ルームウェアの選び方|床・ソファ・椅子、家で一番長い姿勢で選ぶ

結論:家で一番長くいる姿勢を1つ決めて、その姿勢で引っ張られる場所を見る
ルームウェアを選ぶとき、肌ざわりや色、かわいさで選ぶのは自然なことです。ただ、それで選んだものに、家で過ごしているうちに小さな不満が出てくることがあります。膝が抜ける。かがむと腰が出る。袖が机に当たって汚れる。ソファにもたれると裾が上がって足首が冷える。
こうした不満は、生地や形が悪いのではなく、あなたが家で一番長くいる姿勢と、ルームウェアの形が合っていないことから出ます。姿勢が違えば、生地が引っ張られる場所も、こすれる場所も違うからです。
先に、家で一番長くいる姿勢を1つだけ決めてください。
- 床に座る(あぐら、横座り、ローテーブルで食事や作業)
- ソファにもたれる(足を上げる、横になりかける、膝を抱える)
- 椅子と机(在宅の仕事、食卓での作業)
- 寝転ぶ(ベッドや床に横になってスマホや本)
この1つが決まると、ルームウェアで見るべき場所は1〜2か所に絞れます。
| 一番長い姿勢 | 引っ張られる・こすれる場所 | 試着で見ること |
|---|---|---|
| 床に座る | 膝、股まわり、腰の後ろ | あぐらで膝の生地をつまむ/前にかがんで背中を見る |
| ソファにもたれる | 裾、背中、二の腕 | 足を上げて裾の上がり方を見る/背中の素材を触る |
| 椅子と机 | 袖口、腿の裏、首まわり | 腕を机に置く姿勢で袖口の位置を見る |
| 寝転ぶ | 背中、腰、首の後ろ | 背中側に結び目・ボタン・厚い縫い目がないか見る |
この表は、どこを見るかを分けるためだけのものです。どれに当たるかは、次の見出しで実際に数えて決めてください。
まず数える|平日の夜と休日に、どの姿勢で何時間いるか
「一番長い姿勢」は、思っているものと実際が違うことがよくあります。ソファにいるつもりで、実はソファの前の床に座っていた。机に向かっているつもりで、半分はベッドに寝転んでいた。
一度、平日の夜と休日の昼について、ざっくり数えてみてください。時計を見ながらでなくて構いません。思い出せる範囲で、こんなふうに書き出します。
- 平日の夜:帰宅から寝るまで4時間。食事は床で1時間、そのあとソファで2時間、寝る前にベッドで1時間
- 休日の昼:起きてから出かけるまで3時間。机で1時間、床で家事を1時間、ソファで1時間
書き出すと、どの姿勢にどれくらいいるかが見えてきます。一番長いものが、ルームウェアを選ぶときの基準です。2つの姿勢が同じくらいなら、後ろの「どちらとも取れるとき」の見出しで決め方を書いています。
数えるときに一緒に書いておきたいのが、その姿勢で何をしているかです。床に座って食事をしているのか、床に座って洗濯物をたたんでいるのか。同じ床でも、手をどれくらい動かすかで、袖や肩の動きが変わります。
もうひとつ書いておきたいのが、その姿勢から立ち上がる回数です。床に座っていても、ほとんど立たずにくつろいでいる時間と、家事のために何度も立ったり座ったりする時間では、ルームウェアにかかる力が違います。立ち座りが多いと、膝と腰の後ろに力が繰り返しかかるので、膝のゆとりと着丈の重なりがより大事になります。ほとんど立たないなら、膝のゆとりは少し控えめでも、座っている間の窮屈さがなければ足ります。
書き出してみると、思っていたのと違う姿勢が一番長かった、ということがよくあります。ソファを置いているのに、実際にはソファにもたれて床に座っている。ベッドで過ごしているつもりが、ベッドの端に腰かけて机に向かっている。こういう「間の姿勢」の場合は、体の下半分がどこにあるかで分けてください。お尻が床にあれば床の暮らし、お尻がソファやベッドの座面にあって足が上がっていればソファの暮らし、足が床に下りていれば椅子と机の暮らしです。
床に座る暮らし①|あぐらをかいて、膝の生地をつまむ
床に座る時間が一番長い人は、まず膝を見ます。
試着できるなら、あぐらをかいてみてください。床に座れないなら、椅子に浅く座って片足をもう片方の太ももに乗せる形でも近い状態になります。その姿勢で、膝の一番高いところの生地をつまんで、前に引きます。
