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胸が大きくても太って見えないコート|前を閉める日と開ける日の選び方

メグラシ編集部//読了 12分
前を開けたチャコールグレーのウールコートの内側に、白いニットが縦の帯になってのぞく、駅の改札を抜けて歩く女性の首元からひざ上までの着姿

**コートを着て鏡の前に立ったとき、前を閉めた姿と開けた姿、どちらで「太って見える」と感じましたか。**胸に厚みのある人のコート選びは、この2つで見るところが違います。

前を閉める日に見るのは、**胸の頂点の高さでボタンの間に横じわが出ないか。**前を開ける日に見るのは、**胸の高さで内側の服が縦の帯として何cm見えているか。**寒い朝や屋外の行事で閉める日と、電車や屋内で開ける日では、合うコートの条件が変わります。

ニットの選び方は胸が大きくても太って見えないニットに、通年の総論は胸が大きいと太って見える服装に分けてあります。この記事はコートだけを扱います。

結論:閉める日と開ける日で、見る場所が違う

先に答えを並べます。自分がその冬に、前を閉める日と開ける日のどちらが多いかで、優先する行を決めてください。

比べる点前を閉める日前を開ける日
太って見える原因胸の高さで布が横に引かれる前端が胸から浮いて、胸から裾が一枚の面になる
見る場所胸の頂点の高さのボタンの間胸の高さで見える内側の縦の帯
合格の目安ボタンの間に横じわが出ない縦の帯が10〜15cmで裾まで続く
身幅のゆとり中の服の厚みに合わせて多め少なめでも開けて着られる
襟の形胸の上で縦の線を作れる形開いたときに前端がまっすぐ落ちる形
ボタン胸の頂点の高さに1つある閉めないので位置は問わない
ベルト本来のウエスト位置で締める後ろで結んで背中だけ絞る
素材目の詰んだ、ハリのある厚手前端が落ちる重さのある布

**両方の日がある人は、閉める日の条件を先に満たし、開けた姿を試着で確かめてください。**閉めて合わないコートは寒い日に着られませんが、開けた姿は着方で整えられることが多いからです。

なぜコートで太って見えるのか

胸に厚みのある人がコートを着ると、コートの布は胸の頂点でいちばん前に出ます。そこから下へ落ちる布は、胸の頂点の位置を起点に、まっすぐ裾まで下ります。

前を閉めた日は、胸の頂点で布が横に引かれ、ボタンの間に横じわができます。横じわは胸の高さに横の線を何本も作るので、視線が胸の高さに集まり、胴の幅がその高さで読まれます。

前を開けた日は、左右の前端が胸の頂点から前に浮いて、そのまま裾まで落ちます。前端のあいだに見える内側の服の幅が胸の高さで広がり、コートの左右の身頃と内側の服が、胸から裾まで一枚の大きな面に見えます。体の幅より、コートがつくる面の幅で胴が読まれるので、実際より厚く見えます。

どちらの日も、起きていることは同じです。胸の頂点という1点で、布の行き先が決まってしまうことです。閉めた日は、その1点で布が横に引かれ、開けた日は、その1点から布が前へ押し出されます。コート選びは、この1点のあとで布がどこへ向かうかを選ぶことだと考えると、見る場所がぶれません。ボタンの位置、襟の形、ベルトの高さ、素材の重さ。このあとの節は、どれも胸の頂点から先の布の向きを決める道具です。

前を閉める日の寸法

前を閉める日は、身幅のゆとりとボタンの位置が効きます。平置きのコートの身幅を2倍し、自分のバストのいちばん高い位置の周囲を引いたものが、ゆとりです。

見るところ測り方目安
ゆとり(薄手のニットの上)平置き身幅×2 − バスト10〜14cm
ゆとり(厚手のニットの上)平置き身幅×2 − バスト14〜18cm
ボタンの位置胸の頂点の高さにボタンがあるか頂点の上下2cm以内に1つ
ボタンの間の引き閉めて正面を見る横じわが出ない
打ち合わせの深さ前身頃の重なり深いほど引かれても開かない
身頃の前の長さ横から見て前裾が上がるか後ろ裾と同じ高さ
腕を前に出したとき胸の上の布が引かれるかボタンの間が開かない
座ったときボタンの間が開くか開かないか、1つ外せば収まる

