骨格ストレートのブラウス|留め具の間の引きと、つまめる量で決める

骨格ストレートのブラウスは、サイズ表記ではなく、留め具と留め具の間に横の引きが出ていないかで決まります。
引きが1本でも出ていたら、その一枚は前を留めて着る一枚ではありません。サイズを上げて解決することもありますが、上げると肩と袖ぐりが同時に大きくなるので、たいてい別の問題に入れ替わります。
だから、引きが出たときに次に測るのは胸の高さでつまめる量です。この2つの組み合わせで、その一枚をどう扱うかが決まります。
まず測る|着たまま、5か所
鏡の前で、着た状態のまま確かめます。定規は1本あれば足ります。
- 引き:前を全部留めて、留め具の間に横向きのしわが出ていないか
- つまめる量:胸のいちばん高い位置の脇側を、指2本でつまんで何センチか
- 縦の長さ:いちばん上を開けて、鎖骨の中央から襟の開きの底までを測る
- 袖ぐり:腕の付け根の下に指が何本入るか
- 裾:前の裾と後ろの裾の高さの差
順番はこのままで構いません。1で終わることもあります。
軸1|留め具の間の引き。1本でも出たら、留めない一枚
前を全部留めた状態で、横向きのしわが留め具の左右へ伸びていないかを見ます。
しわが出るということは、その高さで布が引かれているということです。骨格ストレートの体は胸に厚みが出るので、留め具の間隔が広い作りだと、いちばん厚い位置に留め具が来ないことがあります。すると、前身頃が留め具のない場所で開こうとして、引きが出ます。
- 引きなし:前を留めて着ける
- 座ったときだけ出る:座る時間の短い日に使う
- 立っていても1本以上:前を留めない一枚として扱う
引きが出る一枚でも、いちばん上を開けて着れば、その分だけ前身頃の張りが抜けます。捨てる必要はありません。用途を決め直すだけです。
しわが出ているかどうか迷ったら、正面ではなく斜め45度から見てください。正面からだと布の陰影が均一に見えるので、引きが分かりにくくなります。斜めから光を受けると、引かれている場所だけに影が集まります。試着室の照明は真上から当たることが多いので、体を少し回して確かめるのが確実です。
軸2|胸の高さでつまめる量。片側3〜6cm
胸のいちばん高い位置の脇側を、指2本で水平につまんで測ります。
- 2cm未満:不足。サイズを上げる判断
- 3〜6cm:成立帯
- 8cm以上:余り。面が体から離れて、上半身が一つの箱に見える
骨格ストレートの上半身は、前後に厚みが出て、面が続きます。この面に対して、余った布はそのまま面積として乗ります。だから「大きめを選んで隠す」という発想が、いちばん逆に働くタイプです。
逆に不足も外れます。2cm未満だと、腕を動かすたびに前身頃が引かれ、一日じゅう直すことになります。
つまむ場所は、脇の縫い目から3〜5cm前の位置に固定してください。縫い目の真上をつまむと、縫い代の厚みが指に入るので、実際より多くつまめたように感じます。前中心に寄りすぎると、留め具の重なりが入って同じことが起きます。同じ位置で測ることが、比較できる数字を作る条件です。
もう1つ、つまむのは立った状態で腕を下ろしたときにしてください。腕を上げた状態では前身頃が引き上げられるので、ゆとりが実際より少なく出ます。
軸3|いちばん上を開けたときの縦。7〜11cm
いちばん上の留め具を開けて、鎖骨の中央のくぼみから、開きの底までを測ります。
- 5cm未満:首から胸まで面が続いたまま。区切りができない
- 7〜11cm:成立帯。上半身に縦の起点ができる
- 13cm以上:開きすぎ。肩の外側へ布が逃げる
ここは、襟の形の名前では判断できません。同じ形の名前でも、留め具の位置が2cm違えば結果が変わります。名前ではなく、距離を測ってください。
2つ開けないと7cmに届かない一枚もあります。その場合、2つ開けたときに13cmを超えないかを確認します。超えるなら、1つ開けて首元に細い縦のものを1本足すほうが収まります。
もう1つ見てほしいのが、開けたときに襟が外へ倒れるかどうかです。首に沿って立ったままの襟は、開いた縦の線を襟の幅ぶん狭めます。外へ倒れる襟は、開きの幅がそのまま縦になります。同じ7cmでも、倒れるかどうかで見え方が変わるので、測るときは襟を自然に落とした状態で測ってください。 手で押さえて広げた状態の数字は、着ているときの数字ではありません。