- 指2本ぶん(2〜3センチ)以上つまめる → ゆとりがある。膝が抜けにくい
- 指1本ぶんしかつまめない → 膝で生地が引っ張られている。何度か着ると抜けてくる
- つまめない → 小さい。あぐらを続けると膝の裏や股が窮屈になる
膝にゆとりのないパンツは、座っている間ずっと生地が引っ張られています。立ち上がっても生地はすぐには戻らず、膝のところに丸いふくらみが残ります。これが膝の抜けです。
もうひとつ、股まわりも見ます。あぐらをかいたとき、股の縫い目が床に向かって下に引っ張られて、太ももの付け根が窮屈になっていないか。股上の浅いパンツは、あぐらで腰の後ろが下がりやすく、ここで窮屈さが出ます。
横座りや正座の時間が長い人は、あぐらとは少し見る場所が変わります。横座りでは、片側の腰と太ももの外側に生地が引っ張られて、パンツのウエストが片側だけ下がります。正座では、膝の前と、ふくらはぎの裏の生地が強く引っ張られます。どちらも、膝のゆとりは同じく指2本ぶんを目安にして、そのうえで横座りの人はウエストのゴムが片側だけずれないか、正座の人は膝の裏に縫い目が当たらないかを見てください。
床に座る人には、股上が深めで、膝まわりにゆとりのある形が向いています。裾は、あぐらをかいたときに足首が出ないくらいの長さがあると、床からの冷えを受けにくくなります。裾の長さとゴムの幅の考え方は、ルームパンツの選び方の記事にまとめています。
床に座る暮らし②|前にかがんだとき、腰の後ろが出ないか
床に座る暮らしでもうひとつ見るのは、腰の後ろです。
床に座って、ローテーブルのものを取ろうと前にかがんだとき、背中が丸くなって、上の裾が上がります。同時に、パンツのウエストは座っているぶん下がっています。上の裾とパンツのウエストの間が開くと、腰の後ろの肌が出ます。
試着では、床に座って(または椅子に座って)、前にかがんでみてください。そのまま、手を後ろに回して、上の裾とパンツのウエストが重なっているかを触って確かめます。
- 上の裾が、パンツのウエストより5センチ以上下まで重なっている → かがんでも腰が出ない
- 重なりが5センチより少ない → かがむと開いて、腰が出ることがある
上の着丈が足りないときは、上だけ着丈の長いものにするか、パンツを股上の深いものにして、ウエストの位置を上げます。どちらか片方を変えるだけで、重なりは増えます。
秋冬は特に、腰の後ろが出ると冷えを感じやすいところです。床に座る時間が長い人は、ここを優先して選んでください。
ソファの暮らし①|もたれて足を上げたとき、裾がどこまで上がるか
ソファにもたれて過ごす時間が長い人は、裾を見ます。
ソファでは、足をソファの上に上げたり、膝を曲げて抱えたりします。このとき、パンツの裾は膝の曲がりに引っ張られて上がります。裾がふくらはぎの途中まで上がると、足首からすねが出て、そこが冷えます。
試着では、椅子に座って片膝を胸のほうへ引き寄せてみてください。裾が足首の骨より上に上がるかどうかを見ます。
- 裾が足首の骨のあたりで止まる → ソファで足を上げても足首が隠れる
- 裾がふくらはぎまで上がる → ソファでは足首が冷えやすい
裾が上がりやすいなら、裾にゴムやリブが入っているものにすると、足首のところで止まります。ゆったりした裾が好きなら、丈を長めにして、上がっても足首が隠れる長さにします。
上も、ソファにもたれるとき、背中の生地がソファに押されて上にずれます。もたれたあと立ち上がるたびに裾を直しているなら、上の着丈が足りていないか、背中の生地がすべりやすい素材です。
ソファでの過ごし方は、人によってかなり違います。背もたれに深くもたれて足を前のテーブルに乗せる人、ソファの上で膝を抱えて座る人、肘掛けに頭を乗せて横になりかける人。膝を抱える人は、裾の上がりに加えて、膝の生地も引っ張られるので、床に座る人と同じく膝のゆとりを見ておくと安心です。横になりかける人は、寝転ぶ暮らしの見出しで書く背中側の確かめ方も合わせて見てください。
