メガネフレームの選び方|店頭の3分で見るのは、幅の比・上辺と眉・下端と頬だけ

棚に何十本も並んでいて、どれを手に取ればいいか分からない。かけ替えているうちに、最初の一本がどうだったか思い出せなくなる。
これは選ぶ力の問題ではなく、判定の材料が決まっていないから起きます。材料が決まっていないと、毎回ちがう場所を見ることになり、比べたことになりません。
見る場所はフレームの側に3か所あります。3か所とも店頭で測れて、数字で残せます。
見るのはフレームの側の3か所だけ
先に結論を書きます。棚の前で確かめるのは次の3つです。
- フレームの横幅 ÷ 顔の横幅が、0.95〜1.05に入っているか
- フレームの上辺が、眉の下辺から上下3ミリ以内にあるか
- レンズの下端が、頬のいちばん高いところから5ミリ以上あいているか
この3つは、どれもフレームの寸法と、顔の上でのフレームの位置です。輪郭の種類を決める話は、ここでは扱いません。 下顎の角の幅を基準にレンズの外端をどこへ出すかという寸法はエラ張りと呼ばれる輪郭のメガネと帽子に分けてあります。
①フレームの横幅 ÷ 顔の横幅
先に顔の横幅を1回だけ測ります。こめかみの外側からこめかみの外側までで、耳の付け根ではありません。
正面から鏡を見て、両手の人差し指をこめかみに当てます。その指の外側の間隔が、以後ずっと使う基準になります。1回覚えれば、店に行くたびに測り直す必要はありません。ミリ単位で読む必要もありません。フレームを顔に当てたとき、フレームの左右の端が指より内側にあるか、指と重なっているか、指より外へ出ているか。この3つに分かれれば足ります。
比の帯は3つです。
- 0.90未満|フレームの外に顔の輪郭が残る。フレームの端と輪郭の端で線が二重になる
- 0.95〜1.05|フレームの端と輪郭の端がほぼ同じ位置に来る。幅そのものが読まれなくなる
- 1.10超|フレームの端が輪郭の外へ出る。横から見るとつるが外へ張り出す
指の位置で言うと、フレームの端が指と重なっていれば帯の中です。指より明らかに内側なら小さい側、指より外へ出ているなら大きい側。
比が帯から外れた一本を使えないわけではありません。ただし外れたぶん、②と③を帯の中央へ寄せる必要が出ます。3つとも帯の外にある一本だけは、その場で戻してください。 直す場所が多すぎて、かけるたびに気になります。
②フレームの上辺と、眉の下辺の差
上辺の位置は、重ねるか離すかの二択です。
- 上辺を眉に1〜2ミリ重ねる|眉とフレームが1本の線として読まれる
- 上辺を眉の下辺から3ミリ以上下げる|眉とフレームが別々の2本として読まれる
- そのあいだの0〜2ミリ|眉が半分だけ見えて、境目が決まらない
判定は指1本です。眉の下辺に指を横向きに当てて、指の幅にフレームの上辺が入るかどうかを見ます。指の幅がおよそ8〜10ミリなので、**指の中に上辺が入っていれば「重ねる側」、指の下に上辺があれば「離す側」**です。
先に決めるのは、重ねる側か離す側かのほうです。棚の前で決めておくと、手に取る本数が半分になります。
決め方の手がかりは、上辺の形にあります。上辺がまっすぐな一本は、眉に重ねたときに位置が読みやすいです。まっすぐな線と眉が並ぶので、重なっているか離れているかが一目で分かります。上辺が弧を描いている一本は、中央と端で眉との距離が違うので、重ねる側にすると場所によって重なりが変わります。弧の一本を選ぶなら、離す側に寄せるほうが判定が安定します。
なお、同じ一本でも眉の状態で判定が動きます。眉を整えた直後は下辺の位置が2〜4ミリ上がるので、その日に合わせた位置が数週間後にずれます。判定は、いつもの状態に戻ってからにしてください。
③レンズの下端と、頬のいちばん高いところ
下端の判定には、動きが入ります。
真顔で5ミリ以上あいていても、笑うと頬が上がってレンズに触れることがあります。触れるとメガネ全体が1〜2ミリ持ち上がるので、②で合わせた上辺の位置が会話中だけ変わります。
鏡の前で、強く笑ってみてください。 フレームが動けば足りていません。動かなければ、その一本は下端の条件を満たしています。
足りない場合に効くのは、レンズの縦が短い一本へ替えるか、鼻あての高い一本にするかの2つです。鼻あてが金属の細い足で付いている形なら、店で高さを動かせることがあります。
3つの数値の早見表
| 見る場所 | 測り方 | 帯の中 | 外れたときに起きること |
|---|---|---|---|
| フレーム幅 ÷ 顔幅 | こめかみに当てた指と、フレームの端を比べる | 0.95〜1.05 | 線が二重になる/つるが外へ張り出す |
