雨の日の靴 女性|長靴を履かない日は靴底の溝と甲の覆いで選ぶ

**長靴を履くほどではない雨の日は、靴底に爪が引っかかる溝があって、甲が覆われている1足を選んでください。**それだけで、雨の日の靴の失敗の多くは避けられます。
雨の日の足元で困るのは、水が入ることと、滑ることの2つです。水が入るかどうかは、甲の覆われ方と縫い目の位置、表の素材で決まります。滑るかどうかは、靴底の溝とかかとの形で決まります。見る場所は、この4か所だけです。
どこまでの靴が要るかは、雨の強さと歩く時間で変わります。ここでは、天気予報の数字から必要な段を出し、手持ちの靴の中から雨の日用の1足を決めるまでを順に書きます。
結論:長靴を履かない日の靴は、甲が覆われていて、底に溝がある一足
雨の日用の1足に求める条件は、次の4つです。
- 靴底……つま先とかかとに、爪が引っかかる深さの溝がある
- 甲……つま先から甲の中ほどまで、表の素材で覆われている
- 縫い目……地面から3cmより上にある
- 表の素材……水を1滴落としたとき、染み込まずに玉になる
4つそろえば、1時間に3mm程度までの雨なら長靴なしで歩けます。3つなら小雨の日まで、2つ以下なら雨の日には選ばないほうが無難です。
早見表|雨の強さと歩く分数で、靴の段を決める
| 雨の強さ(1時間あたり) | 外を歩くのが10分まで | 外を歩くのが30分以上 |
|---|---|---|
| 1mm未満 | 4条件のうち3つ | 4条件すべて |
| 1〜3mm | 4条件すべて | 長靴か、筒のあるレインブーツ |
| 3mm以上 | 長靴か、筒のあるレインブーツ | 長靴+裾を上げる |
外を歩く分数は、家から駅、駅から職場までのように、傘をさして外にいる時間を合計して数えます。電車やバスの中にいる時間は入れません。
雨の強さは「1時間に何mm」で見る
天気予報のアプリには、1時間ごとの降水量がmmで出ます。靴を決めるときに見るのは、降水確率ではなく、この数字です。
- 1mm未満……傘がなくても歩けなくはない程度。地面は濡れるが、水たまりはほとんどできない
- 1〜3mm……傘が要る雨。歩道の低いところに水たまりができ始める
- 3mm以上……傘をさしていても足元がはっきり濡れる。はねが膝下まで届く
降水確率が80%でも1時間に0.5mmの小雨のこともあれば、40%でも降り始めると5mmの強い雨のこともあります。確率は降るかどうか、mmは降ったときの強さを示しています。靴に関係するのは強さのほうです。
見るところ①|靴底の溝は、爪が引っかかるか
靴底を上に向けて、つま先とかかとの部分を爪でなぞってください。爪が溝に引っかかって止まるなら、濡れた床でも滑りにくい底です。爪が止まらずに流れるなら、溝が浅いか、すり減っています。
溝は深さだけでなく、向きも見ます。横方向に何本も溝が入っているものは、前に進むときに滑りにくく、細かい凹凸が全体に入っているものは、どの方向にも止まりやすくなります。
すり減りは、かかとの外側から始まることが多い部分です。かかとの外側だけ平らになっている靴は、雨の日に着地した瞬間に滑りやすいので、修理に出すか、雨の日には選ばないようにしてください。
見るところ②|甲がどこまで覆われているか
雨の日に靴の中に水が入るのは、底からではなく、甲の開いたところからはねた水が入ることがほとんどです。
- 甲が大きく開いたパンプス……はねた水が直接足の甲にかかる
- 甲の中ほどまで覆われたローファーや紐靴……水が入るのは履き口のまわりだけになる
- 足首まで覆うショートブーツ……小雨から中くらいの雨まで、中に入りにくい
履いた状態で、足の指の付け根から足首までのうち、どこまでが靴で覆われているかを見てください。半分以上が覆われていれば、1時間に1〜3mmの雨で10分歩く日には十分です。
見るところ③|縫い目が地面から何cmにあるか
靴は、表の素材と底をつなぐところに縫い目や接着の境目があります。水はここから入りやすく、境目が地面から3cm以内にある靴は、浅い水たまりを踏んだだけで中まで染みることがあります。