**ボタンの位置は見落とされやすい場所です。**胸の頂点の高さにボタンがないと、ボタンとボタンのあいだの布が胸で引かれて開き、そこから中の服がのぞきます。試着のときは、胸の頂点の高さに指を当てて、その高さにボタンがあるかを最初に見てください。

前を開ける日の寸法

前を開ける日は、左右の前端がどう落ちるかが効きます。開けた前端のあいだに見える内側の服の幅を、胸の高さで測ります。

見るところ測り方目安
縦の帯の幅(胸の高さ)左右の前端のあいだ10〜15cm
縦の帯の幅(裾)左右の前端のあいだ胸の高さと同じか、少し広い
前端の落ち方横から見る胸の頂点から前へ5cm以上浮かない
前端の位置正面から見る胸の頂点の内側を通る
襟の開き首元から胸まで前端と同じ線でつながる
歩いたとき前端が左右に大きく開くか帯の幅が20cmを超えない
腕を下ろしたとき袖と前端のすき間前端が腕の内側に収まる

**縦の帯が10〜15cmで胸から裾まで続くと、内側の服が体の中心を通る1本の線になり、胴の幅がその帯で読まれます。**前端が胸の頂点の外へ逃げて帯が20cmを超えると、帯そのものが太くなり、コートの左右と内側が一枚の面に見えてしまいます。

襟の形で、縦の線が変わる

コートの襟は、閉めたときにも開けたときにも、首元から胸への縦の線を作ります。

襟の形閉めたとき開けたとき
テーラード襟Vの開きで胸の上に縦の線襟と前端が1本の線でつながる
ステンカラー首元まで閉じると胸まで一面襟を立てずに開けると縦の線
ノーカラー(Vの開き)胸の上に縦の線前端がまっすぐ落ちやすい
ノーカラー(丸い開き)首元から胸まで一面前端の落ち方次第
スタンドカラー首元から胸まで一面になりやすい襟が立つぶん前端が浮きやすい
ショールカラー胸の上で丸く重なる襟の丸みが胸の高さで広がる
フード付き首元の後ろに量が出る前は前端の落ち方次第
大きな返り襟胸の上に横幅が出る襟が胸の上で外へ開く

**前を閉める日が多い人は、テーラード襟かVの開きのノーカラーが扱いやすい形です。**閉めても胸の上にVの縦の線が残り、胸から下が一枚の面になりません。ステンカラーやスタンドカラーは、首元まで閉じると胸まで布が一面になるので、第一ボタンを開けて首元にVを作ると、同じ働きをします。

ボタンの並び|シングルかダブルか

ボタンの並びは、胸の高さに横の線が何本できるかを決めます。

ボタンの並び胸の高さの線選び方
シングル・ボタン3つ以上縦に点が並ぶ胸の頂点の高さにボタンがあるものを
シングル・ボタン1〜2つ胸の上は開いてVになる閉める日にいちばん扱いやすい
比翼仕立て(ボタンが見えない)前立てが1本の縦の線閉める日に縦の線が残る
ダブル・胸の高さから並ぶ胸の高さに2列の横の線閉める日は胸の高さに線が集まる
ダブル・胸の頂点より下から並ぶ横の線が胸から外れるダブルを選ぶならこの形
ボタンなし(ガウン)ベルトの高さに横の線ベルトの高さで決まる

**ダブルのコートを避ける必要はありません。**胸の高さに2列のボタンが並ぶと、胸の高さに横の線が増えるので、ボタンの列が胸の頂点より下から始まる一着を選べば、線が胸から外れます。

着丈は、胸から裾までの面の長さ

着丈が長いほど、胸の頂点から裾までの布の面も長くなります。前を開けた日は、この面の長さがそのまま胴の見え方になります。

着丈前を閉めた日前を開けた日
腰骨の上まで(ショート丈)胸から裾が短く、脚の長さが出る前端が浮いても面が短い
腰が隠れる(ハーフ丈)胸から裾がちょうどよい長さ前端の落ち方がいちばん目立つ
ひざ上胸から裾が長くなる縦の帯が長く続くと縦長に見える
ひざ下胸から裾が長い面になる縦の帯が続けば、全身が縦長にまとまる
ふくらはぎ布の重さで前端が落ちやすい縦の帯がいちばん長くつながる
くるぶし近く閉めると胸から下が一面に開けて歩く日に向く

