オフィスカジュアル レディース|秋冬のタイツは膝の透け方で選ぶ

秋冬のオフィスカジュアルでタイツを選ぶなら、見るのは椅子に座った自分の膝です。立っているときではありません。座って膝を90度に曲げ、上から膝頭を見て、肌の色がうっすら透けるか、まったく透けないか。職場で長く人の目に入るのは、この座った膝のほうです。
透け方が決まれば、厚さはおのずと決まります。そのうえで、スカートの裾から靴までに見えているタイツの長さを測り、色を決めます。この記事では、この2つの境目を手で確かめられる形で置き、どちらとも取れる日にどうするかを厚めに書いていきます。
結論:秋冬のタイツは、座った膝の透け方と、見えている長さで決める
先に、迷わないための順番を書いておきます。
- 自分の職場で、ストッキング・タイツ・素足のどこまでが通っているかを一度だけ確かめる
- 椅子に座って膝を見て、透けるか透けないかで厚さを決める
- スカートの裾から靴の履き口までに見えている長さを測り、20cmを超えたら色を靴にそろえる
- 来客の日と内勤の日で、厚さは変えずに色だけを動かす
この4つです。厚さを先に数字で決めるのではなく、座った膝の見え方を先に決めます。理由は簡単で、同じ60デニールでも、生地の色や伸び方、はく人の膝の形で透け方がまるで変わるからです。売り場の札にある数字は、目安にしかなりません。
秋冬のタイツは、気温に合わせて自然に厚くなっていきます。厚くなるほど、脚の印象は重くなります。重くなること自体は悪くありませんが、上半身が軽いままだと脚だけが目立ちます。座った膝で見るのは、そのつり合いを一番早く確かめられる場所だからです。
まず自分の職場の線を1つだけ確かめる
タイツの厚さを決める前に、職場の線をひとつだけ確かめます。見るのは、同じ部署で、来客や外出の多い人の足元です。
確かめることはひとつです。その人たちがスカートの日に、ストッキングをはいているか、タイツをはいているか。それだけで構いません。
- 秋冬でもストッキングの人が多い職場は、来客の日には「膝が透ける厚さ」までが無難な線です
- タイツの人が混ざっている職場は、透けない厚さでも浮きません
- パンツの人がほとんどで、スカートの人が見当たらない職場は、線がないのではなく、見えていないだけです
最後の場合が一番迷いやすいので、少し補足します。パンツの人が多い職場では、スカートとタイツの組み合わせそのものが目に入りやすくなります。ここでは厚さよりも色が効きます。スカートと同じ系統の色、たとえば紺のスカートに紺のタイツ、グレーのスカートに濃いグレーのタイツのように、腰から下を一続きにすると、パンツの人の中に混ざっても違和感が出にくくなります。
職場全体を観察する必要はありません。来客や外出の多い人を2〜3人見れば十分です。その人たちは、職場の外の人に会う前提で服を選んでいるので、その職場で一番かたい側の線を知っています。そこから一段だけゆるめた位置が、あなたの内勤の日の線になります。
職場ごとの線をもう少し細かく確かめたいときは、オフィスカジュアル レディース診断|5項目で自分の職場の帯を採点するで、職場そのものの帯を先に出しておくと、タイツの判断も早くなります。
境目①|座った膝が透けるかどうか
ここがこの記事でいちばん大事な境目です。
椅子に深く腰かけて、膝を90度に曲げます。足の裏は床につけたまま。その姿勢で、上から自分の膝頭を見てください。見るのは膝頭の一番出っ張ったところです。
- 膝頭に肌の色がうっすら見える → 透ける側
- 膝頭まで同じ色で、肌の色が見えない → 透けない側
タイツは伸びるほど薄くなります。立っているときには透けなかったタイツでも、座って膝を曲げると膝頭のところだけ生地が伸びて、肌の色が出てきます。職場で人の目に入るのは、会議の机の下からのぞく膝や、席で振り向いたときの膝です。だから、立ったときではなく、座ったときの膝で決めます。
厚さの目安を表にしておきます。あくまで目安で、最後は自分の膝で確かめてください。
| 札の厚さの目安 | 座った膝の見え方 | 合わせやすい日 |
|---|---|---|
