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オフィスカジュアル レディース|通勤コートは職場の置き場所で選ぶ

メグラシ編集部//読了 18分
オフィスの椅子の背に、ひざ丈の薄手の紺のウールコートが二つ折りで掛けられ、裾が床から浮いている

**あなたの職場で、コートはいまどこに置かれていますか。**自分のロッカー、みんなで使うハンガー、自分の椅子の背、それとも置き場所がなくて足元か。

秋冬のオフィスカジュアルで通勤コートを選ぶなら、答えはそこで半分決まります。通勤で歩くのは片道で長くても数十分ですが、職場に着いてからコートが置かれている時間は8時間を超えます。置かれている時間のほうが長いのだから、置き場所に合うものを選ぶのが理にかなっています。

この記事では、置き場所を4つに分けて、それぞれで選ぶ丈・厚み・素材を寸法で示します。手元にメジャーを1本用意しておくと、読みながら自分の職場に当てはめられます。

職場の服そのものをどこまで崩せるかは崩せる幅は職場の3人の服で測る、電車の中で暑くなる問題は冬の通勤で電車が暑いときで別に扱っています。ここでは「着いてから」に絞ります。

結論:置き場所が4つのどれかで、選ぶコートが変わる

先に全体を見ておきます。表は答えを並べるためではなく、どこで判断が分かれるかを見るためのものです。

置き場所先に測るところ選ぶ方向
自分のロッカー内側の奥行きと扉の幅肩の厚みが奥行きに収まるもの
共用のハンガー1人ぶんの横幅薄く、色か裏地で自分のものと分かるもの
自分の椅子の背背もたれの上端から床までの高さ二つ折りにしても裾が床につかない丈
置き場所なし足元に置ける鞄の横の空きたためて、しわが戻る素材

いちばん選びやすいのはロッカー、いちばん制約が多いのは置き場所なし、です。そして迷うのは、ロッカーはあるけれど狭い人と、日によって置き場所が変わる人です。この2つは後半で厚めに扱います。

まず測る3つ|奥行き・横幅・高さ

置き場所の種類が分かったら、そこを1回だけ測ってください。測るのは次の3つのうち、自分の置き場所に関わるものだけで足ります。

1つ目は、ロッカーの内側の奥行きです。扉を開けて、背板から扉の内側までをメジャーで当てます。ハンガーに掛けたコートは、肩の部分がいちばん厚くなります。その厚みが奥行きより小さければ、扉を閉めても肩は押されません。

2つ目は、共用のハンガーで1人が使える横幅です。ハンガーパイプの長さを、そこを使う人数で割ります。パイプが1メートルで10人が使うなら、1人ぶんは10センチです。10センチの幅にコートが収まるかどうかで、厚いものを掛けてよいかが決まります。

3つ目は、自分の椅子の背もたれの上端から床までの高さです。事務用の椅子だと80センチから95センチくらいに収まることが多いですが、椅子によってかなり違うので、必ず自分の椅子で測ってください。この高さが、椅子の背に掛けるコートの丈の上限になります。

置き場所がない人は、足元で鞄の横にどれだけ空きがあるかを見ておきます。机の下の幅と、足を置いたときに残る奥行きです。ここにたたんだコートが入るかどうかが判断の軸になります。

ロッカーがある人|扉を閉めたとき肩が潰れないか

ロッカーがある職場は、コート選びの自由がいちばん大きい場所です。それでも、扉を閉めたときに肩が押されるかどうかだけは確かめてください。

ハンガーに掛けたコートの肩の厚みは、薄手のウールで5センチ前後、ほどよく中綿の入ったもので10センチ前後、厚いダウンだと20センチを超えることもあります。ロッカーの奥行きが45センチ以上あれば、ほとんどのコートは問題なく収まります。

困るのは、奥行きは足りていても扉の幅が狭いときです。扉の幅が30センチ前後の細いロッカーでは、コートの肩幅のほうが広くなり、ハンガーを斜めに入れることになります。斜めに入れると、片方の肩だけが壁に押されて、1日たつと左右の肩の高さがずれて見えます。

この場合の目安は、肩の線が落ちているコートを選ぶことです。肩の縫い目が腕の付け根より下にある形は、肩が押されても形が戻りやすく、押された跡が目立ちません。逆に、肩にパッドが入ってかっちりした形は、押された跡がそのまま残ります。