**長い丈のコートは、前を開けた日に縦の帯を裾まで通せれば、全身が縦長にまとまります。**前を閉めて着る日が多い人は、ハーフ丈からひざ上の丈のほうが、胸から裾の面が短くなり、厚みが目立ちにくくなります。

ベルトの高さ

ベルト付きのコートは、胸の下で布を体に戻せるので、胸に厚みのある人に向く形です。ただし、締める高さで結果が変わります。

ベルトの締め方見え方合う日
本来のウエスト位置で前で締める胸の下で布が戻り、胸から裾が一面にならない前を閉める日
ウエストの2cm上で締める胸の下がいちばん細く見える前を閉める日
胸のすぐ下で締める胸の丸みが強調される避けたい
腰骨の高さでゆるく締める胸から腰が一面になる避けたい
後ろで結んで背中だけ絞る前の縦の帯を残して、横から薄く見える前を開ける日
ベルトを外して開けて着る前端の落ち方次第布の重いコートなら可

前で締めたベルトの結び目は、胸の下に横の塊を作ります。結び目を体の中心から少し横にずらして結ぶと、横の塊が中心から外れ、胸の下の縦の線が残ります。

素材の厚みと重さ

コートの素材は、前端の落ち方と、胸の高さでの引かれ方を決めます。

素材前を閉めた日前を開けた日
目の詰んだ厚手ウールハリがあり、引かれても横じわが出にくい重さで前端がまっすぐ落ちる
起毛の厚いウール面が厚く見えやすい前端が重く、よく落ちる
薄手のウール胸で引かれて横じわが出やすい前端が軽く、外へ浮きやすい
トレンチの綿ギャバジンハリがあり、形が保たれる前端がやや浮く
ツイード織りの凹凸で面が厚く見える重さで落ちる
ボア・フリース面が厚く、胸が大きく見える前端が広がりやすい
キルティング横の縫い線が胸の高さに出る縫い線の向きを見る
ダウン胸の高さでふくらむ前端が浮いて広がる

**迷ったら、目の詰んだ厚手のウールが扱いやすい素材です。**ハリがあるので閉めても横じわが出にくく、重さがあるので開けても前端がまっすぐ落ちます。

売り場で素材の重さを確かめるときは、コートの前端を片手でつまんで持ち上げ、手を離してみてください。**すっと真下に落ちて揺れが1〜2回で止まる布は、開けた日に前端がまっすぐ落ちます。**ふわりと広がりながらゆっくり落ちる布は、胸の頂点で前へ浮きやすい布です。

ダウンとキルティングの日

ダウンやキルティングのコートは、寒い日や自転車の日に欠かせない一方、胸に厚みのある人にとってはふくらみが胸の高さに集まりやすい素材です。

見るのは、縫い線の向きと間隔です。横の縫い線が胸の頂点の高さを通ると、胸の高さに横の線が1本増えます。縫い線の間隔が狭く、胸の高さに2本以上の線が並ぶ一着を選ぶと、1本の線が目立たなくなります。縦や斜めの縫い線のものなら、胸の高さの横線がそもそも出ません。

前を開けて着る日は、ダウンの前端がふくらんで外へ広がりやすくなります。中に着る服を体の中心で縦の線が通るもの、たとえば前立てのあるシャツやVネックのニットにしておくと、広がった前端のあいだにも縦の帯が残ります。

場面ごとに、閉めるか開けるか

コートを閉めるか開けるかは、その日の場面でおおよそ決まります。秋から冬の予定を、閉める日と開ける日に分けました。

場面閉めるか開けるか優先する条件
寒い朝の通勤(歩く・待つ)閉めるボタンの位置、ゆとり
電車・バスの中開ける縦の帯の幅
職場や店に入る前後開ける前端の落ち方
車での移動開ける座ったときの前端
七五三・屋外の行事閉める時間が長い閉めたまましゃがめるか
紅葉狩り・散策日差しで変わる両方を試しておく
結婚式・式典の行き帰り開けてクロークに預ける開けた姿、脱ぎ着のしやすさ
初詣・年始の挨拶閉めるボタンの位置、ベルト

**七五三のように屋外で子どもの目線までしゃがむ場面では、閉めたまましゃがんだときのボタンの間を確かめてください。**しゃがむと胸から腰の前が縮み、立っているときより強く布が引かれます。動きの確認は七五三のママ服を骨格タイプで選ぶにもまとめています。

