ズボンの丈つめは何cm?|裾幅と秋冬の靴で決める仕上がりの位置

**丈つめに出す前に、そのズボンを床に平らに置いて、裾の幅を測ってみてください。**片面の幅が何cmでしたか。
ズボンの丈つめで迷うのは、縫い方ではなく、どこで止めるかです。そして止める位置は、裾幅と、その一本にいちばん合わせる靴の2つでほぼ決まります。この記事では、詰める長さを「今の裾から何cm」と引き算で出すために、先に仕上がりの位置を決める手順を並べます。
縫い方の違いはズボン裾上げの4つの方法の違い、家で縫わずに済ませる手順はズボンの裾上げを簡単に、詰めたあとの失敗の直し方はズボンの丈直しの失敗にまとめてあります。
結論|裾幅で3つに分けて、止める高さを決める
| 裾幅(平らに置いた片面) | 分け方 | 止める高さの目安 |
|---|---|---|
| 17cm未満 | 細い裾 | くるぶしの骨が半分見える高さ |
| 17〜22cm | 中くらいの裾 | 靴の甲に裾が軽く触れる高さ |
| 22cmを超える | 広い裾 | 後ろ側が床から1〜2cm浮く高さ |
| 丈がもともと短い型 | クロップド・アンクル丈 | くるぶしの骨の上2〜4cm |
**裾が細いほど高く、広いほど低く止める。**理由は単純で、細い裾は靴の上にたまると、たまった布が横に逃げられずに段になります。広い裾は短くすると、布の量に対して脚の見える長さが足りず、裾だけが宙に浮いて見えます。
この表の位置に印を付けたら、今の裾との差を測ります。その差が、詰める長さです。
数字を先に決めてしまうと、「3cm詰めたら短すぎた」「2cmでは足りなかった」という行き違いが起きます。同じ3cmでも、靴の甲の高さや、ウエストをどこで留めるかで仕上がりの位置は動くからです。位置を決めて、そこから引き算で長さを出す。この順番にしておけば、ズボンが替わっても、靴が替わっても、同じ手順で決められます。測るものは裾幅と靴の2つだけです。
30秒で測る|裾幅は、平らに置いて片面を測る
裾幅は、履いたままでは測れません。床か机の上に置いて測ります。
- ズボンの前と後ろの折り目をそろえて、平らに置く
- 裾のいちばん下の端を、左から右まで真っすぐ測る
- 今の裾ではなく、止めたい位置の高さでもう一度測る
3番目が大事です。脚に沿って細くなっていく形は、詰めるほど裾の位置が上に来て、そこは今の裾より幅があります。
| 形 | 今の裾と、5cm上の幅の差 | 詰めたあとの裾 |
|---|---|---|
| テーパード | 1〜2cm広がる | 今より少し広い裾になる |
| スキニー | 0.5〜1cm広がる | ほとんど変わらない |
| ストレート | ほぼ変わらない | 今と同じ |
| ワイド | ほぼ変わらない | 今と同じ |
| フレア・ブーツカット | 1〜3cm狭くなる | 今より細い裾になる |
| バレル・カーブ | 形によって広がるか狭まる | 止める高さで測り直す |
止める位置で測った数字を、上の表の分け方に当てはめてください。テーパードで今の裾が16cmでも、5cm上が17.5cmなら、中くらいの裾として止める高さを決めます。
測るときは、メジャーを裾の端にぴったり沿わせ、布を引っ張らないようにします。伸びる生地は、置いただけで少し縮んだ状態になっていることがあるので、裾を軽く左右に整えてから測ってください。左右の足で数字が5mm以上違うときは、縫い目がずれていることがあります。その場合は、狭いほうの数字を使います。
仕上がりの位置を、言葉にしておく
止める高さには、いくつか呼び方があります。お直しのお店で伝えるときに役立つので、ここで合わせておきます。
| 呼び方 | 前から見た裾 | 後ろから見た裾 |
|---|---|---|
| ノークッション | 靴の甲に触れない | 靴のかかとの上端あたり |
| ハーフクッション | 甲に軽く触れて、小さな折れが1つ | かかとの上端から1cmほど下 |
| ワンクッション | 甲に乗って、はっきりした折れが1つ | かかとの半分ほど |