もう一つ、ロッカーの下の段に鞄を置く人は、コートの裾が鞄に当たる長さかを見てください。裾が鞄の上に乗ると、そこだけ折れ線がつきます。ロッカーの掛ける高さから下の段までの距離より、コートの丈が短ければ当たりません。

ロッカーが狭い人|幅30センチ前後で迷うとき

ここがいちばん迷う境目です。ロッカーはある、でも細い。厚いコートを入れたいけれど、入れると肩が潰れる。

判断は、コートを入れたあとに扉を閉めて、もう一度開けてみることで決まります。開けたとき、コートの前身頃が扉の内側に押されて平らになっていたら、そのコートはこのロッカーには厚すぎます。前身頃にまだふくらみが残っていたら、収まっています。

迷う人のほとんどは、ちょうどその中間にいます。少しだけ押されている、という状態です。この場合は、2つのうちどちらかに寄せてください。

1つは、ハンガーを使わずにたたんで入れる方法です。ロッカーの上の棚や下の段にたたんで置けば、肩は押されません。たたみじわが残りにくいのは、ウールに少し化学繊維が混ざった生地と、中綿の入ったキルティングです。逆に、ハリのある綿のトレンチは、たたむと折れ線がはっきり残ります。

もう1つは、コートの厚みを下げて、中に着る1枚で暖かさを足す方法です。厚いコートを1枚持つより、薄手のコートと、着脱しやすい薄手の中綿のベストを組み合わせるほうが、狭いロッカーとは相性がよくなります。ベストはたためばロッカーの棚に収まります。

どちらにするかは、通勤で外を歩く時間で決めます。駅から職場まで、あるいは家から駅までの徒歩が合わせて15分を超えるなら、外での暖かさを優先して、たたむ方法を選んでください。15分に届かないなら、薄手に寄せたほうが毎日の扱いが楽です。

共用のハンガーの人|隣と見分けがつくか

入口近くのクローゼットや、フロアの端に置かれたハンガーパイプにみんなで掛ける職場があります。ここで起きる困りごとは、厚みと、見分けにくさの2つです。

厚みについては、先に測った1人ぶんの横幅を基準にします。1人ぶんが10センチ前後なら、薄手のウールか、中綿の薄いものに収めてください。厚いダウンを掛けると、隣のコートを押して、自分も隣も肩が潰れます。朝いちばんに来る人ならまだ空いていますが、遅く来る人ほど、残った狭い隙間に入れることになります。

見分けにくさは、秋冬のコートの色が似てくることから起きます。黒、紺、グレー、ベージュ。この4色で並ぶと、急いで帰るときに取り違えが起きます。実際に取り違えまでいかなくても、自分のものを探して何本もめくる時間がかかります。

見分けをつける方法は3つあります。表地の色を4色から外す、裏地の色を表と違えて、ハンガーに掛けたときに襟元からのぞくようにする、ハンガーそのものを自分で持ち込む。オフィスカジュアルの通勤コートとして色を外しにくいなら、裏地かハンガーで分けるのが無理のない方法です。

もう一つ、共用のハンガーは人の出入りがある場所にあることが多いので、裾が床から20センチ以上浮く長さにしておくと、通る人の足やキャリーケースに引っかかりません。ハンガーパイプの高さから床までを測って、そこから20センチ引いた長さが、コートの丈の上限です。

椅子の背に掛ける人|二つ折りで床につかないか

置き場所が自分の椅子の背しかない職場は少なくありません。この場合、選ぶ基準は丈がほとんどすべてです。

椅子の背への掛け方は2通りあります。肩の部分を背もたれの上端にかぶせて、そのまま後ろへ垂らす掛け方。もう1つは、二つ折りにして背もたれに掛け、前後に半分ずつ垂らす掛け方です。

後ろへ垂らす掛け方なら、背もたれの上端から床までの高さが、そのままコートの丈の上限です。高さが90センチの椅子なら、コートの丈が90センチを超えると裾が床につきます。床につくと、椅子を引いたときに裾を踏みます。踏まれたコートは、裾の縫い目がほつれやすくなります。

二つ折りに掛ける場合は、丈の半分が上端から下に垂れることになるので、長いコートでも床にはつきにくくなります。その代わり、背もたれと自分の背中のあいだに生地が挟まります。薄手なら気になりませんが、中綿が厚いと、背中が前に押し出されて座りにくくなります。

