雨の日に靴が滑る|駅の床・タイル・落ち葉で滑る靴の直し方

**いま履いている雨の日の靴を、1足だけ裏返してみてください。**かかとの溝は残っていますか。底を爪で押すと、少しへこみますか。
雨の日に靴が滑る原因は、ほぼ4つに分かれます。**溝のすり減り、底の硬さ、地面に触れる面の小ささ、新しい靴の底のつるつる。**靴底を裏返して30秒あれば、自分の1足がどれかが分かります。原因が分かれば、直すのか、晴れの日に回すのか、足を置く場所で避けるのかが決まります。
雨の日の靴の選び方は雨の日の靴 女性に、靴の中が濡れる場合の直し方は雨の日に靴の中が濡れるにまとめてあります。この記事は、雨の日に靴が滑るときの直し方だけを扱います。
結論:滑る原因は4つ。靴底を見て1つに絞る
| 原因 | 靴底で起きていること | 最初の直し方 |
|---|---|---|
| 溝のすり減り | かかとやつま先の溝が消えて平ら | 雨の日は履かない側へ、底を直す |
| 底が硬い | 爪で押してもへこまない | 滑り止めを貼る |
| 地面に触れる面が小さい | 細いヒール、反ったつま先 | 雨の日は太いかかとの靴へ |
| 新しい靴の底がつるつる | 表面に光沢があり、傷がない | 乾いた日に少し歩いて表面をならす |
**4つのうち、どれが当てはまるかで、取る手がまったく変わります。**溝がすり減った靴に滑り止めを貼っても効きにくく、新しい靴を修理に出す必要もありません。まず原因を1つに決めてください。
どの原因でも共通しているのは、靴底と地面のあいだにできる水の薄い膜です。底が地面をつかむには、この膜を押しのけるか、溝に逃がすかのどちらかが必要です。押しのける力は底の柔らかさが、逃がす道は溝の深さが受け持っています。
まず確かめる|靴底を裏返して30秒
滑った靴を裏返して、上から順に確かめます。最初に当てはまったものが、その靴の原因です。
| 確かめること | 確かめ方 | 当てはまる原因 |
|---|---|---|
| かかとの溝が残っているか | 硬貨を溝に立てて、縁が隠れるか | 隠れなければ溝のすり減り |
| 底が柔らかいか | 底の真ん中を爪で強く押す | へこまなければ底が硬い |
| 地面に触れる面が広いか | 平らな机の上に置いて、触れている面を見る | かかとが指先ほどなら面が小さい |
| 表面に光沢がないか | 光にかざして見る | つるっと光れば新しい底 |
**硬貨の厚みは約1.5mmです。**溝にまっすぐ立てたとき、縁が溝の中に隠れれば、まだ水を逃がせる深さが残っています。縁がはみ出すなら、その部分は雨の日には平らな底と同じだと考えてください。
確かめるのは、かかとの外側から始めてください。歩くとき、地面に最初に触れるのはかかとの外側で、雨の日に滑るのもたいていこの瞬間です。つま先の溝が残っていても、かかとの外側だけがすり減っている靴はよくあります。
雨の日に足を置かない面
靴を替えなくても、足を置く場所を選ぶだけで、滑る回数は大きく減ります。雨の日の街で、とくに滑りやすい面を覚えておきます。
| 足を置かない面 | 滑りやすい理由 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 磨かれた石やタイルの床 | 表面が平らで、水が逃げない | 天井の照明が床に映る |
| 金属のふた | 金属は水の膜ができやすい | 道路のマンホール、溝のふた |
| 横断歩道の白線 | 塗料の面がなめらか | 白く塗られた部分 |
| 濡れた落ち葉 | 葉と地面のあいだに水がたまる | 色づいた葉が重なった場所 |
| 金属の点字の板 | 突起の上が平らで硬い | 駅の階段の手前など |
| 濡れた木の板 | 表面にぬめりが出る | 店先の板張り、橋の上 |
**照明が床に映って見える場所は、雨の日の靴には氷の上に近い面です。**駅の通路、大きな建物の入口、地下へ下りる階段の手前は、外から入ってきた人の靴で床が濡れていることが多く、晴れの日の床とは別物になっています。
横断歩道では、白線の上を避けて、白線のあいだのアスファルトに足を置いてください。白線は塗料で表面がなめらかになっていて、雨の日には周りより滑りやすくなります。
