部屋着の静電気|秋冬は毛布・ソファ・床と触れる面の素材で1枚を選ぶ

**家の中でパチッとくるのは、どの動作のときですか。**ひとつ思い出せれば、替える部屋着は1枚に決まります。
- 毛布やブランケットをはがして起き上がるとき → 上半身の部屋着と、毛布の組み合わせ
- ソファから立ち上がるとき → 背中と腰が当たる部屋着と、ソファの張り地の組み合わせ
- 床を歩いたあと、ドアノブや明かりのスイッチに触れたとき → 足元の1枚と、ラグや床の組み合わせ
- 部屋着を脱ぐとき → 肌に触れる1枚と、その上の部屋着の組み合わせ
静電気は、2つの面がこすれて離れるときに起きます。家の中では、その相手が部屋着どうしとは限りません。秋冬は毛布を出し、ソファにブランケットを掛け、床にラグを敷きます。部屋着が触れる相手が一気に増えるのが、この季節です。
夏のあいだは、床に直接座り、タオルケット1枚で寝ていた人も、秋が深まると、厚手の毛布、ソファのブランケット、足元のラグと、起毛したものに囲まれて過ごすようになります。しかも同じ時期に、部屋着もニットや起毛のものに入れ替わります。触れる相手と部屋着が同時に替わるので、去年まで気にならなかった家で、急にパチパチしはじめることがあるのです。
替えるのは、触れ合う2つの面のうち、部屋着の側の1枚だけです。毛布やソファを買い替える必要はありません。どちらの側の素材かを見分けて、相手と離れすぎないものを選べば、たいていはおさまります。
服どうしの重ね方から静電気を止めたいときは服の静電気は重なっている2枚の組み合わせで決まるを、外出着や通勤の1枚を替えたいときは静電気防止服を見てください。この記事は、家の中で、家具と寝具に触れる部屋着の側だけを扱います。
結論|パチッとくる動作で、替える1枚が決まる
| パチッとくる動作 | 触れ合っている面 | 替える1枚 |
|---|---|---|
| 毛布をはがして起きる | 上半身の部屋着と毛布 | 上の部屋着 |
| ソファから立つ | 背中・腰と、ソファの張り地 | 上の部屋着の背中側、下の部屋着 |
| 床を歩いてドアノブに触れる | 足裏と、ラグや床 | 靴下かルームシューズ |
| 部屋着を脱ぐ | 肌着と部屋着 | 肌に触れる1枚 |
起きる動作がいくつもある人は、いちばん回数の多いものから1つだけ手をつけてください。毎晩の毛布と、1日に何度も立つソファでは、ソファのほうが回数は多いはずです。
1つ替えておさまれば、そこで止めます。全部を一度に替えると、どれが効いたのかがわからず、次の冬にまた同じ迷いをくり返します。
たとえば、朝に毛布をはがすとき、夜にソファから立つとき、どちらでもパチッとくる人がいます。この場合、毛布とソファの素材が同じポリエステルなら、上の部屋着を1枚替えるだけで両方がおさまることがあります。相手の素材がそろっている家では、替える1枚が1つで済むので、まず相手の素材がそろっているかを確かめてください。
素材のタグは、1行目だけ見る
替える1枚を決めるには、部屋着と、触れる相手の素材を知る必要があります。部屋着の内側には、素材の割合を書いたタグが縫いつけてあります。見るのはその1行目、いちばん割合の大きい素材だけです。
たとえば「ポリエステル60%、綿40%」と書いてあれば、その部屋着はポリエステルの側として扱います。割合が大きい素材ほど、表面に出ている量も多いからです。
毛布やブランケットにも、たいてい素材の表示がついています。ソファは張り地の裏や座面の下、ラグは裏側のラベルに書かれていることが多い。表示が見つからないときは、手ざわりで当たりをつけます。
- 起毛がやわらかく、少しぬるっとした手ざわり → ポリエステルやアクリルのことが多い
- 少しちくっとして、弾力がある → ウールのことが多い
- さらっとして、こすると少し毛羽が出る → 綿のことが多い
手ざわりはあくまで当たりです。家の中のものを1つずつ確かめるのは手間ですが、毛布とソファとラグの3つだけ見ておけば、部屋着を選ぶときの相手はほぼそろいます。
