骨格タイプ別タイツの選び方|膝のお皿と膝上の形で濃さを決める

**いま、膝丈のスカートかワンピースを着て、鏡の前に立ってみてください。**手持ちのタイツを1足履いた状態で、膝のどこに目が行きますか。
膝のお皿のところだけ色が白っぽく抜けて見える人。膝のすぐ上に張りがあって、そこから太ももにかけて色が濃く見える人。すねの骨がまっすぐ前に出ていて、膝からつま先までが一本の線に見える人。タイツの濃さで迷う理由は、この「先に目が行く場所」が人によって違うからです。
骨格タイプ別のタイツの選び方は、デニールの数字から始めないほうが早く決まります。**先に膝の3か所を見て、目が行く場所に合わせて濃さと編み地を決める。**この順番にすると、骨格診断の結果がはっきりしない人でも、次に買う1足が決まります。
膝が大きく見える人の丈の決め方は膝が大きい骨格はナチュラル?に、ブーツの筒の選び方は骨格タイプ別ブーツにまとめてあります。この記事は、その間にある脚の表面、タイツの話だけを扱います。
結論:あなたのタイツは、膝で先に目が行く場所で決まる
最初に、答えを先に置いておきます。鏡の前で膝を見て、いちばん先に目が行った場所で選んでください。
膝のすぐ上に張りがあって、そこが一番目立つなら、骨格ストレートに多い見え方です。この場合は、60デニール前後の、透けの少ない無地を選びます。脚を面としてまとめて見せると、膝上の張りが一続きの線に収まります。
膝のお皿が小さく、膝まわりより足首や膝下のやわらかさのほうが目に入るなら、骨格ウェーブに多い見え方です。この場合は、30〜40デニールくらいの、肌の色が少し透ける濃さを選びます。濃くしすぎると、脚の細さよりも黒い線の強さが勝ってしまいます。
膝のお皿が大きく、角があって、すねの骨が前に出て見えるなら、骨格ナチュラルに多い見え方です。この場合は、80デニール以上か、リブや細かい編み地のあるものを選びます。平らな無地よりも、編み目の影があるほうが、お皿の角が目立ちにくくなります。
どれにも当てはまる気がする、どれにも当てはまらない気がする、という人のために、迷ったときの決め方を後半で厚く書いています。まずは3か所の見方から確かめてください。
膝の3か所を見る:お皿の幅・膝上の厚み・膝下の骨
膝の見え方を決めているのは、主に3か所です。どれも鏡と自分の手だけで確かめられます。タイツを脱いで、素足のままで見てください。
お皿の幅は、指を横に並べて測る
膝を軽く伸ばして立ち、膝のお皿の上に指を横に並べます。人差し指から順に、お皿の端から端までを覆うのに何本要るかを数えます。
指2本でほぼ覆えるなら、お皿は小さめです。指3本で覆えるなら標準的、3本でもはみ出すなら大きめです。指の太さは人によって違うので、ここで見るのは厳密な寸法ではなく、自分の手と比べたときの大きさです。
あわせて、お皿の形も見てください。丸く、輪郭がなだらかに肌に溶けているか。それとも、上下左右の端に角があって、四角や台形に近い形をしているか。角があるほど、タイツを履いたときにその角の部分で生地が伸び、色が薄く見えやすくなります。
膝上の厚みは、指でつまんで確かめる
次に、膝のお皿のすぐ上、指2本ぶん上のあたりを、親指と人差し指で軽くつまみます。つまんだ厚みが1cmに届かず、すぐに皮膚の下の硬さに当たるなら、膝上は薄めです。1cm以上つまめて、指を離すと張りをもって戻るなら、膝上に厚みがあります。
ここで見ているのは、太さの良し悪しではありません。膝上に厚みがあると、タイツはその部分で丸く張り、光を受けて明るく見えます。薄いと、生地が骨に沿って平らに伸び、お皿の形がそのまま出ます。どちらの膝なのかで、タイツが脚の上でどう光るかが変わります。
膝下の骨は、横から見て確かめる
最後に、鏡に対して横向きに立ちます。膝のお皿の下から足首にかけて、すねの骨がどのくらい前に出て見えるかを見てください。
