おしゃれな人の服の買い方|よく着る5枚の共通点に寄せて選ぶ

**おしゃれな人の服の買い方は、センスではなく手順が違います。**店に行く前に、直近4週間でよく着た5枚を選び、その共通点を1行に書いておく。売り場ではその1行と照合して、合うものだけを買う。合わないものは、どれだけ気に入っても見送ります。
いま、この4週間で着た服を思い出してみてください。いちばんよく着たのは、どの5枚でしたか。その5枚を並べたときに、色の明るさ、表面の光り方、丈、首元の形に共通点はありますか。答えられるなら、あなたはもう買い物の物差しを持っています。
試着室での判断は服の買い物で失敗しない基準に、秋に何から買うかの順番は秋に何から買うかに分けてあります。この記事は、店に行く前の10分と、売り場での照合の話です。
結論:買うものは、よく着る5枚から決める
| 4か所の一致 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 4か所 | 買う | 手持ちと自然になじみ、すぐに着る回数が増える |
| 3か所 | 買う | 1か所の違いが変化になり、手持ちも新しく見える |
| 2か所 | 見送る | 合わせる服が限られ、着る回数が伸びにくい |
| 1か所以下 | 見送る(冒険の枠なら別) | 手持ちと組めず、単独でしか着られない |
**3か所以上そろえば買い、2か所以下なら見送る。**これだけで、手持ちに着ない服が増えなくなります。
おしゃれに見える人は、買わずに帰る日が多い
おしゃれに見える人は、たくさん買っているように思われがちです。けれど実際は、買わずに帰る日のほうが多い人が目立ちます。
違いは、店に入る前に何を探しているかが決まっていることです。探しているものが決まっていれば、売り場で手に取った服が合うかどうかは数秒で分かります。合わないものは戻すので、迷う時間も、買ってから着ない服も減ります。
反対に、何を探すか決めずに店に入ると、その場で「いいな」と思ったものを基準に選ぶことになります。その場の基準は、家のクローゼットの中身を知りません。
売り場は、手に取った1枚がいちばんよく見えるように作られています。照明、隣に並ぶ服、鏡の位置。どれも、その1枚を単独で見たときの印象を上げるためのものです。家に帰ると、その1枚は手持ちの服の隣に並びます。売り場で見た印象と、家で手持ちと並べた印象がずれるのは、そのためです。1行の物差しは、このずれを売り場に持ち込むための道具です。
5枚の選び方|直近4週間で手に取った回数
最初に、よく着る5枚を選びます。選ぶ基準は好きかどうかではなく、直近4週間で実際に手に取った回数です。
- クローゼットの前で、この4週間に着た服を思い出す
- 上に着るもの・下に着るもの・羽織るものを分けずに、回数の多い順に並べる
- 上から5枚を選ぶ
好きなのにあまり着ていない服は、5枚に入れないでください。実際に手が伸びている服に、あなたが着やすいと感じる条件が詰まっています。手に取った回数の数え方は着たい服がわからないとき|「手に取った率」に詳しくまとめてあります。
共通点を4か所で書く
5枚を並べたら、次の4か所を1枚ずつ見て、共通点を探します。
- 色の明るさ……白に近いか、黒に近いか、その中間か。色の名前ではなく明るさで見る
- 表面……光を返すか、返さないか。つるっとしているか、起毛や編み目があるか
- 丈……上に着るものは腰のどこで止まるか。下に着るものはくるぶしのどこで止まるか
- 首元……詰まっているか、開いているか。開いているなら、丸いかV字か
5枚のうち3枚以上に共通しているものを、その場所の答えにします。たとえば「中間の明るさ・光を返さない・腰骨で止まる・丸く開いた首元」。これが、あなたの買い物の1行です。
1行にして、持ち歩く
4か所の答えを、1行にしてスマートフォンのメモに入れておきます。
「中間の明るさ/マット/腰骨丈/丸首」
このくらい短くて構いません。売り場でメモを開き、手に取った服と照合するための1行です。長い説明を書くと、照合に時間がかかって使わなくなります。