| 20〜30デニール | 膝頭ははっきり透ける | ストッキングからの切り替えの初めの週 |
| 40〜60デニール | 膝頭だけうっすら透ける | 来客のある日・会議の多い日 |
| 80デニール前後 | 膝頭もほとんど透けない | 内勤の日・冷える席の日 |
| 110デニール以上 | 透けない。生地の厚みが見える | 外を歩く時間が長い日 |
膝頭がうっすら透ける状態は、職場でいちばん線を越えにくい見え方です。脚の形が少し見えるので軽く見え、それでいて肌の色がそのまま出ているわけではないので、寒々しくもありません。迷ったら、まずはこの見え方を目指すのが安全です。
膝がまったく透けない厚さは、内勤の日や、席が冷える日に向いています。透けないこと自体は問題ありません。ただし、上に着ているものが薄いブラウス1枚のように軽いと、脚だけが冬で上半身だけが秋、というずれが出ます。透けない厚さの日は、上にもニットやジャケットのように、目の詰まったものを1枚入れてください。
同じ厚さの表示でも、透け方が変わる理由はいくつかあります。ひとつは、タイツのサイズです。サイズが小さめだと、はいたときに生地が伸びる量が増え、膝頭のところでさらに薄くなります。表示の厚さより透けて見えるのは、たいていこのときです。逆に、サイズに余裕があると、膝の裏や足首にたるみが出て、職場ではそちらのほうが目に入ります。はいて座ったときに、膝頭が透けすぎず、膝の裏にしわが寄りすぎない。そのあいだに収まるサイズが、あなたのサイズです。
もうひとつは、生地の色です。黒は透けると肌の色との差が大きく、透け方がはっきり見えます。濃い茶やグレーは肌の色との差が小さいので、同じ厚さでも透け方がやわらかく見えます。黒で透けすぎると感じたら、厚さを上げる前に、色を濃い茶やチャコールに替えてみてください。それだけで、ちょうどいい見え方に収まることがあります。
座ったときの膝の見え方は、スカートの丈でも変わります。膝がちょうど隠れる丈のスカートは、座ると膝頭が出ます。膝下10cmほどの丈なら、座っても膝頭は裾の中に収まり、タイツの透け方はほとんど目に入りません。この場合は、厚さを気にする必要はぐっと減ります。手持ちのスカートの丈と合わせて、どこまで気にするかを決めてください。
境目②|裾と靴のあいだに見えている長さを測る
次に、スカートの裾から靴の履き口までに、タイツがどれだけ見えているかを測ります。立った状態で、メジャーを当てて構いません。おおよそでよければ、手のひらの横幅がだいたい8〜10cmなので、手のひら何枚分かで数えても足ります。
- 見えている長さが20cm以下 → タイツの色は、スカートか靴のどちらかに寄せればよい
- 見えている長さが20cmを超える → タイツの色は靴にそろえる
- 見えている長さが40cmを超える → 色を靴にそろえたうえで、厚さを1段上げる
見えている長さが長いほど、タイツは「脚の色」として目に入ります。膝丈のスカートにくるぶしの出るパンプスなら、見えている長さは40cm前後になることが多く、ここでタイツの色が靴と違うと、脚の途中で色が切り替わって見えます。脚の長さが途中で切れて見えるので、全身のつり合いが崩れやすくなります。
反対に、ロング丈のスカートにショートブーツなら、見えている長さは10cmほどです。この場合、タイツは靴とスカートのつなぎ目にしか見えないので、どちらかの色に寄せれば十分です。厚さもそれほど目に入りません。
座ると、見えている長さは変わります。膝丈のスカートは座ると裾が上がり、見えている長さが10cm前後伸びることがあります。立って測ったら、座ってもう一度測ってください。座って40cmを超えるなら、立っているときの数字ではなく、座ったときの数字で決めます。
境目③|靴の色とタイツの色を何段離すか
色の決め方は、靴との差で考えます。ここでいう「段」は、黒から白までの明るさを5段に分けたときの差です。
- 黒・濃紺・こげ茶 → 1段目(いちばん暗い)
- チャコールグレー・濃い茶 → 2段目
- グレー・キャメル寄りの茶 → 3段目
- 明るいグレー・ベージュ → 4段目
- 白・アイボリー → 5段目