靴を床に置いて、横から見てください。底と表の境目が地面から何cmの高さにあるかを定規で測ります。3cmを超えていれば、歩道の浅い水たまりなら中まで届きにくくなります。
底が一体になっていて、縫い目がつま先の上まで立ち上がっている形の靴は、雨の日に向いています。反対に、つま先の低いところに飾りの縫い目があるものは、見た目より水が入りやすい靴です。
見るところ④|表の素材は、水を一滴落として見る
表の素材が水を弾くかは、目立たない場所に水を1滴落として5秒待つと分かります。
- 玉になって転がる……雨の日に使える
- 玉になるが、そのまま残る……小雨なら使える。帰ったら拭く
- 染み込んで色が濃くなる……雨の日には避ける
合皮、エナメル、ゴム引きの素材は玉になりやすく、表革は撥水の手入れをしていれば玉になります。スエードや布は染み込みやすい素材です。撥水の加工がしてあっても、使ううちに効きが落ちてくるので、季節の初めに1滴で確かめる習慣をつけておくと、雨の日の朝に慌てません。
かかとの形|細いヒールは、濡れた床で止まりにくい
駅の構内や商業施設の入口は、濡れると外の歩道より滑りやすくなります。ここで効くのが、かかとの形です。
かかとが細いほど、床に触れる面積が小さくなり、濡れた床では止まりにくくなります。目安は、かかとの床に触れる面が、親指の爪より大きいかです。親指の爪より小さい細いヒールは、雨の日には避けたほうが歩きやすくなります。
高さより太さが大事です。3cmのヒールでも細ければ止まりにくく、5cmでも太くて底にゴムが貼ってあれば安定します。
手持ちのヒールの靴は、かかとの底に貼ってあるゴムのすり減りも見てください。ゴムが減って中の硬い芯が出ていると、太いヒールでも濡れた床で滑ります。芯が見えていたら、雨の季節に入る前に貼り替えておくと安心です。貼り替えは靴の修理の窓口で短い時間で済むことが多く、靴そのものを買い替えるより手軽です。
秋の雨は、濡れた落ち葉と冷えが加わる
秋の雨には、夏や梅雨の雨にはない2つのことが加わります。
1つは、濡れた落ち葉です。歩道に積もった落ち葉は、雨を吸うと濡れた床より滑りやすくなります。溝の浅い靴で落ち葉の上に乗ると、踏んだ瞬間に足が流れます。並木のある道を歩く人は、靴底の溝を特に重く見てください。
もう1つは、冷えです。気温が低いと、靴の中に入った水が足先を冷やし、一日つらくなります。夏なら乾くまで我慢できた濡れも、秋の雨では我慢しにくくなります。秋は、夏より一段上の靴を選ぶくらいでちょうどいいと考えてください。
手持ちの靴を、雨の日用に数える
雨の日のために新しく買う前に、手持ちの靴を4つの条件で採点してみてください。
- 靴をすべて玄関に出す
- 1足ずつ、底の溝、甲の覆い、縫い目の高さ、水1滴の4つを見る
- 満たした条件の数を、靴の中に貼った付せんに書く
採点は、靴を買ってから時間がたつほど下がっていきます。とくに靴底の溝は、毎日履く靴ほど早くすり減ります。季節の変わり目に一度、同じ4つを見直してください。
4つ満たす靴が1足あれば、それが雨の日用です。3つの靴は小雨の日用。4つ満たす靴が1足もなければ、それが次に買う靴の条件になります。買うときも、同じ4つを売り場で確かめてください。
服との合わせ方|裾と靴の距離
雨の日は、靴だけでなく裾も濡れます。はねは地面から30〜40cmの高さまで上がるので、裾がこの範囲にあると、靴が無事でも裾が濡れて色が変わります。
- パンツなら、裾が靴の甲に乗らない、くるぶし丈を選ぶ
- スカートなら、膝下丈のものは避けて、膝丈かロング丈にする
- ロング丈の場合は、裾が水を吸いにくい、目の詰まった素材を選ぶ
色は、靴とボトムの色を近づけておくと、はねの跡が境目に集まって目立ちにくくなります。明るい色のボトムの日ほど、靴は濃い色より中くらいの明るさのものが合わせやすくなります。
甲の覆われた靴に、くるぶし丈のパンツを合わせると、裾と靴のあいだに地面からのはねが当たる帯が残らないので、雨の日でも足元がすっきり見えます。