ひざ丈前後の薄手のコートは、椅子の背に掛ける人にいちばん扱いやすい形です。後ろに垂らしても床につかず、二つ折りにしても背中を押しません。ロングコートを着たい人は、椅子の高さを測ったうえで、二つ折りにしても生地が背中を押さない薄さを選んでください。

通路側に椅子がある人は、コートが通路にはみ出さないかも見ておきます。椅子の背から横へはみ出す袖が、通る人の腕や鞄に触れます。袖を前身頃の内側へ入れてから掛けると、横への広がりがなくなります。

置き場所がない人|たたんで足元に置けるか

ロッカーもハンガーもなく、椅子の背に掛けるのも気が引ける。そういう職場では、コートは足元に置くか、膝の上に置くことになります。

この場合に大事なのは、たたんで小さくなるかと、たたんだあとに広げてしわが戻るか、の2つです。足元に置くなら、鞄と並べて机の下に収まる大きさまでたためる必要があります。たたんだ大きさを、鞄の大きさと比べてみてください。鞄と同じくらいか、それより小さくなるなら収まります。

しわが戻りにくいのは、麻が混ざった生地と、ハリのある綿です。たたむと折れ線がはっきりついて、帰りに着たとき、胸の横に一本線が入って見えます。しわが戻りやすいのは、ウールが多い生地と、ポリエステルの中綿キルティング、それに薄手のダウンです。

足元に置くなら、床に直接置かないための袋を1枚持っておくと扱いが変わります。たたんだコートを袋に入れて、鞄の横に立てて置く。帰るときは袋から出して着るだけです。袋は布でも紙でもかまいませんが、口が閉じるものだと、ほこりが入りにくくなります。

置き場所がない職場では、そもそもコートを薄くして、中に着る1枚で調整する考え方が向いています。中に着るのは、ジャケットの下にも収まる薄手のニットか、ブラウスの上から重ねられる中綿のベストです。外では重ねて着て、職場に着いたらベストだけを脱いで鞄にしまう、という使い分けができます。

日によって置き場所が変わる人|いちばん狭い場所に合わせる

フリーアドレスの職場や、週に何日か出社する働き方だと、日によって置き場所が変わります。ロッカーがある日もあれば、椅子の背しかない日もある。こういう人がいちばん迷います。

答えは1つで、いちばん狭い置き場所に合わせることです。広い置き場所に合わせたコートは、狭い日に困ります。たとえばロッカーに合わせて厚いロングコートを選ぶと、椅子の背しかない日に裾が床につき、足元に置く日にはたためません。逆に、足元に置ける薄さのコートなら、ロッカーの日にも椅子の背の日にも困りません。

それでも、いちばん狭い場所に合わせると外で寒い、という人もいます。その場合は、外側と中側で役割を分けてください。外側のコートは狭い場所に合わせて薄く、中側には取り外せる暖かさを足します。取り外せるのは、中綿のベスト、薄手のダウンのインナー、それに大判のストールです。置き場所が広い日は全部をロッカーに入れ、狭い日は中側だけを鞄にしまいます。

もう一つ迷いやすいのが、在宅の日と出社の日が混ざる人です。出社の日が週に1日か2日なら、コートを選ぶ基準は出社の日だけで考えてください。在宅の日のちょっとした外出には、通勤コートでなくても困りません。出社の日の置き場所がいちばん狭いときに困らないものを、1着だけ持っておけば足ります。

出社の日によって行く拠点が違う人もいます。本社にはロッカーがあり、別の拠点には置き場所がない、といった具合です。この場合も考え方は同じで、置き場所がない拠点に合わせます。行く回数が少ない拠点ほど、置き場所の事情を忘れがちなので、初めて行く拠点では、着いたらまず周りの人がコートをどこに置いているかを見ておくと、次からの選び方が決まります。

置き場所が変わる人は、職場に着いてから最初の3分をどう使うかも決めておくと迷いません。着いたらまずコートを脱いでたたむ、ベストを鞄にしまう、空いている椅子の背に掛ける。手順が決まっていれば、コートの選び方も自然にその手順に合うものに寄っていきます。

来客や会議がある日|持ち歩くかどうか

自分の席でコートを脱ぐ日だけではありません。社外に出る日、来客を受付まで迎えに行く日、別の階の会議室へ移る日もあります。

社外へ打ち合わせに出る日は、コートを着たまま相手先に入り、受付の前で脱いで腕に掛けて持つことになります。このとき、腕に掛けたコートが大きすぎると、名刺入れや資料と一緒に持てません。目安は、二つ折りにしたコートを片腕に掛けて、反対の手で鞄と資料を持てるかどうかです。家で一度、鞄と資料を持ったつもりで試してみてください。