中に着るもので、コートの見え方が変わる

同じコートでも、中に着る服で、閉めた日のゆとりと、開けた日の縦の帯の見え方が変わります。

中に着るもの閉めた日開けた日
薄手のハイゲージニットゆとりが残る縦の帯が平らに見える
厚手のローゲージニットゆとりが足りなくなる帯が厚く、面が広がる
Vネックのニット首元のVがコートの襟と重なる帯の上にVが加わる
タートルネック首元から胸まで一面になる帯が首から続いて縦長
前立てのあるシャツ厚みが少なく、ゆとりが残る前立てが帯の中心に縦の線を作る
ワンピースウエストの切り替えが帯に見える切り替えの高さで横線が入る
長めのカーディガン胸まわりが厚くなる帯の中にもう1本の前端ができる

**開けて着る日は、中の服を縦の帯として見せる前提で選んでください。**帯の中に前立てやVのような縦の線がもう1本あると、帯の幅が同じでも細く見えます。反対に、帯の色がコートと近すぎると、帯が見えなくなり、胸から裾までがまた一枚の面に戻ります。コートと中の服は、明るさを一段変えておきます。

コートの色と、中の服の明るさ

前を開けた日の縦の帯は、コートと中の服の明るさの差で見え方が変わります。帯が見えなければ、帯の幅を整えても効きません。

コートの色中の服縦の帯の見え方
濃い色(黒・濃紺・チャコール)白・生成り・明るいグレー帯がはっきり1本の線になる
濃い色同じ濃さの服帯が消えて、胸から裾が一面
明るい色(ベージュ・キャメル)濃い色の服帯がはっきり1本の線になる
明るい色同じ明るさの服帯が消えて、面が大きく見える
中間の色(グレー・カーキ)一段明るいか、一段暗い服帯がやわらかく見える
どの色でも柄のある服帯の中の柄が横に広がって見える

**明るさを一段変えるだけで、帯は1本の縦の線として見えるようになります。**柄のある服を中に着るなら、縦の縞のように帯の向きに沿う柄を選んでください。横縞や大きな柄は、帯の中で横の広がりを作ります。

マフラーとストールで、胸の上に縦を作る

秋冬はコートの上にマフラーやストールを重ねます。巻き方によって、胸の上の縦の線を足すことも、消してしまうこともあります。

巻き方胸の上の見え方合う日
首にかけて両端を縦に垂らす胸の上に縦の線が2本できる前を開ける日
一周させて片側に垂らす胸の上に縦の線が1本前を閉める日にも開ける日にも
ぐるぐると高く巻く首元に塊ができ、胸は空く前を閉める日
大判を肩に広げてかける胸の上が一面の布になる避けたい
胸の前で結ぶ胸の高さに横の塊ができる避けたい
三角にして前に垂らす胸の上に三角の面ができる三角の先が胸の頂点より下なら可

**胸に厚みのある人にとって、マフラーは縦の線を足せる道具です。**両端を縦に垂らすと、胸の上に2本の縦の線ができ、コートの前端とあわせて胸の高さを縦に分けます。反対に、大判を肩に広げたり、胸の前で結んだりすると、胸の高さに横の面や塊ができて、コートで整えた縦が消えます。

バッグの持ち方で、前端が引かれる

通勤でショルダーバッグを肩にかけると、ストラップがコートの前端を肩から斜めに引きます。前を開けた日は、ストラップの重さで片側の前端が胸の頂点の外へ寄り、縦の帯が片側だけ広がります。

前を開けて着る日は、ストラップをコートの内側、中の服の上にかけると、前端が引かれず、まっすぐ落ちます。斜めがけにする日は、ストラップが胸の頂点の上を横切らないよう、胸の間を通る向きにかけてください。胸の頂点の上を通ると、胸の高さに斜めの線が1本増えます。

手持ちのバッグなら、前端を引くものはありません。前を閉める日は肩にかけるバッグ、開ける日は手に持つバッグ、と分けると、どちらの日も前端の形が崩れません。

手持ちのコートを、着方で整える

新しいコートを買う前に、手持ちのコートを着方で整えられないかを試してください。どれも自宅の鏡の前でできます。

  1. 前を閉めて横じわが出るなら、中のニットを薄手に替えてもう一度閉める
  2. それでも横じわが出るなら、閉める日は第一ボタンを外し、首元にVを作る
  3. 前を開けて前端が浮くなら、ベルトを後ろで結んで背中だけ絞る
  4. 帯が消えるなら、中の服をコートより一段明るいか暗いものに替える
  5. 帯が太いなら、中の服に前立てのあるシャツか、Vネックのニットを選ぶ
  6. マフラーを両端を縦に垂らす巻き方に替える

