オフィスカジュアル レディース|崩せる幅は職場の3人の服で測る

**明日から3日間、職場で3人の服を見てください。**同じ立場の人、ひとつ上の人、来客や取引先に会う人の3人です。見る場所は足元・羽織り・首まわり・下の素材の4か所だけで、それぞれを崩していたら1点。3日分を足した合計で、あなたの職場の段が決まります。
オフィスカジュアルの「正解」を探すと、きれいめのブラウス、センタープレスのパンツ、低いヒールのパンプス、と同じような答えが並びます。どれも間違いではありません。でも、それで出社して浮いたり、逆に固すぎて浮いたりするのは、崩せる幅が職場ごとに違うからです。服の側をどれだけ調べても、この幅は出てきません。
この記事は、その幅をあなたの職場で測るためのものです。測り方、点の付け方、段ごとの組み方、3人の服がばらばらなときの決め方を順に書きます。年代ごとの基本形を先に知りたい場合は40代のオフィスカジュアルの基本や30代のオフィスカジュアルの基本を、オンライン会議が多い日の選び方はオンライン会議の日は胸から上で選ぶを見てください。
結論:職場は3つの段に分かれ、あなたは段のいちばん下から始める
3人×4か所×3日で、満点は36回です。ただ、毎日同じ人が同じ崩し方をしていることが多いので、1人1か所につき「3日のうち1回でも崩していたら1点」と数えます。そうすると満点は12点になります。
| 合計点 | 職場の段 | あなたが始める位置 |
|---|---|---|
| 0〜4点 | きっちり寄り | 上着を持ち、足元は革の靴、下は張りのある布 |
| 5〜8点 | 中間 | 上着は席に置く。足元か羽織りのどちらか1か所だけ崩す |
| 9〜12点 | ゆるめ | 4か所のうち2か所まで崩してよい。残りの2か所で締める |
段の名前は職場どうしを比べるためのものではありません。きっちり寄りの職場が古いわけでも、ゆるめの職場が進んでいるわけでもなく、仕事の中身と、外の人と会う回数に合わせて、それぞれの職場が落ち着いた位置です。点数は、その位置を外から見えるようにしたものだと考えてください。
ここで大事なのは、段のいちばん下にそろえて始めることです。中間の職場なら、中間のなかでいちばん固い側から入ります。崩す方向には後からいつでも動けますが、崩しすぎた印象は、その後の何週間かかけて戻すことになるからです。
もうひとつ、この点数は「自分がどれだけ崩していいか」の上限ではありません。周りが崩している場所を知るための地図です。同じ5点の職場でも、崩しているのが足元ばかりなのか、首まわりばかりなのかで、あなたが真似していい場所が変わります。
見る3人は、立場の違う3人にする
3人を選ぶときは、仲の良さや服の好みで選ばないでください。基準は立場です。
1人目はあなたと同じ立場の人。同じ年次、同じ職種、同じ島の席にいる人です。この人の服が、あなたにとっていちばん近い「普通」を示します。新しく入った職場なら、同じ時期に入った人か、入って1〜2年の人を選びます。
2人目はあなたより1つ上の立場の人。直属の上司でなくてもかまいません。リーダーや主任、あるいは同じ職種で5年以上いる人です。この人の服は、職場が「ここまでなら許している」範囲の、少し内側を示します。上の立場の人は、崩しすぎたときに困る場面を知っているので、崩す場所を選んでいることが多いからです。
3人目は来客や取引先に会う人。受付、営業、窓口、あるいは会議で外の人に会う役の人です。この人の服は、職場の外から見られても困らない線を示します。
3人のうち2人が同じ人になってしまう職場もあります。たとえば、あなたの1つ上の人が来客にも会う場合です。そのときは2人分として数えず、別の人をもう1人選んでください。立場の違う目が3つあることで、点数がひとりの好みに引っぱられなくなります。
在宅の日が多い職場では、3人が同じ日に出社していないこともあります。そのときは、3日を続けた日にしなくてかまいません。3人それぞれが出社している日を3回ずつ見られれば、それで同じように数えられます。2週間ほどかかることもありますが、出社している日の服こそが職場で見られている服なので、数える価値は変わりません。
逆に、いつも際立っておしゃれな人や、いつも極端に固い人は、3人に入れないでください。その人の服はその人の判断で、職場の平均ではないからです。目に入ったら「そういう人もいる」と覚えておくだけにします。