| くるぶし丈 | くるぶしの骨が半分見える | 足首が見える |
| アンクル丈 | くるぶしの骨の上2〜4cm | 足首がはっきり見える |
| 床すれすれ | 靴の甲がほぼ隠れる | 床から1〜2cm |
呼び方は人やお店で少しずつ違います。呼び方だけで頼まず、前と後ろの高さを言葉で添えてください。「ハーフクッションで、後ろはかかとの上端から1cm下」と言えば、取り違えはほぼ起きません。
細い裾|くるぶしの骨が半分見える高さ
裾幅が17cm未満のテーパードやスキニーは、くるぶしの骨の中心あたりで止めるのが基本です。骨の上半分が裾に隠れ、下半分が見える高さです。
| 止める高さ | 見え方 | 合う靴 |
|---|---|---|
| 骨の上2cm | 足首が出て軽い | ローファー・バレエシューズ |
| 骨の中心 | いちばん中立 | スニーカー・ローファー・パンプス |
| 骨の下端 | 足首がほとんど隠れる | ショートブーツ・甲の深い靴 |
| 靴の甲に触れる | 裾がたまって段になる | 細い裾では避ける |
細い裾を靴の上に乗せると、余った布が逃げ場を失って、横に何本もしわが寄ります。細い裾は、靴に触れない高さで止めると覚えておくと迷いません。
骨の上で止めるか下で止めるかは、靴の甲の深さで決めます。甲が浅く、足の甲が広く見える靴なら骨の上寄り、甲の深い靴やショートブーツなら骨の下寄りにすると、裾と靴の間の肌の見え方が自然につながります。手持ちの靴が浅い靴と深い靴の両方なら、骨の中心で止めておけば、どちらに合わせても大きく外れません。
秋冬は靴下が見える面積が増えます。くるぶしの骨の上で止めるなら、靴下かタイツの色を、ズボンか靴のどちらかに寄せておきます。
中くらいの裾|靴の甲に軽く触れる高さ
裾幅が17〜22cmのストレートやスラックスは、前から見て裾が靴の甲に軽く触れ、小さな折れが1つできる高さが中心です。上の呼び方でいうハーフクッションです。
| 迷っている位置 | どちらに寄せるか | 理由 |
|---|---|---|
| 触れない〜軽く触れる | 軽く触れる側 | 歩いたときに足首がのぞきすぎない |
| 軽く触れる〜しっかり乗る | 軽く触れる側 | 秋冬の厚い生地は折れが大きく出る |
| 薄い生地で軽く触れる | 少し長くしてもよい | 薄い生地は折れが小さく収まる |
| 仕事用のスラックス | 軽く触れる側 | 座ったときに靴下が見えすぎない |
| 休日のストレートデニム | 触れない側も選べる | 裾を折り返して履く日もある |
後ろ側は、靴のかかとの上端から1cmほど下を目安にします。前と後ろが同じ長さだと、後ろが少し短く見えることがあるので、気になるなら後で触れる「前と後ろの差」を足します。
仕事で履くスラックスは、立っているときより、歩いているときや座っているときの見え方で印象が決まります。軽く触れる長さは、歩いても足首がのぞきすぎず、座っても靴下の上端が見えにくい位置です。迷ったら軽く触れる側に寄せておくと、場面を選ばずに履けます。
広い裾|後ろ側が床から1〜2cm浮く高さ
裾幅が22cmを超えるワイドパンツやフレアは、靴の甲がほとんど隠れる長さにします。後ろ側が床から1〜2cm浮く高さが目安です。
| 状態 | 見え方 | 直すところ |
|---|---|---|
| 後ろが床から3cm以上 | 裾が宙に浮いて見える | 詰める量を減らす |
| 後ろが床から1〜2cm | 布が縦に落ちて見える | このままでよい |
| 後ろが床に触れる | 歩くと裾が擦れる | 1cm詰める |
| 前で甲が半分見える | 靴が前に出て見える | 広い裾にしては短い |
| 前で甲が全部隠れる | 足元が布で終わる | 広い裾ならこの位置 |
広い裾は、**かかとの高い靴で決めた長さを、平らな靴で履くと床を擦ります。**ワイドパンツはどちらの靴で履く日が多いかを、詰める前に決めておいてください。両方で履きたいときの決め方は、この記事の後半に置きます。