原因①|溝がすり減って、平らになっている
いちばん多い原因です。履き慣れた靴ほど、かかとの外側から溝がすり減って、気づかないうちに平らになっています。
| すり減り方 | 溝の残り | 雨の日に |
|---|---|---|
| 溝がはっきり残る | 硬貨の厚み以上 | 履ける |
| かかとの外側だけ浅い | 外側だけ硬貨の厚み未満 | 歩き出しで滑りやすい |
| かかと全体が平ら | 硬貨の厚み未満 | 履かない側へ |
| かかとの芯が見える | 溝がない | 晴れの日も直すころ |
**かかとの外側だけがすり減った靴は、歩き出しの一歩目で滑ります。**歩いている途中より、信号で止まったあとに踏み出す瞬間や、駅の階段に足をかける瞬間に滑ることが多いのは、そのためです。
すり減りに気づきにくいのは、晴れの日には問題なく歩けるからです。乾いた地面の上なら、平らな底でも地面をつかめます。雨の日にだけ滑るなら、まずすり減りを疑ってください。
直し方①|晴れの日に回すか、底を直す
溝のすり減った靴は、次のどちらかにします。
| 靴の状態 | 直し方 | その後 |
|---|---|---|
| かかとのゴムだけがすり減った | 靴の修理の店で、かかとのゴムを替える | 雨の日にも戻せる |
| 底全体が平らになった | 底全体を張り替える | 雨の日にも戻せる |
| 修理するほどの靴ではない | 晴れの日だけに履く | 雨の日の靴を別に用意 |
| 底が割れている | 修理に出すか、手放す | 雨の日には履かない |
**かかとのゴムの交換は、靴の修理の中でいちばん手軽な部類で、多くの店でその場か短い日数で仕上がります。**気に入っている靴なら、晴れの日に回すより、かかとを替えて雨の日にも履ける靴に戻すほうが、出番が増えます。
修理に出すまでのあいだ、その靴を雨の日に履く必要があるなら、つるつるの床を歩く距離が短い日を選んでください。駅を通らずに行ける日、建物の入口から席までが近い日なら、すり減った靴でも滑る場面を減らせます。
原因②|底が硬くて、地面をつかめない
溝が残っているのに滑るなら、底の素材を疑います。革の底や硬い樹脂の底は、乾いた地面では問題なくても、濡れた面の上では地面の細かい凹凸に沈み込めず、水の膜の上に乗ったままになります。
| 底の素材 | 爪で押したとき | 雨の日の滑りやすさ |
|---|---|---|
| 革 | へこまない | とても滑りやすい |
| 硬い樹脂 | ほとんどへこまない | 滑りやすい |
| 硬めのゴム | 少しへこむ | 普通 |
| 柔らかいゴム | はっきりへこむ | 滑りにくい |
**革の底の靴は、雨の日には向きません。**改まった場面で履くきちんとした靴や、パンプスの一部には、革の底のものがあります。見分けるときは、底の色と手ざわりを見てください。茶色やベージュで、紙のような細かい繊維が見える底は革です。
革の底は、雨に濡れると水を吸って柔らかくなり、乾くときに反りや割れが出ることもあります。滑りやすさだけでなく、靴そのものを傷めないためにも、雨の日は避けたい底です。
硬い樹脂の底は、軽くて安く作れるため、手ごろな靴によく使われています。見た目はゴムと似ていますが、爪で押してもへこまず、叩くとこつこつと硬い音がします。
直し方②|滑り止めを貼る
底の硬い靴には、靴底に貼る滑り止めのゴムが効きます。靴の売り場や修理の店で、シールのように貼れるものが手に入ります。
| 貼る場所 | 効き目 | 気をつけること |
|---|---|---|
| かかと | 歩き出しの一歩目が止まる | かかとの形に合わせて切る |
| つま先の付け根 | 踏み込みと階段で止まる | 指の付け根が当たる位置に |
| 底の真ん中 | ほとんど効かない | 地面に触れない場所なので不要 |
| 溝のある底 | かえって滑る | 溝をふさぐので貼らない |