タイツと靴の差が1段までなら、脚から靴が一続きに見えます。2段離れると、足首のところで切れて見えます。職場では、まず差を1段までにしておくと失敗しません。
たとえば、黒のパンプスなら、タイツは黒か濃紺かチャコールまで。こげ茶のローファーなら、こげ茶か濃い茶か、黒まで。キャメルのショートブーツなら、茶系の2段目か3段目です。
スカートとの差は、靴ほど気にしなくて大丈夫です。見えている長さが短い日だけ、スカートとの差を1段までにする、と決めておけば足ります。
色の選び方|黒・濃い茶・グレー・肌に近い色
色ごとに、職場で使うときの性格を書いておきます。
黒は、どの靴にも合わせやすく、最初の1足に向いています。ただ、厚くなるほど重く見えるので、80デニールを超える黒は内勤の日にまわすほうが無難です。来客の日の黒は、膝がうっすら透ける厚さまでにしておくと、かたさと軽さのつり合いが取れます。
濃い茶は、茶系の靴やキャメルのコートと合わせる人に向いています。黒よりもやわらかく見えるので、黒だと強すぎると感じる人には切り替えやすい色です。秋の初めに使いやすく、冬が深まると黒やチャコールに移っていく、という使い方もできます。
グレーは、紺やグレーのスカートと合わせやすい色です。濃いグレーは黒に近い働きをしつつ、黒より軽く見えます。明るいグレーは、職場によってはカジュアルに見えやすいので、内勤の日に回すと安心です。
肌に近い色の厚手タイツは、ストッキングに近い見え方のまま、寒さを防げます。ストッキングの人ばかりの職場で、最初にタイツへ移るときの橋渡しに向いています。ただし、厚くなるほど生地の質感がはっきりして、遠目には「白っぽい脚」に見えることがあります。鏡から2〜3m離れて、脚の色だけが浮いていないかを確かめてください。
どちらとも取れるとき|来客の日と内勤の日が同じ週にある
多くの人がいちばん困るのが、ここです。月曜は内勤、火曜は来客、水曜は内勤、木曜は外出、という週。毎朝タイツの厚さを選び直すのは手間がかかりますし、引き出しの中も増えていきます。
おすすめは、厚さを週で固定して、色だけを動かすやり方です。
まず、その週のいちばん寒い日に合わせて厚さを決めます。週の天気予報を見て、朝の最低気温がいちばん低い日の気温で決める、というくらいで構いません。そのうえで、来客や外出の日は色を靴に1段近づけ、内勤の日は好きな色を選びます。
厚さを変えないのは、厚さを変えると、上に着る服のつり合いも変わるからです。60デニールの日には軽いニットが合っていたのに、110デニールの日には同じニットが軽く見える、ということが起きます。厚さを週で固定すれば、上に着るものも週で固定しやすくなります。
ここで迷うのが、「来客の日だけ透ける厚さにしたい」という場合です。来客の相手が、自分の職場よりかたい業界の人なら、その日は透ける厚さに替えて構いません。その代わり、上は同じ週の中でもいちばんきちんとした1枚、たとえばジャケットか、襟のあるブラウスにして、つり合いを取ってください。厚さを下げるなら、上を上げる。この組み合わせで覚えておくと、朝の判断が早くなります。
もうひとつ、外出の日の判断があります。外を歩く時間が長い日は、厚さを1段上げたくなります。そのときは、職場に着いてから替えるという手もあります。ただ、着替える場所がない職場も多いので、無理はしなくて大丈夫です。外を30分以上歩く日なら、厚さを上げたうえで色を靴にそろえて、脚から靴までを一続きに見せてください。重さが散らばらないので、厚さがそれほど目立たなくなります。
ひとつ、例で書いてみます。月曜が内勤、火曜に取引先との打ち合わせ、水曜と木曜が内勤、金曜に社外の説明会へ出る、という週だとします。天気予報を見ると、いちばん冷えるのは木曜の朝です。
この週は、木曜の朝に合わせて、膝がうっすら透ける60デニール前後を週の厚さに決めます。月曜と水曜は、気分に合わせて濃い茶やグレー。火曜は黒のパンプスに合わせて黒。木曜は内勤なので、グレーのスカートに濃いグレー。金曜は外を歩くので、靴にそろえた黒にして、上にはジャケットを入れます。
こうして並べると、変えているのは色だけです。上に着るものも、厚さが同じなので、週の初めに決めた数枚を回せます。毎朝タイツの棚の前で迷う時間が、ほとんどなくなるはずです。