| 上辺 − 眉の下辺 | 眉の下辺に指を横向きに当てる | 重ねて1〜2ミリ、または下へ3ミリ以上 | 眉が半分だけ見えて境目が決まらない |
| 下端 − 頬の高いところ | 真顔と、強く笑った状態の2回見る | 5ミリ以上 | 笑うたびにメガネが1〜2ミリ持ち上がる |
この表は当てはめる表ではありません。手に取った一本が、3つのうちいくつ帯に入っているかを数えるための表です。
棚の前で候補を減らす|最初の30秒
かけずに減らせるものがあります。
- 手に持って、両端の幅をこめかみの指の間隔と比べる(①の下ごしらえ)
- 上辺がまっすぐか、弧を描いているかを見る(②で眉に重ねる側を選ぶなら、まっすぐな上辺のほうが位置が読みやすい)
- レンズの縦が、横のどれくらいかを見る(③で余裕を取りたいなら、縦の短い側)
この3つで、棚の中の半分は手に取らずに済みます。残った中から、かけるのは次の段です。
かけずに見るときに、いっしょに確かめておくと後が早いものが2つあります。鼻あてが動く形かどうかと、つるがどの高さで耳へ向かっているかです。鼻あてが金属の細い足で付いているなら、②と③の位置をあとから動かせます。樹脂と一体になっているなら、選んだ時点の位置がそのまま使う位置になります。つるの高さは、髪を耳にかけるかどうかの判断に効きます。
手に取る前に分かることを増やすほど、試着で見る場所が減ります。 試着で見るのは、かけないと分からない3つの数値だけにしてください。
試着は3本まで
4本目から判定が鈍ります。理由は、3つの数値を覚えていられる本数が3本だからです。
4本目をかけたときには、1本目の上辺がどこにあったかを思い出せなくなっています。思い出せないまま比べると、直前の一本との相対でしか判断できず、帯の中にいるかどうかが分からなくなります。
やり方は、3本かけて、3つの数値を口に出して数えて、帯に入った数がいちばん多い一本を残す。残した一本を持ったまま、次の3本へ進みます。1回に見るのは常に3本です。
写真で確かめるときの条件を固定する
その場で決められないときは写真を撮ります。ただし、条件を固定しないと比べられません。
- 同じ距離(腕を伸ばした長さ)
- 同じ高さ(レンズの中心と同じ高さにカメラを置く。上から撮ると上辺が眉に重なって見える)
- 同じ表情(真顔で1枚、笑って1枚)
- 前髪は同じ位置(眉にかかる日とかからない日で、②の判定が変わる)
高さがいちばんずれます。 カメラを目より上に置くと、どの一本も上辺が眉に重なって写ります。3本ぜんぶが「重ねる側」に見えてしまい、判定になりません。
どちらとも取れるとき①|幅の比が境目にある
0.93前後の一本は、指と重なるようにも、内側にも見えます。
このときは、横から見てください。 つるが顔の側面に触れているなら帯の中、こめかみとつるのあいだに隙間が見えるなら小さい側です。正面からは分からないものが、横からは1回で分かります。
隙間がある一本を選ぶなら、②を「重ねる側」に寄せてください。上辺と眉が1本にまとまると、幅の差が読まれにくくなります。
どちらとも取れるとき②|1つだけ外れている
3つのうち2つが帯の中で、1つだけ外れている。この場合の優先順位は決まっています。
③(下端と頬)がいちばん先です。 ここだけは、かけているあいだじゅう動き続けるからです。①と②は静止した見え方の話ですが、③は表情のたびに位置が変わります。
次が②、最後が①です。①の幅は、髪を耳にかけるかどうかで見え方が動くので、あとから服や髪の側で調整できる余地がいちばん大きいからです。
どちらとも取れるとき③|鼻あてで位置が動く一本
鼻あてが動く形のフレームは、②と③が同時に動きます。鼻あてを狭めるとメガネ全体が上がり、上辺が眉へ近づくかわりに、下端も頬へ近づきます。
つまり、②を直すと③が悪くなることがあります。先に③を成立させて、そこから②が帯に入るかを見てください。 順番が逆だと、頬に触れる位置で上辺を合わせることになります。
鼻あてが樹脂と一体になっている形なら、位置は動きません。その場合は、選んだ時点の位置がそのまま使う位置です。
度を入れる前に知っておくこと
3つの判定はフレームの寸法だけで決まるので、レンズが入る前でも結果は同じです。
変わるのは縁の見え方です。レンズに厚みが出ると、縁の内側にもう1本の輪郭が見えて、縁が実際より太く読まれます。 縁が1ミリ以下の細い一本を選んだつもりでも、仕上がりで中間の太さに動くことがあります。
細い側と中間の境目にある一本を選ぶときだけ、厚みの出方を確かめておくと、受け取ったときに印象が変わりません。縁の太さそのものと服の関係はメガネのある日のコーディネートの釣り合いにまとめてあります。