3人のどこを見るか|4か所に絞る
服全体を見て「カジュアルかどうか」を判断すると、印象に引っぱられて毎日ぶれます。見る場所を4か所に固定してください。
| 見る場所 | 崩していないとき | 崩しているとき(1点) |
|---|---|---|
| 足元 | 革や合皮のパンプス、ローファー、短いブーツ | 布や網の運動靴、厚い底の靴、素足に近い靴 |
| 羽織り | 襟のあるジャケット | 襟のないカーディガン、ニットの羽織り、何も羽織らない |
| 首まわり | 襟のあるシャツ、詰まった襟ぐりのブラウス | 丸首の薄いニット、Tシャツ素材、深く開いた襟ぐり |
| 下の素材 | 張りのある織りの布、折り目のあるパンツ | デニム、ジャージ素材、編みのパンツやスカート |
足元は、靴の素材と底の厚みで見ます。かかとの高さは関係ありません。かかとのない革のローファーは「崩していない」、かかとのある布の靴は「崩している」と数えます。
羽織りは、席に着いてからも着ているかどうかで見ます。椅子の背にジャケットがかかっているだけなら「持っている」ので崩していないと数え、ジャケットが職場のどこにも見当たらない日は1点です。
首まわりは、鎖骨のくぼみが見えるかどうかを境目にします。くぼみが隠れていれば崩していない、見えていれば1点です。襟のないブラウスでも、くぼみが隠れる詰まり方なら崩していない側に入れます。
下の素材は、手で触れなくても見分けられます。歩いたときに膝の裏で布が折れて横じわが残るなら織りの布、膝の形に布がふくらんで残るなら編みの布です。デニムは色に関係なく1点にします。
点の付け方|3日間、朝と昼の2回だけ見る
3日間、1日2回だけ見ます。朝、席に着いたときと、昼の休憩から戻ったときです。
朝は、通勤してきたままの服が見えます。羽織りや靴を職場で替える人もいるので、昼にもう一度見ると、職場の中で過ごすときの服が見えます。朝と昼で違ったら、昼の方を数えてください。あなたが気にするべきは、職場の中で周りに見られている服だからです。
メモは紙でも携帯でもかまいませんが、人の名前は書かないでください。「同じ立場」「1つ上」「来客」の3行と、「足」「羽」「首」「下」の4列を作って、崩している日に印をつけます。3日後に、1つでも印がついた枠の数を数えると、それが合計点です。
3日のうち1日が会議の多い日や、来客の多い日になると、その日だけ全員が固くなります。それでかまいません。崩している日が3日のうち1日でもあれば1点なので、固い日が混ざっても点数は下がりません。逆に、金曜日だけ全員が崩している職場では、金曜を入れると点が上がります。3日のなかに金曜を入れるかどうかは、あなたが金曜に崩したいかどうかで決めてください。
点を数えたら、表の段を見て、自分の始める位置を決めます。数えた結果は、季節が変わるときに一度だけ見直します。秋のはじめと冬のはじめ、春のはじめです。羽織りと足元は季節で動くので、そのたびに数え直すと、ずれが小さいうちに直せます。
きっちり寄りの職場で、手持ちから組む
合計0〜4点の職場では、4か所のうち崩してよい場所は、多くて1か所です。どこを崩していいかは、3人のうち誰が崩していたかで決まります。来客に会う人が崩していた場所があれば、そこは崩してかまいません。来客に会う人が崩していなくて、同じ立場の人だけが崩しているなら、その場所はまだ崩さないでおきます。
組み方の土台は、襟のある上と、張りのある下と、革の靴です。上は白か淡い色のシャツかブラウス、下は濃い色の織りのパンツか、膝が隠れる丈のスカート。そこに襟のあるジャケットを持って出ます。
きっちり寄りの職場で手持ちが足りないと感じたら、増やすのはジャケットではなく下から始めてください。ジャケットは席にかけておく時間が長く、同じ1着を毎日持っていっても目立ちません。下は毎日目に入るので、2本か3本あると回しやすくなります。ジャケットの丈を下に合わせて決める方法はジャケットの丈は合わせる下で決めるにまとめています。
この段の職場では、ニットを着る日も襟のある服を中に着ると落ち着きます。シャツの襟だけを丸首ニットの上に出すと、首まわりは「崩していない」側に入ります。秋から冬にかけて、きっちり寄りの職場でいちばん使える組み方です。
中間の職場で、手持ちから組む
