授乳服の選び方|冬休みの帰省は、授乳する部屋があるかで決める

**帰省先に、戸を閉めて一人になれる部屋があるなら、授乳服を新しく用意しなくても手持ちの前開きの服で足ります。**部屋が居間しかない家や、親戚が集まって個室が空かない家なら、授乳口つきの上下2枚に分かれたトップスを持っていってください。
授乳中の帰省で迷うのは、自分の家ではない場所で、家族以外の人もいる中で数日を過ごすからです。自宅なら授乳する場所は決まっていますが、帰省先では、どの部屋で授乳できるかが行ってみるまで分からないことがあります。服を選ぶ前に、授乳する部屋を確かめるほうが、持っていく服が早く決まります。
この記事では、帰省先の部屋を3つに分けて、要る服と要らない服を並べます。授乳室のある場所への外出は授乳コーデ 秋の外出に、授乳服が使いにくいときの直し方は授乳服が使いにくい理由にまとめてあります。この記事は帰省の数日間だけを扱います。
結論:授乳する部屋に戸があるかで、授乳服が要るかが決まる
| 帰省先の部屋 | 授乳服 | 上に着るもの |
|---|---|---|
| 戸を閉められる個室がある | 要らない。手持ちの前開きで足りる | 普段のカーディガン |
| 寝室だけ使える(昼は人が出入りする) | 1〜2枚あると助かる | 前が全部開く上着 |
| 居間しかない・親戚が多い | 要る。上下2枚に分かれた形 | 前が全部開く上着 |
| 個室はあるが、暖房が届かない | あると助かる | 厚手の前開きの上着 |
| 日帰りで、昼の1回だけ | 要らない | 授乳ケープを1枚 |
**授乳服が要るかどうかは、人のいる部屋で授乳する回数で決まります。**1日に1回以上、居間で授乳しそうなら、授乳服の値打ちが出ます。
先に聞いておく5つ|帰省先の部屋と人
出発の前に、帰省先の家族に5つだけ聞いておいてください。聞きにくければ、パートナーから聞いてもらってもかまいません。
| 聞くこと | 分かること |
|---|---|
| 泊まる部屋に戸があるか | 夜の授乳を一人でできるか |
| 昼に使える空き部屋があるか | 昼の授乳で席を外せるか |
| 親戚が来る日と人数 | 居間で過ごす時間の長さ |
| 部屋ごとの暖房 | 重ねる枚数と脱ぎ着の回数 |
| 洗濯機と干す場所を借りられるか | 持っていく枚数 |
| 赤ちゃんが寝る場所 | 夜の授乳をどの部屋でするか |
| 近くに買い足せる店があるか | 足りないときに手に入るか |
**この5つで、持っていく服の半分は決まります。**残りの半分は、移動の手段と滞在日数で決まります。
聞くときは、授乳する場所を探していると正直に伝えたほうが、具体的な答えが返ってきます。「どの部屋に泊まればいい?」と聞くより、「授乳するときに一人になれる部屋はある?」と聞くほうが、空き部屋の有無や、昼に人が出入りするかどうかまで分かります。帰省先の家族も、赤ちゃんを迎える準備をしたいと考えていることが多いので、早めに聞いておくと部屋を空けておいてもらえることもあります。
授乳する場所を3つに分ける|個室・寝室・居間
帰省先で授乳する場所は、だいたい次の3つのどれかになります。場所ごとに、見えやすさと、席を外す手間が違います。
| 授乳する場所 | 人の目 | 席を外す手間 | 向く服 |
|---|---|---|---|
| 個室(客間・空き部屋) | ない | 歩いて移るだけ | 前開きのシャツやワンピース |
| 寝室(夜は自分たち、昼は物置) | 昼は人が入ることも | 荷物をよけて座る | 前開き、または授乳口つき |
| 居間(家族と親戚がいる) | ある | 外さずにその場で | 授乳口つきの上下2枚、授乳ケープ |
自宅では、ほとんどの人が個室か寝室で授乳しています。帰省先では、居間で過ごす時間が長くなるぶん、居間で授乳する回数が増えると考えて準備してください。