すねがまっすぐで、骨の稜線がはっきり見えるなら、膝下に骨の存在感があります。すねの前が丸く、骨の線が肌の下に隠れているなら、膝下はやわらかい印象です。
この3か所のうち、どれが一番目立ったかを覚えておいてください。それがタイツの濃さを決める出発点になります。
骨格ストレートのタイツ|膝上の張りは、透けを減らして面で見せる
膝上に厚みがあり、お皿は指2〜3本ぶんで丸みがある。骨格ストレートの人に多い膝です。
この膝に薄手のタイツを履くと、膝上の張りのところで生地が伸び、そこだけ色が明るく透けます。膝から上だけが一段明るくなるので、膝上の丸さが強調されて見えます。逆に、透けの少ない濃さにすると、膝上から膝下までが同じ色でつながり、脚がひとつの面として見えます。
目安は60デニール前後です。透けがほとんどなく、それでいて真っ黒の板のようにはならない濃さです。膝上の張りが強い人ほど、少し上げて80デニールまで動かしても重くなりません。
編み地は、表面がなめらかな無地を選びます。ストレートの人の肌は張りがあるので、リブのように縦の凹凸がある編み地だと、凹凸が膝上の丸みに沿って広がり、横に伸びて見えることがあります。表面が平らで、つやが少しあるくらいの生地が、張りのある肌にはよく馴染みます。
色は、黒かチャコールがいちばん扱いやすいです。茶色系を選ぶなら、こげ茶のように黒に近い濃さのものにします。明るいグレーやベージュは、膝上の張りに光が当たって明るく見える部分が出るので、薄い色を選ぶ日は丈を膝下まで下げて、膝上をスカートで隠しておくと安心です。
避けたいのは、ラメや光沢の強い糸が入ったタイツです。光の反射が膝上の丸いところに集まり、そこだけが光って見えます。光沢を足したい日は、靴やバッグのほうで足してください。
骨格ウェーブのタイツ|細い膝には、肌の色を少し残す
膝のお皿が小さく、指2本でほぼ覆える。膝上はつまむとすぐ硬さに当たるほど薄く、膝下のすねもやわらかい。骨格ウェーブの人に多い膝です。
この膝に濃いタイツを履くと、脚の輪郭が黒い線になって強く出ます。脚そのものは細いので、線だけがくっきりして、上半身のやわらかさやスカートの軽さと離れて見えます。脚だけが別の人のもののように見える、という声が多いのはこのためです。
目安は30〜40デニールです。肌の色が少し透け、脚の輪郭がやわらかくぼける濃さです。膝のお皿が小さいので、薄手にしてもお皿が浮く心配はほとんどありません。
編み地は、細かい柄や、表面にわずかな起伏があるものが合います。小さなドット、細い縦のライン、ごく細かい格子のような柄です。柄の一つひとつが小さいほど、脚の細さと釣り合います。大きな柄やざっくりした編み地は、脚の細さに対して柄のほうが勝ってしまうので、避けたほうが無難です。
色は、黒よりも、チャコールグレー、ブラウン、グレージュのように、少しやわらかい色のほうが扱いやすいです。黒を選ぶなら、30デニールくらいまで薄くして、肌の色が透けるようにします。そうすると黒でも線が強くなりすぎません。
ウェーブの人が気をつけたいのは、厚手のタイツに厚手の靴を合わせた日です。脚の下のほうに重さが集まり、細い膝から下が沈んで見えます。厚手を履く日は、靴を甲の浅いものにするか、スカートを軽い素材にして、重さを一か所に集めないようにしてください。
骨格ナチュラルのタイツ|大きなお皿は、編み地の影で馴染ませる
膝のお皿が大きく、指3本でもはみ出す。形に角があって、すねの骨が横から見て前に出ている。骨格ナチュラルの人に多い膝です。
この膝に薄手の無地を履くと、お皿の角のところで生地が強く伸び、角の形がそのまま白っぽく浮きます。膝がひとつだけ明るいので、脚の中で一番目に入る場所になります。