部屋着のタグを切ってしまった、洗濯で文字が消えて読めない、というときも、手ざわりで当たりをつけます。もうひとつの手は、乾いた手で部屋着の表面を10回ほど強めにこすり、そのまま腕の産毛に近づけてみることです。産毛が強く引き寄せられるなら、手の肌と離れた側、つまりマイナスに寄る側の素材が多いと見当がつきます。手の肌はプラスに寄る側なので、同じ側のウールなどでは、引き寄せはあまり起きません。
素材は、3つの側に分けて覚える
素材にはそれぞれ、こすれたときにプラスに寄りやすいもの、マイナスに寄りやすいものがあります。離れた側どうしがこすれるほど、静電気は強く起きます。細かい順番を覚える必要はなく、3つの側に分けておけば足ります。
| 側 | 主な素材 | 家の中でよくあるもの |
|---|---|---|
| プラスに寄る | ウール、ナイロン、レーヨン(人の肌と髪もこちら) | ウール混のニット、なめらかな部屋着、ウールの毛布 |
| 中ほど | 綿、麻 | 綿の部屋着、綿のシーツやタオルケット |
| マイナスに寄る | ポリエステル、アクリル、ポリウレタン、合成皮革 | フリースの毛布、ソファの張り地、もこもこの部屋着、ラグ |
家の中で触れる相手は、マイナスに寄る側が多いことに気づくはずです。秋冬に出てくる起毛の毛布、ソファのカバー、厚手のラグは、たいていポリエステルかアクリルです。
そこにプラスに寄る側の部屋着、つまりウール混のニットや、とろみのあるレーヨン混の部屋着を合わせると、離れた側どうしがこすれることになります。これが、家の中でパチッとくるいちばん多い組み合わせです。
逆に言えば、相手がマイナスに寄る側なら、部屋着は中ほどの綿か、相手と同じマイナス側にそろえれば、強くは起きません。
もうひとつ覚えておきたいのは、起毛の量です。同じ素材でも、毛足が長く、表面がふわふわしているものほど、こすれる面積が広くなり、静電気は強めに出ます。平らに織った綿の部屋着と、毛足の長いもこもこの部屋着では、同じ相手でも後者のほうが起きやすい。素材の側が離れているうえに毛足も長い組み合わせが、いちばん強く起きます。
毛布から出るとき|上半身の1枚を、毛布に合わせる
夜、毛布をかけて横になり、朝はがして起き上がる。そのたびにパチパチと音がしたり、髪が毛布に吸い寄せられたりするなら、上半身の部屋着と毛布の組み合わせを見直します。
毛布の素材を確かめてください。起毛したやわらかい毛布の多くはポリエステルで、マイナスに寄る側です。上に着ているのがウール混のカーディガンや、ナイロンの入ったなめらかな部屋着なら、はがすたびに強くこすれます。
替えるのは上半身の1枚です。
- 綿の部屋着に替える。どんな相手とも離れすぎない、いちばん手堅い選び方です
- 毛布と同じポリエステルの部屋着に替える。同じ側どうしなので、こすれても起きにくい
寒くて綿だけでは足りない夜は、綿の部屋着の上に、毛布と同じ側の羽織りを1枚重ねます。毛布に触れるのは外側の羽織りなので、組み合わせは同じ側どうしになります。
長い髪を下ろしたまま寝る人は、毛布をはがすときに髪が吸い寄せられて、顔のまわりで広がります。髪も肌と同じプラスに寄る側なので、ポリエステルの毛布とは離れた側どうしです。部屋着を替えても髪の広がりが残るなら、枕まわりと毛布の襟元だけ、綿のカバーをかけてください。顔と髪が触れる面だけを中ほどの素材にすると、起き上がるときの広がりがおさまります。
寝返りの多い人は、ひと晩のうちに毛布と部屋着が何十回もこすれています。寝返りのたびに起きているわけではなくても、朝はがすときにまとめて起きるのはそのためです。寝返りが多いと自覚がある人ほど、上半身の1枚を毛布に合わせる効果は大きくなります。
寝る前の部屋着の重ね方を、寒さから見直したいときは部屋着が寒いときに、床・窓・座り方で足す場所を書いています。
ソファから立つとき|背中と腰が当たる面を見る
ソファに座ってくつろぎ、立ち上がった瞬間に背中や腰のあたりでパチッとくる。あるいは立ってすぐ、近くの金属に触れて指先に来る。ソファの張り地と、部屋着の背中側・腰まわりが、座っている間ずっとこすれていたからです。
ソファの張り地は、布張りならポリエステル、革のような張り地なら合成皮革のことが多く、どちらもマイナスに寄る側です。ブランケットを掛けているなら、そのブランケットが相手になります。