週の途中で急に冷え込んだときだけ、その日だけ厚さを1段上げます。上げた日は、上にも目の詰まったものを1枚足して、脚だけが重くならないようにしてください。
どちらとも取れるとき|職場で誰もタイツをはいていない
先ほど少し触れましたが、ここはもう少し細かく書きます。
まず、誰もタイツをはいていない理由を考えてください。考えられるのは、大きく3つです。
- パンツの人が多く、脚がそもそも見えていない
- スカートの人はいるが、秋冬でもストッキングで通している
- 室内が暖かく、季節を問わず脚の装いが薄い
1の場合は、タイツをはいても目立ちません。気にするのは厚さより色で、スカートと同じ系統の色にしておけば十分です。
2の場合が、いちばん慎重になったほうがいい職場です。ストッキングで通しているのは、職場の文化として「タイツはくだけて見える」と受け取られている可能性があります。この場合は、最初の1〜2週間は30デニール前後の透ける厚さから始めます。膝の色が周りのストッキングと近いままなので、変化が目立ちません。そこから様子を見て、40〜60デニールに移っていきます。
3の場合は、室内の温度に合わせて薄めを選ぶのが自然です。ただ、通勤で外を歩く時間が長いなら、通勤の寒さと室内の暖かさの両方に合わせる必要があります。このときは、通勤中だけ上にロング丈のコートを着て脚を覆うと、タイツは薄めのままでも寒さをしのげます。
どの場合でも、「周りが誰もしていないから、自分もしてはいけない」と決める必要はありません。寒い席で無理に薄いものをはき続けるより、職場の線に近い見え方で、少しずつ厚くしていくほうが続けやすいはずです。
どちらとも取れるとき|黒タイツが喪の装いに見えないか心配
黒のタイツを職場ではくと、喪の装いのように見えないか、と気にする人がいます。
結論から言うと、ふだんの職場で、黒タイツだけで喪の装いに見えることはまずありません。喪の装いに見えるのは、上から下まで黒で、光るものも柄もない組み合わせのときです。黒タイツに黒の靴、黒のスカート、黒のニットという一式だと、そう受け取られる可能性が出てきます。
避けるには、上半身か腰回りのどこかに、黒ではない色を1か所入れれば足ります。ニットをグレーにする、スカートをチャコールにする、ブラウスを白にする。どれかひとつで十分です。
もうひとつ気をつけたいのは、黒タイツの厚さです。80デニールを超えて、まったく透けない黒は、喪の装いに近く見えるのではなく、単純に重く見えます。来客の日の黒は膝が少し透ける厚さ、内勤の日の黒は透けない厚さ、と使い分けておくと、職場でちょうどよく見えます。
柄・リブ・ラメはどこまで使えるか
柄のあるタイツは、職場ではどこまで使えるでしょうか。目安にするのは、模様のひとつ分の大きさです。
- 模様のひとつ分が1cm以下で、近くで見ないと分からない → 内勤の日なら使いやすい
- 模様のひとつ分が1cmを超え、2〜3m離れても分かる → 職場では避けたほうが無難
- 縦の筋(リブ)だけ → 柄として目に入りにくいので、来客の日でも使える職場が多い
- 光る糸(ラメ)が入っている → 職場ではいったん外しておく
リブのタイツは、縦の筋が脚の線をまっすぐ見せるので、無地より少しだけ表情が出ます。それでいて「柄物」とは受け取られにくいので、無地に飽きたときの最初の1足に向いています。
柄物を使うときは、その日の服の中で、柄がひとつだけになるようにしてください。チェックのスカートに柄のタイツ、というように柄が2か所になると、職場では目に入りやすくなります。
パンツの日のタイツ|見えない場所でも厚さを決める理由
パンツの日にもタイツをはく人は多いと思います。見えないから何でもいい、と考えがちですが、ここにも決めておいたほうがいいことがあります。
ひとつは、座ったときに裾から見える長さです。座ると、パンツの裾は3〜5cmほど上がります。くるぶし丈のパンツなら、座ったときに足首からすねの下まで、タイツが見えることがあります。ここが靴と違う色だと、立っているときには見えなかった色が、会議の席で急に目に入ります。