季節が変わったら、5枚を選び直して1行も書き直してください。秋と春では、よく着る5枚が入れ替わるからです。
メモには、1行の下に「いま足りない役割」を1つだけ書き添えておくと、さらに迷いが減ります。「腰骨丈の羽織り」「首元の開いたニット」のように、4か所の言葉で書きます。売り場では、この役割に当たる服だけを手に取り、ほかの売り場は見て回るだけにします。
売り場での照合|手に取ってから30秒
売り場で気になる服を手に取ったら、値札を見る前に、1行と照合します。
- 色の明るさ……服を顔の横ではなく、腰の高さで持って、明るさを見る
- 表面……売り場の照明の下で少し傾け、光の帯が出るかを見る
- 丈……服を体に当て、裾がどこで止まるかを見る
- 首元……ハンガーのまま、襟ぐりの形を見る
4か所で30秒ほどです。3か所以上そろえば試着へ、2か所以下なら戻します。値札を見るのは、照合が終わってからにしてください。値段を先に見ると、合っていない服でも買う理由が生まれてしまいます。
試着室では、3歩下がって全体を見る
照合を通った服を試着したら、鏡に近づかずに3歩下がってください。近くで見ると、布の質感や細かい縫い目に目が行き、全体の印象が分からなくなります。
3歩下がったところで、よく着る5枚のどれかと合わせた姿を思い浮かべます。思い浮かべた姿が、ふだんの自分と地続きに見えるなら、その服は手持ちになじみます。手持ちとの組み合わせを具体的に数える方法は、試着室の記事に置いてあります。
見送る日を決めておく
3か所以上そろっていても、その日に買わないほうがいいときがあります。
- 1回の買い物で、同じ役割の服を2枚目まで選んでいるとき
- 照合は通ったのに、試着して「何かが違う」と感じたとき
- 閉店間際や、予定の合間で急いでいるとき
この3つのどれかに当たったら、その日は見送ってください。**本当に合う服なら、次に見たときも照合を通ります。**2回続けて照合を通った服は、買って後悔することがほとんどありません。
見送るときは、その服の4か所の答えをメモに書いておいてください。次に同じ店に行ったとき、もしくは別の店で似た服を見つけたとき、比べる材料になります。見送った服のメモが3つたまったら、そこに共通する形があなたの今の好みです。
秋の買い物は、手持ちがまだ出そろっていない
9月の終わりは、秋の買い物がいちばん増える時期です。ところが、この時期はまだ手持ちの秋服が出そろっていないことがあります。衣替えが終わっていないと、よく着る5枚が夏の服になってしまいます。
この時期に買い物をするなら、5枚は去年の10月によく着た服から選んでください。写真が残っていれば、それを見返すのがいちばん確かです。写真がなければ、衣替えの箱を開けて、いちばん上に入っている服から選びます。最後にしまった服は、たいてい最後まで着ていた服だからです。
衣替えが済んでから買い物に行けるなら、それがいちばん確実です。10月の半ばに1行を書き直し、そこから買い足しても、秋はまだ十分に残っています。
冒険の1枚は、季節に1回だけ
1行に合う服だけを買っていると、手持ちが似た服ばかりになって、物足りなく感じることがあります。そのときのために、季節に1回だけ、1行から外れた服を買ってよい枠を持っておいてください。
冒険の枠で買った服は、1行の服と組み合わせて着ます。冒険の服1枚に、1行の服を2枚以上合わせると、全体は手持ちの延長に見え、変化だけが加わります。冒険の服を2枚以上重ねると、手持ちの延長から離れて、着る日が限られてしまいます。
冒険の枠で選ぶ服も、4か所のうち1か所だけは1行とそろえておくと、組み合わせに困りません。色の明るさだけは手持ちと同じ、首元の形だけは同じ、というように、1か所の橋を残しておきます。橋が1つもない服は、合わせる服を新しく探すところから始めることになり、結局クローゼットの奥に残りがちです。
どちらとも取れるとき①|5枚がばらばらで、共通点が見つからない
5枚を並べても、4か所のどこにも共通点がないことがあります。この場合は、よく着る理由が服ではなく、場面にあることが多いものです。仕事の日と休日で、まったく違う服を着ている人に起きやすい状態です。