**1から3で整わないときは、そのコートは前を閉める日には向かないと考えてください。**開けて着る日専用にして、閉める日のための一着を別に探すほうが、冬のあいだ迷いません。

どちらとも取れるとき①|肩に合わせると胸が閉まらない

肩に合うサイズでは胸のボタンが閉まらず、胸に合わせると肩が落ちる、という人は少なくありません。このときは、その冬に前を閉める日がどれくらいあるかで決めます。

閉める日が週に1〜2日なら、肩に合わせて、前は開けて着る前提で選びます。肩が合っていると全体の輪郭が整い、開けた日の縦の帯もまっすぐ落ちます。寒い日は、コートの前を開けたまま、中をタートルや厚手のニットにして補ってください。

閉める日が週の半分以上なら、胸に合うサイズを選び、肩が少し落ちても目立ちにくい形にします。ラグラン袖やドロップショルダーのコートは、肩の縫い目がもともと肩先にないので、サイズを上げても肩が落ちて見えにくくなります。

どちらとも取れるとき②|骨格タイプで向きが違う

胸に厚みがあっても、骨格タイプで向くコートの形が変わることがあります。

骨格ストレートの人は、胸の位置が高く、上半身に厚みがあります。ハリのある素材で、肩に合う一着を選び、前は開けて縦の帯を作ると、厚みが帯に分かれます。閉める日は、ボタンが胸の頂点の高さにあるかを最優先にしてください。

骨格ウェーブの人は、胸に厚みがあっても上半身全体は薄く、胸の下で体が細くなります。ベルトを本来のウエストの2cm上で締めて、胸の下で布を戻す形が合います。前を開けた日は、前端が胸から浮きやすいので、重さのある布を選んでください。

骨格ナチュラルの人は、胸の厚みより肩の枠が印象を作ります。肩の落ちるゆったりしたコートでも、前を開けて縦の帯を通せば、胸の厚みは目立ちません。コートの形は骨格が混合タイプのコートの肩と丈の分け方も参考になります。

どちらとも取れるとき③|背が低い

背が低い人は、コートの着丈が同じでも、体に対して布の面が長くなります。前を開けた日に縦の帯が裾まで続けば縦長にまとまりますが、帯の幅が20cmを超えると、帯そのものが太い面になって、縦長の効果が消えます。

**背が低い人は、縦の帯の幅を10cmに近いほうに寄せてください。**帯を細くすると、同じ着丈でも縦の線が強く出ます。前を閉める日が多いなら、ハーフ丈で胸から裾の面を短くすると、胸の厚みと着丈の長さが重ならずに済みます。

どちらとも取れるとき④|中に着るものの厚みが日によって違う

秋の終わりから冬にかけては、同じコートの中に、薄手のシャツを着る日も、厚手のニットを着る日もあります。ゆとりの目安は中の服の厚みで変わるので、1着のコートでどちらにも合わせたいときに迷います。

このときは、いちばん厚い中の服で閉めたときに横じわが出ないサイズを選び、薄い服の日は前を開けて着るのが決め方です。薄い服の日に閉めるとゆとりが余りますが、余りは前端の浮きではなく、ボタンの間のゆるみとして出るだけなので、ベルトを締めれば整います。反対に、薄い服に合わせたサイズを選ぶと、厚手のニットの日に閉められなくなります。

雨の日と、はっ水のコート

秋は長雨の時期があり、はっ水の薄手のコートやレインコートを着る日があります。はっ水の素材は軽く、ハリが強いものが多いので、前を開けた日に前端が胸から浮きやすく、閉めた日は胸の高さで布が張って光ります。

**光る素材は、胸の高さで布が張ると、その部分だけが明るく光って前に出て見えます。**はっ水のコートを選ぶときは、光沢の控えめなマットなものを選び、閉める日はボタンの位置を、開ける日は前端の落ち方を、ウールのコートと同じ手順で確かめてください。傘を持つ日は片手がふさがるので、前を閉めて出かけることが多くなります。雨の日用の一着は、閉める日の条件を優先して選びます。