雨の日のタイツと靴下
秋の雨の日は、靴と一緒に脚に何を履くかも決めておきます。
ストッキングや薄手のタイツは、濡れると肌に張り付いて冷たさをそのまま伝えます。しかも乾くまでに時間がかかり、職場に着いてからも足先が冷えたままになりがちです。雨の日は、いつもより一段厚いタイツか、ウールの混ざった靴下を選ぶと、多少水が入っても冷えを感じにくくなります。
もう1つの方法は、替えを持つことです。薄手の靴下かストッキングを1足、小さな袋に入れて鞄に入れておけば、濡れたときに職場で履き替えられます。靴の中に水が入ったら、靴より先に脚の側を替えるほうが、一日の過ごしやすさが大きく変わります。
色は、靴とそろえておくと、はねで汚れたときにも目立ちにくくなります。黒い靴なら黒、茶色の靴なら濃い茶色。明るい色の靴下やタイツは、泥はねが一番目立つ色です。
どちらとも取れるとき①|朝は降っていないが、帰りに降る予報
朝は晴れているのに、夕方から雨の予報。この日は、帰りの雨に合わせて靴を選んでください。
朝の靴で帰りの雨を歩くと、濡れたまま家まで帰ることになります。帰りの時刻の降水量を見て、早見表の段に合わせた靴で出かけます。どうしても朝に軽い靴を履きたい日は、職場に雨の日用の1足を置いておき、帰りに履き替える方法もあります。
どちらとも取れるとき②|職場ではきちんとした靴が要る
仕事の場面で、パンプスや表革の靴が必要な日。この日は、移動用と職場用の2足に分けるのが一番確かです。
移動用は4条件をすべて満たす靴にして、職場で履き替えます。職場用の靴は袋に入れて鞄に入れるか、職場に置いておきます。履き替えるのが難しい場合は、表が合皮かエナメルで、甲の中ほどまで覆われたパンプスを選んでください。底に溝を足す後付けの滑り止めを貼っておくと、濡れた床でも止まりやすくなります。
濡れたあとの扱い
雨の日に履いた靴は、帰ったらすぐに乾かします。
- 表の水を乾いた布で押さえて取る
- 中に丸めた紙を詰めて、水を吸わせる。紙は1〜2時間で取り替える
- 風通しのいい日陰で、横に寝かせて乾かす
ドライヤーや暖房の前で急いで乾かすと、表の素材が縮んだり、ひびが入ったりします。翌日も雨なら、別の靴を履いて、濡れた靴は丸一日休ませてください。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 雨の日にパンプスを履いても大丈夫ですか
- 小雨で歩く時間が短い日なら履けます。ただ、パンプスは甲が大きく開いているので、はねた水が足の甲に直接かかります。表が合皮かエナメルのように水を弾く素材で、底に溝のあるものなら、1時間に1mm程度の雨で10分ほど歩く日には十分です。それより強い雨や長い距離を歩く日は、甲の覆われた靴に替えて、職場でパンプスに履き替えるほうが足元が乱れません。
- Q. スニーカーは雨の日に向いていますか
- 表の素材で分かれます。布やメッシュのスニーカーは、生地の目から水が入るので雨の日には向きません。表が合皮や表革で、つま先から甲までつながった形のものなら、小雨の日には使えます。靴底は、つま先とかかとに溝が深く入っているかを見てください。すり減って平らになっているものは、濡れた床で滑りやすくなっています。
- Q. スエードの靴は雨の日に履けますか
- 撥水の加工がしてあっても、雨の日には避けたほうが無難です。スエードは表面の毛が水を吸うと色が濃く変わり、乾いたあとに毛が寝て跡が残りやすい素材です。どうしても履く日は、出かける前に撥水のスプレーをかけて乾かし、帰ったらすぐに毛の流れをブラシで整えてから乾かしてください。
- Q. 秋の雨の日に、足先が冷えないようにするには
- 靴の中が濡れないことが一番です。秋の雨は気温が低く、靴の中に水が入ると足先が一気に冷えます。甲の覆われた靴を選び、厚手のタイツか靴下を合わせてください。職場に着いたら履き替えられるように、薄手の靴下を1足鞄に入れておくと、濡れたまま一日を過ごさずに済みます。
— メグラシ編集部