**貼るのは、地面に最初に触れるかかとと、最後に離れるつま先の付け根の2か所です。**底の真ん中は、歩くときに地面にほとんど触れないので、貼っても効き目が出ません。
貼る前に、底の汚れと油分を落として、ひと晩乾かしてから貼ってください。濡れたまま貼ると、数日ではがれてきます。貼ったあとは、すぐに雨の日に履かず、乾いた日に一度履いて、なじませてから使うとはがれにくくなります。
原因③|地面に触れる面が小さい
細いヒールの靴や、つま先が大きく反り上がった靴は、地面に触れる面そのものが小さくなっています。触れる面が小さいと、底の素材がよくても、つかめる範囲が限られます。
| 靴の形 | 地面に触れる面 | 雨の日に |
|---|---|---|
| かかとが細いヒール | かかとが指先ほど | 滑りやすい |
| かかとが太いヒール | かかとが親指より太い | 普通 |
| 平らな底 | かかとからつま先まで広い | 滑りにくい |
| つま先が反った靴 | つま先が地面から浮く | 踏み込みで滑りやすい |
| 底が丸く削られた靴 | 前後の端が浮く | 坂道で滑りやすい |
**かかとが細いヒールの靴は、雨の日にはかかとから着地するたびに、小さな面に体の重さが集まります。**その小さな面が濡れたタイルに乗ると、止まる手がかりがほとんどありません。
細いヒールのかかとの先には、小さなゴムか樹脂の部品がついています。この部品は数か月ですり減り、中の金属や芯が出てくることがあります。金属が直接床に当たる状態になると、乾いた床でも滑りやすく、雨の日にはさらに止まりません。細いヒールの靴を持っているなら、かかとの先を一度見て、すり減っていれば修理の店で替えておいてください。
直し方③|雨の日は、かかとの太い靴に替える
地面に触れる面の小さい靴は、直すより、雨の日に履かないと決めるほうが早く済みます。高さのある靴を履きたい日は、かかとが太く、底の前の部分にも厚みのある形を選びます。
| 履きたい高さ | 雨の日に替える形 | 見た目の近さ |
|---|---|---|
| 細いヒールのパンプス | かかとの太いパンプス | 近い |
| 高いヒールのブーツ | かかとの太いブーツ | 近い |
| つま先の反った平らな靴 | つま先の低い平らな靴 | 近い |
| 底の薄い平らな靴 | 底に厚みと溝のある平らな靴 | 少し変わる |
**かかとの太さは、親指の幅より太いかを目安にしてください。**それより細いと、雨の日には着地のたびにかかとがぶれます。太いかかとでも、底のゴムの溝が浅ければ滑るので、原因①と合わせて確かめておきます。
原因④|新しい靴の底がつるつる
買ったばかりの靴は、底の表面に型から抜いたときのなめらかさが残っていて、光沢があります。この光沢のある面は、溝があっても、最初の数日は濡れた床で滑りやすくなります。
| 底の状態 | 見え方 | 雨の日に |
|---|---|---|
| 買ったばかり | 光沢がある、傷がない | 滑りやすい |
| 乾いた日に数日履いた | 光沢が消え、細かい傷がつく | 普通に戻る |
| 新しいが、溝が深い | 光沢はあるが溝がはっきり | 溝の部分で止まる |
| 新しく、底が革 | 光沢があり、硬い | とても滑りやすい |
**新しい靴を、雨の日に初めて下ろさないでください。**晴れた日に、アスファルトの道を数日歩くと、底の表面に細かい傷がつき、光沢が消えて、地面をつかみやすくなります。
雨の日のために買った靴ほど、この失敗が起きやすくなります。雨の予報を見て急いで買い、翌朝の雨の中で初めて履く。底の光沢が残ったまま駅の床に乗ることになるので、雨の日用に選んだのに滑る、という結果になります。雨の日の靴は、雨の予報が出る前の晴れた週に買っておき、何日か履いてから雨の日に回してください。
直し方④|乾いた日に、底の表面をならす
新しい靴を早く雨の日にも履けるようにするには、乾いた日に、少しざらついた地面の上を歩いておきます。
| ならし方 | 歩く場所 | 目安 |
|---|---|---|
| 普通に歩く | アスファルトの道 | 2〜3日、通勤の往復ほど |
| 近所を歩く | 舗装された歩道 | 30分ほどを2回 |
