韓国旅行の服装 冬|ソウルの氷点下は、歩く時間と足元から組む

**冬のソウルに行くなら、東京の真冬に着る服を土台にして、首・手・足首の3か所と、靴底を足してください。**上着をもう1段厚くするかどうかは、1日に外を歩く時間の合計で決めます。目安は合計2時間です。
冬の韓国旅行の服装でよく聞く失敗は、2つに分かれます。ひとつは「思っていたよりずっと寒くて、持っていった服では足りなかった」。もうひとつは「寒いと聞いて全部を厚くしたら、屋内で暑くて汗をかき、外に出て冷えた」。どちらも、服の量を決める物差しが「寒いらしい」という印象だけだったことが原因です。
冬のソウルは確かに寒く、朝晩は氷点下になるのが当たり前です。ただ、旅行中ずっと外にいるわけではありません。地下鉄、地下街、飲食店、宿。屋内はどこも暖かく、むしろ暑いくらいです。外で過ごす時間と、屋内で過ごす時間を分けて考えると、どこを厚くして、どこを薄くするかが見えてきます。
韓国旅行の服装全般と月ごとの目安は韓国旅行の服装は、日本との気温差と屋内の温度で決まる|月別の目安と持ち物の分け方に、秋の入口については韓国旅行の服装 10月|ソウルは東京より3〜4週間早く冷えるにまとめています。この記事は、本格的な冬、コートが手放せない季節のソウルと釜山に絞ります。
結論:上着は歩く時間で、足元は地面で決める
冬の韓国旅行の服は、次の3つの物差しで組み立てます。
| 決める場所 | 物差し | 目安 |
|---|---|---|
| 上着の丈と厚さ | 1日に外を歩く時間の合計 | 2時間を超える日は膝下まで隠れる上着。それより短ければ腰丈の厚手 |
| 靴 | 歩く場所が凍るか、坂や石段が多いか | 凍る・坂が多いなら、溝の深い厚底で足首まで覆うもの |
| コートの下 | 屋内で過ごす時間の長さ | 屋内が長い日ほど、1枚になっても過ごせる薄手から中厚に |
この3つは、旅程を見れば決まります。何時に宿を出て、どこを歩き、どこで食事をして、何時に戻るか。それを書き出してから荷造りをすると、必要以上に厚い服を詰めずに済みます。
寒さは、体の真ん中を厚くして受けるより、上着と小物で受けるほうが、冬の韓国旅行には合っています。屋内で脱げるもの、外したらバッグに入るもので寒さを防いでおけば、屋内に入るたびに汗をかくことがなくなります。
旅程の書き出しは、出発の1週間ほど前で構いません。日ごとに行き先を並べ、屋外か屋内かの印をつけるだけで、外が長い日と短い日が見分けられるようになります。服の準備は、その印を見ながら進めてください。
ソウルの冬は、東京の真冬より6〜8度ほど低い
冬のソウルがどのくらい寒いかを、東京と比べておきます。数字はおおよその目安で、年によって前後します。
真冬のソウルの平均気温は、東京の真冬より6〜8度ほど低くなります。東京の真冬の朝が0度前後まで下がる日に、ソウルでは氷点下5度から10度近くまで下がることがある、と考えてください。昼間も気温が0度をあまり上回らない日が続きます。寒波が来ると、さらに大きく下がります。
もうひとつ違うのは、空気の乾き方と風です。冬のソウルは空気がとても乾いていて、北西から冷たい風が吹きます。同じ気温でも、風がある日は体感がぐっと下がります。顔や手の甲がひりひりするような冷たさは、気温の数字以上のものです。
寒い日が数日続いたあと、少し緩む日が数日続く、という繰り返しもよく見られます。旅行の数日間で、同じ服でちょうどいい日と、足りない日の両方が来ることがあります。だから、全部の日を一番寒い日に合わせるのではなく、足したり外したりできる小物で、日ごとの差を埋める準備をしておきます。
東京の真冬の服装を土台にするのは、そのためです。いつも着ている冬の服がわかっていれば、そこに何を足せばいいかを考えるだけで済みます。真冬の服の守り方の基本は真冬コーデ|手首・首・足首の隙間に風が通るかで、防寒の合否が決まるを参考にしてください。
ソウルと釜山で、準備を分ける
冬の韓国旅行といっても、ソウルと釜山では寒さが違います。