写真に写るコート姿

秋冬の行事や旅行では、コートを着たまま写真に写ることが多くなります。写真は正面から撮られることが多く、前を開けた日の縦の帯がそのまま写ります。

**写真を撮る前に、左右の前端を指でそろえて、縦の帯を10〜15cmに整えてください。**歩いたあとや座ったあとは前端が左右に広がり、帯が20cmを超えていることがよくあります。前を閉めて写る日は、腕を体から少し離して立つと、袖と身頃のあいだにすき間ができ、胴の幅が袖と分かれて写ります。

試着室で3分でやること

コートの試着は、閉めた姿と開けた姿の両方を見ます。売り場の鏡の前で、次の順番で確かめてください。

順番やること見る点
1その冬によく着る厚みのニットを着ていくゆとりが中の服に合うか
2胸の頂点の高さに指を当てるその高さにボタンがあるか
3前を閉めて正面を見るボタンの間に横じわが出ないか
4閉めたまま腕を前に出すボタンの間が開かないか
5閉めたまましゃがむ胸から腰の前が突っ張らないか
6前を開けて正面を見る縦の帯が胸の高さで10〜15cmか
7開けたまま横を向く前端が胸の頂点から5cm以上浮かないか
8開けたまま3歩歩く帯の幅が20cmを超えて広がらないか

8つのうち、閉める日が多い人は2〜5を、開ける日が多い人は6〜8を先に見てください。両方の日がある人は、3と7だけでも確かめておくと、冬のあいだに「思っていたのと違った」と感じる一着をかなり減らせます。

**1つめがいちばん大切です。**薄いブラウスで試着したコートを、冬に厚手のニットの上に着ると、ゆとりが足りなくなって閉めた日に横じわが出ます。試着の日は、その冬によく着るいちばん厚いニットを着て行ってください。

10月から1月のコートの予定

コートは一度に全部そろえる必要はありません。時期ごとに、閉めるか開けるかの割合が変わります。

時期の目安よく着るコート閉める日と開ける日
10月後半薄手のトレンチ、ステンカラー開ける日が多い。縦の帯を優先
11月ウールのコート(ハーフ丈〜ひざ上)朝は閉め、日中は開ける
12月厚手のウール、ダウン閉める日が増える。ボタンの位置を優先
1月厚手のコート、ロング丈屋外は閉める。ベルトで胸の下を戻す
2月同上、晴れた日は開ける両方を行き来する

**秋の初めに薄手のコートを、冬の前に厚手のコートを、と2回に分けて考えると、**それぞれで閉める日と開ける日のどちらを優先するかが決めやすくなります。

よくある行き違い

**「胸が大きい人はゆったりしたコートがいい」。**ゆとりが多すぎると、前を開けた日に前端が胸の頂点から大きく浮いて、胸から裾までが一枚の大きな面に見えます。ゆとりは中の服の厚みに合わせた範囲に収め、余った分を足さないほうが、結果としてすっきりします。