目安は80デニール以上です。生地が厚いほど、お皿の角で伸びても色が抜けにくくなります。100デニールを超えるような厚手も、ナチュラルの人なら重く見えにくく、むしろ脚の骨の存在感と釣り合います。
編み地は、リブ、ケーブル、ざっくりとした表情のある編みが合います。編み目の凹凸がつくる影が、お皿の角を目立たなくしてくれます。平らな無地にすると、膝の部分で生地が伸びて光が反射するので、同じ濃さでもお皿が目立ちやすくなります。
色は、黒、チャコール、こげ茶、カーキ寄りのグレーなど、少し土の色を含んだ濃い色がよく馴染みます。脚の骨の存在感があるぶん、色にも少し重さがあったほうが、脚と生地の印象がそろいます。
ナチュラルの人が気をつけたいのは、ごく薄手のつやのあるストッキングを履く場面です。仕事や式典でどうしても薄手が必要な日は、マットな仕上げのものを選んで、スカート丈を膝下10cm前後まで下げ、膝のお皿をスカートの中に入れておくと落ち着きます。
デニールの数字と見え方の境目
デニールは糸の太さを示す数字で、大きいほど生地は厚く、透けにくくなります。ただし、同じ数字でも編み方や伸び方で見え方は変わります。ここでは、膝の上での見え方に絞って、境目を置いておきます。
| デニールの目安 | 膝のお皿の上での見え方 | 向きやすい膝 |
|---|---|---|
| 20〜30 | 肌の色がはっきり透け、お皿の形がそのまま出る | お皿が小さく、膝上が薄い |
| 30〜50 | 肌の色が少し透け、輪郭がやわらかくぼける | お皿が小さめで、膝下がやわらかい |
| 60〜80 | 透けはほぼなく、膝上から膝下が同じ色でつながる | 膝上に厚みがある |
| 80以上 | 色が抜けにくく、お皿の角でも濃さが残る | お皿が大きく、角がある |
この表は、どの数字が正しいかを決めるためのものではありません。自分の膝の3か所と照らして、どの帯から試すかを決めるための目安です。
実際には、表の境目ちょうどにいる人も多いはずです。たとえば膝上に厚みがありつつ、お皿も大きめの人なら、60〜80のどちらから試すかで迷います。その場合の決め方は、少し後の「どちらとも取れるとき」の章で書きます。
数字より先に効くのは、サイズの合い方
同じデニールでも、サイズが合っていないと膝の上での見え方は大きく変わります。タイツが脚の長さに対して短いと、腰まで引き上げたときに生地が縦に引っ張られ、いちばん伸びる膝のお皿の上で色が抜けます。表示の数字よりも一段薄く見える、という状態です。
確かめ方は簡単です。タイツを履いて、股の部分が自分の脚の付け根にきちんと届いているかを見ます。付け根より数センチ下で止まっていて、それ以上引き上げられないなら、そのタイツは脚の長さに対して小さいです。この状態で膝のお皿を見ると、ほかの部分より白っぽくなっているはずです。
身長が高めの人、脚が長めの人、膝上に厚みがある人は、表示の身長の範囲の上のほうにいるなら、一つ上のサイズを選んでみてください。生地に余裕ができると、膝の上でも伸びすぎず、表示どおりの濃さで見えます。逆にサイズが大きすぎると、足首や膝の裏にしわが寄り、そこで影ができます。膝の裏のしわは後ろ姿で目に入るので、歩いたあとに鏡で後ろも見ておくと安心です。
伸びたときの色の抜け方は、素材でも違う
タイツの多くは、ナイロンとポリウレタンを組み合わせた生地でできています。ポリウレタンの割合が多いものは伸び縮みがよく、膝を曲げても戻りやすい一方で、伸びたときに色が抜けやすいものもあります。綿やウールが混ざった厚手のものは、伸びても色が残りやすく、表面もマットになります。
膝のお皿が大きく、座ると色が抜けやすい人は、ウールや綿の混ざったものを一度試してみてください。同じ80デニールでも、ナイロン主体のものより膝の上で色が落ち着いて見えることがあります。肌ざわりや暖かさも変わるので、外で過ごす時間が長い日の1足として持っておくと便利です。
