌に冷たさが残りにくくなります。
前を開けて調節できる1枚の選び方は、初冬コーデで前を開けられる1枚を中に足す方法にもまとめてあります。
どちらとも取れる場合③:朝は平気で、帰りだけ寒い
朝は平気なのに、帰り道だけ寒く感じる人もいます。これにはいくつか理由があります。
1つは、気温です。冬は日が暮れると気温が一気に下がり、朝より帰りのほうが寒い日も少なくありません。もう1つは、体の状態です。1日働いたあとは、体が疲れていて、熱を作る力が朝より落ちています。そして、室内で汗をかいたまま外に出ると、その汗が冷えて寒さが増します。
朝の服装を帰りに合わせると、朝は暑くなってしまいます。だから、帰りのぶんだけ足せる1枚を、バッグに入れておきます。
帰りの1枚は、朝のうちにバッグのいちばん取り出しやすい場所に入れておきます。職場を出る前に、エレベーターを待つあいだや、建物の出口の手前で身につけておくと、外に出た瞬間から冷えを防げます。外に出て寒いと感じてから取り出すと、そのあいだに冷えが進んでしまいます。
選ぶのは、メモの帰り道でいちばん多かった場所を埋める1枚です。首なら薄手のストール、手首なら薄手の手袋かウォーマー、足首なら薄手のレッグウォーマー、腰なら薄手のカーディガン。どれもたためば小さくなるものを選びます。
帰り道の分数も数えてください。立ち止まる分が10分を超えるなら、バッグの1枚を少し厚めにしておきます。
素材で選ぶ:同じ厚さでも、温かさが違う
同じ厚さの服でも、素材によって温かさは大きく違います。寒がりの人が厚さを増やす前に見ておきたいのが、素材です。
風を通すかどうか
ニットやコートを明るい窓にかざして、向こうが透けて見えるかを見てください。編み目や織り目のすき間から光が通るものは、風も通します。歩いているときや風の強い日は、そのすき間から冷たい空気が入り、厚さのわりに温かく感じません。目の詰まったものは、薄くても風を止めるので、同じ厚さでも温かく感じます。
いちばん外に着るコートは、とくに風を通さないことが大切です。風を止める1枚が外側にあれば、中のニットは目の粗いものでも温かさを保てます。
空気をためるかどうか
温かさは、服と服のあいだ、繊維と繊維のあいだにたまる空気から生まれます。表面がふんわり起毛しているものや、毛足のあるものは、空気をたくさんためるので温かく感じます。反対に、表面がつるりとしたものは、空気をためにくく、同じ厚さでも冷たく感じます。
肌に近い1枚には、表面に起毛のあるものを選ぶと、薄くても温かさが変わります。
汗を吸ってどうなるか
綿は肌ざわりがよい素材ですが、汗を吸うと乾きにくく、濡れたまま冷えます。歩く時間が長い日や、室内で汗をかきやすい人は、肌に近い1枚を、汗を吸っても乾きやすい素材にしておくと、帰り道の冷えがやわらぎます。ウールは、汗を吸っても冷たさを感じにくい素材です。
素材の違いを知っていると、厚さを増やさずに温かさを足せます。着ぶくれを避けたい寒がりの人にとって、素材はいちばん効く調節の手段です。
通勤の日・休日・行事の日で、埋め方を変える
同じ人でも、その日の過ごし方によって、冷える場所と外にいる分数は変わります。よくある3つの日について、埋め方の違いを書いておきます。
通勤の日
通勤の日は、外にいる時間が朝と帰りに分かれ、それぞれ15分から30分くらいのことが多いはずです。歩く分が長く、立ち止まる分は信号とホームくらい。この日は、最初に冷える場所を薄手か普通の厚さで埋め、帰りのための1枚をバッグに入れておけば足ります。
職場の中は暖房が効いていることが多いので、外しにくい場所を厚くしすぎないようにします。首まわりと手首で寒さに備え、職場に着いたらすぐ外す。これが通勤の日の基本です。
休日の日
休日は、外にいる時間の長さが日によって大きく違います。買い物で店から店へ移るだけの日もあれば、公園や屋外で長く過ごす日もあります。出かける前に、その日の予定から、立ち止まる分数を見積もってください。
店の中と外を行き来する日は、通勤の日と同じ考え方で、外せる場所に温かさを集めます。屋外で長く過ごす日は、次の行事の日と同じように、もう1か所埋めます。
行事の日
子どもの学校の行事、屋外のイベント、初詣の行列など、外で長く立っている日は、寒がりの人にとっていちばんつらい日です。立ち止まる分が1時間を超えることもあります。
この日は、最初に冷える場所を1段厚くし、2番目に冷える場所も埋めます。足元は、冷えない人でも埋めておきます。地面からの冷えは、長く立っているとじわじわ上がってくるからです。座る場面があるなら、ひざ掛けにできる大きめのストールを1枚持っていくと、腰と脚をまとめて覆えます。