座っている間に当たっているのは、上の部屋着の背中側と、下の部屋着の尻から腿の裏です。どちらがより強く当たっているかは、座り方で変わります。
- 背もたれに深くもたれる → 上の部屋着の背中側が主な相手
- 浅く腰かけて前かがみ → 下の部屋着の尻と腿の裏が主な相手
- 脚を上げて横になる → 上下とも当たる
上の部屋着がウール混のニットで、背もたれに深くもたれる人は、上を替えるのが早道です。下がとろみのあるレーヨン混のパンツで、浅く座る人は、下を替えます。どちらも、綿か、ソファと同じ側の素材に寄せてください。
ソファにブランケットを掛けている場合は、ブランケットの素材を部屋着に合わせて選び直す手もあります。家族が多いソファなら、こちらのほうが一度で済みます。
替えるまでのあいだは、立ち上がり方で弱められます。立つ前に、ソファの木の肘掛けや、床に手のひらを当ててから、ゆっくり体を起こします。背中がソファから一気に離れると強く起き、ゆっくり離れると弱くなります。立ってすぐ金属に触れる動きを避けるだけでも、指先に来る回数は減ります。
床を歩いたあとのドアノブ|足元の1枚を替える
部屋の中を歩いて、ドアノブや明かりのスイッチに触れた瞬間にパチッとくる。これは、足の裏と床がこすれてたまったものが、指先から抜けるときに起きます。
相手はラグや床です。ラグはポリエステルやアクリルのものが多く、マイナスに寄る側。そこを、ウールの靴下や、ナイロンの入った靴下で歩くと、離れた側どうしがこすれます。
替えるのは足元の1枚です。
- 靴下を綿にする。ラグがどの素材でも、離れすぎない
- ルームシューズを履く。足の裏がラグに直接こすれなくなり、底の素材がラグと同じ側なら起きにくい
ルームシューズの底は、触って確かめてください。布張りの底は中ほどからマイナス寄り、ゴムのような底は表示を見ないとわかりません。迷ったら、綿の靴下だけで歩いて、起きる回数が減るかを1日試すのが早いです。
ラグを敷いていない板張りの床でも、床の表面の塗装によっては起きます。板張りの床で起きる人は、ラグより靴下のほうが相手として大きいので、まず靴下を替えてください。部屋によってラグのある場所とない場所があるなら、ドアノブに触れる前に歩いてきた床がどちらかを思い出すと、相手がわかります。
足元が冷える秋冬は、厚手の靴下を重ねばきする人も多いはずです。重ねるなら、外側の1枚をラグと同じ側か中ほどの素材にします。床に触れるのは外側だけなので、内側は好きな素材を選べます。
ドアノブに触れる前に、木の扉や壁に手のひらを一度当ててから触れると、ためたものがゆっくり抜けて、指先に来にくくなります。替えるまでのあいだの応急の手です。
部屋着を脱ぐとき|肌に触れる1枚だけ替える
お風呂の前や寝る前に部屋着を脱ぐとき、首から抜く瞬間にパチパチと音がする。このときの相手は家具ではなく、下に着ている肌着です。
肌着がポリエステル系の吸湿発熱素材で、上がウール混やナイロン混の部屋着なら、離れた側どうしです。どちらか一方を替えるなら、肌に触れる1枚、つまり肌着のほうを綿に替えると、上の部屋着はそのまま着られます。
人の肌もプラスに寄る側なので、肌に触れる1枚がマイナスに寄る素材だと、肌とのあいだでも起きます。脱ぐときのパチパチが強い人ほど、肌着を中ほどの綿に寄せる効果は大きくなります。
服どうしの重ね方は、家の中も外も考え方は同じなので、詳しくは冒頭で挙げた記事に任せます。ここでは、部屋着を脱ぐときは肌着から、とだけ覚えておいてください。
脱ぎ方でも差が出ます。頭からかぶって脱ぐ部屋着は、首と髪のまわりを生地が一気にこすれて通るので、音も髪の広がりも大きくなります。前を開けて脱げる部屋着なら、こすれる面が少なく、脱ぐときのパチパチはかなり減ります。秋冬の上半身の部屋着を選び直すときは、前開きかどうかも1つの手がかりにしてください。
こたつと床に座る暮らし|下の部屋着が主な相手になる
秋冬にこたつを出す家や、床に座って過ごすことが多い家では、相手になるのはソファではなく、こたつ布団と座布団、ラグです。床に座ると、下の部屋着の尻から腿、膝の裏までが、長い時間こすれ続けます。