色の選び方|同じ濃さでも、色で重さが変わる
デニールが同じでも、色によって脚の見え方は変わります。濃さを決めたあとで、色を一段ずつ動かしてみてください。
いちばん重く見えるのは黒です。脚の輪郭が最もはっきり出て、スカートや靴との境目もくっきりします。次がチャコールグレー、こげ茶と続き、グレージュや明るいブラウンになるほど軽く見えます。
膝上に張りがある人は、黒からチャコールまでの間で選ぶと、面がまとまりやすいです。膝が小さく脚の細い人は、チャコールからグレージュの間で選ぶと、線が強くなりすぎません。お皿が大きく骨の存在感がある人は、黒、こげ茶、カーキ寄りのグレーなど、少し重さのある色が合います。
もうひとつ、靴の色との関係も見てください。タイツと靴の色をそろえると、脚が足先まで一続きに見えます。タイツより靴を明るくすると、足元に区切りができます。膝のお皿が目立ちやすい人は、タイツと靴をそろえておくと、視線が膝に止まりにくくなります。膝上の張りが気になる人は、靴を少し明るくして、視線を足先に動かす方法もあります。
迷ったら、手持ちの一番よく履く靴の色を基準にしてください。その靴と同じか、半段だけ明るい色のタイツから試すと、外れにくいです。
靴の形でも、合う濃さは動く
靴の形によっても、タイツの濃さの釣り合いは変わります。甲が深く、足首まで覆うショートブーツやローファーは、足元に重さがあります。この靴に薄手のタイツを合わせると、足元だけが重く、脚が細く浮いて見えます。甲の深い靴の日は、自分の帯の中で一段厚いほうを選ぶと、脚から靴までがなだらかにつながります。
甲が浅く、足の甲が見えるパンプスやバレエシューズは、足元が軽く見えます。この靴に厚手のタイツを合わせると、甲の見えている部分が黒く大きく見え、足元が重くなります。甲の浅い靴の日は、帯の中で一段薄いほうを選んでください。
膝上に張りのあるストレートの人は、甲の深い靴に60〜80の無地がよく合います。膝が小さく脚の細いウェーブの人は、甲の浅い靴に30〜40の薄手が合わせやすいです。お皿の大きいナチュラルの人は、甲の深い靴やブーツに80以上の編み地のあるものを合わせると、脚の骨の存在感と靴の重さがそろいます。
ロングブーツを履く日は、タイツが見えるのは膝まわりだけです。ブーツの筒の口と膝のお皿の距離が近いほど、膝の見え方が目立ちます。筒の口がお皿のすぐ下に来るなら、タイツはブーツと同じ色にそろえ、膝からブーツまでを一続きにすると落ち着きます。
スカート丈と組む|お皿からの距離で濃さを一段変える
タイツの見え方は、スカートの裾がどこにあるかでも変わります。裾と膝のお皿の距離で、濃さを一段上げるか下げるかを決めておくと、手持ちの組み合わせが増えます。
裾がお皿より上にある日
膝上丈のスカートやショートパンツを合わせる日は、膝のお皿が丸ごと見えます。膝の見え方がそのまま出るので、自分の膝に合わせた濃さよりも一段濃いものを選ぶと落ち着きます。ウェーブの人なら30から50へ、ストレートの人なら60から80へ、ナチュラルの人は80のまま編み地のあるものに替える、といった動かし方です。
裾がお皿にかかる日
膝丈のスカートで、裾がちょうどお皿にかかる日は、歩くたびにお皿が見え隠れします。この丈は、タイツの濃さとスカートの色の差がいちばん目立つ丈です。スカートとタイツの色の差を小さくしておくと、見え隠れしても膝が目立ちません。濃い色のスカートなら濃いタイツを、明るい色のスカートなら一段明るいタイツを合わせます。
裾がお皿より10cm以上下にある日
膝下丈やロング丈を合わせる日は、膝のお皿はスカートの中に入ります。見えるのは膝下から足首までなので、膝の形よりも膝下の骨の出方と、足首の細さで濃さを決めます。すねの骨がはっきりしている人は濃いめ、膝下がやわらかい人は薄めにすると、足首までの線が自然につながります。この丈の日は、自分の膝に合わせた濃さより一段薄くしても、たいていは大丈夫です。