広い裾は、詰める量が少しでも見え方が大きく変わります。1cm詰めただけで、裾が床から浮いて見え始めることがあるので、印は5mm刻みで動かして確かめてください。生地に落ち感があるものほど、短くしたときに裾が揺れて足首がのぞきやすくなります。
クロップド・アンクル丈を詰める|骨の上何cmか
もともと短めに作られている型は、くるぶしの骨を基準に、骨の上何cmで止めるかで決めます。
| 型 | 骨からの位置 | 秋冬に合わせるもの |
|---|---|---|
| アンクル丈の細い裾 | 骨の上2〜3cm | 靴下を見せるか、甲の深い靴 |
| クロップドのストレート | 骨の上3〜5cm | ショートブーツの筒に裾を少しかぶせる |
| クロップドのワイド | 骨の上5〜8cm | ブーツの筒の上に裾を落とす |
| 9分丈と書かれたもの | 骨の上1〜3cm | 靴下とタイツの色を靴に寄せる |
短めの型を詰めるとき、気をつけたいのはブーツの筒の上端と裾が同じ高さに並ぶことです。並ぶと、脚の途中に横の線が2本重なって見えます。裾は筒の上端から3cm以上離すか、筒に1〜2cmかぶせるかのどちらかにします。
短めの型は、詰める前に「どの靴下を合わせるか」まで考えておくと迷いが減ります。裾と靴の間に見える部分が、秋冬はほとんど靴下かタイツになるからです。靴下を見せる前提なら骨の上寄り、見せたくないなら骨に近い位置で止めます。
靴で変わる①|スニーカー・ローファー
ここからは靴で変わるところです。同じ一本でも、靴が変わると止める高さが動きます。
| 靴 | 甲の高さ | 止める高さの変え方 |
|---|---|---|
| 厚底のスニーカー | 高い | 裾が甲に早く当たるので、5mm〜1cm長めに |
| 薄いスニーカー | 中くらい | 表のとおり |
| ローファー | 中くらい | 表のとおり。甲の飾りに裾が引っかからないか見る |
| バレエシューズ | 低い | 甲が見えるので、裾がたまりにくい |
| 甲の深いブーティ | 高い | 筒の高さとの関係で決める |
スニーカーは甲が高く、裾が早く甲に当たります。中くらいの裾をスニーカーで決めるなら、前は甲に当たり始めた位置、後ろはかかとの上端を目安にしてください。
ローファーは甲に飾りや切り替えがあるものが多く、裾がそこに引っかかって持ち上がることがあります。印を付けたら数歩歩いて、裾が飾りに乗ったまま戻らないかを見てください。戻らないときは、5mm短くするか、裾を甲に触れない高さまで上げます。
靴で変わる②|パンプス・かかとのある靴
かかとが上がる靴は、前から見た裾と後ろから見た裾の差が大きくなります。かかとが上がるぶん、足の甲が斜めになり、前では裾が甲から離れ、後ろでは裾が下に落ちます。
| かかとの高さ | 前の裾 | 後ろの裾 |
|---|---|---|
| 3cm未満 | 平らな靴とほぼ同じ | 平らな靴とほぼ同じ |
| 3〜5cm | 甲から少し離れる | かかとの上端あたり |
| 5〜7cm | 甲が見えやすくなる | かかとの半分あたりまで落とせる |
| 7cmを超える | 甲がはっきり見える | ヒールの半分を覆う長さが目安 |
**かかとのある靴で決めた丈は、平らな靴では1〜2cm長くなります。**パンプスの日と平らな靴の日を混ぜるなら、高い側で決め、平らな靴の日は裾を折り返すか、ほかのズボンに替えると決めておきます。
靴で変わる③|秋冬のブーツ
10月を過ぎるとブーツの日が増えます。ブーツは筒の高さで、裾を外に出すか中に入れるかが分かれます。
| ブーツ | 裾の扱い | 止める高さ |
|---|---|---|
| くるぶし丈のブーティ | 外に出す | 筒の上端に1〜2cmかぶさる |
| ショートブーツ(筒15cm前後) | 外に出す | 筒に裾が軽く乗る。広い裾なら床から2cm |
| ミドルブーツ | 外に出すか、細い裾なら中へ | 外に出すなら広い裾にする |
| ロングブーツ | 細い裾を中に入れる | 丈は気にしなくてよいが、たるみを見る |
