水着の上に着るやつ|秋冬の南の島は、風と水温で袖と丈を選ぶ

**秋冬に南の島へ行くなら、水着の上に着るやつは、日差しではなく「水から上がったあとの風」で選んでください。**夏と同じ半袖1枚だと、泳いでいる間は平気でも、浜に上がった瞬間から冷えてきます。
秋冬の南の島は、昼の気温が20℃台半ばまで上がり、日差しも強く、一見すると夏の終わりと変わりません。けれど、水温は夏より数℃低くなり、北寄りの風が吹く日が増えます。濡れた体が風を受けると、気温よりずっと寒く感じます。
夏の海やプールで水着の上に何を着るかは、水着の上に着るやつと水着の上に着るTシャツにまとめています。この記事は、季節がずれた南の島で、夏の基準のどこを変えればいいかの話です。
結論:秋冬の南の島は「濡れたあと風に当たる時間」で決める
あなたが水に入る予定で、**水温が25℃を下回るなら長袖、風が5mを超えるなら上がった直後に着る乾いた1枚を足す。**これが秋冬の南の島の基本です。
夏の海では、水着の上に着るやつを選ぶ基準は、主に日差しと人目でした。日焼けを防ぎたい、体の線を隠したい、移動のあいだに羽織りたい。秋冬の南の島でもこの基準は残りますが、そこに「冷え」という基準が加わります。
冷えを決めるのは、水の温度と、風の強さと、濡れたまま外にいる時間の3つです。水に入っている時間が長いほど体は水温に近づき、上がったあとに風に当たる時間が長いほど、体から熱が奪われます。
だから、秋冬の南の島で選ぶのは「何を着て泳ぐか」と「上がったら何を着るか」の2枚です。夏は1枚で足りたものが、秋冬は2枚になる。この記事は、その2枚をどう決めるかを書いています。
旅の前に、家で一度濡らして風に当ててみる
手持ちのラッシュガードや上着が、秋冬の南の島で役に立つかは、家で確かめられます。浴室でラッシュガードを濡らして着てみて、扇風機の風に1分ほど当たってみてください。
濡れた状態で風を受けたときの冷たさは、乾いた状態で想像するよりずっと強いはずです。半袖で腕に風が当たると、どれくらい冷えるかが分かります。そのうえで、乾いた長袖を上から羽織ってみて、どれくらい楽になるかも確かめてください。
この1分の試しで、泳ぐときの1枚と上がったときの1枚、それぞれに何が要るかが体で分かります。旅先で初めて気づくより、家で一度知っておくほうが、荷物を決めるのも早くなります。
早見表|水温と風で変わる、上に着るやつ
| 水温 | 風 | 泳ぐときに着るもの | 上がった直後に着るもの |
|---|---|---|---|
| 25℃以上 | 5m以下 | 半袖のラッシュガード | なくてもよい |
| 25℃以上 | 5m超 | 半袖のラッシュガード | 薄手の乾いた長袖 |
| 22〜25℃ | 5m以下 | 長袖のラッシュガード | 薄手の乾いた長袖 |
| 22〜25℃ | 5m超 | 長袖のラッシュガード+脚を覆うもの | フード付きの乾いた上着 |
| 22℃未満 | どちらでも | 保温のある長袖と脚を覆うもの | フード付きの上着とタオル |
表は、どの組み合わせで何が変わるかを示すためのものです。水温と風の調べ方、それぞれの境目の理由は、この先の章で順に書きます。
夏と何が違うのか|日差しは残り、水と風が冷たくなる
秋冬の南の島で、夏と変わらないものと、変わるものを分けておきます。
変わらないのは日差しです。南の島は、秋冬でも日差しが強く、晴れた日の昼間は肌がじりじりと焼けます。気温が下がっているぶん、日差しの強さを忘れやすく、気づいたら腕や首が赤くなっていた、ということが起きます。日焼けを防ぐために肌を覆うという、夏の基準はそのまま残ります。
変わるのは、水と風です。海の水は、空気よりもゆっくり温まり、ゆっくり冷えます。夏の終わりに最も温かくなった海は、秋から冬にかけて少しずつ冷えていきます。南の島でも、秋冬は夏より数℃低くなるのが一般的です。