腕に掛けて持つときは、裏地が外に見える持ち方になります。裏地が色あせていたり、ほつれていたりすると、表よりそちらが目に入ります。社外に出る日が多い人は、コートを選ぶとき表地と同じくらい裏地の状態を見てください。

会議室へ移るときにコートを持っていく必要はありませんが、窓のない会議室は冷えることがあります。席に置いたコートを取りに戻るより、ひざに掛けられる薄手のストールを1枚、会議用に持っておくほうが早く済みます。

コートの下に着るものとの重なり|袖・襟・丈

置き場所に合うコートが決まったら、次はその下に着るオフィスカジュアルとの重なりを確かめます。ここで合わないと、脱いだときに中の服が崩れています。

袖は、コートの袖口から中の服の袖が出ないことが基本です。ジャケットの上にコートを着る日があるなら、コートの袖の太さは、ジャケットの袖がつかえずに入る太さが要ります。ジャケットを着たまま腕を通して、肘を曲げたときにジャケットの袖が上へ押し上げられなければ足りています。押し上げられると、脱いだときにジャケットの袖口が肘までたまって、しわが残ります。

襟は、中の服の襟とぶつからないかを見ます。シャツの襟を出して着る日が多いなら、コートの襟は大きすぎないほうが収まります。ノーカラーのコートは中の襟を選ばないので、通勤で毎日着るなら扱いやすい形です。

丈は、中に着るスカートやワンピースの裾がコートの裾から出ないかを見ます。コートの裾から中の服がのぞくのは、それ自体が悪いわけではありませんが、通勤の動きの中で裾どうしがこすれて、中の服に毛玉がつきやすくなります。コートの丈が中の服より5センチ以上長いか、逆に中の服がはっきり長いか、どちらかに寄せると、こすれる場所が減ります。

通勤の分数と駅の暖房で厚みの上限を決める

ここまでは置き場所から厚みの上限を見てきましたが、反対側から下限も見ておきます。外で寒くないための下限です。

下限を決めるのは、外を歩く時間の合計です。家から駅、駅から職場までの徒歩を合わせて、片道で何分か。10分以内なら薄手のウールで足ります。10分から20分なら、薄手の中綿か、ウールのコートの下に1枚足すくらい。20分を超えるなら、外での暖かさを優先して、置き場所の側を工夫するほうが体に無理がありません。

電車に乗っている時間が長い人は、逆に厚すぎて暑くなることがあります。車内で汗をかくと、職場に着いてから冷えます。乗っている時間が30分を超えるなら、前を開けて温度を逃がせる形を選んでください。前を開けたときに、前身頃が左右に開いて邪魔にならない、ほどよい重さのある生地が向いています。

上限と下限が両方わかると、選べる幅が見えてきます。上限は置き場所、下限は外を歩く分数。この2つのあいだに収まるものを探せば、売り場で手に取る数が減ります。

秋の立ち上がりと真冬で2着に分けるか

秋の立ち上がりと真冬で、同じコートを着続けるか、2着に分けるかも、置き場所で考えると決めやすくなります。

ロッカーが広い人は、2着に分ける余裕があります。秋は薄手のトレンチやステンカラー、真冬はウールか中綿。置き場所に困らないので、外の寒さに合わせて素直に選べます。

ロッカーが狭い人や椅子の背の人は、1着で長く通せるものを選び、中側で調整するほうが向いています。秋はコートだけ、寒くなったら中に薄手のベストを足し、真冬はさらにストールを足す。外側が同じなので、置き場所の扱いも1年通して変わりません。

切り替えの目安は、朝の気温です。朝の気温が15度を下回る日が続いたら、秋の1着の下に1枚足す時期です。10度を下回る日が続いたら、真冬の支度に移ります。2着持つ人はここで着替え、1着で通す人はここで中側を1枚増やします。

素材で見る置き場所との相性|ウール・中綿・撥水

置き場所との相性は、形だけでなく素材でも変わります。秋冬の通勤コートでよく選ばれる3つの素材で見ておきます。

ウールが多く入った生地は、押されても時間がたつと形が戻りやすい素材です。ロッカーで少し肩が押されても、帰りにハンガーから外して着ているうちに、肩の線が戻ってきます。ただし、毛足のある起毛の生地は、椅子の背に掛けたとき背もたれと当たる場所だけ毛が寝て、そこだけ色が違って見えることがあります。椅子の背に掛ける人は、表面が平らな織りの生地のほうが跡が残りにくくなります。