| 家の前で足踏み | 玄関の外のざらついた床 | 数分 |
**光沢が消えたかどうかは、光にかざして見れば分かります。**かかととつま先の付け根の光沢が消えていれば、雨の日に下ろしても大丈夫です。紙やすりで底をこすると早く光沢が消えますが、削りすぎると溝が浅くなるので、歩いてならすほうが確実です。
長靴やレインシューズなのに滑る
雨の日のために用意した長靴が、駅の床で滑る。これはよくある行き違いです。長靴は水を通さないための靴で、滑らないための靴とは限りません。
| 長靴の底 | 濡れた地面で | 向いている日 |
|---|---|---|
| 硬い樹脂、溝が浅い | 滑りやすい | 土や砂利の道を歩く日 |
| 硬い樹脂、溝が深い | 普通 | 外を長く歩く日 |
| 柔らかいゴム、溝が深い | 滑りにくい | 駅や建物の中を通る日 |
| 柔らかいゴム、溝が浅い | 普通 | 外を短く歩く日 |
**雨の日の靴は、水を通さないかと、滑らないかを、別々に確かめてください。**水を通さない長靴でも、底が硬く溝が浅ければ、つるつるの床では普通の靴より滑ることがあります。通勤で長靴を使うときの丈や履き替えの考え方はレインブーツコーデ 通勤にまとめてあります。
スニーカーなら滑らない、とは限らない
雨の日はスニーカーにすれば安心、と考えている人は多いはずです。たしかに多くのスニーカーはゴムの底ですが、底の作りによっては、濡れた床でかなり滑ります。
| スニーカーの底 | 濡れたタイルで | 見分け方 |
|---|---|---|
| 細かい溝が全体に入った柔らかいゴム | 滑りにくい | 爪で押すとへこむ |
| 平らで模様の浅いゴム | 滑りやすい | 横から見て底がほぼ平ら |
| 厚くて硬い樹脂の底 | 滑りやすい | 軽く、叩くと硬い音 |
| 布や革を貼った底 | とても滑りやすい | 底に布目や革が見える |
**底の平らな、模様の浅いスニーカーは、見た目がすっきりしている分、雨の日には向きません。**きれいめに見えるよう底の模様を控えたものや、底を厚くして軽くしたものは、雨の日の駅の床で滑りやすい側に入ります。
スニーカーも、ほかの靴と同じように裏返して確かめてください。溝の深さ、底の柔らかさ、地面に触れる面の広さの3つは、靴の種類を問わず同じ物差しで見られます。
秋の雨は、落ち葉と雨上がりの面が加わる
秋の雨の日は、夏の雨にはない滑りやすい面が増えます。
| 秋に増える面 | 滑りやすくなる理由 | 避け方 |
|---|---|---|
| 濡れた落ち葉 | 葉の表面と、葉の下にたまった水 | 葉の重なった場所を踏まない |
| 落ち葉の下の溝のふた | 金属の上に葉が乗っている | 道の端を歩かない |
| 雨上がりの石畳 | 表面が乾き切らず、ぬめりが残る | 目地の上に足を置く |
| 日陰の階段 | 乾くのが遅い | 手すりの側を歩く |
**濡れた落ち葉は、雨が止んだあとも半日以上滑りやすいままです。**とくに、葉が何枚も重なっている場所は、上の葉が下の葉の上を滑るので、溝の深い靴でも止まりにくくなります。秋の雨上がりの朝は、街路樹の下を歩くときに、葉のない場所を選んで足を置いてください。
日陰の階段や、建物の北側の歩道は、晴れても乾くのが遅く、雨上がりの翌朝まで濡れていることがあります。雨が止んだ日の朝も、雨の日と同じ靴で出るほうが外しません。
駅と建物の入口|濡れた靴で、乾いた床に入る瞬間
雨の日にいちばん滑りやすいのは、外の濡れた地面から、屋内のつるつるの床に入る瞬間です。靴底についた水が、乾いた床の上に薄い膜を作ります。
| 場面 | 起きること | その場での対策 |
|---|---|---|
| 駅の改札の前 | 人の靴で床全体が濡れている | 歩幅を小さくする |
| 建物の入口のマット | マットの先で急に床がつるつるになる | マットの上で靴底をふく |
| 地下へ下りる階段 | 階段の縁に水がたまる | 手すりを持つ |
| 店の入口 | 床が磨かれている | 入ってすぐは小さく歩く |