釜山は南の海沿いにあり、ソウルより暖かく、真冬でも平均気温は東京より少し低い程度です。氷点下まで下がる日はありますが、ソウルほど長くは続きません。そのかわり、海からの風が強く、港や海沿いの道では体感が大きく下がります。
釜山だけの旅なら、東京の真冬の服に、風を止める上着と首まわりを足すくらいで足ります。膝下まである厚い上着は、多くの場合なくても大丈夫です。海沿いを長く歩く予定がある日だけ、帽子や手袋を足してください。
釜山は、海に面した平地のすぐ後ろに山が迫る街で、坂や階段の多い場所もあります。港の近くや海沿いの道は風が強く、日が落ちると一気に冷えます。昼は上着の前を開けて歩けるくらいでも、夜に海辺を歩く予定があるなら、首まわりと手袋はバッグに入れて持ち歩いてください。
ソウルと釜山の両方を回る旅なら、ソウルに合わせて準備します。釜山ではそこから1枚減らすか、上着の前を開けて調整する形にすれば、荷物を2通り用意する必要はありません。
もうひとつ、日本との違いで覚えておきたいのが、朝の明るくなる時間です。ソウルや釜山は、日本と同じ時刻を使っていますが、東京より西にあるため、冬の朝は東京より遅く明るくなります。朝8時ごろはまだ暗さが残り、日が差していないぶん、冷え込みも強く残っています。朝早く宿を出る日は、昼の気温ではなく、明け方の気温に合わせて小物を1つ多く持って出てください。
ソウルより北や、山あいの地域に足をのばす場合は、ソウルよりさらに寒くなることを前提に、足元と頭の守りを1段強めてください。
外を歩く時間を、旅程から数える
上着の厚さを決めるために、1日ごとに外を歩く時間を数えます。
数えるのは、地上を歩いている時間と、外に立ち止まっている時間です。駅から目的地まで歩く時間、屋外の市場を見て回る時間、宮殿の庭や旧市街の路地を歩く時間、屋台の前で並ぶ時間、夜景を見に高台に立つ時間。地下鉄に乗っている時間、地下街を歩く時間、店や宿の中にいる時間は数えません。
数えてみると、日によってかなり差が出ます。地下鉄でつながる繁華街で買い物と食事をする日は、外を歩くのは合計1時間に満たないことが多いはずです。屋外の観光地をいくつも回る日や、市場を歩いて食べ歩きをする日は、合計で2時間、3時間になることもあります。
その日の外の時間が2時間を超えるかどうかで、上着の選び方が変わります。旅行全体で一番外が長い日に合わせて上着を1着選び、外の短い日はその上着の前を開けて歩く、という形にすると、上着を何着も持っていかずに済みます。
1日の旅程で数える例|外が長い日と短い日
数え方の例を2つ挙げます。架空の旅程ですが、冬のソウル旅行でよくある組み立てです。
外が長い日の例。朝、宿から駅まで歩いて10分。宮殿の庭と周辺の路地を見て回って1時間半。昼は屋内で食事。午後は屋外の市場を歩いて食べ歩きをして1時間。夜は高台に夜景を見に行き、外に30分。合計すると、外は3時間を超えます。しかも夜の30分は1.5倍で数えるので、体感では3時間半近くです。この日に合わせて、上着は膝下まで隠れるものを選びます。
外が短い日の例。朝、宿から駅まで10分。地下鉄で繁華街に移動し、地下街と駅直結の店で買い物をして、屋内で昼食。午後も地下鉄で移動して、屋内の展示を見る。夜は宿の近くで食事をして、帰り道に10分。合計すると、外は30分ほどです。この日は、膝下の上着は前を開けて着るか、腰丈の上着で十分です。
旅行の日数のうち、外が長い日が1日でもあれば、上着はその日に合わせます。外が短い日ばかりなら、腰丈の厚手1着で通せます。旅程がまだ決まっていない人は、外が長い日が1日はある、と考えて準備しておくと、現地で寒さに困ることがありません。
夜の時間も気をつけてください。同じ1時間でも、夜は昼より気温が下がり、風も冷たく感じます。夜に外を歩く予定がある日は、その時間を1.5倍にして数えると、実際の体感に近くなります。
外が2時間を超える日|膝下まで隠れる上着を選ぶ
外の時間が合計2時間を超える日には、膝下まで隠れる丈の上着があると、ずいぶん楽になります。冬のソウルの街で、長いダウンのコートを着ている人が多いのは、この寒さに合った形だからです。
