フィットネス水着の選び方|週に泳ぐ回数で、生地と形を決める

**これから通う温水プールに、週に何回行くつもりか、数えてみてください。**週1回なら1年でおよそ50回、週2回なら100回を超えます。
この数字が、フィットネス水着を選ぶときの最初の分かれ道です。夏に海で何度か着る水着と、1年に100回着る水着では、**同じ水着の棚にあっても、求められるものが違います。**形や色を選ぶのはそのあとです。
プールで濡れたまま歩く距離や、上がったあとの冷えの話は屋内プールの服装にまとめてあります。この記事は、水の中で着る1着の選び方だけを扱います。
結論:先に数えるのは、1年で何回着るか
選ぶ順番は3つです。
- 週の回数から、1年に着る回数を出す → 生地が決まる
- 泳ぐのか、水の中を歩くのか → 形が決まる
- 濡れて伸びる分を引く → サイズが決まる
この順番を逆にすると、形と色が気に入った1着が、ひと冬で伸びてしまうということが起きます。
売り場では、どうしても形と色が先に目に入ります。並んでいる水着を手に取って、気に入ったものを試着して、最後にタグを見る。この流れだと、タグを見た時点で気持ちはもう決まっています。**先にタグを見て、回数に合わないものを棚から外してから形と色を選ぶ。**順番を入れ替えるだけで、選ぶ候補はぐっと絞られ、迷う時間も短くなります。
回数は、多めに見積もるのではなく、続けられそうな数で数えてください。はじめは張りきって週3回と考えがちですが、実際に続くのは週1〜2回という人が多いものです。少なめに数えて選び、回数が増えたら足す。そのほうが、選んだ1着が無駄になりません。
ファッション用の水着と、何が違うのか
海やリゾートで着る水着と、温水プールで着るフィットネス水着は、同じ売り場に並んでいても作りの考え方が違います。
ファッション用の水着は、体に沿わせて形をきれいに見せることを優先しています。そのために、伸びる糸を多めに使い、柔らかく体に張りつく生地になっているものが多くあります。着る回数は、ひと夏に数回から十数回が想定です。
フィットネス水着は、同じ形を何十回、何百回と保つことを優先しています。温水プールの水にくり返し浸かっても伸びにくい生地を使い、泳ぐ動きの中でずれにくい形になっています。
どちらが上ということではありません。着る回数と場所が違うので、選ぶ基準が変わる、ということです。
生地は、タグの混率で見分ける
生地の違いは、見た目や手ざわりではわかりにくいものです。見るのは、内側のタグに書かれた混率です。
水着の生地は、多くが「伸びにくい糸」と「よく伸びる糸」を組み合わせて作られています。タグには、それぞれの割合が%で書かれています。よく伸びる糸の割合が高いほど体に沿いやすく、そのかわり温水プールの水には弱くなります。
反対に、よく伸びる糸の割合が低いもの、あるいはまったく使っていないものは、はじめは少し硬く感じますが、回数を重ねても形が崩れにくくなります。売り場で「塩素に強い」「耐久性」と書かれているものは、たいていこちらの作りです。
回数から、生地を決める
1年に着る回数と、生地の選び方の関係は次のとおりです。
| 1年に着る回数 | 生地の選び方 |
|---|---|
| 30回まで(月に2〜3回) | 手持ちの水着でも始められる。伸びる糸の割合は気にしなくてよい |
| 30〜100回(週1〜2回) | 伸びる糸の割合が低いものを1着 |
| 100回を超える(週2回以上) | 伸びる糸をほとんど使っていないものを1着、できれば2着で回す |
週2回以上通う人は、2着で交互に着ると、1着あたりの傷みが半分になります。1着を毎回着るより、2着を交互に着るほうが、乾かす時間もとれて長持ちします。
形は、泳ぐか歩くかで分かれる
形を決めるのは、プールの中で何をするかです。
泳ぐ日が中心なら、ワンピース型が向いています。壁を蹴って進むとき、水の抵抗で上下の境目がずれやすく、セパレートだとそのたびに直すことになるからです。背中は、肩甲骨が動かせるよう背中の中ほどまで開いた形のほうが、腕を回しやすくなります。
水の中を歩く運動や、水中での体操が中心なら、セパレート型でも困りません。上下が分かれているほうが着替えやすく、途中でトイレに行くときも楽です。