居間で過ごす時間が長くなるのは、家族と話をしたり、赤ちゃんを見せたりする時間が自然に増えるからです。そのたびに個室へ移っていると、話の輪から何度も抜けることになります。それ自体は悪いことではありませんが、移る回数が多いと、自分も赤ちゃんも落ち着かなくなります。その場で授乳できる服があれば、席を外すかどうかを、その時々の気分で選べるようになります。
個室がある家|普段の前開きで足りる
戸を閉められる部屋が使えるなら、授乳のたびにそこへ移れます。人の目を気にしなくてよいので、服は手持ちの前開きで十分です。
前開きのシャツやワンピースは、ボタンをいくつか外せば授乳できます。ただ、冬の帰省では、シャツの上にニットやカーディガンを重ねることが多くなります。重ねたものが前開きでないと、授乳のたびに頭から脱ぐことになり、手数が増えます。
**個室がある家でも、いちばん上に着るものは前が全部開く形にしてください。**中が前開きのシャツなら、上も前開きにするだけで、部屋に移ってから授乳を始めるまでの手数が2回で済みます。
個室がある家で気をつけたいのは、その部屋の暖房です。客間や空き部屋は、普段使っていないぶん冷えていることがあります。授乳は1回あたり時間がかかるので、冷えた部屋で前を開けて座っていると寒さを感じます。部屋に移るときは、膝に掛けるブランケットか、厚手の羽織りを1枚持って入ると過ごしやすくなります。
寝室だけある家|夜と昼で分ける
夜は自分たちの寝室として使えても、昼は家族が荷物を取りに来たり、子どもたちが遊びに入ってきたりする部屋があります。この場合は、夜と昼で服を分けて考えます。
| 時間 | 部屋の様子 | 服 |
|---|---|---|
| 夜 | 戸を閉めて自分たちだけ | 前開きの寝間着 |
| 朝 | 家族が起き出して出入りが始まる | 授乳口つきのトップス |
| 昼 | 人が入ってくることがある | 授乳口つきか、授乳ケープ |
| 夕方 | 食事の準備で人が行き来する | 授乳口つき |
昼に寝室で授乳していて、人が入ってきたときに慌てずに済むのは、授乳口つきの上下2枚の形です。前開きのシャツだと、胸元を大きく開けた状態になるので、とっさに閉じるまでに時間がかかります。
居間しかない家|授乳口つきの上下2枚
居間と台所しかない家や、親戚が大勢来て空き部屋がなくなる日は、人のいる部屋で授乳することになります。ここで助かるのが、授乳口のついたトップスです。
授乳口つきの服にはいくつか形がありますが、居間で使うなら、外側の布と内側の布が分かれていて、上下2枚に重なっている形がいちばん向いています。外側を少し持ち上げ、内側の口を開けると、肌が見える範囲がとても小さくなります。授乳ケープを重ねれば、さらに安心です。
居間で授乳するときは、テレビや窓の方向に背を向けて座ると、人の視線が自然に外れます。座る場所を先に決めておくと、授乳が始まるたびに場所を探さずに済みます。
居間の隅に座椅子や座布団を1つ置かせてもらい、そこを授乳の場所にすると、家族も「いま授乳中なんだな」と分かって、自然に距離をとってくれます。背もたれがあると、長い授乳でも姿勢が楽になります。
授乳口の形と、親戚の前での使いやすさ
授乳口の形ごとに、人のいる部屋での使いやすさが違います。手持ちの授乳服があるなら、どの形かを確かめてください。
| 授乳口の形 | 開け方 | 居間での使いやすさ | 帰省での注意 |
|---|---|---|---|
| 上下2枚に分かれた形 | 外側を持ち上げ、内側を開ける | いちばん高い | 外側の丈が短いと背中が出る |
| 左右が重なった形(クロス) | 重なりを横にずらす | 高い | 重ねた上着が口の前を塞ぎやすい |
| 縦の切れ目(スリット) | 切れ目を左右に開く | 中くらい | 厚手のニットだと開きにくい |
| ファスナー | ファスナーを下ろす | 中くらい | 音がする。静かな部屋で気になることも |
| 前開き(普通のシャツ) | ボタンを外す | 低い | 胸元が大きく開く |