どちらとも取れるとき①|お皿は大きいのに、膝上に厚みもある
ここからは、3か所の見え方が一つのタイプにそろわない人の決め方です。骨格診断の結果が2つの間で揺れている人は、たいていこのどれかに当てはまります。
ひとつめは、お皿が大きく角もあるのに、膝上もつまむと1cm以上の厚みがある膝です。ストレートとナチュラルの間にいる人に多い見え方です。
この場合は、お皿よりも膝上を優先してください。理由は、人の目が先に止まるのは、膝の中でいちばん明るく見える場所だからです。膝上に厚みがあると、そこでタイツが丸く張って光を受け、お皿より先に目に入ります。お皿の角は、膝上が面としてまとまれば目立たなくなります。
具体的には、60〜80デニールの無地から始めます。ストレートに寄せた選び方です。そのうえで、お皿の角がまだ気になるようなら、同じ濃さのまま、ごく細いリブのものに替えます。太いリブやケーブル編みまで行くと、膝上の丸みに沿って凹凸が横に広がるので、細いリブで止めておくのがちょうどいいところです。
鏡で確かめるときは、正面だけでなく、斜め45度からも見てください。斜めから見て膝上の丸みが先に目に入るなら、無地のままで正解です。斜めから見てお皿の角が先に目に入るなら、細いリブに替えます。
どちらとも取れるとき②|お皿は小さいのに、すねの骨がはっきりしている
ふたつめは、お皿は指2本でほぼ覆えるほど小さいのに、横から見るとすねの骨が前に出ている膝です。ウェーブとナチュラルの間にいる人に多い見え方です。
この膝は、どの丈のスカートを合わせるかで、優先する場所が変わります。
膝上丈か膝丈で、お皿が見える日は、お皿の小ささを優先します。30〜50デニールの、肌の色が少し透けるものを選んでください。お皿が小さいので薄手でも浮かず、脚の輪郭がやわらかく見えます。
膝下丈やロング丈で、お皿が隠れる日は、すねの骨を優先します。見えているのが膝下だけなので、すねの骨の存在感と釣り合う60デニール前後か、細かい編み地のあるものにします。薄手のままだと、すねの骨の稜線に沿って生地が光り、脚の前側だけが明るく見えることがあります。
つまり、この膝の人は、タイツを2つの濃さで持っておくのがいちばん楽です。膝が見える丈の日の薄手と、膝が隠れる丈の日の中厚手。手持ちのスカートの丈を数えて、多いほうから先にそろえてください。
どちらとも取れるとき③|左右で違う、立つと座るで違う
3つめは、3か所の見え方がタイプでそろわないのではなく、膝そのものが場面によって違って見える場合です。
左右の膝で形が違う
片方のお皿だけが大きい、片方の膝上だけ厚みがある。こうした左右差は珍しくありません。この場合は、立ったときに前に出るほうの膝に合わせます。
鏡の前で足をそろえて立ち、そこから自然に一歩踏み出してください。前に出た足が、普段の歩き方で先に人の目に入る足です。写真に写るときも、多くの場合はこちらの足が手前に来ます。その膝で3か所を確かめ、濃さを決めます。
座ると膝の見え方が変わる
立っているときは目立たないのに、座ると膝のお皿が白っぽく浮く、という人もいます。座って膝を曲げると、お皿の上で生地が大きく伸びるからです。
仕事で座っている時間が長い人、会食や式典で座る場面が多い人は、座った姿で確かめてください。椅子に座って膝を直角に曲げ、上から膝を見下ろします。お皿の上の色が、太ももやすねの色より明らかに明るくなっていたら、その濃さは座る場面には薄すぎます。デニールを20ほど上げるか、伸びたときに色が抜けにくい、編み目の詰まったものに替えてください。
体型が変わった、季節で脚の感じが変わる