中綿の入ったコートは、厚みがあるぶん暖かく、押されたときもつぶれた跡が残りにくい素材です。その代わり、厚みそのものが置き場所を取ります。ロッカーの奥行きに余裕がある人と、たたんで足元に置く人には向いていますが、共用のハンガーで1人ぶんの横幅が狭い職場には向きません。薄い中綿を細かく縫いとめたキルティングなら、厚みが抑えられて、どの置き場所でも扱いやすくなります。

撥水の加工がされたコートは、雨や雪の日に表面で水をはじくので、職場に着いてから置き場所を濡らしにくい素材です。ハリのある生地が多いので、たたむと折れ線がつきやすいことだけは覚えておいてください。ロッカーやハンガーに掛けられる人には便利ですが、足元にたたんで置く人は、しわが戻るかを試着のときに確かめておくと安心です。

濡れた日の置き場所|雨や雪の日にどこで乾かすか

秋冬は、雨の日や雪の日もあります。濡れたコートを置き場所にそのまま入れると、置き場所そのものが困りごとになります。

ロッカーに濡れたコートを入れると、扉を閉めた中で湿気がこもり、中に置いた鞄や靴まで湿ります。ロッカーの人は、職場に着いたらまず入口で表面の水を払い、乾いたタオルハンカチで肩と袖を軽く押さえてから入れてください。撥水の加工がされたコートなら、払うだけでほとんどの水が落ちます。

共用のハンガーに濡れたコートを掛けると、隣のコートに水が移ります。雨の日は、自分のコートだけ少し離して掛けるか、ハンガーの端の空いている場所を選んでください。混み合う時間に着く人ほど、撥水の加工があるコートを選んでおくと、隣を気にせずに済みます。

椅子の背に掛ける人は、濡れたコートの裾が背中や床に触れないかを見てください。濡れた生地は重くなって、乾いているときより下に垂れます。ふだんは床につかない丈でも、濡れた日はつくことがあります。雨の日だけ二つ折りにして掛けるなど、掛け方を変えて調整してください。

足元に置く人は、濡れたまま袋に入れると乾きません。袋の口を開けて、鞄の横に立てておくだけでも、帰るころにはかなり乾いています。雨の多い時期は、袋を布のものにしておくと、紙より湿気がこもりにくくなります。

手持ちのコートで試す順番

新しく買う前に、手持ちのコートが自分の置き場所に合っているかを、1回だけ試してみてください。順番は次のとおりです。

  1. 職場の置き場所を、ロッカー・共用のハンガー・椅子の背・置き場所なしの4つのどれかに決める。日によって違うなら、いちばん狭いものを選ぶ
  2. その置き場所の寸法を1か所だけ測る。ロッカーなら奥行き、ハンガーなら1人ぶんの横幅、椅子なら背もたれの上端から床まで
  3. 手持ちのコートの、肩の厚み、丈、たたんだときの大きさを測る
  4. 2と3を比べて、収まるかどうかを見る

収まるなら、そのコートはいまのままで使えます。困っていたのは別の理由かもしれないので、袖と襟の重なりを見直してください。収まらないなら、何センチはみ出しているかを書き留めておきます。その数字が、次に選ぶコートの条件になります。

売り場でコートを手に取るときは、この数字を持って行ってください。肩の厚みは手で挟めば大体わかります。丈は商品の表示に書かれています。たたんだときの大きさは、試着のあとに自分でたたんでみれば見当がつきます。

よくある迷いと、その答え

**ロッカーがあるのに、厚いコートは避けたほうがいいですか。**ロッカーの奥行きが十分にあって、扉の幅も肩幅より広ければ、厚いコートでも問題ありません。避けたほうがいいのは、扉を閉めたときに前身頃が平らに押されるときだけです。

**椅子の背に掛けたコートが、座るたびに背中で押されます。**二つ折りに掛けている場合に起きやすい問題です。後ろへ垂らす掛け方に変えてください。それで裾が床につくなら、そのコートは椅子の背には長すぎます。足元に置く方法との組み合わせを考えてください。