風は、秋冬になると北寄りの季節風が吹く日が増えます。南の島は海に囲まれているので、風をさえぎるものが少なく、浜や船の上ではまともに受けます。
**日差しは夏のまま、水と風は秋冬になる。**このずれが、秋冬の南の島で服を決めにくくしている理由です。日差しに合わせると冷え、冷えに合わせると日中は暑い。だから、泳ぐときの1枚と、上がったときの1枚を分けて考える必要があります。
もう一つ変わるのが、日の入りの時刻です。秋冬は日が早く落ちるので、夕方の浜は夏より早く冷えます。午後に泳ぎ始めると、上がるころには日が傾き、気温も下がっています。午後の遅い時間に水に入る予定なら、上がったあとの1枚は夏よりも厚くしてください。
日焼け止めと、布で覆う場所を分ける
秋冬の南の島では、日焼け止めと、布で覆う場所を分けて考えると楽です。腕と背中と首の後ろは、ラッシュガードと上着で覆います。顔と手の甲と足の甲は、布で覆いにくいので、日焼け止めで守ります。
布で覆う場所が増えると、日焼け止めを塗る場所が減り、塗り直しの手間も少なくなります。秋冬は水から上がるたびに体を拭くので、そのたびに日焼け止めが落ちます。布で覆っておけば、拭いても日差しを防げます。
長袖のラッシュガードを選ぶ理由は、冷えだけでなく、この日焼け止めの手間を減らすことにもあります。
測るところ①|水温は25℃が分かれ目
水温は、旅行先の海の情報で調べられます。天気予報のサイトや、現地のマリンショップ、ツアーの案内には、たいてい水温が書かれています。出発の数日前に、泳ぐ予定の海の水温を確かめてください。
**目安は25℃です。**水温が25℃以上あれば、半袖のラッシュガードで泳いでも、すぐに冷えることはあまりありません。25℃を下回ると、水に入っている時間が長くなるにつれて体が冷えてきます。この場合は、腕まで覆う長袖を選んでください。
22℃を下回ると、長袖のラッシュガードだけでは冷えやすくなります。シュノーケルやダイビングの体験では、この水温になると、ツアーの側でウェットスーツを用意していることが多くなります。自分で用意するなら、保温性のある素材の長袖と、脚を覆うレギンスを組み合わせてください。
ここでいう水温は、あくまで目安です。同じ水温でも、寒さの感じ方は人によって違います。普段から冷えやすい人は、一段階上の備えにしておくと安心です。反対に、暑がりの人でも、上がったあとの1枚だけは持っておいてください。泳いでいる間に平気でも、上がって風に当たると、急に冷えることがあるからです。
水温の数字が見つからないときは、気温で代わりに考えます。昼の最高気温が25℃を下回る日は、水温もそれに近いか、少し低いと考えておくと外れにくくなります。
水温が日ごとに変わるとき
秋冬の南の島では、水温が数日のうちに変わることがあります。北風が強く吹いた翌日は、表面の水がかき混ぜられて、水温が下がることがあるからです。出発前に調べた水温が、現地に着いたときには変わっていることもあります。
だから、出発前の水温は、持っていく服を決めるための目安と考えてください。現地では、泳ぐ日の朝に、宿の人やツアーの人に「今日は水が冷たいですか」と聞いてみてください。数字が分からなくても、「昨日より冷たい」「風が強いから冷える」といった答えが返ってきます。
服は、水温が下がった日に合わせて持っていくと外れません。水温25℃前後の時期に行くなら、長袖を必ず1枚入れておき、暖かい日は着ないという使い方にすれば、どちらの日にも対応できます。
測るところ②|風は5mが分かれ目
風の強さは、天気予報で確かめられます。風速は「m/s」で表され、数字が大きいほど強い風です。
