お受験の服装・母親|手持ちのスーツで行けるかは4か所で決める

**手持ちの紺のスーツか、式典用のワンピースが1着あるなら、まずそれで行けるかを確かめてください。**買うかどうかは、そのあとで決めて間に合います。
確かめるのは4か所です。色、座ったときの丈、お辞儀したときの首元、照明の下での光り方。この4か所のうち、外れが0か所ならそのまま着る。1か所なら直して着る。2か所以上なら、面接の日の1着だけ買う。お受験の母親の服は、この3つの分かれ道でほぼ決まります。
立って鏡の前で見るだけでは、4か所のうち2か所しか分かりません。丈と首元は、面接の部屋で実際にとる姿勢をしてみて、はじめて外れが見えます。この記事では、その姿勢のとり方と、境目にある1着をどうするかまでを順番に書いていきます。
家族3人の紺の濃さのそろえ方はお受験ママの服装|親子面接で3人並ぶ日は、紺の濃さを家族でそろえるに、説明会・考査・面接で服を分ける考え方は小学校受験の母親の服装にまとめています。ここでは「買う前に、手持ちで足りるか」だけを扱います。
結論:外れた数で「そのまま・直す・買う」を分ける
4か所の物差しを先に並べておきます。それぞれの見方は、このあと1か所ずつ書きます。
| 見る場所 | 合格の目安 | 外れやすい手持ち |
|---|---|---|
| 色 | 紺か濃いグレーの無地。黒は面接以外の日に | 明るい紺、ストライプ入り |
| 座ったときの丈 | 座って膝が半分以上隠れる | 仕事用のタイトスカート |
| お辞儀したときの首元 | 胸元が見えない・襟が浮かない | 深いVあき、襟なしの広いあき |
| 照明の下の光り方 | 蛍光灯の下で生地が光らない | 式典用の光沢のある生地 |
外れが0か所の1着は、そのまま面接の日に着て構いません。1か所だけ外れているなら、多くは中に着るもの、インナー、ストッキングの濃さなど、足すもので直せます。2か所以上外れているなら、直すより1着買うほうが、手間も気持ちも軽く済みます。
大事なのは、買うのは面接の日の1着だけだということです。説明会や考査の付き添いは、学校の外から見られる時間が短く、4か所のうち色と光り方の2か所が合っていれば足ります。全部の日を新しい服でそろえる必要はありません。
先に出すもの|手持ちの候補を3着まで並べる
クローゼットから、候補になりそうなものを出してください。出すのは3着までです。それ以上出すと、比べているうちに基準がぼやけます。
候補になりやすいのは次の3種類です。仕事で着ている紺やグレーのスーツ。入園式や卒園式で着たセレモニースーツやワンピース。それから、法事などで着た黒のワンピースやアンサンブル。この3種類から1着ずつ選ぶと、比べやすくなります。
並べる場所は、昼間の窓辺と、夜の蛍光灯の下の2か所を使います。窓辺だけで見ると、紺の濃さが実際より暗く見えます。蛍光灯の下だけで見ると、光沢が実際より強く見えます。2か所で見ておくと、学校の廊下や控室で見たときの印象に近づきます。
並べたら、それぞれの1着について、このあとの4か所を順に確かめます。紙を1枚用意して、3着の名前を横に、4か所を縦に書いた小さな表をつくっておくと、外れの数がひと目で分かります。
確かめるときは、当日と同じものを身につけてください。ストッキング、靴、インナー、それに鞄までを当日の想定でそろえます。とくにストッキングと靴は、丈の見え方を変えます。肌に近い色のストッキングと、紺か黒の靴を合わせて座ってみると、裾から足元までの線が当日に近い形で見えます。インナーも、当日着るものと違うものを着ていると、お辞儀をしたときの首元の見え方が変わります。
1か所目|色は紺の濃さより、黒とグレーからの距離で見る
お受験の母親の服で、色はいちばん目立つ場所ですが、いちばん外れにくい場所でもあります。手持ちのスーツやワンピースの多くは、紺、黒、グレーのどれかだからです。
見るべきは、紺の濃さそのものより、その紺が黒にどれだけ近いか、グレーにどれだけ近いかです。白い紙の上に置いて、紙から30cmほど離れて見てください。紺だとはっきり分かるなら合格です。黒と見分けがつかないほど濃い紺も、学校の照明の下では紺として見えにくいので、黒と同じ扱いにします。逆に、青みが強くて明るい紺は、写真の中で目立ちやすく、面接の日にはやや外れます。