| めくり上げ(口なし) | 裾を持ち上げる | 低い | 背中とお腹が冷えやすい |
授乳服の種類そのものについては、授乳服は必要かで詳しく比べています。帰省で1枚だけ持つなら、上下2枚に分かれた形を選んでください。
移動の日|車と電車で、授乳する場所が変わる
帰省は、行きと帰りの移動の日が、いちばん授乳の場所が読めない日です。車で行くか、電車で行くかで、授乳する場所と姿勢が変わります。
| 移動の手段 | 授乳する場所 | 姿勢 | 服で困ること |
|---|---|---|---|
| 車 | 停めた車の後部座席 | 座ったまま前かがみ | 上着を脱いで置く場所がない |
| 長距離の電車 | 授乳室・多目的室・デッキ | 狭い部屋で座るか立つ | 荷物を持ったまま開ける |
| 飛行機 | 座席・空港の授乳室 | 隣に人がいる座席 | 席を立てない時間がある |
| 高速道路の休憩所 | 授乳室 | 椅子に座る | 混んでいて待つことがある |
**移動の日だけは、居間しかない家と同じ準備をしてください。**どこで授乳するか分からないので、人の目があっても困らない形にしておくのが安全です。
移動の日の服|座ったまま、片手で開けられるか
移動の日の服は、座ったまま片手で開けられるかで選びます。もう片方の手は、赤ちゃんを支えているからです。
上着は、前が全部開く形にして、着たまま授乳できるものにします。車の中や授乳室には、脱いだ上着を置く場所がほとんどありません。前を開けた上着の中で、授乳口つきのトップスを片手でずらせれば、上着を脱がずに済みます。
長い時間座っていると、トップスの裾がずり上がって、背中が出やすくなります。移動の日のトップスは、腰骨より下まで丈があるものを選んでください。下はウエストにゴムが入ったものにすると、長く座っても締めつけを感じにくくなります。
移動の日は、着いてすぐに家族や親戚と顔を合わせることもあります。移動のための楽な服と、着いてからの服を分けて着替えるのは手間なので、移動の日の服はそのまま居間に出られる程度に整えておくと、荷物を開ける前から落ち着いて過ごせます。
滞在日数と枚数|洗濯できる回数で数える
持っていく枚数は、滞在日数ではなく、洗濯できる回数から数えます。冬の帰省では、洗濯機を借りにくかったり、乾きにくかったりして、洗えない日が出ることがあります。
| 滞在 | 毎日洗える | 2日に1回洗える | ほとんど洗えない |
|---|---|---|---|
| 2泊3日 | トップス2枚 | トップス3枚 | トップス4枚 |
| 3泊4日 | トップス2枚 | トップス3枚 | トップス5〜6枚 |
| 5泊6日 | トップス3枚 | トップス4枚 | 洗える日を作る相談を |
| 下(パンツ・スカート) | 2本 | 2本 | 2〜3本 |
| 上着 | 1枚 | 1枚 | 1枚 |
洗えない日が2日以上続くなら、トップスは1日あたり1.5枚を目安にします。吐き戻しや食べこぼしで、昼のうちに着替える日が出るからです。下は汚れにくいので、2本あれば足ります。
下に着るもの|床に座る日と、車で長く座る日
授乳服というと上に着るものばかりが気になりますが、帰省では下の選び方でも過ごしやすさが変わります。床に座る時間と、車や電車で座る時間が、普段より長くなるからです。
| 過ごし方 | 向く下 | 困りやすい下 |
|---|---|---|
| 座卓で床に座る | ゆとりのあるパンツ、膝下までのスカート | 細身のパンツ、短いスカート |
| 布団の上で夜の授乳 | 寝間着のパンツ | 裾の広がるスカート |
| 車で長く座る | ウエストにゴムが入ったパンツ | 前ボタンとファスナーのパンツ |
| 寒い廊下や玄関 | 足首まで丈のあるもの | くるぶしが出る丈 |
| 抱っこで立ったり座ったり | 伸びる生地のパンツ | 硬い生地のパンツ |