軸4|袖ぐりの深さ。指2本が入るか
腕の付け根の下に、指を横にして入れてみます。
- 指2本が余裕を持って入る:深い作り。動いても前身頃が引かれない
- 指2本がぎりぎり:条件つき。腕を前に出す動作が多い日は避ける
- 指1本しか入らない:浅い作り。動くたびに前が引かれる
ここは直せません。袖ぐりを深くする直しは、袖と身頃の両方を作り替えることになるからです。だから買う時点の判断項目になります。
腕を前へ90度出して、背中が引かれるかどうかも同時に見てください。引かれるなら、その一枚は座って過ごす日には向きますが、動く日には向きません。
軸5|裾の前後差。5cm以上なら外に出す設計
裾の前と後ろの高さの差を測ります。
- 0〜2cm:内側に収める設計。収めても腰に布が溜まらない
- 3〜4cm:どちらでも可
- 5cm以上:外に出す設計。収めると後ろの余りが行き場を失う
外に出すときは、裾の止まる高さに気をつけてください。腰のいちばん張る高さで止まると、そこに横の線が入ります。上下どちらでもよいので、3cm以上ずらします。
5つを組み合わせる
| 軸 | 成立 | 条件つき | 外れる |
|---|---|---|---|
| 留め具の間の引き | なし | 座ったときだけ | 立っていても出る |
| 胸のつまめる量 | 片側3〜6cm | 2〜3cm/6〜8cm | 2cm未満/8cm以上 |
| 開けたときの縦 | 7〜11cm | 5〜7cm/11〜13cm | 5cm未満/13cm以上 |
| 袖ぐり | 指2本に余裕 | 指2本ぎりぎり | 指1本 |
| 裾の前後差 | 用途と一致 | どちらでも可の範囲 | 用途と逆 |
成立が4つ以上なら主力です。条件つきが2〜3つなら、場面を決めて使う一枚です。外れが2つ以上あるなら、直しでは戻りません。
割れたとき①|つまめる量は足りているのに、引きが出る
つまめる量が3cm以上あるのに引きが出るなら、布が足りないのではなく、留め具の配置が体に合っていないということです。
見るのは、いちばん厚い高さに留め具があるかどうか。厚い位置と留め具の間が4cm以上空いているなら、その間で開こうとします。
打てる手は3つです。留め具の間隔が狭い作りの一枚に替える。いちばん上を開けて張りを抜く。内側に薄いものを1枚だけにして厚みを減らす。この順で試してください。
割れたとき②|寸法は全部合うのに、着ると重く見える
寸法が5つとも成立しているのに落ち着かないときは、布の表面が光を返す量が原因のことが多いです。
上半身の面が続くタイプは、光を強く返す布を上半身全体に置くと、その面がひとまとまりで見えます。同じ色でも、織りが違えば光り方が変わります。
替えなくても済む手が2つあります。いちばん上を開けて縦の切れ目を作る。上下の濃さの差を大きくして、境目に線を作る。どちらかで、たいてい落ち着きます。
割れたとき③|朝は決まるのに、夕方に崩れる
夕方に前身頃だけがよれるなら、布の戻りが速すぎます。
布をつまんで離して、3秒以内にしわが消えるなら硬い布です。硬い布は、動いたときにできたしわを自分の形へ戻そうとするので、体の厚い場所にしわが集中します。
一日通して着るなら、5秒前後で戻る布を選んでください。硬い布は、動きの少ない日に回します。
袖の形で変わること|手首で終わるか、途中で終わるか
袖は、長さと袖口の幅の2つで見ます。
長さは、手首の骨が隠れるか出るかの二択にしてください。骨の上でちょうど止まる長さが、いちばん中途半端に見えます。骨格ストレートの体は腕にも厚みが出るので、袖が途中で止まると、そこで腕の面が切れて短く見えます。
袖口の幅は、手首まわり+4〜8cmが扱いやすい範囲です。それより広いと、袖口に体積ができて、いちばん細い場所に厚みが乗ります。逆に手首にぴったり沿う作りは、腕を曲げるたびに引かれるので、動く日には向きません。
折って着る場合は、折った幅を3cm以下に抑えてください。それ以上折ると、折り山が肘の下に段を作ります。折る位置は肘の下5〜10cmが目安です。肘の真上で折ると、曲げるたびにほどけます。
内側に収めるか、外に出すか
収める日は、裾の前後差が2cm以下の一枚を選び、下に着るものの上端を体のいちばん細い高さに合わせます。この2つが揃うと、収めた場所が細く見えます。