ソファの暮らしでは、上の首まわりも見ておきます。背もたれに深くもたれると、首の後ろの生地が背もたれに押されて、前に引っ張られます。首の開きが大きいものだと、前の首まわりが下がって、鎖骨の下まで開くことがあります。首の開きは、首の付け根から指2本くらいまでのものにしておくと、もたれても前が開きすぎません。
ソファの暮らし②|背中と二の腕の素材は、ソファの布地と相性を見る
ソファにもたれる人は、背中と二の腕がずっとソファの布地とこすれています。
ふっくらした起毛の生地や、毛足の長いもこもこした生地は、着ているとあたたかいのですが、ソファの布地とこすれる背中と二の腕から、毛玉ができやすくなります。もこもこのルームウェアで、背中だけ毛玉だらけになった、という経験があるなら、それはソファとこすれた跡です。
ソファの布地が布張りなら、表面がつるりとした生地のほうが毛玉は出にくいです。ソファが革や合皮なら、起毛の生地でもこすれは少なめですが、今度は生地がすべってずれやすくなります。
静電気も、ソファでは起きやすいです。乾燥する季節に、ソファから立ち上がるたびにパチッとくるなら、ルームウェアとソファの布地の組み合わせを見直します。ソファでの静電気については、毛布との組み合わせも含めて別の記事にまとめています。
あたたかさを取りたいなら、背中と二の腕は表面のつるりとした生地、お腹と脚の側は起毛、と、内側に起毛があるものを選ぶと、こすれる面と肌に当たる面を分けられます。
椅子と机の暮らし|袖口が机のどこに当たるか
椅子と机で過ごす時間が長い人、たとえば在宅で仕事をする人は、袖口を見ます。
机に腕を置いてキーボードやノートに向かうと、袖口は手首から少し上にずれて、机の縁に当たります。袖が長くて手首を覆っていると、袖口が机の上でこすれて、汚れたり毛羽立ったりします。食卓で作業する人なら、袖口が食べ物や飲み物に触れることもあります。
試着では、腕を前に出して、机に手を置く形をとってみてください。袖口が手首の骨の上で止まるか、手の甲にかかるかを見ます。
- 手首の骨の上か、少し上で止まる → 机に当たりにくい
- 手の甲にかかる → 机や食卓でこすれる。まくることが多くなる
袖が長いものを選ぶなら、袖口にリブがあって、まくったときにそこで止まるものにします。リブがないと、まくってもすぐ落ちてきます。料理のときに袖口が気になるときの考え方は、袖口と起毛の記事にも書いています。
もうひとつ、腿の裏も見ます。椅子に座ると、パンツの股下の縫い目が座面に当たって、長く座っていると気になることがあります。縫い目が太く盛り上がっていないか、試着で座って確かめてください。
椅子と机の暮らしでは、座っている時間の長さも見ておきます。1時間ごとに立ち上がるなら気にならない程度の窮屈さでも、3時間座り続けると、ウエストのゴムがお腹に当たる、腿の裏に縫い目の跡がつく、といった不満に変わります。試着で座ってみて、ウエストのゴムが座ったときにお腹に食い込んで線が残りそうなら、ゴムの幅が広く、やわらかいものにします。幅の広いゴムは、当たる力が分散するので、長く座っても跡がつきにくいです。
机に向かうときの肩も見ておきます。キーボードに手を置いて前かがみになると、背中の生地が引っ張られて、肩の縫い目が後ろに下がります。肩の縫い目が肩の一番高いところより後ろにずれて、首の後ろが詰まる感じがするなら、背中のゆとりが足りません。袖と身ごろの境目が肩より少し下がった、肩の落ちた形のほうが、前かがみでも背中が突っ張りにくいです。
在宅の仕事でオンラインの会議があるなら、画面に映る胸から上と、映らない下を分けて考えるのも1つの方法です。冬の在宅の部屋着については、そちらの選び方を別にまとめています。
寝転ぶ時間が長い暮らし|背中側に当たるものがないか
ベッドや床に寝転んで、スマホを見たり本を読んだりする時間が長い人は、背中側を見ます。
背中や腰の後ろに、結び目、ボタン、厚い縫い目、フードがあると、寝転んだときに体の下に当たります。特にフードは、仰向けになると首の後ろでたまって、頭の下に入り込みます。