合計5〜8点の職場は、いちばん多い段です。この段では、4か所のうち崩していい場所が1か所から2か所に広がります。ただし、同時に崩すのは1か所にして、残りの3か所は締めておくのが始める位置です。
どこを崩すかは、3人のうちいちばん多く崩されていた場所を選んでください。足元に印が集まっていたら足元、羽織りに集まっていたら羽織りです。3人ともが崩している場所は、その職場で崩しても誰も気にしない場所です。逆に、3人のうち1人しか崩していない場所は、その人だけが崩している場所なので、まだ真似しないでおきます。
中間の職場でよくある組み方は、羽織りをカーディガンに替えて、ほかの3か所を締めるものです。襟のあるシャツか詰まった襟ぐりのブラウス、織りのパンツ、革の靴。羽織りだけを柔らかくすると、全体の印象はほとんど崩れません。
足元を崩す職場では、布の靴にするかわりに、下の素材と首まわりを締めます。布の靴と編みのパンツを同時に履くと、2か所崩していることになるので、始めのうちは避けてください。2か所目を崩すのは、1か所目を2週間続けて、誰にも何も言われなかったときからにします。
ゆるめの職場で、手持ちから組む
合計9〜12点の職場では、4か所のうち2か所まで崩してかまいません。ただ、ゆるめの職場ほど「どこを締めるか」で差がつきます。4か所全部を崩すと、職場の服ではなく休日の服に見えてしまうからです。
締める場所を選ぶときは、来客に会う人が最後まで締めていた場所を見てください。ゆるめの職場でも、来客に会う人は1か所か2か所は締めていることが多いはずです。それがその職場の「外から見られる線」で、あなたもそこだけは締めておくと、急な来客や呼び出しにも困りません。
ゆるめの職場で組みやすいのは、首まわりと下の素材を崩して、足元と羽織りを締める形です。丸首のニットに編みのパンツ、そこに革の短いブーツと、襟のあるジャケットかきちんとしたカーディガン。上と下が柔らかくても、靴と羽織りに形があれば、仕事の服として見えます。
逆の形、首まわりと下を締めて足元と羽織りを崩す組み方もあります。襟のあるシャツに織りのパンツ、布の靴に羽織りなし。こちらは、歩き回る仕事や立ち仕事の多い職場に向いています。どちらを選ぶかは、あなたが1日のうち座っている時間が長いか、歩いている時間が長いかで決めてください。座っている時間が長いなら首まわりが目に入りやすいので首を締め、歩いている時間が長いなら足元が目に入りやすいので足元を締めます。
3人の服がばらばらなとき|1つ上の人に合わせる
3人の服を数えてみると、同じ立場の人は9か所崩していて、来客に会う人は1か所しか崩していない、ということが起こります。合計すれば中間の段に入りますが、どちらに寄せていいか分かりません。この記事でいちばん迷いが出るのが、ここです。
決め方は、1つ上の人の点数に合わせることです。1つ上の人は、同じ立場の人よりも職場の空気を長く見ていて、来客に会う人よりもあなたに近い場所で仕事をしています。その人がどこを崩しているかが、あなたが崩しても問題にならない範囲です。
1つ上の人の点数も、ほかの2人と大きく離れていることがあります。そのときは、次の順に決めてください。
ひとつめ、来客に会う人が崩している場所は、あなたも崩してよい。外の人の目に入っても大丈夫だと、その人が判断している場所だからです。
ふたつめ、同じ立場の人だけが崩している場所は、2週間待つ。その間に、1つ上の人が同じ場所を崩す日があれば、崩してよい場所です。2週間たっても1つ上の人が崩さなければ、あなたはまだ崩さないでおきます。
みっつめ、誰も崩していない場所は、崩さない。たとえゆるめの段に入っていても、3人とも締めている場所は、その職場で締めると決まっている場所だと考えます。
ひとつ例を置きます。同じ立場の人は足元・羽織り・首まわり・下の4か所すべてを崩していて4点、1つ上の人は足元と羽織りで2点、来客に会う人は羽織りだけで1点。合計は7点で中間の段です。このとき、あなたが崩していいのは、来客に会う人も崩している羽織りがまず1か所。足元は1つ上の人も崩しているので、2週間たって羽織りだけで浮かなければ、2か所目として足してかまいません。首まわりと下の素材は、同じ立場の人しか崩していないので、まだ締めておきます。合計点は中間でも、崩せる場所はこうして1か所ずつ決まっていきます。