**「暗い色のコートなら太って見えない」。**暗い色は面の広さを狭く見せますが、閉めた日の横じわは影として、開けた日の前端の浮きは輪郭として残ります。色を変えるより、ボタンの位置と縦の帯の幅を合わせるほうが、印象は大きく変わります。

**「前を開けていれば、どんなコートでも同じ」。**開けた日の見え方は、前端が胸の頂点の内側を通るか外側に逃げるかで変わります。前端が外へ逃げるコートは、開けても縦の帯が太くなり、閉めた日と同じくらい胴が厚く見えます。

**「ダブルのコートは胸が大きい人には無理」。**ボタンの列が胸の頂点より下から始まる一着なら、胸の高さの横線は外れます。形の名前で外すより、ボタンの列がどの高さから始まるかを見てください。

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 胸が大きいと、コートを着ると太って見えます。何を見て選べばいいですか
その日にコートの前を閉めるか開けるかを先に決めてください。閉める日は、胸の頂点の高さでボタンの間に横じわが出ないかを見ます。開ける日は、胸の高さで内側の服が縦の帯として10〜15cmの幅で見えるかを見ます。太って見える原因は、閉める日なら胸の高さで布が横に引かれること、開ける日なら前端が胸から前へ浮いて、胸から裾まで一枚の大きな面になることです。
Q. 胸が大きい人は、ダブルのコートは避けたほうがいいですか
避けなくても選べます。ダブルのコートは、胸の高さに左右2列のボタンが並ぶので、胸の高さに横の線が1本増えます。閉めて着る日が多い人は、打ち合わせが深く、ボタンの列が胸の頂点より下から始まる一着を選ぶと、横の線が胸の高さから外れます。前を開けて着る日が多い人は、ダブルの広い前身頃が開いたときに大きく外へ逃げやすいので、開けた姿を試着で確かめてください。
Q. 肩に合わせると、胸が閉まりません
胸に合わせて1サイズ上げると、肩が落ちて全体が大きく見えることがあります。まず、その冬に前を閉める日がどれくらいあるかを考えてください。閉める日が少ないなら、肩に合わせて、前は開けて着る前提で選ぶほうが全体は整います。閉める日が多いなら、肩が少し落ちても目立ちにくいラグラン袖やドロップショルダーの一着で、胸に合うサイズを選びます。
Q. ベルト付きのコートは、胸が大きい人に合いますか
合います。ただしベルトの高さが効きます。前を閉めてベルトを締める日は、本来のウエスト位置か、そこから2cm上で締めると、胸の下で布が体に戻り、胸から裾までが一枚の面になりません。胸のすぐ下で締めると、胸の丸みがかえって強調されます。前を開ける日は、ベルトを後ろで結んで背中だけ絞ると、前の縦の帯を残したまま、横から見たときの厚みが減ります。

— メグラシ編集部

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ちょいぽちゃコーデ|MとLで迷う体は、秋の予定で着るサイズを分ける

ちょいぽちゃのコーデで迷うのは、形より先にサイズです。MとLのどちらも着られる体は、1着ごとに、その日の予定でいちばん長くとる姿勢に合わせてサイズを分けると決まります。座って食事をする日は座ったときのウエスト、外を歩く日は歩幅と着丈、行事で立ってしゃがむ日は背中と裾。自分がMとLの間かを3か所で確かめる方法、予定別にどこを見るか、ニット・シャツ・パンツ・スカートなどアイテムと素材ごとの伸び方、上着を重ねるときの肩線、通販の寸法表の見方、上下でサイズが違うときの組み方までまとめました。

メグラシ編集部/読了 10分
いかり肩のノースリーブ|秋に重ねると肩が張って見える直し方

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いかり肩のノースリーブ|秋に重ねると肩が張って見える直し方

夏に着ていたノースリーブを、秋はシャツやニットの上に重ねて着たい。ところが、いかり肩の人がニットベストやジャンパースカート、袖なしワンピースを重ねると、肩先に角が立って、肩だけが張って見えることがあります。原因は肩の形ではなく、袖なしの布が肩先の手前で終わる位置と、襟ぐりの横の線です。肩の傾きを測り、袖ぐりの端が肩先から何cm内側で終わるかで、張って見えるかどうかが分かれます。下に着る袖の選び方、襟ぐりの深さ、重ねる順番、手持ちの袖なしを秋に使う直し方まで。

メグラシ編集部/読了 11分
オーバーサイズTシャツコーデ ぽっちゃり|余りの幅と着丈で秋に重ねる

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オーバーサイズTシャツコーデ ぽっちゃり|余りの幅と着丈で秋に重ねる

ぽっちゃりさんのオーバーサイズTシャツは、「大きいほど楽」で選ぶと、布が体から離れすぎて全体が四角く見えることがあります。いちばん楽に着ているTシャツの身幅を平置きで測り、そこから何cm大きいかで余りの幅を決める方法、肩線の落ち、腰骨を基準にした着丈、袖の止まる位置、秋に透けない生地の厚み。さらに長袖Tを下に、シャツを羽織る、ベストを上に、カーディガンやジャケットを重ねる秋の4つの組み方と、ボトムや靴との釣り合い、迷ったときの決め方まで。

メグラシ編集部/読了 12分
ぽっちゃり150cmの秋コーデ|サイズを上げて余った丈と袖の直し方

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ぽっちゃり150cmの秋コーデ|サイズを上げて余った丈と袖の直し方

身長150cm前後で、身幅に合わせてサイズを上げると、秋服は丈と袖と肩が余ります。ニットの袖が手の甲まで来る、肩線が落ちる、トップスが腰の下まで来る、羽織りの丈が中途半端、コートで足首しか見えない、パンツの裾が靴の上でたまる、ロングスカートの裾を踏む。7つの失敗を、余った長さを測って直せる範囲と、買い直したほうが早い範囲に分けました。身幅と丈でサイズが分かれるとき、通販で試着できないときの決め方も載せています。

メグラシ編集部/読了 12分

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