試着では、背中側を鏡で見て、次のものがないか確かめてください。
- 背中の中央や腰に、ボタンや飾りの金具
- ウエストの紐の結び目が後ろにあるもの
- フードや大きな襟
- 背中の縦の縫い目が、太く盛り上がっているもの
寝転ぶ時間が長い人は、背中側がすっきりしていて、ウエストがゴムだけで留まるものが向いています。紐があるなら、結び目が前に来るものにします。
横向きに寝転ぶ時間が長いなら、二の腕と腰の横も見ます。片側を下にして寝ると、その側の袖と腰の横の生地がねじれます。生地にほどよく伸びがあって、ねじれてもすぐ戻るものを選ぶと、起き上がったときに直す手間が減ります。
うつぶせでスマホや本を見る時間が長い人は、お腹と胸の側を見ます。うつぶせで肘をつくと、上の前身ごろがベッドや床に押しつけられて、首まわりが前に引っ張られます。肘をついたときに、首の前が詰まって苦しく感じるなら、首まわりにゆとりのある形にします。前にボタンやファスナーのあるものは、うつぶせでお腹の下に当たるので、寝転ぶ時間が長い人には向きません。
寝転ぶ暮らしの人は、ルームウェアのまま眠ってしまうこともあるでしょう。そのまま寝ても不満が出ないものなら、パジャマとの兼用も考えられます。背中側がすっきりしていて、ウエストのゴムが幅広でやわらかいものは、寝ても体の下で当たりにくいです。
姿勢を試す方法|試着室でも家でもできる3つの動き
売り場の試着室で床に座るのは難しいので、家で試せないときは、次の3つの動きで代わりにします。
1. 椅子に浅く座って、片足を反対の太ももに乗せる。 床に座ってあぐらをかいたときと、膝と股まわりの引っ張られ方が近くなります。膝の生地をつまんで、指2本ぶんあるかを見ます。
2. 椅子に座って、片膝を胸に引き寄せる。 ソファで足を上げたときと近い状態です。裾がどこまで上がるかを見ます。
3. 腕を前に伸ばして、手のひらを下に向ける。 机にキーボードを置いたときの形です。袖口がどこにあるかを見ます。
通信販売で買うときは、届いたら、まず家で一番長くいる姿勢で15分過ごしてみてください。タグはつけたまま、汚さないように気をつけて。15分たって、膝や裾や袖に不満が出なければ、そのまま使えます。
どちらとも取れるとき①|平日と休日で、一番長い姿勢が違う
平日の夜はソファ、休日は床で家事。平日は机で仕事、休日はソファ。こういう暮らしの人は多いです。
このときは、時間の長いほうではなく、その姿勢でいるときに動けなくなると困るほうに合わせます。
たとえば、平日の夜はソファで3時間、休日は床で家事を2時間。時間はソファのほうが長いですが、床での家事はかがんだり立ったりを繰り返すので、腰が出たり膝が窮屈だったりすると、そのたびに手が止まります。ソファでくつろいでいるときの裾の上がりは、手で直せば済みます。この場合は、床に合わせて選びます。
逆に、平日は机で在宅の仕事を6時間、休日はソファで2時間なら、机に合わせます。仕事中に袖口が気になって何度もまくり直すのは、時間が長いぶん積み重なるからです。
迷ったら、どちらの姿勢のときに「着替えたい」と思うかを考えてください。着替えたいと思うほうに合わせると、不満が残りにくいです。
もうひとつの方法は、平日用と休日用を分けて持つことです。洗い替えも含めて2組以上持っているなら、1組を平日の姿勢、もう1組を休日の姿勢に合わせて選びます。全部を1組でまかなおうとすると、どちらの姿勢にも少しずつ合わないものになりがちです。2組を分けておけば、それぞれの姿勢の条件を1つずつ満たすだけで済みます。
分けるときは、洗う日と着る日がずれないように気をつけてください。平日用を週の半ばに洗って、休日用を週末明けに洗う、というふうに、洗う日を決めておくと、着たい日に乾いていない、ということが起きにくくなります。厚手のものは乾くまで時間がかかるので、何枚あればいいかは乾く時間から数える記事を参考にしてください。
どちらとも取れるとき②|家族と暮らしていて、玄関に出ることがある
家族と暮らしていたり、宅配の受け取りがあったりして、ルームウェアのまま玄関に出ることがある人もいます。