**入口のマットの上で、靴底を前後に2回ずつこすってください。**それだけで、靴底についた水と泥の大部分が落ちて、屋内の床の上で滑りにくくなります。傘をたたんでから入口を通るまでのあいだに、マットの上で一度止まる習慣をつけておくと、入ったあとの数歩が楽になります。
階段と坂道
雨の日の階段と坂道は、平らな道より滑りやすくなります。体の重さが前後にかかるので、底のつかむ力が足りないとすぐに足がずれます。
| 場所 | 滑りやすい瞬間 | 足の置き方 |
|---|---|---|
| 上り階段 | つま先を段にかけた瞬間 | 足の裏全体を段に乗せる |
| 下り階段 | かかとを段の縁に乗せた瞬間 | 段の奥まで足を乗せる |
| 上り坂 | 踏み込んだ瞬間 | 歩幅を小さくする |
| 下り坂 | かかとから着地した瞬間 | 足の裏全体で着地する |
**下り階段では、かかとを段の縁にかけずに、足の裏全体を段の奥まで乗せてください。**段の縁は、靴底のかかとがいちばん引っかかりにくい場所です。駅の階段は人が多く、急いで下りたくなりますが、雨の日は手すりの側を選ぶだけで、足の置き方に気を配る余裕が生まれます。
歩き方で変わること|足の置き方
靴を替えられない日でも、足の置き方を少し変えるだけで、滑る回数は減ります。
| 歩き方 | 晴れの日 | 雨の日に変えること |
|---|---|---|
| 歩幅 | 普段どおり | 半歩ほど小さくする |
| 着地 | かかとから | 足の裏全体で置く |
| 踏み出し | つま先で蹴る | 蹴らずに、重さを前に移す |
| 曲がる | 足をひねって向きを変える | 小さく何歩かで曲がる |
**歩幅を小さくすると、かかとが地面に当たる角度が浅くなり、足の裏全体で着地しやすくなります。**大きな歩幅で歩くと、かかとの角だけで着地するので、すり減った靴や細いヒールでは、そこから滑ります。
曲がり角で足をひねって向きを変えるのも、雨の日に滑りやすい動きです。とくに、つるつるの床の上で急に向きを変えると、靴底が回るように滑ります。曲がるときは、小さく2〜3歩に分けて向きを変えてください。
傘と荷物で両手がふさがる日
雨の日は、片手に傘、もう片方に荷物を持つことが多く、手すりを持てないまま階段を歩くことになります。
| 持ち物 | 起きること | 持ち方の工夫 |
|---|---|---|
| 傘と手提げの鞄 | 両手がふさがる | 鞄を肩に掛けられるものに |
| 傘と子どもの手 | 手すりが持てない | 階段では傘をたたむ |
| 傘と大きな荷物 | 足元が見えにくい | 荷物を背負えるものに |
| 長い傘 | 先が地面に当たる | 持ち手の近くを持つ |
**雨の日は、鞄を肩に掛けるか背負える形にして、片手を空けておいてください。**片手が空いていれば、階段で手すりを持てます。足元が滑りやすい日ほど、手で体を支えられることの効き目が大きくなります。
職場できちんとした靴が要る日
職場や改まった用事で、革の底のパンプスや細いヒールの靴が要る日は、雨の日でも履かないわけにいきません。その場合は、行きと中で靴を分けます。
| 予定 | 行き帰りの靴 | 着いてから |
|---|---|---|
| 職場で1日過ごす | 溝のある柔らかい底の靴 | 職場で履き替える |
| 会食や式 | かかとの太い、底にゴムのある靴 | そのまま、または会場で替える |
| 面接や打ち合わせ | 溝のある、きちんと見える平らな靴 | 建物の中で替える |
| 外回り | 溝のある、きちんと見える靴 | そのまま |
**行きの靴を滑らない靴にして、着いてから履き替えるのが、いちばん確実です。**履き替える靴は、袋に入れて鞄に入れておきます。行きと中で2足に分ける考え方は雨の日の靴 女性|結婚式・法事・面接の日でも、行事ごとに詳しく扱っています。
ブーツの季節に入る前に、底を確かめる
11月に入ると、雨の日にブーツを履く日が増えます。ブーツは筒があるぶん足首まわりが温かく、裾も濡れにくい靴ですが、底の作りは靴によってまちまちです。
| ブーツの底 | 雨の日に | 確かめること |