**目安は5mです。**風が5m以下なら、上がったあとに少し肌寒く感じる程度で、タオルで体を拭けばしのげます。5mを超えると、濡れた体が風を受けて、どんどん冷えていきます。この場合は、上がった直後に着る乾いた上着を、必ず1枚持っていってください。
風が強いと寒く感じるのは、風が体の表面の温かい空気を運び去るからです。登山などでは、風速1mにつき体感温度が約1℃下がる、という目安がよく使われます。気温25℃でも、風が5m吹いていれば、体感は20℃前後になります。濡れた体だと、水が蒸発するときに熱を奪うので、さらに寒く感じます。
風向きも見ておくと役に立ちます。浜が風上を向いているか、風下を向いているかで、浜での体感は大きく変わります。北風の日に北向きの浜にいると、海からの風をまともに受けます。宿の人やツアーの人に、「今日はどの浜が風が弱いですか」と聞いてみると、思った以上に教えてもらえます。
船に乗る日は、船が走るあいだ、さらに風を受けます。船が時速20km前後で走ると、風速に直して5m以上の風を受けることになります。風のない日でも、船の上は風が強いと考えておいてください。
曇りの日と、雨の日
秋冬の南の島は、晴れていれば日差しが強い一方、曇ると一気に涼しくなります。日差しがないぶん、濡れた体が温まる時間がなくなり、上がったあとの冷えが長く続きます。
曇りの日は、晴れの日より一段階上の備えにしてください。晴れの日に半袖で足りる水温でも、曇りの日は長袖にしておくと安心です。上がったあとの1枚も、晴れの日より厚くしてください。
雨の日は、水に入らない判断も含めて考えます。雨の日の海は、風が強まりやすく、波も高くなりがちです。ツアーが中止になることもあります。それでも水に入るなら、上がったあとの1枚は、水をはじく素材のものにしてください。雨に濡れたまま風を受けると、晴れの日よりずっと早く冷えます。
測るところ③|水に入っている時間と、上がっている時間
3つ目に測るのは、時間です。水に入っている時間と、上がってから外にいる時間を、予定から見積もってください。
水に入っている時間が長いほど、体は水温に近づきます。1回の水遊びが15分程度なら、水温が少し低くても、半袖で間に合うことがあります。30分以上続けて水に入るなら、長袖にしてください。シュノーケルやダイビングの体験は、1回の潜水が30分から1時間になることが多いので、長袖を前提にします。
上がっている時間も見積もります。**上がっている時間のほうが水に入っている時間より長くなる日は、乾いた上着を厚くしてください。**浜で休む時間、船で移動する時間、次のポイントを待つ時間。こうした時間のあいだ、濡れた体は風を受け続けます。
たとえば、午前に2回シュノーケルをして、そのあいだに船で30分移動する予定なら、水の中にいるのは合わせて1時間、上がっているのは1時間半ほどになります。この場合は、泳ぐときの長袖に加えて、移動のあいだに着るフード付きの上着が要ります。
反対に、浜で少し水につかるだけで、すぐに部屋に戻るなら、上がっている時間は短く、乾いた上着は薄くてかまいません。予定を書き出して、水の中と外の時間を比べてみてください。
丈の決め方|腰までか、太ももまでか
袖の長さを決めたら、次は丈です。水着の上に着るやつの丈は、腰が隠れるか、太ももまで隠れるかで考えます。
**腰が隠れる丈は、いちばん使い回しがききます。**船の縁に座ったとき、浜でかがんだとき、腰の後ろが出ません。それでいて、水の中で裾がまとわりつくほど長くもありません。ラッシュガードの多くは、この丈に作られています。
太ももまで隠れる丈は、水に入らない時間が長い日に向きます。浜で座って過ごす、船の上で待つ、移動のあいだ羽織っておく。こうした時間が長いなら、太ももまで覆うことで、日差しと風の両方を防げます。ただし、泳ぐときには裾が水を含んで重くなり、脚にまとわりつきます。太ももまでの丈は、泳ぐ時間よりも上がっている時間のための1枚と考えてください。