柄も色の一部として見ます。ストライプやチェックは、細くても照明の下で線が浮きます。生地に近づいたときだけ見える程度の織りの柄なら、30cm離れて見えなければ無地として扱って構いません。
黒については、外れというより「使う日を選ぶ色」と考えてください。説明会や考査の付き添いで黒を着ている家族は珍しくありません。ただ面接の日は、ほかの家族の多くが紺を選びます。その中で黒が1人だけ混ざると、式典の帰りのような印象が少し残ります。面接の日だけは紺にして、黒は付き添いの日にまわすと、手持ちを無駄にせずに済みます。
グレーは、濃いグレーなら面接の日にも使えます。明るいグレーは、季節が秋から冬に進むにつれて浮きやすくなるので、付き添いの日向きです。
2か所目|丈は立ったときではなく、座ったときの膝で見る
手持ちの1着でいちばん多い外れが、丈です。そして立って鏡を見ているかぎり、この外れには気づけません。
面接の部屋では、親子が並んで椅子に座ります。控室でも、折りたたみ椅子やベンチに長く座ります。スカートの丈は、座ると5〜8cmほど上がります。立ったときに膝がちょうど隠れる丈は、座ると膝の上に裾が来ます。
確かめ方は簡単です。食卓の椅子に、背もたれに寄りかからずに浅く座ってください。膝をそろえ、手を膝の上に重ねます。そのとき、膝のお皿が半分以上隠れていれば合格です。お皿が全部見えている、あるいは裾が膝の上で横に引っぱられているなら外れです。
仕事用のタイトスカートは、この確かめで外れることが多い1着です。立ったときは膝丈でも、裾が細いので、座ると上に逃げます。フレアやセミフレアのスカート、ワンピースは、同じ丈でも座ったときの上がり方が小さくなります。
丈が外れた1着を直す方法は、ほぼありません。裾を下ろせる縫い代が残っていれば別ですが、セレモニー用の服でもそこまで残っていることはまれです。丈が外れたら、その1着は面接の日には使わず、説明会や付き添いの日、つまり座る時間が短い日にまわしてください。
パンツスーツの場合は、丈ではなく、座ったときに裾から足首がどれだけ見えるかを見ます。座ると裾は上がり、くるぶしが見えます。ストッキングの色と靴の色がつながっていれば気になりませんが、学校によってはスカートを選ぶ家族が多い場合もあります。パンツスーツについては、このあとの仕事用スーツの項で詳しく書きます。
3か所目|首元は、お辞儀をしたときに見る
首元も、立って正面から見ているだけでは外れが見えません。面接では、入室のとき、着席の前、退室のときの少なくとも3回、お辞儀をします。お辞儀をすると、上半身が前に倒れ、襟元が体から離れます。
鏡の前で、腰から30度くらいまで上体を倒してください。そのとき、鏡に映る自分の首元を見ます。胸元が見える、インナーの縁が見える、ジャケットの襟が体から浮いて中が見える。このどれかがあれば外れです。
外れやすいのは、深いVあきのジャケット、襟のない広い丸あきのワンピース、それから第1ボタンの位置が低いジャケットです。こうした1着は、正面から見るときれいでも、お辞儀の角度では中がのぞきます。
首元の外れは、直しやすい外れです。ジャケットの中に、首元の詰まった白か紺の無地のインナーを1枚足せば、お辞儀をしたときに見えるのはそのインナーになります。ワンピースの場合は、同じ色のボレロやジャケットを重ねると、首元の開きが小さくなります。このように1枚足して直せる外れは、4か所の数え方では「1か所」に入れて、直して着る側に分けてください。
もう1つ、お辞儀で見ておきたいのが背中です。上体を倒すと、ジャケットの背中が引っぱられ、腕の付け根にしわが寄ります。強く引っぱられるなら、その1着はいまの体に対して肩まわりが小さくなっています。このしわは面接官からは見えにくい場所ですが、着ている本人が動きにくくなり、お辞儀が浅くなります。背中が引っぱられる1着は、外れ1か所として数えてください。
4か所目|光り方は、蛍光灯の下と外の光で2回見る
式典用のスーツやワンピースで多い外れが、生地の光り方です。入園式や卒園式の服は、晴れの日の写真に映えるように、少し光沢のある生地で作られていることがあります。