もうひとつは、パンツとの摩擦です。厚手のタイツは、パンツの裏地と擦れて、パンツが脚にまとわりつくことがあります。歩くと裾が脚に張りつき、きれいに落ちない状態です。これはタイツの表面が起毛しているほど起きやすくなります。パンツの日は、表面がなめらかな薄手から中厚を選ぶと、パンツの落ち方が崩れにくくなります。
座ったときのパンツの見え方は、オフィスカジュアル レディース|秋冬のパンツを椅子に座って確かめるでくわしく書いています。タイツとパンツの組み合わせを決めるときに、あわせて読んでみてください。
ストッキングからタイツへ、何で切り替えるか
ストッキングからタイツへ切り替える時期は、暦では決めにくいものです。暦よりも、次の2つで決めるとずれにくくなります。
- 朝の最低気温が15度を下回る日が、3日以上続いた
- 自分の席で、膝から下が冷えて集中しにくいと感じた日が、週に2回あった
1は通勤の寒さ、2は職場の中の寒さです。どちらかに当てはまったら、切り替えを始めて構いません。
切り替えは、一度に厚くしないのがこつです。ストッキングから、透ける30デニール前後のタイツへ。その1〜2週間後に、膝がうっすら透ける40〜60デニールへ。さらに冷え込んできたら、80デニール以上へ。このように段を踏むと、職場の人の目にも変化がゆるやかに映ります。
秋から冬への季節の変わり目には、朝と昼で気温が大きく違う日があります。朝が寒く、昼が暖かい日は、朝の気温で厚さを決めて、昼は上の羽織りを脱いで調整します。タイツは途中で替えにくいので、寒い側に合わせておくほうが一日を過ごしやすくなります。
冬が深まってからは、厚さよりも色の重さに気をつけてください。110デニール以上の黒を毎日はいていると、冬のコートの黒や紺と重なり、通勤の姿が上から下まで暗くなります。暗いこと自体は悪くありませんが、職場に着いてコートを脱いだとき、脚だけが冬のまま重く残ります。週に1〜2日は濃い茶やチャコールに替えると、同じ厚さでも軽く見えます。
春に向かって薄くしていくときは、切り替えたときと逆の順番で戻します。110デニール以上から80デニール前後へ、そこから膝がうっすら透ける厚さへ、最後にストッキングへ。戻すときも、朝の最低気温と、自分の席の冷え方の2つで判断します。暖かい日が2〜3日続いただけで一気に薄くすると、寒の戻りの日に困ります。透ける厚さのタイツを1〜2足残しておくと、春先の行ったり来たりに対応できます。
自分の席が窓際か、出入口の近くか、空調の吹き出しの真下かでも、切り替えの時期はずれます。同じ職場の人と同じ日に切り替える必要はありません。膝から下の冷え方は、席によって驚くほど違うからです。周りより早く厚くしたいときは、色だけ周りに近い黒や濃いグレーにしておけば、厚さの違いはほとんど目に入りません。
毛玉・伝線・たるみ|職場で目に入るのはどこか
タイツは消耗品です。どれだけ上手に選んでも、使ううちに傷んでいきます。職場で目に入りやすい傷み方を、場所ごとに書いておきます。
- 膝裏とふくらはぎの内側の毛玉:歩くたびに擦れる場所です。座ったときに、隣の人の目線の高さに来やすい位置でもあります
- かかとの薄くなり:靴を脱ぐ場面がなければ目立ちませんが、靴を脱ぐ席があると一番目に入ります
- 足首のたるみ:洗濯をくり返すと、足首のところで生地がたるみ、しわが寄ります。立ち姿でいちばん目立つのがここです
- 伝線:一本でも入ると、職場ではその日のうちに目に入ります
足首のたるみは、タイツの寿命のいちばん分かりやすい目印です。はいて立ったときに、足首のまわりに横のしわが2本以上寄るようになったら、職場で使うのは控えて、休日用にまわしてください。
毛玉は、膝裏を指でなでて、ざらつきが分かるようになったら目安です。職場用と休日用を分けておくと、職場用の傷みが遅くなります。
引き出しに入れておく予備の一足
職場の引き出しかロッカーに、予備のタイツを1足入れておくと安心です。伝線は朝の家ではなく、通勤の途中や職場で入ることが多いからです。
予備に選ぶのは、次の条件を満たす1足です。
- 色はいちばん多くはく靴の色
- 厚さは、膝がうっすら透ける40〜60デニール