膝下まで隠れると、太ももと膝が冷たい風から守られます。腰丈の上着では、どれだけ中を着込んでも、太ももから下は風にさらされたままです。冷えは足から上がってくるので、太ももを守るだけで全身の体感が変わります。
膝下の上着を選ぶときは、次の3つを見てください。
ひとつは、前を下まで閉められることです。下のほうが開いたままだと、歩くたびに風が入ります。ふたつめは、首まで閉まる襟があることです。首元が開いていると、そこから体の熱が逃げます。みっつめは、ポケットが手を入れやすい位置にあることです。手袋を外して携帯電話を使ったあと、すぐに手を入れて温められます。
フードのついた上着は、風の強い日や雪の日に役立ちます。帽子を忘れた日でも頭と耳を守れるので、冬のソウルでは使う場面の多いつくりです。色は、黒や濃い色を選ぶ人が多いですが、旅行の写真を明るく残したい人や、夜道で目立つほうが安心な人は、明るい色を選ぶのも1つの考え方です。
膝下の上着は、荷物の中ではとてもかさばります。行きの飛行機に着ていく前提にすると、荷物の心配はなくなります。日本の空港までの移動で暑いなら、前を開けて腕にかけておけば構いません。
外が2時間に満たない日|腰丈の厚手と、中の重ねで足りる
外の時間が合計で2時間に満たない日は、腰からお尻が隠れる丈の厚手の上着で足ります。地下鉄と地下街を中心に移動し、外を歩くのが駅と店の間くらいなら、長い上着はかえって屋内で邪魔になります。
腰丈の上着を着る日は、足の守りを服の側で補います。厚手のタイツや、ひざ下まである靴下、裏地のあるパンツなど、太ももから下が冷えないものを選んでください。スカートで行くなら、丈は膝より下にして、厚手のタイツと合わせます。
たとえば、厚手の腰丈の上着に、中厚のニット、裏地のあるパンツ、ひざ下まである厚手の靴下、足首まで覆う靴。首まわりと手袋を足せば、駅と店を行き来する1日を寒さに困らず過ごせます。
腰丈の上着の良さは、屋内での扱いやすさです。飲食店の椅子の背にかけたり、たたんで膝に置いたりしやすく、地下鉄の中でも前を開ければ熱がこもりにくい。屋内で過ごす時間が長い日ほど、腰丈の上着のほうが快適に過ごせます。
中に重ねるもの|肌に触れる1枚から順に決める
上着の下に何を着るかは、肌に触れる1枚から順に決めていきます。
肌に触れる1枚は、汗を吸っても冷たく感じにくいものにします。ウールを含むものや、乾きやすい化学繊維を含むものが向いています。綿だけの厚い肌着は、屋内で汗をかいたあと乾きにくく、外に出たときに冷えのもとになります。
その上の1枚が、屋内で見せる服です。ここは、屋内で1枚になったときに困らない、薄手から中厚のニットやシャツにします。首元が少し開いているものか、前を開けられるものだと、屋内での調整がしやすくなります。
寒さが足りないときは、この2枚の間に、薄い1枚を足します。足すのは真ん中であって、外側ではありません。外側に厚い1枚を重ねると、屋内で脱ぐものが増え、手荷物になります。真ん中に薄い1枚を入れれば、屋内では見せる服を着たまま、外側の上着だけを脱いで過ごせます。
下半身も同じ考え方です。肌に触れるのは厚手のタイツや、ひざ下まである靴下。その上にパンツかスカート。寒い日は、タイツの下に薄い1枚を足します。下半身は屋内で脱ぎ着しにくいので、外の寒さと屋内の暖かさの間をとった厚さにしておくのが無難です。
足元|靴底の溝と厚みで選ぶ
冬のソウルで、上着と同じくらい大事なのが靴です。
朝晩や日陰では、歩道が凍ることがあります。雪が降ったあとは特に、踏み固められた雪が凍って、つるつるになります。底が平らで溝の浅い靴は、こうした道で滑りやすくなります。また、ソウルは坂の多い街で、旧市街の路地や高台には石段や急な坂が続きます。
靴を選ぶときは、靴底を裏返して見てください。溝が深く、指で押したときに少し弾力を感じる厚みがあるものが向いています。底が厚いと、地面からの冷えも伝わりにくくなります。足首まで覆う丈なら、冷たい風が靴の中に入りにくく、足首の冷えも防げます。
雪が積もったあとの道では、靴の素材も効いてきます。布や起毛の革の靴は、雪が溶けた水を吸って、足先が冷たくなりやすくなります。雪の予報がある旅なら、表面がなめらかで水をはじく靴を選ぶか、水に強い加工をしてから持っていってください。