学校の廊下や控室の照明は、たいてい天井の蛍光灯か、それに近い白い光です。この光の下では、生地の光沢が線になって浮きます。とくに肩、肘、腰まわりなど、生地が曲がるところに白っぽい筋が出ます。
確かめるときは、家の蛍光灯か白いLEDの下に立ち、腕をゆっくり前後に動かしてください。肘の曲がるところに白い筋が出るなら、光沢が強い生地です。次に、昼間の窓辺に立って同じように動かします。外の光で筋が出なければ、蛍光灯の下でだけ光る程度の弱い光沢です。
蛍光灯の下でも窓辺でも光るなら外れです。蛍光灯の下でだけ少し光るなら境目で、面接の部屋の明るさによって見え方が変わります。境目の1着は、このあとの「どちらとも取れるとき」の項を見てください。
光り方は、直せない外れです。生地そのものの性質だからです。光る1着は、写真撮影や式典の日のための服として残し、面接の日には別の1着を選ぶほうが確実です。
4か所を合わせる|外れが何か所なら買うか
4か所を確かめたら、外れの数を数えます。直せる外れと、直せない外れを分けて数えると、判断がさらにはっきりします。
外れが0か所の1着は、そのまま面接の日に着てください。色、丈、首元、光り方の全部が合っているなら、それ以上に足すものはありません。
外れが1か所で、それが首元か背中なら、インナーや羽織りで直して着ます。外れが1か所で、それが色なら、面接の日の家族の並びを見て決めます。黒なら付き添いの日に、明るいグレーなら説明会にまわしてください。外れが1か所で、それが丈か光り方なら、その1着は面接の日には使いません。丈と光り方は、足すもので直せないからです。
外れが2か所以上なら、面接の日の1着を買うことを考えてください。ただし、2か所以上外れた1着も、手放す必要はありません。説明会や考査の付き添いの日には、色と光り方さえ合っていれば十分だからです。手持ちの1着は付き添いの日に、新しく買った1着は面接の日に。この分け方にすると、新しい服を何着も買わずに済みます。
3着並べたうちに、外れ0か所の1着が1つでもあれば、買い足しはいりません。外れ1か所の1着があり、それが首元なら、買うのはインナー1枚で済みます。
例を1つ挙げます。仕事用の紺のスーツは、色と光り方が合格で、丈が外れ、首元が境目。式典用のワンピースは、丈と首元が合格で、光り方が外れ。法事の黒のワンピースは、丈・首元・光り方が合格で、色だけが外れ。この3着なら、どれも外れは1か所か2か所です。
この場合、いちばん手間が少ないのは、法事の黒のワンピースに、光らない紺のジャケットを1枚重ねる組み合わせです。黒が見える面積がジャケットの前の開きだけになり、全体は紺に寄ります。紺のジャケットは、仕事用スーツの上着がそのまま使えることもあります。仕事用のジャケットの丈が腰骨にかかり、黒のワンピースと重ねて境目が目立たないなら、買い足しは0で済みます。
このように、1着ずつでは外れがあっても、上下や重ね方を組み替えると、外れが消えることがあります。表に書き出した外れの場所を見比べて、ある1着の外れを、別の1着の合格で埋められないかを考えてみてください。
仕事用のスーツの場合|パンツしかない・丈が短い
仕事用の紺のスーツは、色の点ではたいてい合格します。外れやすいのは、ジャケットの丈と、ボトムの種類です。
ジャケットの丈は、腰骨にかかるかどうかを見てください。腰骨より短いジャケットは、座ったときに背中のすそが上がり、ウエストまわりが目立ちます。仕事ではすっきり見える短い丈が、面接の椅子では少し落ち着かない印象になります。腰骨が隠れる丈なら合格です。
ボトムがパンツしかない場合、パンツスーツで面接に行く家族もいます。学校の案内で服装に細かい決まりがなければ、パンツスーツそのものが外れになることはありません。ただ、同じ日に並ぶ家族の多くがスカートかワンピースを選ぶため、パンツで1人だけ目立つのが気になるなら、紺か濃いグレーの無地のスカートを1枚足す方法があります。同じ生地でなくても、紺の濃さが近ければ、ジャケットと合わせて上下で見えます。