脚を覆いたいなら、丈を長くするより、下にレギンスやトレンカを合わせるほうが動きやすくなります。秋冬の南の島で長く水に入るなら、脚も冷えます。水温が25℃を下回る日は、脚を覆うものを1枚足してください。
丈を決めるときは、自分が何をしている時間が長いかを思い浮かべてください。泳ぐ時間が長いなら腰まで、浜や船で過ごす時間が長いなら太ももまで、という分け方です。
色と、濡れたときの透け方
水着の上に着るやつの色は、夏と同じ考え方でかまいませんが、秋冬の南の島で気をつけたいことが2つあります。
1つは、海の中での見つけやすさです。秋冬は人の少ない浜が多く、シュノーケルでは少し沖まで出ることもあります。明るい色のラッシュガードは、海の中でも船の上からでも見つけやすく、同行者や船の人が居場所を確かめやすくなります。
もう1つは、濡れたときの透け方です。白や淡い色の薄い生地は、濡れると透けます。上がったあとの時間が長い秋冬は、透けた状態で人前にいる時間も長くなります。淡い色を着たいなら、生地に厚みのあるものを選ぶか、上がったらすぐ上着を羽織ってください。濃い色は透けにくく、日差しも通しにくいので、上がっている時間が長い日に向きます。
場面ごと①|船に乗る日(シュノーケル・ダイビングの体験)
秋冬の南の島で、いちばん冷えやすいのが船に乗る日です。船の上は風が強く、水に入るたびに体が濡れ、移動のあいだに乾ききらないまま次のポイントに着きます。
船に乗る日は、泳ぐときの1枚と、船の上で着る1枚を分けて持ってください。
泳ぐときの1枚は、長袖のラッシュガードと、脚を覆うレギンスです。ツアーでウェットスーツを貸してもらえる場合は、その下に水着だけでもかまいません。ウェットスーツの下に厚いものを着ると、動きにくくなります。
船の上で着る1枚は、フード付きの乾いた上着です。濡れたラッシュガードの上から着られる、ゆとりのある大きさのものを選んでください。フードがあると、首と頭が風から守られます。薄手のウインドブレーカーのような、風を通しにくい素材が向きます。
もう一つ、大判のタオルを持っておくと役に立ちます。上がった直後に体を拭き、そのあと肩から掛けておけば、上着を着るまでのあいだ風を防げます。
船の上は、日差しも強く受けます。風で涼しく感じても、肌は焼けています。上着を着ているあいだも、首や顔の日焼け止めは塗り直してください。
荷物は、濡れるものと濡れないものに分ける
船に乗る日は、荷物の分け方も決めておいてください。上がった直後に着る乾いた上着は、濡れては意味がありません。防水の袋に入れておき、上がったらすぐ取り出せるようにしておきます。
濡れたラッシュガードやタオルを入れる袋も、別に用意しておきます。船の上や浜では、濡れたものと乾いたものが混ざりやすく、乾いた上着まで湿ってしまうことがあります。袋を2つに分けるだけで、上がったあとの1枚をいつでも乾いたまま使えます。
荷物は、全部を1つの大きなバッグにまとめるより、小さな袋をいくつか重ねるほうが、船の上では扱いやすくなります。船の上は揺れて、足元も濡れています。手で探らなくても、目当ての袋がすぐ見つかるようにしておいてください。
場面ごと②|浜で見ているだけの日、子どもに付き添う日
自分は水に入らず、浜で見ているだけの日もあります。子どもが水遊びをするのに付き添う、同行者が泳ぐのを待つ、景色を見に浜へ出る。こうした日は、水着を着なくてもかまいません。
浜で見ているだけの日に着るのは、日差しと風を防ぐ服です。**秋冬の浜は、日なたと日陰で体感が大きく変わります。**日なたにいると夏のように暑く、雲が出たり風が吹いたりすると急に涼しくなります。袖のある薄手のシャツに、膝下まで隠れるパンツか、浜で裾を引きずらない丈のスカートを合わせ、肩に羽織る薄手の上着を1枚持ってください。
子どもに付き添う日は、子どもが水から上がってきたときのことも考えておきます。濡れた子どもを抱きとめると、こちらの服も濡れます。濡れても困らない、乾きやすい素材の服にしておくと気が楽です。綿のシャツは濡れると重くなり、乾くまでに時間がかかります。