ブーツに合わせて詰めるときは、筒の上端と裾が同じ高さに並ばないかを最初に見ます。細い裾をブーツの中に入れるなら、丈つめはむしろ要らないこともあります。中で布がたまりすぎて筒がふくらむときだけ、2〜3cm詰めます。
ブーツの中に入れる日と外に出す日が混ざる一本は、外に出す日に合わせて決めます。中に入れる日は丈が多少長くても隠れますが、外に出す日に短いと、筒と裾の間に脚が見えてしまうからです。タイツの日なら気にならないこともあるので、冬にタイツを合わせる日が多いかどうかも、決めるときの材料になります。
前と後ろで長さを変えるか
中くらいの裾と広い裾は、後ろを前より少し長くする仕上げがあります。前下がりと呼ばれることがあります。
| 裾幅 | 前後の差の目安 | 向く場合 |
|---|---|---|
| 細い裾 | つけない | 差をつけても目に入らない |
| 中くらいの裾 | 0.5〜1cm | かかとの低い靴の日が多い |
| 広い裾 | 1〜1.5cm | 後ろが短く見えるのを防ぎたい |
| ダブル仕上げ | つけない | 折り返しが斜めになると崩れて見える |
前後の差は、横から見たときに裾の線がわずかに後ろへ下がる程度です。**差をつけるかどうかは、お直しのお店で頼むときに一言添えるだけで変わります。**何も言わなければ、まっすぐに仕上がることが多いです。
生地で変わるところ
生地によって、仕上がったあとの長さが動くことがあります。
| 生地 | 動き方 | 止め方 |
|---|---|---|
| まだ洗っていないデニム | 洗うと縦に縮むことがある | 洗ってから詰める。急ぐなら1〜2cm長め |
| 洗い加工済みのデニム | 縮みは小さい | 表のとおり |
| ウール | 蒸気で縮むことがある | クリーニングに出す前提なら5mm長め |
| ポリエステル | ほとんど動かない | 表のとおり |
| 伸びる生地 | 履くと縦に伸びることがある | 膝を曲げて立ち上がってから印を付ける |
| 厚手のコーデュロイ | 裾の折りが厚くなる | 折りが厚くなるぶん、甲の上に重く乗る |
| 裏地つき | 表と裏で長さが違う | 裏地は表より2〜3cm短く仕上げる |
裏地つきのズボンは、裏地の長さもお直しの範囲に入ります。裏地も一緒に詰めると伝えておかないと、表だけが短くなって裏地がのぞくことがあります。
伸びる生地のズボンは、朝に決めた丈が、夕方には膝や腰まわりが伸びて少し長く感じられることがあります。印を付ける前に、膝を2〜3回曲げ伸ばしして、生地がなじんだ状態で決めてください。立ち上がった直後の丈のほうが、一日の中で長く過ごす状態に近くなります。
シングルとダブル|ダブルは布を多く残す
裾の仕上げを折り返し(ダブル)にしたいときは、詰める前に布が残っているかを見ます。
| 仕上げ | 必要な布 | 向く裾 |
|---|---|---|
| シングル | 仕上がり位置の下に3〜4cm | どの裾幅でも |
| ダブル(折り幅3cm) | 仕上がり位置の下に8cm前後 | 中くらいの裾 |
| ダブル(折り幅4cm) | 仕上がり位置の下に10cm前後 | 中くらい〜広い裾 |
| 元の縫い目を残す仕上げ | 縫い目から上の数cmを切り取る | デニムの裾 |
ダブルは、折り幅の2倍に縫い代を足した布が要ります。今の裾から仕上がり位置まで6cmしか余りがないと、ダブルは作れません。その場合はシングルで止めます。
細い裾のダブルは、折り返しの厚みが足首のすぐ上に集まり、重く見えます。ダブルにするのは裾幅が17cm以上の一本だけと決めておくと、仕上がってから迷いません。
測る前に用意するもの
位置を決める作業は、道具がそろっていれば10分ほどで終わります。
| 用意するもの | 使うところ | 代わりになるもの |
|---|---|---|
| 布のメジャー | 裾幅と股下を測る | 紐と定規 |
| 安全ピン2〜4本 | 仕上がり位置の印 | 洗濯ばさみ(生地を傷めないよう布を挟む) |
| 合わせる靴 | 位置を決める | なし。必ず実物を履く |
| 全身が映る鏡 | 前と横の高さを見る | スマートフォンで横から撮る |