濃さが合うかどうかは、ジャケットの裾とスカートを白い紙の上で重ねてみてください。重ねた境目がほとんど分からなければ合います。境目がはっきり見えるなら、ジャケットのほうを1段暗い色に見せるために、インナーを白から紺に変えると、上下の差が目立ちにくくなります。
もう1つ、仕事用スーツは襟の形にも注意します。襟が大きく開くテーラードジャケットは、お辞儀のときに中が見えやすいので、首元の詰まったインナーを合わせてください。
式典用のスーツ・ワンピースの場合
入園式や卒園式で着たセレモニー用の服は、丈と首元は合格しやすく、色と光り方で外れやすい1着です。
式典用の服は、写真に映えるように明るい紺や、光沢のある生地で作られていることがあります。また、ジャケットにリボンやパールのボタンなど、飾りがついていることもあります。
飾りは、取り外せるなら外して確かめてください。コサージュやブローチなど、付けた覚えのある飾りは、面接の日には付けずに行くのが無難です。ボタンそのものが飾りになっている場合は、30cm離れて見て、ボタンだけが光って目立つかを見ます。目立たなければそのまま使えます。
光り方が外れた式典用の1着でも、ワンピースとジャケットに分かれているなら、ワンピースだけを使う道があります。ワンピースは光らず、ジャケットだけが光る組み合わせは珍しくありません。その場合は、光らない紺のジャケットかカーディガンを別に合わせ、ワンピースは手持ちのものを使えば、買うものが上着1枚で済みます。
入園式のスーツをお受験にも使うことを前提に選ぶ考え方は、入園式スーツの色|秋の入園面接にも着るなら、春の式まで見て選ぶで書いています。これから式典用を買う予定がある人は、先にそちらを読んでおくと、1着で両方をまかなえる場合があります。
法事で着た黒の服を使えないか、と迷ったとき
黒のワンピースやアンサンブルは、多くの人が手持ちにある1着です。生地が光らず、丈も首元もきちんとしているので、4か所のうち3か所は合格することがほとんどです。
外れるのは色の1か所です。ただ、この外れは「使えない」という意味ではなく、「使う日を選ぶ」という意味です。説明会や考査の付き添いなら、黒の無地で光らない1着は十分に役目を果たします。
面接の日に黒を使うかどうかは、次の2つで決めてください。1つは、学校からの案内に服装の指定があるかどうか。もう1つは、家族3人のうち、ほかの2人が何色を着るかです。父親が紺、子どもが紺なら、母親だけ黒は並んだときに目立ちます。父親も黒に近い濃紺なら、母親の黒は並びの中で浮きません。
迷ったときは、黒は付き添いの日、面接の日は紺、と分けるのが、いちばん判断が少なくて済みます。黒の上に紺のジャケットを重ねて紺に寄せる方法もありますが、黒と紺の境目が目立ちやすいので、手元に合う紺のジャケットがある場合だけにしてください。
どちらとも取れるとき①|4か所のうち1か所が境目にある
実際に確かめてみると、合格とも外れとも言い切れない1か所が出てきます。座ったときに膝のお皿がちょうど半分見える。蛍光灯の下でだけ、肘にかすかな筋が出る。お辞儀をすると、インナーの縁がほんの少しだけ見える。
境目の1か所は、直せるかどうかで分けてください。首元の境目は、インナーを1枚変えれば合格側に寄せられます。首元の詰まったインナーに替えるか、インナーの色をジャケットと同じ紺にすれば、縁が見えても目立ちません。
丈の境目は、座り方で寄せられます。椅子に浅く座り、膝をそろえて、足を少しだけ後ろに引くと、裾は膝の上で落ち着きます。手を膝の上に重ねて置けば、裾の位置はさらに目に入りにくくなります。ただし面接は数分から十数分、控室は長いときには1時間以上座ります。その間ずっと座り方を気にし続けるのが負担なら、外れとして扱ってください。
光り方の境目は、面接の部屋が明るいか暗いかで変わるので、事前には決めきれません。こういう1着は、説明会の日に一度着ていくのがいちばん確実です。説明会の会場は、面接の部屋と同じ建物の中にあることが多く、廊下や講堂の照明の下で、自分の服がどう見えるかを確かめられます。そこで光らなければ、面接の日にも使えます。
どちらとも取れるとき②|説明会は手持ちで、面接だけ買うか
説明会や考査の日は手持ちで済ませ、面接の日だけ新しい1着を用意する。この分け方は、多くの家族にとって無理のない形です。ただ、面接の日の1着を買うかどうかを、いつ決めればいいかで迷う人も多いはずです。