このときは、場面ごとに5枚を分けて選んでください。仕事の日の5枚、休日の5枚。それぞれで1行を書くと、共通点が見えてきます。買い物に行く前に、今日はどちらの場面の服を探すのかを決めておきます。
どちらとも取れるとき②|よく着る5枚が、くたびれてきた
よく着る服ほど、先にくたびれます。5枚のうち何枚かが買い替えどきなら、同じ1行で、そのまま買い替えればよいのです。よく着る服の買い替えは、いちばん失敗の少ない買い物です。
ただし、同じ服をもう一度買う前に、4か所のうち1か所だけ変えることを考えてみてください。丈を少し変える、首元の形を変える。3か所が同じなら手持ちとなじみ、1か所の違いが新しさになります。
どちらとも取れるとき③|好きだけど、1行に合わない
売り場で、1行には合わないのにどうしても気になる服に出会うことがあります。その服は、冒険の枠に入れるかどうかで決めてください。今季の冒険の枠がまだ空いているなら買い、すでに使っているなら見送ります。
見送った服のことを1週間たっても覚えていたら、それは次の季節の1行を書き直す合図かもしれません。好みが動いているときは、5枚も少しずつ入れ替わっていきます。
よくある行き違い
**「おしゃれな人は、流行をすぐに取り入れている」。**流行を取り入れるときも、4か所のうち1か所だけを動かしている人が多いものです。全部を一度に替えると、手持ちとつながらなくなります。
**「たくさん持っているほうが、おしゃれになれる」。**よく着る5枚の共通点に合う服が増えるほど、組み合わせは増えます。共通点から外れた服が増えても、組み合わせは増えません。
**「買い物が上手な人は、決断が早い」。**早いのは、店に行く前に決めているからです。売り場で悩まないのは、悩む時間を家で先に使っているからです。
装いに活かすなら
次の買い物の前に、クローゼットの前で10分だけ時間を取ってください。この4週間でよく着た5枚を選び、色の明るさ・表面・丈・首元の4か所で共通点を1行にする。そのメモを持って店に行けば、売り場での迷いは半分以下になります。
買わずに帰る日が増えても、それは失敗ではありません。手持ちに着ない服が増えなかった日です。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. おしゃれな人は、服をたくさん買っているのですか
- 多くの場合、反対です。買う回数より、買わずに帰る回数のほうが多い人が目立ちます。違うのは、店に行く前に何を探すかが決まっていることです。よく着る5枚の共通点を1行にしておくと、売り場で手に取った服がその1行に合うかどうかがすぐ分かります。合わないものは見送るので、手持ちに着ない服が増えません。
- Q. よく着る5枚を選ぶと、全部同じような服になってしまいます
- それで構いません。同じような服がよく着る5枚に入っているということは、それがあなたにとって着やすく、落ち着く服だということです。おしゃれに見える人の手持ちも、並べてみると似た服が多いものです。違いを出すのは5枚の共通点に合う服を足すことで、共通点から外れた服を足すことではありません。変化がほしいときは、季節に1回の冒険の枠で足してください。
- Q. セールのときも、この買い方でいいですか
- セールのときほど役に立ちます。値段が下がっていると、1行に合っていない服でも買いたくなるからです。売り場で手に取ったら、値札を見る前に4か所を照合してください。3か所以上そろわない服は、値段がいくら下がっていても見送ります。値札を見るのは、照合が終わってからです。
- Q. 通販で服を買うときは、どうすればいいですか
- 商品ページで4か所を確かめます。色の明るさは、手持ちのよく着る服の写真と同じ画面で並べて比べる。表面は、拡大写真で光を返しているかを見る。丈は、寸法の表で着丈を手持ちの服と比べる。首元は、襟ぐりの形の写真を見る。4か所のうち、画面で判断できなかったものは「そろっていない」として数えると、届いてからの失敗が減ります。
— メグラシ編集部