よくある失敗と、その直し方
| よくある失敗 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 何本もかけ替えて比べる | 4本目から前の一本を思い出せない | 3本ずつ区切って、帯に入った数を数える |
| かけた直後の印象で決める | 見慣れているかどうかで判定してしまう | 3つの数値を口に出して、数だけで残す |
| 真顔だけで下端を見る | 笑うと頬に触れて位置が動く | 強く笑って、動くかどうかを見る |
| 上から写真を撮る | どの一本も上辺が眉に重なって写る | レンズの中心と同じ高さで撮る |
| 上辺を眉の中間に置く | 眉が半分だけ見えて境目が決まらない | 重ねるか、3ミリ以上下げるかを先に決める |
3分の段取り
最後に、店に入ってからの順番だけをまとめます。
- こめかみの指の間隔を確かめる(10秒)
- 眉に重ねる側か、離す側かを決める(10秒)
- 棚の前で、かけずに幅と上辺の形とレンズの縦を見て、候補を3本に減らす(60秒)
- 3本かけて、3つの数値を数える(60秒)
- 帯に入った数がいちばん多い一本を残し、強く笑って③を確かめる(30秒)
残った一本が、その日いちばん条件を満たしている一本です。 好みで最後に選び直しても構いませんが、選び直したことが分かる状態になっています。
まとめ
- 見るのはフレームの側の3か所。幅の比、上辺と眉の差、下端と頬の差
- 顔の横幅はこめかみに当てた指の間隔で覚える。1回でよい
- フレーム幅 ÷ 顔幅は0.95〜1.05。外れたら他の2つを帯の中央へ寄せる
- 上辺は眉に重ねるか、3ミリ以上下げるか。中間の0〜2ミリだけが決まらない
- 下端と頬は5ミリ以上。強く笑って動くなら足りていない
- 1つだけ外れているなら、直す順番は③→②→①
- 試着は3本ずつ。4本目から前の一本を思い出せなくなる
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 顔の横幅は、どこからどこまでを測るのですか
- 正面から鏡を見て、こめかみの外側からこめかみの外側までです。耳の付け根ではありません。左右の目尻の少し外にある、顔の輪郭がいちばん外へ張り出している線を左右で結びます。指を両側のこめかみに当てて、その指の外側の間隔を覚えておけば足ります。ミリ単位の正確さは要りません。フレームを当てたときに、フレームの端が指より内側か外側かが分かれば判定できます。
- Q. フレーム幅と顔幅の比が0.95〜1.05から外れたら、必ず外れですか
- 外れるのではなく、幅そのものが先に読まれるようになります。比が0.90を下回るとフレームの外に顔の輪郭が見え、フレームの端と輪郭の端が二重の線になります。1.10を超えるとフレームの端が輪郭の外へ出て、横から見たときにつるが外側へ張り出します。どちらも成立しないわけではありませんが、そのぶん他の2つを帯の中央に寄せる必要が出ます。3つとも帯の外に出ている一本だけは、店頭で戻してください。
- Q. フレームの上辺は眉に重ねたほうがよいのですか、離したほうがよいのですか
- どちらでも成立しますが、決めずに中間にすると落ち着きません。上辺を眉に1〜2ミリ重ねると、眉とフレームが1本の線として読まれます。上辺を眉の下辺から3ミリ以上下げると、眉とフレームが別々の2本として読まれます。落ち着かないのは、そのあいだの0〜2ミリで、眉が半分だけ見えている状態です。棚の前では、重ねる側か離す側かを先に決めてから手に取ってください。
- Q. レンズの下端が頬に触れると、何が起きますか
- 笑ったときに頬が上がり、メガネが1〜2ミリ持ち上がります。持ち上がるとフレームの上辺が眉に近づくので、真顔のときに合わせた位置が会話中だけ変わります。鼻あての跡も残りやすくなります。判定は簡単で、鏡の前で強く笑ってみて、フレームが動くかどうかを見ます。動くなら下端と頬のあいだが足りていません。レンズの縦が短い一本に替えるか、鼻あての高い一本にしてください。
- Q. 度付きにする予定です。裸のフレームで判定してよいですか
- 3つの判定はフレームの寸法だけで決まるので、レンズが入る前でも同じ結果になります。ただし、入れたあとに縁の見え方が変わることがあります。レンズに厚みが出ると、フレームの縁の内側にもう1本の輪郭が見えて、縁が実際より太く読まれます。縁の細い一本を選んだつもりが、仕上がりで中間の太さに動くことがあるので、細い側と中間の境目にある一本を選ぶときだけ、店の人に厚みの出方を確かめてください。
— メグラシ編集部