**共用のハンガーが入口の近くにあって、寒い風が当たります。**入口の近くは、出入りのたびに外気が入るので、コートが冷えています。帰りに着たとき冷たく感じる人は、裏地のある形を選ぶと、肌に当たる面が冷えにくくなります。

**ロッカーの中で、コートと鞄のどちらを優先して入れればいいですか。**鞄は形が崩れても中身が無事なら困りませんが、コートは肩や前身頃に押された跡が残ると、帰り道ずっとその跡を着て歩くことになります。ロッカーが狭いなら、コートを先にハンガーで掛けて、鞄はその下の空いた場所に置いてください。鞄が入らないなら、鞄のほうを席に持っていくほうが、1日の終わりに困りません。

**同じ置き場所の人が多くて、帰る時間に混み合います。**共用のハンガーやロッカーが入口の近くにまとまっている職場では、退勤の時間に人が集まります。前を留めるボタンが多いコートは、着るのに時間がかかって後ろの人を待たせます。ボタンが少ない形や、前を開けたまま着られる形にしておくと、混み合う時間でもさっと着て出られます。

**会社の規則で、コートを席に持ち込めません。**その場合は置き場所が共用のハンガーかロッカーに限られるので、そちらの基準で選んでください。持ち込めない職場では、取り外せる中側の暖かさを鞄に入れて席へ持っていく方法も使えます。

**通勤コートはオフィスカジュアルに合わせて、きれいめのものを選ぶべきですか。**コートは職場の中では脱いでいる時間が長いので、職場の服ほど決まりに縛られません。外で着ている時間に、職場の人と顔を合わせることがあるかどうかで決めてください。同じ電車やエレベーターで会うことが多いなら、中の服とかけ離れない落ち着いた形にしておくと安心です。

置き場所がわかると、売り場で見るところが減る

通勤コートの選び方を、形や流行から考え始めると、候補が多すぎて決まりません。置き場所から考えると、候補が先に絞られます。

ロッカーの人は肩の厚み、共用のハンガーの人は横幅と見分け、椅子の背の人は丈、置き場所がない人はたためるかどうか。見るところが1つか2つに決まれば、売り場で迷う時間はずっと短くなります。

そのうえで残った候補の中から、色や形を好みで選んでください。置き場所に合っているコートは、職場に着いてからの小さな困りごとがなくなるので、結果として毎日着たくなる1着になります。

秋冬のオフィスカジュアルは、コートを脱いだあとが本番です。脱いだコートが置き場所にすっきり収まると、席に着いたときの気持ちが少し軽くなります。

ジャケットを中に着る日が多い人は、ジャケットの丈がコートの丈と合っているかも気になるところです。それはジャケットの丈の選び方で、手首を使った測り方を書いています。ベストをジャケットの代わりに使う日があるならオフィスカジュアルのベストも参考にしてください。

よくある問い

Q. 職場にロッカーがあれば、どんなコートでも大丈夫ですか
ロッカーの内寸しだいです。扉の幅が30センチ前後の細いロッカーだと、厚い中綿のコートは肩が押し込まれて形が崩れます。ロッカーの奥行きを測り、ハンガーに掛けたコートの肩の厚みがその内側に収まるかを確かめてください。収まらないなら、薄手のウールか、たためる素材のほうが長持ちします。
Q. 椅子の背にコートを掛けるのは失礼に見えませんか
置き場所がほかに無い職場なら、椅子の背に掛けること自体は不自然ではありません。気をつけたいのは、裾が床について引きずられることと、通路側にはみ出して人の足に触れることです。座面より上で裾が止まる長さか、二つに折って背もたれの内側に収まる厚みなら、見た目も整います。
Q. フリーアドレスで毎日置き場所が違います。どう選べばいいですか
いちばん狭い置き場所に合わせてください。広い場所に合わせたコートは、狭い日に困ります。逆に狭い場所に合わせたコートは、広い日にも困りません。具体的には、たたんで鞄と並べて足元に置けるか、椅子の背に二つ折りで掛けて床につかないか、の2つを満たすものが目安です。
Q. 真冬だけ厚いダウンにしたいのですが、置き場所が椅子の背しかありません
厚いダウンを椅子の背に掛けると、背もたれと体のあいだに挟まって座りにくくなります。厚みを外に出すより、コートは薄手にして、中に着る1枚で暖かさを足すほうが置き場所に困りません。どうしても厚いものを着たい日は、たためる袋を鞄に入れて足元へ置く方法もあります。

— メグラシ編集部

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