新しい靴を旅行のために買うなら、出発前に何度か履いて、長く歩いても痛くならないか確かめてください。旅行中は1日に1万歩以上歩くことも珍しくありません。痛む靴は、寒さ以上に旅を苦しくします。
靴下は、厚手のものを日数分持っていきます。靴の中で足先が冷えやすい人は、厚手の靴下に加えて、靴の中に敷く薄い中敷きを1組持っていくと、地面からの冷えがさらに伝わりにくくなります。雪や凍った道を歩くことが分かっている日は、靴底に後から取り付けられる滑り止めを用意しておく方法もあります。足が汗をかいて湿ると冷えるので、1日歩いたら必ず替えられるようにしておきます。
首・手・耳|面積は小さいが、体感を一番動かす
冬の韓国旅行で、もっとも効果の大きい準備は、首・手・耳を覆うことです。
首は、太い血管が皮膚の近くを通っていて、ここが冷えると体全体が寒く感じます。逆に首を覆うと、同じ上着でも体感がぐっと上がります。巻き物は、口元まで引き上げられる長さがあると、風の強い日に顔を守れます。
手は、外で携帯電話や地図を見たり、写真を撮ったり、屋台で食べ物を受け取ったりと、出しておく時間が長い場所です。指先が出せる手袋や、画面を操作できる手袋があると、外すたびに冷えることが減ります。
耳は、冷たい風が当たると痛くなる場所です。ニット帽や、耳まで覆う帽子があると、頭全体の冷えも防げます。帽子をかぶらない人は、耳当てだけでも違います。
乾いた冷たい風から顔を守るには、口元を覆うものも役に立ちます。口と鼻を覆うと、吸い込む空気が少し温まり、喉の乾きも和らぎます。巻き物を口元まで引き上げるか、薄い布で覆うだけでも違います。
この3つの良いところは、屋内に入ったらすぐに外せて、バッグに入ることです。外の寒さを小物で受けておけば、屋内で暑くなっても外すだけで済みます。コートの下を厚くするより、小物を1つ足すほうが、冬の韓国旅行では身軽です。
屋内は暖かい|脱いで過ごせる中身にする
冬の韓国の屋内は、とても暖かく保たれています。宿や飲食店の中には、床から暖める仕組みのところも多く、靴を脱いで上がる店では、床に座ると足元からぽかぽかと温まります。地下鉄の駅や、駅につながる地下街も、外よりずっと暖かい場所です。
この暖かさに、外の寒さに合わせた服のまま入ると、すぐに汗をかきます。汗をかいたまま外に出ると、湿った服が冷えて、外の寒さがさらにこたえます。
そこで、コートの下は、屋内で1枚になっても過ごせる服にしておきます。薄手から中厚のニットや、シャツに薄いカーディガン。首元が詰まった厚手のニットは、屋内で暑くても脱げないので、旅行では避けたほうが無難です。
屋内に入ったら、まず首まわりを外し、上着の前を開けます。長くいるなら上着を脱ぎます。外に出る前には、上着の前を閉め、首まわりを巻き直してから出る。この順番を決めておくと、屋内と屋外を行き来しても、体の温度が大きく揺れずに済みます。
靴を脱いで上がる飲食店では、床に座って食事をすることがあります。スカートで行く日は、座ったときに膝が隠れる丈で、裾が広がりすぎないものにしておくと落ち着いて座れます。靴も、脱いだり履いたりしやすいものだと、店に出入りするたびに手間がかかりません。ひもを毎回結び直す靴より、横にファスナーのあるものや、足首まわりに少しゆとりのあるものが楽です。
地下鉄の車内も暖かく、混んでいる時間帯は、上着を着たままだと汗ばむことがあります。乗ったら首まわりを外し、上着の前を開けておく。降りて地上に出る前に、また閉める。屋内と同じく、地下鉄も「開けて乗り、閉めて出る」と決めておくと、体の温度が揺れにくくなります。
宿の中はとても乾燥していることがあります。肌や喉が乾きやすい人は、宿で過ごす服は綿のような肌あたりのよいものにして、保湿の準備もしておくと休みやすくなります。
どちらとも取れるとき① 寒波の予報が出た
旅行の直前に、寒波の予報が出ることがあります。このとき、上着をもっと厚いものに替えるべきか、今の準備で足りるかで迷います。