| ふだんのベルト | ウエストの位置を決める | なし。ベルトなしで履くなら不要 |
**靴だけは代わりがききません。**甲の高さとかかとの高さが1cm違うだけで、裾の当たり方が変わるからです。秋冬に履く一本なら、10月から冬にかけて実際に履く靴を出しておいてください。
ひとりで印を付ける|安全ピンを2本
止める高さを決めたら、ズボンに印を付けます。お直しに出す前にも、自分で縫う前にも使える手順です。
- 合わせる靴を履いて、ズボンを履く
- ウエストをいつもの位置で留める。ベルトをするなら締める
- 片足の裾を内側に折り込み、決めた高さに合わせる
- 折り込んだ端を、外側から安全ピンで留める
- 鏡に対して横を向き、前と後ろの高さを見る
- 反対の足も同じ高さで留める
| 失敗しやすいところ | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| ウエストを下げて履く | 印が長めに付く | いつもの位置で留めてから折る |
| 前かがみで折る | 印が短めに付く | 折ったら一度まっすぐ立つ |
| 片足だけで決める | 左右で差が出る | 両足とも鏡で見る |
| 靴下だけで決める | 靴を履くと短く見える | 合わせる靴を履いて決める |
**印は、立って、靴を履いて、鏡の前で付けます。**座った姿勢や裸足で決めた丈は、外を歩くと必ずと言っていいほど短く見えます。
写真で確かめる|横から1枚、後ろから1枚
鏡だけでは、後ろの裾の高さがよく見えません。印を付けたら、スマートフォンで2枚撮って確かめます。
| 撮る向き | 見るところ | 直す目安 |
|---|---|---|
| 真横から | 前の裾が甲に触れているか、後ろが下がっているか | 前後の高さの差が2cmを超えたら、前下がりの差を見直す |
| 真後ろから | 床からの高さ、かかとの隠れ方 | 左右で高さが違えば、ピンを留め直す |
| 歩いている途中 | 裾が靴に引っかかっていないか | 引っかかるなら5mm短く |
| 階段を1段上がる | 前の裾が浮きすぎないか | 足首が大きく出るなら5mm長く |
写真は、床に近い高さから撮ると裾の位置が分かりやすくなります。腰の高さにスマートフォンを置いて撮ると、立ったときと同じ見え方に近づきます。上から見下ろして撮ると、裾が実際より短く見えるので気をつけてください。
止まっている写真で問題がなくても、歩くと裾が甲に当たって跳ね上がることがあります。細い裾や厚手の生地ほど起きやすいので、数歩歩いた途中の1枚も撮っておくと、仕上がってからの後悔が減ります。
お直しに頼むときに伝える4つ
お店に頼むときは、次の4つを伝えると行き違いが減ります。
| 伝えること | 言い方の例 |
|---|---|
| 仕上がりの位置 | 安全ピンの位置で、または股下何cmで |
| 合わせる靴 | 主にこの靴で履きます(履いていくか持っていく) |
| 仕上げ | シングル/ダブル/元の縫い目を残す |
| 前後の差 | 後ろを前より1cm長くしてください(中〜広い裾のとき) |
| 裏地 | 裏地も一緒に詰めてください(裏地つきのとき) |
靴を見てもらうことがいちばん効きます。言葉で「ヒールの靴」と伝えるより、実物を見てもらうほうが、かかとの高さと甲の形が一度に伝わります。
売り場の裾上げで頼むとき
新しく買う一本を売り場で詰めてもらう日は、試着室で印を付けてもらいます。そのときは、次のことを確かめます。
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 試着室の靴を借りるか、自分の靴か | 借りた靴とかかとの高さが違うと、仕上がりが動く |
| ウエストの位置 | 試着室では高めに留めがち。いつもの位置で |
| 洗う前のデニムか | 洗う前なら長めに止めるか、相談する |
| 仕上がり位置の言い方 | ピンの位置を、前と後ろで見せてもらう |