膝上の厚みは、時期によって少し変わることがあります。去年ちょうどよかった濃さが、今年はなんとなく合わない、と感じたら、もう一度膝上をつまんで確かめてみてください。1cmの境目をまたいだかどうかで、選ぶ帯が一つずれていることがあります。
3か所とも目立たない、と感じる
お皿は指3本でちょうど覆える。膝上は1cm前後でつまめる。すねの骨も、はっきりとも、やわらかいとも言いにくい。こういう膝の人は、どこにも先に目が行かないので、かえって選び方がわからなくなります。
この場合は、膝ではなく、太ももと足首の太さの差で決めてください。膝のお皿の上下それぞれ10cmのところと、足首のいちばん細いところの3か所を、メジャーで測ります。太ももと足首の差が大きいほど、脚の輪郭は上から下へ強く絞られて見えます。差が大きい人は、透けの少ない60前後で輪郭をなだらかにすると落ち着きます。差が小さく、膝から足首までがまっすぐに近い人は、40前後の少し透けるものにして、肌の色で脚の立体感を残したほうが自然です。
どの膝にも当てはまらないと感じる人は、実は選べる幅がいちばん広い人でもあります。帯の端で迷うより、40と60の2足をまず持ち、スカートの丈で使い分けるところから始めてください。
迷ったら、濃さを一段だけ動かして比べる
ここまで読んでも決めきれないときは、手持ちのタイツで比べるのがいちばん確かです。
同じ日に、濃さの違うタイツを2足用意します。片方の脚に1足ずつ、左右で別のタイツを履いてください。そのうえで、膝丈のスカートを履いて鏡の前に立ちます。
見比べるのは3点です。膝のお皿のところで、色が一段明るく抜けていないか。膝上と膝下で、色の濃さが同じに見えるか。スカートの裾から靴までの間で、脚が浮いて見えないか。
この3点のうち、2つ以上がうまくいっているほうが、いまの自分の膝に合った濃さです。両方とも1つずつしかうまくいかないなら、濃さではなく編み地か色の問題です。濃さを同じにして、無地とリブ、黒とチャコールのように、もう1つの要素を変えて比べ直してください。
左右で別のタイツを履くと、同じ光の下で、同じ姿勢のまま比べられます。日を変えて比べると、照明や体調の違いが混ざって、何が違うのかがわかりにくくなります。
場面で濃さを変える|仕事・式典・休日
タイツの濃さは、膝の形だけでなく、場面からも決まります。自分の膝に合った帯を決めたうえで、場面ごとにその帯の中で動かしてください。
仕事の日は、帯の中で真ん中か、やや薄い側を選びます。会議室や事務所の照明は真上からの光が多く、膝の上に影ができにくいので、濃すぎるとそこだけ黒く沈んで見えます。
式典や改まった会食の日は、薄手の肌色に近いものを求められる場面もあります。その場合は、色よりも光沢を調整してください。膝のお皿が目立ちやすい人ほど、マットな仕上げを選び、丈は膝下まで下げておくと落ち着きます。
休日は、帯の中で一番厚い側を選んでも構いません。歩く距離が長い日や、外で過ごす時間が長い日は、厚手のほうが脚が冷えにくく、編み地の表情も楽しめます。
一つの帯の中で、薄い日用と厚い日用の2足を持っておくと、ほとんどの場面はそれで足ります。帯の外に出るのは、膝が完全に隠れる丈の日か、とくに改まった場面の日くらいです。
売り場で確かめる3つのこと
タイツはパッケージの写真だけでは見え方がわかりません。売り場で確かめられることは限られていますが、次の3つは手で確かめられます。
ひとつめは、手を中に入れて広げることです。見本が置いてある売り場なら、手を差し入れて、指を開いて生地を伸ばしてください。指の関節の上で色がどのくらい抜けるかが、膝のお皿の上での見え方に近いです。指の関節で白っぽくなるものは、お皿が大きい人には薄すぎます。
ふたつめは、表面の光り方を見ることです。照明の下で生地を少し傾けて、光が線になって走るか、全体にぼんやり広がるかを見ます。線になって走るものは、膝上の丸いところで光が集まりやすいです。