この例のように、合計点で段を決めたあとは、場所ごとに「誰が崩しているか」を見て、崩す順番を並べてください。来客に会う人も崩している場所が1番目、1つ上の人まで崩している場所が2番目、同じ立場の人だけが崩している場所は最後です。順番が分かっていれば、慣れてきて崩す場所を増やすときも、どこから足せばいいかで迷いません。
それでも決まらない場合は、あなたの仕事の中身で決めます。1日のうちに外の人と話す時間が30分を超える日は来客に会う人に、30分に満たない日は1つ上の人に合わせます。電話やオンラインで話す時間も外の人と話す時間に入れますが、画面に映るのは胸から上だけなので、足元と下の素材は数えなくてかまいません。
3人のうち、点数が日ごとに大きく変わる人がいるとき
もうひとつ迷いやすいのが、同じ人の服が日によって大きく変わる場合です。月曜は上下とも固く、水曜は4か所とも崩している、という人がいます。
この人は、予定で服を替えている人です。固い日には外の人と会う予定があり、崩した日には社内にいるだけの予定だと考えてください。そうであれば、この人の崩した日の服は、その職場の「社内だけの日」の上限を示しています。
あなたも同じように予定で替えられるなら、それがいちばん楽です。週のはじめに予定を見て、外の人に会う日と、社内だけの日を分けておきます。外の人に会う日は来客に会う人の服を、社内だけの日はその人の崩した日の服を、あなたの上限にします。
予定が前日まで分からない仕事なら、毎日、段のいちばん下にそろえておいて、羽織りだけを席に置いておく形が便利です。急に外の人と会うことになっても、羽織りを着れば1か所締まります。
外の人に会う日と、会議の日だけ段を上げる
段は、職場全体の平均です。あなたの予定によっては、その日だけ段を上げたほうがいい日があります。
外の人に会う日は、4か所のうち、少なくとも羽織りと足元の2か所を締めます。外の人は、あなたの職場の段を知りません。知らない相手に会う日は、どの職場でも通じる形にそろえておくのが安全です。
社内の会議で、ふだん会わない部署の人や、役員に会う日も同じです。この日は、ふだんの段から1つ上げて、1か所だけ多く締めてください。全部を締め直す必要はありません。たとえば、ふだん羽織りを崩しているなら、その日だけジャケットを持っていく、という程度です。
外の人に会う日がいつも同じ曜日に集まるなら、その曜日の服を先に決めておくと楽です。たとえば火曜と木曜に打ち合わせが多いなら、その2日は締める側の棚から上下とも取る日にして、ほかの3日で崩す場所を回します。週の中で固い日と柔らかい日の並びが決まっていると、前の晩に迷う時間がなくなり、同じ服を続けて着てしまうことも減ります。
外の人に会う場所が、相手の会社なのか、自分の会社の会議室なのかでも少し変わります。相手の会社に出向くなら、相手の職場の段は分からないので、羽織りと足元に加えて首まわりも締めて3か所にします。自分の会社の会議室に迎えるなら、あなたの職場の段を相手も目にしているので、羽織りと足元の2か所で足ります。
逆に、段を下げてもいい日もあります。机の配置換えや、倉庫の整理、引っ越し作業がある日です。この日は、動きやすさを優先して、足元と下の素材を崩してかまいません。ただし、作業のない時間に席に戻る可能性があるなら、羽織りか首まわりのどちらかは締めておきます。
秋の朝晩の寒暖差|羽織りは「着て通う」か「席に置く」か
秋のはじめは、通勤の朝と職場の中で、温度が大きく違う日が続きます。朝の駅のホームでは羽織りが欲しいのに、職場に着くと暑い。この時期に羽織りの扱いで迷う人が多いので、置き場所の決め方も書いておきます。
まず、職場の中で3人が羽織りを着ているかどうかを見てください。着ていないなら、羽織りは通勤のためのもので、職場では脱いでいてかまいません。その場合、羽織りはかさばらず、たたんでもしわになりにくい1枚にします。ニットの羽織りや、薄手のカーディガンが向いています。
3人のうち誰かが職場でもジャケットを着ているなら、ジャケットは席に1着置いておくと便利です。席にジャケットを置いておけば、通勤は軽い羽織りで来られます。ジャケットは週に1回持ち帰って、形を整えてから戻します。席に置いたまま何週間もたつと、肩の形が椅子の背に合わせて崩れてくるからです。
羽織りの厚さは、朝の最低気温で決めてください。最低気温が15度を下回る朝は、通勤の羽織りを一段厚くします。15度以上の朝は、薄手のカーディガン程度で足ります。職場の温度は季節でほとんど変わらないので、厚さを変えるのは通勤のためだけで、職場の中の服は同じでかまいません。秋のオフィスで羽織りを入れ替える考え方は秋が深まる時期のオフィスの装いでも扱っています。