**秋冬に履く一本なら、その季節に合わせる靴を履いていくか、持っていきます。**薄い靴で決めた丈は、ブーツの日に裾がたまります。
売り場では、店員さんがしゃがんで裾を折ってくれることが多く、そのときは前から見た長さだけで決まりがちです。ピンを留めてもらったら、一度鏡に対して横を向き、後ろの高さも見てから決めてください。気になるところがあれば、その場で「後ろをもう5mm長く」と伝えて構いません。
股下の数字で頼む|合っている一本から写す
手持ちに「この長さがちょうどいい」という一本があるなら、その股下を測って、数字で頼む方法もあります。
- 合っている一本を、内側の縫い目が見えるように平らに置く
- 股の縫い目が交わる点から、裾の端まで、内側の縫い目に沿って測る
- 詰めたい一本も同じように測る
- 差が、詰める長さになる
| 写せる場合 | 写せない場合 |
|---|---|
| 裾幅が同じくらいの一本どうし | 細い裾と広い裾 |
| 合わせる靴が同じ | 片方はスニーカー、片方はパンプス |
| 股上の深さが近い | 股上が深い一本と浅い一本 |
| 生地の厚さが近い | 薄い生地と厚いコーデュロイ |
股上の深さが違うと、同じ股下でも裾の高さがずれます。**股上が2cm以上違う2本は、股下の数字を写しても同じ位置には来ません。**その場合は、履いて印を付ける方法に戻ります。
股下を測るときは、布を軽く伸ばして、縫い目に沿わせます。縫い目が斜めにねじれているズボンは、まっすぐに置き直してから測らないと、1cm前後の差が出ます。合っている一本を測った数字は、スマートフォンのメモに残しておくと、次に買うときにも売り場で同じ数字を伝えられます。
どちらとも取れるとき①|スニーカーとパンプスの両方で履く
週に何回、どちらの靴で履くかを数えてください。
| 回数の差 | 決め方 |
|---|---|
| 一方が週3回以上多い | 多いほうの靴で決める |
| ほぼ同じで、かかとの差が3cm未満 | かかとの高いほうで決め、少し長めに止める |
| ほぼ同じで、かかとの差が3〜4cm | 中間で止め、平らな靴の日は甲にたまるのを受け入れる |
| かかとの差が4cmを超える | 片方の靴では履かないと決める |
かかとの差が大きい2足に合う長さは、ほとんどありません。どちらにも合う位置を探すより、どちらで履くかを決めるほうが早く終わります。
決めかねるときは、1週間だけ記録を付けてみてください。その一本を履いた日に、どの靴を合わせたかを書き残すだけです。思っていたより片方の靴に偏っていることが多く、その偏りがそのまま、止める位置の答えになります。
どちらとも取れるとき②|裾幅がちょうど境目
止める高さで測った裾幅が17cmや22cmちょうどだったときは、生地の厚さで決めます。
| 裾幅 | 生地が薄い | 生地が厚い |
|---|---|---|
| 17cm前後 | 中くらいの裾として、甲に軽く触れる | 細い裾として、骨の中心で止める |
| 22cm前後 | 広い裾として、床から1〜2cm | 中くらいの裾として、甲にしっかり乗せる |
**厚い生地は、裾にたまったときの段が大きく出ます。**同じ幅でも、厚いほうは一段短い側の扱いにすると、甲の上に重い段ができません。
どちらとも取れるとき③|秋はスニーカー、冬はブーツ
季節で合わせる靴が替わる一本は、冬のブーツで決めると秋のスニーカーの日に長くなり、秋のスニーカーで決めると冬のブーツの日に裾が筒の途中で止まります。
| その一本の裾幅 | 決め方 |
|---|---|
| 細い裾 | スニーカーで決める。冬はブーツの中に入れる |
| 中くらいの裾 | スニーカーで決める。冬は筒にかぶさる長さになりやすい |
| 広い裾 | ブーツで決める。秋のスニーカーの日は甲にたまってもよい |
細い裾は冬にブーツの中へ入れられるので、秋の靴で決めて困りません。広い裾だけは、冬の靴で決めると、いちばん長く履く季節に合います。
どちらとも取れるとき④|座っている時間が長い
立って決めた丈は、座ると2〜4cm上がります。仕事で長く座る一本は、座ったときにどこまで脚が見えるかも確かめます。
| 座ったときに見えるもの | 判断 |