この場合も、基準は姿勢です。そのうえで、玄関に出るときに見える場所だけを1つ足します。玄関で見えるのは、たいてい首まわりと、上の前身ごろです。首まわりがよれていない、前身ごろに目立つ毛玉がない、という2つを満たしていれば、姿勢で選んだものをそのまま使えます。
来客を家の中に迎える日や、近所に出かけるとなると、話が変わります。来客の日に着替えるかどうかの線の引き方や、部屋着のまま近所に出るときの考え方は、それぞれ別の記事にまとめています。
どちらとも取れるとき③|床とソファを、一日の中で何度も行き来する
ソファの前の床に座って、疲れたらソファに上がって、またソファから床に下りる。床とソファを何度も行き来する暮らしの人もいます。
この場合は、両方の条件を満たすのは難しいので、動く途中で困る場所を見ます。床からソファに上がるとき、ソファから床に下りるときに、裾を踏む、腰が出る、膝が突っ張る。このどれが起きるかで決めます。
- 裾を踏む → 裾の長いものをやめて、足首の骨の位置で止まる丈にする
- 腰が出る → 上の着丈を長くする。床に座るときと同じく、パンツのウエストと5センチ以上重なるもの
- 膝が突っ張る → 膝にゆとりのあるもの。床に座るときの指2本ぶん
行き来する人は、どれか1つを満たすだけでも、一日の小さな不満がかなり減ります。
秋冬は、姿勢ごとに冷える場所が違う
季節が進んで部屋が冷えてくると、姿勢ごとに冷える場所が違ってきます。
床に座る人は、床からの冷えを受けるので、足首と腰の後ろが冷えます。裾の長さと、上の着丈を優先してください。床に敷くものを足すのも効きます。
ソファにもたれる人は、背中はソファとクッションに守られていますが、ソファの上に上げた足先と足首が冷えます。裾のゴムやリブと、靴下の組み合わせで受けます。
椅子と机の人は、床から離れているぶん足は冷えにくいと思われがちですが、実際には足元に冷たい空気がたまります。足首と肩が冷えます。肩は、羽織りものを1枚、椅子にかけておくと便利です。
寝転ぶ人は、体の下になった側はあたたかく、上になった側の二の腕と腰の横が冷えます。
冷える場所がわかったら、ルームウェアそのものを厚くする前に、その場所だけを覆うものを足すほうが、手持ちを活かせます。床に座る人なら、腰に巻ける大きめのストールか、丈の長い羽織り。ソファの人なら、足首まで覆える長さの靴下か、ひざ掛け。椅子と机の人なら、椅子の背にかけておける薄手の羽織りと、足元に置くクッションや小さな敷物。寝転ぶ人なら、上になる側の二の腕を覆える、袖のある羽織りか、肩にかける毛布です。
ルームウェアを秋冬用に買い替えるのは、こうした足し方をしても冷えが残るときにします。そのときは、冷える場所を覆う形になっているかを先に見て、厚さはそのあとで選びます。たとえば床に座る人なら、厚手で着丈の短いものより、中厚で着丈が長く、パンツのウエストとしっかり重なるもののほうが、腰の後ろはあたたかく感じます。
部屋が寒いときにどこに何を足すかは、部屋着が寒いときの記事で、足す場所ごとにまとめています。厚手のルームウェアを何枚持てばいいかは、乾く時間で数える記事もあわせて読んでください。
手持ちのルームウェアを、姿勢で仕分け直す
新しく買う前に、手持ちのルームウェアを姿勢で仕分けてみると、使い道が見えてくることがあります。
全部出して、1枚ずつ、次の3つを試します。
- 床に座って(または椅子に浅く座って片足を乗せて)、膝の生地を指でつまむ
- 椅子に座って片膝を引き寄せ、裾の上がり方を見る
- 腕を前に伸ばして、袖口の位置を見る
1で指2本ぶんつまめたものは、床の日用。2で裾が足首で止まったものは、ソファの日用。3で袖口が手首の上で止まったものは、机の日用。こうして分けておくと、その日の過ごし方に合わせて選べます。
仕分けてみると、ある姿勢用のものばかりがたくさんあって、別の姿勢用のものが1枚もない、ということがよくあります。たとえば、ソファの日用は3枚あるのに、床の日用は1枚もない。この場合、次に買うのは床の日用です。新しく買うときに迷ったら、この仕分けで足りていない姿勢から選んでください。足りている姿勢のものをさらに増やしても、家で過ごす時間の不満は減りません。