子どもの上がったあとの1枚も、大人と同じ基準で考えてください。子どもは大人より体が小さく、冷えやすいので、大人が「少し肌寒い」と感じる風でも、子どもは震えていることがあります。子どものぶんのフード付きタオルや、乾いた上着を持っていくと安心です。
足元は、浜の種類で選ぶ
南の島の浜には、細かい砂の浜もあれば、サンゴのかけらや岩が多い浜もあります。足元は、浜の種類で選んでください。
細かい砂の浜なら、ビーチサンダルで十分です。サンゴのかけらや岩が多い浜では、ビーチサンダルだと足の裏や指を傷つけることがあります。かかとまで覆うマリンシューズなら、水に入るときもそのまま履けて、浜を歩くときにも足を守れます。
秋冬は、足元の冷えも気になります。濡れた足で風を受けると、足先から冷えます。上がったあとは、足を拭いて、乾いたサンダルか靴に履き替えると、体全体の冷え方が変わります。
場面ごと③|ホテルのプールと海を行き来する日
南の島のホテルには、屋外のプールがあることが多くあります。秋冬は、屋外のプールも海と同じように風を受け、水温によっては夏より冷たく感じます。
ホテルのプールと海を行き来する日は、移動のあいだに着るものを決めておいてください。部屋からプールへ、プールから海へ、海から部屋へ。こうした移動のあいだ、濡れたまま館内やホテルの敷地を歩くことになります。
ホテルの館内を濡れた水着で歩くのを控えるよう求められることもあります。羽織るものは、腰が隠れる丈で、濡れた水着の上から着られるものが向きます。ホテルのプールでの過ごし方は、水着の上から着るやつ(ホテルのプール)にもまとめています。
屋外のプールは、海より水温が安定していることもありますが、温水でないプールは秋冬になると冷たくなります。プールの水温が分からないときは、ホテルの人に聞いてみてください。屋内の温水プールがあるホテルなら、屋内プールの服装の考え方がそのまま使えます。
どちらとも取れるとき①|水温は高いのに、風が強い
ここからは、目安が2つ以上重なって、どちらに寄せるか迷う場合を書きます。
1つ目は、水温は25℃以上あるのに、風が5mを超えている日です。水温だけを見れば半袖でよく、風だけを見れば上着が要る。こういう日は、泳ぐときは半袖、上がったら長袖と、2枚を分けてください。
水温が高い日は、水の中にいるあいだは冷えません。むしろ長袖だと暑く感じることもあります。泳ぐときは半袖でかまいません。
ただ、上がった瞬間から風を受けます。濡れた半袖のまま風に当たると、水温が高い日でも冷えます。上がった直後に、タオルで体を拭いて、乾いた長袖を着てください。上着はフードがなくてもかまいませんが、風を通しにくい素材のほうが早く体が温まります。
迷ったら、長袖を1枚持っていき、暑ければ着ない、という判断で十分です。持っていかずに困るより、持っていって使わないほうが、旅先では気が楽です。
どちらとも取れるとき②|持っていくのを1枚に絞りたい
旅の荷物を減らしたい、という人は多いはずです。泳ぐときの1枚と上がったときの1枚、2枚持っていくのは多いと感じるかもしれません。
1枚に絞るなら、長袖で、前がジップで開く形のものを選んでください。暑い時間は前を開けて袖をまくれば、半袖に近い使い方ができます。風が出てきたら前を閉めれば、首まで覆えます。泳ぐときにも、上がったあとにも使えるのは、この形です。
ただし、1枚に絞ると、泳いで濡れたものを上がったあとも着続けることになります。濡れたラッシュガードは、乾くまでのあいだ体を冷やします。1枚に絞るなら、大判のタオルを必ず持っていき、上がったら体と上着をタオルでくるんでください。