床に座って赤ちゃんを抱くと、膝を立てたり崩したりと姿勢がよく変わります。床に座る家では、膝を曲げても突っ張らないゆとりのあるパンツがいちばん扱いやすくなります。スカートなら、横座りしても膝が出ない長さを選んでください。
冬の家の温度差|暖かい居間と、寒い廊下や寝室
冬の帰省先は、部屋ごとの温度差が大きいことがあります。暖房のある居間は暖かくても、廊下や寝室、洗面所はひんやりしています。
| 場所 | 温度の目安 | 着ているもの |
|---|---|---|
| 暖房のある居間 | 暖かい | 授乳口つきトップス1枚か、薄い上着を足す |
| 台所 | 火を使えば暖かい | 居間と同じ |
| 寝室(夜) | 暖房を切ると冷える | 前開きの寝間着に厚手の羽織り |
| 廊下・洗面所 | 冷える | 上着を足す |
| 縁側や玄関 | いちばん冷える | 厚手の上着 |
部屋を移るたびに脱ぎ着すると、授乳のときの手数が増えます。上着は前が全部開く形にして、着たままでも授乳できるようにしておくと、どの部屋にいても困りません。
暖かい居間で厚着をしていると、赤ちゃんを抱いているうちに汗ばむことがあります。居間では上着を脱いで椅子の背に掛けておき、廊下や寝室に移るときだけ羽織る、という使い方ができるように、上着は軽くて脱ぎやすいものを選んでください。厚手のコートのような上着は、家の中では扱いにくくなります。
重ね方|口の前は2枚まで、3枚目は前が全部開くもの
冬の重ね着で授乳しにくくなるのは、授乳口の前に布が重なりすぎるからです。口の前に来る布は2枚までにして、3枚目からは前が全部開くものにしてください。
| 枚数 | 何を着るか | 授乳のとき |
|---|---|---|
| 1枚目 | 肌着(授乳用か前開き) | 開ける |
| 2枚目 | 授乳口つきのトップス | 開ける |
| 3枚目 | カーディガンや羽織り(前開き) | 前を開けておく |
| 4枚目 | 上着(屋外や寒い部屋で) | 前を開けておく |
授乳のときに開けるのは、1枚目と2枚目の2つだけ、という形にしておくと、何枚着ていても手数は変わりません。重ね方の考え方は、授乳服が使いにくい理由でも触れています。
夜の授乳|寝間着をどうするか
帰省先での夜の授乳は、自宅より寒い部屋で、自宅とは違う布団で行うことが多くなります。寝間着は、自宅で使っている前開きのものを持っていくのがいちばん慣れています。
| 寝間着の形 | 夜の授乳 | 帰省先での注意 |
|---|---|---|
| 前開きのパジャマ | ボタンを外すだけ | 寒い部屋では羽織りを足す |
| 授乳口つきの寝間着 | 口を開けるだけ | 家族と朝の食卓に出ても違和感が少ない |
| かぶりのスウェット | 裾を持ち上げる | 背中とお腹が冷えやすい |
| ワンピース型の寝間着 | 前開きなら楽 | 布団の中で裾がまとわりつく |
帰省先では、朝起きてすぐに家族と顔を合わせることがあります。寝間着のまま朝の食卓に出ても気にならない形なら、着替える回数が1回減ります。そのうえに前開きの羽織りを1枚足せば、朝の居間でも過ごせます。
帰省先の布団は、自宅のベッドより低いことが多く、夜の授乳では布団の上に座って授乳することになります。前開きの寝間着なら、座ったまま胸元だけを開けられます。かぶりの寝間着は、布団の上で裾を持ち上げると背中まで出て、冷えた部屋では寒さを感じやすくなります。
親戚の前に出る服|授乳服に見えない形
親戚が集まる日は、授乳服のまま来客の前に出ることになります。授乳服はデザインによって、授乳口の切り替えが目立つものがあります。
| 見え方 | 目立ちにくい形 |
|---|---|
| 胸の前の横線 | 上下2枚の外側の裾が、胸の下ではなくお腹のあたりで終わる |
| 縦の切れ目 | 柄物や、切れ目の上に飾りの布が重なっている |
| 布の重なり | 無地より、細かい柄や織りの表情がある生地 |
| 全体 | 前開きのカーディガンを重ねると、切り替えが見えにくい |