上着を替えるのは、旅程の中に外が2時間を超える日があり、しかも今の上着が腰丈の場合だけで十分です。そのほかの場合は、上着は替えずに、内側と小物で足します。
足すのは次の順番です。首・手・耳の小物を、より厚いものにする。上着とコートの下の間に、薄い1枚を足す。厚手のタイツの下に、薄い1枚を重ねる。使い捨ての温かいものを、背中や足先に貼れるように持っていく。
現地では、毎朝出かける前に、その日の最低気温と風の強さを確かめてください。天気の予報には、気温とは別に、風を含めた体感の温度が出ていることもあります。体感の温度が氷点下10度を下回る予報なら、小物をすべて身につけ、外の予定を短くする日と考えてください。
寒波の日は、外を歩く時間そのものを短くする工夫も効きます。屋外の観光地は日中の暖かい時間に回り、朝晩は地下鉄でつながる場所や屋内の予定を入れる。服で寒さを全部受けようとせず、旅程の並べ方で外の時間を減らすのも、立派な準備です。
どちらとも取れるとき② 荷物を減らしたい
冬の旅行は、服がかさばって荷物が増えがちです。機内持ち込みだけで行きたい、帰りにお土産を入れる場所を空けておきたい、という人も多いはずです。
荷物を減らすときに、いちばん効くのは「いちばん厚いものを着ていく」ことです。膝下の上着、厚底の靴、厚手のニットは、往路で身につけてしまえば、荷物の中の場所をとりません。
次に効くのは、コートの下を着回すことです。屋内で1枚になって過ごせる服を、色をそろえて2〜3枚にすると、組み合わせを変えて数日を回せます。小物は、首まわり1つ、手袋1組、帽子1つで足ります。
かさばるニットや上着の替えは、空気を抜いて小さくまとめられる袋に入れると、荷物の中の場所が半分ほどに減ります。ただし、帰りに同じように小さくまとめられるとは限らないので、袋の数は少し多めに持っていくと安心です。
荷物を減らすために、上着を腰丈にして行こうと考える人もいます。外が2時間を超える日がなければそれで問題ありませんが、ある場合は、その日だけ外の時間を短くするか、太ももから下の守りを厚くしてください。上着の丈を削った分を、どこかで補う必要があります。
どちらとも取れるとき③ 写真を撮りたい日
旅行では、写真に残る姿も気になります。寒さを防ごうと着込むと、写真では体が丸く写り、思っていた雰囲気にならないことがあります。
写真を撮りたい日は、上着の下を薄くし、上着の前を開けて撮る前提で組み立てます。上着の前を開けると、体の真ん中に縦の線ができ、着込んでいても丸く見えにくくなります。撮るときだけ前を開け、撮り終わったらすぐに閉める。首まわりの小物を明るい色にすると、顔のまわりが明るく写ります。
もうひとつの方法は、写真を撮る場所を屋内にすることです。暖かい店の中や、宿の窓辺なら、上着を脱いで撮れます。外で撮るのは、短い時間に区切ってください。
寒い中で長く撮影を続けると、手や顔が冷えきってしまいます。写真は撮る前に何を撮るかを決めておき、外にいる時間を短く済ませるほうが、旅全体を楽しめます。
どちらとも取れるとき④ 寒さの感じ方が違う人と行く
家族や友人と旅行に行くと、とくに冬の韓国旅行では、同行者のどちらか一方が初めての冬の旅、ということもよくあります。寒い土地への旅に慣れていない人ほど、全部を厚くして屋内で汗をかくか、薄すぎて外で震えるか、どちらかに振れやすいものです。出発前に、外が長い日を一緒に確かめておくと、準備の差が縮まります。寒さの感じ方が違う人と一緒に歩くことになります。寒がりの人と暑がりの人では、同じ旅程でも必要な服が違います。
この場合、旅程は一緒でも、服は自分の体に合わせて決めてください。寒がりの人は、外の時間をやや長めに見積もり、小物を1つ多く持つ。暑がりの人は、コートの下を薄くし、屋内でこまめに脱ぐ。
一緒に歩く時間が長い旅では、どちらかが寒さに耐えたり、どちらかが汗をかいたりすると、旅のペースが合わなくなります。寒がりの人に合わせて、屋内で休む時間をこまめに入れるなど、旅程の側で調整すると、お互いに無理がありません。
寒がりの人と暑がりの人が一緒なら、小物を貸し借りできるようにしておくのも手です。暑がりの人が外した巻き物や手袋を、寒がりの人が借りて足す。2人分の小物を1つのバッグにまとめておけば、どちらかが寒いと言ったときにすぐ渡せます。