もう一つの絞り方は、上がったあとの1枚を、手持ちの服で代わりにすることです。旅行に持っていく薄手の長袖シャツやパーカーを、浜に持って出れば、上がったあとの1枚になります。水着の上に着るやつは泳ぐとき用の1枚だけ持っていき、上がったあとの1枚は普段着で兼ねる、という分け方です。
旅の服全体の枚数を絞る考え方は、秋冬の南の旅のリゾートワンピースにも書いています。
どちらとも取れるとき③|手持ちの夏用で間に合うか
夏用の半袖のラッシュガードを持っていて、秋冬の旅にもそれを使いたい。そう考える人も多いでしょう。
**水温が25℃以上で風が弱い日なら、夏用の半袖で間に合います。**水温が25℃を下回る日や、風が5mを超える日は、夏用の半袖の上に、乾いた長袖を1枚足してください。足すのは、水に入るときではなく、水から上がった直後です。
足す1枚は、手持ちの服で十分です。速乾の長袖のシャツ、薄手のフード付きの上着、ウインドブレーカー。運動用に持っているものがあれば、それがそのまま使えます。
避けたいのは、綿のパーカーです。綿は水を吸うと乾きにくく、濡れたまま風を受けると、かえって体を冷やします。上がった直後に着る1枚は、濡れた体の上から着ても水を吸いにくい素材を選んでください。
夏用の半袖のラッシュガードは、秋冬の南の島では、泳ぐときの1枚として十分に役立ちます。足りないのは、上がったあとの備えだけです。そこを手持ちの服で補えば、新しく買い足さなくても、秋冬の海を楽しめます。
年代で変わるところ
水温と風で決めるという手順は、年代が変わっても同じです。ただ、年代によって、優先したいことが少しずつ変わります。
20代から30代は、泳ぐ時間が長くなりがちで、冷えに気づくのが遅れやすい年代です。泳いでいるあいだは平気でも、上がったあとの1枚は、自分の感覚より一段厚めにしておいてください。
40代は、日焼けと冷えの両方が気になりやすくなります。長袖で腕を覆い、上がったあとは首まで覆える上着を羽織ると、日差しと風を同時に防げます。
50代以降は、上がったあとの冷えが長引きやすくなります。泳ぐ時間を短めにして、上がっている時間に乾いた服でしっかり温まる、という過ごし方が向きます。浜で見ている時間が長いなら、水着を着ずに、日差しと風を防ぐ服で過ごす日を作ってもかまいません。
夕方以降|乾いた服へ着替えるまでの手順
秋冬の南の島は、日が早く落ちます。夕方の浜は、昼間とは別の場所のように冷えます。泳いだあと、夕方まで外にいる予定なら、乾いた服へ着替えるまでの手順を決めておいてください。
手順は3つです。まず、水から上がったら、タオルで体を拭きます。髪の水気もできるだけ取ってください。濡れた髪から首筋へ水が垂れると、そこから冷えます。
次に、乾いた上着を羽織ります。濡れた水着の上から羽織ってかまいません。風を通しにくい素材なら、それだけで体感がかなり変わります。
最後に、着替えられる場所で、水着を脱いで乾いた服に着替えます。浜にシャワーや更衣室があるかは、行く前に確かめておいてください。着替える場所がない浜なら、大判のタオルを体に巻いて着替えるか、上から着られる丈の長いワンピースを持っていくと便利です。
着替えのあとに着る服は、夕方の気温に合わせてください。秋冬の南の島でも、夕方以降は20℃前後まで下がることがあります。昼間の服装に、薄手の上着を1枚足すくらいがちょうどいいでしょう。
部屋に戻ってから、翌日までに乾くか
旅行が数日にわたるなら、泳いだあとのラッシュガードが翌日までに乾くかも考えておいてください。秋冬は日が短く、夕方に干しても日差しで乾かすことはできません。宿の部屋の中で干すことになります。
部屋の中では、薄手の速乾素材でも、乾くまでに半日ほどかかることがあります。厚手のものは、一晩では乾ききらないこともあります。毎日泳ぐ予定なら、ラッシュガードを2枚持っていき、交互に使うと、毎朝乾いたものを着られます。