こたつ布団や、その上の掛けものは、ポリエステルの起毛が多く、マイナスに寄る側です。そこに、ウールの入ったニットパンツや、レーヨン混のとろみのあるパンツで脚を入れると、出るたびにパチッときます。こたつから出るとき、布団をめくった瞬間に脚のあたりで音がするなら、この組み合わせです。
替えるのは下の部屋着です。綿のパンツか、こたつ布団と同じポリエステルのパンツにします。上半身はこたつ布団に触れる面が少ないので、そのままで構いません。
床に座るときに敷く座布団やクッションも、相手に入ります。座布団のカバーを綿にすれば、下の部屋着が何であっても、座っている間のこすれはやわらぎます。こたつ布団の素材を替えるより、カバー1枚のほうが手軽です。
湿度計の数字で、素材の厳しさを変える
同じ組み合わせでも、日によって起きたり起きなかったりします。違いをつくっているのは、部屋の湿度です。空気に水分が多いと、こすれてたまったものが空気中に逃げやすく、少ないと逃げにくくなります。
部屋に湿度計を1つ置いて、数字を目安にしてください。
- 50%以上 → 組み合わせが多少離れていても、起きにくい
- 40〜50% → 離れた側どうしの組み合わせで起きはじめる
- 40%未満 → 中ほどの綿でも、相手によっては起きる
秋の終わりから暖房を使いはじめると、部屋の湿度は一気に下がります。昼は50%あった部屋が、暖房をつけた夜には40%を切ることも珍しくありません。夜にだけパチパチするのは、このためです。
湿度が40%を切る日が続く時期は、部屋着の選び方を一段厳しくします。綿なら大丈夫と考えず、毛布やソファと同じ側にそろえるほうへ寄せてください。加湿器や洗濯物の室内干しで湿度を戻せる家なら、それで足りることもあります。
湿度計を置く場所も決めておきます。窓のそばや、暖房の吹き出し口の前は、部屋の中でも数字が大きくずれます。いちばん長く過ごす場所、たとえばソファの横や寝室の枕元の高さに置くと、パチッとくる場面の湿度に近い数字が取れます。朝起きたとき、帰宅したとき、寝る前の3回、数字を見る習慣をつけると、起きやすい時間帯がわかってきます。
どちらとも取れるとき①|混率が半々の部屋着
タグの1行目を見ると「ポリエステル50%、綿50%」。どちらの側として扱えばいいか、迷う部屋着です。
この場合は、表に出ている面の手ざわりで決めます。綿とポリエステルの混紡でも、表面を起毛させてあるものはポリエステルの毛羽が立っていることが多く、マイナス側として扱います。表面がさらっとして毛羽が少ないものは、中ほどとして扱います。
それでも決まらないときは、相手のほうに合わせます。
- 毛布やソファがマイナスに寄る側 → 半々の部屋着はそのまま着てよい。片方は同じ側、片方は中ほどなので、強くは起きない
- 毛布がウールのようなプラスに寄る側 → 半々の部屋着のポリエステルが、ウールと離れた側になる。綿だけの部屋着に替えるほうが手堅い
半々の部屋着は、相手がマイナス側の家なら、むしろ使いやすい1枚です。秋冬に新しく出す毛布の素材を見てから、着るか替えるかを決めてください。
3つ以上の素材が混ざっている部屋着もあります。「アクリル40%、ウール30%、ナイロン30%」のような表示です。この場合も1行目を見て、アクリルのマイナス側として扱います。ただ、プラス側のウールとナイロンが合わせて6割あるので、実際には中ほどに近い振る舞いをします。相手がどちらの側でも強くは起きにくい反面、乾燥の強い日はどちらとも少しずつ起きる、と見ておいてください。
どちらとも取れるとき②|毛布とソファで、素材の側が逆になる
寝室の毛布はウール、居間のソファはポリエステル。こういう家では、どちらに合わせても、もう一方とは離れてしまいます。
決め方は2つあります。
- 部屋着を、場所ごとに分ける。寝るときの部屋着と、居間で過ごす部屋着を別にして、それぞれの相手に合わせる
- 1枚で通すなら、中ほどの綿にする。どちらとも離れすぎないので、どちらの部屋でも強くは起きない
帰宅してから寝るまで同じ部屋着で過ごすなら、2の綿が向いています。寝る前にパジャマに着替える習慣があるなら、1のほうが選択肢は広がります。居間ではソファに合わせてもこもこのポリエステル、寝室ではウールの毛布に合わせて綿のパジャマ、という分け方ができます。