どちらか決めかねているなら、上の丈が長く、下の上端と重なるセパレートを選んでおくと、泳ぐ日にもずれにくくなります。
丈は、脚の付け根から何cmで選ぶ
フィットネス水着の下は、脚の付け根から下にどれだけ布があるかで、いくつかの丈に分かれます。
- 付け根で止まる丈
- 付け根から3〜5cmほど下まで覆う丈
- 太ももの中ほどまで覆う丈
泳ぐ速さだけで言えば、短いほど脚が動かしやすくなります。一方で、付け根から数cm下まで覆う丈は、プールサイドを歩いているときや、はしごを上り下りするときに、裾の位置を気にしなくて済みます。
選ぶときは、家で片脚を椅子に乗せて膝を上げてみてください。裾が上にずり上がってこないか、付け根に食い込まないか。この2点を確かめておくと、プールで気になる場面がほぼなくなります。
太ももの中ほどまで覆う丈は、水の中を歩く運動や、プールサイドで体操をする時間が長い人に向いています。布が長いぶん、屈んだり脚を開いたりしたときも裾の位置が変わりにくく、動きに集中できます。泳ぐ日も使えますが、脚を大きく蹴るときに少し重さを感じることがあります。どの丈が合うかは、プールの中で過ごす時間のうち、泳いでいる時間が何割かで見当をつけてください。半分を超えるなら短めの丈、半分以下なら長めの丈が収まります。
上半身|胸のカップと背中の形
胸まわりには、取り外しのできるカップが付いているものと、付いていないものがあります。
カップが付いているものは、濡れたときに胸元の形が落ち着きます。ただし、カップを入れる袋の中に水がたまりやすく、上がったあとに乾きにくいという面もあります。取り外せるものなら、洗ったあとにカップを出して別に干すと、乾く時間が短くなります。
背中の形は、泳ぐかどうかで決めます。泳ぐなら、肩ひもが背中で交差する形か、肩甲骨の下まで開いた形。歩く運動が中心なら、背中が広く覆われた形でも動きの妨げになりません。
袖付き・上に重ねるものが要る日
肩や二の腕まわりまで布があるほうが落ち着く、という人もいます。その場合、最初に確かめてほしいのは、通うプールの決まりです。
屋内の温水プールでは、泳ぐレーンで水着の上に別のものを重ねてよいかどうかが、施設ごとに決まっています。重ねてよい施設でも、泳ぐレーンと歩くレーンで決まりが違うことがあります。
決まりに合わせやすいのは、袖付きのフィットネス水着です。上に重ねるのではなく、水着そのものに短い袖が付いているので、多くの施設でそのまま泳げます。上下の境目が長いセパレートも、同じ役目を果たします。屋内には日差しがないので、日よけとして重ねる理由はほぼありません。
サイズは、濡れて伸びる分を引いて選ぶ
水着は、濡れると生地がわずかに伸びます。泳いでいるうちに、乾いているときより体から浮いてきます。
そのため、乾いた状態で試して、少しきついと感じるくらいが目安です。試着のとき、肩ひもの下に指を入れてみてください。指が1本やっと入るくらいならちょうどよく、2本がすっと入るなら、濡れたあとに緩く感じるかもしれません。
ただし、きつすぎるものも避けます。腕を大きく回して、脇や肩の付け根が擦れないか確かめてください。擦れるほどきついものは、何十回と着るうちに気になってきます。
2つのサイズで迷ったときは、泳ぐ時間の長さで決めます。泳ぐ時間が長い人ほど、生地が水を含んで伸びる時間も長くなるので、小さいほうに寄せます。水の中を歩く運動が中心の人は、生地が伸びる量が少ないので、動いて楽なほうを選んで構いません。
どちらとも取れるとき①|泳ぐのか歩くのか決まっていない
始めたばかりで、泳ぐのか歩くのか、まだ決まっていないこともあります。
その場合は、最初の1着をワンピース型にしておくほうが、あとで困りません。ワンピースで歩くのは何も問題がありませんが、セパレートで泳ぐと、ずれを直す手間がかかるからです。
生地も、最初は週1回の段で選んでおきます。通ってみて週2回以上に増えたら、2着目をいちばん強い生地で足す。この順番なら、続くかどうかわからないうちに、強い生地の2着をそろえる必要はありません。
どちらとも取れるとき②|手持ちのリゾート用で始めたい
「まずは手持ちの水着で様子を見たい」という始め方もあります。月に数回までなら、それで構いません。