**来客の日は、授乳口つきのトップスの上に、前開きのカーディガンを1枚重ねてください。**切り替えの線がカーディガンの縁に重なって、普通の服と見分けがつかなくなります。
食事の席|座卓とテーブルで、座り方が変わる
帰省先の食事は、座卓で床に座るか、テーブルで椅子に座るかで、服の困りごとが変わります。
座卓の場合、床に座ると、上着やトップスの裾が床について、立ち上がるときに踏みやすくなります。授乳のために席を立つことが多い日は、裾が長すぎないトップスと、足を崩しても広がりすぎない下を選んでください。
テーブルの場合は、赤ちゃんを抱いたまま食べることがあります。このときに困るのは、食べこぼしが胸元に落ちることです。食事の日のトップスは、無地の明るい色より、細かい柄か中くらいの明るさの色にしておくと、汚れが目立ちにくくなります。
食事の席が長くなる日は、途中で授乳のために席を立つことも考えておきます。座卓なら、出入りしやすい端の席を選ぶと、ほかの人に立ってもらわずに済みます。テーブルなら、背もたれのある椅子を選び、赤ちゃんを抱いたまま座れるかを先に確かめておきます。
汚れに備える|吐き戻しと食べこぼしの、色と柄
帰省先では、汚れたときにすぐ洗えないことがあります。汚れが目立ちにくい色と柄を選んでおくと、洗えるまでの時間を落ち着いて過ごせます。
| 色と柄 | 吐き戻し(白っぽい汚れ) | 食べこぼし(色のある汚れ) |
|---|---|---|
| 黒・紺の無地 | 目立つ | 目立ちにくい |
| 白・アイボリーの無地 | 目立ちにくい | 目立つ |
| グレー・ベージュの無地 | 中くらい | 中くらい |
| 細かい柄 | 目立ちにくい | 目立ちにくい |
| 霜降りやざっくりした織り | 目立ちにくい | 目立ちにくい |
**いちばん汚れが目立ちにくいのは、中くらいの明るさの細かい柄です。**枚数に余裕がなければ、1枚はこの形を入れておいてください。
抱く人が替わる|肩と胸元に残るもの
帰省先では、祖父母や親戚が赤ちゃんを抱いてくれることがあります。自分が抱く時間が減るのは助かりますが、受け渡しのたびに、赤ちゃんの顔や手が自分の肩や胸元に触れます。
受け渡しが多い日は、肩や胸元に飾りのない服を選ぶと、赤ちゃんの顔や手が引っかかりません。ボタンや金具が大きいものは、赤ちゃんの手に握られることがあるので、小さく平らなものにしておくと安心です。
抱いた人の服から、香りが赤ちゃんに移ることもあります。自分の服については、帰省の前に洗うときの柔軟剤を、いつもと同じものにしておくと、赤ちゃんが慣れたにおいのまま過ごせます。
| 受け渡しの多い日 | 選びたい服 |
|---|---|
| 肩 | 飾りや大きなボタンのないもの |
| 胸元 | 平らで、引っかかる金具がないもの |
| 首まわり | ネックレスは外す |
| 袖口 | 広がりすぎず、赤ちゃんの手が入らないもの |
| 生地の表面 | 毛足が長すぎず、赤ちゃんの口に入りにくいもの |
家族に言われること|「授乳服なんていらない」「寒くないの」
帰省先では、服のことで家族から何か言われることがあります。よく聞くのは、授乳服なんていらない、昔は普通の服で授乳していた、という言葉です。
家族の前だけで過ごすなら、その言葉どおり、授乳服がなくても困らない場合は多くあります。ただ、親戚の出入りがある日は、そのたびに部屋を移ることになり、そこで負担が生まれます。授乳服は、席を外す回数を減らすための道具だと伝えると、話が通りやすくなります。
寒くないのか、と聞かれたら、上着を前開きにして脱ぎ着しやすくしていることを伝えてください。服の選び方には理由があると分かれば、心配の言葉は減っていきます。
言われた言葉に、うまく返せないこともあります。そのときは、無理に説明しなくてかまいません。授乳中の数日を落ち着いて過ごせる服を選んだのは自分で、その選び方は自分と赤ちゃんの都合に合わせたものです。帰省は数日で終わります。家族の言葉に合わせて服を変えるより、慣れた服で過ごすほうが、結果として家族と過ごす時間を楽しめます。