席に置くジャケットと、通勤で着る羽織りの色は、近い色にそろえておくと便利です。たとえば濃紺のジャケットを席に置くなら、通勤の羽織りは濃紺か灰色にします。急な呼び出しで羽織りの上からジャケットを着ることはありませんが、帰りに羽織りを着てジャケットを腕にかけて歩くときに、2枚の色がぶつからずに済みます。羽織りとジャケットの色が離れていると、どちらか片方を職場に置き忘れたときに、翌日の組み方が崩れやすくもなります。
秋が深まって最低気温が10度を下回るようになったら、羽織りの上に通勤用の上着が加わります。上着はロッカーか共用のかけ場所に置くことが多いので、職場の中の服には数えません。
入ったばかり・異動したばかりの人は、最初の3日だけ固くする
点数を数え終わるまでの3日間は、何を着ればいいか。新しい職場に入ったばかりの人は、ここで迷います。
最初の3日は、面接や顔合わせの日に着た服から、上着だけを外した形にしてください。上着は持っていき、椅子の背にかけておきます。この形は、どの段の職場でも、いちばん下か、それより少しだけ固い位置になります。浮くとしても、固すぎて浮く方向なので、困ることはほとんどありません。
4日目からは、数えた点数に従って段を決め直します。固すぎたと分かったら、1日に1か所ずつ崩していき、周りと見比べて浮かなければ翌日も続けます。2か所を一度に崩すと、どちらが浮いた原因か分からなくなるので、必ず1か所ずつにしてください。転職先の初日の服をどう決めるかは転職の初出勤は面接で見た服から決めるで、新卒の人が就職活動の服をどこまで持ち越せるかは新卒のオフィスカジュアルで詳しく書いています。
異動した人は、前の職場の段をいったん忘れてください。同じ会社でも、部署が違えば段が違うことはよくあります。前の職場で崩していた場所を、新しい部署でもそのまま崩すと、周りから見て目立ちます。異動の人も、3日間は数えるところから始めます。
崩しすぎに自分で気づく3つの合図
段を決めて崩し始めたあとも、崩しすぎていないかを確かめる方法があります。周りに聞かなくても分かる合図が3つあります。
ひとつめは、同じ立場の人より自分のほうが崩している場所が2か所以上あるときです。同じ立場の人は、あなたに最も近い目安です。その人より2か所多く崩しているなら、段の上の方まで来ています。1か所多いだけなら、その日の予定によっては問題ありません。
ふたつめは、急な呼び出しに羽織りを取りに戻ったときです。外の人に会う、上の人の部屋に行く、会議室に呼ばれる。その前に羽織りを取りに戻ったなら、あなたの服は、その職場で人に会うには足りない状態だったということです。週に2回以上これが起きたら、羽織りを着たまま過ごす日を増やしてください。
みっつめは、帰り道に寄る場所で、仕事の服に見られないときです。帰りに寄った店で、仕事帰りではなく休日の買い物だと思われるような扱いを受けたら、4か所のうち3か所以上を崩していることが多いはずです。それ自体は悪いことではありませんが、職場でもその印象で見られていると考えて、1か所を締め直します。
この3つの合図は、自分で毎日確かめる必要はありません。季節の変わり目に点数を数え直すときに、一緒に思い返してみてください。
1週間の回し方|手持ちの服を段に合わせて並べる
段が決まったら、手持ちの服を段に合わせて並べ直しておくと、毎朝迷わなくなります。
クローゼットの中で、4か所それぞれを「締める側」と「崩す側」に分けて並べます。上は首まわりで、下は素材で、靴は素材で分けます。羽織りは、ジャケットとそれ以外に分けます。こうしておくと、朝は「今日はどこを崩すか」を1つ決めるだけで、ほかの3か所は締める側から取ればすみます。
1週間の予定を見て、外の人に会う日を先に決めます。その日は2か所以上を締める側から取ります。社内だけの日は、段に合わせて1か所から2か所を崩す側から取ります。金曜日だけ崩す職場なら、金曜に崩す場所を、ほかの曜日とは違う場所にしておくと、同じ服ばかりにならずに済みます。
手持ちの服で足りない側があれば、そこが次に増やすものです。締める側の上が足りないなら、襟のあるシャツか詰まった襟ぐりのブラウスを。崩す側の羽織りが足りないなら、カーディガンかニットの羽織りを。増やす前に、点数で決めた段にそれが本当に必要かを確かめてから選んでください。