替えどきは、生地の薄さで見ます。着たあとに光に透かして、お尻や胸まわりの生地が、ほかの場所より明るく透けて見えるようになったら、伸びる糸が弱ってきた合図です。色があせてきた、表面がざらついてきた、というのも同じ合図です。
その時点で通う回数がわかっているはずなので、そこで回数に合った生地の1着を選べば、選び方を迷いません。
洗い方と、干す場所で持ちが変わる
同じ生地でも、洗い方で持ちが変わります。
- 上がったら、なるべく早く真水ですすぐ
- 絞らずに、タオルで挟んで水気をとる
- 日の当たらない、風の通る場所で平らに干す
すすぐまでの時間がいちばん効きます。プールの水が残ったまま鞄の中で何時間も置いておくと、生地が弱るのが早まります。施設のシャワーで、脱ぐ前に水着ごとすすいでおくだけでも違います。
行き帰りの服(秋冬)
秋から冬にかけて温水プールに通うときは、行き帰りの服も一緒に考えておきます。
上がったあとは、髪が湿っていて、体もまだ温まりきっていないことがあります。帰りは、前が開く外側と、首に巻くものを1つずつ。かぶって着る服は、湿った髪が引っかかりやすいので、帰りには向きません。
濡れた水着を入れる袋は、口がしっかり閉まるものを。帰りの鞄の中で、ほかの荷物が湿らずに済みます。
よくある行き違い
**「フィットネス水着は地味な色しかない」。**以前より色や柄の幅は広がっています。生地と形が回数に合っていれば、色は好きなものを選んで構いません。
**「大きめを選べば楽」。**濡れると伸びるので、大きめは泳いでいるうちにさらに緩くなります。楽さを求めるなら、サイズではなく形で選んでください。
**「高いものなら長持ちする」。**持ちを決めるのは値段ではなく、タグの混率と洗い方です。
装いに活かすなら
フィットネス水着は、形や色より先に、1年で何回着るかで棚が決まります。週の回数を数えてタグの混率を見る。泳ぐか歩くかで形を決める。乾いた状態で少しきついものを選ぶ。この3つを順番どおりに決めれば、ひと冬で伸びてしまう失敗はほぼ起きません。
秋は、屋内で体を動かす習慣を始めやすい季節です。最初の1着を回数から選んでおけば、通う回数が増えたときも、足す1着に迷いません。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 夏に海で着た水着で、温水プールに通ってもいいですか
- 月に数回までなら構いません。ただ、週に1回以上通うなら、フィットネス用を1着用意するほうが結果的に長く使えます。温水プールの水は、生地の伸びる糸を少しずつ弱らせます。海やリゾート向けの水着は、伸びる糸を多めに使って体に沿わせる作りのものが多く、回数を重ねると伸びきったり、色があせたりしやすくなります。手持ちで始めてみて、お尻や胸まわりの生地が薄くなってきたら、替えどきです。
- Q. フィットネス水着は、セパレートとワンピースのどちらがいいですか
- 泳ぐならワンピース、プールの中を歩くことが中心ならセパレートでも困りません。泳ぐと水の抵抗で上下の境目がずれやすく、壁を蹴るたびに直すことになるからです。歩く運動や、水中での体操が中心なら、上下が分かれているほうが着替えやすく、トイレにも行きやすいという利点があります。迷ったら、上下の境目が重なる丈のセパレートを選んでおくと、どちらの使い方にも寄せられます。
- Q. サイズはどう選べばいいですか
- 乾いた状態で試して、少しきついと感じるくらいを選びます。水着は濡れると生地がわずかに伸び、泳いでいるうちに体から浮いてきます。試着したとき、肩ひもの下に指が2本すっと入るなら、濡れたあとに緩く感じる可能性があります。指が1本やっと入る程度がひとつの目安です。ただし、腕を回したときに脇や肩が擦れるほどきついものは、長く着ると気になるので避けてください。
- Q. ラッシュガードのような上に重ねるものは必要ですか
- 通うプールの決まりを先に確かめてください。屋内の温水プールでは、泳ぐレーンで上に重ねるものを着てよいかどうかが施設ごとに違います。日差しのない屋内では、日よけとしての役目はほぼありません。重ねたい理由が肩や腕まわりを覆いたいからなら、袖付きのフィットネス水着や、上下の境目が長いセパレートを選ぶほうが、決まりに引っかかりにくく、泳ぐときの抵抗も少なくなります。
— メグラシ編集部