|---|---|---|
| 溝の深いゴムの底 | 滑りにくい | 溝に泥が詰まっていないか |
| 平らな革の底 | とても滑りやすい | 雨の日は履かない |
| 細いヒールの底 | 滑りやすい | かかとの先のすり減り |
| 厚い樹脂の底 | 滑りやすい | 爪で押してへこむか |
**去年の冬に履いたブーツは、しまう前の雨の日に底がすり減っていることがあります。**出す日を決めたら、履く前の晩に裏返して、溝とかかとの先を確かめてください。去年は滑らなかったブーツでも、1シーズン履いたあとの底は、買ったときとは別物になっています。
ブーツは筒が重いぶん、歩くときに足が前に振り出されやすく、かかとの角で着地しやすくなります。雨の日にブーツを履くときは、普段より半歩小さく歩くと、足の裏全体で着地しやすくなります。
どちらとも取れるとき①|同じ靴で、滑る日と滑らない日がある
同じ靴なのに、ある雨の日は滑らず、別の雨の日には滑った。このときは、靴ではなく、地面と雨の降り方が違っています。
| 滑った日の様子 | 理由 | 次にすること |
|---|---|---|
| 降り始めの雨 | 地面の汚れと油が浮いて、膜が厚い | 降り始めの30分は特に小さく歩く |
| 雨上がり | 表面にぬめりが残る | 雨の日と同じ靴で出る |
| 屋内の床を長く歩いた | つるつるの床の距離が長い | 道順で屋内の床を短くする |
| 寒い朝 | 底のゴムが冷えて硬くなる | 冷えた日は底の柔らかい靴に |
降り始めの雨がいちばん滑りやすいことを覚えておいてください。晴れの日に地面にたまった細かい汚れや油が、降り始めの雨で浮き上がり、普段より厚い膜を作ります。しばらく降り続くと汚れが流されて、少し滑りにくくなります。
どちらとも取れるとき②|溝はあるのに滑る
溝は硬貨の厚みより深く残っているのに、それでも滑る。この場合は、溝の形か、底の硬さが原因です。
| 溝の様子 | 起きること | 見分け方 |
|---|---|---|
| 溝が細かく浅い模様 | 水を逃がしきれない | 溝の幅が爪より細い |
| 溝の中に泥や小石が詰まっている | 溝がふさがっている | 裏返すと溝が埋まっている |
| 溝はあるが底が硬い | つかむ力が足りない | 爪で押してもへこまない |
| 溝が前後にしか走っていない | 横方向に滑る | 曲がるときに滑る |
**溝の中に泥が詰まっている靴は、溝がないのと同じです。**雨の日のあとに、靴底の溝を古い歯ブラシでこすって、詰まった泥を落としておいてください。それだけで、次の雨の日の滑り方が変わります。
溝の向きも見ておきます。前後にまっすぐ走る溝だけの底は、まっすぐ歩くときは水を逃がせますが、曲がるときや横にずれるときには水の逃げ道がありません。駅の改札や人混みで向きを変えるたびに滑るなら、溝の向きが原因のことがあります。次に選ぶときは、溝が縦にも横にも走っている底を選んでください。
どちらとも取れるとき③|滑り止めを貼ったのに滑る
滑り止めを貼っても滑るときは、貼った場所か、貼った靴の状態を見直します。
| 起きていること | 理由 | 直し方 |
|---|---|---|
| 貼った場所が地面に触れていない | 底の真ん中に貼った | かかととつま先の付け根に貼り直す |
| 端がめくれている | 濡れた底に貼った、乾かし足りない | 底を乾かして貼り直す |
| 滑り止めそのものがすり減った | 長く使っている | 新しいものに替える |
| 溝のある底に貼った | 溝をふさいでいる | はがして、溝を活かす |
**滑り止めは消耗品です。**毎日の通勤に使っていると、数か月ですり減ってきます。表面の模様が薄くなったら、貼り替えてください。
手持ちの靴を、雨の日に履けるかで分ける
手持ちの靴を一度並べて、雨の日に履ける靴と、晴れの日に回す靴に分けておくと、朝に迷いません。
| 靴の状態 | 分ける先 | 雨の日に履く条件 |
|---|---|---|
| 溝が深く、底が柔らかい | 雨の日に履ける | なし |