荷物に入れるもの
| 入れるもの | 数 | 役目 |
|---|---|---|
| 授乳口つきのトップス | 洗濯の回数から | 居間や移動での授乳 |
| 前開きの上着 | 1枚 | 着たまま授乳、部屋の温度差 |
| 授乳ケープ | 1枚 | 人のいる部屋で重ねる |
| 前開きの寝間着 | 1〜2組 | 夜の授乳 |
| 薄手の羽織り | 1枚 | 夜と朝の寒い部屋 |
| 汚れ物を入れる袋 | 2〜3枚 | 洗えない日の持ち帰り |
**授乳ケープは、居間しかない家でなくても1枚入れておいてください。**移動の日や、急に来客があった日に、いちばん手早く使えます。
荷物を詰めるときは、移動の日に使うものを上に、滞在中に使うものを下に入れます。授乳ケープ、替えのトップス1枚、汚れ物の袋は、かばんを開けてすぐ取り出せる場所に入れておくと、車の中や授乳室で慌てずに済みます。
どちらとも取れるとき①|部屋はあるが、授乳中に人が入ってくる
個室はあるけれど、戸に鍵がなく、家族や子どもたちが声をかけずに入ってくることがあります。この場合は、個室がある家ではなく、寝室だけある家と同じ準備をしてください。
授乳口つきの上下2枚のトップスなら、人が入ってきても慌てずに済みます。あわせて、授乳を始める前に「いま授乳しているので」と家族にひと声かけておくと、入ってくる回数が減ります。部屋があるかではなく、授乳中に一人でいられるかで判断してください。
戸の外側に、授乳中であることが分かる小さな目印を掛けておく方法もあります。たとえば、ハンカチやタオルをドアノブに掛けておくと決めておけば、家族も声をかけずに開けることがなくなります。帰省先の家族と最初の日に決めておくと、数日のあいだ安心して授乳できます。
どちらとも取れるとき②|ミルクと母乳を合わせている
ミルクと母乳を合わせて授乳している場合は、母乳で授乳する回数によって、授乳服の要る度合いが変わります。
| 母乳で授乳する回数(1日) | 授乳服 |
|---|---|
| 1〜2回(夜と朝だけ) | 要らない。寝室で前開きの寝間着 |
| 3〜4回 | 1〜2枚あると助かる |
| 5回以上 | 居間しかない家なら、ほぼ毎日使う |
昼に居間で母乳をあげる回数が1回以上あるかが、授乳服を持っていく境目です。昼はミルクにすると決めているなら、手持ちの前開きで足ります。
ミルクを使う日は、哺乳びんを洗ったり、お湯を用意したりするために、台所と居間を行き来する回数が増えます。袖が広がる服は、台所で水仕事をするときに濡れやすいので、袖口がすっきりした形か、まくりやすい袖のものを選んでおくと動きやすくなります。
どちらとも取れるとき③|日帰りか泊まりか、まだ決まっていない
赤ちゃんの様子を見てから、泊まるか日帰りにするかを決めたい、ということもあります。この場合は、泊まる前提で荷物を作り、日帰りになったら使わなかった服を持ち帰ってください。
日帰りでも、移動の日の服は泊まりと同じにします。泊まりになった場合に増えるのは、寝間着と、洗濯の回数ぶんのトップスだけです。先に決めておくのは移動の日の服で、残りは前日に決めても間に合います。
迷ったときは、荷物が1日分多くなることより、足りなくて困ることのほうを避けてください。帰省先で服が足りなくなると、洗濯を頼んだり、買い足しに出たりと、手間が増えます。多めに持っていった服は、使わなければそのまま持ち帰れば済みます。
出発の前日に、家で通して試す
| 試すこと | やり方 | 困ったとき |
|---|---|---|
| 上着を着たまま授乳 | 前を開けた上着の中で口を開ける | 上着の前が開かない形なら替える |
| 片手で開ける | 片手で赤ちゃんを支えたつもりで開ける | 両手が要るなら、上下2枚の形に |