居間と寝室で部屋着を分けると、洗う枚数が増えるのが気になるかもしれません。そのときは、居間の部屋着を上だけ替える形にします。ソファに触れるのは主に上の背中側なので、上の1枚を居間用と寝室用で分け、下は共通にしても、たいていは足ります。
部屋着とパジャマを1枚で兼ねるか分けるかを、時間から決めたいときはパジャマとルームウェアの兼用を参考にしてください。
どちらとも取れるとき③|家族と同じ毛布、違う部屋着
同じソファ、同じブランケットを家族で使っていて、自分だけがパチパチする。あるいは、子どもだけが髪を逆立てている。これは、それぞれが着ている部屋着の側が違うためです。
家族全員の部屋着を替える必要はありません。共有しているものの素材を見て、起きている人の部屋着だけを、その相手に合わせます。共有のブランケットがポリエステルなら、起きている人の部屋着を綿かポリエステルにします。
共有のものを替えるほうが早い場合もあります。家族の部屋着がばらばらの素材なら、ソファに掛けるブランケットを綿にすると、誰の部屋着とも離れすぎなくなります。部屋着を何枚も替えるより、ブランケット1枚を替えるほうが手間も少なく済みます。
どちらを替えるかは、枚数で決めてください。替える部屋着が1枚で済むなら部屋着、2枚以上になるなら共有のもの。そう決めておくと、家族のあいだで迷いません。
子どもが髪を逆立てているときは、子ども自身の部屋着より、遊んでいる場所の相手を見てください。床のラグやクッションの上で転がって遊ぶ子どもは、上下の部屋着の全面が相手にこすれています。ラグの上に綿の敷物を1枚重ねるだけで、子どもの部屋着を替えずにおさまることがあります。
買い替えずに減らす|洗い方と乾かし方
すぐに部屋着を替えられない、気に入っているので着続けたい。そういうときは、洗い方と乾かし方で、起きる強さを下げられます。
ひとつは柔軟剤です。柔軟剤は繊維の表面に水分を引き寄せやすくするので、こすれてたまったものが逃げやすくなります。離れた側どうしの組み合わせでも、乾燥の強くない日なら、柔軟剤だけで足りることがあります。
もうひとつは乾かしすぎないことです。乾燥機で熱をかけてからからに乾かした直後の部屋着は、繊維の中の水分が少なく、起きやすい状態です。乾燥機から出したら、少し部屋に置いて、空気の水分になじませてから着てください。
最後に、毛玉です。毛玉ができた部屋着は、表面の凹凸が増えてこすれる面が広くなります。毛玉を取ると、手ざわりが戻るだけでなく、こすれ方もやわらぎます。毛玉の取り方は、毛玉の大きさで道具を選ぶ方法があります。
毛玉の大きさで家にある道具を使い分ける方法はけだまを簡単に取る方法にまとめています。
洗うときに裏返してネットに入れると、表面のこすれが減って、毛羽と毛玉ができにくくなります。表面の毛羽が少ないほど、触れる面との摩擦も小さくなるので、静電気の起き方も穏やかになります。
新しく選ぶなら|おしゃれと静電気を、別々に決める
これから部屋着を選ぶとき、静電気を気にして素材から入ると、選べる色や形が狭くなったように感じます。そこで、決める順番を分けます。
先に、家の中で触れる相手の側を決めておきます。毛布、ソファ、ラグのうち、いちばん長く触れているものの素材です。マイナスに寄る側なら、部屋着は綿かポリエステル。プラスに寄る側なら、綿かウールやレーヨンの入ったもの。
その範囲の中で、色と形を自由に選んでください。綿の部屋着にも、ポリエステルの部屋着にも、色や形の選択肢は十分あります。静電気のために色や形をあきらめる必要はありません。
色については、ひとつだけ気をつけたいことがあります。静電気が起きやすい組み合わせのまま濃い色の部屋着を着ると、毛布の毛羽やほこりが吸い寄せられて、表面にびっしり付きます。黒や紺の部屋着に白い毛羽が付くのは、静電気が起きている目印でもあります。濃い色を選ぶなら、相手と同じ側の素材にそろえておくと、毛羽の付き方も穏やかになります。