| 溝が深く、底が硬い | 雨の日に履ける | 滑り止めを貼る |
| 溝が浅く、底が柔らかい | 雨の日は外を短く歩く日だけ | 駅を通らない日 |
| 溝が浅く、底が硬い | 晴れの日に回す | 底を直してから |
| 細いヒール | 晴れの日に回す | 履き替える前提で |
| 革の底 | 晴れの日に回す | 滑り止めを貼れば短い距離なら |
**雨の日に履ける靴が1足しかないなら、それが雨の日の土台の1足です。**秋の長雨の時期は、その1足が乾く前に次の雨が来ることもあるので、できれば2足用意しておくと、交互に乾かせます。
買い替えるなら|売り場で確かめる3か所
雨の日の靴を新しく選ぶときは、売り場で靴を裏返して、次の3か所を確かめます。
| 確かめる場所 | 確かめ方 | こうなら選ぶ |
|---|---|---|
| 溝の深さ | 爪の先を溝に入れる | 爪の先がしっかり引っかかる |
| 底の柔らかさ | 底の真ん中を爪で押す | 少しへこんで戻る |
| 地面に触れる面 | 横から見て、底が平らか | かかとからつま先まで地面に沿う |
**3か所のうち、1つでも当てはまらないなら、雨の日の靴としては別の1足を探してください。**見た目が気に入っても、雨の日に履けない靴は、秋の長雨の時期に出番がなくなります。
試し履きのときは、売り場の床の上で、小さく向きを変えてみてください。底がよく地面をつかむ靴は、向きを変えたときにかかとがぶれません。
前の晩にやること
雨の予報が出ている日の前の晩に、次の3つをしておくと、朝に慌てずに済みます。
| やること | 時間 | 効き目 |
|---|---|---|
| 翌日の靴を裏返して溝を見る | 30秒 | すり減りに朝ではなく前の晩に気づける |
| 溝に詰まった泥を落とす | 1分 | 溝が水を逃がせるようになる |
| 履き替える靴を袋に入れる | 1分 | 職場で履き替えられる |
**前の晩に溝を見ておけば、すり減った靴で雨の日に出ることがなくなります。**朝に気づいても、ほかの靴を探す時間がないことが多いからです。翌日の道順も一緒に思い浮かべて、駅の通路や階段、横断歩道など、足を置く場所に気をつける区間を確かめておくと、雨の日の道のりが落ち着いて歩けます。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 雨の日に靴が滑るのはなぜですか
- 靴底と地面のあいだに水の薄い膜ができて、底が地面をつかめなくなるからです。底に溝があれば水が溝に逃げますが、溝がすり減って平らになっていると、水の膜の上に乗ったままになります。底が硬い素材の場合も、地面の細かい凹凸に沈み込まないので滑りやすくなります。まず靴底を裏返して、溝の深さと、底を爪で押したときのへこみ方を確かめてください。
- Q. 滑りにくい靴底かどうかは、どうやって見分けますか
- 3つを見ます。溝の深さが硬貨の厚み(約1.5mm)より深いか。底を爪で押したとき、少しへこむ柔らかさがあるか。かかとからつま先まで、地面に触れる面が途切れずに広いか。この3つがそろっている靴は、雨の日でも滑りにくい側です。売り場では、靴を裏返して、この3か所を順に確かめてください。
- Q. お気に入りの靴が雨の日に滑ります。滑り止めを貼っても大丈夫ですか
- 底が平らで、靴底の形に沿って貼れる面があれば貼れます。貼る前に、底の汚れと油分を落として、よく乾かしてください。かかととつま先の、地面に最初と最後に触れる場所に貼ると効き目が出やすくなります。底の溝が深い靴に貼ると、溝をふさいでかえって水が逃げなくなるので、溝のある靴には貼らないでください。
- Q. 長靴を履いているのに滑ります
- 長靴は水を通さないための靴で、滑らないための靴とは限りません。底が硬い樹脂でできているものや、溝の浅いものは、濡れたタイルの上では普通の靴より滑ることがあります。長靴を選ぶときは、水を通さないかと一緒に、底の溝の深さと柔らかさを確かめてください。手持ちの長靴が滑るなら、駅や建物の中の、つるつるの床を歩く距離が短い日に回します。
— メグラシ編集部