- 無地
この1足なら、来客の日でも内勤の日でも使えます。厚さが中間なので、薄いものと替えても、厚いものと替えても、差が目立ちにくくなります。
予備は、季節が変わったら入れ替えてください。秋の初めに入れた薄めの1足が、冬の真ん中まで残っていると、いざというときに寒すぎることがあります。ストッキングからタイツへ、タイツの厚さを上げるたびに、予備も一緒に見直すと忘れません。
来客の多い人、内勤の多い人で、最初にそろえる足数
最後に、何足そろえればいいかを書いておきます。働き方によって、必要な組み合わせが変わります。
来客や外出が多い人は、膝がうっすら透ける40〜60デニールを、靴の色に合わせて2〜3足。それに加えて、冷える日のための80デニール前後を1足。これで、週5日をほとんど回せます。
内勤が多い人は、透けない80デニール前後を2足、膝がうっすら透ける40〜60デニールを1〜2足。席が冷えるなら、110デニール以上を1足足してもいいでしょう。
どちらの場合も、まずは手持ちの靴の色の数だけ、同じ色のタイツをそろえるのが基本です。黒の靴とこげ茶の靴があるなら、黒と濃い茶の2色。色を靴の数以上に増やすと、毎朝の組み合わせが増えて、選ぶのに時間がかかります。
春先にストッキングへ戻すまでのあいだ、タイツは毎日のように使います。数を増やすより、膝の透け方と見えている長さの2つで決めた数足を、傷んだら同じものに入れ替えていくほうが、朝の判断はずっと楽になります。
明日の朝、椅子に座って膝を見てから決める
ここまでの話を、明日の朝にできることにまとめます。
まず、タイツをはいたら、靴まで履いて、椅子に座ってください。膝を90度に曲げて、上から膝頭を見ます。膝頭がうっすら透けていれば、来客の日でも内勤の日でも通る厚さです。まったく透けなければ、上にもニットやジャケットのような目の詰まったものを入れて、つり合いを取ります。
次に、立ってスカートの裾から靴までを見ます。見えている長さが20cmを超えていたら、タイツの色を靴にそろえます。
この2つを確かめるのに、1分もかかりません。売り場の札にある数字を覚えるより、この1分で自分の膝を見るほうが、職場でちょうどいい1足にたどり着く近道です。
足元が決まると、上に着るものも決めやすくなります。座ったときの上半身や、袖口の見え方まで整えたいときは、着回ししやすい服|秋冬の一枚は襟ぐり・袖・裾の形で見分けるや、通勤の荷物まで含めて考えるオフィスカジュアル レディース|リュック通勤は肩と背中の跡で服を選ぶもあわせて読んでみてください。オフィスカジュアル全体の考え方は、オフィスカジュアルの基本にまとめています。
よくある問い
- Q. オフィスカジュアルで黒タイツは失礼になりませんか
- 秋冬の職場では、黒のタイツそのものが失礼とされることはまれです。気になるのは厚さで、80デニールを超えて膝がまったく透けない黒は、紺やグレーのスカートと合わせると脚だけが重く見えます。来客の多い職場なら、膝が少しだけ透ける40〜60デニールの黒か、濃いグレーにすると落ち着きます。
- Q. 職場で誰もタイツをはいていません。浮きませんか
- 周りがストッキングなのか、パンツで脚が見えていないだけなのかを先に分けてください。パンツの人が多いだけなら、タイツをはいても目立ちません。ストッキングの人ばかりなら、最初の1週間は30デニール前後の透ける濃さから始めて、膝の色が周りと近い状態で慣らしていくのが無理のない順番です。
- Q. 何月からタイツにしていいですか
- 暦よりも、朝の気温と自分の席の寒さで決めて構いません。朝の最低気温が15度を下回る日が続くころ、席が窓際や出入口に近い人は先に切り替えることが多いです。切り替えの最初の数日は、透ける厚さにしておくと、周りとの差が小さく済みます。
- Q. 柄の入ったタイツは職場で使えますか
- 膝から下で、模様がひとつ分かる大きさが1cmを超えないものなら、内勤の日には使いやすいです。リブのような縦の筋は柄として目に入りにくいので、最初の1足に向いています。来客や外出のある日は無地に戻すと決めておくと、毎朝迷いません。
— メグラシ編集部