| 座卓の高さで座る | 床に座って授乳し、立ち上がる | 裾を踏むなら丈の短いものに |
| 車の座席で前かがみ | 椅子に浅く座って前に傾く | 背中が出るなら丈の長いものに |
| 寝間着で朝の居間 | 羽織りを重ねて鏡を見る | 気になるなら授乳口つきの寝間着に |
この確認は、全部で15分ほどです。家で一度試しておくと、帰省先で初めて困ることが少なくなります。
試しているうちに、上着の前が開かない、ボタンが小さくて片手で外せない、といったことが見つかることがあります。その場合は、前日でも間に合う範囲で、手持ちの別の服に替えてください。新しく買い足すより、自宅で慣れた服を組み替えるほうが、帰省先で落ち着いて使えます。
よくある行き違い
| よく言われること | 実際のところ |
|---|---|
| 帰省先は家族だけだから、授乳服はいらない | 親戚の出入りがある日は、席を外す回数が増える |
| 冬は厚手の服を重ねれば暖かい | 口の前の布が3枚以上になると、授乳のたびに脱ぐことになる |
| 授乳服は見た目で授乳服と分かる | 上に前開きのカーディガンを重ねると見分けにくい |
| 枚数は滞在日数ぶんあればいい | 洗えない日が続くと、着替えの分が足りなくなる |
| 移動の日は普段着で十分 | どこで授乳するか読めない日なので、居間しかない家と同じ準備が要る |
一つ目の「家族だけだから」は、帰省の予定を立てた段階ではそう思えることが多いものです。けれど冬休みの帰省は、親戚の集まりと重なりやすい時期です。来る人の数を聞いておくだけで、準備の量が決まります。
二つ目の「厚手の服を重ねれば暖かい」も、冬の帰省でよく起きる行き違いです。暖かさは枚数で足せますが、授乳のときに開ける布の枚数まで増やす必要はありません。口の前は2枚、その外側は前開き、という形にしておけば、暖かさと授乳のしやすさは両方とれます。
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よくある問い
- Q. 帰省に授乳服は持っていくべきですか
- 帰省先に戸を閉められる部屋があるかで決まります。客間や使っていない子ども部屋など、授乳のあいだ一人になれる部屋があるなら、手持ちの前開きのシャツやワンピースで足ります。部屋が居間と台所しかない家や、親戚が大勢集まって個室が空かない家では、授乳口つきの上下2枚に分かれたトップスがあると、人のいる部屋でも肌が見えにくく、席を外す回数も減ります。出発前に、どの部屋で授乳できそうかを家族に聞いておくと、持っていく服が決まります。
- Q. 帰省中の授乳服は何枚あれば足りますか
- 滞在日数ではなく、洗濯できる回数から数えてください。毎日洗えるなら、トップスは着る分と予備の2枚で回ります。洗濯機を借りにくい家や、乾きにくい冬の部屋で、洗えない日が2日以上続くなら、1日あたり1.5枚を目安にします。吐き戻しや食べこぼしで日中に着替える日があるので、予備を1枚多めにしておくと安心です。下は汚れにくいので、2本あれば足ります。
- Q. 実家の親に授乳服なんていらないと言われました
- 家族の前だけで過ごすなら、授乳服がなくても困らない場合は多くあります。ただ、親戚の出入りがある日や、居間で過ごす時間が長い日は、そのたびに部屋を移るのが負担になります。授乳服は、席を外す回数を減らすための道具だと伝えると、話が通りやすくなります。持っていくかどうかで迷うなら、1枚だけ入れておき、使わなければそのまま持ち帰れば十分です。
- Q. 移動中の授乳はどんな服がいいですか
- 座ったまま、片手で開けられる形が向いています。車なら後部座席で、電車なら授乳室や多目的室で授乳することが多くなりますが、どちらも狭く、上着を脱いで置く場所がありません。前が全部開く上着を着たまま、中の授乳口つきトップスを片手でずらせる組み合わせにしておくと、手数が少なく済みます。長い移動では、背中が出にくい丈のトップスを選んでください。
— メグラシ編集部