子どもや年配の家族と行くときは、大人より体が冷えやすいことを前提に、首・手・足元を一段厚く準備してください。本人が寒いと言う前に、手を触って冷たくなっていないかを確かめると安心です。
荷造りの数え方|3泊4日の例
旅の最終日は、宿を出てから空港に着くまで、荷物を持って移動する時間が長くなります。手がふさがるので、手袋を外したり付けたりしにくく、首まわりも直しにくい日です。最終日は、出発前に小物をすべて身につけ、上着の前を閉めてから宿を出ると、空港までの移動で冷えにくくなります。
最後に、冬のソウルに3泊4日で行く場合の、荷造りの数え方を例に挙げておきます。人によって旅程も体質も違うので、そのまま使うのではなく、自分の旅程で数え直してください。
上着は1着です。旅程の中で、外を歩く時間が一番長い日に合わせて選びます。外が2時間を超える日があるなら膝下まで隠れるもの、なければ腰丈の厚手。往路で着ていきます。
コートの下は、屋内で1枚になって過ごせるものを3枚。色をそろえて、どれとどれを組み合わせても合うようにしておきます。往路で1枚着ていくので、荷物に入るのは2枚です。
下は、パンツかスカートを2本。厚手のタイツや、ひざ下まである靴下と合わせられるものにします。こちらも往路で1本はいていきます。
靴は1足。溝が深く、底に厚みがあり、足首まで覆うもので、往路で履いていきます。宿で履く軽い履き物があると、宿の中で足を休められます。
小物は、首まわり1つ、手袋1組、帽子か耳当て1つ。寒波の予報が出たら、厚手の靴下と使い捨ての温かいものを足します。
帰りの荷物も考えておきます。韓国旅行では、帰りにお土産や買った服で荷物が増えることが多いものです。行きの荷物は、スーツケースやバッグの3分の2くらいに収めておくと、帰りに無理なく詰められます。厚いものを往路で着ていくのは、この空きを作るためでもあります。
こうして数えると、荷物の中に入る服は意外に少なくなります。冬の韓国旅行の服装は、全部を厚くすることではなく、外を歩く時間と足元から組み立てて、屋内で脱げるように重ねることです。秋の東北のように、気温の低い土地へ旅をするときの考え方は東北旅行の服装 秋|内陸か海沿いか、温泉に泊まるかで上着を決めるにも書いています。旅程を書き出したら、まず一番外が長い日を探すところから始めてください。
よくある問い
- Q. 冬の韓国旅行に、ロングダウンは必要ですか
- 1日に外を歩く時間が合計2時間を超える日があるなら、膝下まで隠れる上着があると楽です。市場や屋外の観光地をめぐる日、夜景を見に行く日がこれにあたります。移動の多くが地下鉄と屋内で、外を歩くのが1時間程度なら、腰丈の厚手の上着に、中の重ねと首まわりで足ります。膝下の上着は荷物でかさばるので、往路で着ていく前提にすると持ち運びの心配が減ります。
- Q. 冬のソウルは、どんな靴で行けばいいですか
- 靴底の溝が深く、底に厚みのある靴を選んでください。朝晩や日陰では歩道が凍ることがあり、底の平らな靴は滑りやすくなります。足首まで覆う丈だと、冷たい風が靴の中に入りにくくなります。新しい靴は旅行の前に何度か履いて、長く歩いても痛くならないか確かめておくと安心です。
- Q. 釜山も同じくらい寒いですか
- 釜山はソウルより暖かく、真冬でも平均気温は東京より少し低い程度です。ただ海沿いで風が強く、体感は気温より下がります。釜山だけの旅なら、東京の真冬の服に風を止める上着と首まわりを足すくらいで足ります。ソウルと両方を回るなら、ソウルに合わせて準備し、釜山では1枚減らす形にしてください。
- Q. 屋内が暑くて汗をかきます。どうすればいいですか
- コートの下を厚いニットにすると、屋内で脱げずに汗をかきます。コートの下は、屋内で1枚になっても過ごせる薄手から中厚のものにして、寒さは上着と首・手・頭の小物で受けてください。店に入ったら上着の前を開け、長くいるなら脱ぐ、と決めておくと、屋外に戻ったときに冷えにくくなります。
— メグラシ編集部