仕分けた結果は、収納の場所にもそのまま使えます。床の日用、ソファの日用、机の日用と分けて引き出しやかごに入れておくと、朝や帰宅したときに、その日の過ごし方に合わせて手に取れます。
どれにも当てはまらなかったものは、寝転ぶ日用に回すか、背中側に当たるものがなければパジャマとして使います。それでもどの姿勢にも合わないものが、手放す候補です。
よくある行き違い
「ゆったりしたものなら、どの姿勢でも楽」 ゆったりした上は、ソファにもたれると背中の生地がたまり、机では袖が長くなって机に当たります。ゆとりが要るのは床に座るときの膝と股まわりで、ほかの姿勢では、大きすぎると別の不満が出ます。
「肌ざわりがよければ、長く着ていても疲れない」 肌ざわりは最初に触れたときの気持ちよさです。長く着て不満が出るのは、姿勢で引っ張られる場所やこすれる場所のほうです。肌ざわりで選んだうえで、姿勢の条件を1つ確かめると、長く着られるものが残ります。
「上下セットは、上下とも同じ姿勢に合っている」 セットは見た目がそろうように作られていますが、姿勢に合わせて作られているわけではありません。床に座る人には下が、机の人には上が合わないことがあります。不満の出る側だけ、別のものに替えても構いません。
「冬は厚手を選べば寒くない」 厚手でも、姿勢で冷える場所が出ていれば寒く感じます。床に座って腰の後ろが開いていれば、厚手でも腰が冷えます。厚さより先に、冷える場所が覆われているかを見てください。
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よくある問い
- Q. ルームウェアは、普段の服より1サイズ大きいほうがいいですか
- 姿勢によります。床に座ってあぐらをかく時間が長い人は、膝と股まわりにゆとりが要るので、パンツだけ1つ上にすると楽になることがあります。ソファにもたれる時間が長い人は、大きくしすぎると背中の生地が余って、もたれたときにたまって背中に当たります。椅子と机で過ごす人は、袖が長くなると机に当たるので、上は普段の服と同じ大きさのほうが向いています。上下で同じサイズにそろえる必要はありません。サイズそのものの考え方は、肩と股上で見る別の記事にまとめています。
- Q. 上下セットのルームウェアと、別々に選ぶのはどちらがいいですか
- 家で一番長くいる姿勢で、上と下のどちらに不満が出るかで決めます。床に座る人は下に、椅子と机の人は上に不満が出やすいです。不満が出る側だけを、その姿勢に合ったものに替えたいなら、別々に選ぶほうが向いています。セットのよさは、洗うときと出すときに迷わないことです。洗い替えも含めて同じものを2組持つなら、セットのほうが管理は楽になります。
- Q. ルームウェアとパジャマは分けたほうがいいですか
- 寝る前にどの姿勢でいる時間が長いかで決めます。寝る直前までソファにもたれていて、そのまま寝室に行く暮らしなら、ソファで不満が出ないものは寝ても不満が出にくいので、兼用しやすいです。床に座って家事や作業をしてから寝る暮らしなら、膝や腰にゆとりのあるものは、寝るとき生地が余ってねじれやすいので、分けたほうが楽です。兼用の考え方は、帰宅から寝るまでの時間で決める別の記事に詳しく書いています。
- Q. 床で過ごす時間が長いと、膝が抜けてしまいます。直せますか
- 膝の抜けは、生地が伸びたまま戻りきっていない状態です。洗ってしっかり乾かすと、ある程度は戻ります。ただ、何度も繰り返していると戻りが小さくなるので、それ以上は直すより選び直すほうが早いです。選び直すときは、あぐらをかいて膝の生地をつまみ、指2本ぶん以上のゆとりがあるものにしてください。ゆとりがあれば、膝で生地が引っ張られる力が小さくなって、抜けにくくなります。編み方が詰まっていて、表面がつるりとした生地のほうが、ふっくらした起毛の生地より戻りやすいです。
— メグラシ編集部