決める時期は、説明会に手持ちを着て行ったあとがいちばんいい時期です。説明会では、座る時間、控室の温度、照明の明るさ、ほかの家族の服の色が分かります。そのうえで、手持ちの1着がどの場所で外れていたかを振り返れば、面接の日に買うべきものがはっきりします。
説明会で、丈も首元も気にならなかったなら、面接の日もその1着で構いません。説明会で、座っている間ずっと裾を気にしていたなら、面接の日には丈の長いワンピースかスカートを1着用意してください。説明会で、ほかの家族の紺に比べて自分の色だけが明るく見えたなら、色を1段暗い紺に替えます。
逆に、説明会の前に面接の日の1着を買ってしまうと、説明会で分かったことを反映できません。面接まで日にちがあるなら、買うのは説明会のあとにしてください。
説明会の日に見ておきたいことを、帰り道に忘れないうちにメモしておくと、あとで役に立ちます。書くのは4つです。控室や講堂で座っていた時間がどのくらいだったか。部屋は暖かかったか、寒かったか。照明は明るい白い光だったか、少し暗い落ち着いた光だったか。ほかの家族の母親は、紺、黒、グレーのどれが多かったか。
この4つが分かれば、面接の日の1着に求める条件がはっきりします。座る時間が長い学校なら丈を優先し、寒い学校なら中に重ねられる余裕のある身幅を優先し、照明が明るい学校なら光り方をいちばん厳しく見ます。ほかの家族の色が紺に集まっている学校なら、黒は付き添いの日にまわすほうが落ち着きます。同じ「お受験の母親の服」でも、学校ごとに優先する場所が少しずつ違うのは、このためです。
どちらとも取れるとき③|サイズが前と変わっている
数年前に買ったセレモニースーツやワンピースは、いまの体に合わなくなっていることがあります。サイズが変わること自体は、出産や仕事の変化、年齢の流れの中で、誰にでも起きることです。大事なのは、その1着が面接の日の動きに合うかどうかだけです。
確かめるのは3つの動きです。椅子に座る。お辞儀をする。子どもの手を引くように、片方の腕を前に伸ばす。この3つで、背中、腕の付け根、ウエストのどこかが強く引っぱられるなら、その1着は面接の日には使わないでください。
引っぱられる場所が背中だけなら、ジャケットを前を開けて着る方法があります。ボタンを留めないジャケットは、面接では少し略式に見えることもあるので、その場合はジャケットの中に着るワンピースのほうをきちんとした1着にしておくと落ち着きます。
ウエストがきつい場合は、ワンピースよりスカートとジャケットの組み合わせのほうが、ウエストの位置を調整しやすくなります。ワンピースは上下がつながっているため、ウエストだけを合わせることができません。
サイズが合わないと分かった1着は、責める対象ではなく、役目を変える対象です。付き添いの日に羽織らずに着る、写真撮影の日だけに着るなど、使い道を分ければ、手持ちの服を無理に体に合わせる必要はなくなります。
秋の控室の寒さと、中に着るもの
お受験の面接や考査は、多くの地域で秋から冬の入り口に集まります。朝の気温が下がる時期に、学校の控室や廊下で長く待つことになります。
控室の温度は、学校によって差があります。暖房が入っている部屋もあれば、体育館や講堂のように広くて冷える場所で待つこともあります。説明会の日に一度行っておくと、その学校の控室の温度が分かります。
寒さへの備えは、ジャケットの中で足すのが基本です。ジャケットの下に、首元の詰まった薄手のニットや、長袖のインナーを重ねてください。インナーが袖口から出ないよう、袖の長さをジャケットより短いものにします。
コートは、建物に入る前に脱ぐのが一般的です。脱いだコートは、裏地を外側にしてたたみ、腕にかけるか、大きめの手提げに入れておきます。コートの色は、紺、黒、濃いグレーなどの落ち着いた色なら、中の服と色をそろえる必要はありません。ただ、建物の前で脱ぐ姿はほかの家族からも見えるので、明るい色や大きな柄のコートは、この日は避けるほうが落ち着きます。