出す日は、前後差5cm以上の一枚を選び、裾が腰の張る高さを避けるようにします。出す長さは、下に着るものの上端から10〜18cmが扱いやすい範囲です。
どちらでもよい一枚(前後差3〜4cm)は、その日の下に着るもので決めてください。下の上端が体の細い高さにある日は収める、低い日は出す。先に決まっているほうに合わせると、朝の判断が1つ減ります。
手持ちを仕分ける|3つの箱に分ける
判定が終わったら、手持ちのブラウスを3つに分けてください。
主力:成立が4つ以上。前を留めても開けても着られる一枚です。ここに入るものが3枚あれば、平日の大半は回ります。
開けて着る:引きが出るが、ほかは成立している一枚。前を留めないと決めてしまえば、判断に迷いがなくなります。上に何かを羽織る日に強い一枚でもあります。
場面限定:袖ぐりが浅い、または座ったときだけ崩れる一枚。動きの少ない日に回します。
分けたら、それぞれの箱に何枚あるかを数えてください。主力が1枚しかないなら、次に買うのは主力になり得る一枚です。開けて着るが5枚あるなら、しばらく買い足す必要はありません。
足りないのは枚数ではなく、箱の偏りです。 どの箱が薄いかを見れば、次の一枚が決まります。
3分で決める手順
- 前を全部留めて、引きが出ないか見る
- 胸の高さでつまむ
- いちばん上を開けて、鎖骨から測る
- 腕の付け根の下に指を入れる
- 裾の前後差を測って、収めるか出すかを決める
1で引きが出たら、2へ進む前に「留めない一枚」と決めてしまって構いません。判定が早く終わるほど、手持ちの仕分けは進みます。
まとめ|引きと、つまめる量
持ち帰るのは2つの数字です。留め具の間に引きが出るかどうか。胸の高さで片側何センチつまめるか。
この2つが分かれば、そのブラウスを前を留めて着るのか、開けて着るのか、手放すのかが決まります。襟の開きと袖ぐりと裾は、その2つが決まったあとの調整です。
サイズ表記は、この5つのどれも教えてくれません。測るのは布のほうです。
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よくある問い
- Q. 胸のところだけ引かれます。サイズを上げれば直りますか
- 上げると引きは消えますが、肩と袖ぐりが同時に大きくなるので、別の問題に入れ替わります。まず、胸の高さで片側何センチつまめるかを測ってください。2cm未満なら本当に足りていないのでサイズを上げます。3cm以上つまめるのに引かれるなら、足りないのではなく留め具の配置が体に合っていないので、いちばん上を開けて着る一枚として扱うか、留め位置の間隔が狭い作りの一枚に替えてください。
- Q. 肩は合うのに、脇の下が窮屈です
- 袖ぐりの深さが浅い作りです。腕の付け根の下に指を2本入れて、余裕があるかを見てください。指1本しか入らないなら、腕を前に出す動作のたびに前身頃が引かれます。骨格ストレートの体は腕の付け根に厚みが出やすいので、袖ぐりは深めの作りを選ぶほうが一日通して楽です。深さは直せないので、ここは買うときの判断になります。
- Q. 内側に収めると、腰まわりに布が溜まります
- 裾の前後差を見てください。前後差が5cm以上ある一枚は、外に出す前提で作られているので、内側に収めると後ろの余りが行き場を失います。差が2cm以下の一枚に替えるか、その一枚は外に出して着てください。出す場合は、裾が腰のいちばん張る高さで止まらないよう、3cm以上ずらすと横の線が入りません。
- Q. 白いブラウスが膨らんで見えます。色のせいですか
- 色より、布の表面が光を返す量と、面の切れ目の数が効いています。骨格ストレートの上半身は面が続くので、光を強く返す白い布を上半身全体に置くと、その面がひとまとまりで見えます。同じ白でも、光を鈍く返す織りに替えるか、いちばん上を開けて縦の切れ目を作るか、上下の濃さの差を付けると印象が変わります。色を変えずに済むことが多いです。
- Q. 一枚で着るときと、上に何か羽織るときで選び方は変わりますか
- 変わります。一枚で着る日は、袖ぐりの深さと裾の形が直接効くので、その2点を優先してください。上に羽織る日は、外側の一枚が線を作るので、優先は襟の開きと胸のゆとりに移ります。羽織る前提で買った一枚を、一枚で着る日に回すと、袖ぐりの浅さが表に出ることがあります。買う時点でどちらの用途かを決めておくと外れません。
— メグラシ編集部