着ぶくれしない足し方:厚い1枚より、薄い2枚を内側に
寒がりの人が気にすることの1つが、着ぶくれです。温かくしたいけれど、もこもこに見えるのは避けたい。そのための足し方を書いておきます。
外側は今までどおり、内側に薄く足す
着ぶくれは、外側に厚い1枚を重ねたときに起こりやすくなります。厚手のニットの上に厚手のコートを着ると、腕まわりと胸まわりがふくらみ、輪郭が大きくなります。
温かさを足すなら、肌に近い場所に薄い1枚を足します。薄手の長袖を1枚内側に入れても、外から見える輪郭はほとんど変わりません。外側のニットとコートは今までどおりにしておきます。
冷える場所は、輪郭に響かない
首・手首・足首は、体の端にあって、外に出ている面が小さい場所です。ここを埋めても、全身の輪郭はほとんど変わりません。冷える場所を埋めるやり方は、着ぶくれを避けるうえでも理にかなっています。
色を近づける
重ねる服の色を近づけておくと、重ねていることが目立ちにくくなります。たとえば、グレーのニットの中に白い長袖を入れると、首元や袖口に白が見えて、重ねていることが分かります。グレーのニットの中にはグレーか黒の長袖を入れると、境目が目立たず、1枚を着ているように見えます。
コートを厚くするか、中を足すかの境目は、気温の目安と合わせて考えると決めやすくなります。気温でコートに切り替える境目や気温10度の服装も参考にしてください。
迷ったときの決め方
最後に、迷ったときの決め方を短くまとめます。
まず、最初に冷える場所を1か所見つける。首・手首・足首・腰のうち、外に出て5分のあいだに最初に冷えた場所です。分からなければ、1週間メモを取ります。
次に、その場所のすき間を埋める。首なら高さ、手首なら袖口と手袋のあいだ、足首なら靴下と裾のあいだ、腰なら上下の境目です。
そして、外にいる分数を歩く分と立ち止まる分に分けて数える。立ち止まる分が10分を超える日は、埋めた場所を1段厚くする。20分を超える日は、もう1か所埋める。
それでも寒い日だけ、全身の厚さを上げます。その場合も、外側ではなく内側に薄く足します。
寒がりは、悪いことではありません。自分の体がどこから冷えるかを知っていれば、冬の服装はずっと楽になります。全身を厚くする前に、まず1か所。それが、寒がりの人の冬コーデのいちばん確かな始め方です。
よくある問い
- Q. 寒がりで、どれだけ着ても寒いです。何を足せばいいですか
- 足す前に、どこから冷えるかを確かめてください。首・手首・足首・腰のうち、外に出て最初に冷たいと感じる場所が1か所あるはずです。その場所に1枚足すほうが、全身に1枚ずつ足すより温かく感じます。たとえば首から冷える人は、コートを厚くするより、首の高さを埋めるほうが効きます。手首から冷える人は、袖口と手袋のあいだのすき間を埋めるだけで、体全体の寒さの感じ方が変わります。1週間、朝と帰りに最初に冷えた場所をメモすると、自分の場所が分かります。
- Q. 厚着をすると着ぶくれして見えるのが嫌です
- 着ぶくれは、厚い1枚を外側に重ねたときに起こりやすくなります。温かさを足すなら、薄い1枚を内側に足すほうが、見た目の厚みはほとんど変わりません。肌に近い場所に薄手の長袖を1枚足し、外側のニットやコートは今までと同じにする。そうすると、外から見える輪郭は変わらずに、内側だけが温かくなります。首・手首・足首といった先に冷える場所は、外に出ている面が小さいので、ここを埋めても全身の厚みには響きません。
- Q. 外は寒いのに、電車や室内に入ると汗をかいてしまいます
- 寒がりの人ほど、外の寒さに合わせて全身を厚くして、室内で暑くなりがちです。この場合は、温かさを外して調節できる場所に集めてください。首まわり・手首・前の開け閉めは、室内に入ってすぐ外せる場所です。反対に、肌に近い長袖や腰まわりの重ねは、室内で外せません。外せない場所は控えめにして、外せる場所で寒さに備えると、室内で汗をかきにくくなります。汗をかいたまま外に出ると、かえって冷えるので、室内では首まわりをまず外す、と決めておくと楽です。
- Q. 朝は平気なのに、帰り道だけ寒く感じます
- 帰りは気温が下がっていることに加えて、1日の疲れで体が温まりにくくなっています。朝の服装を帰りに合わせると、朝は暑く感じてしまうので、帰りのぶんだけ足せる1枚をバッグに入れておくのが現実的です。薄手のストールや、たためる手袋、薄手のレッグウォーマーなど、たたんで小さくなるものを1つ選びます。どれを入れるかは、帰り道で最初に冷える場所で決めてください。朝と帰りで冷える場所が違う人もいるので、メモは朝と帰りを分けて取ると役に立ちます。
— メグラシ編集部