|---|---|
| 靴下の上端まで | そのままでよい |
| 靴下と裾の間に肌が2cm以上 | 立って決めた位置より1cm長く |
| タイツの日で肌は見えない | そのままでよい |
| 座ると裾が靴にたまる | 立って決めた位置で正しい |
座ったときの見え方が気になる一本は、細い裾でも骨の中心より下で止めます。座る時間と立つ時間のどちらが長いかで、1cmを足すかどうかを決めてください。
詰めすぎない|最初は長めに止める
丈つめで後悔が多いのは、短くしすぎたときです。
| 状態 | あとから直せるか |
|---|---|
| 少し長い | 詰め直せる |
| ちょうどいい | そのまま |
| 少し短い | 折り代が残っていれば出せる |
| 短く、折り代も切ってある | ほぼ戻せない |
**迷ったら長めに止めて、1週間履いてから決め直してください。**長い布はあとから詰められますが、切った布は戻りません。自分で詰めるなら、最初は切らずに折って仮に留めておき、1週間履いてから切ると安全です。
お直しに出す場合も、最初の1回で決めきろうとしなくて大丈夫です。長めに仕上げてもらい、履いてみて短くしたくなったら、もう一度だけ詰める。2回に分けても、短くしすぎて戻せなくなるよりは手間がかかりません。
まとめ|位置を決めてから、長さを出す
- 裾幅は、止めたい位置の高さで、平らに置いて片面を測る
- 17cm未満はくるぶしの骨の中心、17〜22cmは甲に軽く触れる、22cmを超えたら床から1〜2cm
- いちばん合わせる靴を履いて決める。かかとのある靴の丈は、平らな靴では長くなる
- ブーツの日は、筒の上端と裾を同じ高さに並べない
- ダブルにするなら、仕上がり位置の下に8〜10cmの布が要る
- 頼むときは、位置・靴・仕上げ・前後の差・裏地の5つを伝える
- 迷ったら長めに止めて、1週間履いてから詰め直す
**今日、そのズボンを床に置いて、止めたい高さで裾幅を測ってみてください。**数字が出れば、どこで止めるかはもう決まっています。あとは合わせる靴を履いて、その高さに安全ピンを留めるだけです。
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よくある問い
- Q. ズボンの丈つめは、何cm詰めればいいですか
- 何cm詰めるかは、今の長さから引き算で出すものなので、先に仕上がりの位置を決めてください。裾幅を平らに置いて測り、17cm未満の細い裾ならくるぶしの骨が半分見える高さ、17〜22cmなら靴の甲に裾が軽く触れる高さ、22cmを超える広い裾なら後ろ側が床から1〜2cm浮く高さが目安です。その位置に安全ピンで印を付け、今の裾との差を測った数字が、詰める長さになります。
- Q. スニーカーとパンプスの両方で履きたいときは、どちらに合わせますか
- 週に履く回数が多いほうに合わせます。同じくらいなら、かかとの高いほうに合わせて少し長めに止めてください。スニーカーの日は裾が甲に少したまりますが、短すぎるよりは崩れて見えにくいからです。かかとの高さの差が4cmを超える2足だと、どちらにも合う位置はほとんどありません。その場合は、片方の靴の日には履かないと決めるほうが迷いが減ります。
- Q. お直しのお店では、何と伝えればいいですか
- 仕上がりの位置を「股下何cm」か「今の裾から何cm」で伝え、あわせて合わせる靴と、裾の仕上げ(シングルかダブルか、元の縫い目を残すか)を伝えます。靴は持っていくか、履いていくのがいちばん確実です。数字だけで頼むなら、手持ちの合っている一本の股下を測って、その数字を書いたメモを渡すと、試着をしなくても行き違いが起きにくくなります。
- Q. デニムは洗う前に詰めても大丈夫ですか
- 洗うと縦に縮む生地があるので、まだ一度も洗っていないデニムは、洗ってから詰めるのが安全です。すぐに履きたいときは、決めた位置より1〜2cm長く止めておきます。洗い加工済みと表示があるものは縮みが小さいことが多いですが、表示が無ければ縮む前提で考えてください。
— メグラシ編集部