裏起毛のスウェットを部屋着にするなら、表と裏で素材が違うことがあります。肌に触れる裏側と、ソファや毛布に触れる表側を、それぞれ確かめてください。裏毛と裏起毛の違いと室温での選び分けはスウェットの部屋着にまとめています。
もこもこした部屋着は、たいていポリエステルで、毛足も長くこすれる面が広いので、相手がプラスに寄る側だと強く起きます。もこもこを着るなら、毛布やソファも同じ側にそろっている家が向いています。
替えたあと、効いたかを確かめる
部屋着を1枚替えたら、効いたかどうかを数で確かめます。替える前の3日間と、替えたあとの3日間で、パチッときた回数を数えてください。毎回でなくても、その動作をしたときに起きたか起きなかったかを、ざっくり覚えておくだけで十分です。
比べるときは、湿度の近い日どうしで比べます。替える前が湿度35%の日で、替えたあとが50%の日なら、部屋着を替えなくても回数は減っています。湿度計の数字が近い日を選んで比べると、部屋着の効き目だけが見えます。
回数が半分以下になれば、その1枚で正解です。ほとんど変わらないなら、触れ合っている面の読み違いを疑います。ソファから立つときに起きていたなら、上の背中側ではなく、下の腿の裏が主な相手だったのかもしれません。座り方をもう一度思い出して、もう一方の1枚を替えてみてください。
一度決まった組み合わせは、来年の秋冬にもそのまま使えます。毛布やソファを買い替えたときだけ、相手の素材を確かめ直してください。
起きやすい組み合わせの、よくある取り違え
最後に、部屋着の静電気でよくある取り違えを4つ挙げます。
**綿なら絶対に起きない、と考える。**綿は中ほどの素材で、どんな相手とも離れにくいだけです。湿度が40%を切る日や、相手が強くマイナスに寄る素材のときは、綿でも起きることがあります。
**同じ素材どうしなら安心、と考える。**同じ側どうしはたしかに起きにくいのですが、片方だけが乾燥機で乾かしすぎた直後だったり、片方に毛玉が多かったりすると、差がついて起きることがあります。
**もこもこの部屋着は全部起きやすい、と考える。**もこもこが起きやすいのは、相手と離れた側のときです。毛布もソファもポリエステルの家なら、ポリエステルのもこもこは同じ側どうしで、むしろ落ち着きます。
**毛布やソファを替えないと止まらない、と考える。**大きな家具や寝具を替える前に、部屋着1枚を替えてみてください。触れ合う2つの面のうち、手軽に替えられるのはたいてい部屋着の側です。
**厚着をすれば起きにくくなる、と考える。**重ね着の枚数が増えると、こすれる面も増えます。寒いからといって、ウール混のニットの上にポリエステルのフリースを重ねると、部屋着の中だけで離れた側どうしの組み合わせができます。重ねるなら、同じ側か中ほどの素材で順にそろえてください。
よくある問い
- Q. 部屋着は何の素材なら静電気が起きにくいですか
- どんな相手とも離れにくいのは、綿や麻のような中ほどの素材です。ただし、毛布やソファがポリエステルなら、部屋着もポリエステルにそろえたほうが起きにくいことがあります。部屋着だけで決めず、毛布・ソファ・ラグのうち、パチッとくるときに触れている面の素材と組み合わせて選んでください。
- Q. フリースの毛布を使っていて、毎晩パチパチします
- フリースの毛布は多くがポリエステルで、マイナスに寄る側です。上に着ている部屋着が、ウールやナイロン、レーヨン混のようなプラスに寄る側だと、はがすたびに強く起きます。上半身の1枚を綿か、毛布と同じポリエステルに替えると、たいていおさまります。
- Q. 柔軟剤を使えば静電気は防げますか
- 柔軟剤は繊維の表面に水分を引き寄せやすくするので、起きにくくなる方向には働きます。ただ、触れ合う2つの素材が離れた側どうしだと、柔軟剤だけでは追いつかない日があります。素材の組み合わせを先に整え、そのうえで乾燥の強い日の補いとして使ってください。
- Q. 家族は平気なのに、自分だけパチッとくるのはなぜですか
- 同じ毛布やソファでも、着ている部屋着の素材が違えば、触れ合う組み合わせが変わります。家族が綿の部屋着で、自分がウール混のニットなら、同じ毛布でも自分だけ起きることがあります。履いているルームシューズや靴下の違いでも差が出ます。
— メグラシ編集部