みっつめは、編み目の詰まり方です。リブやケーブル編みは、伸ばしたときに編み目が開いて、地の色が見えることがあります。手を入れて伸ばしたときに、凹凸の谷の部分で肌の色が透けすぎないかを見てください。
数字だけで選ぶと、同じ60デニールでも、思っていたより薄い、思っていたより光る、ということが起きます。売り場では数字を目安に手に取り、最後は手の上の見え方で決めてください。
手持ちのタイツを仕分ける
最後に、引き出しの中のタイツを、膝の見え方で分け直してみてください。
まず全部を出して、濃さの順に並べます。次に、さきほど確かめた自分の膝の帯に入るもの、帯より薄いもの、帯より厚いものの3つに分けます。
帯に入るものは、そのまま毎日使う側です。帯より薄いものは、膝下丈やロング丈の日、膝が隠れる日に回します。帯より厚いものは、膝上丈の日や、寒い日に外で長く過ごす日に回します。
どこにも回せないものもあるかもしれません。光沢が強すぎる、色が自分の靴に合わない、伸ばしたときにお皿の上で色が抜ける。そういうものは、一季節だけ別の場所に置いておいて、その間に一度も手に取らなかったら手放す、という決め方で十分です。
こうして分けておくと、朝にスカートを決めた時点で、タイツが自動的に決まります。膝が見える丈か、隠れる丈か。それだけ見れば、引き出しのどの列から取ればいいかがわかります。
骨格タイプの見分け方そのものに迷っている人は、骨格診断を簡単に済ませるで、手持ちの服から主軸を決める方法を先に試してみてください。ニットの首元や袖の選び方は骨格が混合タイプのニットに書いています。
よくある問い
- Q. 骨格診断の結果がわからないままでも、この選び方は使えますか
- 使えます。この記事の選び方は、骨格タイプの名前ではなく、膝の3か所の見え方から逆にたどれるようにしてあります。膝のお皿の幅が指2本に収まるか、膝のすぐ上に指でつまめる厚みがあるか、膝下のすねの骨が前に出て見えるか。この3つを鏡の前で確かめれば、どの濃さから試すかは決まります。診断の名前は、あとから合っているかを確かめる目印くらいに考えてください。
- Q. 黒の80デニールが一番細く見えると聞きました。全員それでいいのでは
- 濃い黒は脚の輪郭をはっきりさせるので、膝上に張りのある人には面がまとまって見えやすい一方で、膝のお皿が小さく脚が細い人だと、脚の線だけが強く出て靴やスカートとの間で浮くことがあります。お皿が大きく骨の角がある人だと、濃い黒は角を消してくれますが、平らな無地だと膝の位置で光が反射して、かえってお皿が目立つこともあります。同じ80デニールでも、無地かリブかで見え方が変わります。数字はひとつの目安で、膝の形と編み地を一緒に見てください。
- Q. 膝の左右で形が違います。どちらに合わせればいいですか
- 立ったときに前に出ているほう、つまり人から見て先に目に入るほうに合わせます。片方のお皿だけが大きい、片方だけ膝上に厚みがある、ということは珍しくありません。鏡の前で足をそろえて立ち、一歩踏み出したときに前に来る足を見てください。普段よく前に出す足のほうが、写真でも人の目でも先に映ります。その膝で3か所を確かめて、濃さを決めます。
- Q. 仕事でベージュのストッキングしか履けません。どうすればいいですか
- 肌色に近い薄手の場合も、考え方は同じです。膝のお皿が目立ちやすい人は、つやの少ないマットな仕上げを選ぶと、お皿の上で光が集まりにくくなります。膝上に張りのある人は、自分の肌より半段暗い色を選ぶと面がまとまります。脚が細く膝が小さい人は、肌と同じかわずかに明るい色で、肌の柔らかさを残したほうが自然です。色と光沢の2つを動かすだけでも、膝の見え方は変わります。
— メグラシ編集部