並べ替えのときに、どちらの棚にも入れられない服が出てきます。襟はあるけれど編みのニットでできたポロ型の上や、織りの布だけれど色が明るく柄の入ったパンツなどです。こうした服は、いったん崩す側の棚に入れておいてください。締める側に入れると、締めたつもりの日に崩れてしまうことがあるからです。崩す側に入れておけば、その服を着る日は「今日はここを崩した」と自分で分かったうえで、残りの場所を締められます。在宅の日と出社の日を同じ軸で回す方法はハイブリッド勤務の通勤服の考え方にもまとめています。
崩しすぎたと気づいたら、締め直す順番は足元から
崩しすぎの合図に気づいたとき、全部を一度に締め直す必要はありません。締め直すのにも順番があります。
最初に締めるのは足元です。足元は、立っているときにも座っているときにも、通路を歩くときにも目に入ります。しかも靴は1足替えるだけで、上下の組み合わせを考え直さなくてすみます。布の靴を革の靴に替えるだけで、全体の印象はひとつ上の段に近づきます。
次に締めるのは羽織りです。羽織りは、席にジャケットを1着置いておけば、その日のうちに締め直せます。足元と羽織りの2か所を締めれば、首まわりと下の素材が崩れていても、仕事の服として見られることがほとんどです。
首まわりと下の素材は、最後に締めます。この2か所は、上下の組み合わせごと変えることになるので、翌日の服から直していけば十分です。慌てて職場で直そうとせず、次の朝にクローゼットの前で、締める側の棚から取るようにしてください。
締め直したあとは、1週間ほど同じ段のまま過ごします。そのあいだに、さきほどの3つの合図が一度も出なければ、そこがあなたの職場で落ち着く位置です。そこから先は、また1か所ずつ、ゆっくり崩していけばかまいません。
季節が変わったら、もう一度だけ数える
最後に、点数の見直しについてです。段は、季節で少し動きます。
秋が深まると、首まわりと下の素材を崩す人が増えます。丸首のニットや、編みのパンツが増えるからです。一方で、羽織りは締める側に戻る人が増えます。職場の中でもジャケットや厚手のカーディガンを着るようになるからです。足し引きすると点数はあまり変わらないこともありますが、崩す場所の組み合わせは変わります。
そのため、季節が変わったと感じたら、3日間だけもう一度数えてください。数えるのは同じ3人で、同じ4か所です。前の季節と比べて、印がついた場所が変わっていれば、あなたが崩す場所も同じように動かします。
職場の段は、あなたひとりの判断で決めるものではありません。3人の服を見て、数えて、決めるものです。数えておけば、1着ごとに「これは大丈夫か」と迷う回数が、ずっと減ります。
よくある問い
- Q. オフィスカジュアルは、どこまでならカジュアルにしていいですか
- 職場によって違うので、一般論では決まりません。同じ立場の人、ひとつ上の人、来客に会う人の3人を3日間見て、足元・羽織り・首まわり・下の素材の4か所で崩している回数を数えてください。合計が12点満点中4点以下ならきっちり寄り、5〜8点なら中間、9点以上ならゆるめの職場です。自分はその段のいちばん下にそろえて始めると、浮くことがありません。
- Q. 職場に私服の見本になる人がいません。全員がスーツか、全員が自由です
- 全員がスーツなら、オフィスカジュアルの段ではなく、スーツの職場として考えます。上下がそろっていなくても、ジャケットを必ず持ち、足元は革靴のままにします。全員が自由な職場では、来客に会う人の服を基準にしてください。会う日の服がその職場の上限で、会わない日の服が下限です。
- Q. スニーカーで通勤して、職場で靴を履き替えるのはありですか
- 履き替える人が3人のうち1人でもいれば、ありです。ただし、履き替えた後の靴を席の足元に置くか、ロッカーに入れるかは、周りの人に合わせてください。席の下に靴が並んでいない職場では、来客の目に入る場所に2足目を置かないほうが落ち着きます。
- Q. 入社してまだ1週間です。3日も観察する前に何を着ればいいですか
- 最初の3日は、面接の日に着た服から上着だけ外した程度にしてください。そこから毎日1か所ずつ崩し、周りと見比べて浮かなければ次の日も続けます。3日たったら点を数えて、段を決め直します。
— メグラシ編集部