2枚持っていくのが難しいなら、絞ったあとにバスタオルで挟んで水気を取ってから干すと、乾く時間が短くなります。宿に乾燥機があるかも、着いたときに確かめておいてください。
よくある行き違い
最後に、秋冬の南の島でよく起きる行き違いをまとめます。
「日差しが強かったので、夏と同じでいいと思った」。日差しの強さは夏とあまり変わりませんが、水と風は秋冬になっています。夏と同じ1枚だけだと、上がったあとに冷えます。
「泳いでいるあいだは平気だったのに、船に戻ったら震えた」。泳いでいるあいだは体が動いているので、冷えに気づきにくくなります。船に戻って風を受けると、急に冷えます。船の上で着る乾いた上着を用意しておいてください。
「綿のパーカーを持っていったら、濡れて余計に寒くなった」。綿は濡れると乾きにくく、体を冷やします。上がった直後に着る1枚は、水を吸いにくい素材を選んでください。
「日焼け止めを塗り直すのを忘れた」。秋冬は気温が低いぶん、日差しの強さを忘れやすくなります。上着を着ていても、顔や首は焼けます。
「長袖を着ていったら、昼間は暑すぎた」。秋冬の南の島は、晴れた日の昼間は夏のように暑くなります。前を開けられる長袖なら、暑い時間は開けて、風が出たら閉めるという使い方ができます。
「浜に乾いた上着を持って出るのを忘れた」。宿に置いたままだと、上がったあとの1枚になりません。浜へ出るときの袋に、最初から入れておいてください。
どれも、夏の基準のまま秋冬の海へ行ったときに起きることです。日差しは夏の基準のまま、水と風は秋冬の基準で。この2つを分けて考えれば、季節がずれた南の島でも、水着の上に着るやつで迷わずに済みます。
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よくある問い
- Q. 秋冬の南の島で、水着の上に着るやつは夏と同じでいいですか
- 日差しへの備えは夏と同じでかまいませんが、水と風への備えが足りなくなります。秋冬の南の島は、昼の気温が20℃台半ばまで上がる日でも、水温は夏より数℃低く、北寄りの風が吹く日が増えます。夏用の半袖のラッシュガードだけだと、水から上がったあとに風を受けて体が冷えやすくなります。目安は、水温が25℃を下回る日は長袖、風が5mを超える日は乾いた上着をもう1枚。夏の1枚に、この2つを足す形で考えてください。
- Q. 1枚だけ持っていくなら、何がいいですか
- 長袖で、前がジップで開く形のものを選んでください。暑い時間は前を開けて袖をまくれば半袖に近い使い方ができ、風が出てきたら前を閉めれば首まで覆えます。丈は腰が隠れるくらいがいちばん使い回せます。短すぎると船の縁に座ったときに腰が出て、長すぎると水の中でまとわりつきます。色は、海の中で見つけやすい明るいものか、濡れても透けにくい濃いものにしておくと、どちらの場面でも困りません。
- Q. 手持ちの夏用のラッシュガードで間に合いますか
- 水温と風によります。水温が25℃以上あって風が弱い日なら、夏用の半袖でも間に合います。水温が25℃を下回る日や、風が5mを超える日は、夏用の上に乾いた長袖を1枚足してください。足すのは、水に入るときではなく、水から上がった直後です。速乾の長袖のシャツや、薄手のフード付きの上着がそのまま使えます。綿のパーカーは乾きにくく、濡れたまま風を受けると冷えるので、上がった直後の1枚には向きません。
- Q. 水に入らず、浜で子どもを見ているだけの日は何を着ればいいですか
- 水着を着ずに、日差しと風を防ぐ服で十分です。秋冬の浜は、日なたにいると夏のように暑く、日陰に入ったり風が出たりすると急に涼しくなります。袖のある薄手のシャツに、膝下まで隠れるパンツか、裾が浜で引きずらない丈のスカート。肩には日差しよけと風よけを兼ねた薄手の上着を1枚。子どもが水から上がってきたときに抱きとめることを考えるなら、濡れても困らない素材にしておくと気が楽です。
— メグラシ編集部