足元は、ストッキングの濃さでも寒さが変わります。肌色に近い薄手のストッキングは、秋の朝には足元が冷えやすく感じます。少し厚手で、肌の色から大きく離れないものを選ぶと、見た目を変えずに寒さを和らげられます。黒の厚手のタイツは、面接の日には避けて、付き添いの日に使ってください。
靴と鞄も、同じ物差しで見る
靴と鞄も、服と同じように手持ちで足りることがほとんどです。見るのは色と光り方の2か所で、紺か黒の無地、表面が強く光らないものなら合格です。エナメルのように照明を映す素材は、服の光沢と同じく廊下の照明の下で目立つので、付き添いの日にまわしてください。
靴は、かかとの高さも確かめます。学校の廊下や階段を歩き、子どもと手をつないで移動し、控室では立ったり座ったりを繰り返します。かかとが細く高い靴は、床の音が響きやすく、歩くたびに気になります。3〜5cmほどの太めのかかとか、平らに近い靴なら、1日歩いても音と疲れを気にせずに済みます。
鞄は、膝の上に置いたときの大きさで見ます。控室で座ると、鞄は膝の上か足元に置くことになります。膝の上に置いて、手を重ねられる幅なら合格です。それより大きい鞄は、足元の床に置いて構いませんが、底が自立するものを選ぶと倒れずに済みます。書類や子どもの着替えなど荷物が多い日は、小さな鞄とは別に、無地の手提げをもう1つ持ち、廊下の荷物置き場や足元に置く分け方が楽です。
買うと決めたら|売り場で見る順番
4か所で2か所以上外れて、面接の日の1着を買うと決めたら、売り場でも同じ4か所を順に見ます。売り場で見る順番は、家で確かめた順番と少し変えます。
いちばん先に見るのは光り方です。売り場の照明は明るく、生地の光沢が見えやすいので、ここで光る生地は家に帰ってから外れになりません。腕を動かして、肘に筋が出るかを見てください。
次に色です。売り場の照明は、紺を実際より明るく見せることがあります。手元に、家で確かめた手持ちの紺のハンカチや小物を持って行き、並べて濃さを比べると、色の感覚がずれずに済みます。
3番目は首元です。試着室の鏡の前でお辞儀をして、中が見えないかを確かめます。
最後に丈です。試着室には椅子が置いてあることが多いので、浅く座り、膝のお皿が半分以上隠れるかを見てください。椅子がなければ、店員に頼んで座れる場所を借りるか、膝をついてしゃがんだときの裾の位置で見ます。
この順番にする理由は、光り方と色は試着しなくても見られるからです。光る生地、色が合わない1着は、試着室に持ち込む前に外せます。試着室では首元と丈だけを確かめれば済むので、試着の数が減り、選ぶ時間も短くなります。
関連記事
よくある問い
- Q. 仕事用の紺のスーツで、お受験の面接に行ってもいいですか
- 4か所を見て外れがなければ行けます。仕事用で外れやすいのは、ジャケットの丈が腰骨より短いことと、生地に光沢があることの2つです。パンツスーツの場合は、同じ生地のスカートがあるかを先に確かめてください。スカートがなければ、面接の日だけは紺か濃いグレーの無地のスカートかワンピースを用意するほうが、迷わずに済みます。
- Q. 黒のスーツやワンピースは使えませんか
- 黒は、紺に比べて式典や弔事の印象が出やすい色です。説明会や考査の付き添いなら、黒の無地で光らないものは十分に使えます。面接の日に使うかは、学校からの案内と、ほかの家族の並びを見て決めてください。迷うなら、黒は付き添いの日にまわし、面接の日だけ紺にする分け方がいちばん楽です。
- Q. サイズが前と変わって、手持ちのスーツがきつくなりました
- きつさは、座ったときと、腕を前に出したときに出ます。立って鏡を見るだけでは分かりません。座ってお辞儀をして、背中や腕の付け根が引っぱられるなら、その1着は面接の日には使わず、付き添いの日に羽織らずに使うなど役目を変えてください。面接の日は、いまの体で座ったときに楽な1着を選ぶほうが、当日の動きが落ち着きます。
- Q. 説明会・考査・面接で、全部違う服を用意しないといけませんか
- そろえる必要はありません。面接の日に4か所すべてを満たす1着があれば、説明会と考査はそれを着回しても、手持ちの紺やグレーで済ませても構いません。むしろ説明会で先に着ておくと、座ったときの丈や、控室の温度との相性が分かり、面接の日の判断材料になります。
— メグラシ編集部





